JP2000274616A - 触媒燃焼加熱装置 - Google Patents

触媒燃焼加熱装置

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JP2000274616A
JP2000274616A JP11077678A JP7767899A JP2000274616A JP 2000274616 A JP2000274616 A JP 2000274616A JP 11077678 A JP11077678 A JP 11077678A JP 7767899 A JP7767899 A JP 7767899A JP 2000274616 A JP2000274616 A JP 2000274616A
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fluid
tube
tanks
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catalyst
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Tomoji Yamada
知司 山田
Shoji Hirose
祥司 廣瀬
Atsushi Ogino
温 荻野
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Toyota Motor Corp
Soken Inc
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Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒反応による発熱でチューブが熱膨張する
際に、接合不良や破損が生じるのを防止し、安全で熱交
換効率が高く、かつ耐久性に優れる触媒燃焼加熱装置を
提供する。 【解決手段】 触媒付熱交換器の外壁となる筒状カバー
体1の、対向する筒内壁面に沿って一対の流体タンク
3、4を配設する。一対の流体タンク3、4とカバー体
1で囲まれる空間を燃料ガス流路11とし、これを横切
る複数のチューブ2の両端を流体タンク3、4にそれぞ
れ連結して、被加熱流体の流路を形成する。カバー体1
の筒内壁面と各流体タンク3、4間に、間隙6を設けて
板バネ7を配設し、チューブ2の熱膨張によるチューブ
2長手方向の伸びを吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用あるいは自
動車用暖房器の熱源等に用いられ、燃料ガスの触媒によ
る酸化反応熱を利用して被加熱流体を加熱する触媒燃焼
加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】可燃性ガス(燃料ガス)を酸化触媒を用
いて燃焼させ、発生する熱を利用して被加熱流体を加熱
する触媒燃焼加熱装置が知られ、家庭用、自動車用をは
じめ様々な用途への利用が期待されている。このような
触媒燃焼加熱装置は、通常、液体または気体の被加熱流
体が流れるチューブの外周に一体に接合した多数のフィ
ンに、白金やパラジウム等の酸化触媒を担持した触媒付
熱交換器を備え、上記多数のフィンに燃料ガスを接触さ
せて酸化反応を生起するようになしてある。
【0003】従来の触媒付熱交換器の一例を図2
(a)、(b)に示す。図2(a)において、触媒付熱
交換器は、上下一対の流体タンク3、4を有し、これら
流体タンク3、4の間に燃料ガス流路11を形成してい
る。燃料ガス流路11内には、図の左端部に設けた燃料
供給口12から燃料ガスが供給され、右端部に設けた排
気口13へ向けて流れるようになしてある。
【0004】燃料ガス流路11内には、燃料ガスの流れ
を横切るように上下方向に延びる複数のチューブ2が層
状に配設され、各チューブ2の両端は、上記一対の流体
タンク3、4にそれぞれ連結されている。一対の流体タ
ンク3、4は、内部が仕切壁3a、4aによりそれぞれ
複数に区画されており、上方の流体タンク3の左端部に
流体導出管52を、下方の流体タンク4の右端部に流体
導入管51を接続することで、流体導入管51より上記
一対の流体タンク3、4および上記複数のチューブ2内
を経て流体導出管52に至る被加熱流体の流路が形成さ
れる。この時、被加熱流体は、図に矢印で示すように、
燃料ガス流路11下流側の第3の層2Cより、第2の層
2B、最上流の第1の層2Aの順に流れる。
【0005】各チューブ2の外周には、リング状の多数
のフィン21がロー付け等の方法で接合され、これらフ
ィン21表面およびチューブ2の外表面に燃料ガスと接
触して酸化反応を生起する酸化触媒が担持してある。こ
のような構成において、燃料供給口12より燃料ガス流
路11内に供給される燃料ガスは、燃料ガス流路11内
においてチューブ2およびフィン21表面の酸化触媒に
接触し、酸化反応を起こして、触媒燃焼しながら排気口
13へ向かう。酸化反応により発生した熱は、フィン2
1からチューブ2を経て、その内部を流れる被加熱流体
に伝達され、被加熱流体は、燃料ガス流路11の下流の
第3の層2Cから第1の層2Aへ向かう間に高温に加熱
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
触媒燃焼加熱装置において、触媒付熱交換器の燃料ガス
流路11内には、触媒に接触する前の未燃の燃料ガスが
大量に存在する。また、燃料ガスとしては、通常、水素
やメタノールといった可燃性のガスが使用され、人体へ
の影響も懸念されるため、燃焼が完了する以前に装置外
へ漏れ出さないように、燃料ガス流路11を出入口を除
き密閉する必要がある。上記従来の触媒燃焼加熱装置で
は、図2(b)に示すように、流体タンク3、4が触媒
付熱交換器の上下外壁を構成しており、これら流体タン
ク3、4に、外側壁となる左右一対の金属製側板81、
82を溶接等の手段により接合して、流体タンク3、4
と側板81、82とで囲まれる閉空間を燃料ガス流路1
1となしている。
【0007】しかしながら、上記構成の触媒付熱交換器
では、フィン21およびチューブ2の表面で直接発熱す
るため、外部への熱の放出が少なく熱交換効率が高い利
点がある反面、熱交換器を構成するフィン21およびチ
ューブ2と、燃料ガス流路11を形成する側板81、8
2等、他部材との間の温度差が大きくなりやすい。そし
て、チューブ2と他部材間で熱膨張による伸び量に差が
生じる結果、以下のような問題が発生した。すなわち、
発熱量が多くなってチューブ2が熱膨張を起こすと長手
方向である図2(b)の上下方向に伸び、これに伴いチ
ューブ2の両端に結合される流体タンク3、4も同じ方
向に移動しようとする。ところが、流体タンク3、4は
側板81、82に固定されており、未反応の燃料ガスに
さらされる側板81、82は低い温度に維持されるため
に、ほとんど熱膨張を起こさない。このため、流体タン
ク3、4の移動が拘束されて、チューブ2と流体タンク
3、4の接合部に応力が発生し、接合が不良となった
り、甚だしい場合には破損を生じて、被加熱流体の漏れ
等を引き起こすおそれがあった。
【0008】また、上記構成では、チューブ2の内部を
流れる被加熱流体の温度が、チューブ2の各層2A〜2
C内で異なり、この温度差によって、隣り合うチューブ
層間に伸び量の差が生じることも、流体タンク3、4の
変形や破損が起こる要因となっていた。さらに、側板8
1、82を流体タンク3、4の側面に溶接等により接合
する工程において、前工程として行ったロー付け時のロ
ーや担持された触媒の一部が溶接面に付着していると、
溶接割れを生じる等の問題もあった。
【0009】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、
その目的は、触媒反応による発熱でチューブが熱膨張す
る際に、接合不良や破損が生じるのを防止することがで
き、また、製作工程において溶接割れ等が生じることの
ない、安全で熱交換効率が高く、かつ耐久性に優れる触
媒燃焼加熱装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明請求項1の触媒燃焼加熱装置は、一対の流体
タンク間に形成した燃料ガス流路内に、該燃料ガス流路
を横切って複数のチューブを配設し、これら複数のチュ
ーブの両端を上記一対の流体タンクにそれぞれ連結し
て、上記一対の流体タンクおよび上記複数のチューブ内
に被加熱流体の流路を形成するとともに、各チューブの
外表面に燃料ガスと接触して酸化反応を生起する酸化触
媒を担持した触媒付熱交換器を備えている。上記触媒付
熱交換器は、その外壁を構成する筒状カバー体を有し、
該カバー体の対向する筒内壁面に沿って上記一対の流体
タンクを配設している。そして、この一対の流体タンク
と上記カバー体とで囲まれる空間を上記燃料ガス流路と
するとともに、上記カバー体の上記筒内壁面と各流体タ
ンクとの間に、上記チューブの熱膨張による伸びを吸収
する吸収手段を設けている。
【0011】上記構成によれば、上記触媒付熱交換器の
外壁を構成する上記筒状カバー体内に、上記吸収手段を
介して上記一対の流体タンクを保持しており、従来のよ
うに触媒付熱交換器の外壁材に上記流体タンクが接合さ
れていないので、触媒燃焼による熱で上記一対の流体タ
ンクを連結する上記チューブが熱膨張しても、上記流体
タンクの移動が拘束されることがない。そして、上記カ
バー体と各流体タンクの間に上記吸収手段が介在してい
るので、上記チューブの熱膨張に伴い上記流体タンクが
外方へ移動しても、上記吸収手段によってその伸びが吸
収され、上記カバー体に影響が及ぶことはない。また、
上記流体タンクに側板を接合する従来構成のように、溶
接割れを生じるおそれがない。よって、熱応力による接
合部の不良や破損、被加熱流体の漏れ等を防止すること
ができ、安全で熱交換効率が高く、しかも耐久性の高い
触媒燃焼加熱装置が実現できる。
【0012】請求項2の構成では、上記吸収手段が、上
記カバー体の上記筒内壁面と各流体タンクとの間に形成
される所定の間隙と、該間隙に配設され上記一対の流体
タンクを弾性支持する弾性部材とからなる。
【0013】標準的な大きさの触媒付熱交換器におい
て、触媒燃焼で加熱された上記チューブの伸びを抑える
には多大な応力が必要となるが、その伸び量自体は例え
ば0.5mmに満たない程度であることが判明した。そ
こで、上記カバー体と各流体タンクとの間に伸び量を許
容できる程度の間隙を設け、ここに弾性部材を配設して
上記一対の流体タンクを弾性支持するようにすれば、上
記カバー体内に上記一対の流体タンクを支持しつつ、上
記チューブの熱膨張による伸びを吸収することができ
る。また、上記チューブの熱膨張による伸び量はごく僅
かであるので、触媒付熱交換器が大型化することはな
い。
【0014】請求項3の構成では、上記所定の間隙を、
上記チューブの熱膨張による伸び量を吸収可能な大きさ
に設定し、上記弾性部材を、上記一対の流体タンクを弾
性支持可能な弱いバネ力を有するバネ部材で構成する。
【0015】具体的には、上記チューブの熱膨張による
伸び量以上の間隙を有していれば、上記流体タンクが移
動しても上記カバー体に当接することはない。また、上
記弾性部材としては、板バネや皿バネ等のバネ部材を使
用することができ、触媒付熱交換器の自重を支えられる
程度の弱いバネ力とすることで、上記流体タンクの移動
を規制することなく、上記カバー体内に上記流体タンク
を弾性支持することができる。
【0016】請求項4の構成では、上記各流体タンク
を、燃料ガス流路の流れ方向に並設され、上記チューブ
の長手方向において互いに独立に移動可能な複数の分割
タンクで構成する。
【0017】上記流体タンクを燃料ガス流路の流れ方向
に複数に分割すると、隣接する上記チューブの層を被加
熱流体が順に流れるために各層間で温度差が生じる。上
記流体タンク内を仕切壁で分割する従来構成では、この
温度差により隣り合う上記チューブ間で伸び量に差が生
じるために、上記流体タンクの破損等のおそれがある
が、上記構成では、互いに独立な複数の分割タンクを設
けたので、各分割タンクが、それぞれ連結される上記チ
ューブの伸び量に応じて移動することができ、変形、損
傷等を防止することができる。
【0018】請求項5の構成では、隣接する上記分割タ
ンクの間にアーチ状に架け渡されてこれらの間に形成さ
れる隙間を覆う連結部材を設ける。上記流体タンクを分
割した場合、分割タンクの隙間からの未燃ガスのすり抜
けが懸念されるが、隣接する上記分割タンク間を連結部
材にて連結することで、これを防止することができる。
また、連結部材をアーチ状に架け渡したので、各分割タ
ンクの移動を妨げることがない。
【0019】請求項6の構成では、上記チューブが、外
周に接合される多数のフィンを有しており、上記フィン
および上記チューブの表面に上記酸化触媒を担持する。
上記チューブの外周にフィンを設けることで、触媒担持
面積が増大し、燃料ガスの燃焼を促進して熱交換効率を
高めることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の第1の
実施の形態を説明する。図1(a)、(b)は触媒燃焼
加熱装置の主要部となる触媒付熱交換器の構成を示すも
ので、その外壁を構成する角筒状のカバー体1内には、
上下内壁面に沿って上下一対の流体タンク3、4が対向
配設してある。これら流体タンク3、4とカバー体1と
で囲まれる空間は燃料ガス流路11となしてあり(図1
(b))、カバー体1の一端側(図1(a)の左端側)
に設けた燃料供給口12より他端側(図1(a)の右端
側)に設けた排気口13へ向けて、燃料ガスが流れるよ
うになしてある。
【0021】燃料ガス流路11内には、該燃料ガス流路
11を横切って上下方向に延びる多数のチューブ2が配
設してある。これら多数のチューブ2は、燃料ガスの流
れ方向に層状に配置されており、ここでは、燃料ガス流
路11の上流側より第1の層2A、第2の層2B、第3
の層2Cの3層状となしてある。各チューブ2の外周に
は、リング状の多数のフィン21がロー付け等の方法で
接合されており、これらフィン21表面およびチューブ
2の外表面には、燃料ガスと接触して酸化反応を生起す
る、白金やパラジウム等の酸化触媒が担持してある。な
お、上記フィン21の外径や数、取付け間隔等は、接合
されるチューブ2内の被加熱流体に必要な熱量に応じて
適宜設定される。また、チューブ2の数や配置等も適宜
設定することができる。
【0022】各チューブ2の両端は、燃料ガス流路11
を挟んで対向する上記流体タンク3、4にそれぞれ連結
されている。各流体タンク3、4は、それぞれ燃料ガス
の流れ方向に複数に分割されており、上方の流体タンク
3は、上流側の分割タンク31と下流側のこれより容量
の大きい分割タンク32、下方の流体タンク4は、上流
側の分割タンク41と下流側のこれより小容量の分割タ
ンク42からなる。これら分割タンク31、32、分割
タンク41、42は、それぞれ別体に設けられ、チュー
ブ2の長手方向(図の上下方向)に互いに独立に移動可
能となしてある。
【0023】ここで、分割タンク31、32、分割タン
ク41、42はそれぞれ、僅かな隙間を有して近接して
おり、この隙間から未燃の燃料ガスがすり抜けるのを防
止するために、分割タンク31、32、分割タンク4
1、42間を、連結部材であるごく薄い金属箔33、4
3で連結して、この隙間を覆っている。この時、金属箔
33、43はアーチ状となるように十分な幅を有して架
け渡され、後述するチューブ2の熱膨張による伸びに伴
う各分割タンク31、32、41、42の移動を妨げな
いようにしている。金属箔33、43の両端縁は、分割
タンク31、32、分割タンク41、42の燃料ガス流
路11側の表面にそれぞれ接合される。
【0024】そして、燃料ガス流路11最上流に位置す
る、第1の層2Aを構成するチューブ2を分割タンク3
1、41に、第2の層2Bを構成するチューブ2を分割
タンク32、41に、第3の層2Cを構成するチューブ
2を分割タンク32、42に接続し、分割タンク42の
右端部に流体導入管51を、分割タンク31の左端部に
流体導出管52をそれぞれ接続することにより、流体導
入管51より、流体タンク3、4および上記複数のチュ
ーブ2内を経て流体導出管52に至る被加熱流体の流路
が形成される。この時、被加熱流体は、図に矢印で示す
ように、分割タンク42、第3の層2C、分割タンク3
2、第2の層2B、分割タンク41、第1の層2A、分
割タンク31の順に、燃料ガス流路11の下流側より上
流側へ向けて流れる。
【0025】各流体タンク3、4と、上記カバー体1の
上下内壁面との間には、チューブ2の熱膨張による伸び
を吸収する吸収手段として、それぞれ所定の間隙6を設
けるとともに、該間隙6に弾性部材である複数の板バネ
7を、ほぼ等間隔で挿通配置してある。上記間隙6は、
触媒燃焼によりチューブ2が熱膨張した時の上下方向の
伸び量を吸収可能な大きさに設定される。また、板バネ
7は、触媒付熱交換器の自重が受け止めることができ、
流体タンク3、4の移動を規制しない程度のごく弱いバ
ネ力を有するものを使用する。これにより、複数のチュ
ーブ2で連結された流体タンク3、4を、上記カバー体
1内に弾性支持して、その姿勢を良好に保つことができ
る。また、燃料ガス流路11の幅方向(図1(b)の左
右方向)においては、未燃ガスのすり抜けを防止するた
めに、各流体タンク3、4と上記カバー体1との間隙は
できるだけ小さくするのがよく、流体タンク3、4の外
表面と上記カバー体1の内側面とは、流体タンク3、4
の上下方向の移動がスムーズになされる程度に接触して
いる。板バネ7に代えて、皿バネ等の他のバネ部材また
は、上記カバー体1内に流体タンク3、4を弾性支持可
能な同様の作用を有する弾性部材を用いることもでき
る。
【0026】上記構成において、燃料ガスが、燃料供給
口12より燃料ガス流路11内に供給されると、チュー
ブ2またはその外周のフィン21表面で、酸化触媒と接
触することによって酸化反応を起こし、触媒燃焼しなが
ら排気口13へ向かう。酸化反応により発生した熱は、
フィン21からチューブ2に伝達され、その内部を流れ
る被加熱流体を加熱する。流体導入管51より被加熱流
体の流路に流入する被加熱流体は、被加熱流体の流路を
流通する間に、この酸化反応熱によって徐々に加熱さ
れ、高温となって流体導出管52より外部へ導出され
る。
【0027】この時、被加熱流体の熱によってチューブ
2が加熱されると、熱膨張を起こして長手方向に伸び、
これに伴い、流体タンク3、4が同方向へ移動しようと
する。ここで、本発明では、流体タンク3、4が触媒付
熱交換器の外壁を構成せず、他の外壁材とも接合されて
いないので、熱膨張によるチューブ長手方向への移動が
規制されることはない。また、流体タンク3、4とカバ
ー体1との間に、熱膨張による伸び量を許容可能な間隙
6を設け、該間隙6に配した板バネ7を介して流体タン
ク3、4を弾性支持するようにしたので、カバー体1内
での流体タンク3、4の姿勢を良好に保ちながら、その
移動を許容して伸びを吸収することができる。
【0028】さらに、本実施の形態では、各流体タンク
3、4を複数の分割タンク31、32、41、42で構
成したので、チューブ2の伸び量に応じてそれぞれが独
立に移動可能である。すなわち、チューブ2の各層2A
〜2C内を流れる被加熱流体の温度差によって、隣接す
るチューブ2の伸び量に差が生じても、各分割タンク3
1、32、41、42に応力の差による歪みが生じず、
応力割れ等の不具合が防止できる。また、各分割タンク
31、32、41、42間の隙間を覆う金属箔33、4
3を設けたので、タンク間の隙間から未燃ガスがすり抜
けることがなく、未燃燃料の排出が防止される。
【0029】なお、例えば、一般的な触媒付熱交換器に
おいて、長さ70mmのステンレスパイプを用い、触媒
燃焼で400℃程度に加熱した時のチューブ2の伸びを
抑えるには、1400N/mm2 程度の多大な応力が必
要になるが、その伸び量自体は0.5mmに満たない程
度である。従って、流体タンク3、4とカバー体1の間
の間隙6はごく小さく、カバー体1を設けても装置が大
型化することはない。また、流体タンク3、4に側板を
接合する従来構成のように、溶接割れのおそれもない。
よって、熱応力による接合部の不良や破損、被加熱流体
の漏れ等を防止することができ、安全で熱交換効率が高
く、しかも耐久性の高い触媒燃焼加熱装置を実現でき
る。
【0030】上記実施の形態では、触媒付熱交換器を横
置きとしたが、縦置きとしてももちろんよい。また、被
加熱流体の流れの方向と燃料ガスの流れの方向とを一致
させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、(a)は触
媒燃焼加熱装置の主要部となる触媒付熱交換器の構成を
示す断面図、(b)は(a)のIb−Ib線断面図であ
る。
【図2】(a)は従来の触媒燃焼加熱装置の主要部とな
る触媒付熱交換器の構成を示す断面図、(b)は(a)
のIIb−IIb線断面図である。
【符号の説明】
1 カバー体 11燃料ガス流路 12 燃料ガス供給口 13 排気口 2 チューブ 21 フィン 31、32 流体タンク 33 金属箔 41、42 流体タンク 43 金属箔(連結部材) 51 被加熱流体導入路 52 被加熱流体導出路 6 間隙 7 板バネ(弾性部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 祥司 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 荻野 温 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3K017 BA01 BA10 BB10 BC10 BE11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の流体タンク間に形成した燃料ガス
    流路内に、該燃料ガス流路を横切って複数のチューブを
    配設し、これら複数のチューブの両端を上記一対の流体
    タンクにそれぞれ連結して、上記一対の流体タンクおよ
    び上記複数のチューブ内に被加熱流体の流路を形成する
    とともに、各チューブの外表面に燃料ガスと接触して酸
    化反応を生起する酸化触媒を担持した触媒付熱交換器を
    備える触媒燃焼加熱装置であって、上記触媒付熱交換器
    の外壁を構成する筒状カバー体を有し、該カバー体の対
    向する筒内壁面に沿って上記一対の流体タンクを配設し
    て、この一対の流体タンクと上記カバー体とで囲まれる
    空間を上記燃料ガス流路とするとともに、上記カバー体
    の上記筒内壁面と各流体タンクとの間に、上記チューブ
    の熱膨張による伸びを吸収する吸収手段を設けたことを
    特徴とする触媒燃焼加熱装置。
  2. 【請求項2】 上記吸収手段が、上記カバー体の上記筒
    内壁面と各流体タンクとの間に形成される所定の間隙
    と、該間隙に配設され上記一対の流体タンクを弾性支持
    する弾性部材からなる請求項1記載の触媒燃焼加熱装
    置。
  3. 【請求項3】 上記所定の間隙を、上記チューブの熱膨
    張による伸び量を吸収可能な大きさに設定し、上記弾性
    部材を、上記一対の流体タンクを支持可能な弱いバネ力
    を有するバネ部材で構成した請求項2記載の触媒燃焼加
    熱装置。
  4. 【請求項4】 上記各流体タンクを、上記燃料ガス流路
    の流れ方向に並設され、上記チューブの長手方向におい
    て互いに独立に移動可能な複数の分割タンクにて構成し
    た請求項1ないし3のいずれか記載の触媒燃焼加熱装
    置。
  5. 【請求項5】 隣接する上記複数の分割タンクの間にア
    ーチ状に架け渡されてこれらの間に形成される隙間を覆
    う連結部材を設けた請求項4記載の触媒燃焼加熱装置。
  6. 【請求項6】 上記チューブが、外周に接合される多数
    のフィンを有し、該フィンおよび上記チューブの表面に
    上記酸化触媒を担持した請求項1ないし5のいずれか記
    載の触媒燃焼加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100444478B1 (ko) * 2002-08-14 2004-08-16 현대자동차주식회사 열팽창 변형에 유동적인 라디에이터

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