JP2000262924A - 超電導磁気分離システム - Google Patents

超電導磁気分離システム

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JP2000262924A
JP2000262924A JP11068678A JP6867899A JP2000262924A JP 2000262924 A JP2000262924 A JP 2000262924A JP 11068678 A JP11068678 A JP 11068678A JP 6867899 A JP6867899 A JP 6867899A JP 2000262924 A JP2000262924 A JP 2000262924A
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JP
Japan
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separation system
magnetic separation
magnetic
superconducting
superconducting magnetic
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JP11068678A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kimura
信一 木村
Shinichi Hanawa
伸一 塙
Masaru Yamamoto
山本  優
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排水等の懸濁液から重金属イオンを分離除去さ
せると共に、磁性粒子の添加によるランニングコストの
上昇を抑え、汚泥等の再資源化を可能にし、分離除去性
能の優れた超電導磁気分離システムを提供する。 【解決手段】重金属イオンと懸濁物とを含む懸濁液に、
超電導磁石を用いた磁気フィルタ9によって高勾配磁場
を与えて処理を行う超電導磁気分離システムである。磁
気フィルタ9とともにpH調整装置2と凝集処理装置5
とを具備する。これにより重金属イオンおよび懸濁物の
両者を処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種設備からの排液
あるいは上,下水等のように、懸濁粒子および金属イオ
ンを含む懸濁液から、超電導磁石による磁気的な引力を
用いて懸濁粒子および金属イオンを分離除去する超電導
磁気分離システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工場等から排出される排液、あ
るいは上,下水等には、鉄や亜鉛、マンガン等の重金属
イオンと有機物やミネラル等の懸濁粒子が含まれてい
る。このため、そのような金属イオンと懸濁粒子を含む
排液(廃液)や上,下水から、金属イオンと懸濁粒子と
を除去することが排液処理において重要である。
【0003】このように、懸濁粒子を排液等から分離除
去する装置の一例として、懸濁粒子が有する磁性(強磁
性、常磁性)を利用した排水処理システムが知られてい
る。すなわち、懸濁液を含む排水に対して勾配磁場を与
え、その勾配磁場に基づく磁気的引力により懸濁粒子を
分離するものである。
【0004】磁気分離装置を用いる際、排水中に懸濁粒
子が有機物やミネラル分等の非金属物質が多く含まれて
いる場合には、これを直接磁気的引力によって分離除去
することができない。そこで、まず少量の磁性粒子と凝
集剤を排水中に投入し、磁性粒子を核とした凝集体(以
下、磁性フロックという)を生成する。そして、この磁
性フロックを含む排水に対して磁気的引力を与えて当該
磁性フロックを分離除去している。
【0005】また、排水中の重金属イオンに関しては、
イオンに対する磁気的引力は、高勾配磁気分離装置を用
いたとしても流体抵抗に抗するほどの大きさを与えるこ
とができず、直接に分離除去することはできない。した
がって、一般にはフェライト等の化合物として生成させ
る処理を施してから磁気分離する方法がとられる。
【0006】ところで、懸濁粒子に与えられる磁気的引
力は磁場勾配の大きさと懸濁粒子の体積に比例するの
で、超電導電磁石を用いた高勾配磁気分離が使用され
る。
【0007】図6はこの種の磁気分離装置の構成を示
す。この磁気分離装置101においては、粒子を分離除
去処理する処理筒102の外周に、たとえば3テスラ〜
10テスラの磁場を発生する超電導ソレノイド磁石10
3を配置し、処理筒102を強磁場空間内に配置してい
る。処理筒102の内部にはフィルタ部104を設置し
ている。このフィルタ部104は直径数十〜数百ミクロ
ンの強磁性体ワイヤのメッシュを積層した構造である。
【0008】このように構成した磁気分離装置101の
フィルタ部104を通液する被処理液、例えば液105
中の磁性粒子106や磁性フロックは、高勾配磁場に基
づく強力な磁気的引力によりフィルタ部104に吸着捕
捉され、排液105から分離除去される。磁性粒子10
6が分離除去された処理済液107は、処理筒102の
上部から出口管108を介して排出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、工場
排水等には懸濁物以外に有害な重金属類が溶存してお
り、これらのイオンを分離除去することが排水処理の重
要な課題である。イオンは基本的に直接磁気分離できな
いので、これを磁気的に除去可能な形態に変えるための
前処理を施す必要がある。
【0010】また、有機物やミネラル分等の非金属物質
からなる懸濁物を除去する場合、少量の磁性粒子を添加
して磁性フロックを生成するが、この添加する磁性粒子
はランニングコストの上昇の原因となる。
【0011】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、排水等の懸濁液から重金属イオ
ンを分離除去させると共に、磁性粒子の添加によるラン
ニングコストの上昇を抑え、汚泥等の再資源化を可能に
し、しかも分離除去性能の優れた超電導磁気分離システ
ムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、重金属イオンと懸濁物とを含
む懸濁液に、超電導磁石を用いた磁気フィルタによって
高勾配磁場を与えて処理を行う超電導磁気分離システム
であって、前記磁気フィルタとともにpH調整装置と凝
集処理装置とを具備し、前記重金属イオンおよび懸濁物
の両者を処理することを特徴とする超電導磁気分離シス
テムを提供する。
【0013】本発明によれば、重金属イオンはpH調整
することで析出し、さらに凝集処理することにより、懸
濁粒子となって効率的に磁気分離が可能になる。
【0014】請求項2の発明では、請求項1記載の超電
導磁気分離システムにおいて、pH調整装置と凝集処理
装置とを磁気フィルタの前段に配置し、重金属イオンお
よび懸濁物の両者を一括して処理することを特徴とする
超電導磁気分離システムを提供する。
【0015】本発明によれば、pH調整によって析出処
理された重金属の懸濁物と、すでに被処理液中に含まれ
ていた懸濁物とが、凝集処理装置で共に凝集され、これ
を磁気分離で一括して分離除去することができる。
【0016】請求項3の発明では、請求項1記載の超電
導磁気分離システムにおいて、懸濁物処理用磁気フィル
タの後段にpH調整装置と凝集処理装置とを設置し、そ
の下流に重金属処理用磁気フィルタを設置し、重金属イ
オンと懸濁物とを別個に回収することを特徴とする超電
導磁気分離システムを提供する。
【0017】本発明によれば、重金属イオンと有機物等
の懸濁物とを別個の汚泥として回収する事が可能にな
る。
【0018】請求項4の発明では、請求項1から3まで
のいずれかに記載の超電導磁気分離システムにおいて、
非金属物質からなる懸濁物を含む排液を処理対象とし、
凝集処理装置では、常磁性体からなる磁性粒子を凝集剤
として添加することを特徴とする超電導磁気分離システ
ムを提供する。
【0019】本発明によれば、ランニングコストの低減
を行うことができる。
【0020】請求項5の発明では、請求項4記載の超電
導磁気分離システムにおいて、凝集処理装置で用いる凝
集剤を鉄化合物とすることを特徴とする超電導磁気分離
システムを提供する。
【0021】本発明によれば、凝集剤が磁性フロック生
成の役目だけでなく、核の役目も果たすため、磁性粒子
の投入量を低減することができる。
【0022】請求項6の発明では、請求項1から5まで
のいずれかに記載の超電導磁気分離システムにおいて、
磁気フィルタの後段に処理液貯槽と戻り配管とを設け、
処理済液を再度通液させることを特徴とする超電導磁気
分離システムを提供する。
【0023】本発明によれば、分離除去性能が向上し、
処理済液の液質向上が図れる。
【0024】請求項7の発明では、請求項1から6まで
のいずれかに記載の超電導磁気分離システムにおいて、
磁気フィルタの後段に処理液貯槽と循環ポンプとを具備
した戻り配管を設け、処理済液を循環させることを特徴
とする超電導磁気分離システムを提供する。
【0025】本発明によれば、処理済液の更なる水質向
上が図れる。
【0026】請求項8の発明では、請求項6または7に
記載の超電導磁気分離システムにおいて、処理水貯槽に
液質計を設けたことを特徴とする超電導磁気分離システ
ムを提供する。
【0027】本発明によれば、処理済液の液質の度合に
応じて再度通液させたり循環させ、良好な液質を得るこ
とが可能となる。
【0028】請求項9の発明では、請求項1から8まで
のいずれかに記載の超電導磁気分離システムにおいて、
被処理液は工場その他の設備から排出される排液である
ことを特徴とする超電導磁気分離システムを提供する。
【0029】請求項10の発明では、請求項1から8ま
でのいずれかに記載の超電導磁気分離システムにおい
て、被処理液は上水または下水の処理によって発生する
汚泥分離水であることを特徴とする超電導磁気分離シス
テムを提供する。
【0030】これらの各発明によれば、工場排液処理設
備、上水の浄水場、下水処理場内等で扱う各種の被処理
液から重金属イオンと懸濁物とを分離除去することが可
能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形について、
図1〜図5を参照して説明する。なお、以下の実施形態
については、被処理液である懸濁液として、工場等から
排出される排水を処理対象とするシステムについて説明
する。
【0032】第1実施形態(図1) 図1は本発明に係る超電導磁気分離システムの第1実施
形態を示す系統図である。
【0033】排水供給管1に第1段の処理を行うpH調
整装置としてのpH調整槽2が設けられ、まず、このp
H調整槽2に排水が導入されるようになっている。この
pH調整槽2には、アルカリタンク3と連通するアルカ
リ供給管4が配置されている。次に、pH調整槽2の後
段に凝集装置としての凝集槽5が接続されており、この
凝集槽5には、凝集剤タンク6が凝集剤供給管7を介し
て接続されている。凝集槽5は、分離塔導入管8を介し
て超電導磁石を用いた磁気フィルタ9に連結されてい
る。
【0034】排水導入管1を介して導入される排水10
中には、図1に丸形で示す懸濁粒子11と、特に示さな
いが重金属イオンとが含まれている。
【0035】pH調整槽2においては、アルカリタンク
3から供給されるpH調整剤、例えば水酸化ナトリウム
等のアルカリによってpHが高められる。これにより、
亜鉛、マンガン等の重金属イオンは水に不溶の金属水酸
化物となり、図1に三角形で示す小粒径の水酸化物粒子
12として析出する。
【0036】凝集槽5においては、水酸化物粒子12と
懸濁粒子11とが、凝集剤タンクから供給される例えば
塩化第二鉄等の鉄化合物からなる凝集剤によって共に凝
集し、図1に四角形で示すフロック13となり、磁気フ
ィルタ9に導かれる。
【0037】磁気フィルタ9は、超電導ソレノイド電磁
石14の強力な勾配磁場に晒されている。したがって、
磁気フィルタ9に導入されたフロック13は、水酸化物
粒子12と塩化第二鉄等に由来する鉄の水酸化物に対す
る磁気力で分離される。そして、浄化された処理済水1
5が磁気フィルタ9の上部から排出される。
【0038】このように、本実施形態によれば、排水1
0中の重金属イオンはアルカリ投入によるpH調整によ
って容易に不溶化し、超電導磁気分離による強力な磁気
力で分離除去することが可能になる。
【0039】また、この重金属の水酸化物粒子12と懸
濁粒子11とをフロック化することにより、両者を一括
して磁気分離することが可能になる。
【0040】第2実施形態(図2) 図2は本発明に係る超電導磁気分離システムの第2実施
形態を示す系統図である。
【0041】この第2実施形態の超電導磁気分離システ
ムでは、懸濁物処理用磁気フィルタ16の後段に、pH
調整槽17と凝集槽18とを接続し、さらにその下流側
に重金属処理用磁気フィルタ19を設置して構成されて
いる。各磁気フィルタ16.19には懸濁物汚泥排出管
22,23がそれぞれ付設されている。なお、磁気フィ
ルタ16.19、pH調整槽17、凝集槽18等の構成
は、第1実施形態と同様である。
【0042】排水供給管1から導入される排水10中の
懸濁粒子は、まず懸濁物処理用磁気フィルタ16で分離
除去される。ここで懸濁粒子が除去され、重金属イオン
のみが含まれる一次処理水20は、pH調整槽17に供
給される。このpH調整槽71において、重金属イオン
は、アルカリによりpHが上がり、析出して水酸化物粒
子12となる。
【0043】次に、凝集槽18で水酸化物粒子12の粒
径が増大して凝集粒子21とされた後、重金属処理用磁
気フィルタ19に供給され、ここで凝集粒子12の分離
除去が行われる。初段の懸濁物処理用磁気フィルタ16
で分離された懸濁粒子からなる汚泥は、懸濁物汚泥排出
管22から排出され、また後段の重金属処理用磁気フィ
ルタ9で分離された重金属汚泥は重金属汚泥排出管23
から排出される。
【0044】このような第2実施形態によれば、懸濁物
の汚泥と、重金属汚泥とを分別して回収することがで
き、懸濁物が有機汚泥の場合、重金属が含まれない汚泥
を得ることが可能となり、その再利用が可能になる。
【0045】第3実施形態(図3) 図3は本発明に係る超電導磁気分離システムの第3実施
形態を示す系統図である。
【0046】本実施形態は、非金属物質からなる懸濁物
質の除去に好適なものであり、排水供給管24に凝集槽
25が接続されている。この凝集槽25に、例えばヘマ
タイト等の常磁性体からなる磁性粒子を貯蔵する磁性粒
子タンク26と、例えば塩化第二鉄等の鉄化合物からな
る凝集剤を貯蔵する凝集剤タンク28とが、磁性粒子供
給管27と凝集剤供給管29を介し、それぞれ連通され
ている。
【0047】この凝集槽25の下流側に、磁気フィルタ
導入管30を介して非金属懸濁液処理用磁気フィルタ3
1が接続されている。
【0048】このような構成の下で、有機物やミネラル
分等の非金属物質からなる懸濁物を含む排水が排水供給
管24から凝集槽25へ導入される。
【0049】非金属物質からなる懸濁物質は、凝集槽2
5内で、磁性粒子タンク26から供給されるヘタマイト
等の磁性粒子および凝集剤タンク28から供給される鉄
化合物等の凝集剤により、磁性粒子を含む磁性フロック
となる。そして、次に磁気フィルタ導入管30を介して
非金属懸濁物処理用磁気フィルタ31に導入され、分離
除去される。
【0050】本実施形態によれば、ヘマタイト等の常磁
性体からなる磁性粒子が、マグネタイト等の強磁性体粒
子に比較して安価なため、ランニングコストを低減する
ことができる。また、塩化第二鉄等の鉄化合物からなる
凝集剤を用いることで、磁性フロックの核の役目も果た
し磁性粒子の投入量を低減することができる。
【0051】第4実施形態(図4) 図4は本発明に係る超電導磁気分離システムの第4実施
形態を示す系統図である。
【0052】本実施形態では、磁気フィルタ9の後段
に、処理液貯槽としての処理水貯槽32および液質計と
しての水質計33が設けられるとともに、処理水貯槽3
2から磁気フィルタ9の上流側に貯水を戻す弁34a付
きの戻り配管34が設けられている。
【0053】このような構成において、供給管1aから
供給された排水10は磁気フィルタ9で前記同様に処理
され、次いで磁気フィルタ9から排出された処理済水
は、例えば濁度計等の水質計33を設けた処理水貯槽3
2に導入される。この処理済水は、水質計33により水
質測定され、さらに分離処理を行うことしが望ましい場
合等、必要に応じて戻り配管34から再度磁気フィルタ
9に送られ、分離除去処理が繰返される。
【0054】このような作用により、本実施形態によれ
ば、再度磁気フィルタ9に通水することにより、水質向
上が図れるものとなる。
【0055】第5実施形態(図5) 図5は本発明に係る超電導磁気分離システムの第5実施
形態を示す系統図である。
【0056】本実施形態は第4実施形態とほぼ同様であ
るが、戻り配管34に循環ポンプ35が設けられてい
る。
【0057】このような構成によると、処理済水は水質
計33により水質測定され、必要に応じて循環ポンプ3
5を備えた戻り配管34により磁気フィルタ9を循環
し、分離除去が繰返される。
【0058】本実施形態によると、磁気フィルタ9を循
環する際の循環液がより確実かつ円滑に行われ、高能率
の水質向上が作用が行える。
【0059】他の実施形態 以上の実施形態では、処理対象として排水を適用した
が、本発明ではその他の各種排液や、上,下水等の処理
についても適用することができる。
【0060】例えば、下水処理場や浄水場で沈殿等によ
り分離された汚泥は、濃縮、脱水等の処理が行なわれ
る。この汚泥処理で発生する分離水は、下水処理場では
流入ラインに、浄水場では取水ラインに戻される。これ
らの分離水には、有機物やミネラル分等の非金属懸濁物
はもちろん、重金属イオンも含まれており、処理水質を
低下させる原因となっている。
【0061】したがって、第1実施形態から第5実施形
態までに示したシステムを、上,下水の汚泥分離水処理
に適用することにより、良好な水質を得ることが可能と
なる。
【0062】また、本発明では、上述した各実施形態に
おける要素を直列あるいは並列で複数配置したり、さら
に各実施形態のシステムを複合するなどして、種々の実
施を行うことができ、それにより各種の液処理に好適に
対応することができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、重金属イオンと懸濁物を含む排水等の液を前処
理するpH調整装置と、凝集処理装置とを設置したこと
により、重金属イオンと懸濁物の両者を処理することが
できる。その結果、一般に排水等において問題となる重
金属イオンをpHを上げることで不溶化し、超電導磁気
分離の強力な磁気力で分離除去することができる。
【0064】請求項2の発明によれば、pH調整装置と
凝集処理装置を磁気フィルタの前段に配置したことによ
り、重金属の水酸化物粒子と懸濁粒子を同時にフロック
化できるので、重金属イオンと懸濁物の両者を一括して
処理することができる。
【0065】請求項3の発明によれば、懸濁物処理用磁
気フィルタの後段にpH調整装置と凝集処理装置を配設
し、その下流に重金属処理用磁気フィルタを設置したこ
とにより、懸濁物から成る汚泥と、重金属汚泥とを分別
して回収することができ、懸濁物が有機汚泥の場合、そ
れぞれを再利用することができる。
【0066】請求項4の発明によれば、非金属物質から
成る懸濁物質の磁性フロックの核となる磁性粒子を安価
な常磁性体とすることにより、ランニングコストを低減
することができる。
【0067】請求項5の発明によれば、凝集剤を鉄化合
物とすることにより、磁性フロックの核の役目も果た
し、磁性粒子の投入量を低減することができる。
【0068】請求項6、7または8の発明によれば、磁
気フィルタの後段に処理溶液の液質を測定する液質計を
備えた処理液貯槽と、戻り配管とを設けたことにより、
必要に応じて再度の磁気フィルタ通液や循環が可能とな
り、処理溶液の液質向上が図れる。
【0069】請求項9または10の発明によれば、工場
排液、あるいは上下水処理場の汚泥処理の際に発生する
分離水等に適用することにより、各種処理場の液質、水
質低下等を抑制するうえで効果的なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超電導磁気分離システムの第1実
施形態を示す系統図。
【図2】本発明に係る超電導磁気分離システムの第2実
施形態を示す系統図。
【図3】本発明に係る超電導磁気分離システムの第3実
施形態を示す系統図。
【図4】本発明に係る超電導磁気分離システムの第4実
施形態を示す系統図。
【図5】本発明に係る超電導磁気分離システムの第5実
施形態を示す系統図。
【図6】磁気分離装置の構成を示す図。
【符号の説明】
1 排水供給管 2,17 pH調整槽 3 アルカリタンク 4 アルカリ供給管 5,18,25 凝集槽 6,28 凝集剤タンク 7,29 凝集剤供給管 8 分離塔導入管 9 磁気フィルタ 10 排水 11 懸濁粒子 12 水酸化物粒子 13 フロック 14 超電導ソレノイド電磁石 15 処理水 16 懸濁物処理用磁気フィルタ 19 重金属処理用磁気フィルタ 20 一次処理水 21 凝集粒子 22 懸濁物汚泥排出管 23 重金属汚泥排出管 24 排水供給管 26 磁性粒子タンク 27 磁性粒子供給管 30 磁気フィルタ導入管 31 非金属懸濁物処理用磁気フィルタ 32 処理水貯槽 33 水質計 34 戻り配管 35 循環ポンプ 101 磁気分離装置 102 処理筒 103 超電導ソレノイド電磁石 104 フィルタ部 105 排液 106 磁性粒子 107 処理液 108 出口管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 優 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 4D015 BA04 BB06 CA11 CA14 CA17 DA12 DA13 DC03 EA16 EA35 EA40 FA28 4D061 DA03 DA08 DB15 DB19 DC06 DC07 DC20 EC13 ED10 FA11 FA13 FA14 4D062 BA04 BB06 CA11 CA14 CA17 DA12 DA13 DC03 EA16 EA35 EA40 FA28

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属イオンと懸濁物とを含む懸濁液
    に、超電導磁石を用いた磁気フィルタによって高勾配磁
    場を与えて処理を行う超電導磁気分離システムであっ
    て、前記磁気フィルタとともにpH調整装置と凝集処理
    装置とを具備し、前記重金属イオンおよび懸濁物の両者
    を処理することを特徴とする超電導磁気分離システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超電導磁気分離システム
    において、pH調整装置と凝集処理装置とを磁気フィル
    タの前段に配置し、重金属イオンおよび懸濁物の両者を
    一括して処理することを特徴とする超電導磁気分離シス
    テム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超電導磁気分離システム
    において、懸濁物処理用磁気フィルタの後段にpH調整
    装置と凝集処理装置とを設置し、その下流に重金属処理
    用磁気フィルタを設置し、重金属イオンと懸濁物とを別
    個に回収することを特徴とする超電導磁気分離システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    超電導磁気分離システムにおいて、非金属物質からなる
    懸濁物を含む排液を処理対象とし、凝集処理装置では、
    常磁性体からなる磁性粒子を凝集剤として添加すること
    を特徴とする超電導磁気分離システム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の超電導磁気分離システム
    において、凝集処理装置で用いる凝集剤を鉄化合物とす
    ることを特徴とする超電導磁気分離システム。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれかに記載の
    超電導磁気分離システムにおいて、磁気フィルタの後段
    に処理液貯槽と戻り配管とを設け、処理済液を再度通液
    させることを特徴とする超電導磁気分離システム。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれかに記載の
    超電導磁気分離システムにおいて、磁気フィルタの後段
    に処理液貯槽と循環ポンプとを具備した戻り配管を設
    け、処理済液を循環させることを特徴とする超電導磁気
    分離システム。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の超電導磁気分
    離システムにおいて、処理水貯槽に液質計を設けたこと
    を特徴とする超電導磁気分離システム。
  9. 【請求項9】 請求項1から8までのいずれかに記載の
    超電導磁気分離システムにおいて、被処理液は工場その
    他の設備から排出される排液であることを特徴とする超
    電導磁気分離システム。
  10. 【請求項10】 請求項1から8までのいずれかに記載
    の超電導磁気分離システムにおいて、被処理液は上水ま
    たは下水の処理によって発生する汚泥分離水であること
    を特徴とする超電導磁気分離システム。
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