JP2000254843A - 自動円筒研削装置並びにそれに用いるケレ及びケレ開閉装置 - Google Patents

自動円筒研削装置並びにそれに用いるケレ及びケレ開閉装置

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JP2000254843A
JP2000254843A JP5844799A JP5844799A JP2000254843A JP 2000254843 A JP2000254843 A JP 2000254843A JP 5844799 A JP5844799 A JP 5844799A JP 5844799 A JP5844799 A JP 5844799A JP 2000254843 A JP2000254843 A JP 2000254843A
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gripper
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center
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JP5844799A
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Kenichiro Iai
健一郎 井合
Akira Bano
明 万尾
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YKK Corp
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  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの供給から外径研削加工及び加工済み
ワークの回収まで自動的に、かつ外径研削加工を高精度
で行なえる自動円筒研削装置及びそれに用いるケレとケ
レ開閉装置を提供する。 【解決手段】 両センタ円筒研削盤30と;スナップ式
のケレ1と;ケレ載置部21に載置されているケレに向
って前後進自在なケレ開閉具23を備えたケレ開閉装置
20と;ケレ開閉装置と両センタ円筒研削盤との間で往
復移動自在な2本のグリッパ15a、15bを有するワ
ーク操作装置10とを備え、両センタ円筒研削盤の位置
で、一方のグリッパで研削加工を終了したケレ付きワー
クを両センタ円筒研削盤から取り外し、他方のグリッパ
で未加工のケレ付きワークを取り付ける操作と、ケレ開
閉装置の位置で、一方のグリッパで研削加工済みのワー
クをケレから取り外し、他方のグリッパで未加工のワー
クを保持し、加工ワークを取り外したケレに取り付ける
操作とを順次繰り返し行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貫通孔を持つ小径
のワーク(被研削物)、特に光ファイバを接続するため
に用いられる光コネクタの精密フェルールの外径研削加
工を行なう自動円筒研削装置並びにそれに用いるケレ
(回し金)及びケレ開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】貫通孔を持つ小径のワークの代表例に光
通信用のコネクタのフェルール(キャピラリー)があ
り、これらの大きさは、タイプによっても異なるが、一
般に外径は約2.5mm、孔径は約0.125mm、長
さは約10mm程度の小さなもので、加工精度は孔径を
基準にして外径の同心度、外径の真円度、外径の円筒度
に高精度を要求される。フェルールは一般にセラミック
スで作製されることが多いので、その外径研削加工には
一般にダイヤモンド砥石が用いられている。
【0003】従来、上記のような光コネクタ用フェルー
ルに代表される貫通孔を持つ小径のワークを両センタで
支持して研削する場合、ワークを全自動で供給搬出せし
めることは非常に難しく、作業者の手によってワークに
ケレ(回し金)を取付けてからパレットに整列させ、こ
れを両センタ円筒研削盤の両センタ間に差し込みセット
する手作業が殆どであった。このように、手作業で研削
加工の種々の作業を行なう場合、ケレの取付け不良によ
る同心度・真円度の悪化や、センター押しの不良による
円筒度の悪化という問題を生ずる。それに加えて、両セ
ンタに小さなワークを手で挿入する作業は非常に難し
く、高度な熟練を要するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のような手作業に
よるワークとケレの取付け及びこれを両センタ円筒研削
盤にセットする場合の作業性や加工精度等の問題を改善
するため、特開平5−220661号には、スナップ式
回し金置場にスナップ式回し金を固定し、これに開閉プ
ッシャーを押し込んで開いた状態でチャック部の孔にワ
ークを挿入し、開閉プッシャーを後退させることにより
回し金でワークを緊縮保持する構造の装置が開示されて
いる。しかしながら、ここに開示されている回し金は、
チャック部の孔が開閉用凹部が形成された一端側に近い
位置に形成され、偏心しているために、高い加工精度が
得られ難いという問題がある。また、回し金を繰り返し
使用していると、チャック部の孔内周面が偏摩耗し易い
という問題があり、それに伴ってセンタの位置決め不良
や研削加工品質の低下といった問題を生ずる。
【0005】従って、本発明の目的は、前記したような
問題もなく、ワークの供給、ワークとケレの取付け、ケ
レ付きワークの両センタ円筒研削盤へのセットと取外
し、研削加工済みのワークのケレからの取り外し等の作
業を自動的に効率良く行なえ、また外径研削加工を高精
度で行なえ、省人化、低コスト化を図れる自動円筒研削
装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、こ
のような自動円筒研削装置に好適に用いることができる
ケレの自動開閉装置、並びにワークの取付け、取外しが
容易で、しかも偏心することなく滑らかにワークを回転
できるケレを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、両センタ円筒研削盤と;ワークチ
ャック部の孔部を有し、該孔部を通るように一端部から
他端部近傍にかけてスリットが形成され、上記孔部にワ
ークを挟持するように構成されたスナップ式のケレと;
該ケレを載置するケレ載置部を有し、該ケレ載置部に載
置されているケレに向って前後進自在なケレ開閉具を備
えたケレ開閉装置と;該ケレ開閉装置と上記両センタ円
筒研削盤との間で往復移動自在な少なくとも2本のグリ
ッパを備え、上記両センタ円筒研削盤の位置で、一方の
グリッパで研削加工を終了したケレ付きワークを両セン
タ円筒研削盤から取り外し、他方のグリッパで未加工の
ケレ付きワークを取り付ける操作と、上記ケレ開閉装置
の位置で、一方のグリッパで両センタ円筒研削盤から取
り外したケレ付きワークのケレから加工ワークを取り外
し、他方のグリッパで未加工のワークを保持し、加工ワ
ークが取り外されたケレに取り付ける操作とを順次繰り
返し行なうように構成されたワーク操作装置とを備えて
いることを特徴とする自動円筒研削装置が提供される。
【0007】好適な態様によれば、前記ワーク操作装置
は、水平方向及び垂直方向に回動自在なアーム部を有
し、該アーム部の先端部に一対のグリッパが回動自在に
装着されている。このようなロボットハンド機構を用い
ることにより、省スペース化も図ることができる。本発
明の自動円筒研削装置のより好適な態様は、完全自動化
のために、さらに前記グリッパの移動経路上の所定位置
に未加工ワークを供給するパーツフィーダを備えてい
る。
【0008】さらに本発明によれば、前記のような自動
円筒研削装置に好適に用いることができるケレ及びケレ
開閉装置も提供される。ケレ開閉装置は、ストッパ部が
配設されたケレ載置部と、該ケレ載置部に載置されるケ
レに向って前後進自在に配設された先端が略楔形状のケ
レ開閉具と、上記ケレ載置部に載置されるケレの孔部に
面するように配設されたワーク検知手段とを備えること
を特徴としている。一方、ケレは、略中心部に孔部を有
し、該孔部を通るように一端部から他端部近傍にかけて
スリットが形成されていると共に、該スリットの開口端
縁部が拡大された拡開部に形成されていることを特徴と
している。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、自動化のためワークの
脱着が容易なヘアピン型もしくはスナップ式のケレを用
い、またケレ開閉装置によりケレへのワークの脱着を自
動的に行なうと共に、2個のケレを交互に使用し、両セ
ンタ円筒研削盤から研削加工を終了したケレ付きワーク
の取外しと未加工のケレ付きワークのセット並びにケレ
から研削加工したワークの取外し回収と未加工ワークの
取付けをロボットハンドのグリッパによるハンドリング
によって交互に自動的に行なうことを基本的な特徴とし
ている。また、ワークの供給整列はパーツフィーダを用
いて自動的に行なうことも特徴としている。それによっ
て、ワークの供給からケレへの取付け、外径研削加工及
び研削加工済みのワークの回収まで全自動で行なうこと
ができ、無人運転で24時間稼動を達成することができ
る。
【0010】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ、
本発明についてさらに詳細に説明する。図1は、本発明
に係る自動円筒研削装置の全体構成を概略的に示してお
り、図中、符号10は研削加工を終了したケレ付きワー
クの両センタ円筒研削盤からの取外し、未加工のケレ付
きワークの取付け、並びに研削加工したワークのケレか
らの取外し回収と未加工ワークの再取付けなどのワーク
ハンドリングを行なうワーク操作装置であり、ロボット
ハンド機構を有している。一方、符号20はケレへのワ
ークの脱着を行なうためのケレ開閉装置、符号30は両
センタ円筒研削盤、符号40はパーツフィーダを示して
いる。パーツフィーダ40の側部には、研削加工したワ
ークを回収するための製品回収箱42及び加工前後の不
良品を収容するための不良品収容箱43が配置されてい
る。
【0011】ワーク操作装置10は、基台11上に配設
された旋回台12と、その上に垂直方向に回動自在(も
しくは傾動自在)に取り付けられた下部アーム部13
と、該下部アーム部13の上部に同様に垂直方向に回動
自在(もしくは傾動自在)に取り付けられた上部アーム
部14と、該上部アーム部14の先端部にアーム軸線の
回りに回動自在に装着された一対のグリッパ15a,1
5bとから構成されている。ワーク操作装置10の作動
については後に詳述する。なお、ケレ開閉装置20のケ
レ載置部21、両センタ円筒研削盤30の研削加工部
(ワーク取付け位置)、パーツフィーダ40のワーク供
給位置41及び製品回収箱42は、いずれもグリッパ1
5a、15bの移動経路上にある。また、被研削物が光
コネクタ用フェルール100の場合、図2に示すように
貫通孔101には小径部102と大径部103があるの
で、ワーク供給位置41に常に一定の方向を向いてフェ
ルール100が供給されるように、パーツフィーダ40
にはフェルール方向検知手段(図示せず)が装着され、
方向違いのフェルール100はパーツフィーダ40内に
落下させるように構成されている。なお、パーツフィー
ダ40には、図示されていないが、未加工ワークを供給
する供給シュート及びその上流には未加工ワーク貯蔵部
がある。
【0012】図3はケレ1とそれに対するフェルール1
00の取付け方向を示している。ケレ1は、略中心部に
ワークチャック用の孔部2を有し、該孔部2を通るよう
に一端部から他端部近傍にかけてスリット3が形成され
ており、該スリットの開口端縁部はV字状拡開部4に形
成され、孔部2の他端側のスリットは鋭角な略三角形状
3aに形成され、押し拡げ易く、かつばね効果を充分に
発揮できるように構成されている。好ましくは、ケレ1
を回転させるときにワークに均等な回転力が作用するよ
うに、孔部2の中心はケレ1の重心位置となるように設
計する。また、三角形状スリット3aの周囲の外形は、
ケレ載置部21の一対のストッパ22により固定し易い
ようにテーパが付けられている。ケレ1の孔部2の径は
ワークの外径よりも小さく形成され、この孔部2にワー
クをスナップ式に挟持できるように構成されている。ケ
レ1は、ケレ開閉装置20のケレ開閉具23の楔形突出
部24をV字状拡開部4に押し込むことによって押し拡
げられ、これによって径が大きくなった孔部2にワーク
を挿入した後、ケレ開閉具23の楔形突出部24を後退
させることによってワークを安定してしっかりと挟持で
きる。なお、ワークがフェルール100の場合、小径部
102が上を向くように挿入し、大径部側端部を挟持す
る。
【0013】次に、ケレ開閉装置20について図4乃至
図6を参照しながら説明する。ケレ載置部21の前端縁
部は僅かに上方に突出されてストッパ壁21aが形成さ
れており、これは載置されるケレ1の一端面のストッパ
として機能する。また、ケレ1が載置される位置の上記
ストッパ壁21aの近傍には、所定の間隔で一対のスト
ッパ22が突設されており、これらは載置されるケレ1
の横ずれを防止する機能も有する。一方、ケレ載置部2
1の後端縁部には、ケレ1のV字状拡開部4の両端部の
間隔に対応する間隔の二股状の後部ストッパ26が昇降
自在に配設されており、これはシリンダ27により作動
される。符号25は、載置されるケレ1の孔部2に面す
るようにケレ載置部内所定位置に配設されたフェルール
検知用リミットスイッチである。一方、ケレ載置部21
の後方に配設されているケレ開閉具23は前方に突設さ
れた楔形突出部24を有し、この楔形突出部24の先端
がケレ載置部21に載置されるケレ1のV字状拡開部4
に臨むような位置に配設されている。楔形突出部24の
先端部の角度は、ケレ1のV字状拡開部4の角度と等し
いか、あるいは若干大きくなるように形成されている。
ケレ開閉具23は、ガイドレール29上に摺動自在に載
置されたガイド体28に固定されている。
【0014】ケレ1に対するワーク(フェルール10
0)の脱着動作について説明すると、まずケレ1からフ
ェルール100を取外す場合、図4に示すように、ワー
ク操作装置10の一方のグリッパ15bがケレ付きフェ
ルール100をケレ載置部21に載置する。このとき、
グリッパ15bはフェルール100を把持したまま静止
し、後部ストッパ26は下降した位置にあり、またケレ
開閉具23も図5に示すように後退した位置にある。ケ
レ付きフェルール100がケレ載置部21に載置される
と、フェルール検知用リミットスイッチ25がフェルー
ル100を検知するので、その出力信号に応じてケレ開
閉具23が所定距離だけ矢印方向に前進し、図6に示す
ように、楔形突出部24がケレ1のV字状拡開部4を押
し拡げる。その結果、ケレ1の孔部2の径も大きくな
り、挟持力がなくなるので、グリッパ15bがフェルー
ル100のみを持ち上げ、ケレ1から取外す。フェルー
ル検知用リミットスイッチ25がフェルール100の不
存在を検知すると、その出力信号に応じてシリンダ27
が作動して後部ストッパ26を所定高さだけ上昇させる
と共に、ケレ開閉具23が当初の位置まで後退し、ケレ
1からのフェルール100の取外し工程が終了する。
【0015】ケレ1へのフェルール100の取付けの場
合、上記手順とは逆に、まずケレ開閉具23が前進して
ケレ1を押し拡げ、未加工のフェルール100を把持し
た一方のグリッパ(15a)が押し拡げられたケレ1の
孔部2にフェルール100を挿入する。フェルール検知
用リミットスイッチ25がフェルール100を検知する
と、その出力信号に基づいてシリンダ27が作動し、後
部ストッパ26が当初の高さまで下降すると共に、ケレ
開閉具23が当初の位置まで後退する。これによって、
フェルール100はケレ1の孔部2に挟持された状態と
なる。そこで、グリッパ(15a)はケレ1が取付けら
れたフェルール100を持ち上げ、両センタ円筒研削盤
30の方へ旋回移動し、ケレ付きフェルールの両センタ
円筒研削盤30へのセットを行なう。
【0016】両センタ円筒研削盤30は、従来の装置と
同様であり、図7に示すように、ケレ1が取付けられて
いるフェルール100は、回転体31の中心部から突出
している固定センタ32と心押台36側の心押センタ3
3によって支持され、回転体31に取付けられている回
し棒34がケレ1と係合して回転力を伝達し、フェルー
ル100を回転させる。この状態で、回転しているダイ
ヤモンド砥石35がフェルール100の外周面と接触す
るまで横方向に前進し(図7は上から見た図である)、
フェルール100の外径研削加工を行なう。なお、心押
センタ33は、ダイヤモンド砥石35が当たらないよう
に砥石側の表面部が切り欠かれ、断面略半円形の形状に
形成されている。
【0017】次に、ワーク操作装置30の作動について
説明する。説明の便宜上、両センタ円筒研削盤30に対
する動作から始めると、外径研削加工を終了したフェル
ール100を両センタ円筒研削盤30から取外すため
に、図8に示すように、一方のフリーのグリッパ15b
が上方からフェルール100に接近する(図8は側方か
ら見た図である)。なお、一対のグリッパ15a,15
bの指先部の面は互いに平行であるが、これらグリッパ
を結ぶ線とは所定の角度をなしてずれており、一方のグ
リッパ15bがフェルールに接近するときに他方のグリ
ッパ15aが心押台36に当たらないように工夫されて
いる。グリッパ15bがフェルール100を把持する
と、心押センタ33が後退し、グリッパ15bがケレ付
きフェルール100を固定センタ32から外し、上方に
持ち上げる。次いで、グリッパ15a,15bが互いに
半回転し、未加工のケレ付きフェルール(図示の都合
上、図8では省略されている)を把持する他方のグリッ
パ15aが両センタ間の上方に位置する。次いで、グリ
ッパ15aが下降して未加工のケレ付きフェルール10
0を固定センタ32にセットする。このとき、フェルー
ル100の大径部103(図2参照)が固定センタ32
と係合する。次に、心押センタ33が前進して両センタ
間にケレ付きフェルール100がセットされると、グリ
ッパ15aはフェルール100を離し、上昇する。フェ
ルール100の外径研削加工が行われている間に、ワー
ク操作装置10はグリッパ15a,15bがケレ開閉装
置20の上方に位置するまで旋回し、次の作業を行な
う。
【0018】ケレ開閉装置20においては、上記のよう
に研削加工を終了したケレ付きフェルール100を把持
するグリッパ15bが下降し、図4に示すように、ケレ
載置部21に上記ケレ付きフェルール100を載置す
る。次いで、既に説明したように、ケレ開閉具23が前
進してその楔形突出部24によりケレ1を押し拡げ、グ
リッパ15bは加工済みフェルール100のみを把持し
た状態で上昇し(ケレ1はケレ載置部21に載置された
ままの状態)、製品回収箱42の上方に位置するまで旋
回し、加工済みフェルール100を離して製品回収箱4
2内に落とす。次いで、他方のフリーのグリッパ15a
がパーツフィーダ40のワーク供給位置41の上方に位
置するまで旋回した後、下降してワーク供給位置41に
ある未加工フェルール100を把持し、持ち上げる。こ
の時、ワーク供給位置に配設された検知手段(図示せ
ず)がフェルールが取り上げられたことを検知し、その
出力信号に応じてケレ開閉具23が前進し、その楔形突
出部24によりケレ載置部21上のケレを押し拡げた状
態に待機する。次いで、未加工フェルール100を把持
するグリッパ15aはケレ載置部21まで移動し、押し
拡げられた状態のケレ1の孔部2に未加工フェルール1
00を挿入する。すると、既に説明したようにケレ開閉
具23が後退して、未加工フェルール100はスナップ
式にケレ1に取付けられた状態となるので、グリッパ1
5aはケレ付きフェルール100を持ち上げ、両センタ
円筒研削盤30の上方所定位置まで旋回し、既に説明し
たように研削加工を終了したケレ付きフェルールと未加
工のケレ付きフェルールの取換え作業を行なう。このよ
うにして、フェルールの外径研削加工を連続的に行なう
ことができ、人手を要するのは1日に1回もしくは数回
の製品回収箱と空箱の交換及びパーツフィーダ40(未
加工ワーク貯蔵部)への未加工フェルールの投入だけで
ある。あるいは、パーツフィーダ40への未加工フェル
ールの投入は、フェルール製造ラインから搬送手段によ
り自動的に搬送するようにすることも可能である。
【0019】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されるものではな
く、種々の設計変更が可能である。例えば、前記実施例
ではフェルールの外径研削加工について説明したが、両
センタ円筒研削盤で外径研削加工を行なう全ゆるワーク
に適用できる。また、ワーク操作装置10としては前記
したようなロボットハンド構造が省スペース等の点で極
めて有利であるが、原理的には一方のグリッパに研削加
工を終了したワークの回収を担当させ、他方のグリッパ
に未加工ワークのケレへの取付け及び両センタ円筒研削
盤への取付けを担当させる二系列とすることも可能であ
る。さらに、ケレによるワークの保持力は、ケレの大き
さと板厚、チャック部の孔径、スリットの長さ等を変更
することによって、研削加工するワークに応じて種々設
計変更可能である。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明は、自動化のため
ワークの脱着が容易なヘアピン型もしくはスナップ式の
ケレを用い、またケレ開閉装置によりケレへのワークの
脱着を自動的に行なうと共に、2個のケレを交互に使用
し、両センタ円筒研削盤から研削加工を終了したケレ付
きワークの取外しと未加工のケレ付きワークのセット並
びにケレから研削加工したワークの取外し回収と未加工
ワークの取付けをロボットハンドのグリッパによるハン
ドリングによって交互に自動的に行ない、また、ワーク
の供給整列をパーツフィーダを用いて自動的に行なうも
のであるため、ワークの供給からケレへの取付け、外径
研削加工及び研削加工済みのワークの回収まで全自動で
行なうことができ、作業が非常に難しいフェルールのよ
うな小径のワークでも、研削加工の標準化と確実化が実
現でき、全自動で高精度加工と生産性の向上、低コスト
化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動円筒研削装置の一実施例の全体構
成の概略斜視図である。
【図2】ワークの代表例としての光コネクタ用フェルー
ルの一例の断面図である。
【図3】本発明のケレの一実施例及びフェルールの取付
方向を示す斜視図である。
【図4】本発明のケレ開閉装置の一実施例とそれに対す
るグリッパの動作状態の一例を示す部分破断側面図であ
る。
【図5】図4に示すケレ開閉装置の平面図である。
【図6】図4及び図5に示すケレ開閉装置の作動を説明
するための部分平面図である。
【図7】両センタ円筒研削盤の主要部を示す部分平面図
である。
【図8】両センタ円筒研削盤に対するケレ付きワークの
取外し及び取付けの動作を説明するための部分側面図で
ある。
【符号の説明】
1 ケレ 2 孔部 3、3a スリット 4 V字状拡開部 10 ワーク操作装置 12 旋回台 13 下部アーム部 14 上部アーム部 15a,15b グリッパ 20 ケレ開閉装置 21 ケレ載置部 21a ストッパ壁 22 ストッパ 23 ケレ開閉具 24 楔形突出部 25 フェルール検知用リミットスイッチ 26 後部ストッパ 30 両センタ円筒研削盤 31 回転体 32 固定センタ 33 心押センタ 40 パーツフィーダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両センタ円筒研削盤(30)と;ワーク
    チャック部の孔部(2)を有し、該孔部(2)を通るよ
    うに一端部から他端部近傍にかけてスリット(3,3
    a)が形成され、上記孔部(2)にワークを挟持するよ
    うに構成されたスナップ式のケレ(1)と;該ケレ
    (1)を載置するケレ載置部(21)を有し、該ケレ載
    置部(21)に載置されているケレ(1)に向って前後
    進自在なケレ開閉具(23,24)を備えたケレ開閉装
    置(20)と;該ケレ開閉装置(20)と上記両センタ
    円筒研削盤(30)との間で往復移動自在な少なくとも
    2本のグリッパ(15a,15b)を備え、上記両セン
    タ円筒研削盤(30)の位置で、一方のグリッパで研削
    加工を終了したケレ付きワークを両センタ円筒研削盤か
    ら取り外し、他方のグリッパで未加工のケレ付きワーク
    を取り付ける操作と、上記ケレ開閉装置(20)の位置
    で、一方のグリッパで両センタ円筒研削盤から取り外し
    たケレ付きワークのケレから加工ワークを取り外し、他
    方のグリッパで未加工のワークを保持し、加工ワークが
    取り外されたケレに取り付ける操作とを順次繰り返し行
    なうように構成されたワーク操作装置(10)とを備え
    ていることを特徴とする自動円筒研削装置。
  2. 【請求項2】 前記ワーク操作装置(10)が、水平方
    向及び垂直方向に回動自在なアーム部(13,14)を
    有し、該アーム部の先端部に一対のグリッパ(15a,
    15b)が回動自在に装着されていることを特徴とする
    請求項1に記載の自動円筒研削装置。
  3. 【請求項3】 さらに前記グリッパ(15a,15b)
    の移動経路上の所定位置に未加工ワークを供給するパー
    ツフィーダ(40)を備えていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の自動円筒研削装置。
  4. 【請求項4】 ストッパ部(21a,22,26)が配
    設されたケレ載置部(21)と、該ケレ載置部(21)
    に載置されるケレ(1)に向って前後進自在に配設され
    た先端が略楔形状のケレ開閉具(23,24)と、上記
    ケレ載置部(21)に載置されるケレ(1)の孔部
    (2)に面するように配設されたワーク検知手段(2
    5)とを備えていることを特徴とするケレ開閉装置。
  5. 【請求項5】 略中心部に孔部(2)を有し、該孔部
    (2)を通るように一端部から他端部近傍にかけてスリ
    ット(3,3a)が形成されていると共に、該スリット
    の開口端縁部が拡大された拡開部(4)に形成されてい
    ることを特徴とするケレ。
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