JP2000275331A - パルス圧縮処理装置 - Google Patents

パルス圧縮処理装置

Info

Publication number
JP2000275331A
JP2000275331A JP11077840A JP7784099A JP2000275331A JP 2000275331 A JP2000275331 A JP 2000275331A JP 11077840 A JP11077840 A JP 11077840A JP 7784099 A JP7784099 A JP 7784099A JP 2000275331 A JP2000275331 A JP 2000275331A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
complex
digital data
output
ifft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11077840A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3556512B2 (ja
Inventor
Takashi Goto
孝 後藤
Shinichi Fujikawa
信一 藤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP07784099A priority Critical patent/JP3556512B2/ja
Publication of JP2000275331A publication Critical patent/JP2000275331A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3556512B2 publication Critical patent/JP3556512B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路規模を小さくすると共に、波形劣化を抑
制するパルス圧縮処理装置を提供する。 【解決手段】 周波数変調された一定時間の第1複素デ
ジタルデータ列の振幅の最大値と上限値とからレベル拡
張量を算出し、各第1複素デジタルデータとレベル拡張
量とを乗算して、第2複素デジタルデータ列を出力する
入力レベル拡張手段と、一定時間の第2複素デジタルデ
ータ列に対してFFT演算をして、第1周波数データ列
に変換するFFT演算手段と、ウェイト関数に基いて前
記第1周波数データの周波数に応じたウェイト係数を第
1周波数データに乗算してパルス圧縮演算をして、第2
周波数データ列を出力するパルス圧縮演算手段と、第2
周波数データ列に対してIFFT演算をして、一定時間
の第3複素デジタルデータ列に変換するIFFT演算手
段と、各第3複素デジタルデータをレベル拡張量で除算
する出力レベル制御手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーダ装置におけ
るパルス圧縮処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーダ装置では、送信側で一定の周波数
の範囲で周波数変調をしたチャープパルス信号を送信
し、受信側で、ターゲット物体に当たって、反射して戻
ってきた受信波を受信する。そして、受信した時間領域
テータをFFT演算して周波数領域データに変換してか
ら、ウェイト係数を周波数領域データに掛けて、パルス
圧縮演算をする。パルス圧縮演算データをIFFT演算
して時間領域データに戻して、パルス圧縮し、レーダと
ターゲット物体との距離を求めている。
【0003】図20は、従来のパルス圧縮処理装置の構
成図である。図20に示すように、従来のパルス圧縮処
理装置は、FFT演算部2、パルス圧縮演算部6及びI
FFT演算部8から成る。FFT演算部2及びIFFT
演算部8は、独立に構成される。FFT演算部2は、N
個のIステージバタフライ演算部4#I(I=1〜N)
を有する。IFFT演算部8は、N個のIステージバタ
フライ演算部10#I(I=1〜N)を有する。
【0004】レーダ装置の受信部で受信された複素デジ
タルデータは、パルス圧縮処理装置内の処理ビット数に
応じて、その値に関係なく、単純に固定ビット数だけ0
が左詰めされ、レベル拡張される。例えば、入力データ
を8ビット、パルス圧縮処理装置内の処理ビット数を1
6ビットとしたとき、全ての入力データに対して、下位
8ビットに入力ビットが設定されて、上位8ビットに0
が挿入される。
【0005】FFT演算部2は、パイプライ結合したI
ステージバタフライ演算部4#I(I=1〜N)によ
り、FFT演算を行って、周波数領域データに変換す
る。パルス圧縮処理装置6は、周波数軸上でパルス圧縮
係数との乗算処理を行う。その後、IFFT演算部8
は、パイプライン結合したIステージバタフライ演算部
10#I(I=1〜N)により、FFT演算部2のIス
テージバタフライ演算部10#I(I=1〜N)と同じ
アルゴリズムを用いて、IFFT演算をして、時間領域
データに再変換する。これにより、パルス圧縮処理が行
われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のパルス圧縮処理
装置では、以下の問題点があった。
【0007】(1) 図21は、216個の複素デジタル
データ列に対して単純に入力データをレベル拡張してパ
ルス圧縮処理を8回、位相をずらして実施して、各波形
を重ね合わせて出力したときの出力波形図である。横軸
にポイント番号(Point[n])、他軸に最大出力
レベルとレベル比(level[dB])を示してい
る。
【0008】従来のパルス圧縮処理装置では、パルス圧
縮処理装置の内部処理ビットに合わせて単純にレベル拡
張して、固定少数点演算によりパルス圧縮処理を行って
いる。そのために、固定少数点演算による丸め誤差によ
り、パルス圧縮波形の劣化が生じていた。
【0009】特に、最大振幅レベルが比較的小さい入力
データ列が入力された図21のような場合では、微小な
振幅のデータについては、FFT演算部2、パルス圧縮
演算部6及びIFFT演算部8における丸め誤差によ
り、パルス圧縮後の時間データ値に誤差を生じ、パルス
圧縮波形の劣化が顕著である。
【0010】そのため、ピーク値付近において、波形に
切り込みが入ったような結果になってしまうため、ピー
ク値の位置検出に誤差を生じ、ターゲット物体の位置の
検出に誤差が生じる。
【0011】これを回避する手法として、ブロック浮動
少数点演算を使用する手段も考えられるが、内部の演算
回路において、常に演算データの振幅を比較判定し、演
算結果のオーバフローを監視する機能が必要となるた
め、回路規模が大きくなる。
【0012】(2) 従来のFFT演算部2及びIFF
T演算部8は、それぞれ独立したN段パイプライン構成
のバタフライ演算器で構成していたため、パルス圧縮処
理装置の回路規模が大きくなるという問題点があった。
【0013】(3) 従来のFFT演算部2とIFFT
演算部8では、同じアルゴリズムを使用していた。図2
2は、N=3の場合の従来のFFT演算アルゴリズムと
IFFT演算アルゴリズムを示す図である。図22の白
丸は、加減算器を示す。
【0014】図22に示すように、従来のパルス圧縮処
理装置では、FFT演算とIFFT演算とも同じアルゴ
リズム、例えば、入力データ整列型アルゴリズムを使用
していた。入力整列型アルゴリズムを使用してFFT演
算を行うと、X(0),X(4),X(2),X
(6),X(1),X(5),X(3),X(7)の順
に、FFT演算データが出力される。
【0015】このFFT演算データに対して、入力整列
型アルゴリズムを使用してIFFT演算を行うと、1ス
テージバタフライ演算部では、X(0)とX(4),X
(1)とX(5),X(2)とX(6),…を用いて、
バタフライ演算が行われる。しかし、FFT演算データ
の出力順とIFFT演算データの処理順とが異なるた
め、IFFT演算データの処理順に合わせるために、F
FT演算データの並べ替えが必要であった。その並べ替
えのために制御回路を必要としており、それだけ回路規
模が大きくなっていた。
【0016】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、簡単な回路構成によりパルス圧縮波形の劣
化を防止し、且つFFT演算部及びIFFT演算部の簡
単な回路構成を実現することのできるパルス圧縮処理装
置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理図
である。図1に示すように、パルス圧縮処理装置は、周
波数変調された一定時間の第1複素デジタルデータ列の
振幅の最大値と上限値とからレベル拡張量を算出し、前
記各第1複素デジタルデータと前記レベル拡張量とを乗
算して、第2複素デジタルデータ列を出力する入力レベ
ル拡張手段12と、一定時間の第2複素デジタルデータ
列に対してFFT演算をして、第1周波数データ列に変
換するFFT演算手段14とを具備する。
【0018】そして、ウェイト関数に基いて第1周波数
データの周波数に応じたウェイト係数を第1周波数デー
タに乗算してパルス圧縮演算をして、第2周波数データ
列を出力するパルス圧縮演算手段16と、第2周波数デ
ータ列に対してIFFT演算をして、一定時間の第3複
素デジタルデータ列に変換するIFFT演算手段18
と、各第3複素デジタルデータをレベル拡張量で除算す
る出力レベル制御手段20とを具備する。
【0019】以上のような構成によれば、入力レベル拡
張手段12は、周波数変調された一定時間の第1複素デ
ジタルデータ列の振幅の最大値を求め、上限値と比較し
て、レベル拡張量を算出する。そして、レベル拡張量に
従って、各第1複素デジタルデータとレベル拡張量を乗
算してレベル拡張をする。
【0020】これにより、第1複素デジタルデータの最
大振幅が微小な場合であっても、FFT/IFFT演算
における丸め誤差により波形が劣化することを防止する
ことができる。出力レベル制御手段20は、入力レベル
拡張手段12がレベル拡張量で乗算した分だけ除算し
て、入力の振幅レベルに戻す。このため、出力波形の劣
化を防止することができると共に、入力の振幅レベルを
保持することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の実施形態による
パルス圧縮処理装置の構成図である。図2に示すよう
に、パルス圧縮処理装置は、入力レベル拡張部28、F
FT/IFFT演算データ入力部30、FFT/IFF
T演算部32及びパルス圧縮演算部38及び出力レベル
制御部40を具備する。
【0022】本実施形態では、入力複素デジタルデータ
列が一定の時間において、一定の範囲で周波数変調(例
えば、−100MHz〜100MHz)されたチャープ
パルスであり、その実部(I信号)及び虚部(Q信号)
が共に8ビット、パルス圧縮処理装置の内部処理ビット
数が16ビット、チャープパルスの振幅の上限値が12
7であるとする。
【0023】図3は、図2中の入力レベル拡張部の構成
図である。図3に示すように、入力レベル拡張部28
は、8→16ビット拡張部42、最大値検出部44、デ
ータメモリ46、空きビット数算出部48及びレベル拡
張部50から構成される。
【0024】8→16ビット拡張部42は、外部から装
置に入力される第1クロックに同期して、入力される
I,Q信号の8ビットデータを、値はそのままにして、
単純に16ビットに拡張する。
【0025】レーダトリガ及び第1クロックに同期して
カウントして、カウント値に従って、FFT/IFFT
演算部32におけるFFT演算アルゴリズム(例えば、
入力整列型)での処理順に一致し且つ各I,Q信号がF
FT演算において用いられるA系データ/B系データに
応じて、図示しないがデータメモリ46のA系/B系デ
ータメモリにライトする。B系データとは、FFT演算
において、複素係数が乗算される複素データをいう。A
系データとは、複素係数が乗算されない複素データをい
う。
【0026】尚、FFT演算アルゴリズムが入力データ
整列型のとき、2N個の前半の2N-1個を入力順にA系デ
ータメモリにライトし、後半の2N-1個を入力順にB系
データメモリにライトする。
【0027】最大値検出部44は、レーダトリガ及び第
1クロックに同期して、各入力データのI,Q成分の振
幅を算出して、2N個の入力データ列の振幅の最大値を
算出する。データメモリ46は、図示しないが2N-1
の16ビットに拡張されたA系データを記憶するA系デ
ータメモリ及び2N-1個の16ビットに拡張されたB系
データを記憶するB系データメモリからなるRAMであ
る。
【0028】空きビット数算出部48は、振幅の最大値
から符号ビットと同じ値が何ビット分あるかを算出し
て、レベル拡張量を出力する。図4は、図3中のレベル
拡張量を示す図である。図4に示すように、空きビット
数算出部48は、空きビット数が0,1,2,3,4,
5,6,7に応じて、レベル拡張量20,21,22
3, 24,25,26,20を出力すると共に、出力レベ
ル制御部40にシフト無し、1ビットシフト、2ビット
シフト、3ビットシフト、4ビットシフト、5ビットシ
フト、6ビットシフト、シフト無しを通知する。
【0029】レベル拡張部50は、レーダトリガ及び第
2クロック(以下、これらの信号をタイミング信号とい
う)に従ってカウントして、カウント値に応じて、デー
タメモリ46からA系データとB系データを同時にシー
ケンシャルにリードして、A系データ×レベル拡張量及
びB系データ×レベル拡張量を実施する。尚、レベル拡
張部50は、A系及びB系データを出力しない場合は、
出力信号線をハイインピーダンスにする。
【0030】図5は、図2中のFFT/IFFT演算用
データ入力部の構成図である。図5に示すように、FF
T/IFFT演算用データ入力部30は、FFT演算用
A系データ,B系データが入力される各入力信号線に、
抵抗52#A1,52#B1を介して、ハイレベル(5
V)が印加され、抵抗52#A2,52#B2を介し
て、ローレベル(0V)が印加されている。
【0031】FFT演算用A系データ及びIFFT演算
用A系データが入力される入力信号線が接続され、FF
T/IFFT演算部32のA系データの入力端子に接続
されている。FFT演算用B系データとIFFT演算用
B系データが入力される入力信号線が接続され、FFT
/IFFT演算部32のB系データの入力端子に接続さ
れている。
【0032】FFT/IFFT演算部32は、ダイナミ
ックレンジ制御部34及びN個のIステージバタフライ
演算部36#I(I=1〜N)からなる。ダイナミック
レンジ制御部34は、各ステージのFFT/IFFT信
号がFFT演算期間を示すときは、各ステージバタフラ
イ演算部36#Iの演算結果に対して、レベル制御を行
い、FFT/IFFT信号がIFFT演算期間を示すと
きは、ウェイト関数信号に従って、各ステージバタフラ
イ演算部36#Iの演算結果に対して、レベル制御を行
う。
【0033】レベル制御するのは、次ステージバタフラ
イ演算部36#(I+1)等で入力データ列に含まれる
ノイズなどによるオーバフローを最小の誤差で防止する
ためである。レベル制御には、ビットシフト処理とリミ
ッティング処理がある。ビットシフト処理とは、1ビッ
ト下位にシフトして1/2倍することをいう。リミッテ
ィング処理とは、Iステージバタフライ演算部36#I
での演算結果の複素データの振幅が(215−1)より大
きいときは、振幅を(215−1)に固定し、−(215
1)より小さいときは、振幅を−(215−1)に固定す
ることをいう。
【0034】レベル制御は、各ステージバタフライ演算
部36#I毎に行われる。FFT演算結果に対するレベ
ル制御は、装置入力であるチャープパルス信号に対する
各ステージバタフライ演算部36#Iの出力データ列の
レベル遷移を、シミュレーシンにより算出し、どのバタ
フライ演算部36#Iでオーバフローが予測されるかを
求めておく。
【0035】この予測結果に従って、ビットシフト処理
するステージバタフライ演算部36#I及びリミッティ
ング処理するバタフライ演算部36#Jを決定して、こ
れに従って、ダイナミックレンジ制御部34によりレベ
ル制御する。
【0036】また、IFFT演算結果に対するレベル制
御は、チャープパルス信号、FFT演算、ウェイト関数
に応じたパルス圧縮演算及びIFFT演算をシミュレー
ションして、各ステージバタフライ演算部36#Iでの
レベル遷移を算出しておき、シミュレーション結果に従
って、レベル制御部34により、各ステージ毎に、ビッ
トシフト又はリミッティング処理を行う。
【0037】図6は、パルス圧縮処理演算におけるウェ
イト関数を示す図である。ウェイト関数には、図6
(a)に示すようにパルス圧縮切関数、図6(b)に示
すように矩形ウェイト関数(ウェイト種別1)及び図6
(c)に示すようにハミングウェイト関数(ウェイト種
別2)などがある。
【0038】図7は、ミュレーションによる予測に基い
たダイナミックレンジ制御の一例を示す図である。図7
に示すダイナミックレンジ制御は、振幅=127のチャ
ープパルスを用いて、FFT演算、FFT演算+パルス
圧縮切関数によるパルス圧縮演算+IFFT演算、FF
T演算+ウェイト種別1によるパルス圧縮演算+IFF
T演算、及びFFT演算+ウェイト種別2によるパルス
圧縮演算+IFFT演算をシミュレーションした結果に
従って、ビットシフトするバタフライ演算ステージが決
定したものである。
【0039】図8は、図2中のIステージバタフライ演
算部の構成図である。図8に示すように、Iステージバ
タフライ演算部36#Iは、時分割処理制御部60#
I、係数メモリ62#I、複素乗算器64#I、D−F
F66#I、複素加算器68#I、複素減算器70#
I、レベル制御部72#I、スイッチング制御・データ
メモリ制御部74#I、マトリクススイッチ76#I、
データメモリ78#D11,78#D12,78#D2
1,78#D22及びマトリクススイッチ82#Iから
なる。
【0040】時分割処理制御部60#Iは、Iステージ
のステージNo.(=I)を出力すると共に、タイミン
グ信号に同期してカウントし、カウント値に従って、レ
ーダトリガの周期TのFFT演算期間とIFFT演算期
間とに時分割して、FFT演算期間/IFFT演算期間
いずれであるかを示すFFT/IFFT信号を生成す
る。
【0041】但し、ステージバタフライ演算部36#I
のFFT演算期間/IFFT演算期間は、次ステージバ
タフライ演算部36#(I+1)のIFFT/FFT演
算期間に一致するものとする。
【0042】これにより、FFT演算とIFFT演算を
一定時間T内に実行できると共に、IステージのFFT
/IFFT演算が終了すると、(I+1)ステージで間
欠的にIステージのFFT/IFFT演算結果を使用し
て、FFT/IFFT演算を行うことができる。即ち、
Nステージのバタフライ演算部36#I(I=1〜N)
によりFFT演算及びIFFT演算がパイプライン処理
することができる。
【0043】図9は、本発明の実施形態によるN=3
(入力データ数=23)の場合におけるFFT演算及び
IFFT演算の一例を示す図である。係数メモリ62#
Iには、全てのステージにおけるFFT/IFFT演算
用の複素係数がFFT/IFFT演算の処理順に従っ
て、シーケンシャルに予め記憶されている。尚、IFF
T係数は、FFT係数の複素共役形の形をしたものであ
る。
【0044】例えば、N=3の場合、図に示すように、
係数メモリ62#Iには、1ステージのFFT演算につ
いて、W0,W0,W0,W0、IFFT演算について、W
0,W0,W0,W0、2ステージのFFT演算について、
0,W0,W2,W2,IFFT演算について、W0
6,W0,W6がシーケンシャルに記憶される。但し、
x=e-j2πx/Nである。
【0045】係数メモリ62#Iは、タイミング信号に
同期してカウントし、カウント値とFFT/IFFT信
号及びステージNo.に応じたアドレス領域から複素係
数をリードする。複素乗算器64#Iは、係数メモリ6
2#Iから出力される複素係数とB系データとの乗算を
行う。D−FF66#Iは、A系データと同時に入力さ
れるB系データに対する乗算が終了するまでの間、A系
データを保持する。
【0046】複素加算器68#Iは、D−FF66#I
の複素データ出力と複素乗算器64#Iの複素データ出
力とを複素加算する。複素減算器70#Iは、D−FF
66#Iの複素データ出力から複素乗算器64#Iの複
素データ出力を複素減算する。レベル制御部72#I
は、ダイナミックレンジ制御部34の指示に従って、複
素加算器68#I及び複素減算器70#Iの2つの複素
データ出力に対して、1ビットシフト処理又はリミティ
ング処理を行う。
【0047】スイッチング制御・データメモリ制御部7
4#Iは、タイミング信号に同期してカウントし、カウ
ント値及びFFT/IFFT信号に従って、マトリクス
スイッチ76#I,82#I及びデータメモリ78#D
11,78#D12,78#D21,78#D22を以
下のように制御する。
【0048】(1) データメモリ78#D11,78
#D12とデータメモリ78#D21,78#D22
に、リードとライトを同時に行う。例えば、データメモ
リ78#D11,78#D12に複素データをライトし
ている間は、データメモリ7#D21,78#D22か
ら複素データのリードを行う。
【0049】(2) データメモリ78#D11,78
#D11とデータメモリ78#D21,78#D22へ
のリード及びライトを半周期T/2毎に切り替える。前
半の半周期(例えば、FFT演算期間)において、デー
タメモリ78#D11,78#D12にライト、データ
メモリ78#21,78#22からリードしていると
き、後半の半周期(例えば、IFFT演算期間)におい
て、データメモリ78#D11,78#D12からリー
ド、データメモリ78#D21,78#D22にライト
する。
【0050】(3) 複素加算器68#I及び複素減算
器70#Iから同時に出力される2つの複素データに対
してレベル制御部72#Iによりレベル制御された複素
データを、データメモリ78#Di1,78#Di2
(i=1又は2のいずれか)に、次ステージのFFT/
IFFT演算アルゴリズムに従った処理順の並びでライ
トされるように、データメモリ78#Di1,78#D
i2(i=1又は2のいずれか)及びマトリックススイ
ッチ76#Iを制御する。これらの制御は、タイミング
信号に同期してカウントして、カウント値とFFT/I
FFT信号が示すFFT演算期間/IFFT演算期間に
従って行う。
【0051】例えば、N=3の場合、図9に示すよう
に、1ステージについて、FFT演算では、X(0)と
X(4)に対してバタフライ演算をした2つの複素デー
タが同時に出力されるが、2ステージにおいて、複素加
算器68#Iの出力データX(0)が最初にA系データ
として処理され、複素減算器70#Iの出力データX
(4)は3番目にA系データとして処理される。そのた
め、複素加算器68#Aの出力データX(0)は、例え
ば、データメモリ78#D11の1番目のアドレス領域
に、複素減算器70#Iの出力データX(4)は、例え
ば、データメモリ78#D12の3番目のアドレス領域
にライトする。
【0052】また、N=3の場合、1ステージについ
て、3番目に演算されるX(2)とX(6)の対する複
素加算器78#Iの出力データX(2)は2ステージに
おいて、最初にB系データとして処理されるので、出力
データX(2)は、最初に処理されるA系データがライ
トされたデータメモリ78#D11とは異なるデータメ
モリ78#D12の1番目のアドレス領域にライトされ
る。同様に、1ステージについて、3番目に演算される
X(2)とX(6)に対する複素減算器80#Iの出力
データX(6)は2ステージにおいて、3番目にB系デ
ータとして処理されるので、出力データX(6)は、3
番目に処理されるA系データX(4)がライトされたデ
ータメモリ78#D12と異なるデータメモリ78#D
11の3番目のアドレスにライトされる。
【0053】(4) データメモリ78#Di1,78
#Di2(i=1又は2)の先頭から順にリードし、A
系データをA系の信号線に、B系データをB系の信号線
にそれぞれ出力するようにマトリクススイッチ82#I
を制御する。
【0054】図10は、本発明の実施形態によるN=3
の場合におけるFFT演算アルゴリズムとIFFT演算
アルゴリズムの一例を示す図である。図10に示すよう
に、本実施形態では、FFT演算とIFFT演算でアル
ゴリズムが異なる。例えば、FFT演算を入力データ整
列型、IFFT演算を出力データ整列型としている。
尚、FFT演算を出力データ整列型、IFFT演算を入
力データ整列型としてもよい。
【0055】図10に示すように、FFT演算を入力デ
ータ整列型としたとき、FFT演算データは、(X
(0),X(4)),(X(2),X(6)),(X
(1),X(5)),(X(3),X(7))の並びの
順に出力される。ここで、(X(0),X(4))など
の大括弧中のカンマにより区切られた2つの複素データ
は同時に出力されることを示す。
【0056】尚、図10中のX(i)の括弧中の番号i
は、i番目の入力データ、i×f0の周波数のFFT変
換データ又はi番目の入力データのIFFT演算データ
を示す。但し、f0=1/(t×2N)、tは入力デー
タのサンプリング周期である。
【0057】IFFT演算は出力整列型であり、IFF
T演算では、X(0)とX(4),X(2)とX
(6),X(1)とX(5),X(3)とX(7)の順
に、IFFT演算をするので、データの並び替えの必要
がない。そのため、最終ステージでFFT演算データを
データメモリ78#Di1,78#Di2にライトする
とき、その出力順にデータをライトすれば良く、スイッ
チング制御・データメモリ制御部74#Nの制御が簡単
になる。
【0058】図8中のマトリクススイッチ76#Iは、
スイッチング制御部74#Iの制御に従って、レベル制
御部72の2つの複素データを指示された出力端子に出
力する。データメモリ78#Di1,78#Di2(i
=1,2)は、スイッチング制御・データメモリ制御部
74#Iの制御に従って、データをリード/ライトす
る。マトリクススイッチ82#Iは、スイッチング制御
部74#Iの制御に従って、入力端子に入力されたデー
タを指示された出力端子に出力する。
【0059】図11は、図2中のパルス圧縮演算部の構
成図である。図11に示すようにパルス圧縮演算部36
は、時分割処理制御部90、係数メモリ92、複素乗算
器94、出力タイミング制御部96、データメモリ98
及び出力経路選択部100を有する。時分割処理制御部
90は、タイミング信号に従ってカウントして、周期T
をパルス圧縮演算期間とスルー演算期間に時分割して、
パルス圧縮演算期間及びスルー演算期間のいずれかであ
るかを示すFFT/IFFT信号を出力する。
【0060】係数メモリ92は、FFT演算されてNス
テージバタフライ演算部36#Nから出力されたA系,
B系の各周波数データに対して複素乗算する、パルス圧
縮波形の複素共役波形に図6に示したウェイト関数を乗
じた係数波形の係数を記憶している。
【0061】係数メモリ92は、タイミング信号に従っ
てカウントし、カウント値とFFT/IFFT信号及び
ウェイト関数信号に従って、FFT/IFFT信号がパ
ルス圧縮演算期間を示すとき、カウント値が示すFFT
演算データに掛けるウェイト関数に応じたA系及びB系
データに対する係数を読み出す。また、FFT/IFF
T信号がスルー演算期間を示すとき、係数=1を読み出
して、出力する。
【0062】複素乗算器94は、A系データ及びB系デ
ータと係数メモリ92から出力される係数をそれぞれ乗
算して、出力する。出力タイミング制御部96は、フィ
ードバック用タイミング信号(レーダトリガ及び第2ク
ロック)に従ってカウントして、カウント値とFFT/
IFFT信号に従って、データメモリ98を制御して、
係数を乗算したA系,B系のIFFT演算用データ又は
スルーしたパルス圧縮演算データをリード又はライトす
る。
【0063】出力タイミング制御部96は、データメモ
リ98へのリードとライトを、同時に行うよう制御する
と共に、データメモリ98へのリードとライトをパルス
圧縮演算期間とスルー演算期間の遷移に従って切り替え
る。更に、出力タイミング制御部96は、パルス圧縮演
算期間のとき、データメモリ98からの出力を、パルス
圧縮演算出力データを出力する信号線に、スルー演算期
間のとき、データメモリ98からの出力を、IFFT演
算用データを出力する信号線に出力するよう指示する選
択信号を出力経路選択部100に出力する。
【0064】データメモリ98は、パルス圧縮演算出力
データとIFFT演算用フィードバックデータを記憶す
るための2ブロックで構成されて、出力タイミング制御
部96の制御に従って、データのライト及びリードをす
る。
【0065】出力経路選択部100は、選択信号に従っ
て、パルス圧縮演算データ又はIFFT演算用フィード
バックデータを該当する信号線に出力する。パルス圧縮
演算用データを出力する信号線は、出力レベル制御部4
0に接続され、IFFT演算用フィードバックデータを
出力する信号線は、FFT/IFFT演算データ入力部
30に接続されている。
【0066】図12は、図2中の出力レベル制御部の構
成図である。図12に示すように、出力レベル制御部4
0は、レベル補正部110を有する。レベル補正部11
0は、タイミング信号に従って、パルス圧縮演算出力デ
ータを図13に示すレベル補正量に従って、ビットシフ
トをする。
【0067】図13は、レベル補正量を示す図である。
図13に示すように、レベル補正量は、入力レベル拡張
部28からの情報に従って補正量である。たとえば、入
力レベル拡張部28からの情報が、シフト無し、1ビッ
トシフト、2ビットシフト、3ビットシフト、4ビット
シフト、5ビットシフト、6ビットシフトであれば、レ
ベル補正量は、1倍、1/2倍、1/22倍、1/2
3倍、1/24、1/25倍、1/26倍である。
【0068】以下、図2のパルス圧縮処理装置の動作説
明をする。図14は、装置入力データ波形図であり、特
に、同図(a)はI信号、同図(b)はQ信号であり、
横軸に時間、縦軸に振幅を示している。図15は、図2
のパルス圧縮処理装置のタイミングチャートである。図
16は、図2のパルス圧縮処理装置の動作説明図であ
る。
【0069】(a) 入力レベル拡張 パルス圧縮処理装置には、図14で示される周波数(−
100MHz〜100MHz)の範囲で周波数変調され
たチャープパルスを含むIch(実部)及びQch(虚
部)の8ビットデジタルデータが216(=65536)
個、順次入力される。尚、ここでは、N=16の場合を
例に説明する。
【0070】図3中の8→16ビット拡張部42は、第
1クロックに同期して、8ビットデジタル複素データを
入力して、上詰めにしにして16ビット長のデータにビ
ット拡張する。レーダトリガ及び第1クロックに同期し
てカウントして、FFT演算アルゴリズムの処理順の並
びになるように、A系データ又はB系データをデータメ
モリ46の該当するアドレス領域にライトする。
【0071】最大値検出部44は、IchとQchのデ
ジタル複素データの絶対値(振幅)を算出して、216
の複素データについて、振幅の最大値を求める。尚、こ
こでは、振幅の最大値の上限は、127とする。空きビ
ット数算出部48は、振幅の最大値が符号ビットと同じ
値が何ビット分であるかを算出して、図4に示したレベ
ル拡張量をレベル拡張部50及び出力レベル拡張部40
に出力する。
【0072】レベル拡張部50は、タイミング信号に同
期して、データメモリ46からA系データ及びB系デー
タを同時にリードして、A系及びB系データ×レベル拡
張量を行い、FFT/IFFT演算用データ入力部30
を通して、FFT/IFFT演算部32に出力する。
【0073】(b) FFT演算、IFFT演算の時分
割制御 IステージFFT/IFFT演算部36#I中の時分割
処理制御部60#Iは、ステージNo.を出力すると共
に、タイミング信号に同期してカウントして、カウンタ
値に従って、周期Tの半周期をFFT演算,残りの半周
期をIFFT演算を行うように指示するFFT/IFF
T信号を出力する。
【0074】1ステージバタフライ演算部36#1にお
けるFFT演算周期期間は、入力レベル拡張部28から
のA系及びB系データの出力タイミングにより決まる。
1ステージFFT/IFFT演算部36#1でFFT演
算周期期間が決まる、1ステージでのIFFT演算周期
が決まる。IステージFFT/IFFT演算部36#I
(2≦I≦16)のFFT演算周期/IFFT演算周期
は、図15に示すように、(I−1)ステージFFT/
IFFT演算部36#(I−1)のIFFT演算周期/
FFT演算周期に一致するように決定される。
【0075】(c) FFT演算 係数メモリ62#Iは、FFT/IFFT信号がFFT
演算期間を示すとき、タイミング信号に従ってカウント
して、カウント値に従って、B系データに応じた複素係
数を複素乗算器64#Iに出力する。
【0076】複素乗算器64#Iは、B系データと複素
係数とを乗算して、複素加算器68#I及び複素減算器
70#Iに出力する。D−FF66#Iは、A系データ
を一定時間保持してから、複素加算器68#I及び複素
減算器70#Iに出力する。
【0077】ダイナミックレンジ制御部34は、ステー
ジNo.で示されるステージのFFT/IFFT信号及
び図7に示したダイナミックレンジ制御に従って、FF
T演算の場合は、図7に該当するステージのレベル制御
部72#Iにビットシフトを指示して、図7に該当しな
いステージのレベル制御部72#J(J≠I)にリミッ
ティング処理を指示する。
【0078】レベル制御部72#Iは、ダイナミックレ
ンジ制御部34からの指示に従って、複素加算器68#
I及び複素減算器70#Iの出力複素データに対して、
1ビットシフト処理又はリミッティング処理を行って、
マトリクススイッチ76#Iに出力する。これによりF
FT演算におけるオーバフローを最小限の演算誤差で防
止することができる。
【0079】スイッチング制御・データメモリ制御部7
4#Iは、タイミング信号に従って、カウントして、F
FT演算期間のとき、カウンタ値から、マトリクススイ
ッチ76#I及びデータメモリ78#Di1,78#D
i2(i=1又は2)を制御して、レベル制御部72#
Iの2個の複素出力データを、次ステージにおける入力
順の並びに一致するようにデータメモリ78#Di1,
78#Di2(i=1又は2)にライトする。
【0080】尚、本実施形態では、FFT演算とIFF
T演算のアルゴリズムが異なるので、16ステージFF
T/IFFT演算部36#16のデータメモリ制御部7
4#16では、レベル制御部72#Iの複素出力データ
の出力順にデータメモリ78#Di1,78#Di2に
ライトして行けばよい。
【0081】IステージFFT/IFFT演算部36#
Iにおいて、216個のA系データ及びB系データに対す
るFFTのバタフライ演算を終了すると、FFT演算期
間にデータメモリ78#Di1,78#Di2にライト
された複素データは、IFFT演算期間の間に、スイッ
チング制御・マトリクス制御部74#Iの制御により、
先頭から順にA系データ及びB系データがリードされ
て、次ステージFFT/IFFT演算部36#(I+
I)又はパルス圧縮演算部38に出力される。
【0082】このようにして、各IステージFFT/I
FFT演算部36#IでFFT演算周期の間にFFT演
算が行われることにより、図15及び図16に示すよう
に、パイプライン処理される。
【0083】1ステージFFT/IFFT演算部36#
Iに複素データが入力されてから16周期後にパルス圧
縮演算部38に出力される。このFFT演算処理は、タ
イミング信号により同期が取られているので、データが
欠落することなくパイプライン処理される。
【0084】(d) パルス圧縮演算 図11中の時分割処理制御部90は、フィードバック用
タイミング信号に従って、レーダトリガの周期Tの半周
期をパルス圧縮演算周期、残り半周期をスルー演算周期
に時分割する信号を生成する。
【0085】但し、パルス圧縮演算周期/スルー演算周
期は、16ステージバタフライ演算部36#16のIF
FT演算周期/FFT演算周期に一致する。
【0086】係数メモリ92は、FFTタイミング信号
に従ってカウントして、FFT/IFFT信号がパルス
圧縮演算を示すとき、ウェイト関数信号に従い、カウン
ト値に対応するA系データ及びB系データに対する係数
を出力する。複素乗算器94は、A系データ及びB系デ
ータと係数を乗算して出力する。
【0087】出力タイミング制御部96は、フィードバ
ック用タイミング信号に同期してカウントして、複素乗
算器94から出力されるA系データ及びB系データをデ
ータメモリ98に入力順と同じ並びでライトする。
【0088】データメモリ98にライトされたパルス圧
縮演算されたA系及びB系データは、スルー演算期間、
出力タイミング制御部96の制御によりリードされて、
出力経路選択部100及びFFT/IFFT演算データ
入力部30を通して、FFT/IFFT演算部32の1
ステージバタフライ演算部36#1に入力される。
【0089】N=16であり偶数なので、1ステージバ
タフライ演算部36#1のIFFT演算期間とスルー期
間とが一致するので、パルス圧縮演算部38のA系及び
B系データは、1ステージバタフライ演算部36#1の
IFFT演算期間の間に入力される。
【0090】(e) IFFT演算 FFT/IFFT信号がIFFT演算期間を示す場合も
FFT演算の場合と同様にして、Iステージバタフライ
演算部36#Iの係数メモリ62#Iは、IFFT演算
用の複素係数を複素乗算器62#Iに出力する。複素乗
算器64#I,D−FF66#I,複素加算器68#I
及び複素減算器70#IによりIFFT演算を行って、
レベル制御部72#Iに出力される。
【0091】ダイナミックレンジ制御部34は、IFF
T演算周期の間に、図6に示したウェイト関数の係数に
従って設定された図7に示したダイナミックレンジ制御
により、各ステージ毎に、1ビットシフト処理又はリミ
ッティング処理をレベル制御部72#Iに指示する。
【0092】レベル制御部72#Iは、ダイナミックレ
ンジ制御部34の指示に従って、2個の複素データに対
して、1ビットシフト又はリミッティング処理を行う。
これにより、IFFT演算によるオーバフロを最小の演
算誤差で回避することができる。
【0093】スイッチング制御・データメモリ制御部7
4#Iは、FFT演算期間にライトしたデータメモリ7
8#Di1,78#Di2とは異なるデータメモリ78
#Dj1,Dj2(j≠i)に、次(I+1)ステージ
バタフライ演算部36#(I+1)のIFFT演算処理
順の並びでレベル制御部72#Iの2個の複素出力デー
タをライトする。
【0094】スイッチング制御・データメモリ制御部7
4#Iは、FFT周期の間にデータメモリ78#Dj
1,78#Dj2にライトしたA系及びB系データを先
頭から順にリードして、次ステージバタフライ演算部3
6#(I+1)に出力する。このようにして、IFFT
演算周期において、各Iステージバタフライ演算部36
#IでIFFT演算がパイプライン処理される。
【0095】16ステージバタフライ演算部36#16
から出力されたA系,B系のパルス圧縮演算出力データ
は、スルー演算期間において、パルス圧縮演算部38に
入力される。パルス圧縮演算部38は、スルー演算期間
において、図16に示すように、パルス圧縮演算出力デ
ータ×1のスルー演算をして、データメモリ98にライ
トする。パルス圧縮演算期間において、データメモリ9
8からパルス圧縮演算出力データをリードして、出力レ
ベル制御部40に出力する。
【0096】(f) レベル補正 図12中のレベル補正部110は、タイミング信号に同
期して、パルス圧縮演算出力データを入力して、入力レ
ベル拡張部28からのレベル拡張量の情報を元に、レベ
ル補正(指示された情報分のビット分、全データ列を下
位方向にビットシフトする)を行い、外部に出力する。
このため、装置入力データの振幅レベルの情報を損なう
ことなく、外部に出力できる。
【0097】図17は、最大振幅に応じて、入力レベル
拡張部28により入力データをレベル拡張した場合のパ
ルス圧縮処理波形図である。図17に示すように、最大
振幅レベルに応じて入力データをレベル拡張した場合
は、最大振幅レベルが微小レベルの入力データが入力さ
れたときでも、図21の場合と比較して、波形劣化を防
止することができることが分かる。
【0098】図18は、図14の入力波形に対してウェ
イト種別1によりパルス圧縮演算を行ったときの図2の
パルス圧縮処理装置の出力波形図である。図19は、図
18と同じ入力波形とパルス圧縮演算をパソコンにより
行った場合の理論波形図である。図18及び図19に示
すように、図2のパルス圧縮処理装置を使用したとき、
理論波形に近い波形が出力されることが分かる。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、最大振幅レベルに応じ
て、レベルを拡張してFFT/IFFT演算をするの
で、演算誤差を極力抑えて、パルス圧縮処理出力波形の
劣化を抑制することができる。また、1つのバタフライ
演算部でFFT/IFFT演算を時分割して行うので、
回路規模を小さくすることができる。更に、ダイナミッ
クレンジ制御をするので演算中でのオーバーフローを防
止することができるため、演算誤差を最小限に抑えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の実施形態によるパルス圧縮処理装置の
構成図である。
【図3】図2中の入力レベル拡張部の構成図である。
【図4】図3中のレベル拡張量を示す図である。
【図5】図2中のFFT/IFFT演算用データ入力部
の構成図である。
【図6】ウェイト関数を示す図である。
【図7】ダイナミックレンジ制御を示す図である。
【図8】図2中のIステージバタフライ演算部の構成図
である。
【図9】本発明の実施形態によるFFT演算及びIFF
T演算を示す図である。
【図10】本発明の実施形態によるFFT演算アルゴリ
ズム及びIFFT演算アルゴリズムを示す図である。
【図11】図2中のパルス圧縮演算部の構成図である。
【図12】図2中の出力レベル制御部の構成図である。
【図13】レベル補正量を示す図である。
【図14】装置入力データ波形図である。
【図15】図2のパルス圧縮処理装置のタイミングチャ
ートである。
【図16】図2のパルス圧縮処理装置の動作説明図であ
る。
【図17】最大振幅レベルに応じて、入力データをレベ
ル拡張した場合のパルス圧縮処理波形図である。
【図18】図2のパルス圧縮処理装置の出力波形図であ
る。
【図19】パルス圧縮出力の理論波形図である。
【図20】従来のパルス圧縮処理装置の構成図である。
【図21】単純にレベル拡張をした従来のパルス圧縮処
理装置の出力波形図である。
【図22】従来のFFT演算アルゴリズムとIFFT演
算アルゴリズムを示す図である。
【符号の説明】
12 入力レベル拡張手段 14 FFT演算手段 16 パルス圧縮演算手段 18 IFFT演算手段 20 出力レベル制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数変調された一定時間の第1複素デ
    ジタルデータ列の振幅の最大値と上限値とからレベル拡
    張量を算出し、前記各第1複素デジタルデータと前記レ
    ベル拡張量とを乗算して、第2複素デジタルデータ列を
    出力する入力レベル拡張手段と、 前記一定時間の前記第2複素デジタルデータ列に対して
    FFT演算をして、第1周波数データ列に変換するFF
    T演算手段と、 ウェイト関数に基いて前記第1周波数データの周波数に
    応じたウェイト係数を前記第1周波数データに乗算して
    パルス圧縮演算をして、第2周波数データ列を出力する
    パルス圧縮演算手段と、 前記第2周波数データ列に対してIFFT演算をして、
    前記一定時間の第3複素デジタルデータ列に変換するI
    FFT演算手段と、 前記各第3複素デジタルデータを前記レベル拡張量で除
    算する出力レベル制御手段と、 を具備したことを特徴とするパルス圧縮処理装置。
  2. 【請求項2】 周波数変調された一定時間の第1複素デ
    ジタルデータ列に対してFFT演算をするFFT演算手
    段と、ウェイト関数に基いてパルス圧縮演算をするパル
    ス圧縮演算手段と、IFFT演算をするIFFT演算手
    段とを含むパルス圧縮処理装置において、 前記FFT演算手段及び前記IFFT演算手段は、N
    (N≧2)個のパイプライン結合されたステージバタフ
    ライ演算手段を共用し、 前記各ステージバタフライ演算手段は、 一定周期のレーダトリガ及びクロックに従って前記各周
    期をFFT演算期間とIFFT演算期間とに時分割する
    第1時分割処理手段と、 前記レーダトリガ及び前記クロックに従ってカウント
    し、カウント値に応じて、前記FFT演算期間において
    はFFT演算用の複素係数を出力し、前記IFFT演算
    期間においてはIFFT演算用の複素係数を出力する第
    1係数メモリと、 入力されるB系複素デジタルデータと前記複素係数とを
    乗算して第2複素デジタルデータを出力する第1複素乗
    算器と、 入力されるA系複素デジタルデータと前記第2複素出力
    データとを加算して第3複素デジタルデータを出力する
    複素加算器と、 前記A系複素デジタルデータから前記第2複素デジタル
    データを減算して第4複素デジタルデータを出力する複
    素減算器と、 前記第3及び第4複素デジタルデータに基く第5及び第
    6複素デジタルデータを記憶する第1及び第2データメ
    モリと、 前記カウント値、前記FFT演算期間及び前記IFFT
    演算期間に応じて、前記第1及び第2データメモリのい
    ずれか一方のデータメモリのアドレス領域にライトし、
    他方のデータメモリのアドレス領域から前記ライトと同
    時にリードし、前記FFT演算期間と前記IFFT演算
    期間でリード及びライトするデータメモリを切り替える
    制御手段とを具備し、 前記各ステージバタフライ演算手段の前記FFT演算期
    間は次ステージバタフライ演算手段の前記IFFT演算
    期間に一致することを特徴とするパルス圧縮処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1データメモリは第3及び第4デ
    ータメモリを含み、前記第2データメモリは第5及び第
    6データメモリを含み、 前記第5及び第6複素デジタルデータが入力される第1
    及び第2入力端子と前記第3〜第6データメモリに出力
    する第1〜第4出力端子とを有し、前記第1及び第2入
    力端子と前記第1〜第4出力端子との間でスイッチング
    動作をする第1マトリクススイッチと、 前記第3〜第6データメモリに接続された第3〜第6入
    力端子と前記A系及びB系複素デジタルデータを出力す
    る第5及び第6出力端子とを有し、前記第3〜第6入力
    端子と前記第5及び第6出力端子との間でスイッチング
    動作をする第2マトリクススイッチとを更に具備し、 前記制御手段は、FFT演算アルゴリズム又はIFFT
    演算アルゴリズムに従って次ステージバタフライ演算手
    段での前記A系及びB系複素デジタルデータの入力順の
    並びで前記第3及び第4データメモリ又は前記第5及び
    第6データメモリにライトしてから前記第3及び第4デ
    ータメモリ又は前記第5及び第6データメモリからシー
    ケンシャルにリードするように前記第1、第2マトリク
    ススイッチ及び前記第3〜第6データメモリを制御する
    ことを特徴とする請求項2記載のパルス圧縮処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第1複素デジタルデータ列及び前記
    ウェイト関数に基いて、前記各ステージバタフライ演算
    手段毎に、前記第3及び第4複素デジタルデータに対し
    て、オーバフロー防止のためのレベル制御を行うダイナ
    ミックレンジ制御手段を更に具備したことを特徴とする
    請求項2記載のパルス圧縮処理装置。
  5. 【請求項5】 前記FFT演算手段は入力整列型FFT
    演算アルゴリズムであり且つ前記IFFT演算手段は出
    力整列型IFFT演算アルゴリズムである、あるいは、
    前記FFT演算手段は出力整列型FFT演算アルゴリズ
    ムであり且つ前記IFFT演算手段は入力整列型IFF
    T演算アルゴリズムであることを特徴とする請求項2記
    載のパルス圧縮処理装置。
  6. 【請求項6】 前記パルス圧縮演算手段は、 前記レーダトリガ及び前記クロックに従って、前記各周
    期をパルス圧縮演算期間とスルー演算期間に時分割する
    第2時分割処理手段と、 前記レーダトリガ及び前記クロックに従ってカウントし
    て、前記パルス圧縮演算期間においてはカウント値及び
    前記ウェイト関数に応じたウェイト係数を出力し、前記
    スルー演算期間においてはウェイト係数=1を出力する
    第2係数メモリと、 入力される第7複素デジタルデータと前記ウェイト係数
    を乗算して、第8複素デジタルデータを出力する第2複
    素乗算器と、 前記第8複素デジタルデータをライト/リードする第7
    データメモリと、 前記第7データメモリからリードされた第9複素デジタ
    ルデータが入力される第7入力端子とパルス圧縮出力デ
    ータを出力する第7出力端子又はIFFT演算用フィー
    ドバックデータを出力する第8出力端子とを有し、前記
    第7入力端子に入力される前記第9複素デジタルデータ
    を第7及び第8出力端子のいずれか一方に出力する出力
    経路選択手段と、 前記第7データメモリ及び前記出力経路選択手段を制御
    する出力タイミング制御手段とを具備したことを特徴と
    する請求項2記載のパルス圧縮処理装置。
JP07784099A 1999-03-23 1999-03-23 パルス圧縮処理装置 Expired - Fee Related JP3556512B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07784099A JP3556512B2 (ja) 1999-03-23 1999-03-23 パルス圧縮処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07784099A JP3556512B2 (ja) 1999-03-23 1999-03-23 パルス圧縮処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000275331A true JP2000275331A (ja) 2000-10-06
JP3556512B2 JP3556512B2 (ja) 2004-08-18

Family

ID=13645258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07784099A Expired - Fee Related JP3556512B2 (ja) 1999-03-23 1999-03-23 パルス圧縮処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3556512B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012089053A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Raytron:Kk フーリエ変換処理装置
KR101213044B1 (ko) * 2011-04-26 2012-12-20 국방과학연구소 펄스 압축 장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012089053A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Raytron:Kk フーリエ変換処理装置
KR101213044B1 (ko) * 2011-04-26 2012-12-20 국방과학연구소 펄스 압축 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3556512B2 (ja) 2004-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6273378A (ja) 移動窓非漸化型離散的フ−リエ変換を計算する装置
JPS6293755A (ja) 離散的フ−リエ変換を計算する装置及び該装置を利用したパルス圧縮レ−ダシステム
JP2006211127A (ja) ウェイト関数生成方法、参照信号生成方法、送信信号生成装置、信号処理装置及びアンテナ装置
US8995684B2 (en) Apparatus and method for post-processing and outputting digital audio data in real time
JPH06235763A (ja) レーダ装置
JPS628269A (ja) 移動窓離散的フ−リエ変換を計算する装置および該装置を利用したレ−ダシステム
JP2550706B2 (ja) ディジタルパルス圧縮装置
JP2000275331A (ja) パルス圧縮処理装置
JP2006105968A (ja) レーダ装置
US4653099A (en) SP sound synthesizer
US20230078775A1 (en) Frequency modulated continuous wave radar device and signal processing method thereof
JPH10268040A (ja) パルス圧縮送受信装置及びパルス圧縮送受信方法
JP4413697B2 (ja) 波形生成装置
JPS6118885A (ja) 複数目標表示処理器
JPH09270772A (ja) 受信妨害装置
US5903483A (en) Frequency domain kernel processor
US5687105A (en) Processing device performing plural operations for plural tones in response to readout of one program instruction
US6972362B2 (en) Method and device for generating electronic sounds and portable apparatus utilizing such device and method
JP2006186425A (ja) 畳み込み演算回路
CN118276001A (zh) 一种模拟敌方雷达信号的雷达目标模拟系统
JP4478696B2 (ja) 波形生成装置
JP2006086681A (ja) A/d変換装置のデータ補正装置およびデータ補正方法
JPH01284015A (ja) クロック位相設定回路
KR100374651B1 (ko) 씨디엠에이 시스템에서의 타임 트랙커 장치
SU1651300A1 (ru) Тригонометрический конвейерный преобразователь

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040331

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040512

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080521

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120521

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130521

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140521

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees