JP2000264472A - 媒体搬送ベルトおよびその製造方法 - Google Patents

媒体搬送ベルトおよびその製造方法

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JP2000264472A
JP2000264472A JP11077048A JP7704899A JP2000264472A JP 2000264472 A JP2000264472 A JP 2000264472A JP 11077048 A JP11077048 A JP 11077048A JP 7704899 A JP7704899 A JP 7704899A JP 2000264472 A JP2000264472 A JP 2000264472A
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JP
Japan
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resin
transport belt
medium transport
resin film
film
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JP11077048A
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English (en)
Inventor
Koji Sezaki
好司 瀬崎
Taiji Nishikawa
泰司 西川
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電吸着力、絶縁破壊耐性、および耐インク
性を備え、かつ高い耐電性を有する媒体搬送ベルトを提
供する。 【解決手段】 高分子材料の管状物表面に、電極パター
ンを形成し、その上に、体積固有抵抗が109 〜1015
Ω・cmでかつ誘電率が3.0以上30.0以下である
電極保護樹脂フィルムを複数回巻き付けて、熱融着させ
て媒体搬送ベルトを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は媒体搬送ベルトに関
し、より詳しくは複写機やレーザービームプリンターあ
るいはファクシミリなどの電子写真装置に用いられる紙
やOHPフィルムなどの搬送に用いられるベルト、又は
インクジェットプリンター装置あるいはバブルジェット
プリンター装置の紙やOHPフィルムなどの搬送や乾燥
などに用いられるベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば複写機などの電子写真装置にお
いて、紙の搬送はPC、フッ化ビニリデンなどの樹脂ベ
ルトに紙を載せて搬送するか、あるいは樹脂ベルトを予
め帯電させて表面に電荷を付与し、その電荷によって紙
を吸着させて搬送する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】紙を樹脂ベルトに載せ
て搬送する方法は、紙とベルトとが滑ってしまうことが
多く、安定した搬送を実現するのが困難である。一方、
樹脂ベルトを帯電させて紙を吸着させる方法は、紙の吸
着力が不足し、ベルト上に紙を精度よく固定することが
できず、しかも搬送している途中で紙の先端部が浮き上
がってしまう、などの問題があった。特に、プリンター
の高速度化を達成するためには、従来以上に、紙又はO
HPフィルムなどの印字媒体を精度よく、ベルトに吸着
させ、且つその吸着力を高める必要があり、更に、使用
環境が変化しても、たとえば高温・高湿下であっても、
充分な紙の吸着力を確保する必要があった。
【0004】また、インクジェットプリンター装置ある
いはバブルジェットプリンター装置の場合、紙の搬送と
同時に、インクを乾燥させる必要がある。このため、搬
送ベルトは耐熱性を必要とするが、乾燥時間の短縮を図
るには、高温化に対応させて耐熱性をさらに向上させる
必要があった。しかも、インクの成分によって、搬送ベ
ルトが劣化せず、紙がインクによって吸水することで、
絶縁破壊しないようにする必要があった。
【0005】本発明者等はプリンターなどの高速度化を
達成するために、印字用などの媒体を強く吸着させるこ
とができ、さらに使用条件などに対応させて、耐熱性、
耐電圧、耐インク性を備えた媒体搬送ベルトを得た。す
なわち、ベルトに電極パターンを形成し、電圧を印加す
ることによって紙を静電吸着させることとし、そのベル
トの構成及び材料特性を特定することによって、紙の搬
送性と耐熱性、耐電圧、耐インク性に優れた媒体搬送ベ
ルトを提案した(特願平10−234001および特願
平10−317469)。
【0006】しかしながら、前記媒体搬送ベルトは電極
保護層を主にコート法で形成するものであり、コートの
状態によっては、印加電圧に対する耐電圧が不十分な場
合があった。
【0007】電極保護層をフィルム状に形成し、これを
電極パターン上に巻き付ける方法において、フィルムが
一層の場合は、フィルム作成時の欠陥により耐電圧の不
足およびフィルムの突き合わせ部に段差や隙間が生じる
不都合がある。
【0008】そこで、本発明者らは、従来の媒体搬送ベ
ルトの媒体の吸着力を維持しつつ耐電圧を向上させるた
めに鋭意検討と研究を重ねた結果、媒体搬送ベルトの電
極保護層を、薄いフィルムを複数回巻回した構造とする
ことにより、耐電圧の向上とベルト外周面の段差を軽減
し隙間をなくすことが可能である媒体搬送ベルトおよび
その製造方法を想定するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る媒体搬送ベ
ルトの要旨とするところは、高分子材料により成形され
た管状物の外周表面に、導電性を有する電極パターンが
形成されるとともに、該電極パターン上に電極保護層が
形成されている媒体搬送ベルトであって、該電極保護層
が、体積固有抵抗が109 〜1015Ω・cmでかつ誘電
率が3.0以上30.0以下である樹脂フィルムを複数
回巻き付けてなることにある。
【0010】かかる媒体搬送ベルトにおいて、上記樹脂
フィルムの厚みは、5μm以上50μm以下であり得
る。
【0011】かかる媒体搬送ベルトにおいて、上記電極
保護層の厚みは、50μm以上200μm以下であり得
る。
【0012】かかる媒体搬送ベルトにおいて、上記電極
保護層の樹脂フィルムの巻き付け開始端部と巻き付け終
了端部の段差は、該樹脂フィルムの厚みの50%以下で
あり得る。
【0013】かかる媒体搬送ベルトにおいて、上記樹脂
フィルムは、熱可塑性樹脂単体または熱可塑性樹脂に添
加物を混合してなる複合樹脂からなるフィルムであり得
る。
【0014】かかる媒体搬送ベルトにおいて、上記添加
物は、導電性粉末、若しくは高誘電率粉末、またはこれ
らの混合物であり得る。
【0015】かかる媒体搬送ベルトにおいて、上記熱可
塑性樹脂は、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニル
樹脂、フッ素系樹脂、およびシリコーン樹脂からなる群
より選択される1種類以上の樹脂であり得る。
【0016】かかる媒体搬送ベルトにおいて、上記熱可
塑性樹脂は、−CH2 −CF2 −の構造を有するフッ化
ビニリデン樹脂を含むフッ素系樹脂であり得る。
【0017】かかる媒体搬送ベルトにおいて、上記樹脂
フィルムを形成する樹脂の吸水率は、1.0%以下であ
り得る。
【0018】かかる媒体搬送ベルトにおいて、上記高分
子材料は、非熱可塑性ポリイミド、熱可塑性ポリイミ
ド、ポリエーテルスルフォン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポ
リアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレー
ト、およびポリカーボネートからなる群より選択される
1種類以上の樹脂であり得る。
【0019】本発明の媒体搬送ベルトの製造方法の要旨
とするところは、媒体搬送ベルト形成装置のコア体に、
外周面に電極パターンを形成した管状物を装着し、該電
極パターンを形成した管状物表面に樹脂フィルムを複数
回巻き付け、該樹脂フィルムの融点より高い温度で複数
回巻き付けられた樹脂フィルムを加熱融着させることに
ある。
【0020】かかる媒体搬送ベルトの製造方法におい
て、上記樹脂フィルムの巻き付けは減圧雰囲気下で行
い、その後加熱融着させ得る。
【0021】かかる媒体搬送ベルトの製造方法におい
て、上記複数回巻き付けられた樹脂フィルムの最外周表
面に環状のカバーバッグを装着して樹脂フィルム全体を
覆い、該カバーバッグ内を減圧状態にして、該カバーバ
ッグの外側に内面より高い圧力を加え、加圧状態におい
て樹脂フィルムを加熱融着させ得る。
【0022】かかる媒体搬送ベルトの製造方法におい
て、上記カバーバッグは、ゴム弾性を有し、かつ前記樹
脂フィルムよりも高い融点を持ち得る。
【0023】かかる媒体搬送ベルトの製造方法におい
て、上記媒体搬送ベルト形成装置のコア体の外周面に、
脱着可能なチューブが設けられ得る。
【0024】かかる媒体搬送ベルトの製造方法におい
て、上記脱着可能なチューブは、鉄、ステンレススチー
ル、アルミニウム、および銅からなる群より選択される
1種類であるかまたは2種類以上の組み合わせの合金で
あり得る。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る媒体搬送ベル
トおよびその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳
しく説明する。
【0026】図1及び図2に示すように、本発明に係る
媒体搬送ベルト10は、高分子材料により成形された管
状物12の外周表面に、導電性を有する電極パターン1
4が形成されるとともに、その電極パターン14上に電
極保護層16が形成されて構成されている。この電極保
護層16は、体積固有抵抗が109 〜1015Ω・cmで
あり且つ誘電率が3.0以上30.0以下である。
【0027】本発明の管状物12を形成する高分子材料
は、例えば、エンジニアリングプラスチックであり、具
体的には、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド
46、ポリアミドMXD6、ポリカーボネート、ポリア
セタール、ポリフェニレンエーテル、PET(ポリエチ
レンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタ
レート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、ポリ
アリレート、液晶ポリエステル、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリ
アミドイミド、アラミド、非熱可塑性ポリイミド、熱可
塑性ポリイミド、フッ素樹脂、エチレンビニルアルコー
ル共重合体、ポリメチルペンテン、フェノール樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン、お
よびポリアリレートからなる群より選択される1種類ま
たは2種類以上の組み合わせが好ましい。このうち、特
に非熱可塑性ポリイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエ
ーテルスルフォン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリアミド
イミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、および
ポリカーボネートからなる群より選択される1種類以上
の樹脂であることが好ましい。
【0028】本発明の管状物は、例えば、非熱可塑性ポ
リイミド樹脂フィルムと熱可塑性ポリイミド樹脂若しく
はそのフィルム状物との組み合わせ、または1種若しく
は2種以上の熱可塑性ポリイミド又はそのフィルム、ま
たは非熱可塑性ポリイミド樹脂フィルムから形成され得
る。
【0029】このうち、熱可塑性ポリイミド樹脂として
は、ガラス転移温度Tgが150℃以上、より好ましく
は230℃以上のものが好ましく用いられ得る。媒体搬
送ベルト10は、複写機やレーザービームプリンターあ
るいはファクシミリなどの電子写真装置における紙やO
HPフィルムなどの搬送に用いられるベルト、又はイン
クジェットプリンター装置あるいはバブルジェットプリ
ンター装置の紙やOHPフィルムなどの搬送や乾燥など
に用いられるベルトである。したがって、ベルトの使用
条件において、媒体搬送ベルト10を構成する熱可塑性
ポリイミド樹脂はガラス転移温度Tgが150℃以上、
より好ましくは230℃以上を有することにより、ガラ
ス転移温度Tg以下で使用される熱可塑性ポリイミド樹
脂は耐熱性樹脂として機能する。
【0030】次に、本発明の媒体搬送ベルトに用いられ
る熱可塑性ポリイミド樹脂の一例を示す。熱可塑性ポリ
イミドフィルムは、従来の非熱可塑性(熱硬化性)ポリ
イミドフィルムとは異なり、耐熱性を有しつつ所定の高
温域で溶融流動性を有し、加工性に優れている。また、
本発明の耐熱性樹脂ベルトにおける継ぎ目部分の接着性
が、非熱可塑性ポリイミドフィルムと比較すると優れて
いる。本発明に係る熱可塑性ポリイミドは化学構造式が
一般式(1)
【0031】
【化1】
【0032】(式中、m,nはポリマー鎖の各反復単位
モル分率に等しく、mは約0.1〜約0.9の範囲であ
り、nは約0.9〜約0.1の範囲である。但し、mと
nとの比は約0.01〜約9.0である。A,Bはいず
れも4価の有機基であり、X,Yは2価の有機基を示
す。)で表される構造が主成分であるものが好ましい。
さらに、酸二無水物として、熱可塑性を付与するモノマ
ーである一般式(1)中のAが一般式(2)
【0033】
【化2】
【0034】(式中、R1 およびR2 は2価の有機基を
示す。)で表される4価の有機基の群から選択される少
なくとも1種であることが好ましい。さらに、前記一般
式(1)中のBが、
【0035】
【化3】
【0036】で表される4価の有機基の群から選択され
る少なくとも1種であることが好ましい。さらに、ジア
ミンとして、前記一般式(1)中のX,Yが熱可塑性を
付与するモノマーである一般式(3)
【0037】
【化4】
【0038】(式中、R3 は2価の有機基を示す。)、
及び化5
【0039】
【化5】
【0040】で表される2価の有機基の群から選択され
る少なくとも1種であることが好ましい。
【0041】ここで、本発明の耐熱性樹脂ベルトに適用
し得る熱可塑性ポリイミドの製造方法の一例を示す。熱
可塑性ポリイミドは、まず、上記一般式(2)に示す分
子鎖中にエステル基を有する酸二無水物(好適には10
〜90モル%)及び上記化3に示す芳香族酸二無水物
(好適にはピロメリット酸二無水物)から成る酸二無水
物と、上記一般式(3)化4及び化5に示すジアミンと
を有機溶媒中にて反応させ、ポリイミドの前駆体溶液で
あるポリアミド酸溶液を得る。そして、さらに加熱乾燥
させてイミド化させることにより、ポリイミドが得られ
る。しかし、この実施形態は例示であって、これに限定
されない。
【0042】媒体搬送ベルトに用いられる高分子材料の
管状物は、例えば、上述の熱可塑性ポリイミドのみから
形成され得るが、熱可塑性ポリイミドに他の樹脂を添加
した混合物からも形成され得る。
【0043】また、本発明の媒体搬送ベルトに用いられ
る非熱可塑性ポリイミドフィルムとしては、一般式
(4)
【0044】
【化6】
【0045】(但し、R4
【0046】
【化7】
【0047】で表される4価の有機基であり、R5 は水
素原子又は1価の置換基であり、m,nは整数であり、
m/n=0.1〜100の値をとる。)で表される構造
式の樹脂から成るフィルムを用いることができるが、こ
れに限定されない。
【0048】非熱可塑性ポリイミドフィルムの中には、
熱硬化性ポリイミド樹脂あるいは反応硬化型ポリイミド
樹脂などとして表される樹脂を全て含む。非熱可塑性ポ
リイミドフィルムとして、たとえば非熱可塑性ポリイミ
ド樹脂のみから成るフィルムを用いてもよいが、非熱可
塑性ポリイミドフィルムに添加物を混合したものから成
るフィルムを用いてもよい。非熱可塑性ポリイミドフィ
ルムに添加物を混合するには、その前駆体に添加物が混
合される。
【0049】管状物12は、電極パターン14の支持体
としてのみ機能させれば足りる場合には、所定の機械的
強度を備えていればいかなる特性を有するものでもよ
い。代表的には、本発明の管状物12は、引張弾性率が
200kg/mm2 以上および/またはガラス転移温度
が150℃以上の高分子材料からなる。このときの引張
弾性率は、ASTM D882に準拠する方法で測定さ
れ、ガラス転移温度は、JIS K 7121に準拠す
る方法で測定される。
【0050】管状物12の表面には、図3に示すよう
に、所定のパターンの電極14が形成されていて、電極
パターン14には交互にその端部が延び出され、電圧を
印加し得るように構成されている。電極パターン14
は、銀,銅,アルミニウム,カーボンなどから成る導電
性ペーストを管状物12の表面にスクリーン印刷した
り、アルミニウムや銅などの金属箔や金属薄膜を管状物
12の表面に被着させた後、エッチングすることによ
り、所定のパターンに形成したり、あるいは所定のパタ
ーンが形成されたマスクを介してアルミニウムなどの金
属を蒸着させることにより、所定のパターンに形成した
りして構成される。電極パターン14は図示した形状に
限定されるものではなく、たとえば櫛歯状に形成すると
ともに、その櫛歯と櫛歯が噛み合ったパターンとするこ
とができる。
【0051】電極パターン14の厚みは電極パターン1
4による表面の凹凸を考慮すると、2〜30μm、好ま
しくは5〜20μmがよい。さらに、電極パターン14
の線幅やピッチは任意であり、種々設定することが可能
である。
【0052】さらに、電極パターン14が形成された管
状物12の外周表面上には、電極保護層16が形成され
て、電極パターン14が外力から保護されている。
【0053】この電極保護層16は、体積固有抵抗が1
9 〜1015Ω・cmであり且つ誘電率が3.0以上3
0.0以下である樹脂単体または複合樹脂からなるフィ
ルムを、電極パターン14の上に複数回巻回して形成さ
れ得る。得られる電極保護層16の特性も、体積固有抵
抗は109 〜1015Ω・cmであり且つ誘電率は3.0
以上30.0以下である。ここで、複合樹脂とは、樹脂
単体に導電性添加剤及び/又は高誘電率添加剤を混合し
てなる樹脂をいう。
【0054】電極保護層16を形成するための樹脂フィ
ルムに使用される樹脂としては、熱可塑性樹脂、非熱可
塑性樹脂、ゴム、および熱可塑性エラストマーが挙げら
れる。この中には、熱硬化性樹脂、反応硬化性樹脂、あ
るいはアイオノマーとして知られている樹脂も含まれ
る。より具体的には、イソブチレン無水マレイン酸コポ
リマー、AAS(アクリロニトリル−アクリル−スチレ
ン共重合体)、AES(アクリロニトリル−エチレン−
スチレン共重合体)、AS(アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体)、ACS(アクリロニトリル−塩
素化ポリエチレン−スチレン共重合体)、MBS(メチ
ルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体)、
エチレン−塩ビ共重合体、EVA(エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体)、EVA系(エチレン−酢酸ビニル共重合
体系)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合
体)、ポリ酢酸ビニル、塩素化塩化ビニール、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン、カルボキシビニル
ポリマー、ケトン樹脂、ノルボルネン樹脂、プロピオン
酸ビニル、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレ
ン)、TPX、ポリブタジエン、PS(ポリスチレ
ン)、スチレン無水マレイン酸共重合体、メタクリル、
EMAA(エチレンメタクリル酸)、PMMA(ポリメ
チルメタクリレート)、PVC(ポリ塩化ビニール)、
ポリ塩化ビニリデン、PVA(ポリビニルアルコー
ル)、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルホルマール、セルロース系、ナイロン6、ナイ
ロン6共重合体、ナイロン66、ナイロン610、ナイ
ロン612、ナイロン11、ナイロン12、共重合ナイ
ロン、ナイロンMXD、ナイロン46、メトキシメチル
化ナイロン、アラミド、PET(ポリエチレンテレフタ
レート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、P
C(ポリカーボネート)、POM(ポリアセタール)、
ポリエチレンオキシド、PPE(ポリフェニレンエーテ
ル)、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)、PEE
K(ポリエーテルエーテルケトン)、PES(ポリエー
テルサルフォン)、PSO(ポリサルフォン)、ポリア
ミンサルフォン、PPS(ポリフェニレンサルファイ
ド)、PAR(ポリアリレート)、ポリパラビニールフ
ェノール、ポリパラメチレンスチレン、ポリアリルアミ
ン、芳香族ポリエステル、液晶ポリマー、PTFE(ポ
リテトラフルオロエチレン)、ETFE(テトラフルオ
ロエチレン−エチレン)、FEP(テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン)、EPE(テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフル
オロアル、キルビニルエーテル)、PFA(テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレ
ン)、ECTFE(エチレン−クロロトリフルオロエチ
レン)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド系)、
PVF(ポリビニルフルオライド)、PU(ポリウレタ
ン)、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン系樹脂、
グアナミン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエス
テル、オリゴエステルアクリレート、ジアリルフタレー
ト、DKF樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、フラン
樹脂、PI(ポリイミド系)、PEI(ポリエーテルイ
ミド)、PAI(ポリアミドイミド)、アクリルシリコ
ーン、シリコーン、ポリ(p−ヒドロキシ安息香酸)、
マレイン酸樹脂、NR(天然ゴム)、IR(イソプレン
ゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、BR(ブ
タジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、IIR
(イソブチレン・イソプレンゴム)、NBR(ニトリル
ブタジエンゴム)、EPM(エチレンプロピレンゴ
ム)、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、C
PE(塩素化ポリエチレンゴム)、CSM(クロロスル
フォン化ポリエチレンゴム)、ACM(アクリルゴ
ム)、エチレンアクリルゴム、U(ウレタンゴム)、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム、四フッ化エチレンプロピレ
ンゴム、CHR(エピクロルヒドリンゴム)、多硫化ゴ
ム、水素化ニトリルゴム、ポリエーテル系特殊ゴム、液
状ゴム、ノルボルネンゴム、TPO(オレフィン系熱可
塑性エラストマ)、TPU(ウレタン系熱可塑性エラス
トマ)、PVC(塩ビ系熱可塑性エラストマ)、TPS
(スチレン系熱可塑性エラストマ)、TREE(ポリエ
ステル系熱可塑性エラストマ)、PA系(ポリアミドエ
ラストマ)、PB系(ブタジエンエラストマ)、軟質フ
ッ素樹脂、フッ素系エラストマ、弾性エポキシ樹脂等ま
たはこれらの中から選択される2種類以上の樹脂の組み
合わせが挙げられる。
【0055】これらのうち、本発明の媒体搬送ベルト1
0が高温下にさらされる場合には、溶融温度が150℃
以上の熱可塑性樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーが好
ましい。
【0056】また、これらのうち、高温・高湿下でリー
ク電流を防ぎ、高温・高湿下で高い吸着力を維持し、か
つ、紙がインクを吸った場合、絶縁破壊しないために
は、樹脂フィルムを形成する樹脂の吸水率は低い方がよ
い。特に、使用環境30℃,80%RHでの吸着力を必
要とする場合は、吸水率1%以下の樹脂を用いるのが好
ましく、より好ましくは0.5%以下の樹脂を用いるの
がよい。ここで、吸水率は、JISK7209に基づい
て測定される値である。より具体的には、試験片のフィ
ルムを50℃±2℃に保った恒温槽内で24±1時間乾
燥し、デシケーターで放冷したものの重量をW1 とし、
24時間蒸留水に浸した後、表面の水滴を拭き取ったも
のの重量をW2 とし、吸水率(%)=(W2 −W1 )÷
1 ×100の式により算出する。以下、本明細書で吸
水率というときはこの測定および計算法を用いる。
【0057】吸水率が1%以下の樹脂を電極保護層に使
用した場合には、高温高湿下での吸着力および絶縁破壊
耐性が媒体搬送ベルト10に付与され好ましい。さら
に、ベルト表面に耐インク性を付与したい場合には、電
極保護層が、耐インク性樹脂単体または耐インク性樹脂
に導電性添加剤及び/又は高誘電率添加剤を混合してな
る複合樹脂であることが好ましい。
【0058】ここで、耐インク性樹脂としては、限定は
されないが、フッ素系樹脂、オレフィン系樹脂、スチレ
ン系樹脂、アクリル系樹脂,シリコーン系樹脂、ポリア
セタール系樹脂、芳香族系樹脂の中から選択される少な
くとも1種類以上の樹脂もしくはこれらの樹脂を30v
ol%以上含有する混合樹脂があげられる。
【0059】耐熱性を必要とする場合は、ポリイミド樹
脂やフッ素樹脂を用いるのが好ましく、特にガラス転移
温度が150℃以上の熱可塑性ポリイミド樹脂を用いる
のが好ましい。ベルト表面に耐アルカリ性を必要とする
場合は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフッ化
ビニル樹脂、フッ素樹脂を用いるのが好ましい。
【0060】媒体の吸着力と耐アルカリ性を同時に確保
するためには、樹脂フィルムが、−CH2 −CF2 −の
構造を有するフッ化ビニリデン樹脂を含むことが好まし
い。
【0061】本発明において、上記構造を有するフッ化
ビニリデン樹脂というときは、フッ化ビニリデンモノマ
ーと他のモノマーとの共重合体であって、フッ化ビニリ
デンモノマーを少なくとも10モル%以上、好ましくは
20モル%以上含む共重合体を指す。より好ましくは、
上記電極保護樹脂フィルムは、フッ化ビニリデン樹脂を
30重量%以上含むポリマーアロイである。ここで、フ
ッ化ビニリデン樹脂の例としては、ポリフッ化ビニリデ
ン樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロ
ピレン系ゴム、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオ
ロプロピレン−テトラフルオロエチレン系ゴム、ビニリ
デンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系ゴム、
ビニリデンフルオライド−ペンタフロオロプロピレン−
テトラフルオロエチレン系ゴム、ビニリデンフルオライ
ド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオ
ロエチレン系ゴム、ビニリデンフルオライド−クロロト
リフルオロエチレン系ゴム、熱可塑性フッ素ゴム(ダイ
エルT−530、ダイエルT−630(ダイキン化学工
業(株)製)等、軟質フッ素樹脂(セントラル化学工業
(株)製セフラルソフトG150F100N、セフラル
ソフトG150F200等)が挙げられ、目的に応じて
これらの中から選ばれる少なくとも1種以上の樹脂が用
いられる。フッ化ビニリデン樹脂とポリマーアロイを形
成するために組合わされる他の樹脂としては、ウレタン
樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリエチレン樹脂などが例示
されるが、当業者の公知のいずれの樹脂でも用いること
ができ、特に限定されない。
【0062】また、複数の樹脂を重ねて、電極保護層用
の樹脂フィルムを作成することもできる。
【0063】電極保護層16の体積固有抵抗は109
1015Ω・cmであり、好ましくは1010〜1014Ω・
cmがよく、且つ誘電率は3.0以上30.0以下であ
り、好ましくは5.0以上30.0以下がよい。体積固
有抵抗が109 Ω・cmを下回った場合は、隣り合う電
極14間の絶縁性が不足し、リーク電流が流れてしま
う。また、体積固有抵抗が1015Ω・cmを上回った場
合は、電極保護層16表面に、電荷が誘起されにくくな
り、吸着力は低くなる。また、電極に印加する電圧を取
り去った後でも、残留電荷が長く残り、紙を吸着したま
まとなり好ましくない。一方、誘電率が3.0を下回る
と、電圧印加時にベルト表面の電荷が不足し、紙の吸着
力が不十分となるので好ましくない。電極保護層16が
上述の所定の体積固有抵抗と誘電率とを有するように調
整するために、電極保護層を構成する樹脂に導電性粉末
及び/又は高誘電率粉末を適宜混合するのが好ましい。
【0064】ここで、電極保護層16の体積固有抵抗を
調整するために用いられる導電性粉末としては、カーボ
ン粉末、グラファイト、金属粉末、金属酸化物粉末、導
電処理された金属酸化物、帯電防止剤などを挙げること
ができ、目的に応じてこれらの中から選ばれる少なくと
も1種以上の導電性粉末が用いられる。導電性粉末の添
加量は、目的とする電極保護層16の体積固有抵抗によ
って適宜設定されるが、通常電極保護層を形成する全体
積に対して、2〜50vol%が好ましく、3〜30v
ol%がより好ましい。導電性粉末の大きさは、目的に
応じて適宜選択されるが、平均粒子径が通常50μm以
下のものが好ましく、平均粒子径が10μm以下のもの
がより好ましく、平均粒子径が1μm以下のものがさら
に好ましい。
【0065】また、電極保護層16の誘電率を調整する
ために用いられる高誘電率粉末としては、誘電率が50
以上の無機粉末が用いられ、たとえば酸化チタン、チタ
ン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸鉛、ニオブ
酸鉛、チタン酸ジルコン酸塩、磁性粉末などを挙げるこ
とができる。より好ましくは誘電率が100以上の無機
粉体が用いられるのがよく、たとえばチタン酸バリウ
ム、チタン酸ジルコン酸鉛、酸化チタン、磁性粉末を挙
げることができる。高誘電率粉末の形状は特に制限され
ないが、たとえば球形、フレーク状、ウイスカー状など
があり、目的に応じてこれらの中から選ばれる少なくと
も1種以上の高誘電率粉末が用いられる。また、高誘電
率粉末の大きさは特に制限はないが、たとえば球形の場
合は、その平均粒子径が通常50μm以下のものが好ま
しく、平均粒子径が10μm以下のものがより好まし
く、平均粒子径が1μm以下のものがさらに好ましい。
ウイスカー状の場合は、長さが50μm以下、径が0.
5〜20μmのものを用いることができる。さらに、高
誘電率粉末の添加量は、目的とする電極保護層16の誘
電率によって適宜設定されるが、通常5〜50vol%
が好ましく、10〜30vol%がより好ましい。
【0066】本発明の媒体搬送ベルトの構造は、図1に
示すものの他、例えば図4に示すように、管状物12の
外周面に積層された電極パターン14及び電極保護層1
6の上に、さらに電極保護層16を保護するトップコー
ト層20を形成してもよい。トップコート層20として
は、例えば耐アルカリ性を有するフッ素系樹脂を用い得
るがこれに限定されない。このトップコート層20は、
電極保護層16の外周表面だけでなく、管状物12の内
周面に形成することもできる。管状物12の内周面にト
ップコート層20と同じ材質を用いることによって、ほ
ぼ同じ厚みの樹脂層22を形成し、反りの少ない媒体搬
送ベルト24を得ることができる。
【0067】次にこの媒体搬送ベルト10の製造方法の
一例を示すが、本発明の媒体搬送ベルトの製造方法は以
下の例に限定されない。まず、ベースとなる高分子材料
から成る管状物12をキャスティング法によりシームレ
スベルトとして成形した後、その管状物12の外表面に
電極パターン14を形成し得る。また、高分子材料によ
り予めフィルムを形成した後、そのフィルムの両端を接
合してベルト状にして管状物12を得た後、上述と同様
に電極パターン14を形成することもできる。さらに
は、高分子材料フィルム18の表面に電極パターン14
を形成した後、電極パターン14を備えた管状物12と
することもできる。
【0068】電極保護層16は、予め電極保護層の原料
樹脂をフィルム状にしておき、そのフィルムを電極パタ
ーン14を有する管状物12上に巻き回して積層するこ
とによって形成できる。原料樹脂をフィルム状にする方
法は特に限定されず、キャスト法、押出しカレンダー
法、ロールカレンダー法、キャリアフィルムを用いた塗
布および乾燥法などの当業者に公知のいずれの方法も用
い得る。さらに、加圧および加熱ロールでの後処理によ
り平滑あるいはシボ(凸凹)などの表面状態を任意に加
工できる。樹脂フィルムの厚みは、5μm以上50μm
であることが好ましい。厚みの薄いフィルムを使用して
巻き付け回数を適宜選択し、得られる電極保護層の厚み
を任意に調節できるからである。しかも厚みの薄いフィ
ルムの方がフィルム厚みの均一性を確保し易い為、得ら
れる電極保護層の厚みも所望の寸法で一定にすることが
できる。
【0069】電極保護層16の形成方法について、図に
より例示する。図5に示すように、媒体搬送ベルト形成
装置30のコア32にチューブ36を脱着可能な状態で
取付け、そのチューブ36に電極パターンを形成した管
状物40を装着し、コア体32とともにチューブ36お
よび管状物40を回転させ、その管状物40の表面に電
極保護層を形成させる為の樹脂フィルム51(以下電極
保護樹脂フィルム51という)を巻き付ける。コア体の
材質は特に限定されないが、アルミナ、ジルコニアなど
のセラミックス又は耐熱性を有するガラスあるいは大理
石などの各種鉱物のいずれかから選択される絶縁性物質
で構成され得る。チューブ36の材質は特に限定されな
いが、鉄、ステンレススチール、アルミニウム、および
銅からなる群より選択される1種類の金属または2種類
以上の組み合わせの合金であることが好ましい。このチ
ューブには、フッ素系樹脂などからなる剥離層を表面に
設けることもできる。図6に示されるように、電極保護
フィルム51は、一定の張力を加えられつつ巻付けられ
る。電極保護層樹脂フィルム51に付与される張力は、
フィルムを密着させて巻付けることができる程度であれ
ばよい。電極保護樹脂フィルムを管状物40に巻付ける
にあたり、1Torr以下の減圧雰囲気下において、特
に1×10-3Torr以下の真空下において巻付けるの
がフィルムとフィルムとの間に空気の巻込みがなく好ま
しい。電極保護樹脂フィルム51を電極パターンが形成
された管状物40に巻付けると同時に加熱融着させても
よいが、電極保護樹脂フィルムを必要とする層厚になる
まで巻付けた後、加熱融着させるようにした方が、層厚
の管理、成形体の形状管理上、好都合である。
【0070】加熱温度としては、樹脂環状体形成装置の
雰囲気温度を電極保護樹脂フィルムの融点以上/融点+
50℃以下、好ましくは融点+20℃以上/融点+30
℃以下にする。
【0071】本発明においてはまた、図7に示すよう
に、電極保護フィルム51を媒体搬送ベルト形成装置3
0のコア体に巻き付けた後、その外周に樹脂フィルム5
1全体を覆う環状のシームレス状カバーバッグ52を装
着し、該カバーバッグ52内を減圧状態にして、該カバ
ーバッグ52の外側に内面より高いガス圧力を印加した
状態で加熱融着することも好ましい。さらに、このカバ
ーバッグ52がゴム弾性を有し、且つ樹脂フィルムより
高い融点を有することが好ましい。
【0072】雰囲気ガスの圧力はバッグ内を減圧状態に
しているので、大気圧以上あれば効果があるが、好まし
くは雰囲気のガス圧力を5〜40kg/cm2 とするの
が好ましい。ガス圧力が40kg/cm2 以上の場合、
装置の耐圧力が必要となり、装置が高額になるため好ま
しくない。
【0073】このようなカバーバッグの使用によって、
電極保護層を形成する樹脂フィルムの巻き付け開始端部
と巻き付け終了端部の段差が樹脂フィルムの50%以下
となり得る。
【0074】本発明における電極保護層の厚みは、電極
保護樹脂フィルムの厚みとその巻数によって任意に設定
できる。巻数は少なくとも2回以上である。このように
して得られた電極保護層の厚みは、50μm以上200
μm以下であることが好ましい。電極保護層の厚みが5
0μm以下であれば電極保護層の耐電圧が不足し、一
方、電極保護層の厚みが200μmであれば、十分な媒
体に対する吸着力が得られない。
【0075】電極保護樹脂フィルム51を加熱融着させ
て一体化して媒体搬送ベルトを形成した後、媒体搬送ベ
ルト10をチューブ36とともにコア体32から取出
し、その後、媒体搬送ベルト10をチューブから分離し
て、電極保護樹脂層16を形成した媒体搬送ベルト10
を得る。得られた媒体搬送ベルトはそのままの大きさ
で、あるいは適宜の寸法調整のための切断をして用いる
ことができる。
【0076】以上のように、本実施態様に係わる媒体搬
送ベルトの製造方法は、電極保護樹脂フィルムを巻付け
且つ同時またはその後に融着させるものであるため、フ
ィルムの厚みと巻付ける回数によって、媒体搬送ベルト
の電極保護樹脂層の層厚を任意に調整出来る。また、大
径から小径まで、長尺から短尺までの媒体搬送ベルトの
電極保護樹脂層を簡単に形成出来、しかも周方向及び幅
方向の厚みを均一にすることが出来る。更に、媒体搬送
ベルト形成装置やチューブは従来の金型より安く且つ寿
命が長く、実用上好適である。また、この製造方法は、
電極保護樹脂をフィルム化したもの全てに適用でき、汎
用性が高く、素材フィルムを生産性の良い方法で大量に
作っておくことで、大量生産時の製造コストを安くする
ことができる。
【0077】以上、本発明に係わる媒体搬送ベルトの製
造方法の1実施態様を説明したが、本発明は上述の形態
に限定されるものではない。
【0078】〔実施例1〕厚み50μmの非熱可塑性ポ
リイミドフィルムにエポキシ系銀ペーストを用いて、電
極幅6mm、電極間距離3mm、厚み10μmの電極パター
ン14を形成した。この電極パターン14を形成したフ
ィルムをベルト状に接合し、図5に示す媒体搬送ベルト
30のコア32部に装着し、その後、樹脂フィルムとし
て厚み25μmのフッ化ビニリデンとクロロトリフルオ
ロエチレンの重合体であるセフラルソフトG150F2
00(セントラル硝子(株)製)を、適度な張力をか
け、通常の圧力下で、4層巻き回した。その後、電極保
護樹脂フィルムを巻き回した最外周面の外径より1mm
大きな内径を有したシリコーンゴム製のシームレス管状
バッグを樹脂フィルム全体を覆う状態で装着した。その
後、バッグと媒体搬送ベルト形成装置30間のシールを
施して、バッグ内を0.1torrの減圧状態にして、
バッグの外周雰囲気を窒素ガスにより20kg/cm2
の加圧状態にした。さらに、雰囲気温度を200℃まで
昇温し、200℃に5分間保持した後に常温まで冷却し
た。その後窒素ガスをリークさせ大気圧に戻し、さらに
バッグ内の減圧を解除して大気圧に戻した状態で、バッ
グを取去って、電極保護樹脂フィルムが融着された媒体
搬送ベルトを作成した。用いた電極保護樹脂フィルムの
体積固有抵抗は3.4×1014Ω・cmであり、誘電率は
6.4、融点は160℃であった。また、熱融着した電
極保護樹脂層の厚みは100μmであった。さらに、電
極保護樹脂フィルムの巻き始めと巻き終りの端部の段差
は、それぞれ5μmおよび4μmであった。
【0079】この媒体搬送ベルト10の紙の吸着力を測
定するために、電極パターン14の電極間に3kVの直
流電圧を印加し、図8に示すように、A4判サイズの紙
40をベルト10に吸着させた。その後、図中の矢印方
向に、ベルト10の面と平行な方向に紙60を引っ張
り、紙60が動く時の最大の力を吸着力として測定し
た。また、耐電圧を測定するために、上記と同様のA4
判サイズの紙を置いた状態で電極パターン14の電極間
に直流電圧を印加し、印加電圧を上昇させていき、電流
値が1mAを越える電圧を耐電圧として評価した。その
結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】[実施例2〜5]電極保護樹脂フィルムを
表1に示す厚みと巻き回し数にする以外は、実施例1と
同様にして媒体搬送ベルトを得た。すなわち、電極樹脂
フィルムを、実施例2では厚み12.5μm/巻回し数
8、実施例3では厚み50μm/巻回し数2、実施例4
では厚み25μm/巻回し数6、実施例5では厚み25
μm/巻回し数2とした。得られた電極保護樹脂フィル
ムの体積固有抵抗及び誘電率は表1に示す通りであっ
た。そして、実施例1と同様にして、紙40の吸着力と
耐電圧および電極保護フィルムの巻き始めと巻き終りの
端部の段差を測定した。その結果を表1に示す。 〔実施例6〜9〕電極保護樹脂フィルムを表2に示す成
分のもので形成した以外は、実施例1と同様にして媒体
搬送ベルト10を得た。すなわち、電極保護樹脂フィル
ムを、実施例6では実施例1に用いた樹脂にチタン酸バ
リウム BaTiO3 を20重量%加えたもの、実施例7では
ガラス転移温度Tg160℃の熱可塑性ポリイミド樹脂
にカーボンを4重量%とチタン酸バリウム BaTiO3 を2
0重量%加えたもの、実施例8ではガラス転移温度Tg
160℃の熱可塑性ポリイミド樹脂にチタン酸バリウム
BaTiO3 を40重量%加えたもの、実施例9ではポリフ
ッ化ビニル樹脂に酸化チタンを20重量%加えたフィル
ムを用いた。フィルムの厚みはいずれの実施例も25μ
mである。得られた電極保護樹脂フィルムの体積固有抵
抗及び誘電率は表2に示す通りであった。そして、実施
例1と同様にして、紙60の吸着力と耐電圧および電極
保護フィルムの巻き始めと巻き終りの端部の段差を測定
した。その結果を表2に示す。
【0082】
【表2】
【0083】〔比較例1〕厚み50μmの非熱可塑性ポ
リイミドフィルムにエポキシ系銀ペーストを用いて、電
極幅6mm、電極間距離3mm、厚み10μmの電極パター
ン14を形成した。この電極パターン14を形成したフ
ィルムをベルト状に接合し、その後、電極保護樹脂層と
してフッ化ビニリデン樹脂とクロロトリフルオロエチレ
ンの重合体であるセフラルソフトG150F200(セ
ントラル硝子(株)製)を100μmの厚みになるよう
にコータ法により塗布し、媒体搬送ベルトを作成した。
塗布した電極保護樹脂層の体積固有抵抗は3.0×10
14Ω・cmであり、誘電率は6.5、融点は160℃であ
った。また、塗布した電極保護樹脂層の厚みは100μ
mであった。
【0084】この媒体搬送ベルト10の紙の吸着力と耐
電圧を実施例1と同様の方法で測定した。その結果は表
2に示すように、吸着力は実施例1とほぼ同等レベルで
あるが、耐電圧が3kVと低い値であった。
【0085】[比較例2]実施例1と同様の組成を有す
る厚み100μmのフィルムを1回巻き回し、その他の
条件は実施例1と同様の方法で媒体搬送ベルトを得た。
電極保護樹脂フィルムの体積固有抵抗、誘電率、媒体搬
送ベルトの吸着力と耐電圧およびフィルムの接合部の状
況を表2に示す。耐電圧は4kVと低く、かつフィルム
の接合部に0.5mmの隙間が生じており、電極保護層
としては問題であった。
【0086】
【発明の効果】本発明に係る媒体搬送ベルトは、電極保
護樹脂層が所定の体積固有抵抗と誘電率を備えているた
め、優れた静電吸着力と耐電圧が得られる。
【0087】本発明に係る媒体搬送ベルトの製造方法に
よれば、電極保護樹脂フィルムを、電極パターンが形成
された管状物に巻き付けて熱圧着する為、樹脂フィルム
と巻き付ける回数を適宜調整できる。これによって、電
極保護層を媒体搬送ベルトに塗布法により設ける場合と
比較して、厚い電極保護層が容易且つ安定して得られ
る。
【0088】本発明に係る媒体搬送ベルトの製造方法に
よれば、溶液を塗布して電極保護層を設ける場合に必要
な乾燥工程が省略できる。
【0089】また、本発明に係る媒体搬送ベルトの製造
方法によれば、大径から小径まで、長尺から短尺のベル
トに至るまで、簡単に電極保護層を形成でき、周方向お
よび幅方向の厚みを均一に形成できる。
【0090】本発明の媒体搬送ベルトの製造方法は、熱
可塑性樹脂、ゴム、および熱可塑性エラストマーでフィ
ルム化したもの全てに適用でき、汎用性が高く、フィル
ムを生産性の良い方法で大量に作っておくことで、大量
生産時の製造コストを低く抑えることもできる。
【0091】さらには、本発明の方法によれば、電極保
護層表面の段差を小さくすることが可能であり、紙やO
HPなどを充分に吸着させて精度良く搬送することが可
能となる。
【0092】本発明の媒体搬送ベルトは、耐電圧が高
く、電子写真装置に用いられる媒体搬送に適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る媒体搬送ベルトの斜視説明図であ
る。
【図2】図1に示す媒体搬送ベルトの要部拡大断面説明
図である。
【図3】図1に示す媒体搬送ベルトを示す要部平面説明
図である。
【図4】本発明に係る媒体搬送ベルトの他の実施形態を
示す要部拡大断面説明図である。
【図5】本発明に係る媒体搬送ベルトの製造方法の1実
施形態を示す拡大断面説明図である。
【図6】本発明に係る媒体搬送ベルトの製造方法の1実
施形態を示す拡大断面説明図である。
【図7】本発明に係る媒体搬送ベルトの製造方法の1実
施形態を示す拡大断面説明図である。
【図8】本発明に係る媒体搬送ベルトの吸着力の実験方
法を示す要部平面説明図である。
【符号の説明】
符号の説明と図面の符号は明細書に合わせて修正する。 10,24,:媒体搬送ベルト 12:管状物 14:電極パターン 16:電極保護樹脂層 20:トップコート層 22:内周面樹脂層 51:電極保護樹脂フィルム 52:カバーバッグ 60:紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/00 103 B32B 27/00 103 27/18 27/18 J 27/30 27/30 D 27/34 27/34 B65H 5/02 B65H 5/02 C // B29K 27:12 71:00 77:00 Fターム(参考) 3F049 BA13 LA02 LB03 3F101 LA02 LA05 LA07 LB03 4F100 AB24B AK01A AK01C AK17C AK19C AK42A AK45A AK46C AK49A AK49C AK52C AK54C AK55A AK56A AK56C AK57A AR00B BA03 BA07 BA10A BA10C DA12 DE01C GB51 JB16A JB16C JD15C JG01B JG01C JG04C JG05C JG10 YY00C 4F213 AA16 AA29 AA32 AA33 AA40 AB09 AE03 AG08 AH81 WA03 WA53 WA83 WA89 WB01 WF02

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子材料により成形された管状物の外
    周表面に、導電性を有する電極パターンが形成されると
    ともに、該電極パターン上に電極保護層が形成されてい
    る媒体搬送ベルトであって、該電極保護層が、体積固有
    抵抗が109〜1015Ω・cmでかつ誘電率が3.0以
    上30.0以下である樹脂フィルムを複数回巻き付けて
    なることを特徴とする媒体搬送ベルト。
  2. 【請求項2】 前記樹脂フィルムの厚みが、5μm以上
    50μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    媒体搬送ベルト。
  3. 【請求項3】 前記電極保護層の厚みが、50μm以上
    200μm以下であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の媒体搬送ベルト。
  4. 【請求項4】 前記電極保護層において、前記樹脂フィ
    ルムの巻き付け開始端部と巻き付け終了端部の段差が、
    該樹脂フィルムの厚みの50%以下であることを特徴と
    する請求項1から3までのいずれかに記載の媒体搬送ベ
    ルト。
  5. 【請求項5】 前記樹脂フィルムが、熱可塑性樹脂単体
    または熱可塑性樹脂に添加物を混合してなる複合樹脂か
    らなるフィルムであることを特徴とする請求項1から4
    までのいずれかに記載の媒体搬送ベルト。
  6. 【請求項6】 前記添加物が、導電性粉末、若しくは高
    誘電率粉末、またはこれらの混合物であることを特徴と
    する請求項5に記載の媒体搬送ベルト。
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性樹脂が、熱可塑性ポリイミ
    ド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミド
    樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、フッ素系樹脂、およびシ
    リコーン樹脂からなる群より選択される1種類以上の樹
    脂であることを特徴とする請求項5に記載の媒体搬送ベ
    ルト。
  8. 【請求項8】 前記熱可塑性樹脂が、−CH2 −CF2
    −の構造を有するフッ化ビニリデン樹脂を含むフッ素系
    樹脂であることを特徴とする請求項7に記載の媒体搬送
    ベルト。
  9. 【請求項9】 前記樹脂フィルムを形成する樹脂の吸水
    率が、1.0%以下であることを特徴とする請求項1か
    ら8までのいずれかに記載の媒体搬送ベルト。
  10. 【請求項10】 前記高分子材料が、非熱可塑性ポリイ
    ミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、
    ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケ
    トン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミ
    ド、ポリスルフォン、ポリアミドイミド、ポリエーテル
    イミド、ポリアリレート、およびポリカーボネートから
    なる群より選択される1種類以上の樹脂であることを特
    徴とする請求項1に記載の媒体搬送ベルト。
  11. 【請求項11】 請求項1から10までのいずれかに記
    載の媒体搬送ベルトの製造方法であって、媒体搬送ベル
    ト形成装置のコア体に、外周面に電極パターンを形成し
    た管状物を装着し、該電極パターンを形成した管状物表
    面に樹脂フィルムを複数回巻き付け、該樹脂フィルムの
    融点より高い温度で複数回巻き付けられた樹脂フィルム
    を加熱融着させることを特徴とする媒体搬送ベルトの製
    造方法。
  12. 【請求項12】 前記樹脂フィルムの巻き付けを減圧雰
    囲気下で行い、その後巻き付けた樹脂フィルムを加熱融
    着させることを特徴とする請求項11に記載の媒体搬送
    ベルトの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記複数回巻き付けられた樹脂フィル
    ムの最外周表面に環状のカバーバッグを装着して樹脂フ
    ィルム全体を覆い、該カバーバッグ内を減圧状態にし
    て、該カバーバッグの外側に内面より高い圧力を加え、
    加圧状態において樹脂フィルムを加熱融着させることを
    特徴とする請求項11に記載の媒体搬送ベルトの製造方
    法。
  14. 【請求項14】 前記カバーバッグが、ゴム弾性を有
    し、かつ前記樹脂フィルムよりも高い融点を持つことを
    特徴とする請求項13に記載の媒体搬送ベルトの製造方
    法。
  15. 【請求項15】 前記媒体搬送ベルト形成装置のコア体
    の外周面に、脱着可能なチューブが設けられていること
    を特徴とする請求項11から14までのいずれかに記載
    の媒体搬送ベルトの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記脱着可能なチューブが、鉄、ステ
    ンレススチール、アルミニウム、および銅からなる群よ
    り選択される1種類であるかまたは2種類以上の組み合
    わせの合金であることを特徴とする請求項15に記載の
    媒体搬送ベルトの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016514637A (ja) * 2013-04-03 2016-05-23 エアバス ディフェンス アンド スペース エスアーエス 粉末官能化による、高性能な熱可塑性マトリクス複合材料とエラストマとの間の溶接された構造的接合部
CN106988129A (zh) * 2017-05-15 2017-07-28 上海永利带业股份有限公司 一种高强度聚乙烯轻型输送带及其制备方法

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