JP2000260491A - ナトリウム硫黄電池のリサイクル方法 - Google Patents

ナトリウム硫黄電池のリサイクル方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】電力貯蔵装置や電気自動車などに用いるナトリ
ウム硫黄電池の簡易なリサイクル方法の提供。 【解決手段】正極容器に正極開口部を設ける第一の工
程、セラミックス集合体,炭素材,硫黄または/および
多硫化ナトリウムを取り出す第二の工程、セラミックス
集合体,炭素材,硫黄または/および多硫化ナトリウム
を新たに挿入する第三の工程、正極開口部を塞ぐ第四の
工程を含むナトリウム硫黄電池のリサイクル方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力貯蔵装置、特
に、非常用電源,無停電電源,電力系統のピークシフト
装置,周波数・電圧安定化装置などの電池電力貯蔵シス
テムや電気自動車などに用いるに好適なナトリウム硫黄
電池のリサイクル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】負極にナトリウム、正極に硫黄や多硫化
ナトリウムを用いたナトリウム硫黄電池は、その効率や
エネルギー密度が大きいことから注目され、電力貯蔵シ
ステムや電気自動車などへの利用が期待されている。
【0003】このナトリウム硫黄電池は、活物質である
ナトリウムや硫黄が液体状態で使用されるために、通電
劣化しにくい特長を持っているが、高温で長時間保持す
ると次第に容量が低下したり、抵抗が増加する問題があ
り、長期使用後には劣化した電池を新しい電池と交換す
る必要があった。
【0004】この場合、地球環境問題を考慮すると電池
の部品をできるだけ有効にリサイクル使用することが望
ましいが、従来はこのための適切な方法がなかった。即
ち、特開平9−213379 号公報などには、使用済みのナト
リウム硫黄電池を解体して、構成材料を再利用する方法
が提案されているが、これらの方法では使用済みのナト
リウムの回収を主目的としており、解体のための装置が
複雑で操作に手間が掛かり、必ずしもリサイクルに適し
た方法とは言い難かった。
【0005】リサイクルを合理的に行うためには、電池
の構成部品の内で劣化した部品のみを交換することが望
ましいが、従来の方法はこれを考慮したものではなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の欠点を除き、操作が簡単で、かつ、劣化した
構成部品の交換に適した、ナトリウム硫黄電池のリサイ
クル方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のナトリウム硫黄電池のリサイクル方法は、負極容器
と固体電解質袋管とから構成される負極室内にナトリウ
ムが収納され、正極容器と前記固体電解質袋管とから構
成される正極室内に、セラミックス繊維またはセラミッ
クス粒子を含むセラミックス集合体、および、炭素材と
硫黄または/および多硫化ナトリウムとから構成される
正極モールドが収納されたナトリウム硫黄電池のリサイ
クル方法であって、前記正極容器に正極開口部を設ける
第一の工程、前記硫黄または/および前記多硫化ナトリ
ウム、あるいは、前記セラミックス集合体または/およ
び前記炭素材と前記硫黄または/および前記多硫化ナト
リウムを前記開口部から取り出す第二の工程、前記正極
開口部から硫黄または/および多硫化ナトリウム、ある
いは、セラミックス集合体または/および炭素材と硫黄
または/および多硫化ナトリウムを新たに挿入する第三
の工程、前記正極開口部を塞ぐ第四の工程を含むことを
特徴としている。
【0008】また、本発明のナトリウム硫黄電池のリサ
イクル方法が、さらに、前記正極容器の一部分を除去す
る工程、および、前記除去した一部分を新たに補充する
工程を含むこと、または/および、前記負極容器に負極
開口部を設ける工程、前記負極開口部から前記負極室内
に新たにナトリウムを挿入する工程、および、前記負極
開口部を塞ぐ工程を含むことが望ましい。
【0009】ここで、リサイクルするナトリウム硫黄電
池としては、正極室内に含まれる多硫化ナトリウムの量
が硫黄の量よりも少ない充電末の状態、または、多硫化
ナトリウムが含まれ、硫黄単体が含まれない1相領域の
状態にあることが好ましい。さらに、前記第二の工程
が、硫黄または多硫化ナトリウムの融点以上で行われる
こと、および、前記第二の工程が、前記固体電解質袋管
と前記正極容器との表面、あるいは、前記セラミックス
集合体の表面または/および前記炭素材の表面の洗浄工
程を含むことが特に望ましい。
【0010】ここで、上記の洗浄工程としては、硫黄の
蒸発工程、有機物または/および水による洗浄工程、あ
るいは、酸または/およびアルカリによる洗浄工程を用
いることができる。また、炭素材としては、炭素繊維,
炭素粉末などの集合体を用いることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】ナトリウム硫黄電池の長期劣化
は、主に硫黄あるいは多硫化ナトリウムによる正極容器
内面の腐食によって起こり、腐食の結果生じた金属硫化
物、特に、硫化鉄や硫化ニッケルなどが固体電解質袋管
の表面や炭素材を構成する炭素粉末や炭素繊維の表面、
あるいは、セラミックス集合体を構成するセラミックス
粒子やセラミックス繊維の表面に付着して、それらの特
性を損なうこと、および、固体電解質袋管自身および負
極容器や負極内に収納されたナトリウムには長期劣化の
問題がほとんど無いことの知見に基づき本発明に至っ
た。
【0012】そして、その骨子とするところは、長期使
用によって金属硫化物が混入した正極内の硫黄または/
および多硫化ナトリウム、あるいは、セラミックス集合
体または/および炭素材と硫黄または/および多硫化ナ
トリウムを新たなものに交換し、それ以外の部分は必要
に応じて洗浄し、そのままリサイクル使用することにあ
る。
【0013】具体的には、正極容器に正極開口部を設
け、硫黄または/および多硫化ナトリウム、あるいは、
セラミックス集合体または/および炭素材と硫黄または
/および多硫化ナトリウムを、前記開口部から取り出し
た後、必要に応じて固体電解質袋管の表面と正極容器の
内面、あるいは、セラミックス集合体の表面または/お
よび炭素材の表面を洗浄し、前記正極開口部から硫黄ま
たは/および多硫化ナトリウム、あるいは、セラミック
ス集合体または/および炭素材と硫黄または/および多
硫化ナトリウムを新たに挿入して、前記正極開口部を塞
げばよい。
【0014】また、場合によっては、正極容器の腐食の
激しい部分を切断などの方法で除去し、その部分の正極
容器を溶接などの方法で補充してもよい。
【0015】この方法の採用により、操作が簡単で、か
つ、劣化に関係ない部品はそのまま使用できるため、リ
サイクルの手間が大幅に省かれる。
【0016】また、前記正極開口部を塞ぐ工程以外は空
気中で行うことができ、ナトリウム取り出しの場合のよ
うに、雰囲気などに特別な留意は必要としないために、
正極容器の開口や、セラミックス粒子や炭素材,硫黄,
多硫化ナトリウムなどの取り出し、挿入の設備も簡単な
ものでよい。
【0017】なお、取り出した炭素材やセラミックス集
合体は表面を洗浄して再使用し、硫黄や多硫化ナトリウ
ムは蒸留などの方法で精製して再使用することもでき
る。
【0018】また、リサイクルするナトリウム硫黄電池
の充放電状態としては、正極室内の多硫化ナトリウムの
量が硫黄の量よりも少ない充電末の状態、多硫化ナトリ
ウムを含み、単体硫黄を含まない1相領域の状態、また
は、これら両者の中間の状態で、硫黄と多硫化ナトリウ
ムが共存して多硫化ナトリウム量が硫黄量以上である2
相領域の状態が考えられる。
【0019】ここで、多硫化ナトリウム量の少ない充電
末の場合には硫黄単独、あるいは、硫黄およびセラミッ
クス集合体または/および炭素材の交換でもよく、一
方、硫黄を含まない1相領域の場合には多硫化ナトリウ
ム単独、あるいは、多硫化ナトリウムおよびセラミック
集合体または/および炭素材の交換でよいため、硫黄と
多硫化ナトリウムの両方の交換が必要な中間の2相領域
の電池のリサイクルに比べて、取り扱う材料の種類が少
なく、操作が簡単となる利点がある。
【0020】さらに、多硫化ナトリウムを単独で、ある
いは、硫黄やセラミックス集合体、炭素材と共に交換す
る場合、正極開口部から新たに多硫化ナトリウムを挿入
する代わりに、必要量の硫黄やセラミックス集合体、炭
素材を正極開口部から挿入すると共に、負極容器に負極
開口部を設け、そこから必要量のナトリウムを挿入する
こともできる。
【0021】また、場合によっては、もともと電池の負
極容器内に過剰のナトリウムを入れておいて、リサイク
ル時のナトリウムの挿入を省略し、リサイクル工程をさ
らに簡略化することもできる。なお、このようにリサイ
クル時にナトリウムや多硫ナトリウムを補充しない場合
には、リサイクル時に失われる多硫化ナトリウム量が少
なくて済むと云う理由から、電池は充電末の状態である
ことが特に望ましい。多硫化ナトリウムは吸湿性が高い
ために水分を含み易く、取扱時に水分の混入防止対策が
必要で、かつ、特定化学物質であるため取扱に十分の注
意が必要であるが、このような方法で直接多硫化ナトリ
ウムを挿入する工程を無くすことにより、リサイクル時
の操作が容易となる利点がある。
【0022】なお、硫黄や多硫化ナトリウムあるいはナ
トリウムの挿入量は、電池から取り出したこれらの重量
や、リサイクルする電池の起電力などから測定した充放
電状態から算出することができる。
【0023】また、硫黄,多硫化ナトリウム,セラミッ
クス集合体,炭素材などを取り出す際には、電池を硫黄
または多硫化ナトリウムの融点以上に加熱して、これら
を液体の状態で取り出すことにより、取り出し操作を簡
略化できる。なお、硫黄や多硫化ナトリウムを取り出し
た後、正極容器や固体電解質袋管の表面、あるいは、セ
ラミックス集合体の表面または/および炭素材の表面を
洗浄して付着物を除去することがリサイクル後の電池の
特性上望ましく、硫黄については加熱して蒸発させる方
法や二硫化炭素などの有機溶媒で洗浄する方法を、多硫
化ナトリウムについては水などで洗浄後乾燥する方法を
用いることができる。
【0024】さらに、腐食生成物である金属硫化物をほ
ぼ完全に取り除くためには、酸やアルカリを用いて、正
極内部に付着した金属硫化物を溶解して洗浄する方法が
望ましく、この方法によって新品電池と性能的にまった
く遜色ないリサイクル電池を容易に得ることができる。
【0025】以下、本発明を図面に基づき具体的に説明
する。図1はナトリウム硫黄電池の構造の一例を示す模
式断面図である。図において、1はナトリウムイオン導
電性の固体電解質袋管であり、普通、LiドープやMg
ドープのβ″アルミナ焼結体が用いられる。
【0026】2は負極容器、3は正極容器であり、固体
電解質袋管1と共にそれぞれ負極室20,正極室30を
構成している。これらの容器には、アルミニウムや鉄,
SUS、または、これらの表面にクロムやモリブデン,チ
タンなどを主体とする耐食層が設けられたものが普通用
いられている。
【0027】4は負極容器2と正極容器3とを絶縁し、
かつ、これらと接合された絶縁リングである。この絶縁
リングにはαアルミナセラミックスが用いられ、負極容
器2と正極容器3との接合には、アルミニウムまたはア
ルミニウム合金を用いた熱圧接法が用いられ、絶縁リン
グ4と固体電解質袋管1の開口部とはガラス半田によっ
て接続されるのが一般的である。なお、場合によって
は、絶縁リング4と固体電解質袋管1とを一体焼結し
て、両者を一体化することも可能である。
【0028】また、5はナトリウムを供給するための小
孔6を有する袋管状のナトリウム容器であり、この例で
は上部で負極容器2と接合されている。なお、ナトリウ
ム容器5を負極容器2とを切り離した構造も可能であ
る。
【0029】7は硫黄または/および多硫化ナトリウム
から成る正極活物質と炭素繊維や炭粉末の集合体から成
る炭素材とから構成された正極モールドである。8はア
ルミナなどのセラミックス粒子、または、セラミックス
繊維から成るセラミックス集合体であり、また、9はナ
トリウム容器の内外に収納されたナトリウム、10,1
1はナトリウム容器の内外に収納された窒素やアルゴン
などの不活性ガスであり、ナトリウム9は10,11の
ガス圧差によって小孔6を通ってナトリウム容器内外を
行き来する。
【0030】さらに、図示されていないが、固体電解質
袋管1とナトリウム容器5との間に袋管状の安全管を設
けることも可能である。
【0031】図1においては、正極容器下部Aを切断
し、正極容器の蓋31を外して正極開口部を設け、電池
を硫黄の融点以上に加熱して、正極開口部から正極モー
ルド7を構成する硫黄,多硫化ナトリウムや炭素材、お
よび、セラミックス集合体8を取り出すことができる。
【0032】次に、正極室内部を二硫化炭素,塩酸,水
などで洗浄後、内部を乾燥し、新たに硫黄,多硫化ナト
リウム,炭素材,セラミックス集合体を挿入した後、再
び正極容器の蓋31を取り付けて、正極容器3と溶接す
ることにより、リサイクルが完了する。また、場合によ
っては、負極容器上部Bを切断して負極開口部を形成
し、そこからナトリウムを挿入した後、負極開口部を封
止することもできる。
【0033】図2もナトリウム硫黄電池の構造の一例を
示す模式断面図であり、図1と同じ符号で示した部分は
同じ部品や内容を示しており、この場合には、セラミッ
クス集合体8は固体電解質袋管1の表面に焼き付けられ
ている。
【0034】図2においては、正極容器上部Cを切断し
て、正極容器3と上部ベローズ32とを切り離して正極
開口部を形成し、硫黄,多硫化ナトリウムや炭素材を取
り出すことができる。
【0035】また、この正極開口部から硫黄,多硫化ナ
トリウム,炭素材を充填し、正極容器と上部ベローズを
溶接封止して、リサイクルが完成する。さらに、正極容
器3の腐食が激しい場合、正極容器3を新たなものに交
換することも可能である。
【0036】なお、図1,図2においては、固体電解質
袋管1の内側が負極室20、外側が正極室30になって
いるが、逆に、内側を正極室、外側を負極室にすること
も可能である。
【0037】また、図3は本発明のリサイクル方法の例
を示すシーケンス図である。まず、正極開口部を形成
後、正極内容物、即ち、硫黄または/および多硫化ナト
リウム、あるいは、炭素材または/およびセラミックス
集合体と硫黄または/および多硫化ナトリウムとを取り
出し、必要に応じて正極室内を洗浄する。
【0038】次に、取り出した正極内容物の重量、ある
いは、リサイクル時の電池の充放電深度より、挿入する
正極内容物の量を判断し、その結果、ケースIでは必要
量の正極内容物を正極開口部から挿入した後、正極開口
部を封止する。
【0039】一方、ケースIIでは負極開口部をさらに形
成し、負極開口部から必要量のナトリウムを挿入して負
極開口部を封止した後、正極内容物を正極開口部から挿
入して、正極開口部を封止する。なお、この場合、正極
開口部からの正極内容物の挿入後に負極開口部からナト
リウムを挿入してもよい。
【0040】具体例として、図1に示すように、固体電
解質管としてLiドープのβ″アルミナ焼結体からなる
袋管を用いた。また、負極容器2,正極容器3およびナ
トリウム容器5の材料には高クロムのSUS材を用い、
ナトリウム容器5の内部にはナトリウムと約0.1 気圧
のArガスを充填し、このガス圧でナトリウムがナトリ
ウム容器5の小孔から外へ出て、固体電解質袋管1の内
表面を覆うようにした。なお、小孔としては直径0.2m
m のものを2個ナトリウム容器の半球状の底面に設け
た。
【0041】また、ナトリウム容器の外径と固体電解質
袋管1の内径との違いを約1mmとし、このギャップにも
ナトリウムとArガスを充填して、ナトリウム容器外の
ガス圧を調整した。
【0042】一方、正極容器の内部には硫黄とカーボン
繊維マットからなる正極モールドとアルミナ繊維から成
るセラミックス集合体、および約0.1 気圧のArガス
を充填した。さらに、絶縁リングとしてαアルミナリン
グを用い、固体電解質袋管1とガラス接合すると共に、
アルミニウム−シリコン−マグネシウム系の合金箔を用
いて、絶縁リングと負極容器,正極容器とを熱圧接法に
よって接合し、図の構造のナトリウム硫黄電池を得た。
【0043】このナトリウム硫黄電池を約330℃で2
250回充放電を繰り返した後、放電深度10%まで充
電した充電末状態で室温まで降温した。
【0044】次に、図1に示したと同様に、正極容器下
部を切断し、約150℃に加熱して正極容器の蓋をとり
外すと共に、正極モールドとセラミックス集合体を取り
出した。
【0045】次に、正極容器の内面および固体電解質袋
管の外面を二硫化炭素およびアルコールで洗浄後、0.
1N の塩酸および純水で内部を洗浄し、150℃で1
時間乾燥した。
【0046】最後に、正極容器内にセラミックス集合
体,炭素繊維マットおよび硫黄を充填し、約0.1 気圧
のArガス中で正極容器の蓋を溶接して、正極容器を封
止した。
【0047】この結果、得られたリサイクル電池は初期
の電池特性と遜色ない特性を持つことが分かった。ま
た、取り出した炭素繊維マットおよびセラッミクス集合
体は塩酸で洗浄して金属硫化物を除き、硫黄は蒸留して
精製することにより、再使用できることが分かった。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、リサイクル操作や装置
が簡単で、かつ、劣化した構成部品の交換に適した、ナ
トリウム硫黄電池のリサイクル方法が実現できる。
【0049】また、劣化に関係ない部品は、そのまま使
用できるという利点を有するため、リサイクルの手間が
大幅に省かれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナトリウム硫黄電池の構造の一例を示
す模式断面図である。
【図2】本発明のナトリウム硫黄電池の構造の一例を示
す模式断面図である。
【図3】本発明のリサイクル方法の例を示すシーケンス
図である。
【符号の説明】
1…固体電解質袋管、2…負極容器、3…正極容器、7
…正極モールド、8…セラミックス集合体、9…ナトリ
ウム、20…負極室、30…正極室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 床井 博見 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 野家 明彦 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 Fターム(参考) 5H031 AA05 BB02 BB03 CC02 EE01 EE02 EE03 RR07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負極容器と固体電解質袋管とから構成され
    る負極室内にナトリウムが収納され、正極容器と前記固
    体電解質袋管とから構成される正極室内にセラミックス
    繊維またはセラミックス粒子を含むセラミックス集合
    体、および、炭素材と硫黄または/および多硫化ナトリ
    ウムとから構成される正極モールドが収納されたナトリ
    ウム硫黄電池のリサイクル方法であって、 前記正極容器に正極開口部を設ける第一の工程、 前記硫黄または/および前記多硫化ナトリウム、あるい
    は、前記セラミックス集合体または/および前記炭素材
    と前記硫黄または/および前記多硫化ナトリウムを前記
    開口部から取り出す第二の工程、 前記正極開口部から硫黄または/および多硫化ナトリウ
    ム、あるいは、セラミックス集合体または/および炭素
    材と硫黄または/および多硫化ナトリウムとを新たに挿
    入する第三の工程、 前記正極開口部を塞ぐ第四の工程を含むことを特徴とす
    るナトリウム硫黄電池のリサイクル方法。
  2. 【請求項2】前記正極容器の一部分を除去する工程、お
    よび、前記除去した一部分を新たに補充する工程を含む
    請求項1に記載のナトリウム硫黄電池のリサイクル方
    法。
  3. 【請求項3】前記負極容器に負極開口部を設ける工程、
    前記負極開口部から前記負極室内に新たにナトリウムを
    挿入する工程、および、前記負極開口部を塞ぐ工程を含
    む請求項1または2に記載のナトリウム硫黄電池のリサ
    イクル方法。
  4. 【請求項4】前記ナトリウム硫黄電池が、前記正極室内
    に含まれる前記多硫化ナトリウムの量が前記硫黄の量よ
    りも少ない充電末の状態にある請求項1,2または3に
    記載のナトリウム硫黄電池のリサイクル方法。
  5. 【請求項5】前記ナトリウム硫黄電池が、前記正極室内
    に多硫化ナトリウムを含み、硫黄単体を含まない1相領
    域の状態にある請求項1,2または3に記載のナトリウ
    ム硫黄電池のリサイクル方法。
  6. 【請求項6】前記第二の工程が硫黄または多硫化ナトリ
    ウムの融点以上で行われる請求項1に記載のナトリウム
    硫黄電池のリサイクル方法。
  7. 【請求項7】前記第二の工程が前記固体電解質袋管と前
    記正極容器との表面、あるいは、前記セラミックス集合
    体の表面または/および前記炭素材の表面の洗浄工程を
    含む請求項1に記載のナトリウム硫黄電池のリサイクル
    方法。
  8. 【請求項8】前記洗浄工程が硫黄の蒸発工程、または、
    有機物または/および水による洗浄工程である請求項7
    に記載のナトリウム硫黄電池のリサイクル方法。
  9. 【請求項9】前記洗浄工程が酸または/およびアルカリ
    による洗浄工程である請求項7に記載のナトリウム硫黄
    電池のリサイクル方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103700805A (zh) * 2013-12-25 2014-04-02 上海电气钠硫储能技术有限公司 一种钠硫电池负极针刺注入装置用刺针的清洗和润滑方法
WO2022163252A1 (ja) * 2021-01-27 2022-08-04 日本碍子株式会社 リチウムイオン二次電池の再利用方法
WO2023120098A1 (ja) * 2021-12-23 2023-06-29 日本碍子株式会社 リチウムイオン二次電池の再利用方法

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