JP2000263374A - 彫刻された線画模様形成体及び彫刻方法 - Google Patents

彫刻された線画模様形成体及び彫刻方法

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JP2000263374A
JP2000263374A JP11072399A JP7239999A JP2000263374A JP 2000263374 A JP2000263374 A JP 2000263374A JP 11072399 A JP11072399 A JP 11072399A JP 7239999 A JP7239999 A JP 7239999A JP 2000263374 A JP2000263374 A JP 2000263374A
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Manabu Yamakoshi
学 山越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材上に作製された線画原画像から、NC工
作機用の彫刻データに生成し、正確な深さ値と所望する
画線の断面形状及び肉止め形状を有した、凹版画線を線
画原画像に対し忠実に彫刻するものである。 【解決手段】 本発明は、紙等の基材上に描かれた線画
模様を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマップ
データとした後、該ビットマップデータに対し、輪郭追
跡等の画像処理を行いベクトルデータ型の線画データと
し、その線画データに対し、収縮処理を複数回行うこと
によって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前記
作製した各々のカッターパスに、所望する深さ値等を付
与するテキスト処理を施し4軸制御のNC工作機用の彫
刻データを作製し、該データに基づき金属等の基材上に
先端形状の異なる複数の彫刻バイトを使用して凹版画線
形成体を彫刻する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手描き又は彫刻に
よって作製された極めて細密なアナログ線画画像を2次
元の電子データ化し、輪郭追跡や収縮処理などの画像処
理を経てNC工作機械用のデータを生成し、金属、プラ
スティック等の基材上に数十ミクロンオーダーの高精度
な凹版画線形成体を彫刻する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属、プラスチック等の基材
上に、数十ミクロンオーダーの極めて細密な凹版画線を
形成する方法として、特別な技能を持った者が、特殊な
彫刻刀を用いて基材上に直接手彫りで彫刻する方法、ま
た、基材の表面にレジストを塗布して針状のもので直接
引き掻いて基材の表面を露出させエッチング処理を行っ
て細密な溝を形成する方法等がある。また光学的な処理
を伴うものとしては、ペンで拡大して描画された画像を
光学的に縮小し、フィルム撮影し、このフィルムをレジ
ストが塗布された基材上に密着させ露光、現像し、その
後エッチング処理して細密な溝を形成する方法が知られ
ている。
【0003】しかし、前記直接手彫りをする方法では非
常に熟練を要する特殊技能であるため誰もが容易に行う
ことは困難である。また一度完成された凹版画線に対す
るスケーリングは不可能であるほか、画線の切り取り、
抜き取りすら基本的には不可能であり、従って、ひとつ
の彫刻作品をさまざまな実製品へ流用することは困難で
ある。また、人による彫刻作業のため、被彫刻物である
基材の材質に対する制限もある。
【0004】また、前記エッチング処理による方法は、
比較的容易に凹状の溝を形成させることができるが、エ
ッチング条件の割り出しや維持を必要とし、またサイド
エッジと呼ばれる現象により溝の幅が必要以上に広がっ
てしまうという問題があり、また、廃水処理設備を必要
とするなどの欠点もある。
【0005】更に、前記いずれの方法を用いても、基材
上に形成される線画模様の、すべての画線深度を数値で
直接設定することが困難であり、所望の深度を確実に得
ることができない。また、手工法的であるため、近年コ
ンピュータに準拠したデザイン製版体制にそぐったもの
ではなく生産性が低い。
【0006】また、工作機械やそれに類似するモデリン
グマシンで彫刻する方法として、特開平1−27494
8号公報(文字の彫刻方法および彫刻装置ならびに文字
データの作成装置)や、特開平2−48149号公報
(彫刻方法)に開示されている技術は、主として印章、
表札、ネームプレート及び石材等に文字、図形及び記号
を彫刻するための技術であり、画線の幅が比較的大きく
深度の大きい形状を対象としている。また、いずれの技
術も回転カッターを使用しているため、カッターの回転
数をあげて、彫刻スピードを低くしても、微視的には彫
刻される画線の輪郭は波をうった形状になってしまい、
数十ミクロンオーダーの極めて細密で、なめらかな輪郭
形状を備えた凹版印刷用の線画画像を形成することは不
可能である。また、マウスなどの座標入力機を用いて、
楷書体や草書体等の各書体別におけるすべての文字を、
人かいで入力するのは多大な労力を要する。同様に、数
百本の画線からなるような細密な版画などの線画画像が
依頼原稿として与えられた場合、その都度、人かいで座
標入力を行うのは、多大な作業時間を要してしまい実用
的でない。
【0007】また、前記従来の問題点を解決するため
に、本出願人は先に特開平10−58282号公報にお
いて、コンピュータ内に描かれた2次元の線画模様に対
し、そのZ座標値を、同平面上の濃淡で表現されたビッ
トマップ画像の画素値から変換する方法を提案してい
る。該方法は、前記特開平1−274948号公報と比
較して、回転カッターを用いる方法ではないため、なめ
らかな輪郭を持った高品位な画線を彫刻することができ
る。しかし、画線の深度を決定するための濃淡画像で表
現されたビットマップ画像の画素値と、該画素値から彫
刻データのZ値を算出するための変換式及び彫刻後に得
られた画線の幅、の三者の相関関係を画線製作者はデザ
イン工程においてつかみにくい。そのため、極めて高い
意匠性及び設計精度を有する貴重品印刷物における凹版
画線の彫刻を試みた場合において、画線幅が連続的に変
化するときの調子の予想、各画線の重なり具合及び各画
線の連結の具合等の位置関係を予想するのが困難なの
で、画線製作者(デザイナー)の意思する通りの、完全
無比な階調性、テクスチャーを得られないことが考えら
れる。また、特殊な彫刻刀で、長い間数十ミクロンオー
ダーの感性表現を行っていた者にとっては、CRTディ
スプレイとマウスという間接的なインターフェースで
は、デザイン感覚の表現性に乏しいという面もある。ま
た、後述する「肉止め」用の彫刻データを別途作成する
手間が必要であるという問題があった。
【0008】また、忠実な凹版画線を再現するため、線
幅の広い線画原画像に対し、彫刻バイトの先端形状を維
持し、彫刻バイトの摩耗を少しでも抑える必要があっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の問
題点を解決するために、本発明は、特殊技能者によって
基材上に作製された線画原画像を高解像度スキャナーを
用いて正確に入力しデジタルデータとした後、輪郭追跡
等の画像処理をへて、ベクトル型の輪郭データとし、そ
の輪郭データに対し、スケーリングや画線の編集加工を
経て、最終的な線画画像とし、該線画画像に対し収縮処
理を行うことでカッターパス(工具経路)を生成し、所
望する深さ値や機械制御用のコードを付加するテキスト
処理を行い、4軸制御のNC工作機用の彫刻データを作
成し、線幅の広い線画原画像に対し、彫刻バイトの摩耗
による彫刻バイトの先端形状の変形を防止するため、先
端形状の異なる複数のバイトで彫刻バイトの摩耗の軽減
と所望の肉止め形状を保持する彫刻を実現し、正確な深
さ値と所望する画線の断面形状及び肉止め形状を有し
た、高品位な凹版画線を、線幅の広い線画原画像に対し
も忠実に再現し、先端形状の異なる複数のバイトで効率
よく彫刻するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、紙等の基材上
に描かれた線幅が変化した線画模様を、画像入力機器を
用いて画像入力しビットマップ型のデジタルデータとし
た後、該ビットマップデータに対し、輪郭追跡の処理を
行いベクトルデータ型の線画データとし、該線画データ
に対し、付与する深さ値を考慮した特定の距離間隔によ
る収縮処理を複数回行うことによって、NC工作機用の
カッターパスを作製し、前記作製した各々のカッターパ
スに、所望する深さ値、法線方向情報及び機械制御用の
コードを付加し4軸制御のNC工作機用の彫刻データを
作製し、該データに基づき金属等の基材上に、先端形状
の異なる複数の彫刻バイトを使用して彫刻された、線幅
が変化した線画模様形成体である。
【0011】紙等の基材上に描かれた線幅が変化した線
画模様を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマッ
プ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデータ
に対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線画
データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を考
慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこと
によって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前記
作製した各々のカッターパスに、所望する深さ値、法線
方向情報及び機械制御用のコードを付加し4軸制御のN
C工作機用の彫刻データを作製し、該データに基づき金
属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイトを
使用して、線幅が変化した線画模様形成体を彫刻する方
法である。
【0012】金属等の基材上に精密に手彫り彫刻された
凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の自
由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマッ
プ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデータ
に対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線画
データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を考
慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこと
によって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前記
作製した各々のカッターパスに、所望する深さ値、法線
方向情報及び機械制御用のコードを付加し4軸制御のN
C工作機用の彫刻データを作製し、該データに基づき金
属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイトを
使用して彫刻された凹版画線形成体である。
【0013】金属等の基材上に精密に手彫り彫刻された
凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の自
由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマッ
プ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデータ
に対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線画
データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を考
慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこと
によって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前記
作製した各々のカッターパスに、所望する深さ値、法線
方向情報及び機械制御用のコードを付加し4軸制御のN
C工作機用の彫刻データを作製し、該データに基づき金
属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイトを
使用して、凹版画線形成体を彫刻する方法である。
【0014】金属等の基材上に精密に手彫り彫刻された
凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の自
由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマッ
プ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデータ
に対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線画
データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を考
慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこと
によって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前記
作製した各々のカッターパスに、収縮の段階が増すにつ
れて、等差的に増加するような深さ値、法線方向情報及
び機械制御用のコードを付加し4軸制御のNC工作機用
の彫刻データを作製し、該データに基づき金属等の基材
上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイトを使用して彫
刻された、画線幅が広い部分は深さ値が大きく、画線幅
が狭い部分は深さ値が小さい凹版画線形成体である。
【0015】金属等の基材上に精密に手彫り彫刻された
凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の自
由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマッ
プ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデータ
に対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線画
データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を考
慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこと
によって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前記
作製した各々のカッターパスに、収縮の段階が増すにつ
れて、等差的に増加するような深さ値、法線方向情報及
び機械制御用のコードを付加し4軸制御のNC工作機用
の彫刻データを作製し、該データに基づき金属等の基材
上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイトを使用して、
画線幅が広い部分は深さ値が大きく、画線幅が狭い部分
は深さ値が小さい凹版画線形成体を彫刻する方法であ
る。
【0016】金属等の基材上に精密に手彫り彫刻された
凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の自
由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマッ
プ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデータ
に対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線画
データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を考
慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこと
によって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前記
作製した各々のカッターパスによって発生する削り代の
オーバーラップの領域が消失しない範囲内の任意の深さ
値、法線方向情報及び機械制御用のコードを付加し4軸
制御のNC工作機用の彫刻データを作製し、該データに
基づき金属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫刻
バイトを使用して彫刻された、肉止めを有し断面形状の
異なる凹版画線形成体である。
【0017】金属等の基材上に精密に手彫り彫刻された
凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の自
由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマッ
プ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデータ
に対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線画
データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を考
慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこと
によって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前記
作製した各々のカッターパスによって発生する削り代の
オーバーラップの領域が消失しない範囲内の任意の深さ
値、法線方向情報及び機械制御用のコードを付加し4軸
制御のNC工作機用の彫刻データを作製し、該データに
基づき金属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫刻
バイトを使用して、肉止めを有し断面形状の異なる凹版
画線形成体を彫刻する方法である。
【0018】前記ビットマップデータに対し、必要に応
じてノイズ除去を行いベクトルデータ型の線画データと
し、また、前記線画データに対し、必要に応じてスケー
リングや編集をすることにより彫刻された線画模様形成
体である。
【0019】前記ビットマップデータに対し、必要に応
じてノイズ除去を行いベクトルデータ型の線画データと
し、また、前記線画データに対し、必要に応じてスケー
リングや編集をすることにより線画模様形成体を彫刻す
る方法である。
【0020】前記ビットマップデータに対し、必要に応
じてノイズ除去を行いベクトルデータ型の線画データと
し、また、前記線画データに対し、必要に応じてスケー
リングや編集をすることにより彫刻された凹版画線形成
体である。
【0021】前記ビットマップデータに対し、必要に応
じてノイズ除去を行いベクトルデータ型の線画データと
し、また、前記線画データに対し、必要に応じてスケー
リングや編集をすることにより凹版画線形成体を彫刻す
る方法である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態として、特殊
な彫刻刀で彫刻された凹版版面を原画に用いて説明す
る。まず、市販されている感圧フィルムを使用して細密
な凹凸が彫刻された凹版版面から2次元の画線情報を抽
出し完全に2値化されたフィルムを得て、これを線画原
稿とし、汎用の高解像度フラットベッドスキャナーで入
力し、必要に応じてノイズを画素単位で除去し、図2に
示される白黒2値のビットマップ画像とする。
【0023】次に、前記、図2のビットマップ画像にた
いし輪郭追跡を行い、一般の線画編集ソフトで取り扱え
るようにするために、線画画像の輪郭をアウトラインデ
ータ化する。必要に応じてスケーリングや、画線の編集
を行い、最終的にベクトルデータとして、図3に示す線
画画像の輪郭(V0)を得る。
【0024】次にカッターパスを生成する目的により、
線画画像の輪郭(V0)で表現された線画画像に対し、
収縮処理を施し、(V1)を生成する。次に、この(V
1)に対し再度収縮処理を施し、(V2)を生成する。
という手順で、線画画像の輪郭内部が過不足なく彫刻可
能なカッターパスが生成されるまで、順次収縮処理を繰
り返し行い、図4に示すカッターパス(V1)、(V
2)、(V3)、(V4)、(V5)を得る。先端形状
の異なる複数の彫刻バイトを使用するので、収縮処理の
距離の値はバイトの先端形状による削り代を考慮し、一
定の値とはしない。
【0025】次にX−Yの座標値で記述されたベクトル
型のデータ(V1)〜(V5)において、その画線開始
情報に対応してマイナスの深さ値、必要に応じて法線方
向値、そして機械制御用として切削開始指令や切削スピ
ードの値等の機械制御用コードを付与するテキスト処理
をし、同様に画線終了情報に対応してプラスの深さ値、
機械制御用として早送り(空送り)等の機械制御用コー
ドを付与するテキスト処理をし、4軸制御のNC工作機
械用データとする。
【0026】上記工作機械用データをもとに、4軸制御
のNC工作機を用いて、正確な深さ値と所望する画線の
断面形状及び肉止め形状を有した、高品位な凹版画線
を、線画原画像に対し忠実に再現し、彫刻された基材及
びその彫刻方法である。
【0027】
【実施例】本発明を実施例に基づいて以下に詳細に説明
する。本発明に適用することができる原画(原稿)とし
ては、金属等に特殊な彫刻刀で、人が彫刻した凹版版
面、紙上にインキで描かれた自由曲線、線画フィルム及
び線画が印刷された印刷物等が考えられるが、いずれの
場合も中間色を持たない白黒の2値画像であることが必
要である。本実施例においては、特殊な彫刻刀で彫刻さ
れた凹版版面を用いて説明する。
【0028】まず、一般に市販されている感圧フィルム
を使用して細密な凹凸が彫刻された凹版版面から2次元
の画線情報を抽出する。次に、加圧状態のムラや現像ム
ラなどに起因する、画像のかすれや引っ掻きノイズを除
去する目的で、得られた感圧フィルムからリス型フィル
ムに密着露光させ、完全に2値化されたフィルムを得
て、これを線画原稿とする。
【0029】図1は、汎用の高解像度フラットベッドス
キャナーで前記リス型フィルムを線画原稿として入力
し、白黒2値のビットマップ画像としたときの模式図で
ある。この時の入力解像度は、目的となる最終印刷物の
品質を考慮して決定されるべきであり、本実施例では2
500dpiとした。
【0030】次に、これまでの工程で除去しきれなかっ
た微小なノイズ、または新たに発生したノイズを、画素
単位で除去する。例えば、図2は、図1において計4画
素以下で連結された画素をノイズとみなして消去を行っ
たビットマップ画像の模式図である。
【0031】次に、図2のビットマップ画像にたいし輪
郭追跡を行い、一般の線画編集ソフトで取り扱えるよう
にするために、線画画像の輪郭をアウトラインデータ化
する。必要に応じてスケーリングや画線の編集を行い、
最終的にベクトルデータとして得られた線画画像の輪郭
(V0)を図3に示す。
【0032】次にカッターパスを生成する目的により、
前記線画画像の輪郭(V0)で表現された線画画像に対
し、距離10ミクロンの収縮処理を施し(V1)を生成
し、該(V1)に対し再度10ミクロンの収縮処理を施
し(V2)を生成し、更に、該(V2)に対し再度10
ミクロンの収縮を施し(V3)を生成する。次に該(V
3)に対し20ミクロンの収縮処理を施し(V4)を生
成し、次に該(V4)に対し30ミクロンの収縮処理を
施して(V5)を生成する。という手順で、線画画像の
輪郭内部が過不足なく彫刻可能なカッターパスが生成さ
れるまで、収縮処理を順次繰り返し行う。ここで、(V
4)及び(V5)の生成段階において、収縮の値が(V
1)から(V3)の時と異なるのは、後述する、先端形
状の異なる彫刻バイトを使用し、一回当たりの削り代を
増加させ彫刻時間を短縮するためである。本実施例にお
いては、図4に示すように、延べ5回の収縮処理によっ
て生成されたカッターパス(V1)、(V2)、(V
3)、(V4)及び(V5)によって、目的とする線画
画像(V0)の内部が過不足なく彫刻されるカッターパ
スが生成されることがわかる。一般的には、任意の線画
画像に対して、この収縮処理が終了するまで、言い換え
れば、カッターパスで発生する削り代によって線画画像
内部がすべて埋め尽くされるまで行う。なお、図4の中
で散在する、(V1)から(V5)で記述された段階の
異なるカッターパスを、後述する深さ値付与のテキスト
処理の作業性を考慮し、同一の段階ごとに取り出して5
つのファイルに分けて整理したほうが好ましい。
【0033】なお、本実施例では収縮処理の距離を(V
1)から(V3)の生成時に10ミクロン、(V4)生
成時に20ミクロン、(V5)生成時に30ミクロンに
設定したが、実際には彫刻用バイトの先端形状と、彫刻
後の要求される画線精度を考慮して設定される。本発明
の、法線方向制御による彫刻法においては、凹版画線が
彫刻される状態を真上から見た図5において(a)で示
される彫刻画線の法線方向にたいし平行となる彫刻バイ
トの切削面[図5において(b)で示される]の形状が、
そのまま基材のカッターパス上に同一の削り代となって
出現する。従って、カッターパス(V1)を生成する段
階の収縮の距離の入力時には、彫刻バイトの刃先角度
〔図6において(e)で示される角度〕及びカッターパ
ス(V1)に付与する予定の深さ値をあらかじめ把握し
ている必要がある。ここで、彫刻バイトの切削面が2等
辺三角形の場合、刃先角度を(ang)、深さ値を
(D)とすると、基材表面上に出現する切削幅(W)は
次式(1)により導かれる。 W=2・D・tan(ang/2) ・・・・・(1) 本実施例で使用した彫刻バイトの刃先角度は90度で、
カッターパス(V1)に付与する深さ値は10ミクロン
としたので、カッターパス(V1)によって基材表面上
に出現する切削幅は、式(1)より20ミクロンとな
る。従って、(V1)による削り代が、線画画像の輪郭
(V0)から外側へはみ出さないように、前記20ミク
ロンの2分の1の値の10ミクロンを(V1)生成のた
めの収縮の距離とした。
【0034】ここで、線画画像の最外周のカッターパス
(V1)に付与する深さ値、または深さ値によって一義
的に決定される収縮の距離は、彫刻後の画線精度に影響
を与える。具体的には、線画画線の先端部や、曲率が大
きく変化した部分が、丸みを帯びて鋭利さを欠いてしま
ったり、微小な線画画像のカッターパスを生成すること
ができない。(V1)生成時の収縮の値を変化させて、
カッターパスを生成し彫刻実験を行い、得られた彫刻画
線の(V0)の再現性の品質を、3種類の観測条件に基
づいて3段階に主観評価した。
【0035】図7は、評価結果を示したものである。そ
の結果、高品位な設計が要求される凹版画線の彫刻に
は、(V1)生成時の収縮の距離がおおむね10ミクロ
ン以内であることが必要であることが確認された。な
お、本発明においてカッターパス(V2)〜(V5)の
生成時の収縮の距離の設定は、(V2)〜(V5)が線
画画像の輪郭ではないため、彫刻画線の品質には直接影
響を与えることはないが、付与する予定の深さ値によっ
て、前記式(1)から算出される線幅Wを常に考慮しな
がら、彫刻画線の断面図の模式図である図8の(f)の
領域で示されるオーバーラップ分の確保が必要である。
図8において(h)、(i)、(j)で示される三角形
はカッターパス(V1)、(V2)、(V3)によって
発生する削り代を示す。カッターパス(V2)、(V
3)の生成時の収縮の距離が大きすぎると、図8におい
て削り代(h)、(i)、(j)のオーバーラップ分
(f)が消失してしまい、その結果、凹版基材(g)の
表面上に削り残しが発生してまうので注意が必要であ
る。なお、本説明図では、カッターパス(V4)、(V
5)の削り代、及びそのオーバーラップ分は省略されて
いる。
【0036】次にX−Yの座標値で記述されたベクトル
データ(V1)、(V2)、(V3)、(V4)、(V
5)において、その画線開始情報に対応してマイナスの
深さ値、必要に応じて法線方向値、そして機械制御用と
して切削開始命令や切削スピードの値等の機械制御用コ
ードを付与するテキスト処理をし、同様に画線終了情報
に対応してプラスの深さ値、機械制御用として早送り
(空送り)等の機械制御用コードを付与するテキスト処
理をし、4軸制御のNC工作機械用データとする。な
お、本実施例においては(V1)、(V2)、(V3)
に深さ値としてそれぞれ−10ミクロン、−20ミクロ
ン、−30ミクロンを付与し、(V4)と(V5)には
共に−30ミクロンの深さ値を付与した。
【0037】図9は、カッターパス(V1)〜(V5)
によって彫刻される画線の断面図を示したものである。
図9の中で点線で示される2等辺三角形は、(V1)〜
(V5)の切断面であり、即ち、バイトの切削面をあら
わしている。(V1)から(V3)にいくにしたがって
深さ値を大きくしたのは、本実施例で作製する彫刻画線
を、特殊技能者による手彫りの彫刻画線の断面形状に相
似させるためである。なお、本実施例における深さ値の
付与例によれば、(V0)で表現される画線幅が狭い部
分には(V1)が生成される段階で収縮処理が終了し、
また、画線幅が広い部分には(V3)が生成される結
果、画線幅が狭い画線では深さ値を小さく、画線幅が広
い部分には深さ値を大きく、自動的に設定することがで
きる。
【0038】ここで、カッターパス(V4)、(V5)
の彫刻を行う時に、彫刻バイトの切削面が台形状の切削
面を持つ彫刻バイトを用いたのは、彫刻の深さ値が等し
い場合において、一回当たりの削り代を増加させ彫刻時
間を短縮するためである。仮に線画画像V0に対して、
その内部を埋め尽くす収縮処理を、前記処理の値を10
ミクロンとして一定にした場合、カッターパスの生成の
様子は図10に示すように、カッターパスの本数が8本
になり[図10の(V8)で示す]、本実施例で先に述べ
た場合と比較して3本も増大してしまう。また、本実施
例で用いた先端形状が台形をしたバイトや、或いは図6
の(e)で示される刃先角度が、例えば90度より大き
いような、刃先が肉厚なものを使用することで、彫刻バ
イトの「折れ」や「磨耗」に対して耐久性を高めること
ができる。
【0039】また、前記図9の(k)で示される凸状部
分は「肉止め」として機能する。ここで肉止めとは、凹
版印刷において、版面へのインキング(着肉)の次工程
にワイピング(拭き取り)と呼ばれる、非画線部の不要
なインキの拭き取り工程のことである。この工程時にお
いて、画線幅が大きいところでは、ワイピングローラー
と呼ばれる拭き取り体によって、画像部である凹版画線
部内部のインキまで拭き取ってしまう。この現象を防ぐ
目的で、肉止めは、インキ拭き取り体によって画線内部
のインキの転移を防ぐ壁として機能する。
【0040】また、カッターパス(V1)〜(V5)に
よって発生する削り代のオーバーラップの領域、即ち、
図8の(f)が消失しない範囲内で、(V2)、(V
3)、(V4)、(V5)の深さ値を任意に決定しても
よい。例えば、(V1)〜(V3)を図9に示す深度設
定と同じくし、(V4)と(V5)を共に深さ値として
−20ミクロンを設定するならば、図11に示すよう
な、画線中央が凹んだような断面形状の凹版画線を彫刻
することができる。また同様に、(V1)〜(V4)を
図9に示す深度設定と同じくし、(V5)に深さ値とし
て−40ミクロンを深さ値として設定するならば、2段
階の深度をもった凹版画線を彫刻することができる。な
お、深度の設定方法は多様であり、本実施例において説
明されたものに限定されない。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明は、線
画画像の輪郭データがそのまま原稿データとして入力さ
れるため、コンピュータマウスなどのデジタル入力方法
では表現が困難で効率も悪い、極めて精密な画線同士の
配置や微妙な階調表現を行うための線幅の変化量を正確
に、かつ、瞬時に原稿データとして入力することが可能
である。また、特殊な彫刻刀により、金属等の基材上に
彫刻された凹版画線や、任意のサイズで紙上にインキで
描かれた自由曲線に対しても、原稿画像として入力が可
能なため、デジタル入力機器の操作の取り扱いに不慣れ
な者にとってのデータ入力手段としても有効であり、特
殊技能者によって過去において作成され、いったんは実
製品への利用が不可能であった手彫りによる凹版版面
が、本手法に基づく方法によって再利用が可能になる。
【0042】また、本発明の手法による収縮処理を利用
したカッターパスの生成法によれば、入力された線画原
稿の輪郭データに基づいて、法線方向制御による切削が
行なわれるために原稿に極めて忠実な凹版版面の作製が
可能である。また、線画原稿において、画線幅が大きい
画線には収縮処理によって生成されるカッターパスは画
線幅が小さい画線に比較して多数生成されるため、収縮
処理の段階が増すに従い、単に等差的に増加する深さ値
を与える手順だけで、幅が大きい画線は深く、幅が小さ
い画線は浅く、特殊技能者の直刻画線に相似した彫刻が
可能なデータを作成することができる。また、生成され
たカッターパスに付与する深さ値を既成概念によらず、
最外周から内側へのカッターパスにいくにしたがって小
さくしたり、あるいは収縮の段階によらず、深さ値を全
て一定にしたりすることが可能であるので、同一の彫刻
バイトだけで、断面形状の異なる凹版画線を設計し彫刻
できるので、凹版画線の縦横比(幅と高さの比)の印刷
適性への影響を検証するための実験版面の作成法とし
て、あるいは偽造防止の要素技術として有効である。
【0043】また、画線幅が数ミリメートル単位の太い
図柄の線画原稿に対して、及び深度が数百ミクロン程度
の深い線画原稿に対しても、先端形状の異なる複数のバ
イトを使用することにより、彫刻バイトの先端形状の変
形と摩耗が軽減され、所望の肉止め形状が得られ、線画
原稿V0にたいし忠実な輪郭形状を保持しつつ、複数の
彫刻バイト別に的確に生成されたカッターパスによって
効率よく凹版画線の彫刻が可能である。
【0044】また、本発明の手法によれば、隣接するカ
ッターパス同士のオーバーラップ分を確保しつつ、隣接
するカッターパスの間隔を少し広めに設定することによ
って、インキ転移の壁として機能する肉止めを、自動的
に具備する凹版画線が彫刻可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】線画原稿を、白黒2値のビットマップ画像で現
した模式図を示す。
【図2】図1において計4画素以下で連結された画素を
ノイズとみなして消去を行ったビットマップ画像の模式
図を示す。
【図3】ベクトルデータとして得られた線画画像の輪郭
(V0)を示す。
【図4】収縮処理によって生成されたカッターパスを示
す。
【図5】彫刻画線の法線方向にたいし平行となる彫刻バ
イトの切削面の形状を示す。
【図6】彫刻バイトの刃先角度を示す。
【図7】カッターパス(V1)生成時の収縮の値を変化
させてカッターパスを生成し、彫刻実験を行い、(V
1)の深度と画線先端部及び微小線分の再現性の評価結
果を示す。
【図8】彫刻画線の断面図の模式図を示す。
【図9】カッターパス(V1)〜(V5)によって彫刻
される画線の断面形状を10ミクロン格子の方眼図に示
す。
【図10】線画画像V0に対し収縮の距離を10ミクロ
ンで一定にしてカッターパスの生成を行った例を示す。
【図11】カッターパス(V4)と(V5)に、共に深
さ値−20ミクロンを設定した時の彫刻画線を10ミク
ロン格子の方眼図に示す。
【符号の説明】
V0 線画画像の輪郭 V1〜V5、V8 カッターパス a 画線の法線方向 b 彫刻バイトの切削面 c 彫刻バイト d カッターパス e 刃先角度 f オーバーラップ分 g 基材 h〜j 彫刻バイトによる削り代 k 肉止め

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙等の基材上に描かれた線幅が変化した
    線画模様を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマ
    ップ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデー
    タに対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線
    画データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を
    考慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこ
    とによって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前
    記作製した各々のカッターパスに、所望する深さ値、法
    線方向情報及び機械制御用のコードを付加し4軸制御の
    NC工作機用の彫刻データを作製し、該データに基づき
    金属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイト
    を使用して彫刻された、線幅が変化した線画模様形成
    体。
  2. 【請求項2】 紙等の基材上に描かれた線幅が変化した
    線画模様を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマ
    ップ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデー
    タに対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線
    画データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を
    考慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこ
    とによって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前
    記作製した各々のカッターパスに、所望する深さ値、法
    線方向情報及び機械制御用のコードを付加し4軸制御の
    NC工作機用の彫刻データを作製し、該データに基づき
    金属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイト
    を使用して、線幅が変化した線画模様形成体を彫刻する
    方法。
  3. 【請求項3】 金属等の基材上に精密に手彫り彫刻され
    た凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の
    自由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマ
    ップ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデー
    タに対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線
    画データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を
    考慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこ
    とによって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前
    記作製した各々のカッターパスに、所望する深さ値、法
    線方向情報及び機械制御用のコードを付加し4軸制御の
    NC工作機用の彫刻データを作製し、該データに基づき
    金属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイト
    を使用して彫刻された凹版画線形成体。
  4. 【請求項4】 金属等の基材上に精密に手彫り彫刻され
    た凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の
    自由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマ
    ップ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデー
    タに対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線
    画データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を
    考慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこ
    とによって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前
    記作製した各々のカッターパスに、所望する深さ値、法
    線方向情報及び機械制御用のコードを付加し4軸制御の
    NC工作機用の彫刻データを作製し、該データに基づき
    金属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイト
    を使用して、凹版画線形成体を彫刻する方法。
  5. 【請求項5】 金属等の基材上に精密に手彫り彫刻され
    た凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の
    自由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマ
    ップ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデー
    タに対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線
    画データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を
    考慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこ
    とによって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前
    記作製した各々のカッターパスに、収縮の段階が増すに
    つれて、等差的に増加するような深さ値、法線方向情報
    及び機械制御用のコードを付加し4軸制御のNC工作機
    用の彫刻データを作製し、該データに基づき金属等の基
    材上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイトを使用して
    彫刻された、画線幅が広い部分は深さ値が大きく、画線
    幅が狭い部分は深さ値が小さい凹版画線形成体。
  6. 【請求項6】 金属等の基材上に精密に手彫り彫刻され
    た凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の
    自由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマ
    ップ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデー
    タに対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線
    画データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を
    考慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこ
    とによって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前
    記作製した各々のカッターパスに、収縮の段階が増すに
    つれて、等差的に増加するような深さ値、法線方向情報
    及び機械制御用のコードを付加し4軸制御のNC工作機
    用の彫刻データを作製し、該データに基づき金属等の基
    材上に、先端形状の異なる複数の彫刻バイトを使用し
    て、画線幅が広い部分は深さ値が大きく、画線幅が狭い
    部分は深さ値が小さい凹版画線形成体を彫刻する方法。
  7. 【請求項7】 金属等の基材上に精密に手彫り彫刻され
    た凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の
    自由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマ
    ップ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデー
    タに対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線
    画データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を
    考慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこ
    とによって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前
    記作製した各々のカッターパスによって発生する削り代
    のオーバーラップの領域が消失しない範囲内の任意の深
    さ値、法線方向情報及び機械制御用のコードを付加し4
    軸制御のNC工作機用の彫刻データを作製し、該データ
    に基づき金属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫
    刻バイトを使用して彫刻された、肉止めを有し断面形状
    の異なる凹版画線形成体。
  8. 【請求項8】 金属等の基材上に精密に手彫り彫刻され
    た凹版画線または紙等の基材上に手描きされた凹版用の
    自由曲線を、画像入力機器を用いて画像入力しビットマ
    ップ型のデジタルデータとした後、該ビットマップデー
    タに対し、輪郭追跡の処理を行いベクトルデータ型の線
    画データとし、該線画データに対し、付与する深さ値を
    考慮した特定の距離間隔による収縮処理を複数回行うこ
    とによって、NC工作機用のカッターパスを作製し、前
    記作製した各々のカッターパスによって発生する削り代
    のオーバーラップの領域が消失しない範囲内の任意の深
    さ値、法線方向情報及び機械制御用のコードを付加し4
    軸制御のNC工作機用の彫刻データを作製し、該データ
    に基づき金属等の基材上に、先端形状の異なる複数の彫
    刻バイトを使用して、肉止めを有し断面形状の異なる凹
    版画線形成体を彫刻する方法。
  9. 【請求項9】 前記ビットマップデータに対し、必要に
    応じてノイズ除去を行いベクトルデータ型の線画データ
    とし、また、前記線画データに対し、必要に応じてスケ
    ーリングや編集をすることにより彫刻された請求項1記
    載の線画模様形成体。
  10. 【請求項10】 前記ビットマップデータに対し、必要
    に応じてノイズ除去を行いベクトルデータ型の線画デー
    タとし、また、前記線画データに対し、必要に応じてス
    ケーリングや編集をすることにより請求項2記載の線画
    模様形成体を彫刻する方法。
  11. 【請求項11】 前記ビットマップデータに対し、必要
    に応じてノイズ除去を行いベクトルデータ型の線画デー
    タとし、また、前記線画データに対し、必要に応じてス
    ケーリングや編集をすることにより彫刻された請求項
    3,5又は7記載の凹版画線形成体。
  12. 【請求項12】 前記ビットマップデータに対し、必要
    に応じてノイズ除去を行いベクトルデータ型の線画デー
    タとし、また、前記線画データに対し、必要に応じてス
    ケーリングや編集をすることにより請求項4,6又は8
    記載の凹版画線形成体を彫刻する方法。
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CN115139694A (zh) * 2021-03-30 2022-10-04 汪敏辉 机雕金具的工艺方法

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