JP2000275618A - 液晶素子及びこれを備えた液晶装置 - Google Patents

液晶素子及びこれを備えた液晶装置

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JP2000275618A
JP2000275618A JP8244199A JP8244199A JP2000275618A JP 2000275618 A JP2000275618 A JP 2000275618A JP 8244199 A JP8244199 A JP 8244199A JP 8244199 A JP8244199 A JP 8244199A JP 2000275618 A JP2000275618 A JP 2000275618A
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display
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crystal device
aperture ratio
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JP8244199A
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Koichi Sato
公一 佐藤
Yukio Haniyu
由紀夫 羽生
Koji Noguchi
幸治 野口
Mineto Yagyu
峰人 柳生
Tsuneki Nukanobu
恒樹 糠信
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 見る人に違和感を与えることなく動画と静止
画を同時に表示することのできる液晶素子及びこれを備
えた液晶装置を提供する。 【解決手段】 一対の基板によりメモリ性を有する液晶
を挟持すると共に、時間開口率が100%未満である駆
動法により液晶を駆動して階調表示を行う第1表示領域
Aと、液晶のメモリ性によりメモリ表示を行う第2表示
領域Bを形成する。そして、この第2表示領域Bにおい
て時間開口率を乗じた値に相当する光透過率によって階
調表示を行なうことにより、第1表示領域Aとの輝度差
をなくすようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラットパネルデ
ィスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プリンタ
ー等に用いられる液晶素子及びこれを備えた液晶装置に
関し、特に動画と静止画を同時に表示するものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、もっとも広範に用いられてきてい
るディスプレイとしてはCRTがあり、このCRTはテ
レビやVTRなどの動画出力、あるいはパソコン等のモ
ニターとして広く用いられている。しかしながら、この
CRTはその特性上、静止画像に対してはフリッカや解
像度不足による走査縞等が視認性を低下させたり、焼き
付きによる蛍光体の劣化が起こったりする。
【0003】また、最近ではCRTが発生する電磁波が
人体に悪影響を与えることがわかり、VDT作業者の健
康を害することが懸念されている。さらに、CRTはそ
の構造上、画面後方に広く体積を有することが必須であ
ることから、情報機器の利便性を著しく阻害し、オフィ
ス、家庭の省スペース化を阻害している。
【0004】ところで、このようなCRTの欠点を解決
するものとして液晶素子がある。そして、この液晶素子
の一例として、例えばエム・シャット(M.Schadt)とダ
ブリュー・ヘルフリッヒ(W.Helfrich)著、アプライド
・フィジックス・レターズ(Applied Physics Letters
)第18巻、第4号(1971年2月15日発行)第
127頁〜128頁において示されたツイステッドネマ
チック(twisted nematic )液晶を用いたものが知られ
ている。
【0005】さらに、近年、このタイプの液晶を用いて
TFTといわれる液晶素子の開発、製品化が行われてい
る。ここで、このタイプの液晶素子は一つ一つの画素に
トランジスタを作成するものであり、クロストークの問
題が無く、また、近年の急速な生産技術の進歩によって
10−12インチクラスのディスプレイがよい生産性で
作られつつある。しかしながら、さらに大きなサイズあ
るいは動画を問題無く再現できるという点の60Hz以
上のフレーム周波数という点では、未だ生産性、液晶の
応答速度、視野角に問題が存在している。
【0006】一方、自発分極をスイッチングトルクとす
る液晶素子として、例えばカイラルスメクチック液晶素
子がクラーク(Clark )及びラガウェル(Lagerwall )
により提案されている(特開昭56−107216、米
国特許第4367924号明細書)。
【0007】ここで、この液晶としては、一般にカイラ
ルスメクチックC相又はカイラルスメクチックH相から
なる強誘電性液晶が用いられているが、この強誘電性液
晶は、自発分極により反転スイッチングを行うため、非
常に早い応答速度を有し、さらに視野角特性も優れてい
ることから、高速、高精細、大面積の単純マトリクス表
示素子あるいはライトバルブとして適していると考えら
れる。
【0008】また、最近ではチャンダニ、竹添らによ
り、カイラルスメクチック反強誘電性液晶素子も提案さ
れている(ジャパニーズ ジャーナル オブ アプライ
ド フィジックス(Japanese Journal of Applied Phys
ics )第27巻、1988年L729頁)。さらに、最
近この反強誘電液晶材料のうち、閾値レスで、ヒステリ
シスが小さく階調表示に有利な特性を有するV字型応答
特性が発見された(例えば、ジャパニーズ ジャーナル
オブ アプライド フィジックス(Japanese Journal
of Applied Physics )第36巻、1997年3586
頁)。
【0009】また、自発分極をスイッチングトルクとす
るV字スイッチング液晶としては、単安定表面安定化F
LC(例えばジャーナルオブアプライドフィジックス6
1巻1987年2400頁)、デフォームドヘリックス
FLC(例えばフェロエレクトリクス 85巻1988
年173頁)、ツイストスメクチックFLC(例えばア
プライドフィジックスレター60巻1992年280
頁)、閾値レス反強誘電LC、高分子液晶安定化FLC
(例えば、SID’96ダイジェスト1996年699
頁)などがある。
【0010】そして、これらの液晶を用い、アクティブ
マトリクスタイプの液晶素子とし、動画表現するに充分
な高速のディスプレイを実現しようという動きが活発に
なってきている(例えば、特開平9−50049)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の液晶
素子においては、これらの液晶を用い、動画と静止画と
を同時に表示するようにしたものがある。しかし、この
ように動画と静止画を同時に表示した場合、特に時間開
口率が100%未満である駆動法により液晶を駆動する
場合、動画と静止画との間に輝度差が生じ、これにより
見る人に違和感を与えてしまうという問題があった。
【0012】そこで本発明は、このような現状に鑑みて
なされたものであり、見る人に違和感を与えることなく
動画と静止画を同時に表示することのできる液晶素子及
びこれを備えた液晶装置を提供することを目的とするも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の基板に
よりメモリ性を有する液晶を挟持すると共に、時間開口
率が100%未満である駆動法により前記液晶を駆動す
る階調表示可能な液晶素子であって、前記時間開口率が
100%未満である駆動法により前記液晶を駆動して階
調表示を行う第1表示領域と、前記液晶のメモリ性によ
りメモリ表示を行うと共に、前記時間開口率を乗じた値
に相当する光透過率により階調表示を行なう第2表示領
域と、を有することを特徴とするものである。
【0014】また本発明は、前記第1表示領域で動画を
表示することを特徴とするものである。
【0015】また本発明は、前記第2表示領域で静止画
を表示することを特徴とするものである。
【0016】また本発明は、前記時間開口率が50%以
下であることを特徴とするものである。
【0017】また本発明は、前記基板は、前記液晶に電
圧を印加する画素電極と、該画素電極に接続された能動
素子とを有していることを特徴とするものである。
【0018】また本発明は、前記駆動法は、前記時間開
口率が100%未満となるよう前記画素電極及び能動素
子を介し前記液晶に対して交互に極性の反転した電気信
号を印加するものであることを特徴とするものである。
【0019】また本発明は 前記能動素子としてトラン
ジスタ又は薄膜トランジスタを用いることを特徴とする
ものである。
【0020】また本発明は、前記液晶は、双安定性を有
する強誘電性液晶であることを特徴とするものである。
【0021】また本発明は、前記液晶は、双安定性を有
するカイラルスメクチック液晶であることを特徴とする
ものである。
【0022】また本発明は、前記カイラルスメクチック
液晶は、スメクチック相もしくは潜在的スメクチック相
を持つフッ素含有液晶化合物であって、(a)カイラル
もしくはアカイラルな、少なくとも1つのメチレングル
ープを有し、少なくとも一つの連鎖中エーテル酸素を有
していてもよいフルオロケミカル末端部分と、(b)カ
イラルもしくはアカイラルな飽和炭化水素末端部分と、
(c)それら末端部分を結んでいる中央コア部と、から
なる化合物を含有するカイラルスメクチック液晶組成物
を用いることを特徴とするものである。
【0023】また本発明は、前記液晶の自発分極が10
nC/cm2 以下であることを特徴とするものである。
【0024】また本発明は、液晶素子を備えた液晶装置
において、前記液晶素子は前記請求項1乃至11のいず
れかに記載のものであることを特徴とするものである。
【0025】また本発明は、前記液晶素子の背部に光源
を配したことを特徴とするものである。
【0026】また本発明のように、一対の基板によりメ
モリ性を有する液晶を挟持すると共に、時間開口率が1
00%未満である駆動法により液晶を駆動して階調表示
を行う第1表示領域と、液晶のメモリ性によりメモリ表
示を行う第2表示領域を形成する。そして、この第2表
示領域において時間開口率を乗じた値に相当する光透過
率によって階調表示を行なうことにより、第1表示領域
との輝度差をなくすようにする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0028】図1は本発明の実施の形態に係る液晶素子
の構成を示す断面図であり、同図において、1は液晶
(組成物)からなる液晶層であり、液晶としてカイラル
スメクチック液晶を用いる場合、通常、強誘電相の安定
性を実現させるため、この液晶層1の層厚は5μm以下
が好ましい。また、2a,2bは基板であり、ガラス、
プラスチック等が用いられる。3a,3bはITO等の
透明電極、5はシール材、8a,8bは偏光板、9は光
源である。
【0029】また、4a,4bは配向制御膜であり、少
なくとも一方の配向制御膜は一軸配向制御膜である。な
お、一軸配向制御膜の形成方法としては、例えば基板上
に溶液塗工又は蒸着あるいはスパッタリング等により、
一酸化珪素、二酸化珪素、酸化アルミニウム、ジルコニ
ア、フッ化マグネシウム、酸化セリウム、フッ化セリウ
ム、シリコン窒化物、シリコン炭化物、ホウ素窒化物な
どの無機物や、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポ
リイミドアミド、ポリエステル、ポリアミド、ポリエス
テルイミド、ポリパラキシレン、ポリカーボネート、ポ
リビニルアセタール、ポリビニルクロライド、ポリスチ
レン、ポリシロキサン、セルロース樹脂、メラミン樹
脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂などの有機物を用いて披
膜形成したのち、表面をビロード、布あるいは紙等の繊
維状のもので摺擦(ラビング)することにより得られ
る。
【0030】また、SiO等の酸化物あるいは窒化物な
どを基板の斜方から蒸着する斜方蒸着法なども用いられ
得る。さらに、このほかにショート防止層を設けること
も可能である。
【0031】特に、より良好な一軸配向性を得るために
ポリイミドラビング膜を一軸配向制御膜として用いるこ
とが好ましい。ここで、通常ポリイミドはポリアミック
酸の形で塗膜し、焼成することで得られる。なお、ポリ
アミック酸は溶剤に易溶解性であるため生産性に優れ
る。さらに、最近では溶剤に可溶なポリイミドも生産さ
れており、そういった技術の進歩の上からもポリイミド
は、より良好な一軸配向性を得られ、高い生産性を有す
る点で好ましく用いられる。
【0032】さらに好ましい具体的な例として、一軸配
向性をよくするため、下記の一般式(I)の繰返し単位
を有するポリイミド配向膜が設けられている。
【0033】
【化1】 式中、 A;芳香環、芳香族多環、複素環、又は縮合多環構造の
4価の基、 B;脂環基を含む脂肪族基、 又は、−(Ph)a −(O)c−(CH2)x −(D)e−(CH2)y
(O)d−(Ph)b −(Phはフェニル基) a=b:0又は1 c=d:a=b=0のとき0、a=b=1のとき0又は
1 x,y:それぞれ独立に1以上の整数 ただし、x+y+eは2以上10以下である。
【0034】一方、両基板2a,2bは、不図示のスペ
ーサを介して対向しているが、このスペーサは、基板間
の距離(セルギャップ)を決定するものであり、シリカ
ビーズ等が用いられる。ここで、このスペーサにより決
定されるセルギャップについては、液晶材料の違いによ
って最適範囲及び上限値が異なるが、均一な一軸配向
性、また電界無印加時に液晶分子の平均分子軸をほぼ配
向処理軸の平均方向の軸と実質的に同一にする配向状態
を発現させるべく、0.3〜10μmの範囲に設定する
ことが好ましい。
【0035】また両基板上に構成されている配向制御膜
(ポリイミド膜)4a,4bの少なくとも一方は一軸配
向性を付与するため、通常ラビングされるが、この配向
制御膜4a,4bの膜厚は薄い方が反電場による悪影響
を抑制する意味で好ましく、具体的には200Å以下が
好ましい。また、同じ理由で液晶材料の自発分極も小さ
い方が好ましく、具体的には10nC/cm2 以下が好
ましい。
【0036】ところで、本発明の液晶素子おいては、時
間開口率が100%未満である駆動法を用い、かつメモ
リ性を有する液晶を使用すると共に、この駆動法により
駆動される第1表示領域と、液晶のメモリ性を利用し、
メモリ表示を行う頻繁には駆動されない第2表示領域を
形成している。さらに、第2表示領域において第1表示
領域の時間開口率を乗じた値に相当する光透過率により
階調表現を行なうようにしている。
【0037】ここで、図2及び図3は、このような液晶
素子の表示部を示す図である。同図において、Aで示す
領域は、時間開口率が100%未満である駆動法により
駆動される第1表示領域であり、この第1表示領域Aは
好ましく動画を表示することができるが、もちろん静止
画を表示してもよい。
【0038】なお、動画を表示するためには液晶の応答
速度は速い方が好ましく、例えば60Hzで駆動しよう
とするような場合、液晶の応答速度は10ms以下が好
ましく、さらに好ましくは5ms以下、もっと好ましく
は1ms以下である。
【0039】このため、本液晶素子においては、OCB
液晶、強誘電液晶、双安定性を有する表面安定化強誘電
液晶、反強誘電液晶等のカイラルスメクチック液晶が好
ましく用いられる。特に、強誘電性を有する液晶は自発
分極をスイッチングトルクとしているため高速液晶素子
を実現することができ、スイッチングスピードとして、
1ms以下あるいは500μs以下あるいは100μs
以下にすることも可能である。
【0040】また、動画を表示するためには、液晶の応
答が速いのみならず、非ホールド表示をすることも重要
であると言われている(例えば、IDRC 1997
203頁から206頁のSueokaら)。この観点から、こ
の第1表示領域Aにおける時間開口率は50%以下が好
ましい。
【0041】一方、同図において、Bで示す領域はメモ
リ性を利用してメモリ表示を行う頻繁には駆動されない
第2表示領域であり、この第2表示領域Bにおいては第
1表示領域Aの時間開口率を乗じた値に相当する光透過
率により階調表示を行なうと共に、静止画を表示するこ
とができる。もちろん動画を表示してもよい。
【0042】なお、メモリ性を有する液晶としては、ネ
マチック、スメクチック液晶等各種存在する。この中
で、応答遠度が速いと言う点で動画表示能力と両立する
意味で、強誘電性を有するカイラルスメクチック液晶、
なかでも双安定性を有する表面安定化強誘電液晶が好ま
しく用いられる。
【0043】ここで、この表面安定化強誘電液晶は、無
電界状態でメモリ性を有する少なくとも2つの安定状態
を有しており、この変調状態を複数のドメイン共存状態
あるいは一方のドメインのみが存在する状態でメモリす
ることができるため、一部分をメモリ状態として第2表
示領域Bとして利用でき、その他の部分を第1表示領域
Aとして利用できる。
【0044】そして、このように時間開口率が100%
未満である駆動法により駆動される第1表示領域Aと、
頻繁には駆動されない第2表示領域Bを両有することに
より、第1表示領域Aで画質の優れた動画を表示しつ
つ、メモリ性を利用して第2表示領域Bで高精細の静止
画を同時に表示することができる。
【0045】また、第2表示領域Bにおいて、第1表示
領域Aの時間開口率を乗じた値に相当する光透過率によ
り階調表示を行なうことにより、第1表示領域Aの輝度
と第2表示領域Bにおける輝度を同等にすることがで
き、これにより見る人の違和感を大きく改善することが
できる。例えば、既述したような時間開口率が50%以
下であるような場合でも、100%の白を表示する際の
両者の輝度差による見る人の違和感を大きく改善するこ
とができる。
【0046】なお、本発明においては、厳密に時間開口
率を乗じた光透過率に一致させることが本発明の本質で
はなく、同じ階調表示で同程度の輝度を表示できている
ことが重要である。したがって、好ましくはその輝度差
を20%以内に設定するようにすれば良い。
【0047】ところで、液晶素子に用いられる表面安定
化強誘電液晶は、閾値特性が異なる状態が好ましく用い
られる。ここで、この閾値特性が異なる状態は、例えば
セル上下で配向制御膜を異なるものとした場合、あるい
は強誘電性を有する液晶において、いずれかの状態に焼
付きを起こした場合等において実現できる。さらに代表
的には、上下の配向制御膜に帯電特性の差の大きいもの
を使用することにより、良く実現できる。
【0048】なお、このようにセル上下で異なる配向制
御膜の例としては、前記した一軸配向制御膜と一軸配向
性のない(又は付与していない)膜の組み合わせがあ
る。さらに一軸配向を付与していない膜の例としては、
前記一軸配向制御膜に使用した材質で一軸配向制御処理
をしていないもの、各種高分子材料、反電場の影響を抑
制する意味で導電性を有する膜等がある。
【0049】また、導電性を有する膜として、導電微粒
子をバインダー材質に分散した膜が挙げられ、一軸配向
制御膜として好ましく使用されるポリイミドと帯電特性
に差をつけることができる点で好ましく用いられる。
【0050】なお、塗布溶媒を変えることでもその非対
称性を変化させることが可能である。また、駆動上の方
法を用いて単安定状態を使用する方法もあり、DC電圧
で一定時間処理するなどして、過度に片側安定状塵に焼
付いた状態を作り込むことも可能である。
【0051】ところで、表面安定化強誘電液晶が双安定
性を発現するためには、2つの状態間の遷移の活性化エ
ネルギーが大きい必要があり、様々な方法で実現し得
る。以下に双安定性を得やすい例を挙げる。ここで、カ
イラルスメクチック液晶においては、チルト角が大きい
ものが好ましく用いられる。なお、代表的には15°以
上が好ましい。
【0052】また、ツイスト状態をもたないユニフォー
ムの2状態をもつ双安定性液晶も好ましく用いられる。
この場合、ツイスト状態を抑制する意味で液晶中のイオ
ンの存在が少ないほど好ましい。さらなる例としては、
自発分極があまりに大きくないカイラルスメクチック液
晶も2状態間の閾値電圧が大きくなる傾向を持ってお
り、好ましく用いられる。代表的には自発分極は10n
C/cm2 以下が好ましい。また、ヒステリシスを抑制
する意味でも小さい自発分極は好ましい。
【0053】そこで用いられる液晶組成物としては、具
体的にはスメクチック相もしくは潜在的スメクチック相
を持つフッ素含有液晶化合物であって、(a)カイラル
もしくはアカイラルな、少なくとも1つのメチレングル
ープを有し、少なくとも一つの連鎖中エーテル酸素を有
していてもよいフルオロケミカル末端部分、(b)カイ
ラルもしくはアカイラルな飽和炭化水素末端部分、
(c)それら末端部分を結んでいる中央コア部からなる
化合物を含有するカイラルスメクチック液晶組成物が好
ましい。
【0054】さらに好ましくはスメクチック相もしくは
潜在的スメクチック相を持つフッ素含有液晶化合物であ
って、(a)カイラルもしくはアカイラルな、少なくと
も1つのメチレングループを有し、少なくとも一つの連
鎖中エーテル酸素を有していてもよいフルオロケミカル
末端部分、(b)カイラルもしくはアカイラルな飽和炭
化水素末端部分、(c)それら末端部分を結んでいる中
央コア部からなる化合物群のみからなるカイラルスメク
チック液晶組成物である。
【0055】さらに、この液晶組成物は、良く精製する
ことにより、イオン含有量を少なくできる点、良好なユ
ニフォーム配向性を持つ点、ジグザグ欠陥を回避できる
ブックシェルフあるいは層傾き角の小さい構造を現出で
きる点で好ましく用いられる。また、この液晶組成物
は、一つ以上の上記化合物からなるものであり、本質的
にその他の化合物を含まない液晶組成物が良いが、特性
を悪化させない範囲でごく微量の不純物等のコンタミが
含有することは許容できる。
【0056】上記フッ素含有化合物として、具体的には
特開平6−329591(特に表1〜15に記載の化合
物)、特開平7−316555(特に表1−1〜18に
記載の化合物)に記載され、パーフルオロ末端部分を有
する化合物については、特開昭63−27451(特に
表1に記載の化合物)、特開平2−142753(特に
表1に記載の化合物)、WO 96/3325(特にTa
ble lに記載の化合物)に記載されている。また、側鎖
末端が上記置換基で置換された化合物については、特開
平7−118178[特に(I−1)〜(I−180)
に記載の化合物]、特開平6−256231[特に(I
−1)〜(I−223)記載の化合物]に記載されてい
る。
【0057】ところで、このような液晶を用いた液晶素
子は、以上述べてきたような階調表示可能な2つの領域
A,Bを少なくとも有することから、クロストークや情
報信号による揺らぎ等による光透過率の変化を抑制する
意味で、パッシブマトリクスより、アクティブマトリク
ス、即ち能動素子を用いた方が好ましい。
【0058】図4は、図1に示す構成を一画素とする能
動素子の一例を示すものであり、同図において、41、
42は、一対の透明基板(例えばガラス基板)であり、
この透明基板41,42のうち、下側基板41には透明
な画素電極43と画素電極43に接続されたアクティブ
素子44とがマトリクス状に形成されている。
【0059】なお、このアクティブ素子44としては、
アモルファスシリコンベース、ポリシリコンタイプ、あ
るいはμクリスタルベース、単結晶シリコン等の半導体
を用いたTFTと言われる薄膜トランジスタから構成さ
れる。また、このアクティブ素子44は基板41上に形
成された不図示のゲート電極と、ゲート電極を覆う不図
示のゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成された不図
示の半導体層と、半導体層の上に形成された不図示のソ
ース電極及びドレイン電極とを有している。
【0060】一方、この下基板41には図5に示すよう
に画素電極43の行間にゲートライン(走査ライン)4
5が、また画素電極43の列間に情報信号ライン46が
それぞれ配線されている。そして、各TFT44のゲー
ト電極は対応するゲートライン45に接続され、ドレイ
ン電極は対応する情報信号ライン46に接続されてい
る。
【0061】さらに、各ゲートライン45は端部45a
を介し、ゲート信号を印加してゲートライン45をスキ
ャンする行ドライバ31に接続され、各情報信号ライン
46は端部46aを介し、表示データに対応する信号を
情報信号ライン46に印加する列ドライバ32に接続さ
れる。
【0062】なお、ゲートライン45は端部45aを除
いてTFT44のゲート絶縁膜で覆われており、情報信
号ライン46はこのゲート絶縁膜の上に形成されてい
る。また、画素電極43はゲート絶縁膜の上に形成され
ており、その一端部においてTFT44のソース電極に
接続されている。
【0063】一方、図4の上側の基板42には下側の基
板41の各画素電極43と対向する透明電極47が形成
されている。ここで、この対向電極47は第1表示領域
A全体にわたる面積の1枚の電極から構成され、基準電
圧が印加されている。そして、画素電極43に印加され
る情報信号電圧に応じて透過率が変化し、階調表示を行
なうことができる。また、画素毎に補助容量となるコン
デンサが配置されることが良く行われる。
【0064】なお、同図において、18、19は配向制
御膜、20はシール部材、21は液晶、22はスペーサ
である。また、23、24はクロスニコルに配された偏
光板である。
【0065】また、以上に記した能動素子においては、
ゲートオン状態時に電荷が画素である液晶セルに注入さ
れ、短時間でゲートはオフとなり、次の走査ライン上の
画素に情報が書き込まれる。ここで、液晶21は自発分
極を有することから、ゲートオン時間内にスイッチング
を完了する場合を除き、自発分極の反転に伴い、ゲート
オフ時の電圧降下因子となる。したがって、自発分極は
大き過ぎないことが好ましく、具体的には10nC/c
2 以下が好ましい。これは、極性の不純物等の混入に
よる配向劣化を抑制するためにも好ましい。
【0066】ところで、例えば図2において、各画素に
能動素子であるTFTが作成されている場合、第1表示
領域Aでは、60Hzのフレーム周波数でゲート線が入
力され続ける。その間常時、情報信号ライン46から5
0%時間開口率の動画に相当する信号、例えば交互に極
性の反転した電圧信号が入力され、結果としてこの領域
に動画が表示される。また、第2表示領域Bでは、ある
時点で一時的にゲート線を走査し、メモリ反転特性に対
応する信号を情報信号ライン46から入力する。
【0067】このとき、双安定性を有する表面安定化強
誘電液晶においては、アクティブ駆動状態で消光位でな
い方向の双安定状態に揃っている100%反転している
場合と、消光位でない方向の双安定状態に揃っているメ
モリ状態ではほば同等の光透過量を示すため、時間開口
率50%を乗じた値に相当する信号を入力する必要があ
る。
【0068】そして、このような駆動方法を用いること
で、例えば第1表示領域Aと第2表示領域Bの白表示の
輝度がほぼ一致し、両領域A,Bの表示が、見る人の違
和感なく良好に表示される。なお、図3については、第
1表示領域Aの駆動時に常時第1表示領域Aに相当する
情報信号ライン46のみが駆動される点が図2と異なる
が、その他は図2のケースと同様に駆動することによ
り、良好な表示が実現される。
【0069】ところで、本発明においては、第1表示領
域Aにおける一画素に着目すると既述したように情報信
号ライン46から交互に極性の反転した電圧信号が入力
されることが好ましく、このような極性反転駆動を行な
う場合、以下に記載する方法が好ましく用いられる。
【0070】即ち、双安定性を有する表面安定化強誘電
性液晶を用いる場合、好ましくは双安定性のそれぞれの
閾値が異なる方がよいことから、まず初期状態から安定
方向でない方向へスイッチングする符号の電圧信号を与
え、液晶21をスイッチングさせ、光変調信号に変換す
る。これはもちろん階調表示が可能である。
【0071】次に、極性の異なる信号を与え、液晶21
を安定方向にスイッチングする。ここで、安定方向にス
イッチングした状態は、直交した偏光板23,24の光
軸の一方を安定状態の光軸合わせて使用する黒表示又は
初期ブラックの素子として使用した場合、黒状態もしく
はそれに非常に近い状態を表示することになる。この場
合、表示素子としてこの素子を見ると非ホールド型表示
となり、本発明の液晶素子が高速スイッチングすること
から、動画表示の画質に優れる点で非常に好ましい。
【0072】なお、安定方向にスイッチングさせている
期間と、安定でない方向にスイッチングさせている期間
の時間比は特に限定しないが、DC成分の偏りを最小化
することで焼付きを抑制する意味で1対9から9対1の
範囲が好ましく、さらに好ましくは3対7から7対3の
範囲である。
【0073】また、安定方向にスイッチングさせる情報
信号電圧値に関して、この時間比と合わせてトータルで
DC成分の偏りを最小化することも好ましい方法として
挙げられる。代表的には、時間比を1対1とし、極性の
異なる信号が直前の又は直後の光変調信号と絶対値の同
等の信号を与える方法が挙げられ、好ましい。
【0074】一方、駆動方法として、一旦より安定な状
態ヘリセットしたのち、所望の階調状態の書き込みを行
なう方法を用いることができる。ここで、この駆動方法
は、より不安定な状態ヘリセットすることに比べ、前状
態履歴を抑制し、階調表示能力の再現性を高める効果を
有している。
【0075】なお、この駆動方法をとるためには、2状
態間の閾値が100mV以上差があることが好ましい。
さらに好ましくは200mV以上、もっと好ましくは3
00mV以上である。
【0076】ところで、このようなマトリクス素子は透
過型の液晶装置や、反射型の液晶装置で用いられたりす
る。なお、透過型の液晶装置であれば、通常光源が使用
され、反射型の液晶装置であれば、反射層が素子中に構
成される。また、直視型にも投写型にも応用される。ま
た、プリンター等のライトバルブとしても使用可能であ
る。
【0077】一方、図6は、このような液晶素子を備え
た液晶装置の一例である液晶表示装置のブロック構成図
であり、この液晶表示装置は液晶素子を表示パネル部に
使用している。
【0078】なお、同図において、101は液晶表示装
置、102はグラフィックコントローラ、103は表示
パネル、104は走査線駆動回路、105は情報線駆動
回路、106はデコーダ、107は走査信号発生回路、
108はシフトレジスタ、109はラインメモリ、11
0は情報信号発生回路、111は駆動制御回路、112
はGCPU(中央演算処理装置)、113はホストCP
U、114はVRAM(画像情報格納用メモリ)であ
る。なお、表示パネル103の裏面には、光源が配置さ
れている(図1参照)。
【0079】ここで、グラフィックコントローラ102
は、GCPU112及びVRAM114を核にホストC
PU113と液晶表示装置101間の画像情報の管理や
通信を司るものであり、グラフィックコントローラ10
2からの画像情報は、転送クロックにしたがって駆動制
御回路111を経て情報線駆動回路105に表示情報と
して、また走査線駆動回路104に走査線アドレス情報
として転送されるようになっている。
【0080】さらに、この後、情報線駆動回路105に
おいては、転送された表示情報に基づき、後述する図8
に示すような情報信号を情報信号発生回路110を介し
て表示パネル103へと転送するようになっている。
【0081】そして、このような構成の液晶表示装置で
は、液晶素子が前述したように良好なスイッチング特性
を有するため、優れた駆動特性、信頼性を発揮し、高精
細、高速、大面積の表示画像を得ることができる。
【0082】なお本発明の液晶素子は、以上述べてきた
ような2つの領域A,Bを両有するが、もちろん全面で
前者の駆動を行なうことも可能であり、あるいは全面で
後者のようなメモリ性を利用した駆動を行なうことも可
能であり、応用性にも優れている。
【0083】次に、本実施の形態の実施例について説明
する。なお、本実施の形態(本発明)はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0084】
【実施例】〈実施例1〉本実施例においては、下記の化
合物をA/B/C/D=15/55/25/5(重量
%)で混合し、液晶組成物αを調製した。
【0085】
【化2】 なお、この液晶組成物αの相転移温度はTisoが87℃、
AC転移温度が52℃であった。また、チルト角は26
°、自発分極は6.0nC/cm2 (いずれも30℃)
であった。
【0086】次に、以下の方法にて液晶セルを作製し
た。
【0087】まず、厚さが1.1mmのガラス基板(2
枚使用)に、透明電極として約70mm厚のITO膜を
形成した。次に、このようなITO膜が形成された一対
の基板に対して下記に示す繰り返し単位を有するポリイ
ミドの前駆体のポリアミック酸0.7wt%溶液を1回
目は500rpmで5秒間、2回目は1500rpmで
30秒間の条件で回転塗布した。
【0088】
【化3】 次に、80℃で5分間の前乾燥を行った後、220℃で
1時間加熱焼成を施し、この後、両基板上の配向膜に対
して一軸配向処理としてナイロン布によるラビング処理
を施した。なお、このときの膜厚は60Åであった。
【0089】次に、片方の基板にラダー型のポリシロキ
サンの母材と、アンチモンドープのSnOxの酸化物超
微粒子(粒径約100Å)の分散した固形分濃度10w
t%のエタノール/メタノール/イソプロパノール=4
4/43/13(重量%)溶液を1500rpm、10
秒の条件でスピンコート法により塗布した。さらに、こ
の後、80℃、5分間の前乾操をした後、200℃で1
時間加熱乾燥し、もう一方の基板を作成した。
【0090】次に、ポリイミドでない基板の表面に、平
均粒径2.4μmのシリカビーズを0.01重量%で分
散させたIPA溶液を1500rpm、10secの条
件でスピン塗布し、分散密度100/mm2 程度のビー
ズスペーサを散布した。そして、この後、この基板上
に、熱硬化型の液状接着剤を印刷法により塗工した。
【0091】そして、このようにして得られた2枚の基
板を対向して貼り合わせ、150℃のオーブンで90分
間加熱硬化し、液晶セルを得た。
【0092】次に、上記の液晶に活性アルミナ微粒子1
wt%混合すると共に、この液晶を、上記のようにして
作製した液晶セルに注入し、この後、5Hz、±7Vの
三角波を印加し、後述する光学応答測定法により電圧一
透過率曲線を測定した。その結果、典型的な双安定強誘
電液晶のヒステリシスカーブが得られた。そして、この
ときの50%反転時のしきい値電圧の差は180mVで
あった。
【0093】次に、図7に示すようにこの液晶セル(面
積0.9cm2 )Sと、シリコン単結晶トランジスタT
(オン抵抗50Ω)と、2nFのセラミックコンデンサ
Cを用いて、アクティブ素子を作成した。
【0094】そして、このアクティブ素子に選択期間が
30μsとなるようなゲイト信号を与え、情報信号ライ
ンからは図8に示した波形を与えた。なお、図8では、
プラス方向の電圧で白もしくはグレー状態へのスイッチ
ングを行い、マイナス方向の電圧信号で初期(黒)状態
へのリセットが行われる。1フレームが16msで、8
msが表示、8msが非表示となる。
【0095】(光学応答)次に作製したサンプルの電気
光学応答を測定した。測定は光電子増倍管を備えた偏光
顕微鏡を用い、透過率の変化をクロスニコル下で測定し
た。この時、電界無印加の状態で、より安定な配向方向
を最暗となるようにセルを設置した。
【0096】下記に白1の時の透過率を100%とした
場合の各フレーム毎の透過率を示す。 白2 99% 白3 99% 白4 100% グレー1 35% グレー2 39% グレー3 39% グレー4 41% 黒1 < 1% 黒2 < 1% 黒3 < 1% 黒4 < 1% このように、本実施例の液晶素子は、ヒステリシスがほ
とんど無く、かつ良好な階調表現能力を有していること
が示され、動画表示可能な応答特性を有していたことが
わかった。
【0097】次に図7の装置を用いて、初期状態から上
記と同様に30μsのゲート信号を16ms間隔で2回
入力し、最初のゲート信号に合わせ情報信号ラインから
矩形波Vaを入力し、2番目のゲート信号から10ms
後の透過率を測定した。矩形波Vaに対応した透過率は
以下のようであった。 Va 透過率% 2.0V <1% 6.0V 4% 7.0V 15% 7.5V 30% 8.0V 50% 8.5V 75% 9.0V 88% 以上の結果から、本実施例の液晶素子は、メモリ性を利
用して階調表現が可能であることがわかった。
【0098】さらに動画駆動時の時間開口率50%に相
当する透過率を表現するところのメモリ駆動時の信号を
使用することで、既述した図2あるいは図3における第
1表示領域Aと第2表示領域Bにおいて輝度差のない、
見る人に違和感のない良好な2領域共存の表示素子を実
現できることがわかった。
【0099】〈実施例2〉本実施例においては、実施例
1の素子を用いて、図4に示したアクティブマトリクス
素子を作成した。そして、このアクティブマトリクス素
子に、図2に示す第1表示領域Aでは10秒毎に白黒交
互に切り替わる、実施例1の動画に相当する信号を入力
し、第2表示領域Bには駆動の最初に実施例1で用いた
と同様の形で白に相当する50%、即ち8.0Vの信号
を入力した。
【0100】この素子を目視したところ、第1表示領域
Aが白を表示したときの輝度と第2表示領域Bの輝度と
の間に差はほとんど無く、動画領域と静止画領域の共存
状態が違和感なく表示されることがわかった。
【0101】
【比較例】実施例1で用いた装置にTN液晶を用いて、
同様の実験を行なったところ、応答速度は信号に追従せ
ず、かつメモリ表示も不可能であった。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように本発明のように、時
間開口率が100%未満である駆動法により液晶を駆動
して階調表示を行う第1表示領域と、液晶のメモリ性に
よりメモリ表示を行う第2表示領域を形成すると共に、
第2表示領域において時間開口率を乗じた値に相当する
光透過率によって階調表示を行なうことにより、第1表
示領域との輝度差をなくすことができる。これにより、
見る人に違和感を与えることなく動画と静止画を同時に
表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶素子の構成を示
す断面図。
【図2】上記液晶素子の表示部を示す図。
【図3】上記液晶素子の表示部を示す他の図。
【図4】図1に示す構成を一画素として用いる能動素子
の構成を示す断面図。
【図5】上記液晶素子の一方の基板の上視図。
【図6】上記液晶素子を備えた液晶装置のブロック構成
図。
【図7】本実施の形態の実施例1で作製したアクティブ
(能動)素子の回路図。
【図8】上記アクティブ素子に印加する波形を示す図。
【符号の説明】
1 液晶層 2a,2b 基板 3a,3b 透明電極 9 光源 21 液晶 41,42 透明基板 44 アクティブ素子 101 液晶表示装置 103 表示パネル A 第1表示領域 B 第2表示領域
フロントページの続き (72)発明者 野口 幸治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柳生 峰人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 糠信 恒樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H093 NA11 NA16 NA52 ND06 ND09 NE06 NF17 NG02 NG12 5C094 AA03 AA07 AA54 AA55 AA60 BA03 BA49 CA19 CA25 DA09 DB04 EA04 EA05 EB02 FB01 GA10 HA08 JA01 JA20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板によりメモリ性を有する液晶
    を挟持すると共に、時間開口率が100%未満である駆
    動法により前記液晶を駆動する階調表示可能な液晶素子
    であって、 前記時間開口率が100%未満である駆動法により前記
    液晶を駆動して階調表示を行う第1表示領域と、 前記液晶のメモリ性によりメモリ表示を行うと共に、前
    記時間開口率を乗じた値に相当する光透過率により階調
    表示を行なう第2表示領域と、 を有することを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 前記第1表示領域で動画を表示すること
    を特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 前記第2表示領域で静止画を表示するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 前記時間開口率が50%以下であること
    を特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 前記基板は、前記液晶に電圧を印加する
    画素電極と、該画素電極に接続された能動素子とを有し
    ていることを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  6. 【請求項6】 前記駆動法は、前記時間開口率が100
    %未満となるよう前記画素電極及び能動素子を介し前記
    液晶に対して交互に極性の反転した電気信号を印加する
    ものであることを特徴とする請求項1又は5記載の液晶
    素子。
  7. 【請求項7】 前記能動素子としてトランジスタ又は薄
    膜トランジスタを用いることを特徴とする請求項5記載
    の液晶素子。
  8. 【請求項8】 前記液晶は、双安定性を有する強誘電性
    液晶であることを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  9. 【請求項9】 前記液晶は、双安定性を有するカイラル
    スメクチック液晶であることを特徴とする請求項8記載
    の液晶素子。
  10. 【請求項10】 前記カイラルスメクチック液晶は、ス
    メクチック相もしくは潜在的スメクチック相を持つフッ
    素含有液晶化合物であって、(a)カイラルもしくはア
    カイラルな、少なくとも1つのメチレングループを有
    し、少なくとも一つの連鎖中エーテル酸素を有していて
    もよいフルオロケミカル末端部分と、(b)カイラルも
    しくはアカイラルな飽和炭化水素末端部分と、(c)そ
    れら末端部分を結んでいる中央コア部と、からなる化合
    物を含有するカイラルスメクチック液晶組成物を用いる
    ことを特徴とする請求項9記載の液晶素子。
  11. 【請求項11】 前記液晶の自発分極が10nC/cm
    2 以下であることを特徴とする請求項1、8乃至10の
    いずれかに記載の液晶素子。
  12. 【請求項12】 液晶素子を備えた液晶装置において、
    前記液晶素子は前記請求項1乃至11のいずれかに記載
    のものであることを特徴とする液晶装置。
  13. 【請求項13】 前記液晶素子の背部に光源を配したこ
    とを特徴とする請求項12記載の液晶装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100891593B1 (ko) * 2002-12-12 2009-04-03 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치 및 그 구동방법

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