JP2000260297A - 電界放射冷陰極 - Google Patents

電界放射冷陰極

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JP2000260297A
JP2000260297A JP5794899A JP5794899A JP2000260297A JP 2000260297 A JP2000260297 A JP 2000260297A JP 5794899 A JP5794899 A JP 5794899A JP 5794899 A JP5794899 A JP 5794899A JP 2000260297 A JP2000260297 A JP 2000260297A
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Nobuya Seko
暢哉 世古
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Abstract

(57)【要約】 【課題】動作時に制御電極の電圧をコントロールするこ
とで電流−電圧特性を操作するのではなく、素子設計時
等に特性を決定することができ、使用時には制御電極の
電源電圧の制御を不要とし、印加電圧に応じて直線的な
電流変化が得られる、電界放出陰極の提供。 【解決手段】所定の電流制限特性をそれぞれ有し一面が
基板表面に露出し前記基板内の溝に設けられ断面形状が
矩形型の抵抗ブロックを複数配置し、1ブロックあたり
所定のエミッション電流−印加電圧特性を持つ1又は複
数のエミッタを前記各抵抗ブロック上に配置してなるブ
ロック群を1又は複数備え、前記複数のブロック群は、
エミッション電流−印加電圧特性においてエミッション
電流の立ち上がり特性と電流制限特性が互いに相違して
おり、これら複数のブロックを同一のエミッタアレイ内
に備え、複数のブロック群の電流−電圧特性が合成され
て所望の電流−電圧特性を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放射冷陰極に
関し、特に、画像処理装置に適用して好適とされる、所
望の電流−電圧特性を得ることができる電界放射冷陰極
に関する。
【0002】
【従来の技術】電界放射冷陰極は、その基本セル構成と
しては、基板上に先鋭な先端形状を持つエミッタを備
え、エミッタを取り囲む開口部を有する絶縁層を設け、
この絶縁層上に開口を有するゲート電極を備えて構成さ
れ、通常複数個(例えば数100〜数10万個)の電界放射
エミッタを並列動作させる、電界放射エミッタアレイの
形態で使用されることが多い。また、従来、同一のゲー
ト電極内に作られるエミッタの特性は同一となるように
設定されている。
【0003】シリコン基板のエッチングするタイプのエ
ミッタアレイを作る際に、直径の異なるパターンを複数
作り込んでおき、プロセス上のばらつきによりそのうち
のどれかが使用可能になるという提案が、K.Betsui et
al. “64×32−Matri× Siricon Field Emit
ter Array”、Technical Digest of 6th Internat
ional Vacuum Microelectronics Conference 137(1
993) に開示されているが、これは、全てのゲート径の
異なるエミッタを動作させようとしたものではない。
【0004】そして、同一の仕様のエミッタを動作させ
ているので、その電流−電圧特性はFN(ファウラー・
ノルトハイム)の式(下記の式(1))によって規定さ
れる、ある関係でしかあり得なかった。
【0005】また個々のエミッタの特性差は並列動作さ
せることにより、ある程度、平均化させることができる
が、大面積にエミッタを形成するようなFED(フィー
ルドエミッションディスプレィ)を考えると、面内の特
性ばらつきが問題となる。
【0006】電流制限機構として、トレンチで囲まれた
抵抗ブロックについは、以下の刊行物の記載が参照され
る。
【0007】例えば特開平10−12128号公報には、カソ
ード電極に接続されたエミッタと、エミッタ上に開口を
有するように形成されたゲート電極を有する電界放射冷
陰極において、カソード電極に接続されたシリコン基板
とエミッタとの間に形成された第1導電型抵抗層にエミ
ッタ毎に分離されるようにエミッタを囲む溝(分離溝)
を設け、エミッタに接続された抵抗が放電等により高電
圧が印加された際に、抵抗値が変化しエミッタに大電流
が流れ素子が破壊されることを防止する電界放射冷陰極
が提案されている。これは、分離溝を形成して、絶縁材
を埋設し、エミッタの耐電圧を改善するというものであ
る。
【0008】また例えば特開平10−50201号公報には、
n型シリコン基板内部に、複数のエミッタコーンの夫々
の直下のn型シリコンの領域を囲繞するようにして形成
されたコーン直下包囲絶縁層を備えた構成が開示されて
いる。
【0009】そして特開平10-283913号公報(特願平09
−080840号)には、エミッションエリア全域において均
一なエミッションを得る電界放出型冷陰極として、エミ
ッタ領域をトレンチ分割する構成で、最外周トレンチブ
ロック流入電流が飽和領域特性に入らないように、外周
トレンチブロックの大きさを広げる、トレンチ幅を厚く
する、外周トレンチ壁にn+イオンを注入した構成が開
示されている。
【0010】また冷陰極形成基板の配線、パッド下にト
レンチで囲繞の縦抵抗を形成するという技術も知られて
いる。
【0011】電界放射冷陰極のI−V(エミッション電
流−印加電圧)特性を変えるものとして、例えば特開平
09−22650号公報には、図15に示すように、基板上に
形成された第1のゲート電極202と、先端部が尖鋭な形
状とされたエミッタ201を含み、第1のゲート電極202に
離間して第2のゲート電極203が形成され、第1及び第
2のゲート電極に離間してアノード電極208が配設さ
れ、第2のゲート電極203をエミッタ201からの放出電流
が小さい場合に第1のゲート電極202の電圧を実効的に
抑制するようにバイアス制御する、ことで、エミッショ
ン特性がFN特性から実効上、熱カソードと同様なガン
マ特性となるようにした構成が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示した従来の技術では、ガンマ特性を得るには、使用
時に制御用のバイアス電源を制御しなくてはならない。
このための、バイアス電源回路及び制御回路等が必要と
なる。
【0013】したがって本発明は、上記問題点に鑑みて
なされたものであって、その目的は、動作時に制御電極
の電圧をコントロールすることで電流−電圧特性を操作
するのではなく、素子設計時等に特性を決定することが
でき、使用時には制御電極の電源電圧の制御を不要と
し、印加電圧に応じて任意の(たとえば直線的な)電流
変化が得られる、電界放出陰極を提供することにある。
【0014】また本発明の目的は、大面積にエミッタを
形成するようなFED(フィールドエミッションディス
プレイ)等に適用した場合、面内の特性ばらつきを低減
する、電界放出陰極を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の電界放射冷陰極は、非線形の電流−電圧特性を持つ
電流制限手段の一端に対して、1又は複数の電界放射エ
ミッタが並列接続され、陰極の動作電流領域において電
流制限がはたらくように設定されたブロックが、ゲート
電極の電圧および前記電流制限手段の他端を共通として
1又は複数個備えてなる。以下の説明で明らかとされる
ように、上記目的は特許請求の範囲の請求項1乃至24
のいずれの発明によっても達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。真空電子デバイスの電子源として用いられる電界
放射冷陰極においては、電流−電圧特性の異なる電流制
限機構と電界放射エミッタとを相互に組み合わせて、こ
れらを同一の素子に作り込み、同時に動作させる。これ
により、電界放射の持つFN(ファウラー・ノルドハイ
ム)特性とは異なる電流−電圧特性が得られる。
【0017】電界放射電流は、次のファウラー・ノルド
ハイム(FN=Fowler Nordheim)の式(1)によって表
される。
【0018】但し、Jは電流密度、Fは電界強度、A,
Bは定数、φは仕事関数であり、またβは「電界集中係
数」と呼ばれ、電圧Vを電界Fに変換する係数であり、
エミッタ先端の先鋭度(曲率半径)や、エミッタとゲー
ト(引き出し電極)の距離などの幾何学形状で決まる。
【0019】エミッタの先端が鋭く尖っているほど、ま
た、エミッタ−ゲートの電極間隔が近いほどβの値は大
きくなり、低電圧で大きな電流が得られる。また仕事関
数φは、その値が小さいほど大きな電流が得られる。
【0020】電界放射冷陰極の電流(エミッション電
流)−電圧(印加電圧)の特性の一例を図1に示す。図
1では、印加電圧に対して得られるエミッション電流を
エミッタ1個あたりの電流で表している。図1の特性1
はゲート径0.35μmφ、2はゲート径0.6μmφの場合
である。いずれも先のFNの式(1)の関係で示される
ような、非線形の電流−電圧特性である。ゲート径の小
さな特性1の方が、特性2に比べて、低い印加電圧か
ら、電流が立ち上がり始める。なお、図1に示す特性に
おいて、ゲート径とは、基板上のエミッタを囲むように
設けられたゲート電極の開口径をいう。
【0021】このほかにも、エミッタ材料、エミッタ先
端の形状等をかえることで、エミッション特性を変化さ
せることができる。なおエミッション特性とは、エミッ
ション電流と印加電圧との電流−電圧特性において、エ
ミッション電流の立ち上がり特性をいう。
【0022】またゲート径が同じであっても、エミッタ
の高さを変えることにより、エミッション特性を変える
ことができる。エミッタの高さをゲートの高さよりも低
くすることは、ゲートからエミッタを離すことになる。
【0023】一方、シリコン基板にエミッタを形成すべ
き領域を分割するように溝(トレンチ)を掘り、絶縁層
で埋設して基板を柱状のブロックに分離して、このブロ
ック状にエミッタを形成するという技術は、前述したよ
うに特開平10−012128号公報、特開平10−050201号公
報、特開平10-283913号公報(特願平09−080840号)等
に提案されている。これらのトレンチを設ける電界放出
冷陰極においては、各エミッタからのエミッション電流
は、トレンチ(溝)で囲まれた抵抗ブロックを流れる。
通常は、このブロックが多数並列に並んだ状態で使用さ
れるが、放電が発生した場合など、大電流が流れた場合
には、ブロックでの電圧降下が大きくなり、周囲との電
位差によりブロック内に空乏層ができ、電流を制限する
一種の抵抗として機能し、放電の持続を断ち切り素子の
破壊を防ぐというものである。
【0024】このブロック(抵抗素子)の電流電圧特性
は、例えば図2及び図3に示すようなものとなる。
【0025】図2は、抵抗ブロックサイズ(ブロックの
水平断面を正方形にしたときの辺の長さ)を変えたとき
の、電流−電圧特性を比較して示した図であり、特性1
1〜14は、それぞれ、21.2μm、10.5μm、9.3μ
m、6.9μm、4.5μmの辺の特性に対応する。図2から
もわかるように、ブロックサイズが小さいほど、電流制
限が強く働くことが分かる。
【0026】図3は、ブロック内の不純物濃度(1×1
14、1×1015、1×1016/cm3)を変えたとき
の電流−電圧特性を比較して示す図である。図3から、
不純物濃度が薄いほど、電流制限が強く働くことが分か
る。すなわち不純物濃度1×101 4/cm3の特性23
の制限電流の値が最も小さく、不純物濃度1×1016
cm3の特性21の制限電流の値が最も大きい。
【0027】電流制限については、この他にも、ブロッ
クを形成するトレンチの深さを深くするほど、電流制限
が強く働くという傾向が確認されている。
【0028】このように、抵抗ブロックの形状、不純物
濃度等をかえることで、電流制限特性を変化させること
が可能である。また、当然ながら複数の要素を組み合わ
せて変化させることでも、電流制限特性を変化させるこ
とができる。
【0029】電流制限のかかる電流値を放電電流のよう
な大電流領域でなく、比較的低電流域に設定した抵抗ブ
ロックの上にエミッタを形成した場合の動作について説
明する。
【0030】印加電圧は、ゲート−エミッタ間と抵抗ブ
ロック両端で分配される。ゲート電圧(印加電圧)が小
さくエミッション電流が小さい時には、抵抗ブロックの
両端の電圧(等価的な端子間電圧)は小さく、ゲート−
エミッタ間に印加電圧のほとんどがかかる。
【0031】印加電圧を高くして、エミッション電流が
大きくなってくると、それに伴い抵抗ブロックの両端の
電圧は上昇し始める。
【0032】エミッション電流がある程度以上になる
と、抵抗ブロックの特性上、その両端間の電圧が急に増
大し、このため、ゲート−エミッタ間の電圧は印加電圧
を上げても上昇が少なくなる。その結果、エミッション
電流は、印加電圧とともに増大せず、頭打ち状態とな
る。
【0033】抵抗ブロックが電流制限が強くかかる特性
を示す場合には、より低電圧からエミッション電流の延
びが鈍りはじめ、低い電流値で頭打ちとなる。一方、電
流制限が弱い場合には、逆に高電流領域にならないと、
エミッション電流の延びは鈍らず、高い電流値で頭打ち
となる。
【0034】このように、抵抗ブロックの電流制限特性
と、この抵抗ブロックに接続されたエミッタのエミッシ
ョン特性およびその個数を適宜組み合わせることによ
り、様々な電流−電圧特性をもつブロックを実現でき
る。さらに、これら特性の異なる複数のブロックそれぞ
れの個数を適宜変えて組み合わせて陰極全体を構成する
ことによって、総合的な電流−電圧特性が大きな自由度
をもって変えられる。
【0035】図4は、エミッション特性として、図1に
示したゲート径が0.35μmの特性1を示すエミッタを、
図3に示した電流制限特性23(1×1014/cm3
と同じ電流制限特性を持つ抵抗ブロックの上に、それぞ
れ36、64、100個配置したときの電流−電圧特性
を1エミッタあたりの電流特性(特性31、32、3
3)で示し、また、比較例として、抵抗ブロックの無い
場合の電流−電圧特性を1エミッタあたりの電流特性
(特性30)が示されている。
【0036】抵抗ブロックの電流制限特性の制御は、前
記した方法のうちいずれの方法でも良い。
【0037】また実効的な電流制限特性は、1つの抵抗
ブロックの中に作り込むエミッタの数を変えることで
も、変化させることができる。
【0038】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して以下
に説明する。図5は、図3に示した不純物1×1014
cm3の特性23を持つ抵抗ブロックを基板に配置し、
第1のブロック群として、1ブロックあたり、ゲート径
0.35μm(I−V特性は図1の特性1に相当)のエミッ
タを25個ずつ配置したブロックが30ブロックからな
り、第2のブロック群として、1ブロックあたり、ゲー
ト径0.6μm(I−V特性は図1の特性2に相当)のエ
ミッタを49個ずつ配置したブロックが40ブロックか
らなり、これらを、同一のエミッタアレイの中に作り込
んだ場合の第1、第2のブロック群の電流−電圧特性3
5、36と、全体の電流−電圧特性37を示す図であ
る。
【0039】図5を参照すると、第1、2のブロック群
の各特性35、36は、エミッション電流の立ち上がり
特性と、電流制限特性とが相違しており、これらの特性
を足し合わせた特性37は、広い範囲において、電流と
電圧の関係が直線になる領域39を持っていることが分
かる。
【0040】ここでは、エミッタの特性を、ゲート開口
径で違いを持たせ、電流制限特性は1ブロック内のエミ
ッタ数で違いを持たせているが、前述したように、エミ
ッタサイズ、エミッタ材料等の変更によって、同じ様な
特性の差異を作り出すようにしてもよい。
【0041】総電流量が、図5に示した特性のものより
も多く必要な場合や、あるいは、もっと少なくても良い
場合には、第1および第2のブロック群のそれぞれのブ
ロック数の比率を一定にして、その数を増減させれば、
同様に直線性のよい特性をもった素子が得られる。
【0042】図5では、第1、第2のブロック群の足し
合わせによって、特性を実現したが、さらに細かくし
て、3つのブロック群に分けても良い。
【0043】この場合、抵抗ブロックの特性、ブロック
内エミッタ数、エミッタ単体の特性、ブロックの構成比
率等は、全て異なっていてもよいし、それらの内の一部
だけが異なるようにしてもよい。
【0044】第1および第2のブロック群の各ブロック
の配置としては、例えば図6に平面図として示すよう
に、エミッタエリア上の全体に配置することで、ここか
ら引き出される電子ビーム内の電流密度はほぼ均一にな
る。なお、図6ではブロックの配置のみを示している。
【0045】印加電圧の増加に伴い、電流立ち上がりの
早いブロック群を、低めの印加電圧領域で電流制限し、
電流立ち上がりの遅いブロック群を高めの印加電圧領域
で電流制限することにより、総合的にI−V特性が直線
的な部分を作り出す。
【0046】従来法では、動作時に、制御電極の電圧を
コントロールして電流−電圧特性を操作するのに対し
て、本実施例では、素子の設計時に特性を決定すること
ができ、使用時には特性制御用の電源は不要であり、印
加電圧に応じて直線的な電流変化が得られる。そして、
本発明を増幅素子に適用した場合には、動作領域でリニ
アな入出力特性が得られ、入力電圧波形に対して歪みの
少ない出力が得られる。
【0047】前記実施例では、第1、第2のブロック群
を均一に混在させて、エミッタエリア上の全体に配置し
たが、第1、第2のブロック群の配置を面内で変化させ
ることで、電流量に応じて、エミッタエリアの放射電流
密度に分布を持たせることができる。
【0048】本発明の第2の実施例は、図7に示すよう
に、第1のブロック群をエミッタエリアの外周部を主に
配置し、第2のブロック群を内部を主に配置する。配置
の形態は、図7に示した例に限定されず、所望の特性を
得るための他の配置であっても良い。
【0049】また、ブロック群は3以上の組み合わせで
もよい。そして、複数のブロック群を総合して有られる
全体の電流−電圧特性は、必ずしも直線でなくてもよ
く、所望する任意の特性としてもよいことは勿論であ
る。
【0050】次に本発明の第2の実施例の動作について
説明する。印加電圧の低い低電流領域では、エミッタ領
域(エリア)の外周部の第1のブロック群が主にエミッ
ションを分担するが、印加電圧の高い高電流領域では、
外周部での電流は増加せず、エミッタエリア内側に配置
された第2のブロック群のエミッションが増加する。
【0051】電流が増えるほど、エミッタエリア内部の
電流密度が上がるようになっており、高電流での電子同
士の反発によるビームの広がりを考慮すると、電流密度
が変わっても比較的ビームの太さの変化が少なくなる。
【0052】次に本発明の第3の実施例について説明す
る。テレビジョン受信機、ビデオ等画像処理装置の映像
信号回路は、入力信号と発光出力の間に所定のγ特性が
あることを考慮した信号体系に対応した特性を持ってい
る。電界放射冷陰極をデイスプレー装置に応用した場
合、入力信号電圧と出力電流の間には、前述のFN(フ
ァウラ−ノルドハイム)の式(1)の関係があり、通常
のビデオ信号を増幅してゲート電圧として駆動しても所
定の出力は得られない。
【0053】そこで、本発明の第3の実施例は、電流−
電圧特性が互いに異なる複数のブロック群を組み合わせ
て、通常のγ特性と互換のある入出力特曲線を実現した
ものである。
【0054】通常のγ特性を考慮したビデオ信号を増幅
して、前記実施例で説明した電界放出冷陰極を備えたデ
イスプレイ装置に入力すると、所定の出力画像が得ら
れ、特性変換回路を使用することなく、従来より用いら
れている、信号処理回路、装置に接続することが可能に
なる。
【0055】次に本発明の第4の実施例について説明す
る。FED(フィールドエミッションディスプレィ)に
使用される電界放射冷陰極は、パネル全面に渡って均一
な特性であることが要求される。アナログ駆動(入力電
圧で輝度をコントロール)の場合はもちろんであるが、
時分割(プラズマディスプレーで実用化されているよう
なサブフィールド法)で、デジタル駆動するような場合
にも、印加電圧に対する輝度(エミッション特性)は揃
ってないといけない。
【0056】図8は、図1に示した特性1の電界放射冷
陰極の1エミッタあたりのエミッション特性が、ばらつ
いた場合の特性を示す図である。たとえばパネル内の画
素でこのような差が生じた場合に、ドライブは印加電圧
で制御するから、図8に示す特性で0.7μA/エミッタ
をねらっても、±0.1μAのばらつきが生じる。
【0057】図9は、図8と同じ特性のエミッタを、図
3の23でしめす特性の抵抗ブロック上に144個作り
込んで形成した複数ブロックからなる電界放射冷陰極の
1エミッタあたりの電流−電圧特性である。
【0058】この場合、0.7μA/エミッタをねらって
電圧を印加した場合の電流のばらつきは、図8に示した
ものと比較して、1割程度まで減少できることがわか
る。
【0059】ディスプレィは大型化が進む方向で進化し
つつある。基板が大きくなると、電子源を形成しても特
性のばらつきが問題になる。このような場合に、電圧駆
動した場合の電流値のばらつきを、複雑な制御回路なし
で小さく抑えることが可能である。
【0060】本発明の第5の実施例について説明する。
エミッタ特性と抵抗ブロックの電流制限特性を組み合わ
せることで、図10の41、42、43のような電流−
電圧特性のブロック群が得られる。図11(a)は平面
図、図11(b)は断面構造を模式的に示す図であり、
抵抗ブロックは図示されていない。図10の特性41,
42,43のような電流−電圧特性をそれぞれ有するブ
ロック群を、図11(a)の51,52,53の領域に
相当するところに、ゲート電極102を共通として、ブ
ロック群を配置する。
【0061】エミッタ101の上方のアノード電極10
3には蛍光板を置く。ゲート電圧を上昇させると、図1
1の左の51の領域のブロックからエミッション電流が
立ち上がるため、順に点灯を開始し、右の領域52、5
3へと順に発光領域が広がっていく。
【0062】図12は、本発明の第5の実施例の電界放
出エミッタアレイの詳細構成の一例を説明するための断
面図である。図12を参照すると、基板104上に設け
られ、先端部が先鋭な形状とされたエミッタ103と、
基板104上に絶縁層(不図示)を介して設けられエミ
ッタ103を囲繞するように設けられたゲート電極10
2を備えた電界放射冷陰極において、所望の電流制限特
性をそれぞれ有し一面が基板表面に露出し前記基板10
4内に設けられた複数の抵抗ブロック105、106、
107を、図11(a)の51、52、53の領域に対
してそれぞれ備えており、所望のエミッション電流−印
加電圧特性を持つ1又は複数のエミッタを各抵抗ブロッ
ク105、106、107表面上に配置してなるブロッ
クを備えている。これら複数のブロックは、エミッショ
ン電流−印加電圧特性においてエミッション電流の立ち
上がり特性と、各抵抗ブロックの電流制限特性が互いに
相違している。
【0063】図13は、本発明の第5の実施例の電界放
出エミッタアレイの別の構成を詳細に示す図である。図
13を参照すると、基板104上に設けられ、先端部が
先鋭な形状とされたエミッタ103と、同一基板上に絶
縁層(不図示)を介して設けられエミッタを囲繞するよ
うに設けられたゲート電極102を備えた電界放射冷陰
極において、所望の電流制限特性をそれぞれ有し、1又
は複数のエミッタ毎に、これらの領域を囲むように基板
内に垂直に設けられ前記1又は複数のエミッタを分離す
るトレンチ108を複数備え、所望のエミッション電流
−印加電圧特性を持つ複数のエミッタよりなるブロック
を複数備えて構成されるブロック群を複数備えている。
図13に示す例では、第1、第2、第3のブロック群1
09、110、111において、ブロック(セル)のサ
イズ(トレンチで囲まれる領域の大きさ)が相違してお
り、ブロック群109では、トレンチは1つのエミッタ
を囲んでエミッタ毎に分離しており、ブロック群110
では、トレンチは2つのエミッタを囲んで、2エミッタ
毎に分離しており、ブロック群109では、トレンチは
3つのエミッタを囲んで3エミッタ毎に分離しており、
それぞれの領域で抵抗ブロックを形成している。前述し
たように、トレンチ108の深さ、トレンチ108に埋
設される層の不純物を可変させることでも、電流制限特
性を可変させることができる。
【0064】このような構成とすることで、制御回路な
しに、印加電圧の変化だけで、発光領域、輝度を表示で
きるディスプレイが実現できる。なお、図12、及び図
13は図11の構成を模式的に示したものであり、個々
のエミッタのゲート径、配置、個数および、電流制限機
構の構成は、前述のように、所望の特性を実現するよう
に設定すればよい。
【0065】本発明の第6の実施例について説明する。
本発明の第6の実施例においては、エミッション特性
と、抵抗ブロックの電流制限特性とを組み合わせること
で、図14に示すように、階段状の電流−電圧特性の電
界放射冷陰極が得ている。
【0066】図14に示す例の場合、3つのブロック群
から構成されており、印加電圧V1、V2、V3付近で
印加電圧に対してエミッション電流の変化が少ない領域
が現れる。このような電流−電圧特性を有する電界放出
エミッタアレイを用いてFEDを構成した場合、個々の
エミッタおよび、画素間で特性がばらついていても、印
加電圧をV1、V2、V3に設定することで、同じ入力
電圧値における画素間でのエミッション電流のばらつき
は少なくなり、安定した複数階調(図14の例では3階
調)の表示が可能になる。
【0067】また複数のブロック群について、その種
数、電流−電圧特性を適宜条件設定して組み合わせるこ
とにより、さらに階調数を増やすことも可能である。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば下
記記載の効果を奏する。
【0069】第1の効果として、従来法では、動作時
に、制御電極の電圧をコントロールして電流−電圧特性
を操作するのに対して、本発明によれば、素子の設計時
に特性を決定することができ、使用時には特性制御用の
電源は不要であり、印加電圧に応じて直線的な電流変化
が得られる、ということである。このため本発明を増幅
素子に適用した場合には、入力電圧波形に対して歪みの
少ない出力を得ることができる。
【0070】本発明の第2効果として、電流が増えるほ
ど、エミッタエリア内部の電流密度が上がるような配置
とされており、高電流での電子同士の反発によるビーム
の広がりを考慮すると、電流密度が変わっても、比較的
ビームの太さの変化が少なくなる。
【0071】本発明の第3の効果として、通常のγ特性
を考慮したビデオ信号を増幅して、本発明の電界放出冷
陰極を用いたディスプレイ装置に入力すると、所定の出
力画像が得られ、特性変換回路を用いることなく、従来
使われている信号処理回路、及び装置に接続することが
できる、ということである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための電流−電
圧特性を示す図であり、ゲート径を変えた特性を示す図
である。
【図2】本発明の実施の形態を説明するための電流−電
圧特性を示す図であり、抵抗ブロックのサイズを変えた
ときの特性を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態を説明するための電流−電
圧特性を示す図であり、抵抗ブロックの不純物濃度を変
えたときの特性を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態を説明するための電流−電
圧特性を示す図であり、抵抗ブロック上の36、64、
100個のエミッタを配置した場合、及び比較例として
抵抗ブロックを設けない場合の特性を示す図である。
【図5】本発明の一実施例の電流−電圧特性を示す図で
ある。
【図6】本発明の一実施例におけるブロック配置を示す
平面図である。
【図7】本発明の第2の実施例におけるブロック配置を
示す平面図である。
【図8】本発明の第4の実施例を説明するための比較図
であり、エミッタ1つ当たりの特性ばらつきを示す図で
ある。
【図9】本発明の第4の実施例を説明するための図であ
る。
【図10】本発明の第5の実施例を説明するための図で
ある。
【図11】本発明の第5の実施例の構成を示す平面図と
断面図である。
【図12】本発明の第5の実施例の詳細構成を示す断面
図である。
【図13】本発明の第5の実施例の詳細構成を示す断面
図である。
【図14】本発明の第6の実施例を説明するための電流
−電圧特性図である。
【図15】従来の電界放出冷陰極を説明するための断面
図である。
【符号の説明】
1、2、11〜15、21〜23、30〜33、35〜
37 特性 101 アノード(蛍光板) 102 ゲート電極 103 エミッタ 104 基板 105〜107 抵抗ブロック 108 トレンチ 109〜111 ブロック 201 エミッタ 202 ゲート電極 203 第2のゲート電極 204 基板 205 絶縁膜 206 絶縁膜 207 蛍光体 208 アノード電極

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印加電圧に対するエミッション電流に制限
    をかける電流制限手段の一端に対して1又は複数の電界
    放射エミッタが並設され、陰極の動作電流領域の任意の
    領域で電流制限が働くように設定されており、ゲート電
    圧と前記電流制限手段の他端とを共通としてなるブロッ
    クを1又は複数備えたことを特徴とする電界放射冷陰
    極。
  2. 【請求項2】エミッション電流と印加電圧との間の電流
    −電圧特性におけるエミッション特性の互いに異なる電
    界放射エミッタと、エミッション電流の電流制限特性の
    互いに異なる電流制限手段とを相互に組み合わせ、同一
    のエミッタアレイエリア上に混在させて配設してなるこ
    とを特徴とする電界放射冷陰極。
  3. 【請求項3】エミッション電流と印加電圧との間の電流
    −電圧特性が、陰極の動作電流領域の任意の領域で直線
    的とされている、ことを特徴とする請求項1又は2記載
    の電界放射冷陰極。
  4. 【請求項4】エミッション電流と印加電圧との間の電流
    −電圧特性が、陰極の動作電流領域の任意の領域で所定
    のガンマ特性とされている、ことを特徴とする請求項1
    又は2記載の電界放射冷陰極。
  5. 【請求項5】エミッション電流と印加電圧の間の電流−
    電圧特性が、陰極の動作電流領域の任意の領域で階段状
    とされている、ことを特徴とする請求項1又は2記載の
    電界放射冷陰極。
  6. 【請求項6】請求項3乃至5のいずれか一に記載の電界
    放射冷陰極を備え、前記電界放射冷陰極において、動作
    電流領域の任意の領域で電流制限がかかり印加電圧に対
    する電流変化が少ない領域を動作点とすることを特徴と
    する画像表示装置。
  7. 【請求項7】請求項5記載の電界放射冷陰極を備え、エ
    ミッション電流と印加電圧との間の階段状の電流−電圧
    特性における段の部分を用いて階調表示をする、ことを
    特徴とする画像表示装置。
  8. 【請求項8】印加電圧に対するエミッション電流に制限
    をかける電流制限手段の一端に1又は複数の電界放射エ
    ミッタが並列接続され、陰極の動作電流領域において電
    流制限がはたらくように設定されており、ゲート電極へ
    の電圧及び前記電流制限手段の他端を共通としてなるブ
    ロックを複数有するブロック群を備え、 互いに異なる複数種のエミッション電流−印加電圧特性
    を有するブロック群が同一エミッタアレイエリア上に配
    置されている、ことを特徴とする電界放射冷陰極。
  9. 【請求項9】前記ブロック群が、前記エミッタアレイエ
    リア上に所定の幾何学形状に従って配置されていること
    を特徴とする請求項8記載の電界放射冷陰極。
  10. 【請求項10】エミッション電流が相対的に低い印加電
    圧で立ち上がり電流制限値が相対的に小さい第1のブロ
    ック群が主に前記エミッタアレイエリアの外周側に配置
    されており、エミッション電流が前記第1のブロック群
    よりも高電圧で立ち上がり電流制限値が前記第1のブロ
    ック群よりも高い第2のブロック群が主に前記エミッタ
    アレイエリアの内側に配置されている、ことを特徴とす
    る請求項8記載の電界放射冷陰極。
  11. 【請求項11】前記電流制限手段が、基板に設けられ前
    記エミッタがその上に搭載される抵抗ブロックを含む、
    ことを特徴とする請求項1、2、8のいずれか一に記載
    の電界放射冷陰極。
  12. 【請求項12】前記電流制限手段が、トレンチ分離型縦
    抵抗よりなる電流制限用の抵抗ブロックを含む、ことを
    特徴とする請求項1、2、8のいずれか一に記載の電界
    放射冷陰極。
  13. 【請求項13】前記電流制限手段において、電流制限特
    性が、前記抵抗ブロックのサイズを変えることで可変制
    御されることを特徴とする請求項11又は12に記載の
    電界放射冷陰極。
  14. 【請求項14】前記電流制限手段において、電流制限特
    性が、前記トレンチの深さを変えることで可変制御され
    ることを特徴とする請求項12記載の電界放射冷陰極。
  15. 【請求項15】前記電流制限手段において、電流制限特
    性が、前記抵抗ブロックの不純物濃度を変えることで可
    変制御されることを特徴とする請求項11又は12記載
    の電界放射冷陰極。
  16. 【請求項16】前記電子放出特性が、ゲート径を変える
    ことで可変制御されることを特徴とする1、2、8のい
    ずれか一に記載の電界放射冷陰極。
  17. 【請求項17】前記電子放出特性が、前記エミッタの高
    さを変えることで可変制御されることを特徴とする1、
    2、8のいずれか一に記載の電界放射冷陰極。
  18. 【請求項18】前記電子放出特性が、前記エミッタ材料
    を変えることで可変制御されることを特徴とする1、
    2、8のいずれか一に記載の電界放射冷陰極。
  19. 【請求項19】エミッション電流が相対的に低い印加電
    圧で立ち上がり前記エミッション電流の電流制限値が相
    対的に小さい第1のブロック群と、エミッション電流が
    前記第1のブロック群よりも高電圧で立ち上がりその電
    流制限値が前記第1のブロック群よりも高い第2のブロ
    ック群とを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の
    電界放射冷陰極。
  20. 【請求項20】基板上に設けられ先端部が先鋭な形状と
    されたエミッタと、前記基板上に絶縁層を介して設けら
    れ1又は複数の前記エミッタを囲繞するように設けられ
    たゲート電極とを含む電界放射冷陰極であって、 前記基板内に設けられた電流制限手段に対して1又は複
    数のエミッタが配置されてなるブロックよりなり、エミ
    ッション電流と印加電圧との間の特性において、エミッ
    ション電流が相対的に低い印加電圧で立ち上がり前記エ
    ミッション電流の電流制限値が相対的に小さい第1のブ
    ロック群と、エミッション電流が前記第1のブロック群
    よりも高い印加電圧で立ち上がり前記エミッション電流
    の電流制限値が前記第1のブロック群よりも高く設定さ
    れている第2のブロック群と、を少なくとも含む、こと
    を特徴とする電界放射冷陰極。
  21. 【請求項21】基板上に設けられ先端部が先鋭な形状と
    されたエミッタと、前記基板上に絶縁層を介して設けら
    れ1又は複数の前記エミッタを囲繞するように設けられ
    たゲート電極とを含む電界放射冷陰極であって、 前記基板内に設けられ、印加電圧に対するエミッション
    電流に、それぞれ所定の電流制限特性をもって電流制限
    を行うための抵抗ブロックを複数備え、 一ブロックあたり、所定のエミッション電流−印加電圧
    特性を持つ1又は複数のエミッタを、前記一の抵抗ブロ
    ック上に配置してなるブロックを複数有してなるブロッ
    ク群を1又は複数備え、 エミッション電流の立ち上がり特性と電流制限特性とが
    互いに相違しているブロック群のエミッション電流−印
    加電圧特性が合成されて、所望のエミッション電流−印
    加電圧特性を得るようにしたことを特徴とする電界放射
    冷陰極。
  22. 【請求項22】前記抵抗ブロックのサイズ、及び/又は
    前記抵抗ブロックの不純物濃度を可変させることによ
    り、前記ブロックの電流制限特性を可変させ、 前記エミッタサイズ、エミッタ材料、ゲート電極の高
    さ、ゲート径、1ブロックあたりのエミッタの個数の要
    素のうちのいずれか一つの要素、もしくはこれらのうち
    の複数の要素を可変させることで、前記ブロック群のう
    ちの複数のブロック間で、エミッション電流−印加電圧
    特性におけるエミッション電流の立ち上がり特性を可変
    させることで、前記ブロックにおける、エミッション電
    流の立ち上がり特性と電流制限特性とを可変させる、こ
    とを特徴とする請求項21記載の電界放射冷陰極。
  23. 【請求項23】基板上に設けられ先端部が先鋭な形状と
    されたエミッタと、前記基板上に絶縁層を介して設けら
    れ1又は複数の前記エミッタを囲繞するように設けられ
    たゲート電極を備えた電界放射冷陰極において、 所定の電流制限特性をそれぞれ有し1又は複数のエミッ
    タ毎のこれらの領域を囲むように前記基板内に設けられ
    前記1又は複数のエミッタを分離するトレンチを複数備
    え、前記トレンチで囲まれた領域は抵抗ブロックをな
    し、 前記1又は複数のエミッタは、所定のエミッション電流
    −印加電圧特性を有し、 前記トレンチで囲まれた1又は複数のエミッタよりなる
    ブロックを複数有してなるブロック群を1又は複数備
    え、 エミッション電流と印加電圧との間の電流−電圧特性に
    おいてエミッション電流の立ち上がり特性と電流制限特
    性とが互いに相違しているブロック群のエミッション電
    流−印加電圧特性が合成されて、所望のエミッション電
    流−印加電圧特性を得るようにしたことを特徴とする電
    界放射冷陰極。
  24. 【請求項24】前記トレンチの深さ、前記トレンチ内の
    埋設層の不純物濃度、前記トレンチが囲むブロックのサ
    イズの要素のうちのいずれか一つの要素、もしくはこれ
    らのうち複数の要素を可変させることにより、前記ブロ
    ックにおける電流制限特性を可変させ、 前記エミッタのサイズ、エミッタ材料、ゲート電極の高
    さ、及びゲート径、一ブロックあたりのエミッタの数の
    要素のうちのいずれか一つの要素、もしくはこれらのう
    ち複数の要素を可変させることで前記ブロック群におけ
    るエミッション電流の立ち上がり特性を可変させること
    で、前記ブロックにおける、エミッション電流−印加電
    圧特性のエミッション電流の立ち上がり特性と電流制限
    特性とを可変させる、ことを特徴とする請求項23記載
    の電界放射冷陰極。
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