JP2000275675A - 液晶光学素子およびその製造方法およびその駆動方法 - Google Patents

液晶光学素子およびその製造方法およびその駆動方法

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JP2000275675A
JP2000275675A JP11084306A JP8430699A JP2000275675A JP 2000275675 A JP2000275675 A JP 2000275675A JP 11084306 A JP11084306 A JP 11084306A JP 8430699 A JP8430699 A JP 8430699A JP 2000275675 A JP2000275675 A JP 2000275675A
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light
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Daisaku Nakada
大作 中田
Tomohisa Goto
智久 五藤
Hideya Murai
秀哉 村井
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一画素マルチカラー表示が一対の電極で駆動
可能であり、製造プロセスが簡素で液晶材料の制限が少
ない液晶光学素子を提供する。 【解決手段】 透明性樹脂1aの中に二周波駆動液晶材
料2が層状かつ周期的に配列された調光層3と、透明性
樹脂1bの中に誘電率異方性が正である液晶材料4が層
状かつ周期的に配列した調光層5とを積層し、それらを
電極層6aを有する透明基板7a、および、電極層6b
を有する透明基板7bで挟持して備え、前記調光層3お
よび調光層5は、印加電圧と印加周波数を制御する事に
よって、互いに異なる波長帯を反射する様に構成されて
いる液晶光学素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文字、図形などを
表示する表示装置、反射光または透過光の波長、光量が
変化する調光装置、光シャッターなどに利用される液晶
光学素子に関するものであり、特に詳しくは、入射光の
特定の波長を選択的に反射する液晶光学素子に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶光学素子には、高輝度反射型
ディスプレイとしてホログラフィック高分子分散型液晶
素子(以下HPDLC素子と呼ぶ)がある(特開平4−
178623)。HPDLC素子は、主に液晶材料から
成る層と透明性樹脂から成る層とが順次積層された多層
構造である調光層を備え、この調光層を電極付き基板で
挟んで成る素子である。図13は、該公報に記載の液晶
表示素子を模式的に示す断面図である。
【0003】電圧無印加状態の素子に自然光を入射する
場合は、調光層中の液晶材料及び透明性樹脂の屈折率、
及び、多層構造の層間隔にて定められる特定の波長帯の
光が選択反射し、それ以外の波長帯の光は透過する。そ
のため、反射光として、特定の波長帯のみが観察され
る。また、素子に電圧を印加することによって、液晶材
料と透明性樹脂との屈折率差を小さくし、選択反射に基
づく反射光が弱まる。従って、素子は透明状態を示す。
【0004】このようにHPDLC素子では、電圧によ
って特定の波長帯の反射光の光強度を制御でき、また、
液晶光学素子に入射する自然光が、表示用の光源として
利用されるため、バックライトが不要である。しかし、
特定の波長帯の光の反射率のみ制御するため、1つの調
光層のみではマルチカラー表示はできない。特開平6−
294952号公報には、HPDLC素子を利用したマ
ルチカラー構造の液晶表示素子が記載されている。
【0005】図14は、該公報に記載の液晶表示装置の
液晶光学素子を模式的に示す断面図である。これらの液
晶光学素子は、青色、緑色及び赤色を夫々反射する調光
層を複数平面設置し、各色の反射光を制御することによ
りマルチカラー化が達成されている。しかしながら、上
記液晶光学素子では、1つの調光層のみで複数の色を反
射することが出来ないため、光利用効率は1/3以下ま
で減少する。
【0006】別の報告として、特開平10−13322
2号公報にマルチカラー表示の液晶光学素子が記載され
ている。図15は、該報に記載の液晶光学素子を模式的
に示す断面図である。この液晶光学素子は、青色、緑色
及び赤色を夫々反射する調光層を複数積層し、各色の反
射光を制御することによりマルチカラー化が達成されて
いる。
【0007】しかしながら、上記液晶光学素子は、調光
層毎に一対の電極が必要である。電極はわずかながら着
色しているため、電極の通過毎に入射光および反射光が
着色するとともに、光強度が減衰する。このため、表示
色の反射強度および色純度が減少する。更に、各調光層
毎に駆動用回路が必要となるため、素子の製造コストが
高くなる。
【0008】更に、特開平09−179111号公報に
おいて、マルチカラー構造の液晶表示素子が記載されて
いる。図16は、該報に記載の液晶表示素子の液晶光学
素子を模式的に示す断面図である。この液晶光学素子は
一調光層内に複数の位相格子を設けることによりマルチ
カラー化が達成されている。
【0009】しかしながら、上記液晶光学素子では、一
調光層に複数対の電極、及び、各々の電極に対応する駆
動用回路が必要であるため、製造コストが高くなる。ま
た、一調光層内に複数の位相格子を作製するため、製造
プロセスが複雑かつ技術的に困難である。一方、特開平
10−228015号公報には、同一種類の液晶層を多
層に積層した表示装置が記載されており、又特開平10
−221677号公報には、二周波駆動液晶材料を使用
した液晶光学素子がしめされてはいるが、何れの公報に
おいても、特性の異なる少なくとも2種の調光層を積層
して形成した液晶光学素子に関しては開示がない。
【0010】又、特開平7−92483号公報及び特開
平10−68933号公報には、特性の異なる少なくと
も2種の調光層を積層して形成した液晶光学素子が記載
されているが、その駆動の方法は単に電圧を印加するに
止まり、電圧と周波数とを同時に制御して、それぞれの
調光層を個別にかつ独立に駆動制御する技術思想に関し
ては記載がない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の欠点を改良し、一画素マルチカラー表示
が一対の電極で駆動可能であり、製造プロセスが簡素で
あり、かつ、液晶材料の制限が少ない液晶光学素子およ
びその製造方法並びにその駆動方法を提供するものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、以下に記載されたような技術構成を採用
するものである。即ち、本発明に係る第1の態様として
は、液晶材料で構成された調光層が複数層積層されてお
り、且つ当該積層された複数個の当該調光層のうち少な
くとも一つの調光層は、電圧無印加時に透明状態を呈
し、電圧印加時に特定の波長帯の光を反射する反射状態
を呈する液晶光学素子であり、本発明に係る第2の態様
としては、液晶材料で構成された調光層が複数層積層さ
れており、且つ当該積層された複数個の当該調光層のう
ち少なくとも一つの調光層は、電圧無印加時に特定の波
長帯の光を反射する反射状態を呈し、電圧印加時に透明
状態を呈する液晶光学素子であり、更に本発明に係る第
3の態様としては、液晶材料で構成された調光層が複数
層積層されており、且つ当該積層された複数個の当該調
光層のうち少なくとも一つのである第1の調光層は、電
圧無印加時に透明状態を呈し、電圧印加時に当該反射状
態を呈する様な特性を有し、且つ他方の少なくとも一つ
である第2の調光層は、電圧無印加時に当該反射状態を
呈し、電圧印加時に透明状態を呈する様な特性を有する
ものである液晶光学素子である。
【0013】更に、本発明に係る第4の態様としては、
1対の電極層付き透明基板を電極層が互いに向き合うよ
うに離間対向させ、当該電極層の間に透明性樹脂前駆体
と二周波駆動液晶材料とから成る調光層前駆体を注入す
る第1の工程と、当該調光層前駆体の中の二周波駆動液
晶材料に対して電界または磁界を印加する第2の工程
と、当該透明基板に対して光を照射して、当該調光層前
駆体の中の当該透明性樹脂前駆体を硬化させる事によっ
て、当該液晶材料を透明性樹脂中で層状かつ規則的に配
列せしめる第3の工程とから構成される液晶光学素子の
製造方法である。
【0014】一方、本発明に係る第5の態様としては、
例えば、上記に記載された液晶光学素子に於いて、二周
波駆動液晶材料の誘電率異方性が正の周波数の電圧を印
加することで、当該複数の調光層の内の誘電率異方性が
正である液晶材料のみを独立に動作させる液晶光学素子
の駆動方法である。
【0015】
【本発明の実施の形態】本発明に係る当該液晶光学素子
は、上記した様な技術構成を採用しているので、本発明
による液晶光学素子は、一対の電極層付き透明基板に、
透明性樹脂中に液晶材料が層状にかつ規則的に配列され
ており、可視領域の特定の波長帯を反射する調光層を複
数積層して備え、かつ、積層された調光層のうち少なく
とも一層の調光層は、電圧無印加時に透明であり、電圧
印加時に反射状態である構成に対し、積層された調光層
が二層であり、二層の調光層のうちの一層が電圧無印加
時に透明であり、かつ、電圧印加時に反射状態である第
1の調光層であり、もう一層の調光層が電圧無印加時に
反射状態であり、かつ、電圧印加時に透明である第2の
調光層からなることを特徴としている。
【0016】さらに、本発明によれば、印加する電圧、
及び、周波数を制御することで、一対の電極で第1の調
光層および第2の調光層を独立して動作させることが可
能である。また、液晶材料種が限定される二周波駆動液
晶材料は、第1の調光層にのみ使用するため、液晶材料
の制限が少ないという効果が得られる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明に係る液晶光学素子の一具体
例の構成を図面を参照しながら詳細に説明する。即ち、
図1は、本発明に係る当該液晶光学素子30の一具体例
の構成の概要を説明する断面図であり、図中、液晶材料
で構成された調光層3、5が複数層積層されており、且
つ当該積層された複数個の当該調光層3、5のうち少な
くとも一つの調光層、例えば第1の調光層3は、電圧無
印加時に透明状態を呈し、電圧印加時に特定の波長帯の
光を反射する反射状態を呈する様な特性を有するもので
ある。
【0018】又、図中、他方の液晶光学素子、つまり例
えば第2の調光層5は、電圧無印加時に特定の波長帯の
光を反射する反射状態を呈し、電圧印加時に透明状態を
呈する様な特性を有するものである。つまり、本発明に
係る当該液晶光学素子30としては、より具体的には、
液晶材料で構成された調光層が複数層積層されており、
且つ当該積層された複数個の当該調光層のうち少なくと
も一つの調光層3は、電圧無印加時に透明状態を呈し、
電圧印加時に当該反射状態を呈する様な特性を有し、且
つ他方の少なくとも一つの調光層5は、電圧無印加時に
当該反射状態を呈し、電圧印加時に透明状態を呈する様
な特性を有するものである。
【0019】当該本発明に係る調光層30の更に詳細な
構成に付いて説明するならば、図1に示す様に、透明性
樹脂1aの中に二周波駆動液晶材料2が層状かつ周期的
に配列された調光層3と、透明性樹脂1bの中に誘電率
異方性が正である液晶材料4が層状かつ周期的に配列し
た調光層5とを積層し、それらを電極層6aを有する透
明基板7a、および、電極層6bを有する透明基板7b
で挟持して備え、前記調光層3および調光層5は互いに
異なる波長帯を反射する様に構成されているものであ
る。
【0020】本発明によると、当該二つの調光層3、5
の反射強度を一対の電極で制御することが可能である。
そのため、一つの駆動回路で駆動可能である。更に、液
晶材料の制限が少ない液晶光学素子を得ることができる
という効果がもたらされる。又、本発明においては、当
該透明性樹脂1aと二周波駆動液晶材料2とから成る第
1の調光層3は、少なくとも透明性樹脂の前駆体化合
物、二周波駆動液晶材料、及び光重合開始剤を含む調光
層前駆体を二枚の電極付き透明基板で挟持し、電界また
は磁界を印加しつつ光を照射し、透明性樹脂の前駆体化
合物を重合させて透明性樹脂とすることによって製造で
きる。
【0021】また、当該透明性樹脂層1aと二周波駆動
液晶材料2との積層構造は、図5に示す様に、少なくと
も透明性樹脂の前駆体化合物、二周波駆動液晶材料及び
光重合開始剤を含む調光層前駆体を二枚の電極6付き透
明基板7で挟持し、電界または磁界を印加しつつ、位相
が揃っているレーザー光などを二光束干渉法で照射し、
透明性樹脂の前駆体を重合させることによって製造でき
る。
【0022】本発明に於いては、選択的に反射する光の
波長および強度は、透明性樹脂層1aと二周波駆動液晶
材料2との層間隔、及び透明性樹脂1aと二周波駆動液
晶材料2との屈折率差によって調整できる。一方、本発
明においての透明性樹脂1bと誘電率異方性が正である
液晶材料5とから成る第2の調光層5は、図6に示す様
に、少なくとも透明性樹脂の前駆体化合物、誘電率異方
性が正である液晶材料及び光重合開始剤を含む調光層前
駆体を二枚の電極6付き透明基板7で挟持した後、電界
或いは磁界を印加することなく、当該調光層前駆体に光
を照射し、透明性樹脂の前駆体化合物を重合させて透明
性樹脂とすることによって製造できる。
【0023】つまり、本発明に係る当該第2の調光層5
である、透明性樹脂層と誘電率異方性が正である液晶材
料との積層構造は、図6に示す様に、少なくとも透明性
樹脂の前駆体化合物、誘電率異方性が正である液晶材料
及び光重合開始剤を含む調光層前駆体を二枚の電極6付
き透明基板7で挟持した後、電界或いは磁界を印加せず
に、位相が揃っているレーザー光などの光を、当該透明
基板の両面から、互いにその照射方向が、所定の角度で
交差する様に照射して、つまり二光束干渉法で照射し、
透明性樹脂の前駆体を重合させることによって製造でき
る。
【0024】尚、本発明に於ける上記第2の調光層5の
製造に際し、当該光の交差角度を調整する事によって、
光干渉縞の間隔を調整する事が可能であるので、その角
度を調整する事によって、反射光の選択波長を変更する
事が出来る。また、本発明に於ける調光層3、5は、一
枚の電極6付き透明基板7に調光層前駆体をスピンコー
トなどの手法を用いて塗布した後、窒素やアルゴンなど
の不活性ガス雰囲気下等で光を照射して作製してもよ
い。
【0025】一方、本発明の液晶光学素子30は、透明
性樹脂1aと二周波駆動液晶材料2とから成る第1の調
光層3と、透明性樹脂1bと誘電率異方性が正である液
晶材料4とから成る第2の調光層5とを、密着配置する
ことで製造できる。この際、二枚の電極6付き透明基板
7で調光層を挟持して得た液晶表示素子の、一方の電極
付き基板7を除去したものを使用する。
【0026】また、一枚の電極付き透明基板7に調光層
前駆体をスピンコートなどの手法を用いて塗布した後、
窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下等で光を照射
して作製したものを用いても良い。また、必要に応じ
て、一枚の電極付き透明基板7を有する調光層に、別の
一枚の電極付き透明基板を調光層前駆体と電極とが向き
合うように離間対向させ、調光層前駆体と電極との間に
調光層前駆体を注入し、透明基板の上方から光を照射し
て調光層前駆体の中の透明性樹脂前駆体を硬化させても
よい。
【0027】この際、調光層3と調光層5との間に、図
10に示す様に中間層19を設けてもよい。中間層19
は、ガラスなどの無機材料、ポリマーなどの有機材料な
ど、透明であって、当該透明性樹脂と屈折率が略同じ様
な性質を有するものであればいずれの材料であっても使
用できる。また、導電性を有していても構わない。一
方、本発明に於いては、当該第1と調光層3と第2の調
光層5の密着配置の組み合わせは、それぞれ三原色光を
構成する各原色光のいずれかの反射強度を変化させる組
み合わせであれば特に限定しないが、必要に応じて三原
色以外の色を組み合わせても構わない。
【0028】また、本発明に於いては、密着配置した調
光層3、5は、平面上に3つ以上並列配置することが望
ましいが、必要に応じて2つ以下でも構わない。例え
ば、図12に示す組み合わせでは、フルカラー表示が可
能な液晶光学素子が得られる。平面上に2つ以下並列配
置する場合では、反射される色が少ないため、表示され
る画像が限定される。
【0029】更に、本発明に於いては、当該調光層3、
5の層厚は、2〜20μmであることが望ましい。調光
層の層厚が2μm以下であると、光の反射強度が弱くな
るため表示画像が暗くなり、また、20μmより厚い
と、駆動電圧が高くなり消費電力の増大を引き起こす。
本発明に用いる透明性樹脂の前駆体化合物は、光照射に
より重合するモノマーまたはオリゴマーあるいはモノマ
ーとオリゴマーの混合物等を用いることができる。すな
わち、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基等
の通常の光重合性基を有する前駆体化合物であればいず
れも使用できる。光重合性基は、前駆体化合物一分子中
に複数あっても構わない。モノマーとしては例えば、2
−エチルヘキシルアクリレート、ブチルエチルアクリレ
ート、ブトキシエチルアクリレート、2−シアノエチル
アクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−エトキシエチルアクリレート、N,N−ジエチルア
ミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチ
ルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジ
シクロペンテニルアクリレート、グリシジルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボニル
アクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアク
リレート、モルホリンアクリレート、フェノキシエチル
アクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリ
レート等の単官能アクリレート化合物、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、ブチルエチルメタクリレート、ブ
トキシエチルメタクリレート、2−シアノエチルメタク
リレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2−エトキシエチルアクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリ
レート、ジシクロペンテニルメタクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレ
ート、イソボニルメタクリレート、イソデシルメタクリ
レート、ラウリルメタクリレート、モルホリンメタクリ
レート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシ
ジエチレングリコールメタクリレート等の単官能メタク
リレート化合物、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−
ブチレングリコールジアクリレート、ジシクロペンタニ
ルジアクリレート、グリセロールジアクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプ
ロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロ
キシペンタアクリレート、ウレタンアクリレートオリゴ
マー等の多官能アクリレート化合物、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタ
クリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレ
ート、ジシクロペンタニルジメタクリレートグリセロー
ルジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリス
リトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトール
トリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペン
タメタクリレート、ウレタンメタクリレートオリゴマー
等の多官能メタクリレート化合物があるがこれに限定さ
れるものではない。
【0030】又、本発明に於いて使用される当該透明性
樹脂の前駆体化合物には、光照射により重合を開始させ
るための光重合開始剤、光重合開始剤にプロトンなどを
供給する光重合開始助剤、光を吸収することにて生じた
励起エネルギーを光重合開始剤に移動させる色素増感剤
などを添加することができる。ただし、光重合開始剤単
独で光照射により重合を開始する場合には他の材料を添
加しなくても構わない。
【0031】更に、本発明に於いて使用される当該光重
合開始剤としてはジケトン系、アセトフェノン系、ベン
ゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサンソン系の光重
合開始剤が使用できる。例えばジエトキシアセトフェノ
ン、ジメトキシアセトフェノン、ベンゾインメチルエー
テル、ベンゾインエチルエーテル、4−フェニルベンゾ
フェノン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオ
キサンソン等がある。
【0032】当該光重合開始剤は固体でも液体でも構わ
ないが素子の均一性の点から液晶材料と透明性樹脂の前
駆体の調光層前駆体に室温で溶解または相溶することが
望ましい。光重合開始剤の添加量は、透明性樹脂の前駆
体の30重量%以下であることが望ましい。尚、本発明
に於いて使用される光重合開始助剤はメチルジエタノー
ルアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸などの一般的な
光重合開始助剤を使用することができる。
【0033】本発明における色素増感剤としては、クマ
リン系色素、ローダミン系色素、オキサジン系色素、カ
ルボシアニン系色素、スチリル系色素、キサンテン系色
素、メロシアニン系色素、ローダシアニン系色素、ポル
フィリン系色素、アクリジン系色素などが挙げられる
が、これに限定されるものではない。色素増感剤は光照
射により励起され、エネルギーを光重合開始剤に移動さ
せるものであればいずれのものでも構わない。
【0034】更に、本発明の液晶光学素子30に使用さ
れる二周波駆動液晶材料2としては、室温域で二周波駆
動すれば特に限定しない。誘電率異方性が交差する周波
数(図11のa。以下、交差周波数と喚ぶ)は10ヘル
ツ以上100キロヘルツ以下がのぞましく、更には50
0ヘルツ以上10キロヘルツ以下が望ましい。交差周波
数が、10ヘルツ未満では素子の駆動が困難であり、ま
た、100キロヘルツを越え、長時間駆動させた場合
は、高周波加熱で液晶材料が等方相へと相転移し、電圧
による駆動が不能になる。
【0035】一方、本発明の液晶光学素子に使用される
誘電率が正である液晶材料4としては、特にネマティッ
ク液晶材料が好ましい。ネマティック液晶材料としては
シアノ系、フッ素系、塩素系などのいずれの液晶材料で
も使用することができるが、薄膜トランジスター(TF
T)等の能動素子でアクティブ駆動を行うためには高電
荷保持率のフッ素系液晶材料が望ましい。
【0036】又、本発明に於いて使用される当該調光層
5の中の液晶材料4の比率は、20重量%以上80重量
%以下であることが望ましく、更に望ましくは30重量
%以上50重量%以下である。この範囲より多い場合は
液晶材料と透明性樹脂とから成る積層構造が形成されに
くく、選択反射の光強度が弱くなる。また、少ない場合
には、液晶光学素子の駆動電圧が高くなる。
【0037】本発明に於いて使用される当該液晶材料4
の屈折率の異方性は、0.05以上が望ましく、更には
0.15以上が望ましい。異方性が0.05未満では、
反射特性が弱くなる。次に、本発明に於いて使用される
当該透明性樹脂1a或いは1bの前駆体化合物の重合に
用いられる光源としては可視領域のレーザー光を用いる
ことができる。つまり、本発明に於いては、レーザー光
による光重合は、二光束干渉法により行う。
【0038】すなわち、図5及び図6に示す様に、ビー
ムスプリッター15で2つに分けたレーザー光を調光層
前駆体の箇所で交差させ、レーザー光が干渉する箇所に
て光重合を行う。選択反射波長は、用いるレーザー光の
波長、2つのレーザー光の交差角度、及び、基板に対す
る光入射角度を調節することにて変えることが出来る。
また、必要に応じて、フォトマスクなどの光遮蔽膜を使
用しても構わない。
【0039】本発明に用いられる電極層6の材料として
はインジウム−ティン−オキシド(ITO)や、導電性
高分子材料が使用できる。電極層は透明性であることが
望ましい。また、各電極層6に電圧を印加するための電
極は透明性である必要はなく、金属材料、導電性高分子
材料など、何れの導電性材料を使用しても構わない。薄
膜トランジスターなどの能動素子にて各調光層を駆動さ
せる際には、一つの電極層が対向電極に、残りの電極層
が各能動素子に接続されていればよい。
【0040】本発明に於いて使用される透明基板7の材
料としては、ガラスや石英等の無機材料、プラスチック
等の有機材料等が使用できる。また、無機材料と有機材
料との複合材料であっても構わない。無機材料および有
機材料は、おのおの単一の成分で構成されたものであっ
ても良いし、必要に応じて複数の成分で構成されていて
もよい。
【0041】また、光学的に等方性であることが望まし
い。光学的に異方性であれば、入射された光の偏光面が
変化するため、光干渉が生じにくくなる。上記した各説
明から明らかな様に、本発明に係る当該液晶光学素子3
0の特徴は、当該各調光層3、5は、透明性樹脂中に液
晶材料が滴状または層状で且つ一定の方向に配列されて
構成された液晶層が、複数層が、所定の間隔を持って層
状に配置せしめられているものであり、当該各調光層
3、5は、少なくとも、三原色光を構成する各原色光の
何れか一つの光を選択的に反射する様に構成されている
ものである。
【0042】そして当該第1の調光層3に於いては、当
該電圧無印加時に透明であり、かつ、電圧印加時に当該
反射状態である様に構成され、当該第2の調光層5が、
当該電圧無印加時に当該反射状態であり、かつ、電圧印
加時に透明である様に構成されるものである。しかも、
本発明に於ける当該液晶光学素子30に於ける、当該各
調光層3、5は、当該調光層に印加される電圧の周波数
に応じて特定の波長を有する光を選択的に反射する様に
構成されていることが望ましい。
【0043】そして、より具体的には当該各調光層3、
5は、少なくとも、三原色光を構成する各原色光の何れ
か一つの光を選択的に反射すると共に、当該調光層が三
原色光を構成する各原色光の反射強度を変化させる様に
構成されるものである。以下、本発明の液晶光学素子の
駆動方法の一具体例について述べる。図1は、本発明の
液晶光学素子における初期状態、つまり電圧無印加状態
の断面模式図である。
【0044】係る初期状態に於いては、第1の調光層3
では、二周波駆動液晶材料2の屈折率と透明性樹脂1a
の屈折率が近似するため、入射光9は透過する。一方、
第2の調光層5では、誘電率異方性が正である液晶材料
4と透明性樹脂1bの屈折率が異なるため、入射光9の
中で特定の波長帯が反射光11となり、それ以外の波長
帯の光は光吸収層8に達し、そこで吸収される。従っ
て、素子は、調光層1aの反射光11のみ観察される。
【0045】次に、二周波駆動液晶材料の交差周波数a
未満の周波数の電圧を印加すると、当該第1の調光層3
は透明状態を保持する。一方、第2の調光層5は、誘電
率異方性が正である液晶材料4が電界方向に揃うため、
液晶材料4と透明性樹脂1bとの屈折率が近似し、透明
状態となる。従って、第1の調光層3および第2の調光
層5の双方の反射光は観察されない。
【0046】図2は、この状態における液晶光学素子の
断面模式図である。次に、二周波駆動液晶2の交差周波
数a以上の周波数の電圧を充分に印加すると、第1の調
光層3から反射光10が生じる。一方、第2の調光層5
は、透明状態となる。従って、反射光10のみが観察さ
れる。図3は、この状態における液晶光学素子の断面模
式図である。
【0047】次に、二周波駆動液晶の交差周波数aを超
える周波数の電圧を適度に印加すると、第1の調光層3
では、二周波駆動液晶材料2が印加電界に対し垂直方向
に配向する応力が生じる。従って、二周波駆動液晶材料
2の屈折率と透明性樹脂1aの屈折率とに差が生じ、反
射光10が生じる。
【0048】一方、第2の調光層5では、誘電率異方性
が正である液晶材料4の屈折率と透明性樹脂1bの屈折
率とに差が生じ、反射光11が生じる。従って、反射光
10と反射光11の双方が観察される。図4は、この状
態における液晶光学素子の断面模式図である。つまり、
本発明に係る当該液晶光学素子30に於いては、当該調
光層の組を構成するそれぞれの調光層3、5が何れも反
射状態を呈する様に、各調光層が駆動制御される事も出
来るし、又、それぞれの調光層3、5が何れも透明状態
を呈する様に駆動制御される事も可能である。
【0049】更には、当該調光層3、5の一方を反射状
態に他方を透明状態に駆動制御する事も可能である。係
る駆動制御は、例えば、図1に示される様に、当該電源
18に接続された電圧制御手段32と周波数制御手段3
3を含む電圧/周波数制御手段31を適宜のコンピュー
タから構成された駆動制御手段34で制御する様に構成
することで実現可能である。
【0050】以下、本発明のより詳細な実施例を図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態例に
係わる液晶光学素子30の基本構成を模式的に表す断面
図である。液晶光学素子30は例えば青色光、赤色光を
夫々個別に反射する調光層3、5を積層し、一対の電極
層6a、6bつき透明基板7a、7bで挟持した構造を
備えており、各色の反射光が制御されることよりマルチ
カラー化が達成される。
【0051】尚、図1に於ける最下層の透明基板7bの
外面には光吸収層8が設けられている。図11は、本発
明の液晶光学素子30の入射光の波長と透過率との相関
を示す図である。 実施例1 二周波駆動液晶材料DF−02XX(チッソ株式会社
製)を30重量%、透明性樹脂前駆体としてA−IND
(新中村化学工業株式会社製)を68重量%、光重合開
始剤としてカンファーキノン(東京化成株式会社製)1
重量%とジエチルアミノエチルメタクリレート1重量%
を含有させた調光層前駆体を作る。
【0052】この調光層前駆体を基板間隔を5μmにし
た電極層6付き透明基板7a、7bで挟持する。次い
で、図5に示すように、調光層前駆体に交流矩形波(2
00Hz、100V)を印加しつつ、ビームスプリッタ
ーで二光束にした波長488nmのアルゴンレーザー光
を調光層前駆体の箇所で交差角が180度となるように
透明基板の上下方向から夫々入射した。
【0053】その後、高圧水銀ランプを照射して高分子
化反応を終了させ、透明性樹脂中に滴状の二周波駆動液
晶材料が周期的に配列して成る液晶表示素子1を得た。
上記液晶表示素子1では、図7に示すように、電圧無印
加状態で、光が透明基板に入射したとき、透明であっ
た。次に、誘電率異方性が負となる周波数の交流矩形波
(5kHz,50V)を印加した状態では490nm付
近の光が選択的に反射した。
【0054】次に、誘電率異方性が正である液晶材料B
L036(MERCK社製)を30重量%、透明性樹脂
前駆体としてLUXTRAK LCR−208(東亞合
成化学社製)を70重量%、を含有させた調光層前駆体
を作る。この調光層前駆体を、基板間隔を5μmにした
電極層付き透明基板7a、7bで挟持する。
【0055】次いで、図6に示すように、ビームスプリ
ッターで二光束にした波長488nmのアルゴンレーザ
ー光を調光層前駆体の箇所で交差角が90度となるよう
に透明基板の上下方向から夫々入射した。その後、高圧
水銀ランプを照射して高分子化反応を終了させ、透明性
樹脂中に滴状の二周波駆動液晶材料が周期的に配列して
成る液晶表示素子を得た。
【0056】上記液晶表示素子を構成する調光層5で
は、図8に示すように、電圧無印加状態で波長540n
m付近の光が選択的に反射した。この調光層5に、交流
矩形波(200Hz,50V)を印加したところ、波長
540nm付近の光の反射率が減少した。前記した第1
の調光層3から一対の電極層付き透明基板7aと7bの
うちの片側のみを除去した。当該第2の調光層5におい
ても同様な処置を行った。当該調光層3と当該調光層5
とを、調光層が互いに向き合うように密着配置し、目的
の液晶光学素子30を得た。
【0057】得られた液晶光学素子30は、図9に示す
ように、電圧無印加状態で光を入射したとき、波長54
0nm付近の光が選択的に反射した。この液晶光学素子
に交流矩形波(200Hz、100V)を印加したとこ
ろ、波長540nm付近の光の反射率が減少し、透明に
なった。次に、二周波駆動液晶材料の誘電率異方性が負
となる周波数の交流矩形波(5kHz、50V)を印加
したところ、540nm付近の光と、490nm付近の
光が選択的に反射した。
【0058】電圧を更に上昇(5kHz,100V)し
た場合、490nm付近の光のみ選択的に反射した。 実施例2 液晶表示素子30の作製において、レーザーの交差角を
60度に変更した以外は、実施例1と同様な処置を行い
目的の液晶表示素子30を得た。
【0059】前記液晶表示素子30の第1の調光層3で
は、電圧無印加状態では透明状態であった。次に、誘電
率異方性が負となる周波数の交流矩形波(5kHz,4
5V)を印加した状態では610nm付近の光が選択的
に反射した。当該第2の調光層5に関しては、上記した
実施例と同様な処置を行い目的の液晶表示素子を構成す
る第2の調光層5を得た。
【0060】当該第1の調光層3から一対の電極層付き
透明基板7a、7bのうちの片側のみを除去した。当該
第2の調光層5においても同様な処置を行った。従っ
て、当該第1の調光層3と当該第2の調光層5とを、調
光層が互いに向き合うように密着配置し、目的の液晶光
学素子30を得た。
【0061】得られた液晶光学素子30は、電圧無印加
状態では波長540nm付近の光が選択的に反射した。
この液晶光学素子30に交流矩形波(200Hz、95
V)を印加したところ、波長540nm付近の光の反射
率が減少し、透明になった。次に、二周波駆動液晶材料
2の誘電率異方性が負となる周波数の交流矩形波(5k
Hz、50V)を印加したところ、540nm付近の光
と、610nm付近の光が選択的に反射した。
【0062】電圧を更に上昇して印加(5kHz,10
0V)したところ、610nm付近の光のみ選択的に反
射した。 実施例3 液晶表示素子30の作製において、レーザーの交差角を
90度に変更した以外は、実施例と同様な処置を行い目
的の液晶表示素子1を得た。
【0063】前記液晶表示素子30を構成する第1の調
光層3では、電圧無印加状態では透明状態であった。次
に、誘電率異方性が負となる周波数の交流矩形波(5k
Hz,50V)を印加した状態では540nm付近の光
が選択的に反射した。一方、第2の調光層5に関して
は、レーザーの交差角を60度に変更した以外は前記実
施例と同様な処置を行い目的の第2の調光層5を得た。
【0064】前記第1の調光層3から一対の電極層6付
き透明基板7a、7bのうちの片側のみを除去した。当
該第2の調光層5においても同様な処置を行った。その
後、当該第1の調光層3と当該第2の調光層5とを、調
光層が互いに向き合うように密着配置し、目的の液晶光
学素子を得た。
【0065】得られた液晶光学素子30は、電圧無印加
状態では波長610nm付近の光が選択的に反射した。
この液晶光学素子30に交流矩形波(200Hz、95
V)を印加したところ、波長610nm付近の光の反射
率が減少し、透明になった。次に、二周波駆動液晶材料
の誘電率異方性が負となる周波数の交流矩形波(5kH
z、50V)を印加したところ、540nm付近の光
と、610nm付近の光が選択的に反射した。
【0066】電圧を更に上昇して印加(5kHz,10
0V)したところ、540nm付近の光のみ選択的に反
射した。 実施例4 当該第1の調光層3と当該第2の調光層5とも、実施例
1と同様な処置を行い目的とする調光層を得た。
【0067】次いで、当該第1の調光層3及び当該第2
の調光層5とも一対の電極層付き透明基板7a、7bの
うちの片側のみをそれぞれ除去した。その後当該第1の
調光層3と当該第2の調光層5に於けるそれぞれの透明
基板7a、7bを除去して調光層の互いの接合面にポリ
エステル膜(膜厚2μm)を挟み込むようにして密着配
置し、目的とする液晶光学素子30を得た。
【0068】得られた液晶光学素子30は、電圧無印加
状態で光を入射したとき、波長540nm付近の光が選
択的に反射した。この液晶光学素子30に交流矩形波
(200Hz、60V)を印加したところ、波長540
nm付近の光の反射率が減少し、透明になった。次に、
二周波駆動液晶材料2の誘電率異方性が負となる周波数
の交流矩形波(5kHz、60V)を印加したところ、
540nm付近の光と、490nm付近の光が選択的に
反射した。電圧を更に上昇(5kHz,120V)した
場合、490nm付近の光のみ選択的に反射した。
【0069】実施例5 第1の調光層3及び第2の調光層5とも、実施例2と同
様な処置を行い目的とする液晶光学素子30を得た。第
1の調光層3、及び第2の調光層5とも一対の電極層付
き透明基板7a、7bのうちの片側のみをそれぞれ除去
した。
【0070】第1の調光層3の透明基板7aを除去した
側の調光層面に透明性樹脂前駆体LUXTRAK LC
R208(東亜合成化学社製)をスピンコート法で塗布
した。その後、第2の調光層5の当該透明基板7bを除
去した調光層の面を透明性樹脂前駆体を介して貼り合わ
せた後、高圧水銀ランプを照射して透明性樹脂前駆体の
高分子化反応を終了させ、目的とする液晶光学素子30
を得た。
【0071】得られた液晶光学素子30は、電圧無印加
状態で光を入射したとき、波長540nm付近の光が選
択的に反射した。この液晶光学素子30に交流矩形波
(200Hz、60V)を印加したところ、波長540
nm付近の光の反射率が減少し、透明になった。次に、
二周波駆動液晶材料の誘電率異方性が負となる周波数の
交流矩形波(5kHz、60V)を印加したところ、5
40nm付近の光と、610nm付近の光が選択的に反
射した。電圧を更に上昇(5kHz,120V)した場
合、610nm付近の光のみ選択的に反射した。
【0072】実施例6 二周波駆動液晶材料としてDF−01XX(チッソ株式
会社)を用いた以外は実施例1と同様な処置を行い、目
的の第1の調光層3を得た。前記調光層3は、電圧無印
加状態で透明であり、誘電率異方性が負となる周波数の
交流矩形波(30kHz,35V)を印加した状態では
485nm付近の光が選択的に反射した。
【0073】誘電率異方性が正である液晶材料RDP−
40957(RODIC社製)を用い、透明性樹脂前駆
体としてKAYARAD TMPTA(日本火薬株式会
社製)68重量%、光重合開始剤としてカンファーキノ
ン(東京化成株式会社製)1重量%とKAYACURE
DMBI(日本化薬株式会社製)1重量%を含有させ
た調光層前駆体を使用した以外は実施例1同様な処置を
行い、目的の第2の調光層5を得た。
【0074】上記第2の調光層5では、電圧無印加状態
で波長535nm付近の光が選択的に反射した。この第
2の調光層5に、交流矩形波(200Hz,40V)を
印加したところ、波長535nm付近の光の反射率が減
少した。その後、第1の調光層3および第2の調光層5
を用いて実施例1と同様な処置を行い、目的とする液晶
光学素子30を得た。
【0075】得られた液晶光学素子30は、電圧無印加
状態で光を入射したとき、波長535nm付近の光が選
択的に反射した。この液晶光学素子30に交流矩形波
(200Hz、70V)を印加したところ、波長535
nm付近の光の反射率が減少し、透明になった。次に、
二周波駆動液晶材料の誘電率異方性が負となる周波数の
交流矩形波(30kHz、40V)を印加したところ、
535nm付近の光と、485nm付近の光が選択的に
反射した。
【0076】電圧を更に上昇(30kHz,120V)
した場合、485nm付近の光のみ選択的に反射した。 実施例7 二周波駆動液晶材料としてDF−01XX(チッソ社
製)30重量%、透明性樹脂前駆体としてUN−900
0(根上化学工業株式会社製)を34重量%、2−エチ
ルヘキシルアクリレート(東京化成製)を34重量%、
光重合開始剤としてカンファーキノン(東京化成株式会
社製)1重量%とジエチルアミノエチルメタクリレート
1重量%を含有させた調光層前駆体を用いた以外は、実
施例1と同様な処置を行い目的の第1の調光層3を得
た。
【0077】前記第1の調光層3は、電圧無印加状態で
透明であり、誘電率異方性が負となる周波数の交流矩形
波(30kHz,40V)を印加した状態では480n
m付近の光が選択的に反射した。次に、誘電率異方性が
正である液晶材料としてRDP−40957(RODI
C社製)を30重量%、透明性樹脂前駆体としてKAY
ARAD HDDA(日本火薬株式会社製)34重量
%、アロニックスM−1200(東亞合成化学社製)3
4重量%、光重合開始剤としてカンファーキノン(東京
化成株式会社製)1重量%とKAYACURE DMB
I(日本化薬株式会社製)1重量%を含有させた調光層
前駆体を使用した以外は実施例1同様な処置を行い、目
的の第2の調光層5を得た。
【0078】上記第2の調光層5では、電圧無印加状態
で波長530nm付近の光が選択的に反射した。この第
2の調光層5に、交流矩形波(200Hz,40V)を
印加したところ、波長530nm付近の光の反射率が減
少した。その後、第1の調光層3および第2の調光層5
を用いて実施例1と同様な処置を行い、目的とする液晶
光学素子30を得た。
【0079】得られた液晶光学素子30は、電圧無印加
状態で光を入射したとき、波長530nm付近の光が選
択的に反射した。この液晶光学素子30に交流矩形波
(200Hz、75V)を印加したところ、波長530
nm付近の光の反射率が減少し、透明になった。次に、
二周波駆動液晶材料の誘電率異方性が負となる周波数の
交流矩形波(30kHz、40V)を印加したところ、
530nm付近の光と、480nm付近の光が選択的に
反射した。電圧を更に上昇(30kHz,120V)し
た場合、480nm付近の光のみ選択的に反射した。
【0080】実施例8 第1の調光層3の作製において、二周波駆動液晶材料と
してDF−01XX(チッソ社製)30重量%、透明性
樹脂前駆体としてDCP−A(共栄社化学株式会社製)
を68重量%、光重合開始剤としてカンファーキノン
(東京化成株式会社製)1重量%とジエチルアミノエチ
ルメタクリレート1重量%を含有させた調光層前駆体を
用い、レーザー交差角180度にした以外は、実施例1
と同様な処置を行い目的の第1の調光層3を得た。
【0081】第2の調光層5の作製において、誘電率異
方性が正である液晶材料としてRDP−40957(R
ODIC社製)を30重量%、透明性樹脂前駆体として
LUXTRAK LCR208(東亞合成化学社製)7
0重量%を含有させた調光層前駆体を使用し、レーザー
交差角を60度にした以外は実施例1同様な処置を行
い、目的の第2の調光層5を得た。
【0082】得られた第1の調光層3および第2の調光
層5を実施例1と同様な処置で密着配置し、目的とする
液晶光学素子を得た。得られた液晶光学素子30は、電
圧無印加状態で光を入射したとき、波長605nm付近
の光が選択的に反射した。係る当該液晶光学素子30に
交流矩形波(200Hz、80V)を印加したところ、
波長605nm付近の光の反射率が減少し、透明になっ
た。
【0083】次に、二周波駆動液晶材料の誘電率異方性
が負となる周波数の交流矩形波(30kHz、65V)
を印加したところ、605nm付近の光と、482nm
付近の光が選択的に反射した。電圧を更に上昇(30k
Hz,130V)した場合、482nm付近の光のみ選
択的に反射した。
【0084】実施例9 第1の調光層3の作製において、二周波駆動液晶材料と
してDF−02XX(チッソ社製)32重量%、透明性
樹脂前駆体としてDCP−A(共栄社化学株式会社製)
を66重量%、光重合開始剤としてカンファーキノン
(東京化成株式会社製)1重量%とジエチルアミノエチ
ルメタクリレート1重量%を含有させた調光層前駆体を
用い、レーザー交差角60度にした以外は、実施例1と
同様な処置を行い目的の第1の調光層3を得た。
【0085】第2の調光層5の作製において、誘電率異
方性が正である液晶材料としてTL215(MERCK
社製)を32重量%、透明性樹脂前駆体としてA−IN
D(新中村化学工業株式会社製)を66重量%、光重合
開始剤としてカンファーキノン(東京化成株式会社製)
1重量%とジエチルアミノエチルメタクリレート1重量
%を含有させた調光層前駆体を使用し、レーザー交差角
を180度にした以外は実施例1と同様な処置を行い目
的の第2の調光層5を得た。
【0086】第1の調光層3、及び、第2の調光層5を
使用して実施例4と同様な処置を行い、目的とする液晶
光学素子を得た。得られた液晶光学素子30は、電圧無
印加状態で光を入射したとき、波長484nm付近の光
が選択的に反射した。この液晶光学素子30に交流矩形
波(200Hz、70V)を印加したところ、波長48
4nm付近の光の反射率が減少し、透明になった。
【0087】次に、二周波駆動液晶材料の誘電率異方性
が負となる周波数の交流矩形波(5kHz、50V)を
印加したところ、484nm付近の光と、604nm付
近の光が選択的に反射した。電圧を更に上昇(5kH
z,100V)した場合、604nm付近の光のみ選択
的に反射した。 実施例10 第1の調光層3の作製において、二周波駆動液晶材料と
してDF−02XX(チッソ社製)32重量%、透明性
樹脂前駆体としてKAYARAD TMPTA(日本化
薬株式会社製)を66重量%、光重合開始剤としてカン
ファーキノン(東京化成株式会社製)1重量%とジエチ
ルアミノエチルメタクリレート1重量%を含有させた調
光層前駆体を用い、レーザー交差角180度にした以外
は、実施例1と同様な処置を行い目的の第1の調光層3
を得た。
【0088】次に、第2の調光層5の作製において、誘
電率異方性が正である液晶材料としてBL002(ME
RCK社製)を30重量%、透明性樹脂前駆体としてL
UXTRAK LCR208(東亞合成化学社製)を2
1重量%、M−1200(東亞合成化学株式会社製)を
49重量%含有させた調光層前駆体を使用し、レ−ザー
交差角を90度にした以外は実施例1同様な処置を行
い、目的の第2の調光層5を得た。
【0089】得られた第1の調光層3および第2の調光
層5を実施例5と同様な処置で密着配置し、目的とする
液晶光学素子30を得た。得られた液晶光学素子30
は、電圧無印加状態で光を入射したとき、波長534n
m付近の光が選択的に反射した。この液晶光学素子30
に交流矩形波(200Hz、70V)を印加したとこ
ろ、波長534nm付近の光の反射率が減少し、透明に
なった。
【0090】次に、二周波駆動液晶材料の誘電率異方性
が負となる周波数の交流矩形波(5kHz、45V)を
印加したところ、534nm付近の光と、485nm付
近の光が選択的に反射した。電圧を更に上昇(5kH
z,90V)した場合、485nm付近の光のみ選択的
に反射した。
【0091】なお、本発明は上記各実施例に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適
宜変更されることはあきらかである。上記した様に、本
発明に係る当該液晶光学素子30の製造方法の一具体例
としては、1対の電極層付き透明基板を電極層が互いに
向き合うように離間対向させ、当該電極層の間に透明性
樹脂前駆体と二周波駆動液晶材料とから成る調光層前駆
体を注入する第1の工程と、当該調光層前駆体の中の二
周波駆動液晶材料に対して電界または磁界を印加する第
2の工程と、当該透明基板に対して光を照射して、当該
調光層前駆体の中の当該透明性樹脂前駆体を硬化させる
事によって、当該液晶材料を透明性樹脂中で層状かつ規
則的に配列せしめる第3の工程とから構成される液晶光
学素子の製造方法である。
【0092】又、本発明に於ける当該液晶光学素子の製
造方法に於いては、当該調光層前駆体の中の二周波駆動
液晶材料に対して印加される電界または磁界は、当該一
対の電極層付き透明基板の両面から個別にかつ同時に印
加する事が望ましい。更に、本発明に係る当該液晶光学
素子の製造方法に於いては、当該一対の電極層付き透明
基板の両面から印加される当該電界または磁界は、いず
れも当該透明基板の面に対して所定の角度を有している
事が望ましい。
【0093】本発明に於ける当該液晶光学素子30の製
造方法に関し、当該第1の調光層3を形成する場合に
は、特に、当該一対の電極層付き透明基板の両面から印
加される当該それぞれの電界または磁界は、当該それぞ
れの透明基板の面に対して垂直で且つ互いに対向する様
に設定される事によって、液晶材料が透明性樹脂中に層
状かつ規則的に配列され、電圧無印加時に透明であり、
且つ電圧印加時に可視領域の特定の波長帯を反射する第
1の調光層をうる様に構成される事が好ましい。
【0094】一方、本発明に於ける液晶光学素子の製造
方法に於いて、第2の調光層5を製造する場合には、当
該一対の電極層付き透明基板の両面から印加される当該
それぞれの電界または磁界は、当該それぞれの透明基板
の面に対して垂直以外の同一の角度を有しかつ、それぞ
れの印加方向が、互いに交差する様な方向となる様に設
定される事によって、液晶材料が透明性樹脂中に層状か
つ規則的に配列され、電圧無印加時に可視領域の特定の
波長帯を反射し、かつ電圧印加時に透明である第2の調
光層をうる事が好ましい。
【0095】本発明に於ける当該液晶光学素子の製造方
法は、上記した様な方法で製造された当該第1の調光層
3と当該第2の調光層5のそれぞれから一方の電極付き
透明基板を剥離する工程、当該第1の調光層と当該第2
の調光層の透明基板を剥離した面同志を対向させて密着
接合する工程とから構成される事が望ましい。又、本発
明に係る当該液晶光学素子30を駆動する方法の一具体
例としては、例えば、前記した方法によっ製造された液
晶光学素子30に於いて、二周波駆動液晶材料の誘電率
異方性が正の周波数の電圧を印加することで、当該複数
の調光層の内の誘電率異方性が正である液晶材料のみを
独立に動作させる様に駆動制御する事が望ましい。
【0096】又、本発明に於いては、当該液晶光学素子
に於いて、一方の調光層の二周波駆動液晶材料の誘電率
異方性が負となる周波数の電圧を印加することで、当該
調光層の二周波駆動液晶材料および、他方の調光層の誘
電率異方性が正である液晶材料の双方とも動作させる様
に駆動制御する事も望ましい。更には、本発明に於いて
は、当該液晶光学素子に於いて、一方の調光層の誘電率
異方性が正である液晶材料に電圧を印加しつつ、印加す
る電圧の周波数を変えることによって他方の調光層の二
周波駆動液晶材料のみを動作させる様に駆動制御する事
も望ましい。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
一対の電極でマルチカラー表示が可能であり、製造プロ
セスが簡素であり、かつ、液晶材料の制限が少ない液晶
光学素子およびその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の液晶光学素子の構造の一例を
模式的に示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の液晶光学素子の構造の一例を
模式的に示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の液晶光学素子の構造の一例を
模式的に示す断面図である。
【図4】図4は、本発明の液晶光学素子の構造の一例を
模式的に示す断面図である。
【図5】図5は、本発明の液晶表示素子の製造方法の一
例を模式的に示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の液晶表示素子の製造方法の他
の例を模式的に示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の液晶光学素子の構造の一例を
模式的に示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の液晶光学素子の構造の一例を
模式的に示す断面図である。
【図9】図9は、本発明の液晶光学素子の入射光の波長
と反射率との相関を示す図である。
【図10】図10は、本発明の液晶光学素子の構造の一
例を模式的に示す断面図である。
【図11】図11は、本発明に用いる液晶材料の誘電率
異方性と周波数との相関を示す図である。
【図12】図12は、本発明の液晶光学素子の調光層の
組み合わせの一例を模式的に示す図である。
【図13】図13は、従来の液晶光学素子の構造の一例
を模式的に示す断面図である。
【図14】図14は、従来の液晶光学素子の構造の一例
を模式的に示す断面図である。
【図15】図15は、従来の液晶光学素子の構造の一例
を模式的に示す断面図である。
【図16】図16は、従来の液晶光学素子の構造の一例
を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1a、1b…透明性樹脂 2…二周波駆動液晶材料 3…第1の調光層 4…誘電率異方性が正である液晶材料 5…第2の調光層 6、6a、6b…電極層 7、7a、7b…透明基板 8…光吸収層 9…入射光 10…第1の調光層の反射光 11…第2の調光層の反射光 12…透過光 13…レーザー 14…ビームエキスパンダー 15…無偏光ビームスプリッター 16…全反射ミラー 17…調光層前駆体 18…電源 19…中間層 20…主に液晶材料から成る層 21…主に透明性樹脂から成る層 22a、22b、22c…主射光 23…主光層 24…主光層 25…主光層 26a、26b…主相格子 30…液晶光学素子 31…電圧/周波数制御手段 32…電圧制御手段 33…周波数制御手段 34…制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 秀哉 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 2H089 HA04 HA21 KA08 QA16 SA15

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶材料で構成された調光層が複数層積
    層されており、且つ当該積層された複数個の当該調光層
    のうち少なくとも一つの調光層は、電圧無印加時に透明
    状態を呈し、電圧印加時に特定の波長帯の光を反射する
    反射状態を呈する事を特徴とする液晶光学素子。
  2. 【請求項2】 液晶材料で構成された調光層が複数層積
    層されており、且つ当該積層された複数個の当該調光層
    のうち少なくとも一つの調光層は、電圧無印加時に特定
    の波長帯の光を反射する反射状態を呈し、電圧印加時に
    透明状態を呈する事を特徴とする液晶光学素子。
  3. 【請求項3】 液晶材料で構成された調光層が複数層積
    層されており、且つ当該積層された複数個の当該調光層
    のうち少なくとも一つの調光層は、電圧無印加時に透明
    状態を呈し、電圧印加時に当該反射状態を呈する様な特
    性を有し、且つ他方の少なくとも一つの調光層は、電圧
    無印加時に当該反射状態を呈し、電圧印加時に透明状態
    を呈する様な特性を有するものである事を特徴とする請
    求項1又は2に記載の液晶光学素子。
  4. 【請求項4】 当該各調光層は、透明性樹脂中に液晶材
    料が滴状または層状に配列されて構成された液晶層が、
    複数層が、所定の間隔を持って層状に配置せしめられて
    いる事を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の液
    晶光学素子。
  5. 【請求項5】 当該各調光層は、少なくとも、三原色光
    を構成する各原色光の何れか一つの光を選択的に反射す
    る様に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4
    の何れかに記載の液晶光学素子。
  6. 【請求項6】 当該電圧無印加時に透明であり、かつ、
    電圧印加時に当該反射状態である当該調光層の液晶材料
    が、二周波駆動液晶材料であることを特徴とする請求項
    1乃至5の何れかに記載の液晶光学素子。
  7. 【請求項7】 当該電圧無印加時に当該反射状態であ
    り、かつ、電圧印加時に透明である当該調光層の液晶材
    料が、誘電率異方性が正である液晶材料であることを特
    徴とする請求項1〜5の何れかに記載の液晶光学素子。
  8. 【請求項8】 当該複数積層された調光層の数が二層で
    あることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の液
    晶光学素子。
  9. 【請求項9】 当該積層された二層の調光層のうちの一
    層が電圧無印加時に透明であり、かつ、電圧印加時に反
    射状態である第1の調光層であり、もう一層の調光層が
    電圧無印加時に反射状態であり、かつ、電圧印加時に透
    明である第2の調光層であることを特徴とする請求項1
    〜8記載の液晶光学素子。
  10. 【請求項10】 当該各調光層は、当該調光層に印加さ
    れる電圧の周波数に応じて特定の波長を有する光を選択
    的に反射する様に構成されていることを特徴とする請求
    項1乃至9の何れかに記載の液晶光学素子。
  11. 【請求項11】 当該各調光層は、少なくとも、三原色
    光を構成する各原色光の何れか一つの光を選択的に反射
    すると共に、当該調光層が三原色光を構成する各原色光
    の反射強度を変化させることを特徴とする請求項1乃至
    10の何れかに記載の液晶光学素子。
  12. 【請求項12】 当該積層された二層一組の調光層のそ
    れぞれが、互いに異なる三原色光を構成する各原色光の
    何れかの光を選択的に反射する様に構成されており、か
    つ、当該調光層の組が所定の平面上に少なくとも3個配
    置されていることを特徴とする請求項1〜11の何れか
    に記載の液晶光学素子。
  13. 【請求項13】 当該調光層の組を構成するそれぞれの
    調光層が三原色光を構成する各原色光の何れか一つの反
    射強度を変化させる様に構成されていることを特徴とす
    る請求項1乃至12の何れかに記載の液晶光学素子。
  14. 【請求項14】 当該調光層の組を構成するそれぞれの
    調光層が何れも反射状態を呈する様に、各調光層が駆動
    制御される事を特徴とする請求項1乃至13の何れかに
    記載の液晶光学素子。
  15. 【請求項15】 当該積層された調光層の組が、一対の
    電極層によって挟持されている事を特徴とする請求項1
    乃至14の何れかに記載の液晶光学素子。
  16. 【請求項16】 当該積層された調光層の組を挟持する
    電極層は、電極層つき透明基板で構成されていることを
    特徴とする請求項1〜15の何れかに記載の液晶光学素
    子。
  17. 【請求項17】 当該少なくとも一つの電極層の近傍若
    しくは当該電極付き透明基板に光吸収層が設けられるこ
    とを特徴とする請求項15又は16に記載の液晶光学素
    子。
  18. 【請求項18】 当該積層された複数の調光層に於け
    る、隣接して積層されている当該調光層の間に中間層が
    設けられていることを特徴とする請求項1乃至17の何
    れかに記載の液晶光学素子。
  19. 【請求項19】 1対の電極層付き透明基板を電極層が
    互いに向き合うように離間対向させ、当該電極層の間に
    透明性樹脂前駆体と二周波駆動液晶材料とから成る調光
    層前駆体を注入する第1の工程と、 当該調光層前駆体の中の二周波駆動液晶材料に対して電
    界または磁界を印加する第2の工程と、 当該透明基板に対して光を照射して、当該調光層前駆体
    の中の当該透明性樹脂前駆体を硬化させる事によって、
    当該液晶材料を透明性樹脂中で層状かつ規則的に配列せ
    しめる第3の工程とから構成される液晶光学素子の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 当該調光層前駆体の中の二周波駆動液
    晶材料に対して印加される光は、当該一対の電極層付き
    透明基板の両面から個別にかつ同時に印加する事を特徴
    とする請求項19記載の液晶光学素子の製造方法。
  21. 【請求項21】 当該一対の電極層付き透明基板の両面
    から印加される当該光は、いずれも当該透明基板の面に
    対して所定の角度を有している事を特徴とする請求項2
    0記載の液晶光学素子の製造方法。
  22. 【請求項22】 当該一対の電極層付き透明基板の両面
    から印加される当該それぞれの光は、当該それぞれの透
    明基板の面に対して垂直以外の角度で且つ互いに対向又
    は交差する様に設定される事によって、液晶材料が透明
    性樹脂中に層状かつ規則的に配列され、電圧無印加時に
    透明であり、且つ電圧印加時に可視領域の特定の波長帯
    を反射する第1の調光層をうる事を特徴とする請求項2
    1記載の液晶光学素子の製造方法。
  23. 【請求項23】 当該請求項22に規定された製造方法
    により製造された当該第1の調光層と、1対の電極層付
    き透明基板を電極層が互いに向き合うように離間対向さ
    せ、当該電極層の間に透明性樹脂前駆体と二周波駆動液
    晶材料とから成る調光層前駆体を注入した後、当該透明
    基板に対して、当該透明基板の両面から、互いにその照
    射方向が互いに対向又は交差する様に光を照射して製造
    された当該第2の調光層のそれぞれから、一方の電極付
    き透明基板を剥離する工程、当該第1の調光層と当該第
    2の調光層の透明基板を剥離した面同志を対向させて密
    着接合する工程とから構成される液晶光学素子の製造方
    法。
  24. 【請求項24】 請求項1乃至18に記載された液晶光
    学素子に於いて、二周波駆動液晶材料の誘電率異方性が
    正の周波数の電圧を印加することで、当該複数の調光層
    の内の誘電率異方性が正である液晶材料のみを独立に動
    作させることを特徴とする液晶光学素子の駆動方法。
  25. 【請求項25】 請求項1乃至18に記載された液晶光
    学素子に於いて、一方の調光層の二周波駆動液晶材料の
    誘電率異方性が負となる周波数の電圧を印加すること
    で、当該調光層の二周波駆動液晶材料および、他方の調
    光層の誘電率異方性が正である液晶材料の双方とも動作
    させることを特徴とする液晶光学素子の駆動方法。
  26. 【請求項26】 請求項1乃至18に記載された液晶光
    学素子に於いて、一方の調光層の誘電率異方性が正であ
    る液晶材料に電圧を印加しつつ、印加する電圧の周波数
    を変えることによって他方の調光層の二周波駆動液晶材
    料のみを動作させることを特徴とする液晶光学素子の駆
    動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2832227A1 (fr) * 2001-11-14 2003-05-16 Optogone Sa Egaliseur spectral dynamique mettant en oeuvre un miroir holographique semi-transparent programmable

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FR2832227A1 (fr) * 2001-11-14 2003-05-16 Optogone Sa Egaliseur spectral dynamique mettant en oeuvre un miroir holographique semi-transparent programmable
WO2003043233A1 (fr) * 2001-11-14 2003-05-22 Optogone Egaliseur spectral dynamique mettant en oeuvre un miroir holographique programmable

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