JP2000268942A - ヒータ - Google Patents

ヒータ

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JP2000268942A
JP2000268942A JP6757999A JP6757999A JP2000268942A JP 2000268942 A JP2000268942 A JP 2000268942A JP 6757999 A JP6757999 A JP 6757999A JP 6757999 A JP6757999 A JP 6757999A JP 2000268942 A JP2000268942 A JP 2000268942A
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Japan
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plate
heater
heating element
ceramic
temperature
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JP6757999A
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English (en)
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Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
Yasutaka Ito
康隆 伊藤
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱面の温度分布を均一にする。 【解決手段】 板状体の一方の面に発熱体のパターンが
形成され、板状体の内部に熱伝導率の高いプレーン層を
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、主に半導体産業
において使用される、ホットプレートや静電チャックに
おいて使用されるヒータに関し、特には、表面温度が均
一なヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製品は、シリコンウエハー上に感
光性樹脂をエッチングレジストとして形成し、シリコン
ウエハーをエッチングすることにより製造される。感光
性樹脂は、液状でスピンコーターなどでシリコンウエハ
ー表面に塗布されるのであるが、塗布後に乾燥させなけ
ればならず、塗布したシリコンウエハーをヒータ上に載
置して加熱することになる。従来このようなヒータとし
ては、特開平11−40330号にあるように、窒化物
セラミック板の裏面に発熱体を配線したものが採用され
ている。このヒータは、ヒータ板自体が薄く温度追従性
に優れるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ヒータは次のような未解決の課題があった。ヒータの裏
面には図1のような発熱体のパターンが形成されている
が、高温になると加熱面に発熱体のパターンに相似した
温度分布が形成されてしまうのである。
【0004】本願発明は、加熱面に温度分布が生じるこ
となく、均一な温度分布が達成されるヒータを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、高温領
域で加熱面に発熱体のパターンに相似した温度分布が発
生する理由を解析したところ、高温領域で窒化物セラミ
ックの熱伝導率が低下し、図2のように発熱体のパター
ン2上にのみ熱が伝導してしまい、その結果発熱体に相
似した温度分布が発生してしまうことを見出した。本発
明者らはさらに研究を進め、板状体の内部に前記板状体
よりも熱伝導率の高い材料からなるプレーン層を形成す
ることにより、上記の問題を解決できることを見出し
た。
【0006】また、窒化物セラミックに限らず、セラミ
ック全般、樹脂などの絶縁体を板状体に使用した場合も
同様であることをも知見した。
【0007】本願発明は、板状体の一方の面が加熱面と
なり、該加熱面の反対側面もしくは板状体の内部に発熱
体のパターンが形成されてなり、前記板状体の内部であ
って、発熱体のパターンと加熱面との間に、前記板状体
よりも熱伝導率の高い材料からなるプレーン層が形成さ
れてなることを特徴とするヒータである。
【0008】本願発明では、図3のように板状体1(ヒ
ータ板)の内部に板状体1よりも熱伝導率の高い材料か
らなるプレーン層4を設ける。このため、発熱体のパタ
ーン2から板状体1の厚み方向に伝搬した熱はこのプレ
ーン層4で、拡散して均一な温度となり、さらに発熱体
のパターン2が形成された面の反対面(加熱面6)に伝
搬するのである。このため、加熱面の温度を高温領域で
も均一にすることが可能である。なお、プレーン層は、
連続した平面が望ましいが、本発明の目的を達成できる
範囲で複数に分割されていてもよく、また円形、方形の
各種の開口を設けたメッシュであってもよい。本発明で
使用されるプレーン層は、その厚みが1〜104 μmで
あることが望ましい。この理由は、薄すぎると温度均一
化の効果がなく、厚すぎるとプレーン層自体に温度分布
が生じてしまい、やはり表面温度を均一化することがで
きないからである。また、プレーン層は、ヒータの使用
温度領域において板状体の材料よりも熱伝導率が高けれ
ばよく、金属またはセラミックを使用できる。具体的に
は、各温度領域にて次のものを使用できる。 使用温度領域:25〜200℃ 板状体として、樹脂またはセラミックを使用する。板状
体として樹脂を使用した場合は、プレーン層は金属また
はセラミックを使用できる。板状体としてアルミナ、ジ
ルコニアなどの酸化物セラミックを使用した場合は、プ
レーン層としては、タングステン、モリブデンから選ば
れる金属、タングステンカーバイド、シリサイド、窒化
アルミニウム、窒化硼素から選ばれるセラミックを使用
できる。また、板状体として窒化アルミニウム、窒化珪
素などの窒化物セラミックを使用した場合は、プレーン
層としては、タングステン、モリブデンから選ばれる金
属、金属カーバイド、シリサイド、窒化硼素から選ばれ
るセラミックを使用できる。 使用温度領域:200〜1000℃ 板状体として、セラミックを使用する。板状体としてア
ルミナ、ジルコニアなどの酸化物セラミックを使用した
場合は、プレーン層としては、タングステン、モリブデ
ン、コバールから選ばれる金属、タングステンカーバイ
ド、シリサイド、窒化アルミニウム、窒化硼素から選ば
れるセラミックを使用できる。高温領域では、窒化アル
ミニウムの熱伝導率は低下するが、アルミナなどの酸化
物セラミックの熱伝導率もそれ以上に低下するため、プ
レーン層としてセラミックを使用することができる。板
状体として窒化アルミニウム、窒化珪素などの窒化物セ
ラミックを使用した場合は、プレーン層としては、タン
グステン、モリブデン、コバールから選ばれる金属、金
属カーバイド、シリサイド、窒化硼素から選ばれるセラ
ミックを使用できる。プレーン層は、1層でもよく複数
層でもよい。本発明では、板状体は、絶縁体であれば使
用でき、セラミック、樹脂から選ばれる少なくとも1種
以上が望ましい。セラミックとしては、絶縁性の窒化物
セラミックまたは酸化物セラミックからなることが望ま
しい。これらは耐熱性に優れるためである。また、窒化
物セラミックまたは酸化物セラミックは、熱膨張係数が
金属より小さく、薄くしても、加熱によりそったり、歪
んだりしない。このためヒータを構成する板状体を薄く
て軽いものとすることができる。また、板状体の熱伝導
率が高く、また板状体自体薄いため、ヒータの表面温度
が、発熱体の温度変化に迅速に追従する。即ち、電圧、
電流量を変えて発熱体の温度を変化させることにより、
ヒータの表面温度を制御できる。
【0009】前記絶縁性の窒化物セラミックは、金属窒
化物セラミック、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、窒化ホウ素から選ばれる少なくとも1種以上が望ま
しい。また、酸化物セラミックは、金属酸化物セラミッ
ク、例えば、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化チタ
ン、ムライトから選ばれる少なくとも1種以上が望まし
い。これらのセラミックの中で窒化アルミニウムが最も
好適である。熱伝導率が180W/m・Kと最も高いか
らである。なお、窒化物セラミックを使用する場合は、
表面に保護層を設けておいてもよい。窒化物セラミック
は、空気中の水と反応してアンモニアを発生し、これが
半導体ウエハを汚染するからである。保護層としては、
SiO2 、Al23 、ポリイミドから選ばれる少なく
とも1種以上が望ましい。特に耐水性に優れたSiO2
が最適である。保護層の厚さは、100オングストロー
ムから1μmが最適である。薄すぎると保護層が形成さ
れない部分が生じ、厚すぎると熱膨張率の相違からクラ
ックが発生し、いずれにせよアンモニア発生を抑制でき
ないからである。保護層は、発熱体上に形成されていて
もよく(図5)、また保護層上に発熱体が形成されてい
てもよい(図3、図4)。また、保護層は、板状体全部
を被覆するだけでなく、一部分を被覆しておいてもよ
い。本発明では、板状体として使用する樹脂としては耐
熱性樹脂が望ましく、熱硬化性樹脂やエンジニアリング
プラスチックがよい。たとえばエポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ビスマレイミドートリアジン樹脂から選ばれる
少なくとも1種以上やポリエーテルスルフォン、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リスルフォンから選ばれる少なくとも1種以上を使用で
きる。
【0010】前記板状体は、0.1〜30mmであれば
使用でき、セラミックを使用した場合は、0.5〜5m
m程度がよい。薄すぎると破損しやすくなるからであ
る。
【0011】本発明では、板状体は、図4のように発熱
体2が設けられた面の反対面(即ち加熱面6)とプレー
ン層4との間に静電チャック用の導体層5を形成しても
よい。静電チャックにより半導体ウエハを固定しながら
加熱することができるからである。本願発明では、発熱
体は導電ペースト中の金属粒子を焼結して形成したもの
であることが望ましい。加熱焼成によりセラミック板表
面に焼き付けることができるからである。なお、焼結
は、金属粒子同士、金属粒子とセラミックが融着してい
れば十分である。図1に示すように発熱体2は、板状体
1全体の温度を均一にする必要があることから、同心円
状のパターンがよい。また、発熱体2のパターンの厚さ
は、1〜20μmが望ましく、幅は0.5〜5mmが望
ましい。厚さ、幅により抵抗値を変化させることができ
るが、この範囲が最も実用的だからである。抵抗値は、
薄く、細くなるほど大きくなる。また、図4に示すよう
に、発熱体2は板状体の内部に埋め込まれたものであっ
てもよい。
【0012】導電ペーストは、金属粒子の他、樹脂、溶
剤、増粘剤などを含むものが一般的である。金属粒子と
しては、金、銀、白金、パラジウム、鉛、タングステ
ン、ニッケルから選ばれる少なくとも1種以上がよい。
これらの金属は比較的酸化しにくく、発熱するに十分な
抵抗値を有するからである。これら金属粒子の粒径は、
0.1〜100μmであることが望ましい。微細すぎる
と酸化しやすく、大きすぎると焼結しにくくなり、抵抗
値が大きくなるからである。
【0013】導電ペーストに使用される樹脂としては、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂などがよい。また、溶剤
としては、イソプロピルアルコールなどが使用される。
増粘剤としては、セルロースなどが挙げられる。
【0014】前記導電ペーストには、金属粒子に加えて
金属酸化物を含ませて、発熱体を金属粒子および金属酸
化物を焼結させたものとすることが望ましい。この理由
は、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックと金属粒
子を密着させるためである。金属酸化物により、窒化物
セラミックまたは炭化物セラミックと金属粒子との密着
性が改善される理由は明確ではないが、金属粒子表面お
よび窒化物セラミックまたは炭化物セラミックの表面は
わずかに酸化膜が形成されており、この酸化膜同士が金
属酸化物を介して焼結して一体化し、金属粒子と窒化物
セラミックまたは炭化物セラミックが密着するのではな
いかと推定している。
【0015】前記金属酸化物としては、酸化鉛、酸化亜
鉛、シリカ、酸化ホウ素(B23)、アルミナ、イッ
トリア、チタニアから選ばれる少なくとも1種以上がよ
い。これらの酸化物は、発熱体の抵抗値を大きくするこ
となく、金属粒子と窒化物セラミックまたは炭化物セラ
ミックとの密着性を改善できるからである。
【0016】本願発明では、発熱体の表面は、金属層で
被覆されてなることが望ましい。発熱体は、金属粒子の
焼結体であり、露出していると酸化しやすく抵抗値が変
化してしまう。そこで、表面を金属層で被覆することに
より、酸化を防止できるのである。金属層の厚さは、
0.1〜10μmが望ましい。発熱体の抵抗値を変化さ
せることなく、発熱体の酸化を防止できる範囲だからで
ある。
【0017】被覆に使用される金属は、非酸化性の金属
であればよい。具体的には、金、銀、パラジウム、白
金、ニッケルから選ばれる少なくとも1種以上がよい。
なかでもニッケルが好適である。発熱体には電源と接続
するための端子が必要であり、この端子は、ろう材を介
して発熱体に取り付けるが、ニッケルはろう材の熱拡散
を防止するからである。接続端子は、コバール製の端子
ピンを使用することができる。
【0018】また、ろう材は銀−鉛、鉛−スズ、ビスマ
ス−スズなどの合金を使用することができる。なお、ろ
う材層の厚さは、0.1〜50μmが望ましい。ろう材
による接続を確保するに充分な範囲だからである。本願
発明では、必要に応じてヒーター板に熱電対を埋め込ん
でおくことができる。熱電対によりヒーター板の温度を
測定し、そのデータをもとに電圧、電流量を変えて、ヒ
ーター板の温度を制御することができるからである。
【0019】また、板状体に貫通孔を複数設けてその貫
通孔に支持ピンを挿入し、半導体ウエハーをそのピン上
に載置することができる。また、支持ピンを上下させて
半導体ウエハーを搬送機に渡したり、搬送機から半導体
ウエハーを受け取ったりすることができる。
【0020】ついで、ヒータの製造方法について説明す
る。 (1−0)板状体を得る工程。 窒化物セラミック、酸化物セラミックなどのセラミック
の粉体をバインダーおよび溶剤と混合して生成形体を得
る。前述したセラミック粉体としては窒化アルミニウ
ム、アルミナなどを使用でき、必要に応じてイットリア
などの焼結助剤などを加えてもよい。また、バインダと
しては、アクリル系バインダ、エチルセルロース、ブチ
ルセロソルブ、ポリビニラールから選ばれる少なくとも
1種以上が望ましい。さらに、溶媒としては、α−テル
ピオーネ、グリコールから選ばれる少なくとも1種以上
が望ましい。これらを混合して得られるペーストをドク
ターブレード法でシート状に成形して生成形体を製造す
る。生成形体に、必要に応じて半導体ウエハーの支持ピ
ンを挿入する貫通孔や熱電対を埋め込む凹部を設けてお
くことができる。
【0021】次に、この生成形体にプレーン層となる金
属層を形成する。金属層は、金属ペーストを印刷するこ
とにより形成する。金属ペースト中には金属粒子が含ま
れており、このような金属粒子としてはタングステンま
たはモリブデンが最適である。線熱膨張係数がセラミッ
クと同じだからである。タングステン粒子またはモリブ
デン粒子の平均粒子径は0.5〜1.5μmがよい。大
きすぎても小さすぎてもペーストを印刷しにくいからで
ある。このようなペーストとしては、タングステン粒子
またはモリブデン粒子85〜97重量部、アクリル系、
エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニラール
から選ばれる少なくとも1種以上のバインダ1.5〜1
0重量部、α−テルピオーネ、グリコールから選ばれる
少なくとも1種以上の溶媒を1.5〜10重量部混合し
て調製したタングステンペーストまたはモリブデンペー
ストが最適である。ついで、生成形体をさらに積層して
加熱焼成し、焼結させてセラミック製の板状体を製造す
る。加熱焼成の際、加圧することにより気孔のないヒー
ター板を製造することができる。加熱焼成は、焼結温度
以上であればよいが、窒化物セラミックまたは炭化物セ
ラミックでは、900〜2500℃である。プレーン層
を複数設ける場合は、金属ペーストを印刷した生成形体
を複数層積層すればよい。また、金属ペーストを印刷す
る方法以外に、金属箔を生成形体に積層し、生成形体を
さらに積層して加熱焼成し、焼結させてセラミック製の
板状体を製造してもよい。さらに必要に応じて保護層を
設ける。保護層の形成方法としては、金属アルコキシド
をアルコール、水、および酸とともに混合して調製した
ゾル溶液をスピンコート法などで塗布し、乾燥後、30
0〜1000℃で焼成する。触媒により金属アルコキシ
ドが加水分解重合反応を起こしてゾルが形成されてお
り、これを乾燥させることによりゲルが生じ、焼成する
ことによって金属酸化膜の被覆層を設けることができる
のである。前記ゾル溶液としては、金属アルコシキド1
0〜50重量部、アルコール100〜500重量部、水
1〜50重量部、酸0.1〜0.5重量部の混合物が望
ましい。金属アルコキシドとしては、シラン系アルコキ
シド、アルミニウム系アルコキシドを使用できる。シラ
ン系アルコキシドとしては、テトラエトキシシラン、テ
トラメトキシシランが望ましい。また、アルミニウム系
アルコキシドとしてはアルミニウムイソプロポキシドが
望ましい。アルコールとしては、メタノール、エタノー
ルなどを使用できる。また、本発明で使用できる保護層
としては、ポリイミドなどの樹脂を使用してもよい。
【0022】(2−0)板状体に発熱体を設ける工程。 板状体に金属粒子からなる導電ペーストを印刷する。導
電ペーストは、一般に、金属粒子、樹脂、溶剤からなる
粘度の高い流動物である。この導電ペーストをスクリー
ン印刷などで発熱体を設けようとする部分に印刷する。
発熱体は、ヒーター板全体を均一な温度にする必要があ
ることから、図1に示すような同心円からなるパターン
に印刷することが望ましい。導電ペーストとしては、銀
ペースト、銀/鉛ペースト、前述のタングステンペース
トまたはモリブデンペーストを使用することができる。
【0023】さらに、加熱して導電ペーストを焼結させ
て、セラミック製の板状体の表面に発熱体を設ける。導
電ペーストを加熱焼成して、樹脂、溶剤を除去するとと
もに、金属粒子を焼結させる。加熱焼成温度は、500
〜1000℃である導電ペースト中に金属酸化物を添加
しておくと、金属粒子、セラミック製の板状体および金
属酸化物が焼結して一体化するため、発熱体とセラミッ
ク製の板状体との密着性が向上する。発熱体は、この他
にもスパッタリングやめっきによって形成することがで
きる。スパッタリングやめっきされる金属は、金、銀、
白金、パラジウム、鉛、タングステン、ニッケルから選
ばれる少なくとも1種以上が望ましい。
【0024】さらに発熱体表面に金属層を被覆すること
が望ましい。被覆は、電解めっき、無電解めっき、スパ
ッタリングにより行うことができるが、量産性を考慮す
ると無電解めっきが最適である。発熱体のパターンの端
部に電源との接続のための端子をろう材にて取りつけ
る。 金属層としてはニッケル、コバルト、クロムから
選ばれる少なくとも1種以上が望ましい。
【0025】取りつけ部位にろう材のペーストを印刷し
た後、端子を乗せて、加熱してリフローする。加熱温度
は、200〜500℃が好適である。さらに、必要に応
じて熱電対を埋め込むことができる。熱電対としてはク
ロメル−アルメル、銅−コンスタンタン、クロメル−コ
ンスタンタンがよい。以上は、セラミックを板状体に使
用した場合の製造方法である。ついで樹脂を板状体に使
用した場合について説明する。 (1−1)板状体を得る工程。 未硬化のエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂をガラスクロ
スに含浸させてBステージとしたプリプレグを用意す
る。厚さとしては、0.1〜2mm程度が望ましい。こ
のプリプレグ1枚または複数枚と厚さ5〜20μmの銅
箔を積層し、100〜200℃で0.1〜3時間加熱プ
レスする。熱硬化性樹脂は硬化して内部に銅層を有する
板状体が得られる。 (2−1)板状体に発熱体を設ける工程。 熱硬化性樹脂表面を酸化剤などで粗化処理する。粗化処
理により発熱体との密着性を改善できるからである。酸
化剤はクロム酸、過マンガン酸カリウムのアルカリ性溶
液などを使用する。感光性ドライフィルムを貼付し、露
光、現像処理してレジストを設け、無電解ニッケルめっ
きを施す。レジストを塩基性水溶液で除去してニッケル
パターン(発熱体のパターン)が得られる。以下は、セ
ラミックを用いた場合と同様にして端子等をろう付けす
るのである。さらに、実施例に沿って説明する。
【0026】
【実施例】(実施例1) 窒化アルミニウムセラミック
板 (1)窒化アルミニウム粉末(平均粒径1.1μm)1
00重量部、イットリア(酸化イットリウムのこと 平
均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバイダー5重量
部およびアルコールからなる組成物を、ドクターブレー
ドで形成して厚さ1.5mmの生成形体を得た。
【0027】(2)生成形体にドリル加工して、半導体
ウエハー支持ピンを挿入する孔、図示しないが、熱電対
を埋め込むための凹部を設けた。 (3)平均粒子径1μmのタングステン粒子90重量
部、アクリル系バインダ5重量部、α−テルピオーネ溶
媒を5重量を混合してタングステンペーストとした。こ
のタングステンペーストを生成形体のほぼ全面に印刷
し、さらに同様にしてタングステンペーストを印刷した
別の生成形体を積層し、さらに、タングステンペースト
を印刷しない生成形体を上下に1層づつ積層した後、1
800℃、圧力230kg/cm2 でホットプレスし、
厚さ3mmの窒化アルミニウム板状体を得た。これを直
径230mmの円状に切り出して内部にプレーン層4を
2層有するセラミック製の板状体1とした。さらに、テ
トラエトキシシラン20.8重量部、エタノール138
重量部、水23.5重量部、塩酸0.3重量部を添加し
てシリカゾル溶液を調製した。このシリカゾル溶液をセ
ラミック製の板状体1の表面にスピンコータで1500
rpmで20秒の条件で塗布し、乾燥後、500℃、9
50℃でそれぞれ1時間づつ焼成し、厚さ0.1μmの
SiO2 の保護層を形成した。
【0028】(4)(3)で得た板状体1に、スクリー
ン印刷にて導電ペーストを印刷した。印刷パターンは、
図1に示すような同心円のパターンとした。導電ペース
トは、徳力化学研究所製のソルベストPS603を使用
した。この導電ペーストは、銀/鉛ペーストであり、金
属酸化物を含むものである。 (5)導電ペーストを印刷した板状体を780℃で加熱
焼成して、導電ペースト中の銀、鉛を焼結させるととも
に板状体1に焼き付けた。銀−鉛の焼結体によるパター
ンは、厚さが5μm、幅2.4mmであった。
【0029】(6)硫酸ニッケル80g/l、次亜リン
酸ナトリウム24g/l、酢酸ナトリウム12g/l、
ほう酸8g/l、塩化アンモニウム6g/lの濃度の水
溶液からなる無電解ニッケルめっき浴に(5)の板状体
を浸漬して、銀−鉛の焼結体の表面に厚さ1μmのニッ
ケル層5を析出させて発熱体2とした。
【0030】(7)電源との接続を確保するための端子
を取りつける部分に、スクリーン印刷1より、銀−鉛ろ
う材ペースト(田中貴金属製)を印刷してろう材層を形
成した。ついで、ろう材層の上にコバール製の端子ピン
(図示しない)を載置して、700℃で加熱リフロー
し、端子ピンを発熱体の表面に取りつけた。 (8)温度制御のための複数熱電対を埋め込み、ヒータ
ー100を得た。
【0031】(実施例2) アルミナセラミック板 実施例1と基本的に同様であるが、平均粒径1.0μm
のアルミナ粉末100重量部、アクリルバイダー5重量
部およびアルコールからなる組成物を使用し生成形体を
調製し、焼結温度を1600℃とした。
【0032】(実施例3) エポキシ樹脂板 (1)DMDG(ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル)に溶解させた60wt%のクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(日本化薬製)を46.67 重量部、MEK に溶解さ
せた80wt% のビスフェノールA 型エポキシ樹脂( 油化シ
ェル製、エピコート1001)6.666重量部、同ビスフェノー
ルA 型エポキシ樹脂( 油化シェル製、エピコートE-1001
-B80)6.666重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成製、
2E4MZ-CN)1.6 重量部を混合し、これをガラスクロスに
含浸させて80℃で24時間乾燥させて厚さ0.2mm
のプリプレグとした。 (2)このプリプレグ10枚と厚さ12μmの銅箔を、
プリプレグ4枚目と5枚目の間に銅箔が配置されるよう
に積層し、10kg/cm2 、120℃で60分加熱プ
レスし、板状体とした。さらに熱電対を埋めるための穴
をドリルで開口した。 (3)板状体表面を800g/lのクロム酸で粗化し
た。 (4)感光性ドライフィルムを貼付し、紫外線露光、1
%KOH水溶液で現像処理し、めっきレジストを設けた
後、塩化ニッケル30g/l、次亜リン酸ナトリウム10g
/l、クエン酸ナトリウム10g/lからなるpH=5の
無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬して、開口部に厚
さ5μmのニッケルめっき層を形成し、発熱体とした。
ついで5%NaOH水溶液でめっきレジストを除去し
た。 (5)電源との接続を確保するための端子を取りつける
部分に、スクリーン印刷1より、錫−鉛ペースト(日本
ハンダ製)を印刷してろう材層を形成した。ついで、ろ
う材層の上にコバール製の端子ピン(図示しない)を載
置して、200℃で加熱リフローし、端子ピンを発熱体
の表面に取りつけた。 (8)温度制御のための複数熱電対を埋め込み、ヒータ
ーを得た。 (比較例) プレーン層なし 実施例1と同様であるが、(3)でタングステンペース
トを印刷せず、プレーン層を設けなかった。実施例1、
2、比較例のヒータについて、発熱体2が設けられてい
ない面、即ち加熱面の温度分布を熱電対で測定した。
【0033】ヒータに電圧を印加して、加熱面温度が6
00℃となるように設定したところ、実施例1、2のヒ
ータは発熱体の直上の部分と発熱体がない部分の温度差
がそれぞれ2℃であった。これに対して比較例では、8
℃であった。さらに、実施例3についても加熱面温度が
150℃となるように設定したところ、実施例3のヒー
タは発熱体の直上の部分と発熱体がない部分の温度差が
それぞれ1℃であった。
【0034】
【発明の効果】以上説明のように、本願発明のヒータ
は、加熱面温度の均一性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発熱体のパターンの模式図
【図2】従来のヒータの断面模式図
【図3】本発明のヒータの断面模式図
【図4】本発明のヒータ(静電チャック用導電層)の断
面模式図
【図5】本発明のヒータの断面模式図
【符号の説明】
1 セラミック製の板状体 2 発熱体 3 保護層 4 プレーン層 5 静電気チャック用導電層 100、101、102 ヒータ 6 加熱面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/12 H05B 3/12 A 3/14 3/14 B Fターム(参考) 3K034 AA02 AA03 AA08 AA10 AA21 AA31 AA34 AA35 AA37 BB06 BB14 BC03 BC04 BC12 BC16 BC29 CA32 DA04 FA16 FA17 FA39 FA40 GA03 GA04 HA01 3K092 PP09 QA05 QB02 QB04 QB44 QB74 QB76 QB78 QC18 QC37 QC42 QC52 RF03 RF11 RF13 RF19 RF22 RF27 SS14 TT18 VV22 5F031 HA16 HA37

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状体の一方の面が加熱面となり、該加
    熱面の反対側面もしくは板状体の内部に発熱体のパター
    ンが形成されてなり、前記板状体の内部であって、発熱
    体のパターンと加熱面との間に、前記板状体よりも熱伝
    導率の高い材料からなるプレーン層が形成されてなるこ
    とを特徴とするヒータ。
  2. 【請求項2】 前記板状体は、セラミック、樹脂から選
    ばれる少なくとも1種以上である請求項1に記載のヒー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記発熱体は、金属粒子および金属酸化
    物を焼結して形成した焼結金属、導電ペースト、金属蒸
    着体、金属めっき膜から選ばれる少なくとも1種以上か
    らなる請求項1に記載のヒータ。
  4. 【請求項4】 前記発熱体の表面は、金属層で被覆され
    てなる請求項1に記載のヒータ。
  5. 【請求項5】 前記プレーン層の厚さは、1〜104 μ
    mである請求項1に記載のヒータ。
  6. 【請求項6】 前記板状体は、発熱体が設けられた面の
    反対面とプレーン層との間に静電チャック用の導体層を
    形成してなる請求項1に記載のヒータ。
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