JP2000274350A - 斜板式圧縮機 - Google Patents

斜板式圧縮機

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JP2000274350A
JP2000274350A JP11078414A JP7841499A JP2000274350A JP 2000274350 A JP2000274350 A JP 2000274350A JP 11078414 A JP11078414 A JP 11078414A JP 7841499 A JP7841499 A JP 7841499A JP 2000274350 A JP2000274350 A JP 2000274350A
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swash plate
piston
cylinder bore
neck
force
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JP11078414A
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Fuminobu Enoshima
史修 榎島
Takayuki Kato
崇行 加藤
Masato Takamatsu
正人 高松
Masahiro Yokota
政博 横田
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/0873Component parts, e.g. sealings; Manufacturing or assembly thereof
    • F04B27/0878Pistons

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Compressor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】片頭ピストンの軽量化を図るとともに、シリン
ダボアとの円滑な摺動性を確保する。 【解決手段】片頭ピストン11は、シリンダボア2aに
嵌合される頭部11bと、該頭部11bの下方側から首
部11aに向けて延びるサイドフォースの受圧壁11c
1と、該頭部11bの上方側から同じく首部11aに向
けて延びる案内壁11c2とを有し、該首部11aと少
なくともサイドフォースの受圧壁11c1とはリブ11
dによって橋絡されている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、斜板式圧縮機に係
り、詳しくは、駆動軸と共に回転する斜板に一対のシュ
ーを介して連係した片頭ピストンが、シリンダボア内を
直動することによってガス圧縮を行うようにした斜板式
圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に車両空調用に供される斜板式圧縮
機は、斜板がクランク室内で駆動軸に装着され、駆動軸
と共動する斜板の回転がシリンダボアに挿嵌された片頭
ピストンの往復直線運動に変換される。そして外部冷凍
回路から帰還した冷媒ガスは、片頭ピストンの直動に伴
って吸入室からシリンダボア内に吸入され、圧縮された
のち吐出室に吐出される。すなわち、かかる斜板式圧縮
機は、このようにクランク室を経由することなく帰還冷
媒が直接シリンダボアへ導入される構成であるため、ク
ランク室内に配置されている各摺動部品の潤滑は、主と
してブローガスと共にクランク室に供給される潤滑油に
依存している。
【0003】この種の圧縮機は、その多くが可変容量型
式であり、単に車両搭載用のための軽量化に加えて、片
頭ピストンにはあくなき減量が求められる。何故ならば
片頭ピストンの質量が大きいほど高速回転時の容量制御
性が悪化するからである。すなわちピストンの質量が大
きいと吸入行程から圧縮行程への切換え時に、大きなピ
ストン慣性力が斜板傾角を増大する向きに作用し、クラ
ンク室圧の調整にもかかわらず、本来落着くべき容量位
置を通り越し、容量が不安定となってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、片頭ピスト
ンの軽量化を目的として、これを中空状に形成するとい
った提案も散見されるが、いずれも二つの部材を溶接す
るといった工程を必要とすることから、製作コストの高
騰を免れない。一方、特開平9ー203378号公報開
示のピストンは、ピストンの本体部に斜板の回転方向に
沿って貫通する貫通部を形成することにより軽量化を図
っているが、この貫通部によって形成されるとくに駆動
軸心に近い側に位置する摺動面は、それほどサイドフォ
ースが集中しない余剰領域をも含んで形成されているた
め、到底究極的な減量とはいい難い。
【0005】本発明は、軽量、かつ製作が容易なばかり
でなく、片頭ピストンの円滑な摺動性をも確保すること
を解決すべき技術課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明に係る斜板式圧縮機は、駆動軸に傾動可
能に支持された斜板の両面を、片頭ピストンの首部に配
設されたシューを介して挟持し、斜板の回転運動をシリ
ンダボア内に挿嵌された片頭ピストンの往復直線運動に
変換するとともに、片頭ピストンに対抗的に作用する圧
力差を調整してピストンストロークを変化させるように
構成した斜板式圧縮機において、上記片頭ピストンは、
上記シリンダボアに嵌合される頭部と、該頭部の下方側
から上記首部に向けて延びるサイドフォースの受圧壁
と、該頭部の上方側から同じく首部に向けて延びる案内
壁とを有し、該首部と少なくとも上記サイドフォースの
受圧壁とはリブによって橋絡されていることを特徴とし
ている。
【0007】すなわち、本発明圧縮機に用いられる片頭
ピストンは、首部と頭部との間が、サイドフォースの受
圧壁、案内壁及びリブを除き、大きく開放されているの
で、まさに究極ともいえる減量が達成できる。一方、斜
板とシューとの摺接界面から飛散した潤滑油粒は、この
ような開放空域を経てシリンダボア内へ有効に供給され
るので、ピストンの円滑な摺動も確実に保証される。
【0008】さらに請求項2記載の発明のように、上記
サイドフォースの受圧壁を、斜板の回転方向先行側に偏
在して傾設したものでは、斜板とシューとの摺接界面か
ら飛散したのち、遠心力の影響を受けて流動する潤滑油
粒が、これと同調する向きに斜傾した受圧壁の内面によ
り巧みに誘導されるので、一層潤沢な給油が可能とな
る。なお、頭部の上方側及び下方側なる表現は、駆動軸
心の直上に位置したシリンダボア内のピストン姿勢を基
準としている。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明を具体化した斜板式圧
縮機の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。図
1に示すように、フロントハウジング1は、シリンダブ
ロック2の前端面に接合されている。リヤハウジング3
は、バルブプレ−ト4を介してシリンダブロック2の後
端面に接合されている。フロントハウジング1、シリン
ダブロック2及びリヤハウジング3は、圧縮機の外郭部
材を構成している。吸入室3a及び吐出室3bは、リヤ
ハウジング3とバルブプレ−ト4との間に形成されてい
る。外部冷凍回路(図示しない)からの冷媒ガスは、導
入口3cを介して吸入室3aに直接導入される。
【0010】バルブプレ−ト4は、吸入ポート4a、吸
入弁4b、吐出ポート4c及び吐出弁4dを有してい
る。クランク室5は、フロントハウジング1とシリンダ
ブロック2との間に形成されている。駆動軸6は、一対
のベアリング7を介してフロントハウジング1及びシリ
ンダブロック2に回転可能に支持され、クランク室5内
を貫通している。支持孔2bはシリンダブロック2の中
心部に形成されている。駆動軸6の後端は支持孔2b内
に挿入され、ベアリング7を介して支持孔2bの内周面
によって支持されている。
【0011】ラグプレ−ト8は駆動軸6に固定されてい
る。斜板9はクランク室5内において駆動軸6にその軸
心L方向へスライド可能かつ傾動可能に支持されてい
る。斜板9はヒンジ機構10を介してラグプレ−ト8に
連結されている。ヒンジ機構10は、ラグプレ−ト8に
形成された支持アーム19と、斜板9に形成された一対
のガイドピン20とより構成されている。ガイドピン2
0は、支持アーム19に形成された一対のガイド孔19
aにスライド可能に嵌入されている。ヒンジ機構10
は、斜板9を駆動軸6と一体的に回転させるとともに、
斜板9の軸心L方向への移動及び傾動を案内する。
【0012】複数のシリンダボア2aは、駆動軸6の周
囲においてシリンダブロック2に形成され、駆動軸6の
軸心L方向に沿って延びている。片頭ピストン(以下、
単にピストンという)11は、シリンダボア2a内に収
容されている。ピストン11の首部11aには溝16が
形成され、その互いに対向する内壁面には、一対のシュ
ー12の半球部が相対的に摺動可能に嵌められている。
斜板9は両シュー12の平面部にて摺動可能に挟持され
ている。斜板9の回転運動はシュー12を介してピスト
ン11の往復直線運動に変換され、ピストン11はシリ
ンダボア2a内を前後に往復動する。ピストン11が上
死点から下死点へ移動する吸入行程のときに、吸入室3
a内の冷媒ガスが吸入ポート4aから吸入弁4bを押し
開いてシリンダボア2a内へ流入する。ピストン11が
下死点から上死点へ移動する圧縮行程のときに、シリン
ダボア2a内の冷媒ガスが圧縮されて、吐出ポート4c
から吐出弁4dを押し開いて吐出室3bに吐出される。
【0013】スラストベアリング21は、ラグプレ−ト
8とフロントハウジング1との間に配置されている。冷
媒ガスの圧縮に伴い、ピストン11には圧縮反力が作用
する。この圧縮反力は、ピストン11、斜板9、ラグプ
レ−ト8及びスラストベアリング21を介してフロント
ハウジング1で受け止められる。図2から明らかなよう
に、ピストン11の首部11aには回り止め部22が一
体的に形成されている。回り止め部22は、フロントハ
ウジング1の内周面とほぼ同一径の周面を有しているた
め、ピストン11が軸心を中心とした回転力を受けたと
しても、フロントハウジング1の内周面との接触により
ピストン11の回転を防止する。
【0014】図1に示すように、給気通路13は、吐出
室3bとクランク室5とを接続している。電磁バルブ1
4はリヤハウジング3に取り付けられ、給気通路13の
途中に配置されている。電磁バルブ14のソレノイド1
4aが励磁されると、弁体14bが弁孔14cを閉鎖
し、ソレノイド14aが消磁されると、弁体14bが弁
孔14cを開放する。
【0015】抽気通路6aは駆動軸6内に形成されてい
る。抽気通路6aは、クランク室5に開口する入口と、
支持孔2bの内部に開口する出口とを有している。抽気
孔2cは、支持孔2bの内部と吸入室3aとを接続して
いる。ソレノイド14aの励磁により給気通路13が閉
鎖された状態では、吐出室3b内の高圧の冷媒ガスがク
ランク室5へ供給されない。この状態では、クランク室
5内の冷媒ガスが、抽気通路6a及び抽気孔2cを介し
て吸入室3aへ流出するばかりであり、クランク室5内
の圧力は吸入室3a内の低い圧力に近づいていく。この
ため、クランク室5内の圧力が小さくなり、図1に示す
ように、斜板9の傾角が最大となって、圧縮機の吐出容
量が最大となる。
【0016】ソレノイド14aの消磁により給気通路1
3が開放された状態では、吐出室3b内の高圧の冷媒ガ
スがクランク室5へ供給され、クランク室5内の圧力が
上昇する。そのため、クランク室5内の圧力が大きくな
り、ついには斜板9の傾角が最小となって、圧縮機の吐
出容量が最小となる。斜板9は、斜板9の前面に形成さ
れたストッパ9aがラグプレ−ト8に当接することによ
って、予め定められた最大傾角を越えて傾斜しないよう
に規制され、一方、駆動軸6に装着されたリング15に
当接することによって、その最小傾角が規制される。
【0017】このように、ソレノイド14aの励磁又は
消磁により給気通路13の閉鎖又は開放が行われて、ク
ランク室5内の圧力が調整される。クランク室5内の圧
力が変化すると、斜板9の傾角が変化し、この斜板9の
傾角の変化に伴いピストンストロークが変化して、圧縮
機の吐出容量が調整される。電磁バルブ14のソレノイ
ド14aは、コントローラ(図示しない)の制御によ
り、冷房負荷等の情報に応じて選択的に励磁又は消磁さ
れる。つまり、圧縮機の吐出容量は冷房負荷に応じて調
整される。
【0018】なお、シリンダボア2aを有するシリンダ
ブロック2及びピストン11にはアルミニウム合金、好
適には過共晶アルミニウム珪素合金が使用され、ピスト
ン11の外周面には同種金属との直接接触を回避し、か
つシリンダボア2aとの嵌合細隙を可及的に狭く調整す
るフッ素樹脂(PTFE)の被膜が形成されている。さ
らにピストン11は、容量制御性を向上させるための軽
量化と、シリンダボア2aに対する潤滑性の確保を図る
ため、以下に詳述する特徴的な構成を備えている。
【0019】図2〜図5に示すピストン11は、上記シ
リンダボア2aに嵌合する頭部11bと、該頭部11b
の下方側、詳しくは斜板の回転方向(R)先行側に偏在
した位置から上記首部11aに向けて延びるサイドフォ
ースの受圧壁(以下、単に受圧壁という)11c1と、
該頭部11bの上方側から同じく首部11aに向けて延
びる案内壁11c2とを有し、上記首部11aと受圧壁
11c1及び案内壁11c2とは、それぞれリブ11
1、11d2によって橋絡されている。つまりピストン
11の首部11aと頭部11bとの間は、これら受圧壁
11c1、案内壁11c2及びリブ11d1、11d2を除
いて大きく開放17されている。なお、圧縮機が停止し
た際、次の起動に備えて斜板9が図示しないばねの付勢
力によってさらに小容量に近い姿勢に移行しようとする
が、このとき上記案内壁11c2が、斜板9に連動して
シリンダボア2a内に進動しようとするピストン11の
こじれを有効に防止する。
【0020】ここでピストン11に作用するサイドフォ
ースについて考察すると、ピストン11はその往復動中
に圧縮反力や自身の慣性力に起因して、シリンダボア2
aの内周面から反力(サイドフォース)を受ける。詳し
くは、図3及び図4に示すように、ピストン11が上死
点近傍にあるとき、ピストン11に作用する圧縮反力が
最も大きくなる。この圧縮反力及びピストン11の慣性
力は、斜板9に対して作用する。ピストン11は、駆動
軸6の軸心Lと直交する面に対して傾斜している斜板9
から、圧縮反力と慣性力との合力F 0 に応じた大きな反
力FS を受ける。この反力FS は、斜板9の傾斜角度に
従って、ピストン11の移動方向い沿った分力f1 と、
駆動軸6の軸心Lに向かう分力f2 とに分解される。ま
た、図4から明らかなように、斜板9の回転Rにより同
様の分力f3が発生することが分かる。これらの分力
2、f3はピストン11をシリンダボア2aの軸心に対
し傾動させる力となり、ピストン11のとくに斜板9の
回転方向(R)先行側に偏在した受圧壁11c1は、シ
リンダボア2aの開口部近傍の内周面から分力f2、f3
に応じた大きな反力(サイドフォース)Faを受ける。
【0021】ピストン11に対してサイドフォースFa
が作用する位置は、ピストン11の移動に従い変化す
る。以下にその状況を詳しく説明する。図6は、斜板9
の回転角度(ピストン11の移動位置)と、ピストン1
1に作用するサイドフォースFaの大きさとの関係を示
すグラフであり、このグラフでは、ピストン11が上死
点にあるときの斜板9の回転角度を0°としている。サ
イドフォースFaは、駆動軸6の回転Rと同方向にピス
トン全周に順次作用する。
【0022】一方、図7はサイドフォースFaの大きい
部分が集中する位相を示す説明図であり、同図は、ピス
トン11を駆動軸6の回転方向Rが時計廻りとなる側か
ら見た状態で(この図ではピストン11をその首部11
a側から見ている)、駆動軸6の軸心Lとピストン11
の軸心とを通る直線Mを仮想的に設け、この直線Mとピ
ストン11の周面との交点P1、P2のうち、駆動軸6
の軸心Lから遠い方の点P1を12時の位置としてい
る。
【0023】ピストン11が上死点に位置する状態か
ら、斜板9が矢印R方向に90°回転するまでの間に
は、シリンダボア2a内に残留する圧縮冷媒ガスが、ピ
ストン11の上死点から下死点への移動に伴い再膨張
し、再膨張が終了した後は、シリンダボア2a内への冷
媒ガスの吸入が開始されている。この状態では、斜板9
には圧縮反力が作用しておらず、斜板9に作用する力F
0はピストン11の慣性力が殆どである。従って、この
状態でもピストン11は斜板9から主に慣性力に基づく
反力FSを受けるが、実際にはこの状態になったときの
斜板9に作用する力F0がほぼ0になるので、ピストン
11にはサイドフォースFaが殆ど作用しない。
【0024】0°から90°までに斜板9が回転する間
に、サイドフォースFaが負の値になることがある。こ
れは上述した各力の向きが逆方向になることを意味して
いる。斜板9が矢印R方向に更に90°回転してピスト
ン11が下死点に位置する状態になると、12時の位置
にもサイドフォースが作用するが、その大きさは図3の
場合に比し、極めて小さい。
【0025】そして、斜板9の回転角度が270°から
360°に向かう間の圧縮行程の末期にピストン11に
作用するサイドフォースFaが最も大きくなる。この最
も大きなサイドフォースFaを受ける位置は、図6に示
すようにほぼ4〜6時の範囲T’である。従って、図5
(a)においても4〜6時の範囲を結ぶ線の範囲の周面
でよいことになるが、強度を考慮して受圧周面Tの範囲
は3〜7時の辺りまで広げられている。しかし強度の許
す範囲で前記周面T’に近づけることが望ましい。
【0026】要するに、この受圧周面Tを必要最小限の
肉厚をもって強度的に補完したのが上記受圧壁11c1
である。とくにこの受圧壁11c1 は、余剰肉部を極力
排除することにより、実質的に斜傾した上弦月状の保肉
部に形成されて、究極的ともいえる減量が施されてい
る。しかも該受圧壁11c1 の内面は、斜板9の回転に
より斜板9とシュー12との摺接界面から飛散し、さら
に遠心力の影響を受ける潤滑油粒の流動方向Qと同調す
る向きに斜傾されており、シリンダボア2aに対して一
層円滑な給油を行うことができる。
【0027】なお、上述の実施形態は、ピストン11の
首部11aと、受圧壁11c1 及び案内壁11c2 とが
リブ11d1 、11d2 によって橋絡されているが、図
8に示すピストン11Aのように、強度上の配慮によっ
ては下方のリブ11d1 のみの橋絡によっても十分実用
化が可能であり、さらなる軽量化が期待できる。また、
冷媒ガスの種類や圧縮機の圧力条件の選択などに伴っ
て、ピストン頭部にブローバイガス量を調整するための
ピストンリングを装着したり、ピストンの摺動性向上の
ための油溝を刻設することも勿論可能である。さらに、
斜板9の回転方向が反転した態様で実施する場合は、上
記周面T’が当然に6〜8時の範囲に移転することは改
めて説明するまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明圧縮機に
使用されるピストンは、首部と頭部との間が、サイドフ
ォースの受圧壁、案内壁及びリブを除いて大きく開放さ
れているので、まさに究極ともいえる減量が達成でき
る。一方、斜板とシューとが摺接界面から飛散した潤滑
油粒は、このような開放空域を経てシリンダボア内へ有
効に供給されるので、ピストンの円滑な摺動も確実に保
証される。 さらに請求項2記載の発明のように、上記
受圧壁を斜板の回転方向先行側に偏在して傾設したもの
では、斜板とシューとの摺接界面から飛散したのち、遠
心力の影響を受けて流動する潤滑油粒が、これと同調す
る向きに斜傾した受圧壁の内面により巧みに案内される
ので、一層潤沢な給油が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る斜板式圧縮機の縦断
面図。
【図2】ピストンの実施形態を示す斜視図。
【図3】上死点付近に位置するピストンが傾いた状態を
誇張して示す要部拡大断面図。
【図4】同ピストンの平面図。
【図5】(a)、(b)はそれぞれ図3のAーA、Bー
B線断面図。
【図6】斜板の回転角度とピストンに作用するサイドフ
ォースの大きさとの関係を示すグラフ。
【図7】大きなサイドフォースが集中する位相を示す説
明図。
【図8】ピストンの他の実施形態を示す正面図。
【符号の説明】
2aはシリンダボア、6は駆動軸、9は斜板、11は片
頭ピストン、11aは首部、11bは頭部、11c1
受圧壁、11c2 は案内壁、11dはリブ、12はシュ
フロントページの続き (72)発明者 高松 正人 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 横田 政博 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H003 AA03 AC03 CB07 3H076 AA06 BB26 BB38 CC20 CC31 CC84

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸に傾動可能に支持された斜板の両面
    を、片頭ピストンの首部に配設されたシューを介して挟
    持し、斜板の回転運動をシリンダボア内に挿嵌された片
    頭ピストンの往復直線運動に変換するとともに、片頭ピ
    ストンに対抗的に作用する圧力差を調整してピストンス
    トロークを変化させるように構成した斜板式圧縮機にお
    いて、上記片頭ピストンは、上記シリンダボアに嵌合さ
    れる頭部と、該頭部の下方側から上記首部に向けて延び
    るサイドフォースの受圧壁と、該頭部の上方側から同じ
    く首部に向けて延びる案内壁とを有し、該首部と少なく
    とも上記サイドフォースの受圧壁とはリブによって橋絡
    されていることを特徴とする斜板式圧縮機。
  2. 【請求項2】上記サイドフォースの受圧壁は、上記斜板
    の回転方向先行側に偏在して傾設されていることを特徴
    とする請求項1記載の斜板式圧縮機。
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Cited By (3)

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