JP2000257402A - ブレードを封じ込むタービンシュラウド - Google Patents
ブレードを封じ込むタービンシュラウドInfo
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Abstract
ュラウドの提供。 【解決手段】 低圧タービンシュラウドは、周囲の環
状ケースに係合する対向した取付けレールを有する弧状
バックシートを含んでいる。このバックシートはレール
間に伸びる一体型構造の厚めのブレード封込めシールド
を含んでいる。そして、レール間でハニカムすり材がバ
ックシートに固定して接合されている。
Description
ンエンジンに係り、特にそのブレード封込めに係る。
連続的に流れるように連通させてファン、多段軸流圧縮
機、燃焼器、高圧タービン(HPT)および低圧タービ
ン(LPT)を含んでいる。運転中、空気が圧縮機で加
圧され、燃焼器で燃料と混合され点火されて燃焼ガスを
生成し、この燃焼ガスがHPTとLPTを通って下流に
流れ、これらHPTとLPTでガスからエネルギーが抽
出され、それぞれ対応する駆動軸を介して圧縮機とファ
ンに動力を与える。
も、運転中に回転する対応のロータまたはディスクから
半径方向外側に伸びるさまざまな形状のロータブレード
を含んでいる。ロータブレードは、エンジンの耐用寿命
中さまざまな理由で壊れ、その対応するロータディスク
から分離することがある。すると、解放されたブレード
が、遠心力により、半径方向外側に向けて、それを取り
囲んでいるステータケース中に推進または放出される。
これらいろいろなステータケースは、ブレード放出エネ
ルギーを消散させてブレードを封じ込めると共にエンジ
ンからブレードが解放されるのを防止するようにさまざ
まな形状をしている。
あり、異なった回転速度で作動し、したがって解放され
たときの放出エネルギー量もさまざまである。また、異
なるロータブレードはそれを取り囲むステータケースも
いろいろであり、それらステータケースの作動環境もフ
ァン、圧縮機およびLPTの場合の比較的低温の環境か
らHPTの最高温度の環境までさまざまである。
ードの半径方向外側チップとの半径方向のクリアランス
またはギャップを最小にすることによって最大になるの
で、これらケースはブレードチップとのクリアランスを
最小にしつつブレードに損傷を与えることなく時にはそ
れらの間の摩擦も許容するようにブレードチップを取り
囲む各種形態のブレードシュラウドを含んでいる。チッ
プの摩擦によりブレードシュラウドは損傷を受け、その
ような損傷が蓄積したときには周期的な補修のための運
転停止期間内にブレードシュラドを交換する。
るタービンケースはブレード放出エネルギーを消散させ
るためにそれぞれ相応する厚さになっている。HPTの
場合、ブレードシュラウドは、通常、実質的な強さをも
つ比較的厚い鋳造金属構造体であるので、ブレード封込
めに大いに貢献している。
常、ブレード放出エネルギーを消散させる能力があると
してもあまり大きくない、冷却されない軽量のシート金
属構造体である。典型的なLPTブレードシュラウド
は、軽量のハニカムすり材が取付けられたシート金属バ
ックシートの集合体である。このバックシートは前部レ
ールと後部レールをもっており、これらレールはケース
から半径方向内側に伸びる対応の前部および後部の取付
け用フックに適切に取付けられる。このバックシート
は、ケースに取付けるのに充分な剛性を提供すると共に
ブレードチップとの好ましいクリアランスを維持しつつ
もシュラウドの重量を最小にするように、たとえば約2
0ミルの厚さの薄いシート金属である。このシート金属
は、対応するフックに取り付けるのに充分な強度を提供
するようにレールの一方または両方で局部的に厚くして
もよい。
向に離れたレール間で極端に薄いことがあり、ダブラシ
ートを用いて補強される。このダブラシートは通常バッ
クシートの外側にろう付けその他の方法で固定されたも
う一枚の薄いシート金属片である。
ュラウドはいずれもそのブレード封じ込め能はごく僅か
である。ダブラはバックシートに、たとえばろう付けさ
れるが、ろう材は比較的脆性であり、ブレード放出の場
合このろう材は脆性亀裂を生じ易く、シュラウドの強度
を低下させる。
PTブレードシュラウドを提供することが望まれる。
は、取囲んでいる周囲の環状ケースに係合する対向した
取付けレールを有する弧状バックシートを含んでいる。
このバックシートはレール間に伸びる一体型構造の厚め
のブレード封込めシールドを含んでいる。そして、レー
ル間でハニカムすり材がバックシートに固定して接合さ
れている。
に、本発明の好ましい具体例について、添付の図面を参
照して以下に詳細に説明する。
12の回りで軸対称であるガスタービンエンジン10の
ひとつの具体例を概略的に示す。このエンジンは、連続
流れ連通関係で、ファン14、多段軸流圧縮機16、燃
焼器18、高圧タービン(HPT)20、および低圧タ
ービン(LPT)22を含んでいる。
焼器で燃料と混合され点火されて高温の燃焼ガス26を
生成し、この燃焼ガス26はHPT20とLPT22を
通って下流に流れ、これらHPTとLPTでガスからエ
ネルギーが抽出され、それぞれ圧縮機16とファン14
に動力が与えられる。燃焼ガス26は燃焼器から排出さ
れる際に最高の温度をもっているので、ロータブレー
ド、ステータベーンおよびブレードシュラウドを含むH
PT20は運転中圧縮機から抽気される圧縮空気24の
一部を用いて冷却される。LPT22に達した際燃焼ガ
ス26は温度が低くなっており、したがってLPTは通
常冷却されない。
応するロータディスク30から半径方向外側に伸びるい
くつかの列になったロータブレード28を含んでおり、
ロータディスク30は運転中ファン14に動力を与える
共通の駆動軸に連結・接合されている。
ス32も含んでおり、このケース32からはステータベ
ーン34の列の形態の対応するノズルが半径方向内側に
伸びており、これらステータベーン34はブレード列の
対応するものと協同してそれらの間に燃焼ガス用のチャ
ンネルを形成している。
ド36のひとつ以上の列が、ブレード放出事象の場合に
ブレード封込めに使用するために、ロータブレード28
のそれぞれの列を取囲んでケース32に取付けられてい
る。図1に示されているように、ロータブレード28の
ひとつは作動中に壊れてそれを取囲んでいるディスク3
0から分離されることがあり、こうして解放されたブレ
ードは遠心力Fにより半径方向外側に推進または放出さ
れ、最初に周囲のブレードシュラウド36に衝突し、次
に周囲のケース32に衝突する。
ドシュラウド36は円周方向で隣接する複数の弧状セグ
メントの形態であるのが好ましく、これらセグメントは
集合してブレード列の半径方向外側チップ(先端)の回
りで完全なリングを形成する。シュラウドは弧状バック
シート38を含んでおり、このバックシート38はその
軸方向の対向する両端に、ケース32と係合するよう
に、第一または前部取付け用レール40と第二または後
部取付け用レール42とをもっている。バックシートは
また一体型ブレード封込めシールド44も含んでおり、
このシールド44は一体となった、すなわちワンピース
構造体として2つのレール40、42の間で軸方向に伸
びている。バックシートのシールド部分は各々のレール
より選択的に厚くなっており、放出されたブレードのブ
レード封込めの際にケースと協同してブレード放出エネ
ルギーを消散する。
ール40、42の間で軸方向に、バックシート38の半
径方向内側の表面に直接固定して結合されたハニカム状
のすり材46も含んでいる。このすり材は通常のいかな
る形態でもよく、各バックシートセグメントの円周方向
の長さ全体にわたって伸びている。すり材46は適切な
高さをもっていて、その半径方向内側の表面がブレード
チップから適切に離隔されてそれらの間にクリアランス
ギャップが得られるようになっている。
は2つのレール40、42の間で軸方向に伸び、かつ、
円周方向は弧状セグメントの全体にわたって伸びてお
り、図2に示したブレードチップ上に直接整列されてい
る。シールドの大きさは、破壊した場合にブレード28
のひとつがシールドに対して放出された際エネルギーを
消散させるような厚さである。
ール40、42の間で軸方向に、またそれらに沿って円
周方向に連続で、実質的に一定の厚さAをもっているの
が好ましい。あるいは、シールド44は、ブレード封込
め能を提供するものであれば、軸方向に分割され円周方
向に伸びる複数の軽量にしたリブの形態であることもで
きる。
封込め能に加えて追加の能力を導入することが望ましい
ので、封込めシールド44は有効にブレード封込め材を
位置させつつも全体の重量を低減するためにバックシー
ト38の他の部分に比べて選択的に厚みをつけてある。
たとえば、封込めシールド44は、すり材46の厚さを
変化させないように、両方のレール40、42から半径
方向外側に伸びているのが好ましい。また、バックシー
ト38の半径方向内側の表面は2つのレールの少なくと
も一方、たとえば後部レール42から半径方向外側に凹
んでいるのが好ましい。
0はシールド44の凹んだ内面と同じ高さであり、シユ
ラウドの前部端をケーシングに取付けるのに適した最小
の厚さBをもっている。これに対応して、後部レール4
2はケース32にシュラウドの後部端を支持するように
選択されるより大きい厚さCをもっている。
部レール40および後部レール42にそれぞれ係合さ
せ、または取付けるように半径方向内側に伸び、かつ軸
方向で離隔された一体型の前部フック48および後部フ
ック50を含んでいる。これらレールをロックした状態
でフックに保持するために適した手段が設けられる。た
とえば、ほぼU字形のシート金属前部クリップ52を、
たとえばろう付けにより、前部レール40の頂部に付け
て前部フック48の先端と軸方向で係合させる。また、
後部レール42は、隣接するノズルベーン34の半径方
向外側バンドの前端に形成された対応するほぼU字形の
後部クリップ54によって後部フックに対して半径方向
に当接されて取り付けられる。
前部レール40より厚く、シールド44は前部レール4
0はもちろん後部レール42よりも厚い。この構成で
は、シユラウド36を対応するケースフック48、50
に取付ける際に必要とされるのに応じて前部レール40
の厚さBと後部レール42の厚さCとを選択的に最小化
し、一方前部と後部のレールの間には一体型の封込めシ
ールド部分の形態で選択的に厚くした中央領域を設けて
いる。
クシート38はLPT環境に適した任意の金属、たとえ
ば通常のコバルト合金HS188で形成した一体の、す
なわちワンピースのシート金属構造である。この封込め
シールド44は前部レール40の少なくとも3倍の厚さ
が好ましい。一例を挙げると、前部レールが約20ミル
の厚さで、後部レール42が約40ミルの厚さ、封込め
シールド44が約60ミルの厚さである。
ド部分より薄いが、このシールド部分のみがロータブレ
ード28の半径方向外側に配置されており、ケース32
との間に挟まれていて追加のブレード封込め能を提供し
ている。
36はそれを取囲むケース32と協同し、全体としてブ
レード封込め能を提供する。特に、フック48、50の
間のケース32は厚さDをもち、内側のシールド44
(厚さA)の半径方向外側に配置されている。ブレード
28の半径方向外側のシールド44とケース32との両
者は全体として、放出されたブレードのブレード封込め
のためにそのエネルギーを消散し、そして解放されたブ
レードの全部ではないとしてもほとんどがケースから解
放されるのを防止する。
56がケース32とシールド44との間の利用できる空
間に配置されており、この領域での熱による膨張と収縮
を制御して作動中のブレードチップギャップの変動を最
小にする。しかし、この断熱体はブレード封込め能がほ
とんどなく、ブレード封込めは主として、比較的に厚い
ケース32および協同する封込めシールド44によって
提供される。
点は、ブレード封込め能を発揮するために選択的に厚く
したバックシート38を導入した以外は通常の構成でこ
れらシュラウドを構成できることである。
来のシュラウドをより厚いシュラウド36と交換するこ
とによって、ケース32の厚さを変更することなく、ま
た支持フックおよびシュラウド36のシールド44以外
の部分の幾何学的形状を変更することなく、LPT22
をレトロフィットしてブレード封込め能または強度を増
大することが可能になる。通常タービンシュラウドは通
常のブレッドチップの摩擦のために定期的に交換される
ため、古い設計のタービンシュラウドを、利用可能な空
間内で、しかもシユラウドの設計に他のいかなる変更も
加えることなく、本発明の改良されたブレード封込めシ
ュラウド36と単に交換することができる。
り、従来のダブラは使用する必要がなくなる。バックシ
ート38のより厚い封込めシールド部分は、ブレード封
込め強度を最大にするべく厚さを増大するためにろう付
けその他の取り付けを必要とすることのない一体型のシ
ート金属であり、望ましくない脆性または亀裂の開始部
位を導入することがない。
厚さは、所望の半径方向チップクリアランスを変化させ
ることにより空気力学的効率に悪影響を与えることのあ
る運転中の望ましくない熱勾配を導入したり、疲労寿命
に影響し得る望ましくない熱応力を導入したりしない。
ついて説明して来たが、本明細書の教示により当業者に
は本発明の他の修正が明らかであり、したがって、その
ような修正は本発明の真の思想と範囲内に入るものとし
て特許請求の範囲によって保護されることが望まれる。
ードシュラウドを有する低圧タービンを含むガスタービ
ンエンジンのひとつの具体例に関する一部概略的な立面
断面図である。
ードシュラウドの一部分の拡大図である。
ュラウドのいくつかの弧状セグメントのひとつの等角図
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 環状のケースに取付けてロータブレード
列を取囲むことができる低圧タービンシュラウドであっ
て、 軸方向で対向する両端に前記ケースに係合させるための
前部および後部取付け用レールを有し、かつそれらの間
で一体構造として軸方向に伸びる厚めのブレード封込め
シールドを有している弧状バックシートと、 前記レール間で前記バックシートの半径方向内側の表面
に固定して接合されたすり材とを含んでなるシュラウ
ド。 - 【請求項2】 前記シールドが前記レール間で軸方向
に、かつそれらに沿って円周方向に伸びており、前記ブ
レードのひとつがシールドに向けて放出された際にエネ
ルギーを消散するような厚さである、請求項1記載のシ
ュラウド。 - 【請求項3】 前記シールドが前記レール間で軸方向
に、かつそれらに沿って円周方向に連続であり、前記厚
さが一定である、請求項2記載のシュラウド。 - 【請求項4】 前記シールドが前記両方のレールより半
径方向外側に伸びている、請求項3記載のシュラウド。 - 【請求項5】 前記バックシートの内側表面が前記レー
ルの少なくともひとつより凹んでいる、請求項4記載の
シュラウド。 - 【請求項6】 前記後部レールが前記前部レールより厚
く、前記シールドが前記後部レールより厚い、請求項5
記載のシュラウド。 - 【請求項7】 前記ケースと組み合わせられており、前
記ケースが、前記シールドの半径方向外側で、全体とし
て、前記放出されたブレードを封じ込めるためにエネル
ギーを消散するような厚さである、請求項6記載のシュ
ラウド。 - 【請求項8】 前記ケースが前記前部および後部レール
とそれぞれ係合するように半径方向内側に伸びる前部お
よび後部フックを含んでおり、さらに前記レールを前記
フック上に保持する手段も含んでいる、請求項7記載の
組み合わせ。 - 【請求項9】 前記バックシートが一体型のシート金属
であり、前記シールドが前記前部レールより少なくとも
3倍厚い、請求項8記載の組み合わせ。 - 【請求項10】 低圧タービンをレトロフィットしてそ
のブレード封込め強度を増大させる方法であって、前記
ケースの厚さを変更することなく、より薄いシュラウド
を請求項6記載の前記厚めのシュラウドと交換すること
からなる方法。
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