JP2008040452A - 符号化装置及び復号化装置 - Google Patents

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武彦 九蘭
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Abstract

【課題】 調和関係なく入力されるオーディオ信号を高品質、且つ符号化効率を大幅に向上することのできる符号化装置、及びその復号化装置を実現することにある。
【解決手段】 オーディオ信号の所定の単位区間及び複数の計測区間を設定する区間設定手段12と、計測開始位置から複数の区間信号を生成する区間信号生成手段13と、各区間信号に含まれる周波数及び成分を抽出し、抽出された周波数の成分を減算して残差レベルを求める周波数成分抽出手段15と、各区間信号の残差レベルを当該計測区間で除して平均残差レベルを求め、平均残差レベルのうち最も小さな平均残差レベルを与える区間信号の計測区間、抽出された周波数、及び当該周波数の成分を成分値として区間選定手段16で選定し、選定された各値を符号化する可変長符号化部17を備えて符号化装置を構成した。復号化装置は符号化信号を復号化してオーディオ信号を出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、符号化装置及び復号化装置に係り、特に調和関係にないオーディオ信号を高能率で符号化する符号化装置及び符号化された信号を復号化する復号化装置に関する。
最近になり、符号化効率の高い圧縮符号化方式で符号化してディジタル記録メディアに記録する、インターネットなどの通信路を介してディジタルAV情報を伝送する、さらにはアナログ放送で用いられていた放送チャンネルによりさらに高画質、高音質の情報をマルチチャンネルで放送されるようになってきた。ディジタルオーディオ信号は、さらに高能率で符号化されるとさらに高音質、多チャンネルの記録や伝送が出来ることは望ましい。
従来の、オーディオ信号における符号化方式は時間周波数変換方式を基本とし、周波数領域での信号の偏りや人間の聴覚心理を利用した符号化方式が用いられていた。その時間周波数変換方式による符号化方式で用いられる高速フーリエ変換(FFT)や変形離散コサイン変換(MDCT)等の周波数分析方法は、周期的で調和的な信号を分析する理論であり、信号を観測した観測区間の外では観測区間内の信号が周期的に繰り返すことを仮定している。それらの周波数分析方法では、観測区間によって実際とは異なった多数の周波数成分が抽出されることから、周波数領域信号には既に誤差が含まれたり、符号化効率が低下したりする。周波数分解能が観測区間の長さに反比例することから、過渡的な信号の分析を行う場合でも、観測区間長を余り短くすることができず、周波数分解能が不足し符号化効率が低下したり、観測区間外の波形予測が困難であることから、予測残差の符号化による符号化効率の向上が困難である等の欠点がある。それらを解決できることは好ましい。
一方、調和的でない信号に拡張したフーリエ解析の理論も知られている。この理論は一般調和解析(Generalized Harmonic Analysis: GHA)と呼ばれ、観測区間内で原波形から残差エネルギーが最小となる最も優勢な正弦波を抽出し、残差成分にも同様の処理を繰り返す解析方法である。このため、定常的でない僅かな周波数変動に対しても正確な周波数成分の抽出が可能であり、観測区間長と周波数の分解能は互いに独立して自由な設定が可能で、観測区間を越えて信号の予測が可能であるなどの特徴がある。
特許文献1には、時系列信号から任意の周波数成分の信号を抽出する際に、周波数変調や振幅変調を考慮して、高精度且つ少ない本数での抽出を可能とする様にした信号処理装置が開示されている。信号処理装置でなされる符号化側は、N個のサンプルの時系列信号に対して、周波数分析を行う周波数分析回路と、周波数分析回路の出力である周波数について、その近傍周波数の時間変動及び/又は振幅の時間変動を分析する変調パラメータ解析回路と、変調パラメータ解析回路の出力である周波数変調パラメータ及び/又は振幅変調パラメータに基づいて、残差の総エネルギを最小とする変調信号を抽出し、最終的な残差と変調信号の情報とを出力する変調信号抽出回路とを備えるようにした信号処理装置が開示されている。
特開2002−328697号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている信号処理装置では、GHAによりFFTやMDCTなどの調和解析よりも精度の高い周波数分析が可能であるため、周波数分析手段としてGHAを用いているものの、開示されているGHAはFFTなどを用いる場合に比べて、抽出した周波数成分の精度が高く、抽出した周波数成分を符号化するために必要な符号量が、入力信号によってはFFTなどを用いる場合に比べて増大することがある。GHAを用いるにも拘らず高能率な符号化を行う信号処理装置を実現することはできなかった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、調和関係がなく入力されるオーディオ信号に対しても高品質な符号化が出来、且つ符号化効率を大幅に向上することのできる符号化装置、及びその符号化装置で符号化された信号を復号化する復号化装置を提供することを目的とする。
本願発明における第1の発明は、入力されるオーディオ信号を所定の期間ごとの信号に分割し、分割された期間の前記オーディオ信号に含まれる周波数及び当該周波数の成分を一般調和解析法により抽出した後符号化信号を生成する符号化装置において、前記オーディオ信号の所定の期間を単位区間とするとき、前記単位区間の整数倍の区間を計測区間として複数設定する区間設定手段と、前記オーディオ信号の所定の計測開始位置から前記計測区間を設定するとき、前記計測開始位置から設定された前記計測区間内に含まれる前記オーディオ信号を区間信号として複数取得する区間信号取得手段と、前記区間信号取得手段により取得された前記複数の区間信号に含まれる周波数及び当該周波数の成分を前記複数の区間信号毎に前記一般調和解析法により抽出して、この抽出された当該周波数の成分を前記複数の区間信号からそれぞれ減算して各区間信号の残差レベルを求める周波数成分抽出手段と、前記周波数成分抽出手段により求められた前記複数の区間信号の残差レベルを前記計測開始位置から選定された計測区間で除して単位区間当たりの各平均残差レベルを求め、求められた前記各平均残差レベルのうち最も小さな平均残差レベルを与える区間信号の計測区間、前記計測信号から抽出された周波数、及び当該周波数の成分を指定する区間指定手段と、前記区間指定手段により指定された前記計測区間、前記周波数、及び周波数成分に基づいて符号化信号を生成する符号化手段と、を備えることを特徴とする符号化装置を提供する。
第2の発明は、上記第1の発明に記載の符号化装置であって、前記区間設定手段により設定される計測区間は、少なくとも前記単位区間、前記単位区間の2倍、4倍、及び8倍を含む区間を前記複数の計測区間として設定することを特徴とする符号化装置を提供する。
第3の発明は、第1又は第2の発明の符号化装置で生成された符号化信号を復号化する復号化装置において、前記符号化情報取得手段により取得された前記計測区間で、前記計測信号から抽出された周波数の信号を発振する周波数発振手段と、前記周波数発振手段から発振された前記周波数の信号を、前記符号化情報取得手段で取得された前記周波数の成分に対応した振幅の信号として振幅制御して復号化信号を生成する振幅制御手段と、を備えることを特徴とする復号化装置を提供する。
本発明によれば、オーディオ信号の所定の期間を単位区間とするとき、単位区間の整数倍の区間を計測区間として複数設定する区間設定手段と、オーディオ信号の所定の計測開始位置から計測区間を設定するとき、計測開始位置から設定された計測区間内に含まれるオーディオ信号を区間信号として複数取得する区間信号取得手段と、区間信号取得手段により取得された複数の区間信号に含まれる周波数及び当該周波数の成分を複数の区間信号毎に一般調和解析法により抽出して、この抽出された当該周波数の成分を複数の区間信号からそれぞれ減算して各区間信号の残差レベルを求める周波数成分抽出手段と、周波数成分抽出手段により求められた複数の区間信号の残差レベルを計測開始位置から選定された計測区間で除して単位区間当たりの各平均残差レベルを求め、求められた各平均残差レベルのうち最も小さな平均残差レベルを与える区間信号の計測区間、計測信号から抽出された周波数、及び当該周波数の成分を指定する区間指定手段と、区間指定手段により指定された計測区間、周波数、及び周波数成分に基づいて符号化信号を生成する符号化手段と、
を備える格別な構成があるので、調和関係がなく入力されるオーディオ信号に対しても高品質な符号化が出来、且つ符号化効率を大幅に向上することのできる符号化装置を実現できる。
また、区間設定手段により設定される計測区間は、少なくとも単位区間、単位区間の2倍、4倍、及び8倍を含む区間を複数の計測区間として設定する場合は、さらに高品質な符号化が出来、且つさらに符号化効率を向上することのできる符号化装置を実現できる。
また、区間選定手段で選定された区間信号の計測区間、抽出された周波数、及び当該周波数の成分値を基に生成された符号化信号を復号化した復号化信号を出力することの出来る復号化装置を実現できる。
以下に本発明の実施例に係る符号化装置について図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本発明の実施に係る符号化装置の構成例を示すブロック図である。図2は、本発明の実施に係る復号化装置の構成例を示すブロック図である。図3は、本発明の実施に係る符号化装置の動作例をフローチャートで示した図である。図4は、図3の要部の周波数成分抽出ステップの動作例をフローチャートで示した図である。
その符号化装置は調和関係がなく入力されるオーディオ信号に対しても高品質な符号化が出来、且つ符号化効率を大幅に向上することのできる符号化装置を実現するという目的を、オーディオ信号の所定の期間を単位区間とするとき、単位区間の整数倍の区間を計測区間として複数設定する区間設定手段と、オーディオ信号の所定の計測開始位置から計測区間を設定するとき、計測開始位置から設定された計測区間内に含まれるオーディオ信号を区間信号として複数取得する区間信号取得手段と、区間信号取得手段により取得された複数の区間信号に含まれる周波数及び当該周波数の成分を複数の区間信号毎に一般調和解析法により抽出して、この抽出された当該周波数の成分を複数の区間信号からそれぞれ減算して各区間信号の残差レベルを求める周波数成分抽出手段と、周波数成分抽出手段により求められた複数の区間信号の残差レベルを計測開始位置から選定された計測区間で除して単位区間当たりの各平均残差レベルを求め、求められた各平均残差レベルのうち最も小さな平均残差レベルを与える区間信号の計測区間、計測信号から抽出された周波数、及び当該周波数の成分を指定する区間指定手段と、区間指定手段により指定された計測区間、周波数、及び周波数成分に基づいて符号化信号を生成する符号化手段と、を備えるようにして実現した。
また、符号化装置で生成された符号化信号を復号化する装置を、符号化情報取得手段により取得された計測区間で、計測信号から抽出された周波数の信号を発振する周波数発振手段と、周波数発振手段から発振された周波数の信号を、符号化情報取得手段で取得された周波数の成分に対応した振幅の信号として振幅制御して復号化信号を生成する振幅制御手段と、を備えるようにして実現した。
符号化装置及び復号化装置の構成について述べる。
図1に示す符号化装置1はフレーム化部11、観測区間設定部12、観測信号生成部13、抽出周波数設定部14、周波数成分抽出部15、区間選定部16、符号化部17、及び制御部19より構成される。制御部19は符号化装置1を構成する各回路部の動作を制御する。フレーム化部11にはディジタルオーディオ信号が入力される。符号化部17からは符号化して得られたビットストリームが出力される。
図2示す復号化装置2は、可変調符号復号部21、成分生成部22a、22b、・・・、22n、成分合成部23、及び制御部29より構成される。成分生成部22a〜22nのそれぞれは、開始位置設定器221、再生区間設定器222、正弦波信号生成器223、及び振幅設定器224より構成される。制御部29は復号化装置2を構成する各回路部の動作を制御する。可変調符号復号部21には符号化装置1で生成された符号化信号(ビットストリーム)が入力される。成分合成部23からは復号化して得られた復号化信号(オーディオ信号)が出力される。
符号化装置及び復号化装置の動作について述べる。
まず、図1におけるフレーム化部11は、例えば標本化周波数48kHzで標本化されて入力されるディジタルオーディオ信号のサンプル値に対する単位区間を設定する。単位区間は、ディジタルオーディオ信号を、例えば128サンプルごとに分割した区間を呼ぶ。その区間に存在する区間信号は最小単位の信号として扱われる。観測区間設定部12は一般調和解析を行うための区間信号を、単位区間の個数により設定する。単位区間の個数は、例えば1、2、4、8、16、32、64、128の8種類が設定可能である。観測信号生成部(観測信号取得部)13は、それらの8種類の区間信号を生成(取得)する。抽出周波数設定部14は、観測信号生成部13で生成される8種類の区間信号に対して一般調和解析を行うための周波数を設定する。一般調和解析による抽出周波数の精度を、例えば5Hzとする。5Hz〜20kHzの周波数範囲について5Hzの周波数精度で周波数成分抽出を行う場合は、4000個(20,000/5=4,000)の周波数が候補周波数として存在することになる。
周波数成分抽出部15は、入力される区間信号に対して周波数精度を5Hzとした一般調和解析による周波数成分抽出を行う。周波数成分抽出は8種類の区間信号のそれぞれについて行う。区間選定部16は、区間信号から抽出された周波数成分値を減算し、減算して得られた残差レベルを計測区間で除して単位時間当たりの平均残差レベルを求める。平均残差レベルは8種類の区間信号のそれぞれについて求める。区間選定部16は、8種類の区間信号のそれぞれについて求められた平均残差レベルのうち最も小さな平均残差レベルを与える区間を選択する。符号化部17は、区間選定部16から得られる計測区間、抽出された周波数、及び抽出された周波数の成分値を符号化してビットストリームを生成し、符号化出力として出力する。制御部19は、区間選定部16で選定された区間の次のディジタルオーディオ信号のサンプル値を計測開始位置として設定する。観測区間設定部12は、計測開始位置から8種類の観測区間を設定し、フレーム化部11で得られる単位区間のディジタルオーディオ信号に対して上記と同様の動作を繰り返す。
図2に示す復号化装置2の可変調符号復号部21は、入力される符号化装置1で生成された符号化出力(ビットストリーム)を可変調復号し、計測区間、抽出された周波数、及び抽出された周波数の成分値を順次得る。最初に得られた計測区間、抽出された周波数、及び抽出された周波数の成分値の信号は成分生成部22aに入力される。開始位置設定器221は入力される計測区間の情報から区間の開始位置を設定し、再生区間設定器222は開始位置からの区間長を設定する。正弦波信号生成器223は入力される抽出された周波数の正弦波信号を生成する。振幅設定器224は正弦波信号生成器223で生成された正弦波信号の振幅を入力される抽出された周波数の成分値に応じた振幅の信号に設定すると共に、振幅の設定された信号を再生区間設定器222で設定された区間長の期間のみ出力する。以下、順次得られる計測区間、抽出された周波数、及び抽出された周波数の成分値は順次成分生成部22b、・・・、22nに入力され、抽出された周波数の成分値に応じた振幅の信号が再生区間設定器222により設定される期間出力される。成分合成部23は成分生成部22a、22b、・・・、22nから出力される信号を加算合成し、復号化信号として出力する。
次に、詳細に説明する。
図3のフローチャートを参照し符号化装置1の動作についてさらに述べる。
まず、S(ステップ)61において観測区間設定部12は、例えば8種類の計測区間を設定する。S62で観測区間設定部12は、フレーム化部11で単位区間毎にフレーム化されて入力されるディジタルオーディオ信号に対して計測区間の開始位置に係る計測開始位置を設定する。S63で観測信号生成部13はまず第1番目の区間信号として計測開始位置から始まる単位区間の信号を第1番目の区間信号として生成する。S70で周波数成分抽出部15は後記の周波数成分を抽出する。S81で、区間選定部16は、周波数成分の抽出を行った区間信号から抽出された周波数の成分を減算する。残差が求まる。S82で区間選定部16は求められた残差を計測区間で除し、単位時間当たりの残差レベルである平均残差レベルを求める。S83で、区間選定部16は計測区間、周波数、成分値、及び平均残差レベルを表に記述し図示しない記憶領域に記憶する。S84で、制御部19は計測区間の更新を行わせる。
次の計測区間は2つの単位区間を区間とする計測区間である。S85で、制御部19は更新された計測区間は計測を予定している区間であるので、S63からの動作を繰り返す。ここで、観測信号生成部13は第2番目の区間信号として計測開始位置から始まる2つの単位区間の信号を第2番目の区間信号として生成する。区間選定部16は第2番目の区間信号に対する計測区間、周波数、成分値、及び平均残差レベルを表に追加記述し、記憶する。
以降、同様にして第3番目から第8番目の区間信号についてS63の動作を繰り返す。その結果、観測信号生成部13では第1〜8番目の区間信号に対する計測区間、周波数、成分値、及び平均残差レベルを記述した表ができる。そして、S84で、制御部19による計測区間の更新が、例えば単位区間の個数を256に設定する。S85で、単位区間の個数を256とする計測区間は予定される計測区間ではないとして検出され、次のS86に進む。
S86では、区間選定部16は、表に記述される計測区間、周波数、成分値、及び平均残差レベルを比較する。S87で、区間選定部16は、8つの計測区間のうち、最も小さな平均残差レベルを与える計測区間を選定する。S88で、抽出された周波数及びその周波数の成分値のうち、聴覚上優位な周波数成分であるとされる周波数及びその成分値を選定する。S89で、符号化部17は聴覚上優位な成分であるとして選定した周波数及びその成分値を基にビットストリームを生成する。最も簡単な符号化は計測区間ごとに周波数とそのレベルをストリームに記述するものである。存在する周波数は5Hz置きとされるので、その周波数の番号とそれに係る成分値をデシベルで記述する方法によっても良い。長時間継続する正弦波は、例えば32×128=4096の標本点に対して周波数とレベル値のみ指定すればよい。高い符号化効率で符号化される。一方、繰り返し成分を含まないディジタルオーディオ信号は、単位区間ごとに符号化された信号として出力される。
次に、S92で入力されるディジタルオーディオ信号がさらにあるか否かが検出され、入力信号があるとして検出された場合には、S62で新たな計測開始位置が設定され、上記の動作が繰り返される。以上の流れは、入力信号が検出されなくなるまで繰り返される。
図4を参照し、図3のS70で示した周波数成分抽出について述べる。
まず、S71で、5Hz置きに設定される5Hz〜20kHzの間の周波数の1つを選択する。S72で区間信号(原信号)に対するフーリエ係数を算出する。S73で区間信号から算出された周波数の成分値を減算し、残差成分を求める。選択する周波数が例えば20kHzになるまでS71からの流れを繰り返す。次に、S75で求められた4000の候補周波数に対して抽出された複数の信号成分の中で最も信号レベルの大きい最優勢な抽出成分を選択する。S76で区間信号から最優勢成分を減算し、残差を求める。S77で残差が所定値よりも小さいかを検出する。十分に小さいとして検出されない場合は残差信号に対してS71からのステップを繰り返し、次に優勢な成分を抽出する。十分に小さいとして検出される場合は周波数成分抽出の処理ステップを終了する。
一般調和解析は観測区間内の信号から残差信号が最も小さくなるような周波数の正弦波を1つだけ抽出する。次に、抽出された成分を除いた残差信号に対して同様な処理を繰り返し行い、残差信号がある程度小さくなれば分析を終了する。抽出した正弦波により当該観測区間内の信号x(t)は式1のようにf1、f2、・・・、fnのN本の正弦波の重ね合わせで表される。
Figure 2008040452
但し、Sk、Ckは振幅値、tは時間、fは任意の周波数、Nは整数値である。
ここで、x(t)を構成する正弦波の周波数は倍数関係にあるとは限らなく、従ってそれらの正弦波は調和的とは限っていない。従って、ビットストリームには調和的(基本波の整数倍の周波数)とは限らない周波数成分と、それぞれの周波数成分が有効な観測区間の情報が含まれることになる。符号化出力であるビットストリームを、オーディオ信号を構成する周波数値とその成分のレベル値とを直接記述した符号化信号として構成する場合には、ビットストリームを復号化して得られる周波数値の信号を正弦波信号生成器223で生成し、生成された正弦波のレベルを振幅設定器224によりその成分のレベル値に従った振幅の信号として発生させることにより、入力信号の復号が可能である。
符号化装置1により生成される符号化信号は、入力信号の定常性によらない効率的な周波数成分抽出を行うことができることに加え、聴覚レベル以下の信号は符号化しないようにしている。ビットストリームを構成する周波数成分が削減されることによって、符号化効率が大幅に向上する効果も有している。
以上のように、実施例で示した符号化装置1によれば、オーディオ信号の所定の期間を単位区間とし、単位区間及び単位区間の2以上の整数倍の区間を計測区間として設定する区間設定手段12と、オーディオ信号の所望時刻の位置を計測開始位置として設定し、計測開始位置から区間設定手段で設定された複数の計測区間それぞれに存在するオーディオ信号を各区間信号として取得する区間信号取得手段13と、区間信号取得手段により取得された各区間信号に含まれる周波数及び当該周波数の成分を各区間毎に一般調和解析により抽出すると共に、抽出された当該周波数の成分を当該区間信号からそれぞれ減算して各区間信号の残差レベルを求める周波数成分抽出手段15と、周波数成分抽出手段により求められた各区間信号の残差レベルを当該区間信号の計測区間で除して単位時間当たりの各平均残差レベルを求め、求められた各平均残差レベルのうち最も小さな平均残差レベルを与える区間信号の計測区間、抽出された周波数、及び当該周波数の成分を成分値として選定する区間選定手段16と、区間選定手段により選定された成分値を示す符号化信号を生成する符号化手段17とを備える格別な構成があるので、調和関係がなく入力されるオーディオ信号に対しても高品質な符号化が出来、且つ符号化効率を大幅に向上することのできる符号化装置を実現できる。
また、区間選定手段で選定された区間信号の計測区間、抽出された周波数、及び当該周波数の成分値を取得する符号化情報取得手段と、符号化情報取得手段により取得された区間信号の計測区間で抽出された周波数の信号を発振する周波数発振手段と、周波数発振手段で発振して得られる抽出された周波数の信号を、符号化情報取得手段で取得された当該周波数の成分値に対応した振幅の信号である復号化信号として振幅制御する振幅制御手段と、を備えるので、区間選定手段で選定された区間信号の計測区間、抽出された周波数、及び当該周波数の成分値を基に生成された符号化信号を復号化した復号化信号を出力することの出来る復号化装置を実現できる。
本発明の実施に係る符号化装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施に係る復号化装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施に係る符号化装置の動作例をフローチャートで示した図である。 図3の要部の周波数成分抽出ステップの動作例をフローチャートで示した図である。
符号の説明
1 符号化装置
2 復号化装置
11 フレーム化部
12 観測区間設定部
13 観測信号生成部
14 抽出周波数設定部
15 周波数成分抽出部
16 区間選定部
17 符号化部
19 制御部
21 可変調符号復号部
22a、22b、・・・、22n 成分生成部
23 成分合成部
29 制御部
221 開始位置設定器
222 再生区間設定器
223 正弦波信号生成器
224 振幅設定器

Claims (3)

  1. 入力されるオーディオ信号を所定の期間ごとの信号に分割し、分割された期間の前記オーディオ信号に含まれる周波数及び当該周波数の成分を一般調和解析法により抽出した後符号化信号を生成する符号化装置において、
    前記オーディオ信号の所定の期間を単位区間とするとき、前記単位区間の整数倍の区間を計測区間として複数設定する区間設定手段と、
    前記オーディオ信号の所定の計測開始位置から前記計測区間を設定するとき、前記計測開始位置から設定された前記計測区間内に含まれる前記オーディオ信号を区間信号として複数取得する区間信号取得手段と、
    前記区間信号取得手段により取得された前記複数の区間信号に含まれる周波数及び当該周波数の成分を前記複数の区間信号毎に前記一般調和解析法により抽出して、この抽出された当該周波数の成分を前記複数の区間信号からそれぞれ減算して各区間信号の残差レベルを求める周波数成分抽出手段と、
    前記周波数成分抽出手段により求められた前記複数の区間信号の残差レベルを前記計測開始位置から選定された計測区間で除して単位区間当たりの各平均残差レベルを求め、求められた前記各平均残差レベルのうち最も小さな平均残差レベルを与える区間信号の計測区間、前記計測信号から抽出された周波数、及び当該周波数の成分を指定する区間指定手段と、
    前記区間指定手段により指定された前記計測区間、前記周波数、及び周波数成分に基づいて符号化信号を生成する符号化手段と、
    を備えることを特徴とする符号化装置。
  2. 請求項1に記載の符号化装置であって、
    前記区間設定手段により設定される計測区間は、少なくとも前記単位区間、前記単位区間の2倍、4倍、及び8倍を含む区間を前記複数の計測区間として設定することを特徴とする符号化装置。
  3. 請求項1又は2に記載の符号化装置で生成された符号化信号を復号化する復号化装置において、
    前記区間指定手段で指定された前記計測区間、前記周波数、及び前記周波数の成分を取得する符号化情報取得手段と、
    前記符号化情報取得手段により取得された前記計測区間で、前記計測信号から抽出された周波数の信号を発振する周波数発振手段と、
    前記周波数発振手段から発振された前記周波数の信号を、前記符号化情報取得手段で取得された前記周波数の成分に対応した振幅の信号として振幅制御して復号化信号を生成する振幅制御手段と、
    を備えることを特徴とする復号化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014531623A (ja) * 2011-09-28 2014-11-27 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 音声信号符号化方法及び音声信号復号方法、並びにそれを利用する装置

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