JP2000278167A - 送信出力制御装置及びそれを用いた無線機器 - Google Patents

送信出力制御装置及びそれを用いた無線機器

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JP2000278167A
JP2000278167A JP11086112A JP8611299A JP2000278167A JP 2000278167 A JP2000278167 A JP 2000278167A JP 11086112 A JP11086112 A JP 11086112A JP 8611299 A JP8611299 A JP 8611299A JP 2000278167 A JP2000278167 A JP 2000278167A
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transmission output
transmission
control device
output control
detector
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JP11086112A
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Toshifumi Oida
敏文 笈田
Masaki Kimura
正樹 木村
Satoshi Ishino
聡 石野
Norio Nakajima
規巨 中島
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の方向性結合器間のアイソレーションが
十分に取れ、良好な特性を備える送信出力制御装置及び
それを用いた無線機器を提供する。 【解決手段】 送信出力制御装置10は、複数の誘電体
層(図示せず)を積層してなる積層体11を備える。そ
して、積層体11の上面には、検波器2の検波ダイオー
ドD及び負荷抵抗R、並びに整合器4のインダクタL及
びコンデンサC2がそれぞれ搭載される。また、積層体
11の側面から下面に架けて、送信出力制御装置10の
第1〜第7の端子P1〜P7、グランド端子となる外部
端子T1〜T10が設けられる。さらに、図示していな
いが、積層体11には、第1及び第2の方向性結合器1
a,1bの主線路1a−1,1b−1、副線路1a−
2,1b−2、検波器2の平滑コンデンサC1、並びに
分離器3のインダクタLd1,Ld2及びコンデンサC
d1〜Cd4がそれぞれ内蔵される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送信出力制御装置
及びそれを用いた無線機器に関し、特に、アンテナから
放射される送信信号を制御する送信出力制御装置及びそ
れを用いた無線機器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、携帯電話端末などの無線機器で
は、消費電力の節約や他の端末への干渉低減のために、
端末の送信信号の送信出力レベルを基地局の指示によっ
て多段階あるいは連続的に切り換えるようになってい
る。
【0003】図11は、このような送信出力制御を行う
デュアルバンド型携帯電話端末の送信部の基本構成を示
すブロック図である。送信部Txの一部を構成する送信
出力制御装置50は、第1及び第2の方向性結合器51
a,51b、検波器52を備える。そして、第1の方向
性結合器51aは800MHz帯(AMPS:Advanced
Mobile Phone Services)の送信信号に対応し、第2の
方向性結合器51bは1900MHz帯(PCS:Pers
onal Communication Services)の送信信号に対応して
いる。
【0004】デュアルバンド型携帯電話端末の送信部T
xの送信出力制御について、800MHz帯の場合を例
に説明する。なお、1900MHz帯の場合についても
同様の動作である。
【0005】第1の発振器53aで生成された搬送波信
号は増幅器54aなどの各種処理回路を経て800MH
z帯の送信信号に変換されて第1の高出力増幅器55a
に入力される。この第1の高出力増幅器55aで増幅さ
れた送信信号は、第1の方向性結合器51aを経てアン
テナ共用器56に入力され、アンテナ共用器56で不要
波が除去された後、アンテナ57から送信される。ま
た、アンテナ57が受信した受信信号は、アンテナ共用
器56で不要波が除去されて受信部Rxに入力される。
このような基地局からの受信信号に送信信号の送信出力
レベルの指示情報が含まれている。
【0006】第1の方向性結合器51aは主線路51a
−1及び副線路51a−2からなり、第1の高出力増幅
器55aからの送信信号の一部が分波、すなわち副線路
51a−2の一端から取り出されて検波器52に入力さ
れる。なお、副線路51a−2の他端には終端抵抗R5
1aが接続される。検波器52では、送信信号が検波ダ
イオードD51で整流された後、平滑コンデンサC51
及び負荷抵抗R52によって平滑直流化されて検波信号
となる。この検波信号は、実際にアンテナ57から送信
される送信信号の送信出力レベルに対応したTSSI
(Transmitting Signal Strength Indicator)信号とし
て制御回路58に入力される。
【0007】制御部59は、図示しない基地局からの指
示にしたがって、所定の送信出力レベルを表わす制御信
号を制御回路58に与える。この制御部59からの制御
信号により、制御回路58はTSSI信号から認識され
る実際の送信出力レベルと目標の送信出力レベルとの差
を小さくするように作用する帰還(FB)信号を形成し
て、高出力増幅器53で実際の送信出力レベルを可変で
きる制御端子Tcに出力する。
【0008】以上のように、送信出力制御装置50が一
部を構成する送信出力制御システムは、フィードバック
ループとなり、実際の送信出力レベルが制御部59から
与えられた目標の送信出力レベルになるように送信出力
レベルを制御している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
の送信出力制御装置においては、発振器が動作していな
いとき、高出力増幅器のインピーダンスが50Ωからず
れ高出力増幅器と方向性結合器との間のインピーダンス
整合が取れない。その結果、複数の方向性結合器間のア
イソレーションが十分に取れず、送信出力制御装置の特
性が劣化するという問題があった。
【0010】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、複数の方向性結合器間のアイ
ソレーションが十分に取れ、良好な特性を備える送信出
力制御装置及びそれを用いた無線機器を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述する問題点を解決す
るため本発明の送信出力制御装置は、複数の異なる周波
数の送信信号の送信信号レベルを制御する送信出力制御
装置であって、前記複数の異なる周波数の送信信号に対
応するとともに、高出力増幅器で増幅された送信信号の
一部を分波する複数の方向性結合器と、該複数の方向性
結合器で分波された送信信号の一部を検波する検波器
と、前記複数の方向性結合器を電気的に分離する分離器
とを備えることを特徴とする。
【0012】また、前記複数の方向性結合器、前記検波
器及び前記分離器を複数の誘電体層を積層してなる積層
体に一体化することを特徴とする。
【0013】また、前記方向性結合器が主線路及び副線
路、前記検波器が検波ダイオード、平滑コンデンサ及び
負荷抵抗、前記分離器がインダクタあるいは伝送線路を
それぞれ含み、前記検波器の検波ダイオード及び負荷抵
抗を前記積層体に搭載するとともに、前記方向性結合器
の主線路及び副線路、並びに前記分離器のインダクタあ
るいは伝送線路を前記積層体の内部に設けたストリップ
ライン電極で構成し、前記検波器の平滑コンデンサを前
記積層体の内部に前記誘電体層を挟んで互いに対向して
設けたコンデンサ電極とグランド電極とで構成すること
を特徴とする。
【0014】本発明の無線機器は、上記の送信出力制御
装置を用いることを特徴とする。
【0015】本発明の送信出力制御装置によれば、複数
の方向性結合器を電気的に分離する分離器を備えている
ため、発振器が動作していないときに高出力増幅器のイ
ンピーダンスが50Ωからずれ、高出力増幅器と方向性
結合器との間のインピーダンス整合が取れなくても、複
数の方向性結合器間のアイソレーションを十分に取るこ
とができる。
【0016】本発明の無線機器によれば、良好な特性の
送信出力制御装置を備えるため、良好な送信特性を備え
た無線機器を実現することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図1は、本発明の送信出力制御装置に
係る第1の実施例を用いたデュアルバンド型携帯電話端
末の送信部の基本構成を示すブロック図である。送信部
Txにおいて、送信出力制御装置10は、第1及び第2
の方向性結合器1a,1b、検波器2、分離器3、整合
器4、並びに第1〜第7の端子P1〜P7を備える。
【0018】第1及び第2の方向性結合器1a,1bは
主線路1a−1,1b−1及び副線路1a−21b−2
からなり、高出力増幅器5a,5bで増幅された送信信
号の一部を分波する役目を担う。なお、第1の方向性結
合器1aは、例えば800MHz帯(AMPS:Advanc
ed Mobile Phone Services)の送信信号に、第2の方向
性結合器1bは、例えば1900MHz帯(PCS:Pe
rsonal CommunicationServices)の送信信号にそれぞれ
対応する。
【0019】検波器2は検波ダイオードD、平滑コンデ
ンサC1及び負荷抵抗Rからなり、第1及び第2の方向
性結合器1a,1bで分波された送信信号の一部を検波
する役目をそれぞれ担う。
【0020】分離器3はインダクタLd1,Ld2及び
コンデンサCd1〜Cd4からなるダイプレクサであ
り、第1及び第2の方向性結合器1a,1bを電気的に
分離する役目を担う。
【0021】整合器4はインダクタL及びコンデンサC
2からなり、検波器2と分離器3との間に配設され、検
波器2と分離器3との間のインピーダンス整合する役目
を担う。
【0022】そして、第1及び第2の端子P1,P2は
第1の方向性結合器1aの主線路1a−1の両端、第3
及び第4の端子P3,P4は第2の方向性結合器1bの
主線路1b−1の両端にそれぞれ設けられる。
【0023】また、第5及び第6の端子P5,P6は第
1及び第2の方向性結合器1a,1bの副線路1a−
2,1b−2の一端、第7の端子P7は検波器2の出力
端にそれぞれ設けられる。なお、第5及び第6の端子P
5,P6には第1及び第2の方向性結合器1a,1bの
終端抵抗Roa,Robがそれぞれ接続される。
【0024】デュアルバンド型携帯電話端末の送信部T
xの送信出力制御について、800MHz帯の場合を例
に説明する。なお、1900MHz帯の場合についても
同様の動作である。
【0025】第1の発振器6aで生成された搬送波信号
は第1の増幅器などの各種処理回路を経て800MHz
帯の送信信号に変換されて第1の高出力増幅器5aに入
力される。この第1の高出力増幅器5aで増幅された送
信信号は、第2の端子P2、第1の方向性結合器1a及
び第1の端子P1を経てアンテナ共用器DUPに入力さ
れ、アンテナ共用器DUPで不要波が除去された後、ア
ンテナANTから送信される。
【0026】また、アンテナANTが受信した受信信号
は、アンテナ共用器DUPで不要波が除去されて受信部
Rxに入力される。このような基地局からの受信信号に
送信信号の送信出力レベルの指示情報が含まれている。
【0027】第1の高出力増幅器5aからの送信信号の
一部が第1の方向性結合器1aで分波、すなわち副線路
1a−2の一端から取り出されて分離器3及び整合器4
を介して検波器2に入力される。
【0028】検波器2では、送信信号が検波ダイオード
Dで整流された後、平滑コンデンサC1及び負荷抵抗R
によって平滑直流化されて検波信号となる。この検波信
号は、実際にアンテナANTから送信される送信信号の
送信出力レベルに対応したTSSI信号として第7の端
子P7から出力され、制御回路8に入力される。
【0029】制御部9は、図示しない基地局からの指示
にしたがって、所定の送信出力レベルを表わす制御信号
を制御回路8に与える。この制御部9からの制御信号に
より、制御回路8はTSSI信号から認識される実際の
送信出力レベルと目標の送信出力レベルとの差を小さく
するように作用する帰還(FB)信号を形成して、高出
力増幅器4で実際の送信出力レベルを可変できる制御端
子Tcに出力する。
【0030】以上のように、送信出力制御装置10が一
部を構成する送信出力制御システムは、送信部Txにお
いてフィードバックループとなり、実際の送信出力レベ
ルが制御部9から与えられた目標の送信出力レベルにな
るように送信出力レベルを制御している。
【0031】図2は、図1の送信出力制御装置の一部分
解透視斜視図である。送信出力制御装置10は、複数の
誘電体層(図示せず)を積層してなる積層体11を備え
る。
【0032】そして、積層体11の上面には、検波器2
の検波ダイオードD及び負荷抵抗R、並びに整合器3の
インダクタL及びコンデンサC2が搭載される。
【0033】また、積層体11の側面から下面に架け
て、送信出力制御装置10の第1〜第7の端子P1〜P
7(図1)、グランド端子となる外部端子T1〜T10
が設けられる。
【0034】図3(a)〜図3(h)及び図4(a)〜
図4(h)は、図2の送信出力制御装置の積層体を構成
する各誘電体層の上面図及び下面図である。積層体11
は、例えば、850℃〜1000℃の温度で焼成可能な
酸化バリウム、酸化アルミニウム、シリカを主成分とす
る低温焼成セラミックスからなる第1〜第15の誘電体
層11a〜11oを順次積層し、焼成することによって
形成される。
【0035】第1の誘電体層11aの上面には図1に示
した検波器2の検波ダイオードD及び負荷抵抗R、並び
に整合器4のインダクタL及びコンデンサC2をそれぞ
れ実装するためのランドLa1が形成される。また、第
2の誘電体層11bの上面には配線パターンLp1が形
成される。
【0036】さらに、第3、第4及び第8の誘電体層1
1c,11d,11hの上面にはコンデンサ電極Cp1
1〜Cp17がそれぞれ形成される。また、第5、第
6、第10、第11、第13及び第14の誘電体層11
e,11f,11j,11k,11m,11nの上面に
はストリップライン電極ST11〜ST18がそれぞれ
形成される。
【0037】さらに、第7、第9、第12及び第15の
誘電体層11g,11i,11l,11oの上面にはグ
ランド電極Gp11〜Gp14が形成される。また、第
15の誘電体層の下面(図4(h)中において、11o
uと符号を付す)には外部端子T1〜T10が形成され
る。
【0038】さらに、第1〜第14の誘電体層11a〜
11nには各誘電体層11a〜11nを貫通するように
ビアホール電極Vh1が形成される。
【0039】そして、ストリップライン電極ST11,
ST13で分離器3のインダクタLd1を、ストリップ
ライン電極ST12,ST14で分離器3のインダクタ
Ld2をそれぞれ構成する。
【0040】また、ストリップライン電極ST15,S
T16で第2の方向性結合器1bの主線路1b−1、副
線路1b―2を、ストリップライン電極ST17,ST
18で第1の方向性結合器1aの副線路1a−2、主線
路1a−1をそれぞれ構成する。
【0041】さらに、第3、第4の誘電体層11cを挟
んで互いに対向しているコンデンサ電極Cp11,Cp
14、コンデンサ電極Cp12,Cp15、コンデンサ
電極Cp13,Cp15で分離器3のコンデンサCd2
〜Cd4をそれぞれ構成する。
【0042】また、第7、第8の誘電体層11g,11
hを挟んで互いに対向しているコンデンサ電極Cp16
とグランド電極Gp11,Gp12とで分離器3のコン
デンサCd1を構成する。
【0043】さらに、第7、第8の誘電体層11g,1
1hを挟んで互いに対向しているコンデンサ電極Cp1
7とグランド電極Gp11,Gp12とで検波器2の平
滑コンデンサC1を構成する。
【0044】さらに、第1及び第2の方向性結合器1
a,1b、検波器2、分離器3、並びに整合器4は、積
層体11の内部で配線パターンLp1やビアホール電極
Vh1によりそれぞれ接続される。
【0045】図5は、図1の出力制御装置の変形例を示
す回路図である。送信出力制御装置10aは、図1の出
力制御装置10と比較して、検波器2が温度変動を補償
するための感温素子であるサーミスタ12を備え、検波
器2と整合器4との間に入力部バイアス回路13及び出
力リミッタ回路14を備える点で異なる。
【0046】入力部バイアス回路13は抵抗R1,R2
からなり、抵抗R1の一端と抵抗R2の一端との接続点
が検波器2のダイオードDのアノードに接続され、抵抗
R2の他端はグランドに接続される。
【0047】出力リミッタ回路14はダイオードD1及
び抵抗R3,R4からなり、抵抗R3の一端と抵抗R4
の一端との接続点と、検波器2の検波ダイオードDのカ
ソードとの間にダイオードD1が抵抗R3の一端と抵抗
R4の一端との接続点側がカソードになるように接続さ
れる。
【0048】また、抵抗R3の他端は入力部バイアス回
路13の抵抗R1の他端に接続されるとともに、ダイオ
ードD1のバイアスを印加する制御端子PBに接続され
る。さらに、抵抗R4の他端はグランドに接続される。
【0049】なお、サーミスタ12、入力部バイアス回
路13の抵抗R1,R2、出力リミッタ回路14のダイ
オードD1、抵抗R3,R4は、積層体11の上面に搭
載される。また、サーミスタ12からの信号を取り出す
検出端子PT、出力リミッタ回路13のダイオードDを
制御する制御端子PBはそれぞれ外部端子として、積層
体11の側面から下面に架けて設けられる。
【0050】図6は、本発明の送信出力制御装置に係る
第2の実施例を用いたデュアルバンド型携帯電話端末の
送信部の基本構成を示すブロック図である。送信出力制
御装置20は、第1の実施例の送信出力制御装置10
(図1)と比較して、分離器31が伝送線路LL1,L
L2及び抵抗Rdからなるウイルキンソン型デバイダで
ある点で異なる。
【0051】なお、送信出力制御装置20を含むデュア
ルバンド型携帯電話端末の送信部Txの送信出力制御に
ついては、第1の実施例の送信出力制御装置10の場合
と同様である。
【0052】図7は、図6の送信出力制御装置の一部分
解透視斜視図である。送信出力制御装置20は、複数の
誘電体層(図示せず)を積層してなる積層体21を備え
る。
【0053】そして、積層体21の上面には、検波器2
の検波ダイオードD及び負荷抵抗R、分離器3の抵抗R
d、並びに整合器4のインダクタL及びコンデンサC2
が搭載される。
【0054】また、積層体21の側面から下面に架け
て、送信出力制御装置20の第1〜第7の端子P1〜P
7(図6)、グランド端子となる外部端子T1〜T11
が設けられる。
【0055】図8(a)〜図8(h)及び図9(a)〜
図9(e)は、図7の送信出力制御装置の積層体を構成
する各誘電体層の上面図及び下面図である。積層体21
は、例えば、850℃〜1000℃の温度で焼成可能な
酸化バリウム、酸化アルミニウム、シリカを主成分とす
る低温焼成セラミックスからなる第1〜第12の誘電体
層21a〜21lを順次積層し、焼成することによって
形成される。
【0056】第1の誘電体層21aの上面には図6に示
した検波器2の検波ダイオードD及び負荷抵抗R、分離
器3の抵抗Rd、並びに整合器3のインダクタL及びコ
ンデンサC2をそれぞれ実装するためのランドLa2が
形成される。また、第2の誘電体層21bの上面には配
線パターンLp2が形成される。
【0057】さらに、第3、第7、第8、第10及び第
11の誘電体層21c,21g,21h,21j,21
kの上面にはストリップライン電極ST21〜ST26
がそれぞれ形成される。また、第4、第6、第9及び第
12の誘電体層21d,21f,21i,21lの上面
にはグランド電極Gp21〜Gp24が形成される。
【0058】さらに、第5の誘電体層21eの上面には
コンデンサ電極Cp2がそれぞれ形成される。また、第
12の誘電体層の下面(図9(e)中において、21l
uと符号を付す)には外部端子T1〜T11が形成され
る。
【0059】さらに、第1〜第11の誘電体層21a〜
21kには各誘電体層21a〜21kを貫通するように
ビアホール電極Vh2が形成される。
【0060】そして、ストリップライン電極ST21,
ST22で分離器3の伝送線路LL1,LL2をそれぞ
れ構成する。また、ストリップライン電極ST23,S
T25で第2の方向性結合器1bの主線路1b−1、副
線路1b―2を、ストリップライン電極ST24,ST
26で第1の方向性結合器1aの副線路1a−2、主線
路1a−1をそれぞれ構成する。
【0061】さらに、第4及び第5の誘電体層21d,
21eを挟んで互いに対向しているコンデンサ電極Cp
2とグランド電極Gp21,Gp22とで検波器2の平
滑コンデンサC1を構成する。
【0062】さらに、第1及び第2の方向性結合器1
a,1b、検波器2、分離器3、並びに整合器4は、積
層体11の内部で配線パターンLp2やビアホール電極
Vh2によりそれぞれ接続される。
【0063】図10は、図6の出力制御装置の変形例を
示す回路図である。送信出力制御装置20aは、図5の
出力制御装置10aと同様に、検波器2が温度変動を補
償するための感温素子であるサーミスタ12を備え、検
波器2と整合器4との間に入力部バイアス回路13及び
出力リミッタ回路14を備える。
【0064】上述の第1及び第2の実施例の送信出力制
御装置によれば、第1及び第2の方向性結合器を電気的
に分離する分離器を備えているため、第1及び第2の発
振器が動作していないときに第1及び第2の高出力増幅
器のインピーダンスが50Ωからずれ、第1の高出力増
幅器と第1の方向性結合器との間、あるいは第2の高出
力増幅器と第2の方向性結合器との間のインピーダンス
整合が取れなくても、第1及び第2の方向性結合器間の
アイソレーションを十分に取ることができる。その結
果、良好な送信特性を備えた送信出力制御装置を得るこ
とができる。
【0065】また、送信出力制御装置を構成する第1及
び第2の方向性結合器、検波器、分離器及び整合器を複
数の誘電体層を積層してなる積層体に一体化するため、
方向性結合器、検波器、分離器及び整合器の各配線を積
層体の内部に設けることができる。その結果、各配線で
の損失を低減できため、さらに良好な送信特性を備えた
送信出力制御装置を得ることができる。
【0066】さらに、第1及び第2の方向性結合器の主
線路及び副線路、並びに分離器のインダクタあるいは伝
送線路を積層体の内部に設けたストリップライン電極で
構成し、検波器の平滑コンデンサを積層体の内部に誘電
体層を挟んで互いに対向して設けたコンデンサ電極とグ
ランド電極とで構成するため、送信出力制御装置の部品
点数を削減することができる。したがって、小型の送信
出力制御装置を得ることができるため、この送信出力制
御装置を搭載する無線機器において、送信出力制御装置
の占有面積を小さくすることできる。その結果、良好な
送信特性を保ちながら、小型の無線機器を実現すること
ができる。
【0067】また、異なる周波数の送信信号に対応する
2つの方向性結合器を積層体の内部において異なる誘電
体層上に形成するため、複数の方向性結合器を誘電体層
を介して配設することができる。したがって、2つの方
向性結合器間のアイソレーションを十分に取ることがで
きる。その結果、さらに良好な特性の送信出力制御装置
を得ることができる。
【0068】さらに、図5及び図10の変形例では、検
波器が温度変動を補償するための感温素子であるサーミ
スタを備えるため、検波器の温度特性を管理することが
でき、温度補償範囲の広い送信出力制御システムが構成
されていても良好な送信出力制御を行うことができる。
【0069】また、入力部バイアス回路で送信出力制御
装置から制御回路へのTSSI信号の最小値を決定し、
出力リミッタ回路で送信出力制御装置から制御回路への
TSSI信号の最大値を決定する。したがって、TSS
I信号の範囲を制御することができ、その結果、この送
信出力制御装置を載する無線機器の送信特性を向上させ
ることができる。
【0070】なお、上述の第1及び第2の実施例の送信
出力制御装置では、送信出力制御装置の複数の方向性結
合器、検波器、分離器及び整合器が積層体に一体化され
る場合について説明したが、本発明は、送信出力制御装
置が複数の方向性結合器を電気的に分離する分離器を備
えていればよく、複数の方向性結合器、検波器、分離器
及び整合器をディスクリート部品で構成し、その各ディ
スクリート部品を回路基板上に実装して構成しても同様
の効果が得られる。
【0071】また、整合器を備える場合について説明し
たが、整合器を備えていない場合においても同様の効果
が得られる。
【0072】さらに、検波器が1段の場合について説明
したが、多段のn倍検波器でも同様の効果が得られる。
【0073】また、2つの方向性結合器を備えたデュア
ルバンド型について説明したが、方向性結合器を3つ以
上備えていても同様の効果が得られる。
【0074】さらに、変形例では、サーミスタを有する
検波器、入力バイアス部、出力リミッタ回路を備える場
合について説明したが、いずれか1つあるいは2つを備
える場合においても同様の効果が得られる。
【0075】
【発明の効果】請求項1の送信出力制御装置によれば、
複数の異なる周波数の送信信号に対応する複数の方向性
結合器を電気的に分離する分離器を備えているため、そ
れぞれの送信信号の発振器が動作していないときにその
発振器に接続された高出力増幅器のインピーダンスが5
0Ωからずれ、この高出力増幅器とこの高出力増幅器に
接続された方向性結合器との間のインピーダンス整合が
取れなくなっても、複数の方向性結合器間のアイソレー
ションを十分に取ることができる。その結果、良好な送
信特性を備えた送信出力制御装置を得ることができる。
【0076】請求項2の送信出力制御装置によれば、送
信出力制御装置を構成する複数の方向性結合器、検波器
及び分離器を複数の誘電体層を積層してなる積層体に一
体化するため、方向性結合器、検波器及び分離器の各配
線を積層体の内部に設けることができる。その結果、各
配線での損失を低減できため、さらに良好な送信特性を
備えた送信出力制御装置を得ることができる。
【0077】請求項3の送信出力制御装置によれば、複
数の方向性結合器の主線路及び副線路、並びに分離器の
インダクタあるいは伝送線路を積層体の内部に設けたス
トリップライン電極で構成し、検波器の平滑コンデンサ
を積層体の内部に誘電体層を挟んで互いに対向して設け
たコンデンサ電極とグランド電極とで構成するため、送
信出力制御装置の部品点数を削減することができる。し
たがって、小型の送信出力制御装置を得ることができる
ため、この送信出力制御装置を搭載する無線機器におい
て、送信出力制御装置の占有面積を小さくすることでき
る。
【0078】請求項4の無線機器によれば、良好な特性
を備えた小型の送信出力制御装置を用いるため、良好な
送信特性を保ちながら、小型の無線機器を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の送信出力制御装置に係る第1の実施例
を用いた無線機器の送信部の基本構成を示すブロック図
である。
【図2】図1の送信出力制御装置の一部分解透視斜視図
である。
【図3】図2の送信出力制御装置の積層体を構成する
(a)第1の誘電体層〜(h)第8の誘電体層の上面図
である。
【図4】図2の送信出力制御装置の積層体を構成する
(a)第9の誘電体層〜(g)第15の誘電体層の上面
図及び(h)第15の誘電体層の下面図である。
【図5】図1の送信出力制御装置の変形例の回路図であ
る。
【図6】本発明の送信出力制御装置に係る第2の実施例
を用いた無線機器の送信部の基本構成を示すブロック図
である。
【図7】図6の送信出力制御装置の一部分解透視斜視図
である。
【図8】図7の送信出力制御装置の積層体を構成する
(a)第1の誘電体層〜(h)第8の誘電体層の上面図
である。
【図9】図7の送信出力制御装置の積層体を構成する
(a)第9の誘電体層〜(d)第12の誘電体層の上面
図及び(e)第12の誘電体層の下面図である。
【図10】図6の送信出力制御装置の変形例の回路図で
ある。
【図11】一般的なデュアルバンド型携帯電話端末の送
信部の基本構成を示すブロック図である。
【符号の説明】 10,10a,20,20a 送信出力制御装置 11,21 積層体 11a〜11o,21a〜21l 誘電体層 1a,1b 方向性結合器 1a−1,1b−1 主線路 1a−2,1b−2 副線路 2 検波器 3 分離器 C1 平滑コンデンサ Cp11〜Cp17,Cp2 コンデンサ電極 D 検波ダイオード Gp11〜Gp14,Gp21〜Gp24 グラン
ド電極 R 負荷抵抗 ST11〜ST18,ST21〜ST26 ストリ
ップライン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 規巨 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5K011 AA16 DA12 DA23 EA03 GA01 JA01 5K067 AA23 BB04 EE02 KK17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異なる周波数の送信信号の送信信
    号レベルを制御する送信出力制御装置であって、 前記複数の異なる周波数の送信信号に対応するととも
    に、高出力増幅器で増幅された送信信号の一部を分波す
    る複数の方向性結合器と、該複数の方向性結合器で分波
    された送信信号の一部を検波する検波器と、前記複数の
    方向性結合器を電気的に分離する分離器とを備えること
    を特徴とする送信出力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の方向性結合器、前記検波器及
    び前記分離器を複数の誘電体層を積層してなる積層体に
    一体化することを特徴とする請求項1に記載の送信出力
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記方向性結合器が主線路及び副線路、
    前記検波器が検波ダイオード、平滑コンデンサ及び負荷
    抵抗、前記分離器がインダクタあるいは伝送線路をそれ
    ぞれ含み、 前記検波器の検波ダイオード及び負荷抵抗を前記積層体
    に搭載するとともに、前記方向性結合器の主線路及び副
    線路、並びに前記分離器のインダクタあるいは伝送線路
    を前記積層体の内部に設けたストリップライン電極で構
    成し、前記検波器の平滑コンデンサを前記積層体の内部
    に前記誘電体層を挟んで互いに対向して設けたコンデン
    サ電極とグランド電極とで構成することを特徴とする請
    求項1に記載の送信出力制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の送信出力制御装置を用いたことを特徴とする無線機
    器。
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