JP2000266661A - フローセル及びこのフローセルを用いた粒子測定装置 - Google Patents
フローセル及びこのフローセルを用いた粒子測定装置Info
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Abstract
起こさないフローセルを提供する。 【解決手段】 レーザ光Laを照射して粒子検出部とし
ての照射領域Mを内部に形成し、この照射領域Mを通過
する試料流体6に含まれる粒子の粒径等の粒子情報を得
るためのフローセルにおいて、レーザ光Laがフローセ
ル1の外壁面5aに所定の入射角θ1(θ1≠0°)で入
射すると共に、フローセル1の内壁面5bから屈折角が
ほぼ0°で試料流体6に出射するように壁部5の形状を
形成した。
Description
の照射領域を内部に形成するフローセル及びこのフロー
セルを用いて照射領域を通過する試料流体に含まれる粒
子の粒径等の粒子情報を得る粒子測定装置に関する。
00は、透明部材から成り、断面形状を四角形状として
所定長さの直線流路を有して形成されている。そして、
レーザ光Laが透過するフローセル100を構成する壁
部101の外壁面101aと内壁面101bは平行に形
成されている。
レーザ光Laを照射する場合には、図7に示すように、
レーザ光Laを空気と外壁面101aとの境界面に所定
の入射角θ11(θ11≠0°)で入射させ、屈折角θ12で
屈折させている。これは、レーザ光Laを入射角θ11=
0°としてフローセル100の外壁面101aに垂直に
入射させると、レーザ光Laが外壁面101aで反射し
て反射光の一部がレーザ光源に戻り、帰還ノイズとして
レーザ光Laに重畳するのを防止するためである。
00中を流れる試料流体(試料の溶媒)102の屈折率
によって、内壁面101bと試料流体102との境界面
におけるレーザ光Laの屈折角が異なるため、試料流体
102中を進むレーザ光はLa1(試料流体の屈折率が
n2の場合)又はLa2(試料流体の屈折率がn3の場
合)となり、流路の中心に設けられる粒子検出部として
の照射領域Mが位置ずれを起こしてしまう。即ち、スネ
ルの法則により、内壁面101bと試料流体102との
境界面にレーザ光Laが入射角θ13(外壁面101aと
内壁面101bが平行に形成されているので、θ13=θ
12となる。)で入射すると、試料流体102の屈折率が
n2の場合には、屈折角θ14となり、試料流体102の
屈折率がn3の場合には、屈折角θ15となるからであ
る。
照射領域Mの位置に合せて設定されている集光手段は、
屈折率n3の試料流体の場合には照射領域Mが位置ずれ
し、照射領域Mを通過する粒子による散乱光などを検出
することができない。従って、試料流体の違いにより、
粒径等の粒子情報を正確に検出することができないとい
う問題がある。
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、試料流体が相違しても照射領域が位置ずれを起
こさず、試料流体に含まれる粒子の粒径等の粒子情報を
得ることができるフローセル及びこのフローセルを用い
た粒子測定装置を提供しようとするものである。
求項1に係る発明は、光を照射して粒子検出部としての
照射領域を内部に形成し、この照射領域を通過する試料
流体に含まれる粒子の粒径等の粒子情報を得るためのフ
ローセルにおいて、前記光がフローセルの外壁面に所定
の入射角θ(θ≠0°)で入射すると共に、フローセル
の内壁面から屈折角がほぼ0°で前記試料流体に出射す
るように壁部の形状を形成したものである。
ローセルと、このフローセルの流路に光を照射して照射
領域を形成する光源と、前記照射領域の粒子の散乱光、
透過光又は回折光を検出処理する光学的検出処理手段を
備えるものである。
図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る
粒子測定装置の構成図、図2は本発明に係るフローセル
の断面図、図3はフローセルの壁部における光の透過経
路の説明図、図4及び図5はフローセルの他の実施の形
態の断面図である。
ように、フローセル1、レーザ光源2、集光光学系3、
光電変換素子4などを備えて成る。フローセル1は、透
明部材から成り、所定長さの直線流路1aを有し、全体
としてL型筒形状に屈曲している。直線流路1aの中心
軸は、X方向と一致している。
に、断面形状が四角形状の壁部5からなり、内側の断面
形状は正方形であり、外側の断面形状は平行四辺形であ
る。従って、レーザ光Laが入射する外壁面5aとレー
ザ光Laが出射する内壁面5bとは、平行ではなく、外
壁面5aは内壁面5bに対して所定の角度(傾斜)を有
している。同様に、レーザ光Laが入射する内壁面5c
とレーザ光Laが外部に出射する外壁面5dも平行では
なく、外壁面5dは内壁面5cに対して所定の角度(傾
斜)を有している。
由は、フローセル1に試料流体6を流したとき、試料流
体6の流れを層流にするためである。層流を得るための
条件としては、試料流体6の粘度、直線流路の長さ、流
路の断面形状及び流速などが挙げられ、直線流路1aの
長さ及び流路の断面形状については、試料流体6の粘度
と流速を勘案して決定している。
1aの所定箇所にレーザ光Laを照射して照射領域Mを
形成する。ここで、レーザ光Laの光軸は、直線流路1
a内において直線流路1aの中心軸とほぼ直交してい
る。
は、外壁面5aに対して入射角θ1で入射している。こ
れは、上述のようにレーザ光Laがフローセル1の外壁
面5aに反射して反射光の一部がレーザ光源2に戻るの
を防止するためである。反射光の一部がレーザ光源2に
戻ると、帰還ノイズがレーザ光Laに重畳するので好ま
しくないからである。
1aの中心軸と一致する光軸を有し、照射領域Mにおい
てレーザ光Laを受けた粒子が発する散乱光Lsを集光
する機能を備える。なお、集光光学系3は、必ずしもフ
ローセル1の直線流路1aの中心軸上に設ける必要はな
い。
に設けられている。光電変換素子4は、粒子が照射領域
Mを通過する間に発する散乱光Lsを電圧に変換する。
なお、集光光学系3以降の手段を光学的検出処理手段と
いう。
セル及びこのフローセルを用いた粒子測定装置の作用に
ついて説明する。ここで、空気の屈折率をn0、フロー
セル1の壁部5の屈折率をn1、試料流体6の屈折率を
n2又はn3とする。
されたレーザ光Laが、空気と外壁面5aとの境界面に
入射して屈折するときには、スネルの法則に従う。スネ
ルの法則によれば、入射角θ1と屈折角θ2との間に、以
下に示す数式(1)が成り立つ。
る。そして、内壁面5bと試料流体6との境界面では、
同様にスネルの法則に従い、入射角θ3と屈折率n2の試
料流体6の屈折角θ4、又は入射角θ3と屈折率n3の試
料流体6の屈折角θ5との間に、以下に示す数式(2)
が成り立つ。
はn3)に影響されずに照射領域Mの位置を一定にする
には、屈折角をほぼ等しくすればよい。数式(2)か
ら、その条件を満足させるには、sinθ3=sinθ4
=sinθ5=0、即ちレーザ光Laを内壁面5bと試
料流体6との境界面に入射角θ3=0°で入射させれば
よい。
り、常に等しい屈折角(0°)でレーザ光Laは試料流
体6中を進むことになる。なお、θ3は厳密に0°であ
る必要はなく、照射領域Mの位置ずれが許容できる範囲
内であればよい。従って、θ3は、ほぼ0°であればよ
い。
面に入射角θ3=0°でレーザ光Laを入射させるため
には、図3に示すように、外壁面5aと内壁面5bとの
なす角をθ5とすると、空気と外壁面5aとの境界面に
おける屈折角θ2がθ5に等しくなる(θ2=θ5)ように
すればよい。
て、どのくらいの入射角θ1で、レーザ光Laを空気と
外壁面5aとの境界面に入射させればよいかを求める。
入射角θ1は、空気の屈折率n0、フローセル1の壁部5
の屈折率n1、外壁面5aと内壁面5bとのなす角θ6に
より決定され、以下に示す数式(3)になる。
レーザ光Laを空気と外壁面5aとの境界面に入射させ
れば、試料流体6の屈折率の値に関係せずに照射領域M
の位置を一定に維持することができる。
すと、照射領域Mを通過する粒子にレーザ光Laが照射
され、レーザ光Laを受けた粒子が発する散乱光Lsが
集光光学系3により集光される。
光Lsが、光電変換素子4により電圧に変換される。そ
して、光電変換素子4により変換された電圧のピークの
数により粒子の数が、電圧の値により粒子の粒径が測定
される。
ル1を一体で形成したが、図4に示すように、先ず外壁
面15aと内壁面15b及び内壁面15cと外壁面15
dを平行にした壁部15からなるフローセル10を形成
し、次いで同一の材質で形成した三角柱形状の部材20
を各外壁面15a,15dに接着して、図2に示すフロ
ーセル1と同様な形状にすることができる。
の各外壁面15a,15dに同一の材質で形成した部材
21を接着して、レーザ光Laが通過する各外壁面15
a,15dの一部分のみを必要な形状に形成してもよ
い。
すように、フローセル1の壁部5について、外壁面5a
と内壁面5bのなす角度と、外壁面5dと内壁面5cの
なす角度を等しくして対称に形成し、レーザ光Laが外
壁面5dと空気との境界面で反射して光路を逆戻りしな
いようにした。
ら出射する部位であるフローセル1の内壁面5cと外壁
面5dの角度等の形態は、本発明の実施の形態に限定さ
れるものではない。即ち、本発明はレーザ光Laがフロ
ーセル1内を流れる試料流体6に左右されることなく、
フローセル1の照射領域Mを確実に通過すれば足りるも
のである。従って、内壁面5cと内壁面5bが平行でな
くてもよく、外壁面5aと外壁面5dが平行でなくても
よい。
散乱式の粒子測定装置について説明したが、照射領域M
を通過する粒子の存在による透過光量の減少量を検出し
て粒子の数や粒径などを測定する光遮断式の粒子測定装
置、及び照射領域Mを通過する粒子の存在により生じる
回折光を検出する光回折式の粒子測定装置にも適用でき
る。
によれば、試料流体の屈折率の大きさに影響されずに、
粒子検出部としての照射領域の位置を一定にすることが
できる。
の屈折率の大きさに影響されずに、試料流体に含まれる
粒子の数及び粒子の粒径を測定することができる。
図
の説明図
系、4…光電変換素子、5…壁部、5a,5d,15
a,15d…外壁面、5b,5c,15b,15c…内
壁面、6…試料流体、La…レーザ光、M…照射領域。
9)
面に入射角θ3=0°でレーザ光Laを入射させるため
には、図3に示すように、外壁面5aと内壁面5bとの
なす角をθ6 とすると、空気と外壁面5aとの境界面に
おける屈折角θ2がθ6 に等しくなる(θ2=θ6 )ように
すればよい。
て、どのくらいの入射角θ1で、レーザ光Laを空気と
外壁面5aとの境界面に入射させればよいかを求める。
入射角θ1は、空気の屈折率n0、フローセル1の壁部5
の屈折率n1、外壁面5aと内壁面5bとのなす角θ6に
より決定され、以下に示す数式(3)になる。
Claims (2)
- 【請求項1】 光を照射して粒子検出部としての照射領
域を内部に形成し、この照射領域を通過する試料流体に
含まれる粒子の粒径等の粒子情報を得るためのフローセ
ルにおいて、前記光がフローセルの外壁面に所定の入射
角θ(θ≠0°)で入射すると共に、フローセルの内壁
面から屈折角がほぼ0°で前記試料流体に出射するよう
に壁部の形状を形成したことを特徴とするフローセル。 - 【請求項2】 請求項1記載のフローセルと、このフロ
ーセルの流路に光を照射して照射領域を形成する光源
と、前記照射領域の粒子の散乱光、透過光又は回折光を
検出処理する光学的検出処理手段を備えることを特徴と
する粒子測定装置。
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JP2009533687A (ja) * | 2006-04-11 | 2009-09-17 | グアヴァ テクノロジーズ インコーポレイテッド | キャピラリ−フローサイトメータの非対称毛管 |
JP2019100867A (ja) * | 2017-12-04 | 2019-06-24 | 株式会社堀場製作所 | 粒子物性測定用セル及びこれを用いた粒子物性測定装置 |
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1999
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