JP2000262566A - 床ずれ防止装置 - Google Patents

床ずれ防止装置

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JP2000262566A
JP2000262566A JP11067200A JP6720099A JP2000262566A JP 2000262566 A JP2000262566 A JP 2000262566A JP 11067200 A JP11067200 A JP 11067200A JP 6720099 A JP6720099 A JP 6720099A JP 2000262566 A JP2000262566 A JP 2000262566A
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JP
Japan
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electrodes
bedsore
stimulation current
electrode
control unit
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Tadahiro Okura
忠博 大倉
Yoichi Endo
陽一 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】血液流動が活発化する現象を生じさせて、十分
な床ずれ防止効果を発揮させる。 【解決手段】パッド2の表面の所定位置に、8個設けら
れる電極導子3と、この電極導子3の電極相互間に60
Hzの低周波電気刺激パルスの刺激電流のみを間欠的に
加える制御部4とを備えている。この各電極導子3は、
それぞれ刺激電流が間欠的に加えられる一対の電極を備
え、また、制御部4は、各電極導子3がそれぞれ備えた
一対の電極に対して選択的に順次、刺激電流を加えてい
く制御アルゴリズムを有している。これにより、血液流
動が活発化することから、例えば背中全体の血行がよく
なるので、十分な床ずれ防止効果を発揮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は床ずれ防止装置に
係り、特に、人体に電気的な刺激を与えて床ずれの予防
や悪化を防ぐ床ずれ防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】床ずれ(褥瘡)は、人体の特定箇所が長
時間に亘り自分自身の体重で圧迫され、その箇所の血液
の循環が阻害されることにより発生している。したがっ
て、圧迫されている箇所の血行を良好な状態にすれば、
床ずれの予防や悪化を防ぐことができるようになる。
【0003】このような方法により床ずれの予防や悪化
を防ぐために、床ずれ予防装置(特公平6−14950
号公報)や電極付き褥瘡マット(特開平10−1277
03号公報)が開示されている。
【0004】特公平6−14950号公報で開示された
床ずれ予防装置は、面的に分布した電極群と、床ずれ発
生圧以上の荷重が作用した部位における電極のみを導通
状態で而も表面に露出した状態とするシリコンゴムの突
起とを備えた平板のマットと、一対の給電線と、上記電
極群のうち一部を一方の給電線に、残りの電極群を他方
の給電線に接続するリード線を有するものである。この
ような床ずれ予防装置によれば、平板のマットに面的に
分布した電極群のうち、床ずれ発生圧以上の荷重が作用
した部位における電極のみが導通状態で而もマット表面
に露出した状態になるので、床ずれが発生する可能性の
ある身体部分に選択的に且つ自動的に床ずれの予防に有
効な電流を導通することができる。
【0005】また、特開平10−127703号公報で
開示された電極付き褥瘡マットは、柔軟なマットの上面
に平面電極を設け、この平面電極の上面を導電性ゲル層
で被覆したものである。このような電極付き褥瘡マット
によれば、柔軟なマットで身体をソフトに支えて圧迫を
軽減し、さらに、平面電極から低周波微電流を身体に流
すことができるので、血行をよくすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな床ずれ予防装置や電極付き褥瘡マットでは、血液流
動が活発化する現象を生じさせることが困難なので、十
分な床ずれ防止効果を発揮させることができなかった。
【0007】本発明は、このような従来の難点を解決す
るためになされたもので、血液流動が活発化する現象を
生じさせて、十分な床ずれ防止効果を発揮させることが
できる床ずれ防止装置を提供することを目的とする。
【0008】
【発明を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の床ずれ防止装置は、柔軟部材の表面の所定位
置に複数設けられる電極導子と、複数の電極導子の電極
相互間に60Hzの低周波電気刺激パルスの刺激電流の
みを間欠的に加える制御部とを備え、制御部は複数の電
極導子を個別に制御する制御アルゴリズムを有するもの
である。
【0009】このような床ずれ防止装置を、床ずれが発
生しそうな部位または発生している部位に位置させれ
ば、複数の電極導子の電極相互間に60Hzの低周波電
気刺激パルスの刺激電流のみを間欠的に加えることがで
きるので、骨格筋を収縮・弛緩させることができる。こ
れは、本発明者らの研究によって、人体は60Hzの振
動周波数の振動刺激に対し、刺激された部位の骨格筋を
屈曲させるように筋収縮することが確認されているから
で、このような振動周波数の刺激電流を人体の部位に間
欠的に加えれば、血行を改善できる。また、制御部が、
複数の電極導子を個別に制御することができるので、例
えば背中全体を満遍なく刺激電流で刺激したり、背中の
各部位を個別に刺激電流で刺激したりすることができ
る。これにより、血液流動が活発化する現象を生じさせ
ると共に、床ずれの程度に応じて血液流動量を変えるこ
とができる。
【0010】また、本発明の床ずれ防止装置において複
数の電極導子はそれぞれ刺激電流が間欠的に加えられる
一対の電極を備え、制御部は複数の電極導子がそれぞれ
備えた一対の電極に対して選択的に順次、刺激電流を加
えていく制御アルゴリズムを有することが好ましい。こ
れにより、生体の各部位を順次、刺激電流で刺激するこ
とができるようになるので、例えば背中の下部に刺激電
流を付与し、次に下部の刺激電流の付与をやめて背中の
上部に刺激電流を付与すれば、上部の血液流動より下部
の血液流動の方が活発化するので、これを反復させれ
ば、背中全体の血行がよくなる。
【0011】また、本発明の床ずれ防止装置において制
御部は、複数の電極導子がそれぞれ備えた一対の電極に
対して、刺激電流を一定の回転方向で1カ所ずつ順次加
えていく制御アルゴリズムを有することが好ましい。こ
れにより、背中全体を駆け巡るように刺激電流を付与で
きるので、血液流動が活発化し背中全体の血行がよくな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の床ずれ防止装置に
よる好ましい実施の形態例について、図面を参照して説
明する。
【0013】本発明の床ずれ防止装置は、例えば図1に
示すように、人体Hの背中全体を覆うような大きさから
成る柔軟部材であるパッド2の表面の所定位置に、例え
ば8個設けられる電極導子3と、この電極導子3の電極
相互間に60Hzの低周波電気刺激パルスの刺激電流の
みを間欠的に加える制御部4とを備えている。なお、制
御部4としては、内蔵方式またはリモートコントロール
方式の何れを採用してもよい。また、パッド2の材質と
しては図2に示すように、衣服C1、C2などに取り付け
易く(図2(a)、(b))、而も人体Hの背中の形状
に馴染み易い天然ゴム、シリコーンゴム、発泡プラスチ
ック等が好適である(図2(c))。さらに、このよう
な材質のパッド2を衣服に取り付けるには、マジックテ
ープ、ボタン、縫い付け等が考えられる。これにより、
衣服として身に纏うことができるので、例えば外出先に
おいても機能させることができる。
【0014】電極導子3は、人体Hが寝具に仰向けにな
って横になったときに圧迫される背中の箇所に対応する
パッド2の位置に、例えば8個設けられ、各電極導子3
にはそれぞれ刺激電流が間欠的に加えられる一対の電極
(図示せず)が備えられている。
【0015】ここで、電極導子3の一対の電極に間欠的
に加える刺激電流の振動周波数を60Hzに限定してい
るのは、本発明者らの研究によって振動誘発皮膚反射
(VSR)が、もっとも誘発される振動周波数だからで
ある。振動誘発皮膚反射は、人体の筋肉上の皮膚に60
Hzの振動を与えると、その振動刺激を受けた部位が屈
曲するように筋肉の収縮が起こる現象をいう。
【0016】制御部4は、主にマイクロコンピュータ4
1およびタイマ42から構成されている。なお、タイマ
42は、各電極導子3のオン・オフ時間および電源5を
オフするまでの時間を、それぞれ計測するものである。
このような制御部4は、基準となる制御アルゴリズムと
共に、副次的な制御アルゴリズムを有している。なお、
基準となる制御アルゴリズムは、電極導子3の電極相互
間に60Hzの低周波電気刺激パルスの刺激電流のみを
間欠的に加える制御動作である。
【0017】副次的な制御アルゴリズムは図3に示すよ
うに、8個の電極導子3がそれぞれ備えた一対の電極に
対して、刺激電流を一定の回転方向で1ケ所ずつ順次加
えていく制御動作である。即ち、図3においてNo.1〜N
o.8の各電極導子3に対して、No.1にて刺激電流の付与
開始→No.1にて刺激電流の付与休止後、No.2にて刺激電
流の付与開始→No.2にて刺激電流の付与休止後、No.3に
て刺激電流の付与開始→No.3にて刺激電流の付与休止
後、No.4にて刺激電流の付与開始→No.4にて刺激電流の
付与休止後、No.5にて刺激電流の付与開始→No.5にて刺
激電流の付与休止後、No.6にて刺激電流の付与開始→N
o.6にて刺激電流の付与休止後、No.7にて刺激電流の付
与開始→No.7にて刺激電流の付与休止後、No.8にて刺激
電流の付与開始→No.8にて刺激電流の付与休止後、No.1
にて刺激電流の付与開始という繰返し制御動作を行う。
これにより、背中全体を駆け巡るように刺激電流を付与
できるので、血液流動が活発化し背中全体の血行がよく
なる。したがって、筋肉の収縮と弛緩とが交互に起きる
ことになり、圧迫されている筋肉の筋肉運動が活発化す
るので、床ずれ防止や床ずれの悪化防止になる。
【0018】なお、床ずれ防止装置1の電源5は、商用
電源、乾電池あるいはバッテリの何れでもよい。
【0019】このように構成された床ずれ防止装置1に
よる刺激電流を制御する制御部10の制御動作につい
て、図4のフローチャートを用いて説明する。なお、人
体の背中全体を覆うパッド2が取り付けられた衣服を着
用した被治療者は、寝具に仰向けになって横になってい
るものとする。
【0020】被治療者が寝具に横になった状態で電源5
をオンにし、治療時間を設定して制御部4に入力させる
(ステップ101、102)。治療時間が設定される
と、No.1〜No.8の各電極導子3の一対の電極に対して、
60Hzの低周波電気刺激パルスの刺激電流を一定の回
転方向で1箇所ずつ順次加えていく制御動作が開始され
る(ステップ103、104)。そして、タイマ42に
よる時間計測において、設定された治療時間を経過する
と、各電極導子3の一対の電極に刺激電流を加えるため
の電源5がオフされる(ステップ105、106)。
【0021】このような刺激電流による刺激により、血
液流動が活発化する現象を生じさせることができるの
で、床ずれ防止や床ずれの悪化防止になる。
【0022】また、このような制御部4のマイクロコン
ピュータ41に、刺激電流の刺激を受ける人体の脈拍を
計測して脈拍データd1を出力する脈拍センサ6を接続
すれば、図5に示すように、脈拍センサ6からの脈拍デ
ータd1により、被治療者の健康状態に応じた治療時間
を決定することができる。このような脈拍センサとして
は、光電脈拍計等が用いられる。
【0023】さらに、パッド2の形状は、図6に示すよ
うな形状のパッド20でもよい。
【0024】なお、上述した本発明の床ずれ防止装置に
よる好ましい実施の形態例によれば、電極導子3に刺激
電流が間欠的に加えられる一対の電極が備えられていた
が、これに限らず、1つの電極導子に1つの電極を備え
てもよい。この場合、電極導子が備える電極は、正極の
電極を備えた電極導子と負極の電極を備えた電極導子と
の2種類にして、パッドの表面に複数設ける。このよう
な電極導子を制御する制御アルゴリズムは図7に示すよ
うに、正極の電極導子31と負極の電極導子32との間
に刺激電流を加える。この際、一定の回転方向に向かっ
て刺激電流の刺激が加わっていくように制御する。この
ような刺激電流による刺激により、血液流動が活発化す
る現象を生じさせることができることから、筋肉の収縮
と弛緩とが交互に起きて圧迫されている筋肉の筋肉運動
が活発化するので、床ずれ防止や床ずれの悪化防止にな
る。
【0025】また、電極導子は図8に示すように、人体
の背中全体を覆うパッド2の上部2aと下部2bとに分
けられた大型の2つの電極導子3A、3Bから成るもの
でもよい。このような大型の2つの電極導子3A、3B
に、それぞれ一対の電極を備えれば、例えば背中の下部
に刺激電流を付与し、次に下部の刺激電流の付与をやめ
て背中の上部に刺激電流を付与すれば、上部の血液流動
より下部の血液流動の方が活発化するので、これを反復
させれば、背中全体の血行がよくなる。したがって、筋
肉の収縮と弛緩とが交互に起きて圧迫されている筋肉の
筋肉運動が活発化するので、床ずれ防止や床ずれの悪化
防止になる。
【0026】さらに、上述した本発明の床ずれ防止装置
による好ましい実施の形態例によれば、柔軟部材として
衣服に取付可能なパッドが用いられていたが、これに限
らず、図9に示すようなマットレスMなどの寝具でもよ
く、この場合、マットレスM全体に電極導子3あるいは
電極導子31を配設することができる。
【0027】このような制御が可能な本発明の床ずれ防
止装置の制御部は、複数の電極導子を個別に制御するこ
とができることから、背中の各部位を個別に刺激電流で
刺激したりするだけではなく、背中全体を満遍なく刺激
電流で刺激することができるので、床ずれの程度に応じ
て血液流動量を変えることができる。
【0028】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の床ずれ
防止装置によれば、人体が寝具に仰向けになって横にな
ったときに圧迫される背中の箇所を、筋肉を収縮させる
特定周波数の刺激電流で個別に刺激することができるこ
とから、背中全体の血液流動が活発化されるので、十分
な床ずれ防止効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床ずれ防止装置による好ましい実施の
形態例を示す説明図。
【図2】図1の床ずれ防止装置の構成要素であるパッド
の装着例を示す図で、(a)、(b)は衣服に装着した
状態を示す説明図、(c)は人体に装着した状態を示す
説明図。
【図3】図1の床ずれ防止装置の構成要素である制御部
の副次的な制御アルゴリズムによる制御動作を示す説明
図。
【図4】図1の床ずれ防止装置の構成要素である制御部
の副次的な制御アルゴリズムによる制御動作を示すフロ
ーチャート図。
【図5】図1の床ずれ防止装置の構成要素である制御部
に脈拍センサが接続された場合の副次的な制御アルゴリ
ズムによる制御動作を示すフローチャート図。
【図6】図1の床ずれ防止装置の構成要素であるパッド
の形状とは異なる形状のパッドを示す説明図。
【図7】図1の床ずれ防止装置の構成要素である制御部
の図3とは異なる副次的な制御アルゴリズムによる制御
動作を示す説明図。
【図8】パッドに配設される電極導子の他の実施の形態
例を示す説明図。
【図9】本発明の床ずれ防止装置の構成要素である柔軟
部材の他の実施の形態例を示す説明図。
【符号の説明】
1・・・・・床ずれ防止装置 2、20・・・・・パッド(柔軟部材) M・・・・・マットレス(柔軟部材) 3、3A、3B・・・・・一対の電極を備えた電極導子 31・・・・・正極の電極導子 32・・・・・負極の電極導子 4・・・・・制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柔軟部材の表面の所定位置に複数設けられ
    る電極導子と、前記複数の電極導子の電極相互間に60
    Hzの低周波電気刺激パルスの刺激電流のみを間欠的に
    加える制御部とを備え、前記制御部は前記複数の電極導
    子を個別に制御する制御アルゴリズムを有することを特
    徴とする床ずれ防止装置。
  2. 【請求項2】前記複数の電極導子はそれぞれ前記刺激電
    流が間欠的に加えられる一対の電極を備え、前記制御部
    は前記複数の電極導子がそれぞれ備えた前記一対の電極
    に対して選択的に順次、前記刺激電流を加えていく制御
    アルゴリズムを有することを特徴とする請求項1記載の
    床ずれ防止装置。
  3. 【請求項3】前記制御部は、前記複数の電極導子がそれ
    ぞれ備えた前記一対の電極に対して、前記刺激電流を一
    定の回転方向で1カ所ずつ順次加えていく制御アルゴリ
    ズムを有することを特徴とする請求項2記載の床ずれ防
    止装置。
JP11067200A 1999-03-12 1999-03-12 床ずれ防止装置 Withdrawn JP2000262566A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524463A (ja) * 2003-06-24 2007-08-30 ノーススター ニューロサイエンス インコーポレイテッド 患者の神経機能における持続的変化を実現するための方法および装置
JP2010131253A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Japan Esthetique Kyokai:Kk 電気筋肉刺激装置

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Effective date: 20060606