JP2000265973A - ヘリコイダルモータまたはヘリコイダルポンプの設計方法 - Google Patents

ヘリコイダルモータまたはヘリコイダルポンプの設計方法

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JP2000265973A
JP2000265973A JP11065242A JP6524299A JP2000265973A JP 2000265973 A JP2000265973 A JP 2000265973A JP 11065242 A JP11065242 A JP 11065242A JP 6524299 A JP6524299 A JP 6524299A JP 2000265973 A JP2000265973 A JP 2000265973A
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helicoidal
stator
rotor
motor
lobes
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Hikari Kamiirisa
光 上入佐
Tsuguhiko Watanabe
嗣彦 渡辺
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Akishima Laboratories Mitsui Zosen Inc
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Akishima Laboratories Mitsui Zosen Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘリコイダルモータまたはヘリコイダルポン
プのステータおよびロータのローブが接触する際に、接
触面の接触圧力が小さいとともに面圧にムラがなく、ロ
ーブの摩耗が少ないヘリコイダルモータまたはヘリコイ
ダルポンプの設計方法を提供する。 【解決手段】 ヘリコイダルモータまたはヘリコイダル
ポンプのロータのローブ数をNR、 ヘリコイダルモー
タまたはヘリコイダルポンプのステータのローブ数をN
S、ローブの基礎円径をRR、ステータの基礎円径を
S、ロータの中心部の偏心量をE、ローブおよびステ
ータの軌跡円径をr、ステータの最大半径をS maxRとす
るときに、 (1)NR+1=NS (2)(NR―1)RR/NR+E=(NS―1)RS/NS (3)SmaxR=2((NS―1)RS/NS+E−r) (4)NR/NS=((NR―1)RR/NR+E−r)/
((NS―1)RS/NS+E−r) の関係式を満たすように設計することにより解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘリコイダルモー
タまたはヘリコイダルポンプの設計方法に関するヘリコ
イダルである。
【0002】
【従来の技術】従来から、石油井や地熱井の傾斜掘削を
行う場合は、掘削装置としてヘリコイダルモータが用い
られている。このヘリコイダルモータは、ダウンホール
モータの一種であり、ヘリコイダルモータの概要の説明
図である図10に示すように、傾斜掘削を行う場合に、
ドリルパイプ62の先端に取り付けられ、ドリルパイプ
62中に圧入された液体により回転させる。また、ヘリ
コイダルモータ1の先端にはビット56が取り付けら
れ、ヘリコイダルモータ1がビット56を回転させるこ
とにより地層70を切削する。なお、注入する液体に
は、一般的に掘りくずの回収、裸坑壁の崩壊防止、さら
にビットの掘削時の潤滑、冷却を目的として地上で調合
した泥水68を利用している。
【0003】その具体的な構造は、ヘリコイダルモータ
の構造の説明図である図9(出典:「Hydraulic downho
le drilling motor」Wladimir TIRASPOLSKY原著、M.I.R
ock英訳、TRANS-INTER-SCIENTIA出版)に示すように、
大別して、ステータ20とロータ40とから構成されて
いる。ステータ20は、全体として略円筒形状を呈して
おり、鉄、ステンレス等から形成された外管22にはめ
込まれており、一般的に天然ゴムで形成されている。ま
た、その内部空間は、ロータ40を収納するヘリコイダ
ルであるとともに、泥水等の流路となる。さらに、この
内部空間は、ロータ40の断面形状に応じて長円筒形に
形成したり、後述するように、歯車のように内周面の一
部を等間隔に稜線状に突出させた形状に形成されてい
る。
【0004】ロータ40は、ステータ20に内在して設
けられるヘリコイダルであり、その材料としては一般的
に金属が使われている。その全体形状は、概ね棒状を呈
しており、ねじれた円筒形や長円形、あるいは従来のヘ
リコイダルモータの断面図である図8(出典:図9に同
じ)に示すように、歯車の歯のように、その外周面に3
つまたはそれ以上の稜線状の突出部(この突出部は通常
「ローブ」と称される。以下ローブとする。)を形成し
ている。さらに、ステータ20のローブ26(ステータ
においては谷状の部分に相当)とロータ40のローブ4
2とは互いに噛み合う形状になされている。
【0005】なお、ステータの断面形状は、ロータの断
面形状が円形である場合は長円形、長円形である場合は
3つのローブを持つ歯車型、3つのローブを持つ歯車型
である場合は4つのローブをもつ歯車型、というよう
に、一般的にそのローブ数がロータのローブ数よりも1
つ多くなるように形成されている。また、これらのロー
ブは、それぞれの形成面に対してはすば歯車の歯のよう
に形成されており、図8に示すように、それぞれの形成
面を展開すると、水平方向に対して一定のリード角θ
α、θβ(傾斜角)を持つようにして設けられている。
また、図8に示すように、ステータの内周面との間には
隙間46が存在するが、隙間46は、ロータのローブに
より仕切られて複数の空間に分割されている。
【0006】また、図9に示すように、ステータ20の
基端側には泥水等の注入用のバルブ50が設けられてい
る。また、ロータ40の先端側にはユニバーサルジョイ
ント52の基端側が接続されており、さらに、ユニバー
サルジョイント52の先端側にはドライブシャフト54
を介してビット56が接続されている。
【0007】以上のような構造を持つヘリコイダルモー
タは、例えば、泥水をステータの基端側から圧入する
と、この泥水がステータとロータとの隙間に先端側に向
かって浸入する。ステータおよびロータのローブは、前
述のようにそれぞれの形成面に一定のリード角を持って
設けられているので、泥水の浸入によりロータのローブ
が回転運動し、この回転運動がユニバーサルジョイント
およびドライブシャフトを介してビットに伝達される。
【0008】また、上述したステータとロータとによる
構造は、ロータを外部の駆動源により回転させることに
より、流体を脈動させずに連続的に移送することが可能
なポンプとして用いることができ、このようなポンプを
ヘリコイダルポンプと呼んでいる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のヘリ
コイダルモータまたはヘリコイダルポンプの設計方法に
おいては、ステータおよびロータのローブの断面形状を
円弧補間法により設計していた。しかしながら、この設
計方法では、双方のローブの歯当たりが悪く、両者を噛
み合わせた時に接触面の面圧にムラができるので、天然
ゴム製のステータが摩耗しやすく、この摩耗の進行に伴
ってロータの回転運動が不安定になる欠点を有してい
た。
【0010】さらに、ステータの内周面とロータの間に
ある隙間は、前述のようにロータのローブにより複数の
隙間に仕切られているが、ステータの内周面とこのロー
ブとの密着性が低いと、それぞの隙間に圧入されている
泥水等が隣接する隙間に漏れ出て、トルクの低下を招い
てしまう。したがって、これらには相当程度の密着性が
要求されるが、ステータを金属製にしてしまうと、ロー
ブ同士の干渉により摩擦力が大きくなりすぎ、ロータの
回転運動が妨げられることになる。くわえて、深部の掘
削においては、150℃を越えるような地熱にさらされ
ることがあり、このような高温の影響によるステータ素
材の劣化も問題になっていた。
【0011】そこで、本発明は、前述の従来技術の欠点
を解消するために、ヘリコイダルモータまたはヘリコイ
ダルポンプのステータおよびロータのローブが接触する
際に、接触面の接触圧力が小さいとともに面圧にムラが
なく、ローブ表面の摩耗が少ないヘリコイダルモータま
たはヘリコイダルポンプの設計方法を提供することを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ヘリコイダルモータまたはヘリコイダ
ルポンプの設計方法として、ヘリコイダルモータまたは
ヘリコイダルポンプのロータのローブ数をNR、前記ヘ
リコイダルモータまたは前記ヘリコイダルポンプのステ
ータのローブ数をNS、前記ローブの基礎円半径をRR
前記ステータの基礎円半径をRS、前記ロータの中心部
の偏心量をE、前記ローブおよび前記ステータの軌跡円
半径をr、前記ステータの最大直径をSmaxR、とすると
きに、 (1)NR+1=NS (2)(NR―1)RR/NR+E=(NS―1)RS/NS (3)SmaxR=2((NS―1)RS/NS+E−r) (4)NR/NS=((NR―1)RR/NR+E−r)/
((NS―1)RS/NS+E−r) の関係式を満たすヘリコイダルとすることを特徴とする
ヘリコイダルである。また、上記(1)ないし(4)の
関係式において、NRを2以上の整数とすることを特徴
とするヘリコイダルである。
【0013】
【作用】本発明は上記のように、ヘリコイダルモータま
たはヘリコイダルポンプの設計方法として、ヘリコイダ
ルモータまたはヘリコイダルポンプのロータのローブ数
をNR、前記ヘリコイダルモータまたは前記ヘリコイダ
ルポンプのステータのローブ数をNS、前記ローブの基
礎円径をRR、前記ステータの基礎円径をRS、前記ロー
タの中心部の偏心量をE、前記ローブおよび前記ステー
タの軌跡円径をr、前記ステータの最大直径をSmaxR
とするときに、 (1)NR+1=NS (2)(NR―1)RR/NR+E=(NS―1)RS/NS (3)2SmaxR=(NS―1)RS/NS+E−r (4)NR/NS=((NR―1)RR/NR+E−r)/
((NS―1)RS/NS+E−r) の関係式を満たす構成にしたので、ステータおよびロー
タの側面全体にわたって相互に接触し、接触面の面圧に
ムラがない。また、ステータとロータとの間の隙間がロ
ータを回転可能とするために必要最小限の大きさとする
ことができ、ロータ回転時においてロータのがたつきを
防止できる。また、ステータおよびロータのローブのリ
ード角を同一のヘリコイダルに揃えることができるの
で、ロータ回転時にローブ同士の接触面に無用な摩擦力
が発生することを防止できる。ひいては、ローブ表面の
摩耗を低減することが可能となる。さらに、ロータのロ
ーブ数を2以上設けることにより、ローブの中心軸の偏
心運動がなめらかになり、また大きなトルクが得られ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の具体的な実施の形
態について図面を参照して詳細に説明する。なお、「従
来の技術」の記載と重複する点については簡略化して説
明する。図1は、本発明の実施の形態の説明図であり、
図2は、サイクロイド曲線の説明図である。また、図3
は、トロコイダル曲線の説明図であり、図4は、円周上
のトロコロイダル曲線の説明図である。また、図5は、
エピトロコイダル曲線およびコモントロコイダル曲線の
説明図であり、図6は、ローブ数に対するトルクと回転
速度の関係を示す説明図である。また、図7は、ステー
タ及びロータのローブのリード角の説明図であり、図8
は、従来のヘリコイダルモータの断面図である。さら
に、図9は、ヘリコイダルモータの構造の説明図であ
り、図10は、ヘリコイダルモータの概要の説明図であ
る。また、図11は、ステータおよびロータの各パラメ
ータのコンピュータシミュレーション結果の説明図であ
る。
【0015】まず前述のように、一般的にヘリコイダル
モータまたはヘリコイダルポンプにおいては、ロータの
ローブ数をNr、ステータのローブ数をNsとすると
【数1】 の関係となる。
【0016】ところで、ヘリコイダルモータまたはヘリ
コイダルポンプのローブは、歯車のような歯形の一種と
言える。歯車の歯形においては、サイクロイド歯形とイ
ンボリュート歯形とが挙げられる。インボリュート歯車
は、インボリュート曲線を歯形に用いたヘリコイダルで
あり、凸面同士が噛み合うヘリコイダルである。これに
対してサイクロイド歯車は、図2のF1、(外サイクロ
イド曲線)、F1’(内サイクロイド曲線)、F2(外サ
イクロイド曲線)、F2’(内サイクロイド曲線)に示
したサイクロイド曲線を歯形に用いたヘリコイダルであ
り、凸面と凹面とが噛み合うので、接触圧力が小さく、
歯面の摩耗や摩擦が少ないことが挙げられる。また、歯
数が少なくても特別の干渉対策が必要でないという点が
挙げられる。これらは理論的扱いが容易であり、しかも
種々の優れた性質を有するので、古くから採用されてき
た。
【0017】そこで、本発明の実施の形態においては、
ローブ表面の摩耗を低減することやローブ同士の摩擦を
低減する観点からステータの断面形状にサイクロイド曲
線を採用した。さらに、ロータが偏心運動をすることか
ら、ロータの断面形状については、サイクロイド曲線に
ロータの偏心率を取り込めるトロコイダル曲線を採用し
た。以下にトロコイダル曲線について説明する。トロコ
イダル曲線は次式で表される。
【数2】
【0018】このX、YをXY直交座標系上に描くと、
図3に示すトロコイダル曲線が描ける。また、トロコイ
ダル曲線を図4に示すように円周上に展開して得られる
曲線は大きく分けて次の2種類ある。 a.エピトロコイダル曲線86
【数3】 b.コモントロコイダル曲線88
【数4】
【0019】これら2種類の曲線は、図5に示すように
形状が異なる。なお、図5は、同じ基礎円形(=200
mm)、偏心率(=1)での両曲線を比較した結果であ
る。ここで両曲線の曲率半径に注目すると、エピトロコ
イダル曲線86よりもコモントロコイダル曲線88の方
が大きくなる。よって、曲率半径が大きさにより歯当た
りがなめらかになるコモントロコイダル曲線を採用する
ことがより好ましいことがわかる。
【0020】さらに、ロータがステータ内部において、
がたつくことなく回転するための条件を図1に基づいて
説明する。ロータがステータ内部において回転すると
き、ステータの内周面とロータの外周面が隙間なく噛み
合うためには、ステータの内周面の断面形状の描画に用
いる軌跡円C1とロータの断面形状の描画に用いる軌跡
円C2とは、それぞれの径が等しいヘリコイダルでなけ
ればならない。
【0021】さらに、ステータの内周面およびロータの
断面形状の最適な条件について以下に述べる。まず、図
1に示すように、ステータの内周面の断面形状の描画に
用いるトロコイダル曲線A1とロータの断面形状の描画
に用いるトロコイダル曲線A2とをX軸上の一致点B1
重ね合わせてみる。この状態において、ロータがステー
タ内部においてがたつくことなく回転するためには、ス
テータとロータとの間に余分な隙間がない、つまり、X
軸上の一致点B2でステータの内周面の断面形状を表す
線とロータの断面形状を表す線とが重なる必要がある。
【0022】ここで、この両線の重なった状態における
X軸上におけるロータの直径とステータの直径とに注目
すると、 X軸上のロータの直径=X軸上のステータの直径 であることがわかる。さらに、それぞれの直径につい
て、ステータおよびロータの中心部からの距離つまり半
径と関連付けると、 X軸上のステータの直径=ステータの最小半径+ステー
タの最小半径 X軸上のロータの直径=ロータの最大半径+ロータの最
小半径 となる。ところで、ロータの基礎円径をRR、転円半径
をRR/NR、偏心量をER、軌跡円半径をrRとし、ステ
ータの基礎円径をRS、転円半径をRS/NS、偏心量を
S、軌跡円半径をrSとすると、 ロータの最大半径=RR−RR/NR+ER−rR ロータの最小半径=RR−RR/NR−ER−rR ステータの最小半径=RS−RS/NS−ES−rS となる。よって、これらをあわせると、
【数5】 となる。また、ステータとロータとが隙間なくその全面
にわたって接触するためには、当然のことながら、ER
=ES、rR=rSでなければならない。そこで、E R=E
S=E、rR=rS=rとして数式5を整理すると、
【数6】 との関係式が得られる。 また、ステータの最大直径
は、サイクロイド曲線の最大半径から軌跡円の半径を差
し引いたヘリコイダルの2倍になるので、ステータの最
大直径をSmaxRとすると、数式5より、
【数7】 の関係式が得られる。よって、ステータのローブの最大
直径を数式9に適合するヘリコイダルにすれば、この最
大直径部分においてもロータと完全に噛み合うように設
計することができる。
【0023】なお、ステータおよびロータのローブ数
比、ロータの基礎円形およびロータの偏心量のパラメー
タについて、各々数種類の組み合わせを用いてコンピュ
ータシミュレーションをしたところ、図11に示すよう
に、計算上では隙間の全くない断面形状となるべきとこ
ろが、実際に描いてみると、オーバーラップする部分が
見られたり、逆に全く接しない部分が現れたりした。
【0024】また、「Hydraulic downhole drilling mo
tor」(Wladimir TIRASPOLSKY原著、M.I.Rock英訳、TRA
NS-INTER-SCIENTIA出版)によれば、ピッチTについて
以下の関係がある。ステータのローブ数をNS、ロータ
のローブ数をNR、ステータのローブのピッチ(長さ)
をTS、ロータのローブのピッチをTRとすると、
【数8】 との関係にある。これは、ステータとロータとのピッチ
比はローブ比に比例することを意味する。図7からわか
るように、この関係が成り立てば、ステータのローブの
リード角θβとロータとのローブのリード角θαとが等
しくなり、これらの噛み合いがスムーズになる。
【0025】ロータの最大半径における円周:ステータ
における最大半径の円周=ロータの1周分の長さ:ステ
ータの1周分の長さであるので、2π(RR−RR/NR
+E−r)/2π(RS−RS/NS+E−r)=ロータ
の1周分の長さ/ステータの1周分の長さとの関係が成
り立つ。したがって、
【数9】 との関係式が成り立つ。
【0026】以上述べたように、ヘリコイダルモータま
たはヘリコイダルポンプのステータおよびロータの設計
に際して、数式1、数式9、数式10、数式12の関係
が成り立てば、ローブが回転運動するときに、ステータ
およびロータのそれぞれのローブが隙間なくその全面に
わたって接触するので、ロータのがたつきや、ローブ同
士の接触面の面圧にムラがなく、ローブの摩耗を少なく
することができる。
【0027】また、ローブ同士が干渉することがなくな
るので、従来材料として適さなかった素材、例えば、ス
テータの素材として耐熱フェノール、ポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)、サーモポリイミド(TP
I)、鉄やステンレスなどの金属材料などを用いること
が可能となるので、200℃を越えるような深部の高温
環境下で使用する高温用ダウンホールモータの設計が容
易になる。くわえて、ロータのローブ数を2以上の整数
とすることで、大きなトルクが得られるヘリコイダルモ
ータまたはヘリコイダルポンプの設計が可能となる。
【0028】
【発明の効果】本発明は上記のように、ヘリコイダルモ
ータまたはヘリコイダルポンプの設計方法として、ヘリ
コイダルモータまたはヘリコイダルポンプのロータのロ
ーブ数をNR、前記ヘリコイダルモータまたは前記ヘリ
コイダルポンプのステータのローブ数をNs、前記ロー
ブの基礎円半径をRR、前記ステータの基礎円半径を
S、前記ロータの中心部の偏心量をE、前記ローブお
よび前記ステータの軌跡円半径をr、前記ステータの最
大直径をSmaxR、とするときに、 (1)NR+1=NS (2)(NR―1)RR/NR+E=(NS―1)RS/NS (3)SmaxR=2((NS―1)RS/NS+E−r) (4)NR/NS=((NR―1)RR/NR+E−r)/
((NS―1)RS/NS+E−r) の関係式を満たす構成にしたので、ヘリコイダルモータ
またはヘリコイダルポンプのローブの接触面の接触圧力
が小さいとともに面圧にムラがなく、ローブの摩耗を少
なくでき、くわえてロータの材料の選択の余地が広がる
ので、耐久性、特に耐熱性にすぐれたヘリコイダルモー
タまたはヘリコイダルポンプを提供することが可能とな
る。また大きなトルクが得られるとともにローブの偏心
運動をなめらかなものにできるので、岩盤等の切削能力
が高いヘリコイダルモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明図である。
【図2】サイクロイド曲線の説明図である。
【図3】トロコイダル曲線の説明図である。
【図4】円周上のトロコロイダル曲線の説明図である。
【図5】エピトロコイダル曲線およびコモントロコイダ
ル曲線の説明図である。
【図6】ローブ数に対するトルクと回転速度の関係を示
す説明図である。
【図7】ステータ及びロータのローブのリード角の説明
図である。
【図8】従来のヘリコイダルモータの断面図である。
【図9】ヘリコイダルモータの構造の説明図である。
【図10】ヘリコイダルモータの概要の説明図である。
【図11】ステータおよびロータの各パラメータのコン
ピュータシミュレーション結果の説明図である。
【符号の説明】
1 ヘリコイダルモータ 20 ステータ 22 外管 24 ローブ 26 中心部 40 ロータ 42 ローブ 44 中心部 46 隙間 50 バルブ 52 ユニバーサルジョイント 54 ドライブシャフト 56 ビット 60 掘削井 62 ドリルパイプ 64 ケーシング 66 セメントスラリ 68 泥水 70 地層 80 基礎円 82 転円 84 軌跡円 86 コモントロコイダル曲線 88 エピトロコイダル曲線 A1 サイクロイド曲線 A2 コモントロコイダル曲線 B1 一致点 B2 一致点 C1 軌跡円 C2 軌跡円 D1 ステータの内部空間の断面形状 D2 ロータの断面形状 F1、F2 外サイクロイド曲線 F1’F2’ 内サイクロイド曲線 θα、θβ リード角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H041 AA03 BB06 CC13 CC15 DD06 DD31 DD36 3H084 AA31 AA51 BB09 BB23 CC21 CC70

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリコイダルモータまたはヘリコイダル
    ポンプのロータのローブ数をNR、 前記ヘリコイダルモータまたは前記ヘリコイダルポンプ
    のステータのローブ数をNS、 前記ローブの基礎円半径をRR、 前記ステータの基礎円半径をRS、 前記ロータの中心部の偏心量をE、 前記ローブおよび前記ステータの軌跡円半径をr、 前記ステータの最大直径をSmaxR、とするときに、前記
    ロータおよび前記ステータの形状を次の(1)ないし
    (4)の関係式を満たすヘリコイダルとすることを特徴
    とするヘリコイダルモータまたはヘリコイダルポンプの
    設計方法。 (1)NR+1=NS (2)(NR―1)RR/NR+E=(NS―1)RS/NS (3)SmaxR=2((NS―1)RS/NS+E−r) (4)NR/NS=((NR―1)RR/NR+E−r)/
    ((NS―1)RS/NS+E−r)
  2. 【請求項2】 NRを2以上の整数とすることを特徴と
    する請求項1に記載のヘリコイダルモータまたはヘリコ
    イダルポンプの設計方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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