JP2000275470A - 入出力ファイバ付き平面型光波回路デバイス - Google Patents

入出力ファイバ付き平面型光波回路デバイス

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JP2000275470A
JP2000275470A JP11076684A JP7668499A JP2000275470A JP 2000275470 A JP2000275470 A JP 2000275470A JP 11076684 A JP11076684 A JP 11076684A JP 7668499 A JP7668499 A JP 7668499A JP 2000275470 A JP2000275470 A JP 2000275470A
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Yoshinori Hibino
善典 日比野
Akira Himeno
明 姫野
Makoto Shimizu
誠 清水
Motohaya Ishii
元速 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平面型光波回路デバイスにおいて結合損失を
低く抑えるとともに平面光導波路チップの小型化及び集
積化を達成して低コスト化を図る。 【解決手段】 平面基板上に形成された屈折率の高いコ
アとその周りのクラッドからなる光導波路で構成される
平面型光波回路を用いたデバイスにおいて、このデバイ
ス23とこのデバイスが適用される光通信システムに用
いられるファイバ29、33との間に、中間ファイバ2
7、33として光通信システムに適用するための光信号
入出力用のファイバを接続する。中間ファイバの少なく
とも一部において、そのモードフィールド径が平面型光
波回路のモードフィールド径と一致し、そのカットオフ
波長が光通信システムに用いられるファイバのカットオ
フ波長と一致する。中間ファイバの一部に熱拡散コア2
8、34を有する。中間ファイバの前記熱拡散コアの少
なくとも一部に融着部分またはコネクタ接続部分を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Si基板等の平面
基板上に構成された光波回路において、低損失で入出力
用ファイバを接続した平面型光波回路デバイスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】インターネット及びE−mail(電子
メール)の爆発的な普及により、通信回線の大容量化が
米国を中心として急速的に進められている。この大容量
化のキー技術は光通信技術であり、高密度波長分割多重
(DWDM)伝送システムと光アクセスネットワークシ
ステムが導入され始めている。これらの光通信システム
を構築するために、平面光導波路(planar lightwave c
ircuits ;PLC:平面型光波回路とも称する)型デバ
イスが適用されるようになってきており、この傾向は今
後益々拡大すると予想される。それに伴い、平面光導波
路型デバイスには多機能化・多チャンネル化及び低コス
ト化が要求されるようになってきている。
【0003】この多機能化・多チャンネル化にはデバイ
スの集積度を上げる必要があり、低コスト化には基板に
できるだけ多くの平面光導波路チップを作製することが
望ましい。これを実現するためには、平面光導波路の曲
げ半径をより小さくして、コンパクトにデバイスを設計
することが効果的である。
【0004】平面光導波路型デバイスにおいて、屈折率
の高いコアがクラッドに囲まれた埋込型導波路を考える
と、通常曲げ半径は導波路の比屈折率差Δで決まる。こ
の比屈折率差Δは次式(1)で与えられる。
【0005】
【数1】
【0006】ここで、n1 はコアの屈折率、n2 はクラ
ッドの屈折率である。
【0007】図1に比屈折率差Δと導波路の最小曲げ半
径rminの関係を太線のグラフで示す(細線のグラフ
は比屈折率差Δと伝搬損失との関係を示す。)。図1か
ら、比屈折率差Δを1.5%とすると、rminとして
2mm程度が得られることがわかる。従って、平面光導
波路の比屈折率差Δを大きくすることにより、デバイス
の集積度を上げ、チップコストを下げることができる。
【0008】しかしながら、平面光導波路をシステムで
使用するためには、通常光通信で用いられる1.3μm
零分散ファイバとの接続が必要となる。実際に使用する
モジュールでは、光ファイバは平面光導波路に、図2に
示す構造で接続される。
【0009】図2の(A)は上面図、図2の(B)は側
面図である。ここで、1は平面光導波路チップ、2a,
2bは接続補強用ガラス板である。3は入力用1芯ファ
イバ部品、4は入力ファイバ固定用紫外線硬化(UV)
接着剤、5は1芯ファイバ、6a,6bはコネクタであ
る。また、7は多芯出力用ファイバ部品、8はファイバ
固定用紫外線硬化(UV)接着剤、9は8芯テープファ
イバ、10は8芯テープファイバ分岐部、11は1芯の
1.3μm零分散ファイバである。
【0010】図2に示すように、平面光導波路とファイ
バを接続するには、両者の入出力端面を研磨し、端面接
合する。このように、2つの異なる導波路を出射端で端
面接合する場合、結合効率ηは2つの導波路のモードフ
ィールドの重なり積分で与えられ、次式(2)となる。
【0011】
【数2】
【0012】ここで、w1 ,w2 は2つの導波路のそれ
ぞれのモードフィールド径である。モードフィールド径
は比屈折率差Δが大きくなると小さくなる。
【0013】一例として、図3に、比屈折率差Δの異な
る平面光導波路を1.3μm零分散ファイバ(Δ=0.
3%)と接続した場合の結合損失を示す。図3から、平
面光導波路の比屈折率差Δが大きくなると、1.3μm
零分散ファイバとの結合損失(coupling excess loss)
が増加することがわかる。以上のことから、比屈折率差
Δを大きくすると、1.3μm零分散ファイバとの結合
損失が大きくなるという解決すべき課題が存在すること
がわかる。
【0014】従来の平面光導波路では、結合損失をある
程度に押さえ、曲げ半径を小さくするために、比屈折率
差Δは0.75%程度までが用いられてきた。比屈折率
差Δが0.75%の平面光導波路では、最小曲げ半径5
mm、1.3μm零分散ファイバとの接続による結合損
失0.3〜0.4dBが得られていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたように、
従来技術では、集積度を上げるために導波路の比屈折率
差Δを大きくすると、通常用いられるファイバとの接続
部における結合損失が大きくなるという解決すべき課題
があった。
【0016】そこで、本発明の目的は、平面型光波回路
デバイス(平面光導波路型デバイス)において、上述の
ような結合損失が大きいという課題を解決し、さらには
平面光導波路チップの小型化及び集積化を達成して、低
コストで平面型光波回路デバイスを作製できるようにす
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、平面基板上に形成された屈折率
の高いコアとその周りのクラッドからなる光導波路で構
成される平面型光波回路を用いたデバイスであって、該
デバイスと該デバイスが適用される光通信システムに用
いられるファイバとの間に、該光通信システムに適用す
るための光信号入出力用のファイバを中間ファイバとし
て接続し、該中間ファイバの少なくとも一部において、
そのモードフィールド径が前記平面型光波回路のモード
フィールド径と一致あるいは近似し、かつ、そのカット
オフ波長が前記光通信システムに用いられる前記ファイ
バのカットオフ波長と一致あるいは近似することを特徴
とする。
【0018】ここで、前記中間ファイバの一部に熱拡散
コアを有することを特徴とすることができる。
【0019】また、前記中間ファイバの前記熱拡散コア
の少なくとも一部に融着部分またはコネクタ接続部分を
有することを特徴とすることができる。
【0020】また、前記中間ファイバのカットオフ波長
が通常の1.3μm零分散シングルモードファイバのそ
れと一致あるいは近似することを特徴とすることができ
る。
【0021】また、前記中間ファイバのカットオフ波長
が1.55μm用分散シフトファイバのそれと一致ある
いは近似することを特徴とすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は、平面光導波路と通常用
いられる1.3μmあるいは1.55μmシングルモー
ドファイバとの間に、特別に設計した中間ファイバを入
出力ファイバとして組み込み、かつ、結合損失を押さえ
るため、その接続部分に熱拡散コア(thermally expand
ing core;TEC)技術を用いたことを特徴とするもの
である。
【0023】熱拡散コア技術は、周知のように、光ファ
イバを高温に加熱して、屈折率を高めるためにコア中に
添加されているゲルマニューム(Ge)などのドーパンを
熱拡散させ、モードフィールド径を局所に拡大する方法
であり、相対的にモードフィールド径の大きい光源、導
波路や光ファイバに対して、モードフィールド径の小さ
い光ファイバを低損失で接続するために実施される。従
って、熱拡散コア技術は、石英ガラス系光ファイバにお
いてパラメータの異なるファイバを接続するに好適な方
法である。
【0024】図4に熱拡散コア接続の概要を示す。図4
において、12は比屈折率差Δの高いファイバ、13は
1.3μm零分散ファイバ、14は高比屈折率差ファイ
バのコア、15は1.3μm零分散ファイバのコアであ
る。そして、16は高比屈折率差ファイバコア14の熱
拡散コア部、17は1.3μm零分散ファイバコア13
の熱拡散コア部である。図4に示すように、熱拡散コア
では、局所加熱によりコアのドーパントを拡散させ、モ
ードフィールド径を広げる。これにより、低損失で2つ
のファイバを接続することができる。
【0025】この熱拡散コア接続では、接続する2つの
ファイバ12、13のV値(規格化周波数値)が等しい
場合に、結合損失が小さくなることが知られている。実
際に、V値の等しい2種種類のファイバ(Δ:〜0.4
5%と2.2%)を接続した場合に、接続損失として
0.1dB以下が得られている。
【0026】一方、2つの異なる導波路を単純に端面接
合する場合に結合損失を最小にするには、上述の式
(2)から、2つの導波路のモードフィールド径w1
2 を一致させることが望ましいことがわかる。
【0027】以上に基づき、上記中間ファイバを設計す
るには、次のモードフィールド径wと単一モードファイ
バのV値の関係を利用する。
【0028】
【数3】
【0029】
【数4】
【0030】ここで、aは導波路のコア半径、λは波長
である。n1 は上式(1)で説明したコアの屈折率であ
る。
【0031】上式(4)から、単一モードファイバで
は、カットオフ条件Vc =2.405から、カットオフ
波長λc が定まる。1.3μm零分散ファイバでは、通
常λc=1.25μm程度に設定されている。
【0032】具体的な設計では、まず平面光導波路の動
作波長で平面光導波路のモードフィールド径に一致する
ように、入出力用中間ファイバのモードフィールド径w
を設定する。次に、熱拡散コア接続のために、中間ファ
イバのV値をシステムで用いるファイバのV値と同じに
する。
【0033】このようにして、モードフィールド径wと
V値を決めると、上式(3)から、導波路のコア半径a
を計算することができる。さらに、上式(4)から、比
屈折率差Δを得ることができ、これにより中間ファイバ
のパラメータを設定することができる。このように、本
発明では、ファイバのモードフィールド径とV値を個別
に調節できる点を利用している。
【0034】以上の点をまとめると、本発明では、中間
ファイバを下記の条件を満たすように設計する。
【0035】 入出力ファイバのモードフィールド径
を、平面光導波路の動作波長において平面光導波路のモ
ードフィールド径と同一あるいは近似するようにする。
【0036】 入出力ファイバのカットオフ波長を、
システムで用いられるファイバのカットオフ波長と同一
あるいは近似するようにする。
【0037】以上の設計に基づいて作製した入出力用中
間ファイバを用いて本発明に係る平面光導波路型デバイ
スを作製する。その際、平面光導波路と入出力用中間フ
ァイバとの接続は、従来技術と同じく端面接合とし、か
つ紫外線硬化接着剤を用いる。また、中間ファイバとシ
ステムで用いられる通常ファイバとの接続では、融着接
続、あるいはコネクタ接続のいずれか一方を用いる。融
着接続では、接続時に放電時間を調節することにより、
接続部において熱拡散コア接続を実現するようにする。
コネクタ接続では、熱拡散コア部がコネクタ端面になる
ように、コネクタを作製する。
【0038】以上の作製工程によって導波路の比屈折率
差Δを大きくすることにより、平面光導波路チップの小
型化及び集積化を達成し、それと同時に、低損失のファ
イバピッグテール付き平面光導波路デバイス(入出力フ
ァイバ付き平面型光波回路デバイス)を作製することが
可能となる。従って、本発明によれば、基板単位当りの
チップ数を格段に増やすことができるので、低コストで
平面光導波路デバイスを作製できるという利点が得られ
る。
【0039】
【実施例】次に、図面を参照して、本発明の具体的な実
施例について詳細に説明する。
【0040】(第1の実施例)本発明の第1の実施例で
は、16チャンネルのアレー導波路格子形光合分波器(A
WG) 型フィルタモジュールを作製した。図5に、アレー
導波路格子形光合分波器(AWG) 型フィルタ用平面光導波
路チップの構成を示す。また、図6には試作した入出力
ファイバ付きアレー導波路格子形光合分波器(AWG) チッ
プの構成を示す。
【0041】図5において、18は入力用導波路、19
a,19bはスラブ導波路、20はアレー導波路、21
は出力用導波路、22はSi基板である。
【0042】また、図6の(A)は上面図、図6の
(B)は側面図、図6の(C)は熱拡散コア融着接続部
の拡大図である。ここで、23はアレー導波路格子形光
合分波器(AWG)型フィルタ平面光導波路チップ、24
a,24bは接続補強用ガラス板である。25は入力用
1芯ファイバ部品、26は入力ファイバ固定用紫外線硬
化接着剤、27は入出力用中間ファイバ、28は1芯の
熱拡散コアの融着接続部、29は通常の1.3μm零分
散ファイバ、30a,30bはコネクタである。また、
31は16芯出力用ファイバ部品、32はファイバ固定
用紫外線硬化接着剤、33は入出力用中間ファイバを用
いて構成した8芯テープファイバ、34は8芯の熱拡散
コア融着接続部、35は1.3μm零分散ファイバの8
芯テープファイバ、36は8芯テープファイバ分岐部、
37は1芯の1.3μm零分散ファイバである。
【0043】図5のアレー導波路格子形光合分波器(AW
G)型フィルタ回路では、1つの入力ポートから多数の波
長(λ1,λ2,…λn)を入射すると、各出力ポート
からそれぞれ異なる波長λiを得ることができる。本実
施例では、図5のアレー導波路格子形光合分波器(AWG)
型フィルタ平面光導波路を石英系ガラス導波路で構成し
た。石英系ガラス導波路は、火炎堆積法(FHD)でガラス
膜を形成し、フォトリソグラフィーと反応性エッチング
でコアを作製した。コア形成後、再度火炎堆積法でその
コアを埋込した。作製した導波路及びアレー導波路格子
形光合分波器(AWG)のパラメータは以下の通りである。
【0044】−コアサイズ:4×5μm −比屈折率差Δ:〜1.5% −最小曲げ半径:2mm −波長間隔:100GHz −チャンネル数:16 −チップサイズ:18×12mm −基板:Si(1mm厚) これにより、平面光導波路のチップサイズは従来(36
×25mm)の半分以下とすることができた。
【0045】また、図6において、それぞれ中間ファイ
バである入出力ファイバ27及び8芯テープ入出力ファ
イバ33のパラメータは、以下の通りである。
【0046】−コア半径:2.1μm −比屈折率差Δ:〜1.3% −カットオフ波長:1.25μm −ファイバ外径:125μm 上記入出力ファイバ27,33をガラス基板24a,2
4bに機械加工で形成したV溝に紫外線硬化接着剤2
6、,32で固定して、入出力用ファイバ部品25と3
1を作製した。そして、入出力用ファイバ部品25,3
1の出射端面を、反射防止のために斜め研磨した。
【0047】入出力用ファイバ部品25を持つ入出力用
中間ファイバ27の片側をコネクタ付き1.3μm零分
散ファイバ29と熱拡散コア融着接続した。28はその
熱拡散コアの融着接続部である。同様に、入出力用ファ
イバ部品31を持つ入出力用中間ファイバ33の片側を
コネクタ付き1.3μm零分散ファイバ35と熱拡散コ
ア融着接続した。34はその熱拡散コアの融着接続部で
ある。この熱拡散コアについては、融着における放電時
間を調節することにより実現した。
【0048】また、平面光導波路チップ23についても
接続補強用ガラス板24a,24bを平面光導波路チッ
プ上面に接着した後、接続端面を斜め研磨した。
【0049】上記の製作工程により準備した平面光導波
路チップ23と入出力用ファイバ部品25と31を公知
のファイバ接続装置(図示しない)に固定し、精密に調
芯した。各パーツを固定するには、紫外線硬化接着剤を
用い、図6に示すデバイスを作製した。
【0050】作製したデバイスのスペクトルを公知の光
スペクトラムアナライザーと広帯域波長光源(図示しな
い)で測定した。図7に測定したアレー導波路格子形光
合分波器(AWG)のスペクトルを示す。16ポートの平均
結合損失として、4.8dBが得られた。これに対し、
従来例のように、入出力用中間ファイバを用いずに、通
常の1.3μm零分散ファイバを直接平面光導波路に接
続した場合には、16ポートの平均結合損失として、
7.2dBであったので、本発明を適用することで挿入
損失の大幅な改善が得られたことが確認された。
【0051】また、熱拡散コア融着部28、34におけ
る接続損失としては、平均0.2〜0.3dBと見積も
られた。
【0052】以上により、本発明の有効性が確認され
た。
【0053】(第2の実施例)本発明の第2の実施例で
は、平面光導波路に半導体レーザ(LD)とフォトディ
テクタ(PD)をハイブリッド集積した光トランシーバ
モジュールを作製した。図8に試作した光トランシーバ
モジュールの構成を示す。
【0054】図8の(A)は上面図、図8の(B)は半
導体レーザ部分の拡大断面図、図8の(C)は熱拡散コ
アコネクタの一部の拡大断面図である。ここで、38は
光トランシーバ平面光導波路チップ、39は接続補強用
ガラス板、40は電極取り出し用平面光導波路チップキ
ャリア、41は半導体レーザ(LD)、42はフォトデ
ィテクタ(PD)である。43は入出力用1芯ファイバ
部品、44は入力ファイバ固定用紫外線硬化(UV)接
着剤、45は特注の入出力用ファイバ、46は熱拡散コ
アコネクタである。また、47はY分岐導波路、48は
モニタフォトディテクタ(モニタPD)である。
【0055】図8のデバイスを使用する場合には、特注
の1芯ファイバ45から入射する信号光は、Y分岐回路
47を通り、フォトディテクタ42で受信される。ま
た、半導体レーザ41からの信号光は、同じくY分岐回
路47を通り、特注の1芯ファイバ45から出射され、
光トランシーバ(光送受信機)として動作する。半導体
レーザ41の出力はモニタフォトディテクタ48の検出
値を用いて安定化される。
【0056】図8の光トランシーバモジュール用平面光
導波路を石英系ガラス導波路で構成した。石英系ガラス
導波路を第1の実施例と同様な方法で作製した。導波路
作製後、ガラス層を部分的にドライエッチングで除去
し、Si基板面を露出させ、半導体レーザ41及びフォ
トディテクタ42の搭載部を形成した。搭載用半田及び
電極配線を蒸着により作製した。
【0057】導波路及び平面光導波路チップのパラメー
タは以下の通りである。
【0058】−コアサイズ:3×3μm −比屈折率差Δ:〜2.0% −最小曲げ半径:1.5mm −チップサイズ:幅1.5×長さ6mm −基板:Si(1mm厚) これにより、平面光導波路のチップサイズは従来(3×
12mm)の1/4以下とすることができた。
【0059】特注の入出力用ファイバ45のパラメータ
は、以下の通りである。
【0060】−コア半径:1.8μm −比屈折率差Δ:〜1.7% −カットオフ波長:1.25μm −ファイバ外径:125μm 上記特注の入出力用ファイバ45をガラス基板39に機
械加工で形成したV溝に紫外線硬化接着剤44で固定し
て、入出力用1芯ファイバ部品43を作製した。入出力
用1芯ファイバ部品43の出射端面を、反射防止のため
に斜め研磨した。
【0061】入出力用1芯ファイバ部品43を持つ特注
の入出力用ファイバ45の片側に熱拡散コアコネクタ4
6を形成した。次に、入出力用1芯ファイバ部品43を
Y分岐導波路47に連なる1.3μm零分散ファイバと
熱拡散コア融着接続した。熱拡散コアコネクタ46につ
いては、特注の入出力用ファイバ45の一部を加熱拡散
後、その部分にコネクタを形成した。
【0062】また、平面光導波路チップ38についても
接続補強用ガラス板39を平面光導波路チップ上面に接
着した後、接続端面を斜め研磨した。研磨後、半導体レ
ーザ41及びフォトディテクタ42をパッシブアライメ
ント法で搭載した。半導体レーザ41には通常のものを
用いた。
【0063】作製した光トランシーバモジュールの特性
を測定した。測定した半導体レーザ41とフォトディテ
クタ42の特性を図9の(A)と(B)にそれぞれ示
す。図9の(A)は半導体レーザ41への注入電流と光
出力の関係を示し、半導体レーザ41の注入電流約30
mAで出力1mWが得られた。また、図9の(B)に示
すように、フォトディテクタ42の受光感度として0.
3A/Wが得られた。両者とも、従来の低比屈折率差Δ
の光トランシーバと同等な特性が得られた。
【0064】また、熱拡散コアコネクタ46における接
続損失としては、平均0.2dBと見積もられ、低損失
なファイバ接続が確認された。
【0065】チップ数に関しては、4インチ・ウェファ
から4倍以上のチップが得られ、低コストが達成され
た。
【0066】以上により、本発明の有効性が確認され
た。
【0067】(他の実施例)尚、上記の本発明の実施例
では、熱拡散コア接続を融着接続時に実現したが、本発
明は熱拡散コア接続を融着法に限定するものではない。
例えば、融着接続後に改めて局所加熱を再度行っても良
い。
【0068】また、上記の本発明の実施例では、石英系
ガラス導波路について説明したが、それ以外の半導体,
ポリマー等の導波路にファイバを接続する場合において
も同様の効果を発揮でき、本発明は導波路を構成する材
料を問わない。
【0069】また、上記の本発明の実施例では、アレー
導波路格子形光合分波器(AWG)型フィルタモジュール
と、光トランシーバに本発明を適用した例を示したが、
本発明はこれに限らず、例えば熱光学型光スイッチ、マ
ッハツェンダー干渉計型光合分波器、リング共振器、Br
agg グレーティング型合分波器等のデバイスにも本発明
は適用可能である。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、平面光
導波路型デバイスにおいて結合損失が大きいという欠点
を改良するために、平面光導波路と通常用いられるファ
イバの間に、下記の条件を満たす入出力用中間ファイバ
を組み込むことを特徴とする。
【0071】a)入出力用中間ファイバとモードフィー
ルド径は、平面光導波路の動作波長において平面光導波
路のモードフィールド径と同一あるいは近似する。
【0072】b)入出力用中間ファイバのカットオフ波
長は、通常用いられるファイバのカットオフ波長と同一
あるいは近似する。
【0073】デバイス作製では、平面光導波路と入出力
用中間ファイバの接続は、従来と同様な端面接合とし、
入出力用中間ファイバと通常ファイバの接続は、融着接
続、あるいはコネクタ接続のいずれかを用いるが、その
接続部には熱拡散コア技術を適用する。
【0074】以上の本発明の構成により、下記の本発明
に特有な効果が得られる。
【0075】1)平面光導波路チップの小型化及び集積
化を達成すると同時に、低損失のファイバピッグテール
付き平面光導波路デバイスを作製することができる。
【0076】2)基板単位当りのチップ数を格段に増や
すことができるので、低コストで平面光導波路デバイス
を作製できる。
【0077】3)従来とほぼ同等の作製プロセスでデバ
イスを作製可能である。
【0078】4)入出力ファイバの本数を問わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】最小曲げ半径と比屈折率差Δとの関係(太線)
、および伝搬損失と比屈折率差Δとの関係(細線) を
示すグラフである。
【図2】従来のファイバが接続された平面光導波路モジ
ュールの構造を示す上面図(A)と側面図(B)であ
る。
【図3】1.3μm零分散ファイバと接続した場合にお
ける比屈折率差Δと結合損失の関係を示すグラフであ
る。
【図4】本発明で使用する熱拡散コア接続の概略模式図
である。
【図5】本発明の第1の実施例において用いたアレー導
波路格子形光合分波器(AWG)型フィルタの基本的な構成
図である。
【図6】本発明の第1の実施例において作製したアレー
導波路格子形光合分波器(AWG)型フィルタモジュールの
構成を示す上面図(A)、側面図(B)、および一部拡
大図(C)である。
【図7】本発明の第1の実施例で作製したアレー導波路
格子形光合分波器(AWG)のスペクトルを示すグラフであ
る。
【図8】本発明の第2の実施例において作製した光トラ
ンシーバモジュールの構成を示す上面図(A)、および
一部拡大断面図(B),(C)である。
【図9】本発明の第2の実施例において作製した光トラ
ンシーバモジュールの特性を示し、(A)は半導体レー
ザへの注入電流と光出力の関係、(B)はフォトディテ
クタの受光感度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 平面光導波路チップ 2a,2b 接続補強用ガラス板 3 入出力1芯ファイバ部品 4 入力ファイバ固定用紫外線硬化接着剤 5 1芯ファイバ 6a,6b コネクタ 7 多芯出力用ファイバ部品 8 ファイバ固定用紫外線硬化接着剤 9 8芯テープファイバ 10 8芯テープファイバ分岐部 11 1芯の1.3μm零分散ファイバ 12 比屈折率差Δの高いファイバ 13 1.3μm零分散ファイバ 14 高比屈折率差ファイバのコア 15 1.3μm零分散ファイバのコア 16 高比屈折率差ファイバコアの熱拡散コア部 17 1.3μm零分散ファイバコアの熱拡散コア部 18 入力用導波路 19a,19b スラブ導波路 20 アレー導波路 21 出力用導波路 22 Si基板 23 アレー導波路格子形光合分波器(AWG)型フィルタ
平面光導波路チップ 24a,24b 接続補強用ガラス板 25 入力用1芯ファイバ部品 26 入力ファイバ固定用紫外線硬化接着剤 27 入出力用中間ファイバ 28 1芯の熱拡散コア融着接続部 29 通常の1.3μm零分散ファイバ 30a,30b コネクタ 31 16芯出力用ファイバ部品 32 ファイバ固定用紫外線硬化接着剤 33 入出力用中間ファイバを用いて構成した8芯テー
プファイバ 34 8芯の熱拡散コア融着接続部 35 1.3μm零分散ファイバの8芯テープファイバ 36 8芯テープファイバ分岐部 37 1芯の1.3μm零分散ファイバ 38 光トランシーバ平面光導波路チップ 39 接続補強用ガラス板 40 電極取り出し用平面光導波路チップキャリア 41 半導体レーザ 42 フォトディテクタ 43 入出力用1芯ファイバ部品 44 入力ファイバ固定用紫外線硬化接着剤 45 特注の入出力用ファイバ 46 熱拡散コアコネクタ 47 Y分岐導波路 48 モニタフォトディテクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G02B 6/122 6/42 (72)発明者 清水 誠 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 石井 元速 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H036 JA02 MA11 QA22 2H037 AA01 BA24 CA04 CA05 CA06 2H047 KA04 LA12 LA18 LA19 MA05 MA07 PA24 QA04 5K002 AA05 AA07 BA04 BA05 BA07 BA31 BA33 FA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面基板上に形成された屈折率の高いコ
    アとその周りのクラッドからなる光導波路で構成される
    平面型光波回路を用いたデバイスであって、 該デバイスと該デバイスが適用される光通信システムに
    用いられるファイバとの間に、該光通信システムに適用
    するための光信号入出力用のファイバを中間ファイバと
    して接続し、 該中間ファイバの少なくとも一部において、そのモード
    フィールド径が前記平面型光波回路のモードフィールド
    径と一致あるいは近似し、かつ、そのカットオフ波長が
    前記光通信システムに用いられる前記ファイバのカット
    オフ波長と一致あるいは近似することを特徴とする入出
    力ファイバ付き平面型光波回路デバイス。
  2. 【請求項2】 前記中間ファイバの一部に熱拡散コアを
    有することを特徴とする請求項1に記載の入出力ファイ
    バ付き平面型光波回路デバイス。
  3. 【請求項3】 前記中間ファイバの前記熱拡散コアの少
    なくとも一部に融着部分またはコネクタ接続部分を有す
    ることを特徴とする請求項2に記載の入出力ファイバ付
    き平面型光波回路デバイス。
  4. 【請求項4】 前記中間ファイバのカットオフ波長が通
    常の1.3μm零分散シングルモードファイバのそれと
    一致あるいは近似することを特徴とする請求項1から3
    のいずれかに記載の入出力ファイバ付き平面型光波回路
    デバイス。
  5. 【請求項5】 前記中間ファイバのカットオフ波長が
    1.55μm用分散シフトファイバのそれと一致あるい
    は近似することを特徴とする請求項1から3のいずれか
    に記載の入出力ファイバ付き平面型光波回路デバイス。
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