JP2000254999A - 耐傷付き性に優れた塗装鋼板 - Google Patents

耐傷付き性に優れた塗装鋼板

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JP2000254999A
JP2000254999A JP11059685A JP5968599A JP2000254999A JP 2000254999 A JP2000254999 A JP 2000254999A JP 11059685 A JP11059685 A JP 11059685A JP 5968599 A JP5968599 A JP 5968599A JP 2000254999 A JP2000254999 A JP 2000254999A
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JP
Japan
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steel sheet
coated steel
coating
layer
scratch resistance
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Application number
JP11059685A
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Inventor
Hirokazu Yano
矢野  宏和
Yoshikatsu Udagawa
佳克 宇田川
Tetsuo Sakai
哲男 坂井
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】切板状のプレコート鋼板の輸送時に発生する、
裏面塗膜剥離が原因と思われる上塗り塗膜層への転写の
ない塗装鋼板を提供する。 【解決手段】裏面塗膜層の20℃での破断強度が30N
/mm2以上、20℃での弾性率が1800N/mm2
上、上塗り塗膜層との動摩擦係数が0.3以下にした。
また、裏面塗膜層に0.3〜2.0重量%のポリオレフ
ィン系ワックスを添加してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯機、乾燥機、
冷蔵庫外板、電子レンジ外板等の各種家電機器、器物に
適用される耐傷付き性に優れた塗装鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】各種家電機器、器物などに適用される塗
装鋼板として、加工後に塗装するポストコート方式に比
べて生産性、経済性に優れるプレコート方式(連続塗装
設備によりコイルのまま塗装焼付される)によるものが
広く普及されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】比較的柔らかい上塗り
塗膜を有するプレコート鋼板では、輸送時の振動により
上塗り塗膜面と裏面が擦り合わされ、裏面塗膜が剥離し
て上塗り塗膜面に転写する問題があった。本発明は、こ
のような問題を解消するべく案出されたものであり、裏
面塗膜が上塗り塗膜へ転写しない耐傷付き性に優れた塗
装鋼板を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、その目的を達
成するため、プレコート鋼板における裏面塗膜層の20
℃での破断強度が30N/mm2以上、20℃での弾性
率が1800N/mm2以上、上塗り塗膜層との動摩擦
係数が0.3以下にした。また、裏面塗膜層には0.3
〜2.0重量%のポリオレフィン系ワックスを添加して
もよい。
【0005】
【発明の実施の形態】裏面塗料は、熱硬化後の塗膜層の
20℃での破断強度が30N/mm2以上、20℃での
弾性率が1800N/mm2以上、上塗り塗膜層との動
摩擦係数が0.3以下のものを用いる。裏面塗膜層の2
0℃での破断強度が30N/mm2以上あれば、塗膜中
の応力により破断や剥離を発生せず、30N/mm2
満では裏面塗膜が破断し、その部位に応力が集中して塗
膜剥離を発生する。
【0006】裏面塗膜層の20℃での弾性率が1800
N/mm2以上あれば、応力に対する変形が少なく、1
800N/mm2未満では応力により塗膜の僅かな凹凸
の隙間が変形し、上塗り塗膜と裏面塗膜が吸盤状に強く
圧着される。この状態で振動を受けると圧着部に応力が
集中し、上塗り塗膜よりも脆い裏面塗膜が破断、剥離し
易くなるものと考える。
【0007】上塗り塗膜層との動摩擦係数が0.3以下
となるように調整する。動摩擦係数が0.3を越えると
滑り性が悪く、破断強度や弾性率を満足しても上塗り塗
膜面と裏面塗膜面の接触部に応力が集中し、裏面塗膜で
破断、剥離したものが上塗り塗膜へ転写され易くなる。
動摩擦係数を0.3以下にするには、裏面塗膜中に0.
3〜2.0重量%のポリオレフィン系ワックスを添加す
る。ワックスの添加量が0.3重量%未満では充分な潤
滑効果が得られず、ワックスの添加量が2.0重量%を
越えると塗膜表面に析出するワックス量が多くなり、潤
滑性は向上するもののブロッキングが発生し易くなる。
【0008】ポリエチレン系ワックスは天然ワックス、
合成ワックス、酸化ポリエチレンワックスなど通常使用
されているものでよい。ポリエチレン系ワックスを用い
るのは、例えば四フッ化エチレン等のフッ素系も考えら
れるものの、ロールに巻き付くなどメンテナンス上の注
意が必要であること、フッ素系ワックスが高価であるこ
との理由による。
【0009】裏面塗膜層を形成するための塗料の樹脂系
はとくに限定されない。ポリエステル樹脂、エポキシ変
性ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂など汎用されている
ものでよい。樹脂種、ガラス転移温度、分子量、硬化
剤、顔料、などを調整し、弾性率及び破断強度を満たす
ようにする。塗膜厚もとくに限定せず、2〜10μm程
度の通常の乾燥塗膜厚でよい。上塗り塗膜層の樹脂系も
とくに限定されない。ポリエステル樹脂、高分子ポリエ
ステル樹脂などの汎用されている家電用プレコート用の
ものを5〜20μm程度の乾燥塗膜厚にすればよい。
【0010】塗装原板は、亜鉛系めっき鋼板、アルミニ
ウムめっき鋼板、ステンレス鋼板などの何れでもよく、
リン酸塩処理、塗布型クロメート処理等の前処理を施し
たものが適用できる。塗装方法は、連続塗装設備におけ
るロールコート等の公知方法でよい。
【0011】
【実施例】板厚0.5mm、片面当りの付着量45g/
2の亜鉛めっき鋼板に、塗布型クロメート処理を施
し、熱硬化型エポキシ変性ポリエステル樹脂塗料を乾燥
塗膜厚で5μmになるように塗装し、最高到達板温が2
15℃になるように30秒間焼き付けた。その上に表1
に示す上塗り塗膜層を乾燥膜厚で13μmになるように
塗装し、最高到達板温が230℃になるように40秒間
焼き付けた。一方、上塗り塗装と同時に、表2に示す裏
面塗料を乾燥塗膜厚で5μmになるように塗装し、上塗
り塗装と同時に焼き付けた。得られた塗装鋼板について
動摩擦係数、塗膜転写性、耐ブロッキング性を調査し
た。調査結果を表3に示す。なお、表1及び表2の各機
械特性は、万能型引張り試験機GT2000(島津製作
所製)を用いて厚さ20μm、幅5mmの遊離塗膜を、
20℃、チャック間距離30mm、引張り速度10mm
/分で試験した値を示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】各特性評価方法を以下に示す。 (1)動摩擦係数 摩擦測定機TR型(東洋精機製)を用いて、20℃での
動摩擦係数を測定した。 (2)塗膜転写性 塗装鋼板を直径88mmに複数個打抜き、上塗り塗膜と
裏面塗膜を向かい合せて接し、500g荷重のまま10
0サイクル/分で25回往復振動させた後の外観を次の
基準で評価した。 ○;塗膜転写なし △;僅かに塗膜転写が認められる ×;塗膜転写が顕著に認められる
【0016】(3)耐ブロッキング性 塗装鋼板を50×50mmに切断し、上塗り塗膜と裏面
塗膜を向かい合せて接し、20kg/cm2、50℃、
24時間加圧し、冷却後ブロッキング状態を次の基準で
評価した。 ○;ブロッキングなし △;軽度のブロッキングが認められるが容易に離脱でき
る ×;強いブロッキングで剥がれない
【0017】表1から判るように、裏面塗膜層の破断強
度が30N/mm2以上、弾性率が1800N/mm2
上、動摩擦係数が0.3以下である1〜13は、塗膜転
写がなく、耐ブロッキング性も良好であった。他方、前
述の範囲を外れた14〜24は塗膜転写が発生するもし
くはブロッキングが発生する等で満足な性能が得られな
かった。
【0018】
【発明の効果】以上のとおり本発明の耐傷付き性に優れ
た塗装鋼板は、輸送時の振動でも裏面塗膜剥離による上
塗り塗膜層への転写が発生せず、耐傷付き性部材として
好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 哲男 千葉県市川市高谷新町7番地の1日新製鋼 株式会社技術研究所塗装・複合材料研究部 内 Fターム(参考) 4D075 AC22 BB26Y BB26Z BB74X CA08 CA13 DA06 DB04 DB05 DB07 DC18 EA07 EB13 EB33 EB35 EB38 EB52 EB53 4F100 AB03A AB18 AK01B AK01C AK41 AK53 AL06 BA04 BA10C BA10D BA13 CC03B CC03C CC03D EH46 EH71 EJ69 GB48 JB13B JB13C JK01 JK07 JK14 JK16C YY00 YY00C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板表面に、熱硬化型樹脂下塗り塗膜層
    と、熱硬化型樹脂上塗り塗膜層を順次形成し、鋼板裏面
    に熱硬化型裏面塗膜層を形成した塗装鋼板において、裏
    面塗膜層の20℃での破断強度が30N/mm2以上、
    20℃での弾性率が1800N/mm2以上、上塗り塗
    膜層との動摩擦係数が0.3以下にすることを特徴とす
    る耐傷付き性に優れた塗装鋼板。
  2. 【請求項2】裏面塗膜層に0.3〜2.0重量%のポリ
    オレフィン系ワックスを添加したことを特徴とする請求
    項1記載の耐傷付き性に優れた塗装鋼板。
JP11059685A 1999-03-08 1999-03-08 耐傷付き性に優れた塗装鋼板 Pending JP2000254999A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013184397A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Nisshin Steel Co Ltd 塗装金属板
JP2014144604A (ja) * 2013-01-30 2014-08-14 Nisshin Steel Co Ltd 塗装金属板

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013184397A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Nisshin Steel Co Ltd 塗装金属板
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