JP2000257808A - 圧力容器、加圧流動層ボイラ及びアンモニア注入装置 - Google Patents

圧力容器、加圧流動層ボイラ及びアンモニア注入装置

Info

Publication number
JP2000257808A
JP2000257808A JP11065451A JP6545199A JP2000257808A JP 2000257808 A JP2000257808 A JP 2000257808A JP 11065451 A JP11065451 A JP 11065451A JP 6545199 A JP6545199 A JP 6545199A JP 2000257808 A JP2000257808 A JP 2000257808A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
furnace
pressure vessel
cooling gas
ammonia
fluidized bed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11065451A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4282035B2 (ja
Inventor
Hidehisa Yoshizako
秀久 吉廻
Taro Sakata
太郎 坂田
Yuka Yamashita
由香 山下
Tetsuya Iwase
徹哉 岩瀬
Terufumi Kawasaki
照文 河崎
Takayuki Ishida
孝行 石田
Hidenori Makino
秀則 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP06545199A priority Critical patent/JP4282035B2/ja
Publication of JP2000257808A publication Critical patent/JP2000257808A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4282035B2 publication Critical patent/JP4282035B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fluidized-Bed Combustion And Resonant Combustion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 火炉壁と圧力容器との間の空間を効果的に冷
却すること、加圧流動層火炉構造の炉壁をテーパ構造に
することなく、層内伝熱管の壁貫通部および層内伝熱管
ベンド部ぼ局所摩耗を防ぎ、炉およびサポート構造を容
易にすること、及びアンモニア注入ノズルの冷却のため
の構造を簡略化することである。 【解決手段】 冷却用気体流路は、火炉2と圧力容器1
との間に設けた冷却用気体の流路に開口した少なくとも
一つの冷却用気体噴出ノズル3を設け、圧力容器1の内
側に噴出した冷却用気体が火炉2に直接衝突しないよう
に、前記冷却用気体噴出ノズル3の中心軸を冷却用気体
の噴出中心軸を火炉2の重心からずらして配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力容器内に流動
層内伝熱管構造の火炉を配置する加圧流動層ボイラシス
テムに関し、特に、低流量でも能率良く冷却できる圧力
容器への空気の投入方法、流動層内伝熱管の火炉壁貫通
部およびベンド部の摩耗を防止する加圧流動層火炉構
造、及びボイラの加圧部における冷却水の流路構造を簡
便化し、製造工程及び冷却水気密性に好適なアンモニア
またはアンモニア水を注入するアンモニア注入装置のノ
ズル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】地球温暖化の原因である二酸化炭素は地
球規模でその排出量を少なくするよう求められている。
排ガス量が多く影響度の大きい発電プラントでは、抑制
策として高効率発電が実施されようとしているが、その
ひとつに加圧流動層燃焼方式(PFBC)の発電プラン
トがある。
【0003】PFBC方式の加圧流動層ボイラは数十気
圧に加圧した流動層で石炭を燃焼させ、その熱で蒸気を
発生し蒸気タービンを回す。そして、さらに高温高圧の
燃焼排ガスでガスタービンを回し、発電するものであ
る。発電効率は既存の発電プラントが約40%であるの
に対し、50%近い効率が達成でき、熱効率が約40%
と高い上に、流動層を形成する脱硫剤、例えば石灰石に
よって炉内脱硫されるため、脱硫装置が省けるというメ
リットがある。
【0004】図10に加圧流動層ボイラのシステムを示
す。コンプレッサ101によって導入される燃焼用空気
は火炉入口配管102を通って圧力容器103内の流動
層ボイラ火炉105に導入され、石炭を燃焼する。石炭
の燃焼によって発生する排ガスは、火炉出口配管106
を通り、ガスタービン107に導入され、発電を行うと
同時にコンプレッサ101の駆動力源となる。ガスター
ビン107を出た排ガスは、ガスタービン出口ダクト1
08からガス温度が約400℃ と高温であるため、排
熱回収ボイラ109の節炭器111内を通り熱回収さ
れ、さらに脱硝装置112で浄化された後、煙突ダクト
113を経由して煙突114より放出される。
【0005】上記の加圧流動層ボイラシステムの構想は
以前からあったが、実用化されるようになったのは最近
になってからである。実用化を難しくしている理由の一
つに、大きな火炉105を加圧保持する圧力容器103
の問題がある。実用プラントでは火炉105の径は10
mのオーダになり、それを囲む圧力容器103は更に大
きくなる。圧力容器103は製作が容易でない上に、容
器103を耐熱温度以下にするための温度管理が必要と
なる。通常圧力容器103内に配置される火炉105の
排ガス温度は約900℃であるのに対し、圧力容器10
3の耐熱温度は約400℃である。従って、圧力容器1
03は何らかの断熱構造を採用する必要がある。
【0006】圧力容器103の強制冷却を機能させるに
は火炉105と圧力容器103との間を確実に空気が流
れている必要がある。そのためには空気流速を上げれば
よいが、空気量は燃焼用に限定されるので増やすことは
できない。従って、火炉105と圧力容器103との間
の空間を極力狭くして空気流速を上げなければならな
い。ところが、火炉105には蒸気配管や足場が付設さ
れているため、火炉105と圧力容器103との間の空
気の流路抵抗に差が生じ、流れにくい領域が発生する。
また、温度上昇した空気は密度が小さくなるので浮力に
よって、上部に溜まり局所的な高温場を形成し、圧力容
器103の温度を上げる。
【0007】図11、図12に実際の加圧流動層ボイラ
の構造図を示す。圧力容器103内に配置される火炉1
05の下部には圧力容器103内を加圧状態に保ちなが
ら、コンプレッサ101(図10)からの燃焼用空気
(約390℃)を取り入れる火炉入口配管102があ
り、分散板119によって一様に火炉105へ分散され
る。この時、燃料も配管120から吹き込まれ、流動化
して燃焼する。砂や灰などの流動媒体を含む流動層12
2内には石灰石が混入されており、石炭に含まれる硫黄
分を取り除く。また、流動層122内には伝熱管123
が配置されており、燃料の燃焼による熱で伝熱管123
内の水から発生した蒸気で蒸気タービン(図示せず)を
回して発電する。火炉105の燃焼温度は約900℃
で、排ガス出口配管106内部には断熱材が張ってあ
り、圧力容器103に火炉105からの熱が伝わらない
ようにしている。
【0008】高温のヘッダ127及び排ガス出口配管1
06からの伝熱量を前記断熱材を入れることによって低
下させているが、それだけでは耐熱温度以下に維持でき
ない。そこで、冷却空気として燃焼用空気を火炉105
に入る前に火炉105周りを通過させ、冷却している。
冷却空気はその入口128から圧力容器103に入り、
火炉105の表面を流れた後で冷却空気出口129に至
り、一旦、圧力容器103から出る。その後、炉底から
火炉105に再流入し、燃焼用空気となる。
【0009】また、従来の加圧流動層ボイラの火炉10
5の要部構造は図13に示されるように横置多曲管で構
成する層内の伝熱管123群の管長手方向のベンド部1
23aは炉壁と一定のクリアランスを保って配置される
ため、流動媒体が火炉壁と層内伝熱管123の壁貫通部
123bおよび層内伝熱管ベンド部123aの間のクリ
アランス部を吹き抜けて局所摩耗を発生するのを防止す
るために、層内伝熱管123の壁貫通部123b側の火
炉壁をテーパ構造として、燃焼空気とともに流動媒体が
炉壁近傍を上昇するのを抑制するとともに、炉壁近傍に
粒子の下降流(矢印A)を形成して気泡の上昇を防いで
いる。
【0010】しかしながら、上記した加圧流動層火炉構
造では炉壁をテーパ構造とするために、炉壁の曲げ加工
を必要とする。さらに、炉壁が曲がっているため火炉1
05をサポートするバックステー130などの火炉支持
構造に加えて、火炉105の保温材131およびケーシ
ング構造132が複雑な構造になる。
【0011】加圧流動層ボイラは火炉105内に流動層
122を形成する石灰石によって炉内脱硫されるため、
脱硫装置が省けるというメリットがあることは既に述べ
たが、窒素酸化物(以下、NOxという)に関しては、
低温燃焼によってNOx低減が図られたり、流動層12
2中のカーボンなどの還元物質によって起こるNOxの
還元によってNOx濃度が低減できるなどのメリットを
持っている。しかし、ボイラ負荷が低い場合には流動層
122の層高が低くなり、このときはカーボンによる還
元が進まず、火炉105の出口NOx濃度が上昇する欠
点を有しており、必ずしもNOxについては従来の微粉
炭焚きボイラと比較して優位であるとは言えなかった。
【0012】図10に示す加圧流動層ボイラのシステム
では、アンモニア気化器141、コンプレッサ142、
空気を導入してアンモニアを希釈する希釈器143、1
44からなるアンモニア注入装置から火炉出口配管10
6に設けたアンモニア注入ノズル147から排ガス中に
アンモニアを注入する無触媒脱硝装部及び節炭器111
にアンモニアを注入して節炭器111内に設けられた脱
硝触媒を有する有触媒脱硝装置112によって排ガス中
のNOxを還元して、煙突入口NOxを環境規制値以下
にしている。
【0013】アンモニアは熱分解を起こしやすいという
特性を有しており、アンモニア注入ノズル147から排
ガス中にアンモニアを注入することで気相還元反応によ
ってNOxを還元することができるが、アンモニア注入
ノズル147においてアンモニアが熱分解しないよう、
アンモニアを冷却する必要がある。
【0014】そのため、図14(図14(a)は縦断面
図、図14(b)は図14(a)のA−A線断面図)に
示すように、アンモニア注入ノズル147は3重管構造
となっており、アンモニア配管148の周りに冷却水内
管149を配置している。冷却水内管149は2重管構
造であり、アンモニア配管147側の空間に入口から冷
却水が入り、冷却水内管149とアンモニア注入ノズル
147の間から出口へ向けて流れる構造として、アンモ
ニア配管148内のアンモニア又はアンモニア水を冷却
していた。また、アンモニア配管148には冷却水内管
149を貫通してアンモニア噴霧口148aが排ガス流
路を構成する火炉出口配管106内に臨んである。この
噴霧口148aにの冷却水内管149を貫通する部分は
溶接接続されている。
【0015】また、何層ものセラミックスファイバ15
1を外管152の内側に張り付けた構成から成る火炉出
口配管106の構造上、太いアンモニア注入ノズル14
7を挿入することは難しい作業となる。摩耗等の問題が
あり、好ましくない。高温高圧下でのアンモニア注入ノ
ズル147を高温、高圧下の排ガス中に挿入することは
難しい作業になる。さらに、アンモニア注入ノズル14
7は排ガス中の高濃度のダストにさらされるため摩耗度
が高く、アンモニア注入ノズル147を抜き出してメン
テナンスする必要がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の圧力容器1
03の強制冷却が機能するために火炉105と圧力容器
103との間の空間を極力狭くして空気流速を上げなけ
ればならない。ところが、前記したように火炉105に
は蒸気配管や足場が付属するため、火炉105と圧力容
器103との間の空間には、どうしても流路抵抗に差が
生じ、流れにくい領域が発生する問題点があった。ま
た、温度上昇した空気は密度が小さくなるので浮力によ
って、上部に溜まり局所的な高温場を形成し、圧力容器
103の温度を上げることも大きな問題点であった。そ
こで、本発明の第1の課題は火炉壁と圧力容器との間の
空間を効果的に冷却することである。
【0017】また、上記した従来の加圧流動層火炉構造
では図13に示すように炉壁をテーパ構造とするため
に、炉壁の曲げ加工を必要とし、曲がっている炉壁をサ
ポートするバックステー130などの火炉支持構造に加
えて、火炉の保温材131およびケーシング構造132
が設けられた複雑な構造になる問題点があるにもかかわ
らず、加圧流動層火炉構造でテーパ構造以外の方法での
層内伝熱管群ベンド部と火炉壁間の局所摩耗を防止する
ことについては配慮されていなかった。
【0018】そこで、本発明の第2の課題は、上記従来
技術の問題点を解決し、加圧流動層火炉構造の炉壁をテ
ーパ構造にすることなく、層内伝熱管の壁貫通部および
層内伝熱管ベンド部の局所摩耗を防ぎ、炉およびサポー
ト構造を容易にすることである。
【0019】また、図14に示す従来技術のアンモニア
注入ノズル147はアンモニアの冷却には適していた
が、3重管構造のためアンモニア注入ノズル147の径
が大きくなる。そのため、セラミックスファイバ151
を設けた火炉出口配管106に注入するには好ましくな
かった。さらに、アンモニア注入ノズル147を製作す
る際に3重管内の2管目を溶接することが困難なため、
冷却水内管149内を流れる導入される冷却水と排出す
る冷却水の流路間の気密性にも問題があった。また、ア
ンモニア注入ノズル147が3重管である場合には、重
量が大きくなり、火炉出口配管106に設置されるアン
モニア注入ノズル147のメンテナンス性にも問題があ
った。
【0020】そこで、本発明の第3の課題は、アンモニ
ア注入ノズル147の冷却のための構造を簡略化するこ
とで、その重量を低減し、メンテナンス性を向上すると
共に、冷却水流路の気密性を向上させることである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の上記第1の課題
は、高圧の火炉を内包する圧力容器であって、火炉から
の伝熱を遮断するために火炉と圧力容器との間に冷却用
気体の流路を設け、該冷却用気体流路は、冷却用気体が
圧力容器の内壁近傍を通過する際に、平均流速(冷却用
気体の体積流量/圧力容器と火炉との間の流路面積)以
上となる構成を備えた圧力容器により解決される。
【0022】また、本発明の上記第1の課題は、高圧の
火炉を内包する圧力容器であって、火炉からの伝熱を遮
断するために火炉と圧力容器との間に冷却用気体の流路
を設け、該冷却用気体流路は、火炉と圧力容器との間に
設けた冷却用気体の流路に向けて開口した少なくとも一
つの冷却用気体噴出手段を設け、圧力容器の内側に噴出
した冷却用気体が火炉に直接衝突しないように、前記冷
却用気体噴出手段の圧力容器の重心からずらして配置し
た圧力容器により解決される。
【0023】上記本発明によれば、冷却気体流入口方向
が圧力容器の重心に対して偏っているので、圧力容器と
火炉との間に空気の循環流が発生し、少量の空気でも流
速を速くすることができる。その結果、火炉に付属する
蒸気配管や足場による流路抵抗で、浮力による高温空気
の溜まりが発生することを防止できる。
【0024】また、本発明の上記第2の課題は、流動層
を有する火炉と該火炉内の流動媒体を流動させ、燃料の
流動燃焼を行うための空気供給手段を有し、該流動層中
に伝熱管群を配置して熱交換を行う加圧流動層ボイラに
おいて、該火炉内に該流動燃焼用空気を偏りを持たせて
供給することにより該流動層の下部コーナーの一部分の
流動を停滞または固定させる停滞層または固定層領域を
形成させる加圧流動層ボイラにより解決される。
【0025】上記本発明で加圧流動層火炉構造の炉壁
を、例えばストレート構造にすることにより、炉壁の加
工、火炉をサポートするためのバックステーなどの火炉
支持構造および火炉の保温剤、ケーシング構造の加工が
容易になる。さらに、火炉を安定な構造にするため、火
炉支持構造物の材料を低減でき、加工および材料などの
コストを低減する。さらに、火炉底部に設けられる燃焼
用空気噴出ノズルの設置場所を、例えば安息角が15度
になるように設置することにより空気ノズルから流動層
内に吹き込まれた空気流れA(図8参照)が壁近傍の伝
熱管ベンド部まで達することが無く、炉の隅に流動層の
流動停滞層あるいは固定層を形成することになる。
【0026】このため、流動層の流動停滞層または固定
層に埋没する伝熱管ベンド部(図8のベンド部5a)に
は火炉壁との間にクリアランスがあるにも関わらず、気
泡が上昇することがないので層内伝熱管の火炉壁貫通部
(図8の貫通部5b)の摩耗を防止できる。
【0027】また、火炉構造の炉壁をストレート構造に
することで、伝熱管の加工は炉幅で折り返すだけの単純
な形状となる上に、その層内伝熱管ベンド部は流動層の
流動停滞層または固定層の中に埋まってしまうため、そ
の層内伝熱管ベンド部の局所摩耗を防止することができ
る。これにより、火炉はその炉壁にテーパ構造を採用す
ることなく、層内伝熱管の壁貫通部および層内伝熱管ベ
ンド部の局所摩耗を防止することができる。
【0028】また、本発明の上記第3の課題は、火炉出
口の燃焼ガス出口流路に設けたアンモニア供給手段と当
該アンモニア供給手段から燃焼ガス出口流路に向けてア
ンモニアを供給するアンモニア注入ノズルを備えたアン
モニア注入装置において、筒状のアンモニア供給手段か
らなり、該アンモニア供給手段の管軸方向に該アンモニ
ア供給手段内の流路を二分する冷却水仕切板を取り付
け、該冷却水仕切板に前記燃焼ガス出口流路に向けて開
口した複数の孔を設けて前記アンモニア注入ノズルとす
ることにより解決される。
【0029】アンモニア注入装置を従来技術の3重管か
ら本発明の2重管にすることでアンモニア注入ノズル径
が従来技術に比べ約80%となり、火炉燃焼ガス出口の
高温高圧配管へのアンモニアの注入が容易になると共
に、アンモニア注入ノズルの圧損が低減できるため、加
圧流動層複合発電プラントのプラント効率が向上する。
また、従来技術と同様にアンモニアノズル底板が設置さ
れており、高温ガス配管からの抜き差しができ、更に従
来技術に比べアンモニア注入ノズル重量が50%低減で
きるので、メンテナンスする際のアンモニア注入ノズル
の抜き差しが容易になる。
【0030】一方、アンモニア注入ノズルの製作方法
は、例えば図9に示すようにアンモニア配管21に冷却
水仕切板25を溶接し、その後、冷却水仕切板25にア
ンモニア注入ノズル外管22の縦割り管を冷却水仕切板
25に溶接し、冷却水仕切板25にアンモニア配管21
を貫通するように複数のキリ穴25aをあけることで製
作可能となる。
【0031】また、図9に本発明の前記溶接部、図14
に従来技術の溶接部を示すが、3重管構造の場合、アン
モニア注入ノズルの溶接を図14に示す通り溶接する必
要があり、製作が困難である上に、冷却水のシール性に
問題があったが、2重管にすることで、図9の溶接部を
溶接するのみで、製作が容易である上に冷却水のシール
性にも問題ない構造になる。こうして、アンモニア注入
ノズル147の製造工程を簡略化することができるのみ
ならず、アンモニア注入ノズル147の重量が低減で
き、メンテナンス性が向上すると共に、冷却水の気密性
が向上する効果がある。
【0032】さらに、図9に示す例にあるようにアンモ
ニア注入ノズル147には底板23があるので、火炉出
口配管106からの抜き差しができ、更に従来技術に比
べアンモニア注入ノズル147の重量が50%低減でき
るので、メンテナンスする際のアンモニア注入ノズル1
47の抜き差しが容易になる。
【0033】また、火炉出口配管106などの高温ガス
配管への挿入が容易になるため、高温ガス配管の摩耗な
どのトラブルの頻度が低減でき、プラント全体の信頼性
が向上する。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
と共に説明する。図1に本発明のPFBC方式の加圧流
動層ボイラの実施の形態を示す。図1に示す加圧流動層
ボイラは図10に示したPFBCシステムに適用され、
圧力容器1内の配置される火炉2の下部には火炉2内を
加圧状態に保ちながら、図示しないコンプレッサからの
燃焼用空気(約390℃)を取り入れる燃焼用空気入口
8があり、分散板11に設けられた空気噴出口から一様
に火炉2へ分散される。この時、燃料も燃料配管9から
吹き込まれ、流動化して燃焼する。砂や灰などの流動媒
体を含む流動層4内には石灰石が混入されており、石炭
に含まれる硫黄分を取り除く。また、流動層4内には伝
熱管5が配置されており、燃焼用空気入口8から火炉2
の底部に入った燃焼用空気と燃料配管9から入った石炭
燃料とが混合して燃焼し、発生熱を伝熱管5に伝え伝熱
管内部の水が加熱されて蒸気を発生する。伝熱管5内で
発生した蒸気はヘッダ6に集められ、図示しない蒸気タ
ービンへ送られ発電機を回す。
【0035】また、燃焼用空気入口8を通って圧力容器
1内の流動層ボイラ火炉2に導入された燃焼用空気によ
り流動層4内の石炭などの燃料が燃焼し、燃焼排ガスは
燃焼ガス出口10を通り、図示しないガスタービンに導
入され、発電を行うと同時にコンプレッサの駆動力源と
なる。
【0036】火炉2の燃焼温度は約900℃であり、ま
た燃焼ガス出口10内部には断熱材が張ってあり、圧力
容器1に火炉2からの熱が伝わらないようにしている。
伝熱管5のヘッダ6は高温となり、この高温ヘッダ6及
び排ガス出口10からの伝熱量を前記断熱材を入れるこ
とによって低下させているが、それだけでは耐熱温度以
下に維持できない。そこで、冷却空気として燃焼用空気
を火炉2に入る前に火炉2周りを通過させ、冷却してい
る。冷却空気はその入口3から圧力容器1に入り、火炉
2の表面を流れた後で冷却空気出口7に至り、一旦、圧
力容器1から出る。その後、炉底から火炉2に再流入
し、燃焼用空気となる。圧力容器1は、例えば高さ22
m、幅10m、奥行き14mであり、火炉2の出力は1
25MW相当である。
【0037】ここで、各部の温度は以下の通りである。 部位 温度℃ 火炉 400 冷却空気(入口) 390 冷却空気(出口) 391 流動層 900 ヘッダ 430 燃焼排ガス 900
【0038】そして、冷却空気の平均温度上昇は僅か1
℃であるが、圧力容器1内にはヘッダ6のように温度の
高い部位もあるため、局部的には圧力容器1の耐熱温度
400℃を超える可能性がある。局部的な温度上昇が発
生すると圧力容器1に局所的な熱応力が発生し、寿命が
低下する。従って、このような温度上昇はできるたけ避
けねばならない。
【0039】図1に示す装置では、冷却空気入口3が圧
力容器1の左側壁よりに寄せて設定してある。この効果
を確認するために汎用熱流体解析プログラムを用いて解
析した。
【0040】解析結果を図6、図7に示す。図6は従来
技術(図6(a))の構造と本発明(図6(b))の構
造との差を図1などに示す圧力容器1と火炉2との間を
流れる冷却空気の速度ベクトルを表示したものである。
図6(a)に示す従来技術において冷却空気は火炉2周
りを一様に流れるので、平均1m/s以下と速度ベクト
ルが小さい。これに対し、図6(b)に示す本発明では
内部に強い循環流が発生しており、同量の空気流量であ
るのにも係わらず速度ベクトルが格段に上昇している。
【0041】図7は冷却空気の温度を表示したものであ
る。従来技術(図7(a))では圧力容器1上部の燃焼
排ガス出口10の接合部に400℃近い領域が発生して
いる。これに対し、本発明(図7(b))では温度が4
00℃近くになる領域がほとんど認められなく全体に均
一温度である。
【0042】図5は冷却空気入口3の偏心量と温度偏差
(=冷却空気の最高温度−入口温度)の関係を前述の解
析から求めたものである。縦軸は一様に冷却空気を投入
する従来例を基準にして表示した。本発明では冷却空気
入口3の偏心量が小さい場合には、冷却空気は火炉2の
底部に衝突し、ほとんど均一に上昇するので、本発明の
効果は冷却空気入口3が火炉2からはずれる条件から急
激に温度偏差が低下している。
【0043】図2はPFBCの圧力容器1の冷却空気入
口3を水平方向にした本発明の他の実施の形態を示した
ものである。前記入口3の冷却空気噴出口の先に燃焼用
空気入口配管8があるので、冷却空気が衝突し、循環流
の発生効率は悪いが、図面の奥行き方向で調整すれば衝
突は避けられ図1に示す場合と同等な効果が得られる。
【0044】図3に示す例は圧力容器1の冷却空気入口
3を複数箇所設けたもので、冷却空気噴流の方向が圧力
容器1の水平面において右回りになるよう方向を合わせ
ている。複数の冷却空気入口3の各噴出流が、火炉2の
中心部を中心とする回転モーメント(=半径×噴出モー
メント)ができるだけ大きくなるように冷却空気の流速
を調整すると効率がよい。
【0045】また、本例では圧力容器1の内部の所々に
ガイドベーン15を設置し、空気が停滞せずに、平均空
塔速度(冷却空気の体積流量/圧力容器1と火炉2との
間にできる流路断面積)より速くなるようにしてある。
【0046】図4に示す例は圧力容器1の冷却空気入口
3を燃焼用空気入口8の周りに等分割に複数箇所設け、
圧力容器1の冷却空気出口7を燃焼用空気出口8の周り
に複数箇所等分割して設け、さらに、圧力容器1の内部
の所々にガイドベーン15を設置し、このガイドベーン
15により空気が停滞せずに、平均空塔速度(冷却空気
の体積流量/圧力容器1と火炉2との間にできる流路断
面積)より速くなるようにして冷却空気噴流の方向が圧
力容器1の水平面において右回りまたは左回りになるよ
う調整する。この場合にも、複数の冷却空気入口3の各
噴出流が、火炉2の中心部を中心とする回転モーメント
(=半径×噴出モーメント)ができるだけ大きくなるよ
うに冷却空気の流速を調整すると効率がよい。
【0047】上記図3、図4に示すガイドベーン15の
設置方法はいろいろあるが、極端な場合には圧力容器1
の内部に螺旋階段状のベーンを設けることも可能であ
る。
【0048】従来技術に比べて、本発明の冷却空気入口
3の設置位置を変えるだけなので、新規な部品を追加す
ることなく達成できる。図1に示す実施の形態と図11
に示す従来技術例とで圧力容器1の寿命を試算比較した
ところ、図1に示すものは20年以上寿命が向上してい
た。
【0049】本発明の他の実施の形態を図8に示す。加
圧流動層ボイラの火炉2の構造の炉壁を鉛直方向に垂直
な壁面を有するストレート構造にし、最上段の層内伝熱
管5のベント部5aの最上部と分散板11の一番端部側
の空気ノズル11aとを結ぶ平面が炉壁のストレート構
造部と交差する角度である安息角Xが15度以上となる
ような箇所から分散板11の中心部寄りに空気ノズル1
1a群を設置する。そこで、空気ノズル11aから流動
層4内に空気を吹き込むと流動層4内の流動媒体が流動
化するが、空気ノズル11aのない位置に流動層4の流
動停滞または固定層4aとして流動化しない部分が生ま
れる。
【0050】これにより、層内伝熱管5の層内ベンド部
5aおよび壁貫通部5bは流動層4の前記流動停滞また
は固定層4aに埋没することになり、この流動停滞また
は固定層4aでは気泡と流動媒体が火炉壁との隙間を吹
き上げることはない。なお、図13に示すと同様に図8
に示す火炉2には火炉2をサポートするバックステー1
6などの火炉支持構造に加えて、火炉2のケーシング1
7および保温材18が設けられている。
【0051】本例による層内伝熱管5のベンド部5aお
よび壁貫通部5bの摩耗防止は次のようにして行う。前
述のように空気ノズル11aより空気を吹き込むと、流
動層4に流動停滞または固定層4aが形成され、火炉2
内の流動層4充填部分で火炉2が、あたかもテーパ構造
であるかのようになり、流動媒体粒子の下降流Aを形成
する。
【0052】こうして、層内伝熱管5の壁貫通部5bの
摩耗を防ぎ、さらに形成された前記流動停滞または固定
層4aの中に層内伝熱管ベンド部5aが埋没するので、
該ベンド部5aの局所摩耗を防ぐことができる。加えて
火炉壁面をストレート構造にすることで構造が単純化さ
れ、加工などが容易になり、加工および材料などのコス
トが低減される。
【0053】図9(図9(a)は断面図、図9(b)は
図9(a)のA−A線断面図)には、図10に示す加圧
流動層ボイラシステムに適用される火炉出口配管106
に希釈アンモニアを導入するアンモニア注入ノズル14
7に適用される本発明の実施の形態の詳細図を示す。
【0054】アンモニア注入ノズル147はアンモニア
またはアンモニア水(NHOH)を導入するアンモニ
ア配管21、火炉出口配管106にアンモニアを噴霧す
るアンモニア注入ノズル外管22、アンモニア注入ノズ
ル147先端部を塞ぐ底板23および流入冷却水流路2
4aと流出冷却水流路24bの流路を区別する冷却水仕
切板25、そして冷却水仕切板25にキリ穴で開けられ
た複数のアンモニア噴霧開口部25aで構成される。ま
た、火炉出口配管106は何層ものセラミックスファイ
バ27を外管28の内側に張り付けた構成からなる。
【0055】アンモニアは、アンモニア配管21とアン
モニア注入ノズル外管22の間の空間中の冷却水仕切入
板25によって構成される流入冷却水流路24aと流出
冷却水流路24bの流路内をそれぞれ流れる流入冷却水
及び流出冷却水によって冷却されながらアンモニア配管
21内に導入される。
【0056】また、アンモニア配管21に導入されたア
ンモニアは冷却水仕切板25内に複数箇所設けられたア
ンモニア噴霧開口部25aを通って、NOxを含む火炉
出口排ガスが流れている火炉出口配管106内に噴霧さ
れ、NOxと反応してNOxを窒素に還元する。
【0057】アンモニア注入ノズル147は、アンモニ
ア配管21に冷却水仕切板25を溶接することで作製す
る。さらに、冷却水仕切板25にアンモニア注入ノズル
外管22である縦割り管を冷却水仕切板25に溶接し、
冷却水仕切板25にアンモニア配管21とアンモニア注
入ノズル外管22を貫通するようにキリ穴をあけて複数
のアンモニア噴霧開口部25aを設ける。こうして、図
9に示す溶接部を溶接するのみで、冷却水の気密性が保
持可能となった。
【0058】さらに、アンモニア注入ノズル147製作
過程が 1)アンモニア配管21とノズル外管22に冷却水仕切
板25を溶接する、 2)アンモニア注入ノズル147を縦割りにしたものを
冷却水仕切板25に溶接する、 3)冷却水仕切板25にアンモニア噴霧開口部25aを
あける 工程からなり、アンモニア注入ノズル147の製作を容
易にするという利点を有している。
【0059】さらに、アンモニア注入ノズル147とし
て図14に示す従来技術の3重管を本発明では2重管に
し、管径を小さくすることによって、何層ものセラミッ
クスファイバ27によって構成される高温高圧ガス配管
(図10で示す火炉出口配管106)へのアンモニア注
入ノズル147の挿入が容易となる。
【0060】こうして本発明によれば、アンモニア注入
ノズル147の製造工程を簡略化することができるのみ
ならず、アンモニア注入ノズル147の重量が低減で
き、メンテナンス性が向上すると共に、冷却水の気密性
が向上する効果がある。
【0061】さらに、アンモニア注入ノズル147には
底板23があるので、火炉出口配管106からの抜き差
しができ、更に従来技術に比べアンモニア注入ノズル1
47の重量が50%低減できるので、メンテナンスする
際のアンモニア注入ノズル147の抜き差しが容易にな
る。また、火炉出口配管106などの高温ガス配管への
挿入が容易になるため、高温ガス配管の摩耗などのトラ
ブルの頻度が低減でき、プラント全体の信頼性が向上す
る。
【0062】
【発明の効果】本発明は加圧流動層燃焼ボイラの火炉壁
と圧力容器との間の空間を効果的に冷却するように冷却
空気の流入口が圧力容器の重心に対して偏っているの
で、圧力容器と火炉との間に空気の循環流が発生し、少
量の空気でも流速を速くすることができる。その結果、
火炉に付属する蒸気配管や足場による流路抵抗で、浮力
による高温空気の溜まりが発生することを防止できる。
【0063】また、本発明によれば、加圧流動層ボイラ
の火炉壁をテーパ構造など複雑な構造とすることなく、
層内伝熱管の壁貫通部および層内伝熱管ベンド部の摩耗
を防止することを可能にすると同時に、コストを低減す
ることを可能にする。
【0064】さらに、本発明のアンモニア注入装置によ
れば、製造工程が従来技術に比べ比較的簡略化できるの
みならず、アンモニア注入ノズルの重量が低減でき、メ
ンテナンス性が向上すると共に、冷却水の気密性が向上
する効果がある。さらに、高温ガス配管へのアンモニア
注入ノズルの挿入が容易になるため、高温ガス配管の摩
耗などのトラブルの頻度が低減でき、プラント全体の信
頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の加圧流動層燃焼ボイラ
の側断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態の加圧流動層燃焼ボイラ
の側断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態の加圧流動層燃焼ボイラ
の側断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態の加圧流動層燃焼ボイラ
の側断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態の加圧流動層燃焼ボイラ
の火炉構造の効果を示した図である。
【図6】 本発明と従来技術の数値解析によって圧力容
器内部の空気の速度ベクトルを見た図である。
【図7】 本発明と従来技術の数値解析によって圧力容
器内部の空気の温度分布をみた図である。
【図8】 本発明の実施の形態の加圧流動層燃焼ボイラ
の火炉構造の要部側断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態の加圧流動層燃焼ボイラ
システムのアンモニア注入ノズル構造図である。
【図10】 従来技術の加圧流動層燃焼ボイラプラント
の概略図である。
【図11】 従来技術の加圧流動層燃焼ボイラの側断面
図である。
【図12】 従来技術の加圧流動層燃焼ボイラの側断面
図である。
【図13】 従来技術の加圧流動層燃焼ボイラの火炉の
要部側断面図である。
【図14】 従来技術の加圧流動層ボイラの火炉出口配
管に設けられるアンモニア注入ノズル構造図である。
【符号の説明】
1、103 圧力容器 2、105 火炉 3 冷却空気入口 4 流動層 4a 流動停滞または固定層 5 伝熱管 5a 伝熱管ベント部 5b 伝熱管壁貫
通部 6 ヘッダ 7 冷却空気出口 8 燃焼用空気入口 9 燃料配管 10 燃焼ガス出口 11 分散板 11a 空気ノズル 18 保温材 17 ケーシング 16 バックステ
ー 21 アンモニア配管 25 冷却水仕切
板 25a アンモニア噴霧開口部 22 アンモニア
注入ノズル外管 28 火炉出口配管外管 27 セラミック
ファイバ 101 コンプレッサ 102 火炉入口
配管 106 火炉出口配管 107 ガスター
ビン 108 ガスタービン出口ダクト 111 節炭器 112 有触媒脱硝装置 113 煙突入口
ダクト 114 煙突 141 アンモニア気化器 142 アンモニ
アコンプレッサ 143、144 アンモニア希釈器 147 アンモニア注入ノズル
フロントページの続き (72)発明者 山下 由香 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 岩瀬 徹哉 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 河崎 照文 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 石田 孝行 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 牧野 秀則 広島県呉市宝町6番9号 バブ日立エンジ ニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3K064 AA06 AB01 AC01 AE01 AE10 AF04 BA13 BA24

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧の火炉を内包する圧力容器であっ
    て、火炉からの伝熱を遮断するために火炉と圧力容器と
    の間に冷却用気体の流路を設け、該冷却用気体流路は、
    火炉と圧力容器との間に設けた冷却用気体の流路に向け
    て開口した少なくとも一つの冷却用気体噴出手段を設
    け、圧力容器の内側に噴出した冷却用気体が火炉に直接
    衝突しないように、前記冷却用気体噴出手段の冷却用気
    体の噴出中心軸を圧力容器の重心からずらして配置した
    ことを特徴とする圧力容器。
  2. 【請求項2】 冷却用気体の噴出手段の中心軸と圧力容
    器重心との距離である前記手段の偏心長さを、冷却用気
    体によって発生する回転モーメント(=前記偏心長さ×
    冷却用気体の質量流量×冷却用気体の噴出速度)の値を
    0以上とするように設定したことを特徴とする請求項1
    記載の圧力容器。
  3. 【請求項3】 複数の冷却用気体の噴出手段のそれぞれ
    の回転モーメントの和が0とならないようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の圧力容器。
  4. 【請求項4】 冷却用気体の噴出手段は圧力容器の上部
    に設けたことを特徴とする請求項1記載の圧力容器。
  5. 【請求項5】 火炉と圧力容器との間に設けた冷却用気
    体の流路に冷却用気体の噴出手段からの冷却用気体の流
    れを誘導するガイドベーンを配置したことを特徴とする
    請求項1記載の圧力容器。
  6. 【請求項6】 高圧の火炉を内包する圧力容器であっ
    て、火炉からの伝熱を遮断するために火炉と圧力容器と
    の間に冷却用気体の流路を設け、該冷却用気体流路は、
    冷却用気体が圧力容器の内壁近傍を通過する際に、平均
    流速(冷却用気体の体積流量/圧力容器と火炉との間の
    流路面積)以上となる構成を備えたことを特徴とする圧
    力容器。
  7. 【請求項7】 流動媒体を含む流動層を有する火炉と該
    火炉内の流動媒体を流動させ、燃料の流動燃焼を行うた
    めの空気供給手段を有し、該流動層中に伝熱管群を配置
    した加圧流動層ボイラにおいて、 該火炉内に該流動燃焼用空気を偏りを持たせて供給する
    ことにより該流動層の下部コーナーの一部分の流動を停
    滞または固定させる停滞層または固定層領域を形成させ
    ることを特徴とする加圧流動層ボイラ。
  8. 【請求項8】 火炉は、炉壁面を鉛直方向に向けて配置
    されたスレート構造の炉壁を備え、流動層の流動停滞層
    または固定層領域に流動層内伝熱管のベント部が配置さ
    れることを特徴とする請求項7記載の加圧流動層ボイ
    ラ。
  9. 【請求項9】 火炉底部に設けられる燃焼用空気噴出ノ
    ズルを火炉底部の中央部側にのみ配置したことを特徴と
    する請求項7記載の加圧流動層ボイラ。
  10. 【請求項10】 火炉出口の燃焼ガス出口流路に設けた
    アンモニア供給手段と当該アンモニア供給手段から燃焼
    ガス出口流路に向けてアンモニアを供給するアンモニア
    注入ノズルを備えたアンモニア注入装置において、 筒状のアンモニア供給手段からなり、該アンモニア供給
    手段の管軸方向に該アンモニア供給手段内の流路を二分
    する冷却水仕切板を取り付け、該冷却水仕切板に前記燃
    焼ガス出口流路に向けて開口した複数の孔を設けて前記
    アンモニア注入ノズルとすることを特徴とするアンモニ
    ア注入装置。
  11. 【請求項11】 冷却水仕切板とアンモニア供給手段の
    内壁は溶接で接合したことを特徴とする請求項10記載
    のアンモニア注入装置。
  12. 【請求項12】 アンモニア供給手段の先端部にはアン
    モニア注入ノズル底板が設置されていることを特徴とす
    る請求項10記載のアンモニア注入装置。
JP06545199A 1999-03-11 1999-03-11 加圧流動層ボイラ Expired - Lifetime JP4282035B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06545199A JP4282035B2 (ja) 1999-03-11 1999-03-11 加圧流動層ボイラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06545199A JP4282035B2 (ja) 1999-03-11 1999-03-11 加圧流動層ボイラ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008056723A Division JP4592775B2 (ja) 2008-03-06 2008-03-06 加圧流動層ボイラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000257808A true JP2000257808A (ja) 2000-09-22
JP4282035B2 JP4282035B2 (ja) 2009-06-17

Family

ID=13287532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06545199A Expired - Lifetime JP4282035B2 (ja) 1999-03-11 1999-03-11 加圧流動層ボイラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4282035B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018181002A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 株式会社Ihi 燃焼装置及びガスタービン
CN108758619A (zh) * 2018-05-08 2018-11-06 国家能源投资集团有限责任公司 循环流化床锅炉的外置式换热器
WO2023037644A1 (ja) * 2021-09-09 2023-03-16 中外炉工業株式会社 燃焼装置
WO2023095690A1 (ja) * 2021-11-24 2023-06-01 三菱重工業株式会社 アンモニア燃料供給ユニット、及びボイラシステム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018181002A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 株式会社Ihi 燃焼装置及びガスタービン
JP2018162723A (ja) * 2017-03-27 2018-10-18 株式会社Ihi 燃焼装置及びガスタービン
AU2018245202B2 (en) * 2017-03-27 2021-06-03 Ihi Corporation Combustion device and gas turbine
CN108758619A (zh) * 2018-05-08 2018-11-06 国家能源投资集团有限责任公司 循环流化床锅炉的外置式换热器
WO2023037644A1 (ja) * 2021-09-09 2023-03-16 中外炉工業株式会社 燃焼装置
WO2023095690A1 (ja) * 2021-11-24 2023-06-01 三菱重工業株式会社 アンモニア燃料供給ユニット、及びボイラシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4282035B2 (ja) 2009-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8959916B2 (en) Thermal power plant
US6019068A (en) Method and apparatus for injection of NOx reducing agent
KR100309959B1 (ko) 배열회수보일러
JP5142735B2 (ja) 石炭焚きボイラ
US9649594B2 (en) Dual injection grid arrangement
KR101910874B1 (ko) 화력발전소의 질소산화물처리장치
KR20010032847A (ko) 열회수 스팀 발생기 및 그 작동 방법
EP2857746B1 (en) Advanced ultra supercritical steam generator
JP2013509995A (ja) 二次燃焼排気を用いて含水尿素(尿素水溶液)をアンモニア蒸気に気化させるシステムおよび方法
JP7174208B2 (ja) 火力発電所の排ガス処理装置
JP2000065305A (ja) 貫流型ボイラ
KR100309208B1 (ko) 배열회수용 보일러
US8114359B2 (en) SNCR distribution grid
JP2000257808A (ja) 圧力容器、加圧流動層ボイラ及びアンモニア注入装置
CN1902457B (zh) 具有不同几何形状的喷嘴的吹灰器喷嘴组件
JP5417258B2 (ja) 噴霧ノズルを備えた燃焼装置
JP4592775B2 (ja) 加圧流動層ボイラ
JP2001272001A (ja) ボイラ装置
US20100288474A1 (en) Method and system for sealing an annulus
KR200264396Y1 (ko) 배기가스 덕트의 암모니아 공급장치
JP2005140370A (ja) 排熱回収ボイラ
CN210410147U (zh) 一种锅炉给水冷却sncr喷枪的装置
JP2000080926A (ja) 火力発電プラント及びその運転方法
JP2005265290A (ja) 減温装置
JPH08189603A (ja) 加圧流動層ボイラの炉底部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060217

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080730

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080924

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090311

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140327

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term