JP2000254482A - 固定床触媒反応器 - Google Patents

固定床触媒反応器

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JP2000254482A
JP2000254482A JP11059384A JP5938499A JP2000254482A JP 2000254482 A JP2000254482 A JP 2000254482A JP 11059384 A JP11059384 A JP 11059384A JP 5938499 A JP5938499 A JP 5938499A JP 2000254482 A JP2000254482 A JP 2000254482A
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reaction
selective oxidation
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catalyst layer
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JP11059384A
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Shigeru Sakamoto
滋 坂本
Mitsuo Karakane
光雄 唐金
Masatoshi Ueda
雅敏 上田
Yasuo Miyake
泰夫 三宅
Ikuro Yonezu
育郎 米津
Koji Nishio
晃治 西尾
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡単な構造で、反応器ガス入口付近で
急激に反応が進行することによる触媒層温度急上昇を緩
和し、良好なCO除去効率が得られる適正温度範囲に触
媒層温度を維持可能なCO選択酸化反応器を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 触媒層11の上下面(11c)の表面積
が側面(11d)の表面積よりも大きくなるように設定
し、ガスを外周側から内周側に向けて導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に燃料電池シス
テムなどで用いられる一酸化炭素除去器等の固定床触媒
反応器に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池システムは、燃料電池のアノー
ド側に水素を含むアノードガス、カソード側に酸素を含
むカソードガスをそれぞれ供給して、水素と酸素を電気
化学的に反応させて発電を行うものである。通常カソー
ドガスとしては空気が用いられるが、アノードガスとし
ては、天然ガス・ナフサ等の軽質炭化水素、またはメタ
ノール等の低級アルコール類を燃料とし、これらを水蒸
気改質反応あるいは部分酸化反応等の改質反応により水
素リッチな改質ガスとしたものが用いられている。
【0003】燃料の改質反応に際して、燃料電池システ
ムに使用されている白金(Pt)系触媒を被毒する一酸
化炭素(CO)が副反応で生じる。この一酸化炭素は、
リン酸型燃料電池(作動温度:150〜200℃程度)
では電極触媒を被毒して性能低下を引き起こすので、こ
れを防止するために、燃料電池に到達するまでに一酸化
炭素変成器において1%程度の濃度にまで低減される。
しかし、固体高分型燃料電池(以下、「PEFC」と表記
する。)においては、作動温度が80℃程度と低いた
め、1%程度の一酸化炭素濃度ではPt触媒の一酸化炭
素被毒の影響が大きくなり、性能が著しく低下する。そ
のためPEFCシステムにおいては特開平3−2765
77号公報に記載されているように一酸化炭素変成器に
加えて、一酸化炭素除去器により、一酸化炭素を100
ppm以下、望ましくは10ppm程度の濃度まで低減
させる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一酸化炭素除去器とし
ては改質ガスに酸化剤ガスを混入し、触媒上で一酸化炭
素を選択的に酸化させる(一酸化炭素選択酸化反応:C
O+1/2O2→CO2)一酸化炭素選択酸化反応器があ
る。しかし、改質ガス中には水素(H2)も70〜80
%含まれているため、水素が同時に酸化される副反応
(H2+1/2O2→H2O)が起こり、燃料電池に供給
する燃料としての水素がロスする可能性がある。これを
防ぐには触媒層の温度や供給する酸化剤量を適切な条件
に保つ必要があるが、水素ロスを最小限に抑えつつ一酸
化炭素を有効に低減できる適正温度範囲は狭く、例え
ば、Pt/Al23触媒を用いた場合には160℃〜1
90℃の温度範囲である。
【0005】しかし、一酸化炭素選択酸化反応は酸化反
応であるため、酸素濃度が比較的高い反応器のガス入り
口付近では、急激に反応が進行し、このときの反応熱に
より触媒層温度が適正温度以上まで上昇する。これによ
り、水素燃焼等の副反応が進行し、一酸化炭素の除去効
率を低下させていた。急激な反応を抑制するとともに温
度の不均一性を解消するために、入口部を冷却したり、
出口部を加熱したりする方法が考えられ、この技術はあ
る程度温度を均一的に制御するには有効であるが、構成
が複雑になり制御も必要であり実用的でない。
【0006】また、特開平8−47621号公報に開示
されているように、燃料ガスの上流側から順に第一反応
器、第二反応器、第三反応器を設け各反応器入口に別々
に空気を分配して供給することにより温度を均一的に制
御する技術は、上記同様に構成が若干複雑になる。そこ
で、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであっ
て、比較的簡単な構造で、反応器ガス入口付近で急激に
反応が進行することによる触媒層温度急上昇を緩和し、
良好な一酸化炭素の除去効率が得られる適正温度範囲に
触媒層温度を維持可能な一酸化炭素除去器を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、導入されたガスを触媒部に流通させるこ
とにより反応を行う固定床触媒反応器であって、前記触
媒部は、ガス流れ方向に沿った表面の面積が、ガス流れ
方向に沿った表面以外の面積よりも大きく、かつ、ガス
入口側から出口側にかけてガスが接触する触媒量が次第
に多くなるように形成されていることを特徴とする。
【0008】これにより、ガス流れ方向に沿った表面か
らの放熱が促進され、しかも、触媒層入口側での急激な
反応を抑え、出口側に向かうに従って、より活発に反応
が行われる。従って、構成をさほど複雑なものとするこ
となく触媒部全体に渡って温度分布を均一的にすること
ができ、反応効率を従来の反応器に比べて高めることが
可能となる。
【0009】ここで、前記触媒部をガス流れ方向に直交
する方向の断面積が入口側から出口側にかけて次第に小
さくなるように形成することができる。また、前記ガス
流れ方向に沿った表面には当該触媒部と熱交換可能に、
冷却媒体が流れる冷却部を設けることが好ましい。更
に、前記触媒部内は放熱促進板で仕切ることが好まし
い。
【0010】前記触媒部は具体的には外観円筒形状に設
計することができる。この場合に、ガス入口側から出口
側にかけてガスが接触する触媒量が次第に多くなるよう
にするには、ガスを外周側から中心軸側に向けて流通さ
せることが好ましい。そして、前記触媒部周囲にガス分
配通路を設け、ガス分配通路内で円状に拡散させたのち
前記触媒部にガスを導入すれば、均一的にガスを触媒層
に導入できるので好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]以下に本発明の実
施の形態に係る固定床触媒反応器について図面を参照し
ながら具体的に説明する。 〔一酸化炭素選択酸化反応器全体の構成〕図1は、本実
施の形態に係る固定床触媒反応器の一例である一酸化炭
素選択酸化反応器1の斜視図(一部切欠き)であり、図
2は、図1においてY−Y線を含む垂直断面図であり、
図3は、図1におけるX−X線を含む水平断面図であ
る。
【0012】図1に示す一酸化炭素選択酸化反応器1
は、円筒管形状で中央部に配された選択酸化触媒層によ
って、選択的に一酸化炭素を上記反応によって二酸化炭
素に酸化し、導入される反応ガス中の一酸化炭素濃度を
所定の濃度にまで低減して下流側に配される燃料電池等
所定の機器に対して導出する反応器であり、外観が偏平
な円筒状の容器10の内部に選択酸化触媒層11と、当
該選択酸化触媒層11の周囲に反応ガス分散板12を介
して外観円筒状の反応ガス分配通路13が形成され、選
択酸化触媒層11の中央側には反応ガス排出通路14
(図2、図3参照)が排出孔15aが複数個開設された
仕切板15を介して形成された構成である。
【0013】選択酸化触媒層11は、天板11a、底板
11b及びガス分散板12とで囲まれてなる空間に顆粒
状のPt/Al23の選択酸化触媒が均一な充填密度で
充填されてなるものである。触媒としてこの他にも、白
金(Pt)、金(Au)、ロジウム(Rh)、ルテニウ
ム(Ru)といった金属を1種以上含有する触媒を挙げ
ることができる。適正な活性温度域(優れた選択活性を
示す温度域)は、触媒の種類によっても異なるが前記P
t/Al23では、160℃〜190℃程度である。な
お、図示しないが、選択酸化触媒層11と反応ガス分散
板12、仕切板15との間には網材が介在されてある。
【0014】反応ガス分散板12には、所定の間隔で複
数個の反応ガス分散孔12a・・・が開設されている。この
反応ガス分散孔12a・・・から反応ガスが選択酸化触媒層
11に分散されることになる。反応ガス分配通路13に
は、反応ガス取入口13aから導入された反応ガスが取
入口13aとは反対側13bにまで円周状に流通しつ
つ、前記反応ガス分散孔12a・・・から前記選択酸化触
媒層11に分散される。
【0015】反応ガス排出通路14から、選択酸化触媒
層11を経たガスが外部に排出される。反応ガス分配通
路13に導入される反応ガスは、水素リッチな改質ガス
と酸素との混合ガス(温度160℃程度)であるが、改
質ガス中の一酸化炭素濃度を測定しながら、反応ガスの
2/CO比の値が適当な範囲になるように、混合する
空気量が調整される。通常、このO2/CO比の値は、
0.5〜3程度の範囲に設定するのが適当とされる。
【0016】また、選択酸化触媒層11内に導入される
前記混合ガスの流量は、空間速度が1000〜1500
0hr-1程度であることが適当とされる。このような改
質ガスと酸素との混合ガス(反応ガス)を供給すること
により選択酸化触媒層11内で適正な温度範囲(160
℃〜190℃)において選択酸化触媒反応が均一的に進
行し一酸化炭素選択酸化反応器が作動される。そして、
一酸化炭素濃度が低減された改質ガスが図示しない燃料
電池に供給されて発電が行われる。
【0017】なお、図示しないが改質ガスに空気を混合
する方法として、改質ガス配管に空気用配管を合流させ
ることにより混合する方法、ガスバーナに一般的に用い
られる空気吸引機構を適用して、改質ガスをノズルから
噴射して周囲の空気を吸い込むエゼクタ機構を用いるこ
とができる。 〔選択酸化触媒層11の形状等について〕前記選択酸化
触媒層11の形状に以下のような特徴がある。即ち、ガ
ス流れ方向に沿った上下面の表面積が、側面の表面積よ
りも大きくなるように設定してある。ここで、ガス流れ
方向に沿った上下面の表面積とは、選択酸化触媒層11
を形成する触媒粒子が天板11a、底板11bと接する
部分の表面11cの面積をいい、側面の表面積とは、選
択酸化触媒層11を形成する触媒粒子が反応ガス分散板
12と接する部分の表面11dの面積をいう。
【0018】このような形状は、選択酸化触媒層11の
外観を円筒とした場合には、高さ(L)と、上面或いは
底面の直径(D)との比率(L/D)を0.5未満に設
定することにより簡単に行える。上下面の表面積2π
(D/2)2>側面積2π(D/2)・Lの関係を満た
すときに0.5>L/Dとなるからである。また、触媒
層内におけるガスの流通形態に特徴がある。即ち、触媒
層内を外周側から内周側に向けて半径方向に流通する。
【0019】これら特徴的な形状、特徴的なガス流通形
態により、ガス流れ方向に沿った上下の面からの放熱が
促進されるとともに、触媒層入口側での急激な反応を抑
え、出口側に向かうに従って、より活発に反応が行われ
る。従って、触媒部全体に渡って温度分布を均一的にす
ることができ、反応効率を従来の反応器に比べて高める
ことが可能となる。
【0020】上記効果をより具体的に説明すれば、ま
ず、上下面の表面積が側面の表面積よりも大きくなるよ
うに選択酸化触媒層11の形状を規定することにより、
選択酸化触媒層11の上下面からの放熱が側面からの放
熱よりも促進され、選択酸化触媒層11の高さ方向(図
面上下方向)の温度分布が均一的になる。従って、この
方向における反応が均一的に行われることになる。
【0021】また、選択酸化触媒層11内に選択酸化触
媒層11の外周側から分散され、内周側から回収し外部
に排出されるので、選択酸化触媒層11内を外周側から
内周側に向けて半径方向に流通するという流通形態をと
る(この流通方向を図3中に太線で示した。)。従っ
て、内周側に流れるにつれて、次第に単位触媒あたりの
ガス流量が大きくなるので、選択酸化触媒層11の入口
部分(外周側)での急激な反応を抑制し、内周側に向か
うに従って反応が促進することになる。つまり、酸素含
量の多い入口側では選択酸化反応を緩やかに進行させる
ことで急激な温度上昇を抑え、酸素含量が次第に減少し
てゆく出口側に向かってより反応を活発に進行させるこ
とで温度低下を防ぐことにより、ガスの流れ方向(選択
酸化触媒層11外周側から内周側に向かう方向)に沿う
温度分布を均一なものとするのである。これにより、ガ
ス流れ方向に平均して反応が均一的に行われることにな
る。
【0022】このように、前記選択酸化触媒層11で
は、高さ方向及びガス流れ方向ともに、反応が均一的に
行われるので、全体的に従来の反応器と比べて反応がよ
り均一的であり、一酸化炭素を二酸化炭素に変換する効
率が向上されている。しかも、従来の反応器のように、
触媒層入口部と出口部分を別途加熱冷却して温度制御を
行うというような複雑な構成をとらないので、コンパク
トな燃料電池システムを実現する上でも好適である。
【0023】さらに、上下面の表面積が側面の表面積よ
りも大きくなるように選択酸化触媒層11の形状を規定
することにより、平均線速度(cm・s-1)がそのよう
な形状に規定していない場合よりも大きくなるので、選
択酸化触媒層11の上下面からの熱交換量が向上し、選
択酸化触媒層の高さ方向での反応が一層均一的なものと
なる。
【0024】[実施の形態2]図4、図5は、本実施の形
態に係る一酸化炭素選択酸化反応器20の構成を示す図
であり、図4は、図2に対応する図、図5は、図3に対
応する図である。本実施の形態に係る一酸化炭素選択酸
化反応器20は、上記実施の形態1の一酸化炭素除去器
と基本的な構成は同様であるが、反応ガス分配通路13
の配設位置が上記実施の形態1と異なる。なお、図4、
図5において図1から図3と同一番号は、同じ構成要素
を示す。
【0025】当該一酸化炭素選択酸化反応器20におけ
る反応ガス分配通路21は、選択酸化触媒層11の底板
11bを側壁となるように設けられている。そして、図
4、図5に太線矢印で示すように、改質ガスと酸素との
混合ガスは、中央部分から導入されて、底板11bによ
って外周方向に分散され選択酸化触媒層11の外周側か
ら選択酸化触媒11内に分散される。
【0026】このような構成による基本的な効果は、上
記実施の形態1と同様であるが、本一酸化炭素選択反応
器20においては、選択酸化触媒層11の底面に当該触
媒層の制御温度に近い反応ガスが流れている反応ガス分
配通路21が面しており、この部分からの放熱効果はあ
まり期待できない。その反面、反応ガス分配通路21に
導入された反応ガスが中心部分から外周側に向けて拡散
した後に選択酸化触媒層11に外周側から分散されるの
で、ガスが実施の形態1と比較して触媒層へ均一的に分
散されるといった利点がある。
【0027】[実施の形態3]図6、図7は、本実施の形
態に係る一酸化炭素選択酸化反応器30の構成を示す図
であり、図6は、図2に対応する図、図7は、図3に対
応する図である。本実施の形態に係る一酸化炭素除去器
30は、上記実施の形態1の一酸化炭素除去器と基本的
な構成は同様であるが、選択酸化触媒層11内が天板1
1a、底板11bの内面に放射状に取着された上記した
放熱促進板11e・・・で仕切られている点が上記実施の
形態1と異なる。なお、図6、図7において、図1から
図3と同一番号は、同じ構成要素を示す。
【0028】このように放熱促進板11e・・・を取り付
けることによって選択酸化触媒層11の上下面からの放
熱が促進されるので、触媒層高さ方向の反応が実施の形
態1と比べてより均一的に行われることになる。なお、
放熱促進板11e・・・の面は、平板であるよりも、波打
っているものや凹凸があるものの方が、伝熱面積が大き
くなるので好ましい。
【0029】[実施の形態4]図8、図9は、本実施の形
態に係る一酸化炭素選択酸化反応器40の構成を示す図
であり、図8は、図2に対応する図、図9は、図3に対
応する図である。本実施の形態に係る一酸化炭素除去器
40は、上記実施の形態1の一酸化炭素除去器と基本的
な構成は同様であるが、選択酸化触媒層11内が天板1
1a、底板11bに放射状に取着された放熱促進板11
e・・・で仕切られている点、更に、選択酸化触媒層11
の天板11a、底板11bに冷却部31が設けられてい
る点が上記実施の形態1と異なる。なお、図8、図9に
おいて図1から図3と同一b番号は、同じ構成要素を示
す。
【0030】前記冷却部31には、水、空気などの冷媒
が導入され冷却部31の内部を流通したのち、外部に排
出される。一酸化炭素選択酸化反応器40において放熱
促進板11e・・・を取り付けることによって得られる効
果は上記実施の形態3と同様であるが、本実施の形態に
おいては、選択酸化触媒層11の上下面に対応する位置
に冷却部31が設けてあるので、選択酸化触媒層11の
上下面からの放熱が更に促進される。従って、触媒層高
さ方向の反応が実施の形態1及び実施の形態3と比べて
より均一的に行われることになる。
【0031】[選択酸化触媒層の形状についての考察]以
下に、一酸化炭素選択酸化反応器の選択酸化触媒層11
の上述した「ガスの流通方向に沿った上下面の表面積が
側面積よりも大きくなる」という形状に規定する意義に
ついて検討する。図10は、選択酸化触媒層11の外観
形状を円柱形状としたときにおいて、体積が同一となる
ように、触媒層の高さ(L;cm)と触媒層の上面或い
は下面の直径(D;cm)との比率を変化させた場合
の、上下面の表面積(cm2)、側面の表面積(c
2)、全表面積(cm2)及び触媒層内部の平均線速度
(cm・s-1)の推移を表した特性図である。なお、L
=10cm、D=5cmに設定したときの円柱体積を基
準とし、選択酸化触媒層11内における反応ガスの空間
速度は15000hr-1に設定した。そして、触媒層内
での滞留時間は一定であると仮定して、図10の特性図
を得た。
【0032】この図10からも分かるように、選択酸化
触媒層11の外観形状が細長形状から偏平形状になるに
従って、つまり、直径が高さに近づくに従って、同じ体
積であっても上下面の表面積が次第に大きくなる。これ
に対して、側面積は次第に小さくなる。しかも、この各
面の表面積は、L/Dが0.5を下回ったところでその
変化の度合いが顕著なものとなる。
【0033】次に、平均線速度の推移をみてはっきり分
かるように、選択酸化触媒層11の外観形状が細長形状
から偏平形状になるに従って、つまり、直径が高さに近
づくに従って、平均線速度は次第に大きくなる。しか
も、L/Dが0.5を下回ったところでその変化の度合
いは顕著なものとなる。以上からL/D値が0.5未満
となるように触媒層の形状を規定すること、即ち、「ガ
ス流通方向に沿った上下面の表面積が側面積よりも大き
くなる」という形状に規定することにより、面積が大き
くなったことによる放熱効果の向上に加えて、平均線速
度も大きくなるので、上下面からの放熱がより一層促進
されることになる。
【0034】加えて、全表面積もL/D値が0.5を境
にして大きく変化し、変化の度合いが大きいので、触媒
層全体が外界と接する放熱面積がL/D=0.5を境に
顕著に大きくなる。このことにより、触媒層全体からの
放熱効率は、L/D≧0.5の形状の場合よりもより一
層優れることが期待できる。 [実施例]上記実施形態に基づいて、Pt/Al23の顆
粒状の触媒を用いてL/D値が0.2の選択酸化触媒層
を備えた反応器を作製し、これを下記の作動条件にて運
転した場合の反応ガス流通方向における温度分布を測定
した。
【0035】作動条件 改質ガス組成:H2(78.5%)、CO(0.5%)、
CO2(20.0%)CH4(1.0%) 改質ガス温度:160℃ 空間速度 :15000hr-1 冷却方法 :自然冷却 比較例として、実施例の反応器の触媒層と同じ容積で、
L/D値が3の触媒層を備えた円筒形状の反応器を作製
し、上記同様の条件にて運転したときの、反応ガス流通
方向における温度分布を測定した。なお、反応ガスは、
円筒の長手方向に流通させた。
【0036】以上の温度分布の測定結果を図11に示し
た。この図において横軸は、実施例においては、触媒反
応器の触媒層入口から出口までの半径方向の距離を1と
したときの入口からの相対的な距離を表し、比較例にお
いては、触媒層入口から出口までの長手方向の距離を1
としたときの入口からの相対的な距離を表している。こ
の図から明らかなように、実施例に係る反応器の各温度
は、用いた触媒の適正温度160℃〜190℃の範囲に
分布しているが、比較例に係る反応器では、入口側で温
度上昇が激しく、出口側に向かうに従って、温度は低下
していた。
【0037】また、比較例の反応器では、出口部分での
一酸化炭素の濃度は150ppmであったのに対して、
実施例の反応器では10ppmであった。以上のことか
ら、本発明の反応器によれば触媒層内の温度分布が均一
的になる結果、CO除去効率が従来よりも向上すること
が裏付けられる。なお、上記実施の形態において、選択
酸化触媒層11の形状として、水平断面形状が扇形のも
のであっても構わない。
【0038】また、反応ガスの入口側から出口側に向け
て充填密度を次第に大きくなるように充填密度に勾配を
付けておけば、反応ガスは外周側から内周側に向けて流
通させなくても、内周側から外周側に向けて流通させて
てもよい。何故なら、このように充填密度を変化させる
ことでガスが流通するに従ってガス単位量あたりに接触
する触媒量を増加させることができるので、入口側から
徐々に反応性を高め、全体として均一的に反応を行うこ
とができるからである。
【0039】なお、上記実施の形態においては、本発明
を一酸化炭素除去器を例に挙げて説明したが、部分酸化
反応改質器などその他の発熱反応を伴う固定床触媒反応
器にも同様に適用することができる。また、選択酸化反
応触媒層等の触媒層の形状は、円筒形状に限定されず、
角筒形状であっても無論かまわない。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の固定
床触媒反応器においては、触媒部は、ガス流れ方向に沿
った表面の面積が、その他の表面の面積よりも大きく、
かつ、ガス入口側から出口側にかけてガスが接触する触
媒量が多くなるように形成されているので、ガス流れ方
向に沿った表面からの放熱が促進され、しかも、触媒層
入口側での急激な反応を抑え、出口側に向かうに従っ
て、より活発に反応が行われる。このような作用によ
り、構成をさほど複雑なものとすることなく触媒部全体
に渡って温度分布を均一的にすることができ、反応効率
を従来の反応器に比べて高めることが可能となる。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態の一酸化炭素選択酸化反応器の構
成を示す一部切欠き斜視図である。
【図2】前記一酸化炭素選択酸化反応器の構成を示す垂
直断面図である。
【図3】前記一酸化炭素選択酸化反応器の構成を示す水
平断面図である。
【図4】他の実施の形態の一酸化炭素選択酸化反応器の
構成を示す垂直断面図である。
【図5】前記一酸化炭素選択酸化反応器の構成を示す水
平断面図である。
【図6】更に他の実施の形態の一酸化炭素選択酸化反応
器の構成を示す垂直断面図である。
【図7】前記一酸化炭素選択酸化反応器の構成を示す水
平断面図である。
【図8】また他の実施の形態の一酸化炭素選択酸化反応
器の構成を示す垂直断面図である。
【図9】前記一酸化炭素選択酸化反応器の構成を示す水
平断面図である。
【図10】高さ(L)/直径(D)の比率を変化させた
場合の、上下面の表面積、側面の表面積、全表面積及び
触媒層内部の平均線速度の推移を表した特性図である。
【図11】実施例及び比較例に係る反応器の入口からガ
ス流通方向への距離と温度との関係を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1、20、30、40一酸化炭素選択酸化反応器 11 選択酸化触媒層 12 反応ガス分散板 13、21反応ガス分配通路 14 反応ガス排出通路 11e 放熱促進板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 雅敏 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 三宅 泰夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 米津 育郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4G070 AA01 AB05 BB08 CA01 CA06 CA19 CA25 CB18 CB19 DA12 DA22 DA23 4H060 AA02 BB11 CC18 FF02 GG02 5H027 AA02 BA16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導入されたガスを触媒部に流通させるこ
    とにより反応を行う固定床触媒反応器であって、 前記触媒部は、ガス流れ方向に沿った表面の面積が、ガ
    ス流れ方向に沿った表面以外の面積よりも大きく、か
    つ、ガス入口側から出口側にかけてガスが接触する触媒
    量が次第に多くなるように形成されていることを特徴と
    する固定床触媒反応器。
  2. 【請求項2】 前記触媒部は、ガス流れ方向に直交する
    方向の断面積が入口側から出口側にかけて次第に小さく
    なるように形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の固定床触媒反応器。
  3. 【請求項3】 前記触媒部の前記ガス流れ方向に沿った
    表面には熱交換可能に、冷却媒体の流れる冷却部が設け
    られていることを請求項1又は2記載の固定床触媒反応
    器。
  4. 【請求項4】 前記触媒部内は放熱促進板で仕切られて
    いることを特徴とする請求項1乃至3記載の固定床触媒
    反応器。
  5. 【請求項5】 前記触媒部は外観円筒形状であり、反応
    ガスが外周側から中心軸側に向けて流通することを特徴
    とする請求項1乃至4記載の固定床触媒反応器。
  6. 【請求項6】 前記触媒部周囲にはガス分配通路が設け
    られ、 前記触媒部に導入されるガスは、当該ガス分配通路内で
    円状に拡散したのち導入されることを特徴とする請求項
    5記載の固定床触媒反応器。
  7. 【請求項7】 前記固定床触媒反応器は、一酸化炭素を
    選択的に二酸化炭素に酸化する一酸化炭素除去器である
    ことを特徴とする請求項1乃至6記載の固定床触媒反応
    器。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003206105A (ja) * 2002-01-11 2003-07-22 Honda Motor Co Ltd 触媒反応器
JP2006062884A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 燃料改質装置及び燃料改質方法
JP2009249280A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Precision Conbustion Inc 燃料改質装置
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CN102513032A (zh) * 2011-11-20 2012-06-27 华中科技大学 一种水平固定床石英反应器

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