JP2000269109A - 半導体製品加熱用ヒータ - Google Patents

半導体製品加熱用ヒータ

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JP2000269109A
JP2000269109A JP11071091A JP7109199A JP2000269109A JP 2000269109 A JP2000269109 A JP 2000269109A JP 11071091 A JP11071091 A JP 11071091A JP 7109199 A JP7109199 A JP 7109199A JP 2000269109 A JP2000269109 A JP 2000269109A
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Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
Yasutaka Ito
康隆 伊藤
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体製品の汚染防止。 【解決手段】 ヒータ表面にシリカなどを被覆した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、主に半導体産業
において使用される、ホットプレートや静電チャックに
おいて使用されるヒータに関し、特には、半導体製品の
熱拡散等による汚染のないヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製品は、シリコンウエハー上に感
光性樹脂をエッチングレジストとして形成し、シリコン
ウエハーをエッチングすることにより製造される。感光
性樹脂は、液状でスピンコーターなどでシリコンウエハ
ー表面に塗布されるのであるが、塗布後に乾燥させなけ
ればならず、塗布したシリコンウエハーをヒータ上に載
置して加熱することになる。従来このようなヒータとし
ては、特開平1−40330号公報にあるように、窒化
物セラミック板の裏面に発熱体を配線したものが採用さ
れている。このヒータは、ヒータ板自体が薄く温度追従
性に優れるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ヒータは次のような未解決の課題があった。このヒータ
をシリコンウエハーの加熱に使用すると、シリンウエハ
ーに鉄やイットリウムが熱拡散して、シリコンウエハー
を汚染するのである。
【0004】本願発明は、半導体製品の鉄やイットリウ
ムによる汚染を防止することを主目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは鋭意研究
した結果、鉄やイットリウムの汚染の原因が、窒化物セ
ラミック基板自体にあるとことを見出した。ヒータには
発熱体を形成しており、この発熱体を形成する場合に窒
化物セラミックを治具に固定することになる。この固定
の際に治具の表面と窒化物セラミック基板が擦れあって
鉄が窒化物セラミック基板に付着し、この鉄が加熱時に
半導体製品に熱拡散するのである。また、窒化物セラミ
ック基板の片側面または内部に発熱体を設けてヒータと
して使用すると、図2のように発熱体により窒化物セラ
ミックが局所的に加熱されるため、焼結助剤として添加
され粒界中に残存しているイットリアが、雰囲気加熱に
比べて表面に熱拡散しやすくなり、半導体製品にまで至
ってしまうものと考えられる。
【0006】本発明者らは、このような知見に基づい
て、さらに研究した結果、窒化物セラミックからなる板
状体(窒化物セラミック基板)表面の少なくとも一部、
特に半導体製品と接触する加熱面を保護層で保護するこ
とにより、このような問題を解決できることを見出し、
本発明を完成させた。本発明は、窒化物セラミックから
なる板状体の片面または内部に発熱体が形成されてなる
半導体製品加熱用ヒータであって、板状体表面の少なく
とも一部に保護層が形成されてなることを特徴とする半
導体製品加熱用ヒータである。
【0007】本発明では、窒化物セラミックからなる板
状体(窒化物セラミック基板)表面の少なくとも一部、
特に半導体製品と接触する加熱面を保護層で被覆してお
り、鉄やイットリウムによる熱拡散を防止することがで
きる。また、窒化物セラミックは、窒化物セラミック粒
子表面の薄い酸化層が焼結助剤を介して結合することに
より焼結しているため、わずかな衝撃等でも表面から脱
粒しやすい。本発明では、表面が保護層で被覆されてい
るため、脱粒を防止できる。さらに、本願発明では、保
護層によって窒化物セラミックと空気中の水との反応が
妨害されてアンモニアが発生せず、感光性のレジストや
シリコンウエハーを腐食させることがないという利点を
有する。
【0008】なお、窒化物セラミック表面を保護する技
術は、特開平9−263453号公報に記載されている
が、この技術では窒化物セラミックをヒータとして使用
することは想定しておらず、本発明のような窒化物セラ
ミックをヒータとして使用した場合に生じる特有の問題
を解決するものではない。
【0009】本願発明は、窒化物セラミックからなる板
状体の片面に発熱体のパターンが形成されてなる半導体
製品加熱用ヒータであって、板状体表面の少なくとも一
部に保護層が形成されてなることを特徴とする半導体製
品加熱用ヒータである。
【0010】保護層としては、金属酸化物または樹脂か
ら選ばれる少なくとも1種以上が望ましい。前記金属酸
化物からなる保護層を設ける場合、図3のように、保護
層3の表面に発熱体2を形成することが望ましい。金属
酸化物の保護層3は、窒化物セラミックおよび金属発熱
体2の双方との密着性に優れるため、板状体1と発熱体
2との密着性を改善するからである。また、図5、図4
のように発熱体2を金属酸化物からなる保護層3で被覆
してもよい。発熱体のマイグレーション(金属イオン、
金属原子が板状体1の表層を拡散すること)を金属酸化
物からなる保護層が妨害することができるからである。
金属酸化物としてはSiO2 、Al23 、TiO2
ZrO2 から選ばれる少なくとも1種以上が、樹脂とし
てはポリイミドが望ましい。金属酸化物の中でも特に耐
水性に優れたSiO2 が最適である。また、ヒータは熱
サイクルによる応力が著しく大きいため、保護層にクラ
ックが発生しやすいのであるが、SiO2 はこのような
応力で破壊されることもないため、耐久性にも優れてい
る。保護層の厚さは、100オングストローム(0.0
1μm)から1μmが最適である。薄すぎると保護層が
形成されない部分が生じ、厚すぎると熱膨張率の相違か
らクラックが発生し、いずれにせよ鉄やイットリウムの
拡散を防止、アンモニアの発生防止ができないからであ
る。前記保護層は、板状体全部を被覆するだけでなく、
一部分を被覆しておいてもよい。特に加熱面(発熱体が
形成された面の反対側の面、言い換えれば半導体製品と
接触する面である)を保護することが望ましい。この加
熱面を保護することにより、鉄やイットリウムの拡散防
止、アンモニアの発生防止を実現できるからである。
【0011】本発明では、図3に示すように板状体1の
内部に板状体1よりも熱伝導率の高い材料からなるプレ
ーン層4を設けてもよい。発熱体のパターン2から板状
体1の厚み方向に伝搬した熱はこのプレーン層4で、拡
散して均一な温度となり、さらに発熱体のパターン2が
形成された面の反対面(加熱面)に伝搬するのである。
このため、加熱面の温度を高温領域でも均一にすること
が可能である。なお、プレーン層は、連続した平面が望
ましいが、本発明の目的を達成できる範囲で複数に分割
されていてもよく、また円形、方形の各種の開口を設け
たメッシュであってもよい。本発明で使用されるプレー
ン層は、その厚みが1〜104 μmであることが望まし
く、10〜1000μmが最適である。この理由は、薄
すぎると温度均一化の効果がなく、厚すぎるとプレーン
層自体に温度分布が生じてしまい、やはり表面温度を均
一化することができないからである。また、プレーン層
は、板状体の材料よりも熱伝導率が高ければよく、金属
またはセラミックを使用できる。プレーン層としては、
タングステン、モリブデン、コバールから選ばれる金
属、タングステンカーバイド、シリサイド、窒化硼素か
ら選ばれる少なくとも1種以上のセラミックが望まし
い。プレーン層は、1層でもよく複数層でもよい。
【0012】本発明では板状体として絶縁性の窒化物セ
ラミックを使用する。窒化物セラミックは、熱膨張係数
が金属より小さく、薄くしても、加熱によりそったり、
歪んだりしない。このためヒータを構成する板状体を薄
くて軽いものとすることができる。また、板状体の熱伝
導率が高く、また板状体自体薄いため、ヒータの表面温
度が、発熱体の温度変化に迅速に追従する。即ち、電
圧、電流量を変えて発熱体の温度を変化させることによ
り、ヒータの表面温度を制御できる。前記窒化物セラミ
ックは、金属窒化物セラミック、例えば、窒化アルミニ
ウム、窒化ケイ素、窒化硼素から選ばれる少なくとも1
種以上が望ましい。
【0013】前記板状体は、0.5〜5mm程度がよ
い。薄すぎると破損しやすくなるからである。
【0014】本発明では、板状体は、図4のように発熱
体2が設けられた面の反対面(即ち加熱面)とプレーン
層4との間に静電チャック用の導体層5を形成してもよ
い。静電チャックにより半導体ウエハを固定しながら加
熱することができるからである。本願発明では、発熱体
は導電ペースト中の金属粒子を焼結して形成することが
できる。加熱焼成によりセラミック板表面に焼き付ける
ことができるからである。なお、焼結は、金属粒子同
士、金属粒子とセラミックが融着していれば十分であ
る。前記保護層上に発熱体を形成する場合は、保護層と
してSiO2 が望ましい。実用的な密着強度が得られる
からである。また、図1に示すように発熱体2は、板状
体1全体の温度を均一にする必要があることから、同心
円状のパターンがよい。また、発熱体2のパターンの厚
さは、1〜20μmが望ましく、幅は0.5〜5mmが
望ましい。厚さ、幅により抵抗値を変化させることがで
きるが、この範囲が最も実用的だからである。抵抗値
は、薄く、細くなるほど大きくなる。
【0015】導電ペーストは、金属粒子の他、樹脂、溶
剤、増粘剤などを含むものが一般的である。金属粒子と
しては、金、銀、白金、パラジウム、鉛、タングステ
ン、ニッケルから選ばれる少なくとも1種以上がよい。
これらの金属は比較的酸化しにくく、発熱するに十分な
抵抗値を有するからである。これら金属粒子の粒径は、
0.1〜100μmであることが望ましい。微細すぎる
と酸化しやすく、大きすぎると焼結しにくくなり、抵抗
値が大きくなるからである。
【0016】導電ペーストに使用される樹脂としては、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂などがよい。また、溶剤
としては、イソプロピルアルコールなどが使用される。
増粘剤としては、セルロースなどが挙げられる。
【0017】前記導電ペーストには、金属粒子に加えて
金属酸化物を含ませて、発熱体を金属粒子および金属酸
化物を焼結させたものとすることが望ましい。この理由
は、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックと金属粒
子を密着させるためである。金属酸化物により、窒化物
セラミックまたは炭化物セラミックと金属粒子との密着
性が改善される理由は明確ではないが、金属粒子表面お
よび窒化物セラミックまたは炭化物セラミックの表面は
わずかに酸化膜が形成されており、この酸化膜同士が金
属酸化物を介して焼結して一体化し、金属粒子と窒化物
セラミックまたは炭化物セラミックが密着するのではな
いかと推定している。
【0018】前記金属酸化物としては、酸化鉛、酸化亜
鉛、シリカ、酸化ホウ素(B23)、アルミナ、イッ
トリア、チタニアから選ばれる少なくとも1種以上がよ
い。これらの酸化物は、発熱体の抵抗値を大きくするこ
となく、金属粒子と窒化物セラミックまたは炭化物セラ
ミックとの密着性を改善できるからである。
【0019】本願発明では、発熱体の表面は、金属層で
被覆されてなることが望ましい。発熱体は、金属粒子の
焼結体であり、露出していると酸化しやすく抵抗値が変
化してしまう。そこで、表面を金属層で被覆することに
より、酸化を防止できるのである。金属層の厚さは、
0.1〜10μmが望ましい。発熱体の抵抗値を変化さ
せることなく、発熱体の酸化を防止できる範囲だからで
ある。
【0020】被覆に使用される金属は、非酸化性の金属
であればよい。具体的には、金、銀、パラジウム、白
金、ニッケルから選ばれる少なくとも1種以上がよい。
なかでもニッケルが好適である。発熱体には電源と接続
するための端子が必要であり、この端子は、ろう材を介
して発熱体に取り付けるが、ニッケルはろう材の熱拡散
を防止するからである。接続端子は、コバール製の端子
ピンを使用することができる。
【0021】また、ろう材は銀−鉛、鉛−スズ、ビスマ
ス−スズなどの合金を使用することができる。なお、ろ
う材の厚さは、0.1〜50μmが望ましい。ろう材に
よる接続を確保するに充分な範囲だからである。本願発
明では、必要に応じて板状体に熱電対を埋め込んでおく
ことができる。熱電対により板状体の温度を測定し、そ
のデータをもとに電圧、電流量を変えて、板状体の温度
を制御することができるからである。
【0022】また、板状体に貫通孔を複数設けてその貫
通孔に支持ピンを挿入し、シリコンウエハーをそのピン
上に載置することができる。また、支持ピンを上下させ
てシリコンウエハーを搬送機に渡したり、搬送機からシ
リコンウエハーを受け取ったりすることができる。
【0023】ついで、ヒータの製造方法について説明す
る。 (1)板状体を得る工程。 窒化物セラミック、炭化物セラミックなどのセラミック
の粉体をバインダーおよび溶剤と混合して生成形体を得
る。前述したセラミック粉体としては窒化アルミニウ
ム、炭化ケイ素などを使用でき、必要に応じてイットリ
アなどの焼結助剤などを加えてもよい。また、バインダ
としては、アクリル系バインダ、エチルセルロース、ブ
チルセロソルブ、ポリビニラールから選ばれる少なくと
も1種以上が望ましい。さらに、溶媒としては、α−テ
ルピオーネ、グリコールから選ばれる少なくとも1種以
上が望ましい。これらを混合して得られるペーストをド
クターブレード法でシート状に成形して生成形体を製造
する。生成形体に、必要に応じてシリコンウエハーの支
持ピンを挿入する貫通孔や熱電対を埋め込む凹部を設け
ておくことができる。
【0024】次に、この生成形体を焼結させるのである
が、プレーン層を設ける場合には、生成形体に金属層を
形成する。金属層は、金属ペーストを印刷することによ
り形成する。金属ペースト中には金属粒子が含まれてお
り、このような金属粒子としてはタングステンまたはモ
リブデンが最適である。酸化しにくく熱電導率が低下し
にくいからである。タングステン粒子またはモリブデン
粒子の平均粒子径は0.5〜1.5μmがよい。大きす
ぎても小さすぎてもペーストを印刷しにくいからであ
る。このようなペーストとしては、タングステン粒子ま
たはモリブデン粒子85〜97重量部、アクリル系、エ
チルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニラールか
ら選ばれる少なくとも1種以上のバインダ1.5〜10
重量部、α−テルピオーネ、グリコールから選ばれる少
なくとも1種以上の溶媒を1.5〜10重量部混合して
調製したタングステンペーストまたはモリブデンペース
トが最適である。ついで、生成形体をさらに積層して加
熱焼成し、焼結させてセラミック製の板状体を製造す
る。加熱焼成の際、加圧することにより気孔のないヒー
ター板を製造することができる。加熱焼成は、焼結温度
以上であればよいが、窒化物セラミックでは、900〜
2500℃である。プレーン層を複数設ける場合は、金
属ペーストを印刷した生成形体を複数層積層すればよ
い。また、金属ペーストを印刷する方法以外に、金属箔
を生成形体に積層し、生成形体をさらに積層して加熱焼
成し、焼結させてセラミック製の板状体を製造してもよ
い。さらに保護層を設ける。保護層の形成方法として
は、金属アルコキシドをアルコール、水、および酸とと
もに混合して調製したゾル溶液をスピンコート法などで
塗布し、乾燥後、300〜1000℃で焼成する。触媒
により金属アルコキシドが加水分解重合反応を起こして
ゾルが形成されており、これを乾燥させることによりゲ
ルが生じ、焼成することによって金属酸化膜の被覆層を
設けることができるのである。前記ゾル溶液としては、
金属アルコシキド10〜50重量部、アルコール100
〜500重量部、水1〜50重量部、酸0.1〜0.5
重量部の混合物が望ましい。金属アルコキシドとして
は、シラン系アルコキシド、アルミニウム系アルコキシ
ドを使用できる。シラン系アルコキシドとしては、テト
ラエトキシシラン、テトラメトキシシランが望ましい。
また、アルミニウム系アルコキシドとしてはアルミニウ
ムイソプロポキシドが望ましい。アルコールとしては、
メタノール、エタノールなどを使用できる。また、窒化
物セラミック表面を空気中で900〜1000℃で0.
1〜10時間加熱処理して、表面に金属酸化物層を設け
てもよい。さらに、本発明で使用できる保護層として
は、ポリイミドなどの樹脂を使用してもよい。
【0025】(2)板状体に発熱体を設ける工程。 板状体に金属粒子からなる導電ペーストを印刷する。導
電ペーストは、一般に、金属粒子、樹脂、溶剤からなる
粘度の高い流動物である。この導電ペーストをスクリー
ン印刷などで発熱体を設けようとする部分に印刷する。
発熱体は、ヒーター板全体を均一な温度にする必要があ
ることから、図1に示すような同心円からなるパターン
に印刷することが望ましい。導電ペーストとしては、銀
ペースト、銀/鉛ペースト、前述のタングステンペース
トまたはモリブデンペーストを使用することができる。
【0026】さらに、加熱して導電ペーストを焼結させ
て、セラミック製の板状体の表面に発熱体を設ける。導
電ペーストを加熱焼成して、樹脂、溶剤を除去するとと
もに、金属粒子を焼結させる。加熱焼成温度は、500
〜1000℃である導電ペースト中に金属酸化物を添加
しておくと、金属粒子、セラミック製の板状体および金
属酸化物が焼結して一体化するため、発熱体とセラミッ
ク製の板状体との密着性が向上する。
【0027】さらに発熱体表面に金属層を被覆すること
が望ましい。被覆は、電解めっき、無電解めっき、スパ
ッタリングにより行うことができるが、量産性を考慮す
ると無電解めっきが最適である。発熱体のパターンの端
部に電源との接続のための端子をろう材にて取りつけ
る。 金属層としてはニッケル、コバルト、クロムから
選ばれる少なくとも1種以上が望ましい。
【0028】取りつけ部位にろう材ペーストを印刷した
後、端子を乗せて、加熱してリフローする。加熱温度
は、200〜800℃が好適である。さらに、必要に応
じて熱電対を埋め込むことができる。熱電対としてはク
ロメル−アルメル、銅−コンスタンタン、クロメル−コ
ンスタンタンがよい。以下、実施例に沿って説明する。
【0029】
【実施例】(実施例1) SiO2 保護層 (1)窒化アルミニウム粉末(平均粒径1.1μm)1
00重量部、イットリア(酸化イットリウムのこと 平
均粒径0.4μm)4重量部、アクリルバイダー5重量
部およびアルコールからなる組成物を、ドクターブレー
ドで形成して厚さ1.5mmの生成形体を得た。
【0030】(2)生成形体にドリル加工して、半導体
ウエハー支持ピンを挿入する孔、図示しないが、熱電対
を埋め込むための凹部を設けた。 (3)平均粒子径1μmのタングステン粒子90重量
部、アクリル系バインダ5重量部、α−テルピオーネ溶
媒を5重量を混合してタングステンペーストとした。こ
のタングステンペーストを生成形体のほぼ全面に印刷
し、さらに同様にしてタングステンペーストを印刷した
別の生成形体を積層し、さらに、タングステンペースト
を印刷しない生成形体を上下に1層づつ積層した後、1
800℃、圧力230kg/cm2 でホットプレスし、
厚さ3mmの窒化アルミニウム板状体を得た。これを直
径230mmの円状に切り出して内部にプレーン層4を
2層有するセラミック製の板状体1とした。さらに、テ
トラエトキシシラン20.8重量部、エタノール138
重量部、水23.5重量部、塩酸0.3重量部を添加し
てシリカゾル溶液を調製した。このシリカゾル溶液をセ
ラミック製の板状体1の表面にスピンコータで1500
rpmで20秒の条件で塗布し、乾燥後、さらに同じ条
件で塗布を行い、乾燥させた後、500℃、950℃で
それぞれ1時間づつ焼成し、厚さ0.1μmのSiO2
の保護層を形成した。厚さの測定は、蛍光X線分析装置
によってSiの分布を調べることにより行った。
【0031】(4)(3)で得た板状体1に、スクリー
ン印刷にて導電ペーストを印刷した。印刷パターンは、
図1に示すような同心円のパターンとした。導電ペース
トは、徳力化学研究所製のソルベストPS603を使用
した。この導電ペーストは、銀/鉛ペーストであり、金
属酸化物を含むものである。 (5)導電ペーストを印刷した板状体を780℃で加熱
焼成して、導電ペースト中の銀、鉛を焼結させるととも
に板状体1に焼き付けた。銀−鉛の焼結体によるパター
ンは、厚さが5μm、幅2.4mmであった。
【0032】(6)硫酸ニッケル80g/l、次亜リン
酸ナトリウム24g/l、酢酸ナトリウム12g/l、
ほう酸8g/l、塩化アンモニウム6g/lの濃度の水
溶液からなる無電解ニッケルめっき浴に(5)の板状体
を浸漬して、銀−鉛の焼結体の表面に厚さ1μmのニッ
ケル層5を析出させて発熱体2とした。
【0033】(7)電源との接続を確保するための端子
を取りつける部分に、スクリーン印刷1より、錫−鉛ペ
ースト(日本ハンダ製)を印刷してろう材層を形成し
た。ついで、半田層の上にコバール製の端子ピン(図示
しない)を載置して、420℃で加熱リフローし、端子
ピンを発熱体の表面に取りつけた。 (8)温度制御のための複数熱電対を埋め込み、ヒータ
100を得た。
【0034】(実施例2)Al23 保護層 実施例1と同様であるが、実施例1のSiO2 保護層に
代えて、Al23 保護層を設けた。形成方法として
は、実施例1の(1)から(3)で得られた板状体を空
気中で、950℃で1時間加熱した。Al23 保護層
の厚さは、0.4μmであった。
【0035】(比較例1)実施例1と同様であるが、保
護層を設けなかった。実施例1、2、比較例1のヒータ
について、シリコンウエハーを載置して表面温度が60
0℃となるまで通電し、24時間放置後、シリコンウエ
ハーに鉄、イットリウム(イットリアはイットリウムの
酸化物)が拡散している否か確認した。確認は、蛍光X
線分析装置(Rigaku製 RIX2100)を用い
た。また、ヒータを1リットル、100℃の沸騰水中に
浸漬して溶出したアンモニアの量を測定した。さらに、
実施例1のヒータについては、−40℃(1分)〜16
0℃(1分)のヒートサイクル試験を実施した後、鉄、
イットリウムの拡散を調べた。またヒータを1リット
ル、100℃の沸騰水中に浸漬して溶出したアンモニア
の量を測定した。さらに、粘着テープをヒータの加熱面
に張りつけてこれを剥し、粘着テープにセラミック粒子
が付着するか否かを顕微鏡で観察した。結果を表1に示
す。 表1 (アンモニア濃度)(鉄、イットリウム拡散)(テープ付着) (前)(後) (前)(後) 実施例1 0 0 無 無 無 実施例2 0 2 無 有 無 比較例1 80 − 有 − 有 なお、前、後とはヒートサイクル試験の前、後である。
実施例1のヒータでは、鉄、イットリウムの拡散もな
く、アンモニアも全く溶出しなかったが、比較例1で
は、80ppmのアンモニアが検出された。さらに、ヒ
ートサイクル試験後に実施例1のヒータを1リットル、
100℃の沸騰水中に浸漬したが、アンモニアの溶出は
見られなかった。しかしながら、Al23 の保護層で
は、拡散やアンモニア溶出が見られた。また、実施例
1、2のヒータでは、粘着テープにはなにも付着物はな
かったが、比較例1のヒータでは窒化アルミニウム粉が
観察された。
【0036】
【発明の効果】以上説明のように、本願発明のヒータは
汚染元素の拡散を防止できる。また、アンモニア発生防
止、脱粒の防止が可能であるため、半導体製品加熱用の
ヒータとして最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発熱体のパターンの模式図
【図2】従来のヒータの断面模式図
【図3】本発明のヒータの断面模式図
【図4】本発明のヒータ(静電チャック用導電層)の断
面模式図
【図5】本発明のヒータの断面模式図
【符号の説明】
1 セラミック製の板状体 2 発熱体 3 保護層 4 プレーン層 5 静電気チャック用導電層 100、101、102 ヒータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化物セラミックからなる板状体の片面
    または内部に発熱体が形成されてなる半導体製品加熱用
    ヒータであって、板状体表面の少なくとも一部に保護層
    が形成されてなることを特徴とする半導体製品加熱用ヒ
    ータ。
  2. 【請求項2】 前記保護層は、金属酸化物からなる請求
    項1に記載の半導体製品加熱用ヒータ。
  3. 【請求項3】 前記保護層は、その厚さが0.01〜1
    μmである請求項1に記載の半導体製品加熱用ヒータ。
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