JP2000276842A - 信号処理方法とその装置 - Google Patents

信号処理方法とその装置

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JP2000276842A
JP2000276842A JP11083176A JP8317699A JP2000276842A JP 2000276842 A JP2000276842 A JP 2000276842A JP 11083176 A JP11083176 A JP 11083176A JP 8317699 A JP8317699 A JP 8317699A JP 2000276842 A JP2000276842 A JP 2000276842A
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Japan
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signal
peak
predetermined
detected
amplitude
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JP11083176A
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English (en)
Inventor
Ariyoshi Kato
有美 加藤
Toshiyuki Iijima
利幸 飯島
Takeshi Iizuka
健 飯塚
Yuki Matsumura
祐樹 松村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】信号の所定のピークを同期位置として、その同
期位置に基づいて規定される範囲ごとに電子透かし情報
が重畳された信号に対して、適切に同期位置の検出を行
い電子透かし情報の再生を行う。 【解決手段】入力される信号に対してピークを順次検出
する。あるピークを基準として、それ以降に検出された
ピークの値が基準となるピークの値の所定の範囲内であ
る場合には、そのピークを同期位置の候補として検出す
る。新たに検出されたピークの値が、基準となるピーク
の値よりその所定の範囲以上大きかった場合には、その
新たなピークを基準のピークとして、同期位置の候補の
検出を新たにやり直す。1つの基準のピークが所定の期
間維持された場合に、それまでに得られた同期位置の候
補を出力し、この各位置に対して電子透かし情報の検出
を試みる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばオーディ
オ信号や画像信号などの著作物に係わる信号に著作権保
護情報を電子透かし技術により重畳する処理などのよう
な、所望の信号を任意の連続データ中に重畳する処理に
関し、特に、信号を重畳する際と取り出す際の同期を適
切にとることができ、これにより信号の重畳および取り
出しを適切に行うことのできる信号処理方法とその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば光ディスクなどの記録媒体に記
録されるたとえば音楽情報などの著作物に対して、電子
透かし技術(以後、ウォーターマークと言う場合もあ
る。)によりその著作権の保護を図る方法が提案されて
いる。この方法は、著作権に関するデータを、たとえば
オーディオ信号の再生に影響を与えない程度の微小なレ
ベルの信号としてオーディオ信号に重畳して記録してお
き、そのオーディオ信号の再生やダビングなどの処理を
行う時に、その重畳された信号に基づいてそれらの処理
の適切性をチェックするというものである。近年のC
D、DVDなどのデジタルメディアや、デジタル放送、
インターネットなどの急速な普及にともない、マルチメ
ディアデータの著作権を保護するという観点から、この
ウォーターマークが注目を集めている。
【0003】このようなウォーターマークを利用する場
合には、ウォーターマーク情報が重畳されたディジタル
オーディオ信号が、光ディスクなどの記録媒体やインタ
ーネットなどの通信経路を介して流通する過程におい
て、伝送路雑音、クリッピング、フィルタリング、再サ
ンプリング、AD/DA変換、圧縮処理などの種々の処
理やフォーマット変換を受けたとしても適切に復元でき
るように構成されてなければならない。そしてそのため
には、そのような種々の処理やフォーマット変換を受け
たオーディオ信号に対して、ウォーターマーク情報を重
畳する処理と取り出す処理とが、同じ箇所を基準として
同期して行われる必要がある。
【0004】たとえば、FFTやMDCTなどの周波数
解析手法を用いて、オーディオデータや画像データなど
のマルチメディアデータにウォーターマーク情報を埋め
込む方法が既に提案されているが、この方法において
も、ウォーターマーク情報を検出する過程において、埋
め込み時と全く同じタイミングでFFT、MDCTなど
の処理を行う必要がある。そこで、そのための同期信号
として、たとえば元のマルチメディアデータのピーク成
分を利用する手法が考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うなウォーターマーク情報が重畳された信号が、たとえ
ば種々の通信経路を経ることにより実際にMPEG、A
TRACなどの圧縮/解凍作業や、D/A、A/Dコン
バータなどの処理が施されると、その信号波形が変化し
て適切に同期信号を検出することができなくなり、埋め
込み時と全く同じタイミングで同期をとって処理を行う
ことができなくなる可能性があるという問題がある。前
述したような信号のピーク成分を同期信号として利用す
る場合においても、信号波形が変化し信号レベルの大小
関係が変化してしまうと、適切にピークが検出できず、
前述したような種々の処理やウォーターマーク情報を取
り出す処理の処理範囲が埋め込み時と同じに決定できな
くなり、適切にウォーターマーク情報が検出できなくな
るという問題が生じる。
【0006】したがって本発明の目的は、信号のピーク
に基づいて処理範囲を規定しウォーターマーク情報が重
畳された信号に対して、データ圧縮作業などの所望の信
号処理が施された後でも、ウォーターマーク情報埋め込
み時と同じピークを検出することが可能で、これにより
適切にウォーターマーク情報を取り出すことのできる信
号処理方法を提供することにある。また本発明の他の目
的は、信号のピークに基づいて処理範囲を規定しウォー
ターマーク情報が重畳された信号に対して、データ圧縮
作業などの所望の信号処理が施された後でも、ウォータ
ーマーク情報埋め込み時と同じピークを検出することが
可能で、これにより適切にウォーターマーク情報を取り
出すことのできる信号処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明の信
号処理方法は、任意の原連続信号に対して、当該原連続
信号の所定の振幅が最大となる位置を同期位置とし、当
該同期位置に基づいて所望の信号が所定の形態で前記原
連続信号に重畳されている連続信号より、前記同期位置
の可能性のある位置を同期候補位置として検出する信号
処理方法であって、順次入力される所定の処理開始位置
以降の前記連続信号より、信号レベルが所定の極値とな
る最初の位置を基準位置として検出し、前記基準位置に
続いて入力される前記連続信号より、信号レベルが前記
所定の極値となる位置を順次検出し、前記順次検出され
た位置の信号レベルが、前記基準位置の信号レベルに対
して所定の範囲内である位置を抽出し、前記基準位置お
よび前記抽出された位置を前記同期候補位置として検出
する。
【0008】また、本発明の信号処理方法は、任意の原
連続信号に対して、当該原連続信号の所定の振幅が最大
となる位置を同期位置とし、当該同期位置に基づいて規
定される範囲を処理の単位となる範囲とし、所望の信号
が電子透かし情報として前記原連続信号に重畳されてい
る連続信号より、前記所望の信号を再生する信号処理方
法であって、順次入力される所定の処理開始位置以降の
前記連続信号より、信号レベルが所定の極値となる最初
の位置を基準位置として検出し、前記基準位置に続いて
入力される前記連続信号より、信号レベルが前記所定の
極値となる位置を順次検出し、前記順次検出された位置
の信号レベルが、前記基準位置の信号レベルに対して所
定の範囲内である位置を抽出し、前記基準位置および前
記抽出された位置を前記同期候補位置とし、当該各同期
候補位置ごとに、当該同期候補により規定される、前記
所望の信号を重畳する処理の単位となる所定の範囲を検
出し、前記検出された範囲ごとに、前記電子透かし情報
を抽出するための所定の信号処理を施し、前記信号処理
により適切に前記所望の信号が抽出された場合に、当該
抽出された前記所望の信号を出力する。
【0009】また、本発明の信号処理方法は、任意の原
連続信号に対して、当該原連続信号の所定の振幅が最大
となる位置を同期位置とし、当該同期位置に基づいて所
望の信号が所定の形態で前記原連続信号に重畳されてい
る連続信号より、前記同期位置を検出する信号処理方法
であって、所定の時間帯ごとの、前記連続信号の振幅が
最大となる位置を前記同期位置として検出する。
【0010】また、本発明の信号処理装置は、任意の原
連続信号に対して、当該原連続信号の所定の振幅が最大
となる位置を同期位置とし、当該同期位置に基づいて所
望の信号が所定の形態で前記原連続信号に重畳されてい
る連続信号より、前記同期位置の可能性のある位置を同
期候補位置として検出する信号処理装置であって、順次
入力される前記連続信号より、信号レベルが所定の極値
となる位置および当該位置の信号レベルを検出する極値
位置検出手段と、前記連続信号の所定の処理開始位置以
降に、前記極値検出手段において最初に検出された極値
を基準位置として検出する基準位置検出手段と、前記極
値検出手段において順次検出される極値の信号レベル
と、前記基準位置の信号レベルとを比較し、前記基準位
置の信号レベルに対して所定の範囲内である前記極値を
順次抽出する比較手段と、前記基準位置検出手段により
検出された基準位置および前記比較手段により順次抽出
された前記極値の位置を前記同期候補位置として出力す
る出力手段とを有する。
【0011】また、本発明の信号処理装置は、任意の原
連続信号に対して、当該原連続信号の所定の振幅が最大
となる位置を同期位置とし、当該同期位置に基づいて規
定される範囲を処理の単位となる範囲とし、所望の信号
が電子透かし情報として前記原連続信号に重畳されてい
る連続信号より、前記所望の信号を再生する信号処理装
置であって、順次入力される前記連続信号より、信号レ
ベルが所定の極値となる位置および当該位置の信号レベ
ルを検出する極値位置検出手段と、前記連続信号の所定
の処理開始位置以降に、最初に前記検出された極値を基
準位置として検出する基準位置検出手段と、前記極値検
出手段において順次検出される極値の信号レベルと、前
記基準位置の信号レベルとを比較し、前記基準位置の信
号レベルに対して所定の範囲内である前記極値を順次抽
出する比較手段と、前記検出された基準位置および前記
比較手段により順次抽出された前記極値の位置を前記同
期候補位置とし、当該各同期候補位置ごとに、当該同期
候補により規定される、前記所望の信号を重畳する処理
の単位となる所定の範囲を検出する処理範囲検出手段
と、前記検出された範囲ごとに、前記電子透かし情報を
抽出するための所定の信号処理を施す電子透かし情報抽
出手段と、前記信号処理により適切に前記所望の信号が
抽出された場合に、当該抽出された前記所望の信号を出
力する出力手段とを有する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1〜図38を参照して説明する。本実施の形態において
は、オーディオデータに電子透かし情報を重畳してお
き、この電子透かし情報を参照して適正なダビングや不
正にコピーされたオーディオデータの検出を行うことに
より、オーディオデータのコピーコントロールを行うよ
うにしたシステムを例示して本発明を説明する。
【0013】不正コピー検出システム まず、そのような一連のシステムの構成およびデータの
流れについて、図1を参照して説明する。図1は、本実
施の形態の不正コピー検出システムの全体ブロック図で
ある。このシステムにおいては、記録装置1においてオ
ーディオソースデータであるディジタルオーディオ信号
DA1を光ディスク5に記録する際に、記録装置1に収
容されるウォーターマークエンコーダ4により、著作権
保護に係わる情報DC(以後、単に著作権情報DCと言
う。)を付加して記録する。ここで、著作権情報DCと
は、オーディオソースデータの著作権者を示す情報や、
コピーを許可するか否かの情報などである。
【0014】この光ディスク5を用いてオーディオデー
タをさらにダビングする際には、記録再生装置2に収容
されるウォーターマークデコーダ6により著作権情報D
Cを検出し、これに基づいてコピーを許可するソースに
ついてのみ、光磁気ディスク7、ディジタルオーディオ
テープレコーダー8、CD−R9などの記録媒体へのコ
ピーを行うようにする。市場にて流通するこれらの媒体
を再生装置3で再生する際に、再生装置3に収容される
ウォーターマークデコーダ6により著作権情報DCを検
出すれば、それが適正にコピーされた記録媒体、オーデ
ィオデータであることが判明する。換言すれば、違法コ
ピーも発見することができる。
【0015】ウォーターマークエンコーダ 次に、このようなシステムの記録装置1および記録再生
装置2に含まれるウォーターマークエンコーダ4につい
て、図2〜図4を参照して説明する。ウォーターマーク
エンコーダ4は、たとえば図2に示すような構成であっ
て、ピーク検出部11、MDCT計算部12、エンコー
ド部13およびIMDCT計算部14を有する。
【0016】このような構成のウォーターマークエンコ
ーダ4においては、光ディスクに記録するディジタルオ
ーディオ信号DA1が入力されると、ピーク検出部11
においてディジタルオーディオ信号DA1の波形上のピ
ークを繰り返し検出し、著作権情報DCを一定の区間埋
め込む基準となるタイミングを特定する。次に、MDC
T計算部12において、MDCT変換処理によりディジ
タルオーディオ信号DA1を順次周波数スペクトラム信
号に変換する。そして、エンコード部13において、こ
の周波数スペクトラム信号DS1に対して著作権情報D
Cを埋め込む。最後に、IMDCT計算部14におい
て、著作権情報DCが埋め込まれた周波数スペクトラム
信号を元のオーディオ信号に復元し、著作権情報の重畳
されたオーディオ信号DA2として出力する。
【0017】このように動作するウォーターマークエン
コーダ4の、本発明に係わるピーク検出部における処理
について、図3および図4を参照して詳細に説明する。
図3は、ピーク検出部11におけるそのピーク検出の処
理を説明するための信号波形図である。図3に示すよう
に、エンコード側のピーク検出は、一定時間内での信号
レベルの最高値を検出することにより行なう。したがっ
て、一定時間内には1つのピークが検出される。
【0018】図4は、ピーク検出部11におけるそのピ
ーク検出の処理手順を示すフローチャートである。ピー
ク検出部11においては、ソースデータが入力されたら
(ステップS2101)、まず、最大値を記憶する変数
Maxおよび経過時間を記憶する変数TimerCnt
を初期値0に設定する(ステップS2102)。そし
て、ソースから1サンプル(c)ずつ読み込むとともに
(ステップS2103)、変数TimerCntを1カ
ウントアップし時間をカウントする(ステップS210
4)。
【0019】次に、読み込んだデータcと変数Maxに
記憶されているそれまでの最大値Maxを比較して(ス
テップS2105)、データcの方が最大値Maxより
も大きければ、最大値Maxをcに更新する(ステップ
S2106)。そして、変数TimerCntのカウン
ト値に基づいて一定時間が経過したか否かをチェックし
(ステップS2107)、経過していなければステップ
S2103〜S2107の処理を繰り返す。ステップS
2107で、一定時間が経過していれば、その時点の最
大値Maxをピークとして記憶する(ステップS210
8)。
【0020】ピークを1つ記憶したら、最大値Maxお
よび時間TimerCntをリセットし(ステップS2
109,S2110)、ファイルエンドまで処理が終了
したか否かをチェックし(ステップS2111)、ファ
イルエンドまで処理が終了していない場合には、ステッ
プS2103に戻って次のピークの検出を行なう。ファ
イルエンドまで処理が終了していた場合には、蓄積した
ピーク検出結果Peakを出力し(ステップS211
2)、一連のピーク検出の処理を終了する(ステップS
2113)。このようにして、ピーク検出部11は、著
作権情報DCを埋め込む基準となるタイミングを特定す
るためのピークを検出する。
【0021】なお、入力されるソースデータが、たとえ
ば音声ステレオデータの場合は、各チャンネルのデータ
またはチャンネルのうちの全て、あるいはいくつかのチ
ャンネルの平均値を使用することが可能である。また、
入力されるソースデータが、たとえば画像データの場合
は、同様に、R、G、Bあるいはそこから生成される、
Y、U、Vなどのいずれかまたは平均値を使用すること
が可能である。
【0022】ウォーターマークデコーダ 次に、図1に示したような不正コピー検出システムの記
録再生装置2および再生装置3に含まれるウォーターマ
ークデコーダ6について、図5を参照して説明する。ウ
ォーターマークデコーダ6は、たとえば図5に示すよう
な構成であって、ピーク検出部21、MDCT計算部2
2およびデコード部23を有する。
【0023】このような構成のウォーターマークデコー
ダ6においては、ピーク検出部21において、順次入力
される著作権情報DCの重畳されたディジタルオーディ
オ信号DA2に対して波形上のピークを繰り返し検出
し、著作権の情報DCを一定の区間再生する基準となる
タイミングを検出する。そして、検出されたピークを基
準にしたタイミングにより、MDCT計算部22におい
て、順次入力されるディジタルオーディオ信号DA2を
MDCT処理し、周波数スペクトラム信号DS2に変換
する。そして、デコード部23において、MDCT計算
部22で得られた周波数スペクトラム信号DS2より著
作権情報DCを再生し、出力する。
【0024】ところで、このようなウォーターマークデ
コーダ6のピーク検出部21においては、前述したウォ
ーターマークエンコーダ4のピーク検出部11と同じ処
理を行えば、原則的には、エンコード時と同一のピーク
が検出され、入力されたオーディオ信号に対してエンコ
ード時に著作権の情報DCを埋め込む基準としたタイミ
ングを特定することができるはずである。しかしなが
ら、ウォーターマークエンコーダ4においてウォーター
マーク情報が重畳されたオーディオ信号は、たとえば光
ディスク5などの記録媒体に記録したり伝送したりする
ために、通常、さらに圧縮符号化などの処理が施され、
これにより相当の変形を受ける。そのため、ピークの位
置も、圧縮符号化前と後では変わってしまう場合があ
り、このような信号に対してエンコード時と同一の方法
でピーク検出を行っても、圧縮符号化前の信号より得ら
れたピークとは異なるピークが検出されることになる。
【0025】具体的に図6を参照して説明する。図6
は、圧縮符号化処理の前と後の波形変化の例を示す図で
ある。図6に示すように、圧縮符号化処理の前後の信号
波形はほぼ等しく、オーディオ信号として再生した時に
は何ら問題が生じないが、微妙に振幅が変化しており、
ピークの位置が変化している。したがって、このような
2つの信号に対して、前述したようなウォーターマーク
エンコーダ4のピーク検出部11で行われるようなピー
ク検出処理を同じように施したとすると、図示のごと
く、異なる位置がピークとして検出される。したがっ
て、ウォーターマークデコーダ6において、このように
して検出されたピークを、著作権情報DCを埋め込む処
理のタイミングを特定するための位置として用いると、
適切にウォーターマーク情報を検出することができなく
なる。
【0026】そこで、ウォーターマークデコーダ6にお
いては、エンコード時のピーク検出方法、すなわち、前
述したウォーターマークエンコーダ4のピーク検出部1
1における処理とは異なる方法・処理により、著作権情
報DCが埋め込まれている基準となるタイミングを特定
するためのピーク検出処理を行う。本発明に係わる、こ
のデコード側におけるピーク検出処理の種々の方法につ
いて、以下、ピーク検出部21の第1の実施の形態〜第
15の実施の形態として、順次説明する。
【0027】ピーク検出部21の第1の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第1
の実施の形態について、図7および図8を参照して説明
する。図7は、第1の実施の形態のピーク検出部21に
おけるピーク検出処理を説明するための波形図である。
第1の実施の形態のピーク検出部21は、一定時間内の
一定範囲内の極大箇所をピーク候補として検出するよう
にしたものである。
【0028】具体的には、図7に示すように、ピーク検
出部21は、A点のような極大点を検出し(これを、単
にピークと言う場合もある。)、そこからプラスとマイ
ナスそれぞれにスレッショルドを設け、タイマーをスタ
ートさせる。そしてそのスレッショルド範囲内にあり、
前後の点よりも大きい値になっている箇所(以後、山と
言う場合もある。)を探し、その値をピーク候補として
残しておく。B点はA点に対するピーク候補である。途
中で、プラスのスレッショルドを越える値の山があった
場合には、今までのピークや、ピーク候補、タイマーな
どをすべてリセットし、スレッショルドを越えた値を新
しいピークとして、同様の処理を再び開始する。そし
て、ピークを見つけてから一定時間が経過したら、その
ピークと、ピーク候補を出力する。
【0029】図8は、第1の実施の形態のピーク検出部
21におけるピーク検出処理のフローチャートである。
まず、ソースが入力されたら(ステップS2201)、
スレッショルド(TH)を設定し(ステップS220
2)、入力されるソースデータから2サンプル(pre
v,cur)を読み込む(ステップS2203)。次
に、さらに1サンプル(next)読み込み(ステップ
S2204)、時間をカウントする変数TimeCnt
を1カウントアップして時間をカウントする(ステップ
S2205)。
【0030】そして、それら読み込んだ連続する3つの
データprev,cur,nextに基づいて、中央の
データcurが前後のデータprev,nextよりも
大きいか否か、すなわち極大値であるか否かをチェック
し(ステップS2206)、極大値であった場合には、
さらに、そのデータcurがそれまでの最大値Maxよ
りスレッショルドTH以上大きいか否かをチェックする
(ステップS2207)。ステップS2207におい
て、データcurが最大値Max+スレッショルドTH
以上であった場合には、それまで蓄積されていたピーク
候補を廃棄し、さらにタイマー値もリセットし(ステッ
プS2208)、そのデータcurを最大値Maxおよ
び最初のピーク候補Peak[0]としてセットする
(ステップS2209)。
【0031】ステップS2207において、データcu
rが最大値Max+スレッショルドTH以上ではなかっ
た場合には、さらに、データcurが最大値Max−ス
レッショルドTH以上であるか否かをチェックし(ステ
ップS2210)、データcurが最大値Max−スレ
ッショルドTH以上であった場合には、そのデータcu
rをピーク候補Peakとして追加記憶する(ステップ
S2211)。ステップS2210において、極大値と
してのデータcurが最大値Max−スレッショルドT
H以上ではない場合には、そのデータcurについては
ピーク候補としての記憶を行わずに、ステップS221
2の処理に移る。
【0032】そして、変数TimerCntに基づい
て、最初にピーク候補を検出してから所定の時間を経過
したか否かをチェックし(ステップS2212)、経過
していた場合には、それまでに得られたピーク候補Pe
akを書き出し(ステップS2213)、ピーク候補P
eak、最大値Max、タイマー値TimerCntな
どをリセットし(S2214)、ステップS2215の
処理に移る。ステップS2212において、最初にピー
ク候補を設定してから所定の時間を経過していない場合
には、そのままの状態で、引き続きステップS2215
の処理に移る。
【0033】ステップS2206でそのデータが極大点
ではなかった場合、ステップS2209でピーク候補を
リセットして新たなピーク候補を設定した場合、ステッ
プS2212でピーク候補を設定してから所定の時間を
経過していない場合、および、得られたピーク候補を書
き出してステップS2214でピーク候補をリセットし
た場合のいずれにおいても、次のデータに対してピーク
の検出を行うために、現在のデータcurを前のデータ
prevに、次のデータnextを現在のデータcur
に入れる(ステップS2215)。
【0034】そして、ファイルエンドとなったか否かの
判別を行い(ステップS2216)、ファイルエンドに
なっていなければ、ステップS2204に戻り、次のデ
ータをデータnextとして読み込み、以後、ステップ
S2205〜ステップS2215の処理を繰り返す。ス
テップS2216において、ファイルエンドになってい
た場合には、それまで得られたピーク候補Peakを出
力し(ステップS2217)、一連の処理を終了する。
【0035】第1の実施の形態としてのピーク検出部2
1は、このようなピーク検出処理を行う。このような処
理を行う場合には、ピーク検出部21の後段の信号処理
部で、そのピーク候補各々を著作権情報DCが重畳され
た基準のタイミングとみなして処理を行い、適切に著作
権情報DCが取り出されるか否かを試行してみる必要が
あるが、信号波形が多少変形を受けたとしても、ピーク
を漏らすことなく検出することができる。
【0036】ピーク検出部21の第2の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第2
の実施の形態について、図9および図10を参照して説
明する。図9は、第2の実施の形態のピーク検出部21
におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。第1の実施の形態においては、ピークから後方向に
一定時間経過することによりその間に検出したピーク候
補を出力するようにしたが、第2の実施の形態のピーク
検出部21は、図9に示すように、さらにピークから前
方向にも一定時間をさかのぼってスレッショルド内にあ
る山を探し、ピーク候補として残しておくようにした。
【0037】その際に、プラスのスレッショルドを越え
る値の山があった場合には、今まで記憶していたピーク
候補のバックアップを取り、今までのピーク候補、タイ
マーなどをすべてリセットした上で、スレッショルドを
越えた値を新しいピークとして、同様の処理を行う。そ
して、ピークを見つけてから一定時間が経過したら、得
られたピーク候補に加えて、さらに、バックアップして
おいたピーク候補をも出力する。
【0038】図10は、第2の実施の形態のピーク検出
部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。まず、ソースが入力されたら(ステップS230
1)、スレッショルド(TH)を設定し(ステップS2
302)、入力されるソースデータから2サンプル(p
rev,cur)を読み込む(ステップS2303)。
次に、さらに1サンプル(next)読み込み(ステッ
プS2304)、時間をカウントする変数TimeCn
tを1カウントアップして時間をカウントする(ステッ
プS2305)。
【0039】そして、それら読み込んだ連続する3つの
データprev,cur,nextに基づいて、中央の
データcurが前後のデータprev,nextよりも
大きいか否か、すなわち極大値であるか否かをチェック
し(ステップS2306)、極大値であった場合には、
さらに、そのデータcurがそれまでのピークMaxよ
りスレッショルドTH以上大きいか否かをチェックする
(ステップS2307)。
【0040】ステップS2307において、データcu
rが最大値Max+スレッショルドTH以上であった場
合には、ピーク候補のバックアップをとる配列back
upPeakをイニシャライズし(ステップS230
8)、この配列にそれまで得られていたピーク候補Pe
akのバックアップをとる(ステップS2309)。そ
して、ピーク候補を記憶する配列Peak、および、タ
イマー値をリセットし(ステップS2310)、そのデ
ータcurを最大値Maxおよび最初のピーク候補Pe
ak[0]としてセットする(ステップS2311)。
【0041】ステップS2307において、データcu
rが最大値Max+スレッショルドTH以上ではなかっ
た場合には、さらに、データcurが最大値Max−ス
レッショルドTH以上であるか否かをチェックし(ステ
ップS2312)、データcurが最大値Max−スレ
ッショルドTH以上であった場合には、そのデータcu
rをピーク候補Peakとして追加記憶する(ステップ
S2313)。ステップS2312において、極大値と
してのデータcurが最大値Max−スレッショルドT
H以上ではない場合には、そのデータcurについては
ピーク候補としての記憶を行わずに、ステップS231
4の処理に移る。
【0042】そして、変数TimerCntに基づい
て、最初にピーク候補を検出してから所定の時間を経過
したか否かをチェックし(ステップS2314)、経過
していた場合には、それまでに得られたピーク候補Pe
akおよびピーク候補のバックアップbackupPe
akを書き出し(ステップS2315)、ピーク候補P
eak、ピーク候補のバックアップbackupPea
k、最大値Max、タイマー値TimerCntなどを
リセットし(S2316)、ステップS2317の処理
に移る。ステップS2314において、最初にピーク候
補を設定してから所定の時間を経過していない場合に
は、そのままの状態で、引き続きステップS2317の
処理に移る。
【0043】ステップS2306でそのデータが極大点
ではなかった場合、ステップS2311で新たなピーク
候補を設定した場合、ステップS2314でピーク候補
を設定してから所定の時間を経過していない場合、およ
び、得られたピーク候補およびバックアップのピーク候
補を書き出してステップS2316でピーク候補をリセ
ットした場合のいずれにおいても、次のデータに対して
ピークの検出を行うために、現在のデータcurを前の
データprevに、次のデータnextを現在のデータ
curに入れる(ステップS2317)。
【0044】そして、ファイルエンドとなったか否かの
判別を行い(ステップS2318)、ファイルエンドに
なっていなければ、ステップS2304に戻り、次のデ
ータをデータnextとして読み込み、以後、ステップ
S2305〜ステップS2317の処理を繰り返す。ス
テップS2318において、ファイルエンドになってい
た場合には、それまで得られたピーク候補Peakおよ
びを出力し、一連の処理を終了する。
【0045】第2の実施の形態としてのピーク検出部2
1は、このようなピーク検出処理を行う。これにより、
第1の実施の形態よりもより多くのピーク候補を検出す
ることができ、よりピークを漏らすことなく検出するこ
とができる。
【0046】ピーク検出部21の第3の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第3
の実施の形態について、図11および図12を参照して
説明する。図11は、第3の実施の形態のピーク検出部
21におけるピーク検出処理を説明するための波形図で
ある。第3の実施の形態のピーク検出部21は、第2の
実施の形態に示したような方法で得られたピーク候補
を、その値の大きい順に並べ替え、上位いくつかを出力
するようにしたものである。たとえば、図11に示す例
では、前述したような方法によりピーク候補が4つ検出
されるが、「上位2つ」と決めた場合に、値の大きい方
から2つのとの箇所だけをピーク候補として出力す
る。
【0047】図12は、第3の実施の形態のピーク検出
部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。ステップS2401〜ステップS2411までの処
理、および、ステップS2412〜ステップS2414
までの処理は、入力される信号よりピーク候補を求める
処理であって、前述した第2の実施の形態のステップS
2301〜ステップS2311までの処理、および、ス
テップS2312〜ステップS2314までの処理と同
じなので、説明を省略する。
【0048】第3の実施の形態のピーク検出部21にお
いては、ステップS2414において、最初にピーク候
補を検出してから所定の時間を経過していた場合には、
それまでに得られていたピーク候補Peakおよびピー
ク候補のバックアップbackupPeakを各々その
ピーク候補値順にソートし(ステップS2415)、ソ
ート結果の上位所定の数のピーク候補Peakおよびピ
ーク候補のバックアップbackupPeakを書き出
す(ステップS2416)。そして、ピーク候補Pea
k、ピーク候補のバックアップbackupPeak、
最大値Max、タイマー値TimerCntなどをリセ
ットし(S2417)、ステップS2418の処理に移
る。ステップS2414において、最初にピーク候補を
設定してから所定の時間を経過していない場合には、そ
のままの状態で、引き続きステップS2418の処理に
移る。
【0049】ステップS2406でそのデータが極大点
ではなかった場合、ステップS2411で新たなピーク
候補を設定した場合、ステップS2414でピーク候補
を設定してから所定の時間を経過していない場合、およ
び、得られたピーク候補およびバックアップのピーク候
補を所定の数書き出してステップS2417でピーク候
補をリセットした場合のいずれにおいても、次のデータ
に対してピークの検出を行うために、現在のデータcu
rを前のデータprevに、次のデータnextを現在
のデータcurに入れる(ステップS2418)。そし
て、ファイルエンドとなったか否かの判別を行い(ステ
ップS2419)、ファイルエンドになっていなけれ
ば、ステップS2404に戻り、次のデータをデータn
extとして読み込み、以後、ステップS2405〜ス
テップS2418の処理を繰り返す。ステップS241
9において、ファイルエンドになっていた場合には、そ
れまで得られたピーク候補Peakおよびを出力し、一
連の処理を終了する。
【0050】第3の実施の形態としてのピーク検出部2
1は、このようなピーク検出処理を行う。前述した第2
の実施の形態で示したような方法では、ピークを検出し
損なう確率は非常に少なくなるが、ピーク候補の数が多
くなってしまうため、処理に時間がかかる。そこで、本
実施の形態のような方法を用いることにより、少ない候
補数で正しいピークを検出することができ、効率よく処
理を行うことができる。
【0051】ピーク検出部21の第4の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第4
の実施の形態について、図13および図14を参照して
説明する。図13は、第4の実施の形態のピーク検出部
21におけるピーク検出処理を説明するための波形図で
ある。第4の実施の形態のピーク検出部21は、最初に
エンコード側と同じピーク検出処理を行い、検出された
ピークの振幅を増幅させ、そこで生成された信号に対し
てピーク検出を行うようにしたものである。すなわち、
図13に示すように、入力されたソースを1サンプル
(c)ずつ読み込み、cを現在の最大値と比較し、cの
方が大きい場合は、cを最大値に更新する。そして一定
時間が経過した際に、その時の最大値を振幅を増幅させ
て出力する。最大値以外は、そのまま出力する。そし
て、そのように作成された信号に対して、ピーク検出を
行う。
【0052】図14は、第4の実施の形態のピーク検出
部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。まず、ソースが入力されたら(ステップS250
1)、最大値を記憶する変数Maxをリセットした後
(ステップS2502)、入力されるソースデータから
1サンプル(c)読み込み(ステップS2503)、時
間をカウントする変数TimeCntを1カウントアッ
プして時間をカウントする(ステップS2504)。
【0053】次に、読み込んだデータ(c)とそれまで
の最大値Maxとを比較し(ステップS2505)、読
み込んだデータ(c)が最大値Maxより大きければ、
最大値Maxをデータcで更新する(ステップS250
6)。そして、変数TimerCntに基づいて、所定
の時間を経過したか否かをチェックし(ステップS25
07)、経過していた場合には、得られたTimerC
nt分のデータをそのまま出力し(ステップS250
8)、さらに、振幅を増幅させて最大値Maxを出力す
る(ステップS2509)。ステップS2507におい
て、所定の時間を経過していない場合には、引き続きス
テップS2503〜ステップS2506の処理を繰り返
す。
【0054】そして、最大値Maxをリセットし(ステ
ップS2510)、時間をカウントする変数Timer
Cntをリセットし(ステップS2511)、ファイル
エンドとなったか否かの判別を行い(ステップS251
2)、ファイルエンドになっていなければ、ステップS
2503に戻り、ステップS2503〜ステップS25
11の処理を繰り返す。ステップS2512において、
ファイルエンドになっていた場合には、それまで得られ
た振幅を増幅させたファイルを出力し、一連の処理を終
了する。
【0055】第4の実施の形態としてのピーク検出部2
1は、このようなピーク検出処理を行う。そして、この
ような処理を行うことにより、ピーク誤検出を防ぐこと
が可能となる。
【0056】ピーク検出部21の第5の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第5
の実施の形態について、図15および図16を参照して
説明する。図15は、第5の実施の形態のピーク検出部
21におけるピーク検出処理を説明するための波形図で
ある。第5の実施の形態のピーク検出部21も、第4の
実施の形態と同様に、最初にエンコード側と同じピーク
検出処理を行い、検出されたピークの振幅を増幅させる
ものであるが、第5の実施の形態のピーク検出部21で
は、その際に、図15に示すように、元の信号波形の振
幅に応じて、ピークの増幅量を変化させるようにしたも
のである。
【0057】すなわち、図15に示すように、入力され
たソースを1サンプル(c)ずつ読み込み、cを現在の
最大値と比較し、cの方が大きい場合は、cを最大値に
更新する。そして一定時間が経過した際に、その時の最
大値が基準値以上なら振幅を大き目に増幅させ、基準値
以下なら振幅を小さ目に増幅させて出力する。最大値以
外は、そのまま出力する。そして、そのように作成され
た信号に対して、ピーク検出を行う。
【0058】図16は、第5の実施の形態のピーク検出
部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。ステップS2601〜ステップS2608の処理
は、前述した第4の実施の形態のピーク検出部における
ステップS2501〜ステップS2508の処理と同じ
なので、説明を省略する。第5の実施の形態のピーク検
出部21においては、ステップS2608において、T
imerCnt分のデータをそのまま出力した後、最大
値Maxが所定の基準値以上であるか否かをチェックし
(ステップS2609)、最大値Maxが所定の基準値
以上であった場合には、最大値Maxの値の振幅を大き
目に増幅させて出力し(ステップS2610)、最大値
Maxが所定の基準値より小さい場合には、最大値Ma
xの値の振幅を小さ目に増幅させて出力する(ステップ
S2611)。
【0059】そして、最大値Maxおよび時間をカウン
トする変数TimerCntをリセットし(ステップS
2612)、ファイルエンドとなったか否かの判別を行
い(ステップS2613)、ファイルエンドになってい
なければ、ステップS2603に戻り、ステップS26
03〜ステップS2612の処理を繰り返す。ステップ
S2613において、ファイルエンドになっていた場合
には、それまで得られた振幅を増幅させたファイルを出
力し(ステップS2614)、一連の処理を終了する。
【0060】第5の実施の形態としてのピーク検出部2
1は、このようなピーク検出処理を行う。そして、この
ような処理を行うことにより、第4の実施の形態のピー
ク検出部と同様に、ピーク誤検出を防ぐことが可能とな
る。
【0061】ピーク検出部21の第6の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第6
の実施の形態について、図17および図18を参照して
説明する。図17は、第6の実施の形態のピーク検出部
21におけるピーク検出処理を説明するための波形図で
ある。第6の実施の形態のピーク検出部21も、第4の
実施の形態および第5の実施の形態と同様に、検出され
たピークの振幅を増幅させるものであるが、第6の実施
の形態のピーク検出部21では、ピークとピークの次に
値の大きいピーク候補との差を見て、ピークの増幅量を
調整するようにしたものである。
【0062】すなわち、図17に示すように、プラスの
スレッショルドを越える値の山があった場合には、今ま
で記憶していたピークとピーク候補のバックアップを取
る。そして今までのピークや、ピーク候補、タイマーな
ど、すべてリセットする。そして、スレッショルドを越
えた値を新しいピークとして、同様の処理を行う。ピー
クを見つけてから、一定時間が経過したら、そのピーク
と、ピーク候補、さらにバックアップしておいたピー
ク、ピーク候補を大きい順に並べ替え、ピークとピーク
の次に値の大きいピーク候補との差をとる。図17の左
側のように差が小さい場合には、ピークの振幅の増幅量
を大きくし、図17の右側のように差が大きい場合に
は、ピークの振幅の増幅量を小さくして出力する。そし
て、そのように作成された信号に対して、ピーク検出を
行う。
【0063】図18は、第6の実施の形態のピーク検出
部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。まず、ソースが入力されたら(ステップS270
1)、スレッショルド(TH)を設定し(ステップS2
702)、入力されるソースデータから2サンプル(p
rev,cur)を読み込む(ステップS2703)。
次に、さらに1サンプル(next)読み込み(ステッ
プS2704)、時間をカウントする変数TimeCn
tを1カウントアップして時間をカウントする(ステッ
プS2705)。
【0064】そして、それら読み込んだ連続する3つの
データprev,cur,nextに基づいて、中央の
データcurが前後のデータprev,nextよりも
大きいか否か、すなわち極大値であるか否かをチェック
し(ステップS2706)、極大値であった場合には、
さらに、そのデータcurがそれまでのピークMaxよ
りスレッショルドTH以上大きいか否かをチェックする
(ステップS2707)。
【0065】ステップS2707において、データcu
rが最大値Max+スレッショルドTH以上であった場
合には、得られたTimerCnt分のデータをそのま
ま出力し(ステップS2708)、ピーク候補のバック
アップをとる配列backupPeakをイニシャライ
ズし(ステップS2709)、この配列に、それまで得
られていたピーク候補Peakのバックアップをとる
(ステップS2710)。そして、ピーク候補を記憶す
る配列Peak、および、タイマー値をリセットし(ス
テップS2711)、そのデータcurを最大値Max
および最初のピーク候補Peak[0]としてセットす
る(ステップS2712)。
【0066】一方、ステップS2707において、デー
タcurが最大値Max+スレッショルドTH以上でな
かった場合には、さらに、データcurが最大値Max
−スレッショルドTH以上であるか否かをチェックし
(ステップS2713)、データcurが最大値Max
−スレッショルドTH以上であった場合には、そのデー
タcurをピーク候補Peakとして追加記憶する(ス
テップS2314)。ステップS2713において、極
大値としてのデータcurが最大値Max−スレッショ
ルドTH以上ではない場合には、そのデータcurにつ
いてはピーク候補としての記憶を行わずに、ステップS
2715の処理に移る。
【0067】そして、変数TimerCntに基づい
て、最初にピーク候補を検出してから所定の時間を経過
したか否かをチェックし(ステップS2715)、経過
していた場合には、それまでに得られていたピーク候補
Peakおよびピーク候補のバックアップbackup
Peakを各々そのピーク候補値順にソートし、ピーク
値およびピークの次に大きいピーク候補の値を検出する
(ステップS2716)。このピーク値とピークの次に
大きいピーク候補の値の差が、所定の基準値以上である
か否かをチェックし(ステップS2717)、所定の基
準値以上であった場合には、ピークの振幅を大き目に増
幅させて出力し(ステップS2719)、基準値より小
さい場合には、ピークの振幅を小さ目に増幅させて出力
する(ステップS2718)。
【0068】ステップS2706でそのデータが極大点
ではなかった場合、ステップS2712で新たなピーク
候補を設定した場合、ステップS2715でピーク候補
を設定してから所定の時間を経過していない場合、およ
び、ステップS2718またはステップS2719で得
られたピークを増幅して出力した場合のいずれにおいて
も、次のデータに対してピークの検出を行うために、現
在のデータcurを前のデータprevに、次のデータ
nextを現在のデータcurに入れ(ステップS27
20)、ファイルエンドとなったか否かの判別を行い
(ステップS2721)、ファイルエンドになっていな
ければ、ステップS2704に戻り、次のデータをデー
タnextとして読み込み、以後、ステップS2705
〜ステップS2720の処理を繰り返す。ステップS2
721において、ファイルエンドになっていた場合に
は、それまで得られた振幅を増幅させたデータを出力し
(ステップS2722)、一連の処理を終了する。
【0069】第6の実施の形態としてのピーク検出部2
1は、このようなピーク検出処理を行う。そして、この
ような処理を行うことにより、第5の実施の形態のピー
ク検出部と同様に、ピーク誤検出を防ぐことが可能とな
る。
【0070】ピーク検出部21の第7の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第7
の実施の形態について、図19〜図21を参照して説明
する。図19は、第7の実施の形態のピーク検出部21
におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。これまでに説明した第4〜第6の実施の形態のピー
ク検出部においては、ピーク1点だけの振幅を増幅させ
るようにしていたが、本第7の実施の形態のピーク検出
部21においては、ピークの周辺の振幅を徐々に増幅さ
せるようにした。
【0071】すなわち、入力されたソースを1サンプル
(以下cとする)ずつ読み込む。cを現在の最大値と比
較し、cの方が大きい場合は、cを最大値に更新する。
そして一定時間が経過した際に、図19に示すように、
その時の最大値の前後何サンプルかの振幅を、徐々に増
幅させて出力する。最大値の周辺以外は、そのまま出力
する。このようにして作成されたデータに対して、ピー
ク検出を行う。
【0072】図20は、このようなピーク検出方法にお
ける振幅の増幅状態を示す図である。図20に示すよう
に、たとえばピークはx%の増幅をし、前後nサンプル
ずつ(図20では、n=4)を、所定の増幅率で増幅さ
せる。各サンプルのピークとの距離をkとした場合(図
20では、a、b、c、dがそれぞれ、k=1,k=
2,k=3,k=4)、各サンプルの増幅率は、(x/
(n+1)*((n+1)−k)(%)とする。
【0073】図21は、第7の実施の形態のピーク検出
部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。たとえば前述したような任意の方法でピークが決定
したら(ステップS2801)、ピークの振幅の増幅を
x%とする(ステップS2802)。そして、Time
rCnt−nまでのデータをそのまま出力する(ステッ
プS2803)。次に、ピークまでの距離をkとし(k
=n)(ステップS2804)、ピーク−n<=ピーク
の条件を満たしていれば(ステップS2805)、k=
n−1とし(ステップS2806)、(x/(n+1)
*((n+1)−k))(%)の振幅の増幅をする(ス
テップS2807)。
【0074】次に、kをリセットし(ステップS280
8)、ピーク<ピーク+nの条件を満たしていれば(ス
テップS2809)、k=n+1とし(ステップS28
10)、(x/(n+1)*((n+1)−k))
(%)の振幅の増幅をする(ステップS2811)。そ
して、振幅の増幅されたファイルを出力し(ステップS
2812)、一連の処理を終了する。
【0075】前述した第4〜第6の実施の形態のピーク
検出方法は、確かに誤検出は防ぐことが可能だが、ピー
ク1点だけの振幅の増幅を行っているため、再生する際
に、データに手を加えていることが知覚できてしまう可
能性が高かった。本実施の形態のピーク検出方法によれ
ば、ピーク1点の振幅の増幅をするのではなく、ピーク
周辺の振幅を徐々に増幅させているので、誤検出を防ぎ
ながら、再生の際にデータを操作していることを知覚さ
れないようにすることができる。
【0076】ピーク検出部21の第8の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第8
の実施の形態について、図22および図23を参照して
説明する。図22は、第8の実施の形態のピーク検出部
21におけるピーク検出処理を説明するための波形図で
ある。第8の実施の形態のピーク検出部21は、検出さ
れたピークの振幅を減衰させ、そこで生成された信号に
対してピーク検出を行うようにしたものである。
【0077】すなわち、第8の実施の形態のピーク検出
部21においては、ピークを見つけたら、そこからプラ
スとマイナスそれぞれにスレッショルドを設け、タイマ
ーをスタートさせる。そしてそのスレッショルド範囲内
にある山を探し、その値をピーク候補としてファイルに
記録する。プラスのスレッショルドを越える値の山があ
った場合には、今までのピークや、ピーク候補、タイマ
ーなど、すべてリセットする。そして、スレッショルド
を越えた値を新しいピークとして、同様の処理を行う。
ピークを見つけてから、一定時間が経過したら、そのピ
ークはそのまま、ピーク候補は、データの振幅を減衰さ
せて出力する。このようにして作成された信号に対し
て、ピーク検出を行う。
【0078】図23は、第8の実施の形態のピーク検出
部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。ステップS2901〜ステップS2909の処理
は、前述した第1の実施の形態のピーク検出部における
ステップS2201〜ステップS2209の処理と同じ
なので、説明を省略する。第8の実施の形態のピーク検
出部21においては、ステップS2907において、デ
ータcurが最大値Max+スレッショルドTH以上で
はなかった場合には、得られたTimerCnt分のデ
ータをそのまま出力し(ステップS2910)、さら
に、データcurが最大値Max−スレッショルドTH
以上であるか否かをチェックし(ステップS291
1)、データcurが最大値Max−スレッショルドT
H以上であった場合には、そのデータcurをピーク候
補Peakとして追加記憶する(ステップS291
2)。
【0079】そして、変数TimerCntに基づい
て、最初にピーク候補を検出してから所定の時間を経過
したか否かをチェックし(ステップS2913)、経過
していた場合には、それまでに得られたピーク候補Pe
akの振幅を減衰させて出力し(ステップS291
4)、ステップS2915の処理に移る。ステップS2
906でそのデータが極大点ではなかった場合、ステッ
プS2909でピーク候補をリセットして新たなピーク
候補を設定した場合、ステップS2913でピーク候補
を設定してから所定の時間を経過していない場合、およ
び、ステップS2914で得られたピーク候補を振幅を
減衰させて出力した場合のいずれにおいても、次のデー
タに対してピークの検出を行うために、現在のデータc
urを前のデータprevに、次のデータnextを現
在のデータcurに入れる(ステップS2915)。
【0080】そして、ファイルエンドとなったか否かの
判別を行い(ステップS2916)、ファイルエンドに
なっていなければ、ステップS2904に戻り、次のデ
ータをデータnextとして読み込み、以後、ステップ
S2905〜ステップS2915の処理を繰り返す。ス
テップS2916において、ファイルエンドになってい
た場合には、それまで得られた振幅を減衰させたデータ
を出力し(ステップS2917)、一連の処理を終了す
る。
【0081】第8の実施の形態としてのピーク検出部2
1は、このようなピーク検出処理を行う。そして、この
ような処理を行うことにより、ピーク誤検出を防ぐこと
が可能となる。なお、本実施の形態においては、スレッ
ショルド内にあるピーク候補を対象とした例を挙げた
が、全てのピーク候補のレベルを下げるようにしてもよ
い。また、本実施の形態においては、ピークから後方向
へ一定時間見るようにしているが、ピークの前後を見る
ようにしてもよい。
【0082】ピーク検出部21の第9の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第9
の実施の形態について、図24および図25を参照して
説明する。図24は、第9の実施の形態のピーク検出部
21におけるピーク検出処理を説明するための波形図で
ある。第8の実施の形態のピーク検出部21は、最初に
ピーク検出を行いピーク候補を検出し、検出されたピー
クはそのままにし、ピーク候補の振幅を元波形の振幅に
応じて減衰させるものである。
【0083】すなわち、ピークを見つけたら、そこから
プラスとマイナスそれぞれにスレッショルドを設け、タ
イマーをスタートさせる。そしてそのスレッショルド範
囲内にある山を探し、その値をピーク候補としてファイ
ルに記録する。その際、プラスのスレッショルドを越え
る値の山があった場合には、今までのピークや、ピーク
候補、タイマーなど、すべてリセットする。そして、ス
レッショルドを越えた値を新しいピークとして、同様の
処理を行う。ピークを見つけてから、一定時間が経過し
た際に、その時の最大値が基準値以上ならピーク候補値
の振幅を小さ目に減衰させ、基準値以下ならピーク候補
値の振幅を大き目に減衰させて出力する。最大値(ピー
ク)は、そのまま出力し、リセットをかける。このよう
にして作成されたデータに対して、ピーク検出を行う。
【0084】図25は、第9の実施の形態のピーク検出
部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。ステップS3001〜ステップS3013の処理
は、前述した第8の実施の形態のピーク検出部における
ステップS2901〜ステップS2913の処理と同じ
なので、説明を省略する。第9の実施の形態のピーク検
出部21においては、ステップS2913において所定
の時間を経過していた場合には、最大値Maxが所定の
基準値以上であるか否かをチェックし(ステップS30
14)、最大値Maxが所定の基準値以上であった場合
には、ピーク候補Peakの値の振幅を大きめに減衰さ
せて出力し(ステップS3015)、最大値Maxが所
定の基準値より小さい場合には、ピーク候補Peakの
値の振幅を小さ目に減衰させて出力する(ステップS3
016)。
【0085】ステップS3006でそのデータが極大点
ではなかった場合、ステップS3009でピーク候補を
リセットして新たなピーク候補を設定した場合、ステッ
プS3013でピーク候補を設定してから所定の時間を
経過していない場合、および、ステップS3015また
はステップS3016で得られたピーク候補を振幅を減
衰させて出力した場合のいずれにおいても、次のデータ
に対してピークの検出を行うために、現在のデータcu
rを前のデータprevに、次のデータnextを現在
のデータcurに入れる(ステップS3017)。
【0086】そして、ファイルエンドとなったか否かの
判別を行い(ステップS3018)、ファイルエンドに
なっていなければ、ステップS3004に戻り、次のデ
ータをデータnextとして読み込み、以後、ステップ
S3005〜ステップS3017の処理を繰り返す。ス
テップS3018において、ファイルエンドになってい
た場合には、それまで得られた振幅を減衰させたデータ
を出力し(ステップS3019)、一連の処理を終了す
る。
【0087】第9の実施の形態としてのピーク検出部2
1は、このようなピーク検出処理を行う。そして、この
ような処理を行うことにより、ピーク誤検出を防ぐこと
が可能となる。なお、本実施の形態においては、スレッ
ショルド内にあるピーク候補を対象とした例を挙げた
が、全てのピーク候補の振幅を減衰させるようにしても
よい。また、本実施の形態においては、ピークから後方
向へ一定時間見るようにしているが、ピークの前後を見
るようにしてもよい。
【0088】ピーク検出部21の第10の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第1
0の実施の形態について、図26および図27を参照し
て説明する。図26は、第10の実施の形態のピーク検
出部21におけるピーク検出処理を説明するための波形
図である。第10の実施の形態のピーク検出部21も、
第8の実施の形態および第9の実施の形態と同様に、検
出されたピークの振幅を減衰させるものであるが、第1
0の実施の形態のピーク検出部21では、ピークとピー
クの次に値の大きいピーク候補との差を見て、ピーク候
補の減衰量を調整するようにしたものである。
【0089】すなわち、図26に示すように、プラスの
スレッショルドを越える値の山があった場合には、今ま
で記憶していたピークとピーク候補のバックアップを取
る。そして今までのピークや、ピーク候補、タイマーな
ど、すべてリセットする。そして、スレッショルドを越
えた値を新しいピークとして、同様の処理を行う。ピー
クを見つけてから、一定時間が経過したら、そのピーク
と、ピーク候補、さらにバックアップしておいたピー
ク、ピーク候補を大きい順に並べ替え、ピークとピーク
の次に値の大きいピーク候補との差をとる。図26の左
側のように差が小さい場合には、ピークの振幅の減衰量
を大きくし、図26の右側のように差が大きい場合に
は、ピークの振幅の減衰量を小さくして出力する。そし
て、そのように作成された信号に対して、ピーク検出を
行う。
【0090】図27は、第10の実施の形態のピーク検
出部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。ステップS3101〜ステップS3117の処理
は、前述した第6の実施の形態のピーク検出部における
ステップS2701〜ステップS2717の処理と同じ
なので、説明を省略する。第10の実施の形態のピーク
検出部21においては、ステップS3117において、
ピーク値とピークの次に大きいピーク候補の値の差が、
所定の基準値以上であるか否かをチェックし、所定の基
準値以上であった場合には、ピーク候補値の振幅を小さ
目に減衰させて出力し(ステップS3118)、基準値
より小さい場合には、ピーク候補値の振幅を大き目に減
衰させて出力する(ステップS3119)。その後段の
ステップS3120およびステップS3121の処理
も、前述した第6の実施の形態のステップS2720お
よびステップS2721の処理と同じであり、最終的
に、ステップS3122において、それまで得られた振
幅を減衰させたデータを出力し、一連の処理を終了す
る。
【0091】第10の実施の形態としてのピーク検出部
21は、このようなピーク検出処理を行う。そして、こ
のような処理を行うことにより、第9の実施の形態のピ
ーク検出部と同様に、ピーク誤検出を防ぐことが可能と
なる。
【0092】ピーク検出部21の第11の実施の形態 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21の第1
1の実施の形態について、図28〜図30を参照して説
明する。図28は、第11の実施の形態のピーク検出部
21におけるピーク検出処理を説明するための波形図で
ある。これまでに説明した第8〜第10の実施の形態の
ピーク検出部においては、ピーク1点だけの振幅を減衰
させるようにしていたが、本第11の実施の形態のピー
ク検出部21においては、ピークの周辺の振幅を徐々に
増幅させるようにした。
【0093】すなわち、入力されたソースを1サンプル
(以下cとする)ずつ読み込み、cを現在の最大値と比
較し、cの方が大きい場合は、cを最大値に更新する。
そして一定時間が経過した際に、図28に示すように、
その時の最大値の前後何サンプルかの振幅を、徐々に減
衰させて出力する。最大値の周辺以外は、そのまま出力
する。このようにして作成されたデータに対して、ピー
ク検出を行う。
【0094】図29は、このようなピーク検出方法にお
ける振幅の減衰状態を示す図である。図29に示すよう
に、たとえばピークはx%の減衰をし、前後nサンプル
ずつ(図29では、n=4)を、所定の減衰率で減衰さ
せる。各サンプルのピークとの距離をkとした場合(図
20では、a、b、c、dがそれぞれ、k=1,k=
2,k=3,k=4)、各サンプルの減衰率は、(x/
(n+1)*((n+1)−k)(%)とする。
【0095】図30は、第11の実施の形態のピーク検
出部21におけるピーク検出処理のフローチャートであ
る。たとえば前述したような任意の方法でピークおよび
ピーク候補が決定したら(ステップS3201)、ピー
ク候補箇所の振幅の減衰をx%とする(ステップS32
02)。そして、TimerCnt−nまでのデータを
そのまま出力する(ステップS3203)。次に、ピー
クまでの距離をkとし(k=n)(ステップS320
4)、ピーク候補−n<=ピーク候補の条件を満たして
いれば(ステップS3205)、k=n−1とし(ステ
ップS3206)、(x/(n+1)*((n+1)−
k))(%)の振幅の減衰をする(ステップS320
7)。
【0096】次に、kをリセットし(ステップS320
8)、ピーク<ピーク+nの条件を満たしていれば(ス
テップS3209)、k=n+1とし(ステップS32
10)、(x/(n+1)*((n+1)−k))
(%)の振幅の減衰をする(ステップS3211)。そ
して、振幅の減衰されたデータを出力し(ステップS3
212)、一連の処理を終了する。
【0097】前述した第8〜第10の実施の形態のピー
ク検出方法は、確かに誤検出は防ぐことが可能だが、ピ
ーク1点だけの振幅の減衰を行っているため、再生する
際に、データに手を加えていることが知覚できてしまう
可能性が高かった。本実施の形態のピーク検出方法によ
れば、ピーク1点の振幅の減衰をするのではなく、ピー
ク周辺の振幅を徐々に減衰させているので、誤検出を防
ぎながら、再生の際にデータを操作していることを知覚
されないようにすることができる。
【0098】ピーク検出部21の変形例 ウォーターマークデコーダ6のピーク検出部21は、前
述した種々の形態の他に、あるいは、それら種々の形態
に加えてさらに、種々の変形あるいは応用を行うことが
できる。以下、そのような変形例、応用例について説明
する。
【0099】まず、前述したような各ピーク検出部21
に対しては、ウォーターマークデコーダ6において、図
31に示すような画面によりピークの位置を確認するた
めの装置を具備するような構成としてもよい。図31
は、そのような表示装置の表示画面を例示する図であ
る。表示画面にピークの位置を表示させるようにし、表
示画面上の波形を見て、「ピークを示す」ボタンを押す
とピークやピーク候補が表示されるようにしておけば、
ピーク箇所を容易に把握することが可能となり有効であ
る。なお、「ピークを示す」ボタンは、ON/OFFす
ることができるようにしておけば、さらに有効である。
【0100】図32は、そのようなピーク箇所を示すG
UIの処理手順を示すフローチャートである。まず、ピ
ーク検出が完了したら(ステップS3301)、表示装
置に波形を表示する(ステップS3302)。次に、
「ピークを示す」が押されたかどうかの判断を行い(ス
テップS3303)、ボタンが押されたら、ピーク箇所
に矢印などの表示を出す(ステップS3304)。この
ようにすれば、容易に表示画面にピークの位置を表示さ
せ、確認することができる。
【0101】また、前述したようなピーク検出の処理
は、圧縮前に帯域制限した結果に対して行うようにして
もよい。図33は、圧縮前に帯域制限した結果に対して
ピーク検出を行った場合を説明するための図である。図
33(A)に示すような元の信号に対して、たとえば1
kHz程度の所定の周波数のみを取り出し、帯域制限し
たものに対してピーク検出を行うと、図33(B)に示
すように、圧縮後にピークが入れ替わってしまったもの
でも、図33(C)に示すように、元のピークが有効に
なっている場合があり有効である。
【0102】また、前述した各実施の形態においては、
正方向でピーク検出を行っていたが、同様に負方向でピ
ーク検出を行うようにしてもよい。図34は、負のピー
ク検出の例を示す図である。これまで説明した各方法と
同様な方法により、負方向でのピーク検出を行うことが
できる。
【0103】また、前述したようなピーク検出の処理
は、データの振幅を増幅または減衰させる際に、オーバ
ーフローに対する対策を施しておくことが有効である。
そのような、オーバーフローの対策を施す例を、図35
および図36を参照して説明する。図35は、オーバー
フロー対策の処理の説明をするための図である。図35
(A)に示すように、振幅を増幅させた際に、データ値
が最大値の2の15乗(32767)を越えると、その
データは0に戻ってしまう。そのため最大値以上になっ
た場合には、最大値に固定するようにする。同様に、図
35(B)に示すように、振幅を減衰させた際に、その
データ値が最小値(−32768)を下回る場合には、
最小値に固定するようにする。
【0104】図36は、オーバーフロー対策の処理手順
を示すフローチャートである。ピーク値およびピーク候
補値を増幅または減衰した結果が得られたら(ステップ
S3401)、まず、ピーク値が最大値(32767)
を越えているかどうかの判断を行い(ステップS340
2)、最大値を越えていたらそのピーク値を32767
に設定する(ステップS3403)。次に、ピーク値が
最小値(−32768)を下回っているかどうかの判断
を行い(ステップS3404)、最小値を下回っていた
らそのピーク値を−32768に設定し(ステップS3
405)、オーバーフロー対策が施された処理を出力す
る(ステップS3406)。
【0105】ウォーターマークデコーダ6のデータ表現
方法 最後に、ウォーターマークデコーダ6におけるデータの
表現方法について説明する。図37は、FFT処理によ
って得られた周波数スペクトルの例である。FFT処理
によって得られた周波数スペクトルに対しては、図37
に示すように、あらかじめ各周波数帯に番号を割り当て
ておく。図37の例では、周波数の低い側から順に16
個の番号を割り当てている。こうすることで、記録する
データに応じて変分を加える周波数帯を変えることによ
り、情報を埋め込むことができる。
【0106】図38は、周波数解析時の連続するブロッ
クに対して、図37に示した方法によりデータ記録を行
った例である。前述の例と同様に、記録するデータに対
応する周波数帯の係数を0にすることにより情報を埋め
込んでいる(図中点線部)。この例では、5ブロックで
20ビットの情報を記録している。あらかじめ2のn乗
個分の番号を用意しておけば、1ブロックあたりnビッ
トの情報を記録出来ることになる。記録する情報は、バ
イナリコードで表現され、たとえば「A」は「1000
0010」、「B」は「01000010」(いずれも
LSBファースト)となる。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
信号のピークに基づいて処理範囲を規定しウォーターマ
ーク情報が重畳された信号に対して、データ圧縮作業な
どの所望の信号処理が施された後でも、ウォーターマー
ク情報埋め込み時と同じピークを検出することが可能
で、これにより適切にウォーターマーク情報を取り出す
ことのできる信号処理方法を提供することができる。ま
た、信号のピークに基づいて処理範囲を規定しウォータ
ーマーク情報が重畳された信号に対して、データ圧縮作
業などの所望の信号処理が施された後でも、ウォーター
マーク情報埋め込み時と同じピークを検出することが可
能で、これにより適切にウォーターマーク情報を取り出
すことのできる信号処理装置を提供することができる。
さらに、マルチメディアデータのピーク成分を使用する
際に、様々な流通経路において、MPEG、ATRAC
などの圧縮/解凍作業や、D/A、A/Dコンバータな
どを通された後でも、埋め込み時と全く同じピーク成分
を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係わる不正コピー検出システ
ムを示す図である。
【図2】図2は、図1に示した不正コピー検出システム
の記録装置および記録再生装置に具えられるウォーター
マークエンコーダの構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2に示したウォーターマークエンコ
ーダのピーク検出部におけるピーク検出処理を説明する
ための波形図である。
【図4】図3は、図2に示したウォーターマークエンコ
ーダのピーク検出部におけるピーク検出処理のフローチ
ャートである。
【図5】図5は、図1に示した不正コピー検出システム
の記録再生装置および再生装置に具えられるウォーター
マークデコーダの構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、圧縮前と圧縮後の信号波形の変化を説
明するための図である。
【図7】図7は、第1の実施の形態のピーク検出部にお
けるピーク検出処理を説明するための波形図である。
【図8】図8は、第1の実施の形態のピーク検出部にお
けるピーク検出処理のフローチャートである。
【図9】図9は、第2の実施の形態のピーク検出部にお
けるピーク検出処理を説明するための波形図である。
【図10】図10は、第2の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図11】図11は、第3の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。
【図12】図12は、第3の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図13】図13は、第4の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。
【図14】図14は、第4の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図15】図15は、第5の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。
【図16】図16は、第5の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図17】図17は、第6の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。
【図18】図18は、第6の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図19】図19は、第7の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。
【図20】図20は、第7の実施の形態のピーク検出部
のピーク検出方法における振幅の増幅状態を示す図であ
る。
【図21】図21は、第7の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図22】図22は、第8の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。
【図23】図23は、第8の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図24】図24は、第9の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。
【図25】図25は、第9の実施の形態のピーク検出部
におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図26】図26は、第10の実施の形態のピーク検出
部におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。
【図27】図27は、第10の実施の形態のピーク検出
部におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図28】図28は、第11の実施の形態のピーク検出
部におけるピーク検出処理を説明するための波形図であ
る。
【図29】図29は、第11の実施の形態のピーク検出
部のピーク検出方法における振幅の減衰状態を示す図で
ある。
【図30】図30は、第11の実施の形態のピーク検出
部におけるピーク検出処理のフローチャートである。
【図31】図31は、ピークの位置を確認するための装
置の表示画面を例示する図である。
【図32】図32は、図31に例示したようなピーク箇
所を示すGUIの処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図33】図33は、圧縮前に帯域制限した結果に対し
てピーク検出を行った場合を説明するための図である。
【図34】図34は、負のピーク検出の例を示す図であ
る。
【図35】図35は、オーバーフロー対策の処理の説明
をするための図である。
【図36】図36は、図35に示したオーバーフロー対
策の処理の手順を示すフローチャートである。
【図37】図37は、FFT処理によって得られた周波
数スペクトルの例を示す図である。
【図38】図38は、図37に示した方法によりデータ
の記録を行った場合の例を示す図である。
【符号の説明】
1…記録装置、2…記録再生装置、3…再生装置、4…
ウォーターマークエンコーダ、5…光ディスク、6…ウ
ォーターマークデコーダ、7…光磁気ディスク、8…デ
ィジタルオーディオテープレコーダー、9…CD−R、
11…ピーク検出部、12…MDCT計算部、13…エ
ンコード部、14…IMDCT計算部、21…ピーク検
出部、22…MDCT計算部、23…デコード部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯塚 健 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 松村 祐樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C076 AA40 5D044 AB05 AB07 BC03 CC04 DE50 FG06 FG07 GK17 HL08 5J104 AA14 NA32 5K047 AA03 GG26 HH01 HH12 HH21 9A001 EE05 HH15 LL03

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の原連続信号に対して、当該原連続信
    号の所定の振幅が最大となる位置を同期位置とし、当該
    同期位置に基づいて所望の信号が所定の形態で前記原連
    続信号に重畳されている連続信号より、前記同期位置の
    可能性のある位置を同期候補位置として検出する信号処
    理方法であって、 順次入力される所定の処理開始位置以降の前記連続信号
    より、信号レベルが所定の極値となる最初の位置を基準
    位置として検出し、 前記基準位置に続いて入力される前記連続信号より、信
    号レベルが前記所定の極値となる位置を順次検出し、 前記順次検出された位置の信号レベルが、前記基準位置
    の信号レベルに対して所定の範囲内である位置を抽出
    し、 前記基準位置および前記抽出された位置を前記同期候補
    位置として検出する信号処理方法。
  2. 【請求項2】前記基準位置より、所定の時間経過した位
    置までの期間に検出された前記同期候補位置を、1つの
    単位の同期候補位置として出力する請求項1に記載の信
    号処理方法。
  3. 【請求項3】前記基準位置より前記所定の時間経過した
    前記位置を前記処理開始位置として、新たに前記同期候
    補位置の検出を開始する請求項2に記載の信号処理方
    法。
  4. 【請求項4】前記基準位置に続いて順次検出された位置
    の信号レベルが、前記基準位置の信号レベルよりも前記
    所定の極値の方向に所定の閾値より大きく離れている場
    合には、それまでに検出されていた前記同期候補位置を
    廃棄し、当該検出された位置を新たな基準位置とし、順
    次入力される前記連続信号に対して前記同期候補位置検
    出の処理を新たに行う請求項1に記載の信号処理方法。
  5. 【請求項5】前記検出された基準位置に対して、当該基
    準位置の信号レベルよりも前記所定の極値の方向に所定
    の閾値より大きく離れている前記極値が検出されない状
    態で、所定の時間経過した場合に、それまでに検出され
    た前記各同期候補位置を、1つの単位として出力する請
    求項4に記載の信号処理方法。
  6. 【請求項6】既に入力された前記連続信号であって、前
    記基準位置よりも所定の時間逆上った位置から前記基準
    位置までの期間の連続信号より、信号レベルが前記所定
    の極値となる位置を順次検出し、 前記順次検出された位置の信号レベルが、前記基準位置
    の信号レベルに対して所定の範囲内である位置を抽出
    し、 前記抽出された位置を、前記同期候補位置としてさらに
    検出する請求項1に記載の信号処理方法。
  7. 【請求項7】前記検出された複数の同期候補位置より、
    振幅の大きい位置より順に所望の数の位置を選択し、 該選択された前記同期候補位置を、1の単位として出力
    する請求項1に記載の信号処理方法。
  8. 【請求項8】前記連続信号の、前記検出された各同期候
    補位置の振幅を、所定の増幅率で増幅し、 該振幅の増幅された前記連続信号を、前記検出された同
    期候補位置に基づいて、前記所望の信号を抽出するため
    の信号として出力する請求項1に記載の信号処理方法。
  9. 【請求項9】前記連続信号の、前記検出された各同期候
    補位置の所定の近傍の振幅を、所定の増幅率で増幅し、
    該振幅の増幅された前記連続信号を、前記検出された同
    期候補位置に基づいて 、前記所望の信号を抽出するための信号として出力する
    請求項1に記載の信号処理方法。
  10. 【請求項10】前記連続信号の前記同期候補位置の振幅
    の増幅は、当該位置の元の振幅に基づいた増幅率により
    行う請求項8に記載の信号処理方法。
  11. 【請求項11】前記連続信号の前記同期候補位置の振幅
    の増幅は、前記検出された複数の同期候補位置の各振幅
    における、最大の振幅および次に大きい振幅の差に基づ
    いた増幅率により行う請求項8に記載の信号処理方法。
  12. 【請求項12】前記連続信号の、前記検出された各同期
    候補位置の振幅を、所定の減衰率で減衰し、 該振幅の減衰された前記連続信号を、前記検出された同
    期候補位置に基づいて、前記所望の信号を抽出するため
    の信号として出力する請求項1に記載の信号処理方法。
  13. 【請求項13】前記連続信号の、前記検出された各同期
    候補位置の所定の近傍の振幅を、所定の減衰率で減衰
    し、 該振幅の減衰された前記連続信号を、前記検出された同
    期候補位置に基づいて、前記所望の信号を抽出するため
    の信号として出力する請求項12に記載の信号処理方
    法。
  14. 【請求項14】前記連続信号の前記同期候補位置の振幅
    の減衰は、当該位置の元の振幅に基づいた減衰率により
    行う請求項12に記載の信号処理方法。
  15. 【請求項15】前記連続信号の前記同期候補位置の振幅
    の減衰は、前記検出された複数の同期候補位置の各振幅
    における、最大の振幅および次に大きい振幅の差に基づ
    いた減衰率により行う請求項12に記載の信号処理方
    法。
  16. 【請求項16】順次入力される前記連続信号に対して帯
    域制限を行い、 該帯域制限が行われた連続信号に対して、前記基準位置
    を検出し、信号レベルが前記所定の極値となる位置を順
    次検出し、当該位置の信号レベルが、前記基準位置の信
    号レベルに対して所定の範囲内である位置を抽出し、前
    記同期候補位置を検出する請求項1に記載の信号処理方
    法。
  17. 【請求項17】前記所定の極値は、極大値である請求項
    1に記載の信号処理方法。
  18. 【請求項18】前記所定の極値は、極小値である請求項
    1に記載の信号処理方法。
  19. 【請求項19】前記原連続信号は、任意の著作物のデー
    タであって、 前記所望の信号は、前記著作物の保護に係わる情報であ
    って、 前記連続信号は、前記所望の信号を電子透かし技術によ
    り前記原連続信号に重畳した信号である請求項1に記載
    の信号処理方法。
  20. 【請求項20】任意の原連続信号に対して、当該原連続
    信号の所定の振幅が最大となる位置を同期位置とし、当
    該同期位置に基づいて規定される範囲を処理の単位とな
    る範囲とし、所望の信号が電子透かし情報として前記原
    連続信号に重畳されている連続信号より、前記所望の信
    号を再生する信号処理方法であって、 順次入力される所定の処理開始位置以降の前記連続信号
    より、信号レベルが所定の極値となる最初の位置を基準
    位置として検出し、 前記基準位置に続いて入力される前記連続信号より、信
    号レベルが前記所定の極値となる位置を順次検出し、 前記順次検出された位置の信号レベルが、前記基準位置
    の信号レベルに対して所定の範囲内である位置を抽出
    し、 前記基準位置および前記抽出された位置を前記同期候補
    位置とし、当該各同期候補位置ごとに、当該同期候補に
    より規定される、前記所望の信号を重畳する処理の単位
    となる所定の範囲を検出し、 前記検出された範囲ごとに、前記電子透かし情報を抽出
    するための所定の信号処理を施し、 前記信号処理により適切に前記所望の信号が抽出された
    場合に、当該抽出された前記所望の信号を出力する信号
    処理方法。
  21. 【請求項21】任意の原連続信号に対して、当該原連続
    信号の所定の振幅が最大となる位置を同期位置とし、当
    該同期位置に基づいて所望の信号が所定の形態で前記原
    連続信号に重畳されている連続信号より、前記同期位置
    を検出する信号処理方法であって、 所定の時間帯ごとの、前記連続信号の振幅が最大となる
    位置を前記同期位置として検出する信号処理方法。
  22. 【請求項22】任意の原連続信号に対して、当該原連続
    信号の所定の振幅が最大となる位置を同期位置とし、当
    該同期位置に基づいて所望の信号が所定の形態で前記原
    連続信号に重畳されている連続信号より、前記同期位置
    の可能性のある位置を同期候補位置として検出する信号
    処理装置であって、 順次入力される前記連続信号より、信号レベルが所定の
    極値となる位置および当該位置の信号レベルを検出する
    極値位置検出手段と、 前記連続信号の所定の処理開始位置以降に、前記極値検
    出手段において最初に検出された極値を基準位置として
    検出する基準位置検出手段と、 前記極値検出手段において順次検出される極値の信号レ
    ベルと、前記基準位置の信号レベルとを比較し、前記基
    準位置の信号レベルに対して所定の範囲内である前記極
    値を順次抽出する比較手段と、 前記基準位置検出手段により検出された基準位置および
    前記比較手段により順次抽出された前記極値の位置を前
    記同期候補位置として出力する出力手段とを有する信号
    処理装置。
  23. 【請求項23】前記入力される連続信号、および、前記
    検出された同期候補位置を表示する表示手段をさらに有
    する請求項22に記載の信号処理装置。
  24. 【請求項24】前記原連続信号は、任意の著作物のデー
    タであって、 前記所望の信号は、前記著作物の保護に係わる情報であ
    って、 前記連続信号は、前記所望の信号を電子透かし技術によ
    り前記原連続信号に重畳した信号である請求項23に記
    載の信号処理装置。
  25. 【請求項25】任意の原連続信号に対して、当該原連続
    信号の所定の振幅が最大となる位置を同期位置とし、当
    該同期位置に基づいて規定される範囲を処理の単位とな
    る範囲とし、所望の信号が電子透かし情報として前記原
    連続信号に重畳されている連続信号より、前記所望の信
    号を再生する信号処理装置であって、 順次入力される前記連続信号より、信号レベルが所定の
    極値となる位置および当該位置の信号レベルを検出する
    極値位置検出手段と、 前記連続信号の所定の処理開始位置以降に、最初に前記
    検出された極値を基準位置として検出する基準位置検出
    手段と、 前記極値検出手段において順次検出される極値の信号レ
    ベルと、前記基準位置の信号レベルとを比較し、前記基
    準位置の信号レベルに対して所定の範囲内である前記極
    値を順次抽出する比較手段と、 前記検出された基準位置および前記比較手段により順次
    抽出された前記極値の位置を前記同期候補位置とし、当
    該各同期候補位置ごとに、当該同期候補により規定され
    る、前記所望の信号を重畳する処理の単位となる所定の
    範囲を検出する処理範囲検出手段と、 前記検出された範囲ごとに、前記電子透かし情報を抽出
    するための所定の信号処理を施す電子透かし情報抽出手
    段と、 前記信号処理により適切に前記所望の信号が抽出された
    場合に、当該抽出された前記所望の信号を出力する出力
    手段とを有する信号処理装置。
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