JP2000267686A - 信号伝送方式及び復号化装置 - Google Patents

信号伝送方式及び復号化装置

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JP2000267686A
JP2000267686A JP11075169A JP7516999A JP2000267686A JP 2000267686 A JP2000267686 A JP 2000267686A JP 11075169 A JP11075169 A JP 11075169A JP 7516999 A JP7516999 A JP 7516999A JP 2000267686 A JP2000267686 A JP 2000267686A
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waveform
signal
frame
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JP11075169A
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Takehiko Kuran
武彦 九蘭
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 符号化部の周波数分析手段としてGHAを用
いた伝送方式では、観測区間の継ぎ目における不連続波
形が復号時に生じることがあるため、符号化部におい
て、複雑な処理をしたり、観測区間を符号化時に重複さ
せる必要があり、また、観測区間の継ぎ目における不連
続波形が生じ易い。 【解決手段】 GHAにより得られた周波数抽出成分
は、情報量削減回路13ににより情報量が削減されると
共に、設定パワーレベル以上の周波数抽出成分に対して
可逆圧縮処理されたビットストリームとされて伝送路へ
送出される。このビットストリームを構成する複数の周
波数抽出成分は、復号成分選択回路21により、パワー
レベルが大きい順に、ビットレートに応じた数だけ選択
された後、波形合成・延長回路22で波形合成され、そ
の後クロスフェーダ23でクロスフェードされることに
より、観測区間の継ぎ目における不連続を無くす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は信号伝送方式及び復
号化装置に係り、特にオーディオ信号を符号化部で符号
化して、伝送路を経て復号化部に入力してオーディオ信
号に復号する信号伝送方式及び復号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオーディオ信号における符号化方
式は、時間周波数変換方式を基本としている。これは、
時間領域の入力信号を周波数領域に変換してから符号化
を行う方式で、周波数領域での信号の偏りや人間の聴覚
心理を利用した、効率的な符号化方式である。しかし、
この時間周波数変換方式による符号化方式で用いる高速
フーリエ変換(FFT)や変形離散コサイン変換(MD
CT)等の周波数分析方法では、周期的で調和的な信号
を分析する理論であり、信号を観測した観測区間の外で
は観測区間内の波形が周期的に繰り返すことを仮定して
いる。
【0003】しかしながら、上記の周波数分析方法で
は、実際には観測区間によって多数の異なった周波数成
分が抽出されることから、周波数領域信号には既に誤差
が含まれ、符号化効率が低下し、また、周波数分解能が
観測区間の長さに反比例することから、過渡的な信号の
分析を行う場合でも、観測区間長を余り短くすることが
できず、周波数分解能が不足し符号化効率が低下し、更
に、観測区間外の波形の予測が困難であることから、予
測残差の符号化による符号化効率の向上が期待できず、
また更に、定常的でない信号の周波数分析が困難である
等の欠点がある。
【0004】一方、調和的でない信号に拡張したフーリ
エ解析の理論も知られている。この理論は、一般調和解
析(Generalized Harmonic Analysis:GHA)と呼ば
れ、観測区間内で原波形から残差エネルギーが最小とな
る最も優勢な正弦波を抽出し、残差成分に同様の処理を
繰り返すという解析方法であり、定常的でない僅かな周
波数変動に対しても正確な周波数成分の抽出が可能であ
り、観測区間長と周波数の分解能は互いに独立して自由
な設定が可能であり、観測区間を越えて信号の予測が可
能であるなどの特徴がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記のGHA
はFFTやMDCTなどの調和解析よりも精度の高い周
波数分析が可能であるため、従来の符号化方式において
周波数分析手段として用いられているFFTなどに代え
てGHAを用いることが考えられる。この場合、周波数
分析をした成分のすべてを伝送するならば不連続波形は
生じないが、低ビットレート化のために大量の成分を捨
てるような場合は不連続波形が生じる可能性が高い。す
なわち、音楽信号のような非定常信号を分析した場合、
隣接したフレームA、Bを構成する周波数成分は大きく
異なり、従って例えば100本の周波数成分のうち、最
も優勢な周波数成分を10本だけ残したような場合に、
フレームA、Bで全く同じ周波数成分が残っていれば不
連続波形は生じないが、一般的にはそうとはいえず、本
数が少ない分だけ、フレームA、Bの残っている10本
の周波数成分の差異が小さい場合でも、不連続波形が生
じる可能性が高い。
【0006】このように、符号化方式における周波数分
析手段としてGHAを採用した場合でも、特に符号化し
たビットストリームのビットレートが低い場合には、観
測区間の継ぎ目における不連続波形が復号時に生じるこ
とがあるため、符号化部において、観測区間の継ぎ目に
おける不連続が復号時に生じないように考慮した複雑な
処理を実行しなければならない。また、上記の不連続波
形が復号時に生じないようにするには観測区間を符号化
時に重複させる必要があり、更に、特に低ビットレート
時には観測区間の継ぎ目における不連続波形が生じ易い
という問題がある。
【0007】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
GHAを使用しても符号化部における複雑な処理を必要
とすることなく、観測区間の継ぎ目における不連続波形
が生じないようにした信号伝送方式及び復号化装置を提
供することを目的とする。
【0008】また、本発明の他の目的は、復号時のビッ
トレートを比較的自由に設定し得る信号伝送方式及び復
号化装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、オーディオ信号を符号化部で符号化した符
号化データを、ビットストリームとして伝送路を経て復
号化部に入力してオーディオ信号に復号する信号伝送方
式及び復号化装置において、符号化部は、入力ディジタ
ルオーディオ信号を複数のサンプルからなるフレーム単
位でフレーム内の信号の周波数成分を一般調和解析によ
り周波数分析する周波数分析手段と、周波数分析手段に
より抽出された複数の周波数抽出成分の情報量を削減し
た符号化を行ってビットストリームとして伝送路へ送出
する情報量削減回路とを有し、復号化部は、伝送路を経
て入力されたビットストリームを構成する複数の周波数
抽出成分から選択した、任意の数の周波数抽出成分から
なる波形を、フレームの継ぎ目前後で波形延長して波形
合成する波形合成手段と、波形合成手段から出力された
信号をフレームの継ぎ目で、1フレーム前の信号はフェ
ードアウトし、現フレームの信号をフェードインして、
ディジタルオーディオ信号を出力するクロスフェーダと
を有する構成としたものである。
【0010】ここで、本発明における上記の周波数分析
手段は、入力ディジタルオーディオ信号を複数のサンプ
ルからなるフレームに分割するフレーム化回路と、フレ
ーム化回路から取り出されたフレーム内の信号から残差
が最も小さくなる1つの周波数成分を抽出することを、
抽出していない残りの周波数成分について残差が十分小
さくなる回数繰り返し行って、複数の周波数抽出成分を
得る周波数成分抽出回路とよりなり、波形合成手段は、
伝送路を経て入力されたビットストリームを構成する複
数の周波数抽出成分から、任意の数の周波数抽出成分を
選択する選択回路と、選択回路の出力周波数抽出成分か
らなる波形を、フレームの継ぎ目前後で波形延長して波
形合成してクロスフェーダへ出力する波形合成・延長回
路とよりなることを特徴とする。
【0011】また、本発明において、波形合成は、相隣
る2つのフレームの継ぎ目において、一方フレーム内の
区間の1/10〜1/100程度の長さの信号波形を、
継ぎ目から他方のフレーム内に延長し、他方のフレーム
内の区間の1/10〜1/100程度の長さの信号波形
を、継ぎ目から一方のフレーム内に延長し、それぞれ延
長した波形を、延長したフレーム内の信号波形と合成す
ることを特徴とする。
【0012】また、本発明の復号化装置は、上記の目的
を達成するため、符号化されたディジタルオーディオ信
号が、一般調和解析による周波数分析により抽出された
複数の周波数抽出成分からなるビットストリームが伝送
路を経て入力され、これを元のディジタルオーディオ信
号に復号する復号化装置であって、伝送路を経て入力さ
れたビットストリームを構成する複数の周波数抽出成分
から、任意の数の周波数抽出成分を選択する選択回路
と、選択回路の出力周波数抽出成分からなる波形を、観
測区間の継ぎ目前後で波形延長して波形合成してクロス
フェーダへ出力する波形合成・延長回路と、波形合成・
延長回路から出力された信号をクロスフェードして、デ
ィジタルオーディオ信号を出力するクロスフェーダとを
有する構成としたものである。
【0013】本発明の信号伝送方式及び復号化装置で
は、復号化部側において波形延長やクロスフェードとい
う比較的単純な処理を行うことにより、フレーム区間、
すなわち観測区間の継ぎ目における不連続を無くすこと
ができる。また、本発明では、符号化したビットストリ
ームに含まれる周波数抽出成分から復号化部の波形合成
手段で任意の数の周波数抽出成分を選択して波形合成し
た後復号するようにしているため、復号時の伝送ビット
レートを符号化時の伝送ビットレートを上限として、比
較的自由に設定できる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1は本発明になる信号伝送方
式の一実施の形態のブロック図を示す。同図において、
ディジタルオーディオ信号は符号化部10において一般
調和解析による周波数分析を用いて得られた複数の周波
数抽出成分からなり、かつ、情報量を削減された符号化
データとされた後、記録媒体、無線回線あるいは有線回
線などの伝送路を経て復号化部20に伝送され、波形合
成・延長処理などを行って復号される。
【0015】符号化部10はフレーム化回路11、周波
数成分抽出回路12及び情報量削減回路13からなり、
フレーム化回路11と周波数成分抽出回路12がGHA
回路を構成している。復号化部20は、本発明の復号化
装置の一実施の形態の要部を構成しており、復号成分選
択回路21、波形合成・延長回路22及びクロスフェー
ダ23から構成されている。
【0016】次に、この実施の形態の動作について図2
及び図3のフローチャート、図4及び図5の信号波形図
を併せ参照して説明する。図1の符号化部10に入力さ
れたディジタルオーディオ信号は、フレーム化回路11
に供給され、ここで複数のサンプルからなる観測区間
(フレーム)に分割される。このとき、フレームは必ず
しも重複させる必要はない。
【0017】フレーム化回路11によりフレームに分割
されて取り出されたディジタルオーディオ信号は、周波
数成分抽出回路12に供給され、ここでフレーム単位で
フレーム内の信号の周波数成分が、図2及び図3に示す
フローチャートの手順に従って一般調和解析(GHA)
により抽出される。すなわち、まず、1フレームのディ
ジタルオーディオ信号が入力されると(図2のステップ
101)、その1フレームの信号から、残差信号が最も
小さくなるような周波数成分を1本だけ抽出する(図2
のステップ102)。
【0018】続いて、抽出した周波数成分を除いた原信
号、すなわち残差は十分に小さいかどうか判定し(図2
のステップ103)、残差が所定のしきい値より大きい
ときは上記のステップ102の処理を残差に対して再び
行い、残差が十分に小さくなった時点で分析を終了す
る。そして、得られた分析結果が図1の情報量削減回路
13へ出力される(図2のステップ104)。
【0019】図3は上記のステップ102の詳細処理を
示すフローチャートで、上記のステップ103も併せて
図示している。ステップ102の周波数成分分析処理に
ついて、図3のフローチャートと共に更に詳細に説明す
るに、入力された1フレームの信号から、ある周波数f
の信号を1つ選択し(図3のステップ201)、短時間
の観測区間[0,L]で観測された連続信号x0(t)
から一意的に決まるフーリエ係数S(f)及びC(f)
を次式により計算する(図3のステップ202)。
【0020】
【数1】 ただし、(1)式及び(2)式中、fは任意の周波数、
Tは周期で1/f、nは整数、nT≦Lである。
【0021】続いて、上記のフーリエ係数S(f)及び
C(f)を用いて、次式により観測区間における残差信
号ε(t,f)と、そのエネルギーE(f)を算出する
(図3のステップ203)。
【0022】
【数2】 続いて、上記の周波数fが最後の周波数成分かどうか判
定し(図3のステップ204)、最後の周波数成分でな
ければ、ステップ201〜203の処理を再び行う。こ
のようにして、1フレームのすべての周波数成分につい
て、上記の(1)式〜(4)式の計算を行い、そのうち
(4)式で表されるエネルギーE(f)を最小とする周
波数f1とフーリエ係数S1(f1)、C1(f1)を求め
る。このときの周波数f1が最優勢スペクトルであり、
これが選択される(図3のステップ205)。
【0023】次に、次式 x1(t)=x0(t)−S1(f1)sin(2πf1t) −C1(f1)cos(2πf1t) (5) により、原信号x0(t)からステップ205で求めた
周波数f1の最優勢スペクトルによる最優勢成分を削除
し、残差x1(t)を求める(図3のステップ20
6)。
【0024】続いて、この残差x1(t)が十分に小さ
いかどうか判定する(図3のステップ103)。ここ
で、このステップ103での判定は、予め設定した所定
のしきい値と残差x1(t)を大小比較した比較結果に
基づいて行ってもよいが、ここでは残差x1(t)が十
分に小さくなるであろうと期待される予め設定したN
回、残差x1(t)を原信号と見なしてステップ201
〜206の処理を繰り返したかどうかで判定する。
【0025】これにより、原信号x0(t)は、観測区
間[0,L]において次式のx(t)で表される。
【0026】
【数3】 (6)式のように、f1,f2,...,fNの、計N本
の正弦波(周波数抽出成分)の重ね合わせで、高精度に
推定できる。これらの正弦波は調和的(基本波の整数倍
の周波数)とは限らない。なお、(6)式で表される信
号x(t)のパワーレベルP(fk)は、S 2 k+C 2 k
で表される。
【0027】このようにして得られた周波数抽出成分
は、図1の情報量削減回路13に供給され、ここで設定
パワーレベルより小さいパワーレベルの抽出成分は出力
されないことで、情報量が削減されると共に、更に設定
パワーレベル以上のパワーレベルの周波数抽出成分に対
して、ハフマン符号化などの可逆圧縮処理による情報量
の削減がなされて得られた符号化データに、周波数抽出
成分数を記録したヘッダ情報を付加して得られたビット
ストリームが任意の伝送路へ送出される。
【0028】上記のビットストリームは、伝送路を経て
図1の復号化部20内の復号成分選択回路21に供給さ
れる。復号成分選択回路21は、入力されたビットスト
リームに対して、符号化されている周波数抽出成分をパ
ワーレベルが大きい順に、復号データのビットレートを
勘案した数だけ選択すると同時に、周波数抽出成分数を
記録したヘッダ情報を選択数に書き換える。例えば、入
力ビットストリーム中において、あるフレームに対応す
る、符号化された周波数抽出成分が100本ある場合、
そのうちパワーレベルが大きいものから30本のみを選
択して、残りの70本は無視する(捨てる)。
【0029】このように、復号成分選択回路21にてパ
ワーレベルが大きいものから順に所定数だけ選択され
た、符号化された周波数抽出成分からなるビットストリ
ームは、波形合成・延長回路22に供給され、ここで
(6)式における時間を当該フレーム内に限定すること
で当該フレーム内の波形を合成すると同時に、前記時間
を前記当該フレーム外へ拡張することで、当該フレーム
内の波形を延長(当該フレーム外の波形を予測的に合
成)する。
【0030】すなわち、図4を例にとって説明すると、
波形合成・延長回路22は、復号成分選択回路21から
のビットストリームが、実線Iで示す波形の情報を持つ
信号であり、各1フレーム区間の区間A〜区間Dのう
ち、相隣る区間Aと区間Bの境目T1より区間A側のb
で示す区間には、一点鎖線IIで示す区間Bからの延長波
形が存在し、境目T1より区間B側のaで示す区間に
は、点線IIIで示す区間Aからの延長波形が存在するよ
うにし、延長区間bでは延長波形IIと信号波形Iとを再
合成し、延長区間aで延長波形IIIと信号波形Iとを再合
成する。
【0031】他の区間Bと区間Cとの境目T2の前後に
おいても同様に、延長波形と信号波形Iとの合成が行わ
れる。なお、延長区間aの長さは例えば区間Aの長さL
aの1/100〜1/10程度であり、延長区間bの長
さは例えば区間Bの長さLbの1/100〜1/10程
度であり、境目での不連続の割合が強いほど長く設定さ
れる。一例として、1フレームは、例えばサンプリング
周波数48kHzの場合、1024サンプルで構成さ
れ、延長する時間は、フレームの境目の前後それぞれが
例えば最大5%(51サンプル:約1ms)程度まで可
変とする。
【0032】波形合成・延長回路22により上記の如く
波形合成されて復号されたビットストリームは、図1の
クロスフェーダ23に供給されて、1フレーム前のデー
タをフェードアウトし、現フレームのデータをフェード
インしてディジタルオーディオ信号を出力する。すなわ
ち、クロスフェーダ23は、波形を延長した後、窓関数
を掛ける。この窓関数としては、 フェードイン関数 =sin(2πft)×sin(2
πft) フェードアウト関数=cos(2πft)×cos(2
πft) を用いる。なお、上式中、時刻tはフェードイン開始
(フェードアウト開始)からの時刻を示す。また、周期
T(=1/f)は、フェードイン開始(フェードアウト
開始)から終了までの部分を1/4周期とし、この周期
は波形を延長した部分の長さと一致する。フェードイン
あるいはフェードアウトの開始時点は、フレームの境目
である。
【0033】上記のフェードイン関数とフェードアウト
関数を加算すると1になるため、連続した2フレームの
波形の成分が全く同一、かつ、時間的に連続していれ
ば、クロスフェード処理の前後での波形変化はない。な
お、ディジタルオーディオ信号のチャネル数が2以上で
ある場合、延長の時間を各チャネルにおいて独立に設定
しながら、クロスフェードすることができる。これによ
り、クロスフェーダ23からは、図5に実線IVで示すよ
うに、区間(フレーム)の継ぎ目での不連続が上記のク
ロスフェードにより除去された波形情報を持つディジタ
ルオーディオ信号が取り出される。
【0034】このように、本実施の形態では、復号化部
20でクロスフェードという比較的単純な処理を行うこ
とにより、観測区間の継ぎ目(フレームの境目)におけ
る不連続を無くすことができ、この不連続波形に起因す
るインパルス的ないわゆるプチノイズの発生を防止でき
る。また、このことから符号化部10側において、観測
区間の継ぎ目における不連続を低減又は除去するための
複雑な処理を不要にできる。また、復号時に波形の不連
続を無くすことができないような符号化・復号化方式で
は、符号化時に観測区間を重複させて符号化することに
より、復号時の波形に不連続が生じないようにするのが
一般的であるが、本実施の形態ではクロスフェーダ23
により復号時に波形の継ぎ目の不連続を除去するように
しているので、符号化時に、観測区間を重複させる必要
がない。
【0035】また、この実施の形態では、復号成分選択
回路21において、入力される符号化したビットストリ
ームに含まれる複数の周波数抽出成分から不必要な周波
数抽出成分を捨てて(同時に、周波数抽出成分数を記録
したヘッダ情報を書き換えて)、残りの部分だけを伝送
して復号するようにしているため、復号時の伝送ビット
レートは符号化時の伝送ビットレートを上限として、比
較的自由に設定でき、このことから符号化時にビットス
トリームの転送レート(例えば、10kbps、64k
bps等)の制約を考慮することなく符号化ができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
復号化部側において波形延長やクロスフェードという比
較的単純な処理を行うことにより、観測区間の継ぎ目に
おける不連続を無くすようにしたため、復号時におい
て、出力のビットレートが低い場合に、観測区間の継ぎ
目における不連続波形が生じにくく、プチノイズを防止
できる。
【0037】また、本発明によれば、復号化部側におい
て、観測区間の継ぎ目における不連続を無くすようにし
たため、符号化部側での復号時の波形に不連続が生じな
いようにするための複雑な処理を不要にできると共に、
観測区間を重複させて符号化することを不要にできる。
【0038】更に、本発明によれば、符号化したビット
ストリームに含まれる周波数抽出成分から復号化部の波
形合成手段で任意の数の周波数抽出成分を選択して波形
合成した後復号するようにしているため、復号時の伝送
ビットレートを、符号化時の伝送ビットレートを上限と
して比較的自由に設定でき、また符号化時にビットスト
リームの転送レートの制約を考慮しなくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のブロック図である。
【図2】図1中の符号化部の要部の動作説明用フローチ
ャートである。
【図3】図2の要部の周波数成分抽出ステップを詳細に
説明するフローチャートである。
【図4】図1の復号化部における波形合成・延長回路の
動作説明用の一例の波形図である。
【図5】図1の復号化部におけるクロスフェーダの出力
信号波形の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 符号化部 11 フレーム化部 12 周波数成分抽出回路 13 情報量削減回路 20 復号化部 21 復号成分選択回路 22 波形合成・延長回路 23 クロスフェーダ a、b 延長区間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 14/04 H04B 14/04 Z Fターム(参考) 5D044 AB05 DE03 DE13 FG30 GK08 5J064 AA00 AA01 AA03 BA16 BB01 BB03 BC02 BC24 BC25 BD01 5K041 CC01 HH00 HH10 HH41 HH44 HH46 JJ18 9A001 BB04 CC02 EE02 GG03 HH16 JJ06 KK56

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーディオ信号を符号化部で符号化した
    符号化データを、ビットストリームとして伝送路を経て
    復号化部に入力してオーディオ信号に復号する信号伝送
    方式において、 前記符号化部は、 入力ディジタルオーディオ信号を複数のサンプルからな
    るフレーム単位でフレーム内の信号の周波数成分を一般
    調和解析により周波数分析する周波数分析手段と、 前記周波数分析手段により抽出された複数の周波数抽出
    成分の情報量を削減した符号化を行って前記ビットスト
    リームとして伝送路へ送出する情報量削減回路とを有
    し、前記復号化部は、 前記伝送路を経て入力された前記ビットストリームを構
    成する前記複数の周波数抽出成分から選択した、任意の
    数の周波数抽出成分からなる波形を、前記フレームの継
    ぎ目前後で波形延長して波形合成する波形合成手段と、 前記波形合成手段から出力された信号をフレームの継ぎ
    目で、1フレーム前の信号はフェードアウトし、現フレ
    ームの信号をフェードインして、ディジタルオーディオ
    信号を出力するクロスフェーダとを有することを特徴と
    する信号伝送方式。
  2. 【請求項2】 前記周波数分析手段は、前記入力ディジ
    タルオーディオ信号を複数のサンプルからなるフレーム
    に分割するフレーム化回路と、前記フレーム化回路から
    取り出されたフレーム内の信号から残差が最も小さくな
    る1つの周波数成分を抽出することを、抽出していない
    残りの周波数成分について残差が十分小さくなる回数繰
    り返し行って、前記複数の周波数抽出成分を得る周波数
    成分抽出回路とよりなり、 前記波形合成手段は、前記伝送路を経て入力された前記
    ビットストリームを構成する前記複数の周波数抽出成分
    から、任意の数の周波数抽出成分を選択する選択回路
    と、前記選択回路の出力周波数抽出成分からなる波形
    を、前記フレームの継ぎ目前後で波形延長して波形合成
    して前記クロスフェーダへ出力する波形合成・延長回路
    とよりなることを特徴とする請求項1記載の信号伝送方
    式。
  3. 【請求項3】 前記波形合成は、相隣る2つのフレーム
    の継ぎ目において、一方フレーム内の区間の1/10〜
    1/100程度の長さの信号波形を、前記継ぎ目から他
    方のフレーム内に延長し、前記他方のフレーム内の区間
    の1/10〜1/100程度の長さの信号波形を、前記
    継ぎ目から前記一方のフレーム内に延長し、それぞれ延
    長した波形を、延長したフレーム内の信号波形と合成す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の信号伝送方
    式。
  4. 【請求項4】 符号化されたディジタルオーディオ信号
    が、一般調和解析による周波数分析により抽出された複
    数の周波数抽出成分からなるビットストリームが伝送路
    を経て入力され、これを元のディジタルオーディオ信号
    に復号する復号化装置であって、 前記伝送路を経て入力された前記ビットストリームを構
    成する前記複数の周波数抽出成分から、任意の数の周波
    数抽出成分を選択する選択回路と、 前記選択回路の出力周波数抽出成分からなる波形を、観
    測区間の継ぎ目前後で波形延長して波形合成して前記ク
    ロスフェーダへ出力する波形合成・延長回路と、 前記波形合成・延長回路から出力された信号をクロスフ
    ェードして、ディジタルオーディオ信号を出力するクロ
    スフェーダとを有することを特徴とする復号化装置。
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