JP2000254059A - 清掃用シート - Google Patents
清掃用シートInfo
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Abstract
性に優れた清掃用シートを提供する。 【解決手段】 基材シート2の少なくとも一方の表面上
に、開繊され平行に配列された長繊維集合体(開繊ト
ウ)3が間欠的に接合された清掃用シート1であって、
前記繊維集合体3が、繊維状または立体的なダストをそ
の構成繊維で絡み取り、かつ絡み取った前記ダストを前
記構成繊維の空隙間に保持し得る繊維自由度を有する間
欠接合状態とする。長繊維集合体3の100g/25m
mの荷重時の伸度は、5%以上であることが好ましい。
Description
する。さらに詳しく言うと、本発明は、長繊維集合体
(開繊トウ)が基材シート上に繊維自由度を有するよう
に間欠的に接合されてなり、種々の大きさ及び形状のダ
ストの捕捉性及び保持性に優れた清掃用シートに関す
る。
ド等の種々の不織布を用いた清掃用シートが知られてい
る。これらは、業務用、家庭用として、清掃用モップ等
の掃除用具に取り付けて非常に簡単に用いることがで
き、使い捨ても可能であるため、広く市場に出回ってい
る。これら従来の不織布を用いた清掃用シートは、その
シート強度を維持するために、繊維と繊維の交絡点や接
合点を増やすことが要求されていた。しかし、交絡点や
接合点を増やせば増やすほど、繊維の自由度は失われ、
比較的小さなダストは繊維表面への吸着等によって捕捉
できるものの、大きなダストはほとんど拭き取ることが
できなかった。例えば、特許第2765690号公報に
は、網状シートの片面または両面に、繊維ウエブの繊維
絡合で形成された不織布状の繊維集合体を、絡合状態で
一体化させてなる清掃用シートが開示されている。しか
しながら、同公報に開示されている清掃用シートは、繊
維集合体がシートと絡合状態で一体化されているため、
繊維に自由度がなく、繊維中に大きなダストを取り込ん
だりすることや、絡め取ったホコリや髪の毛を繊維中で
保持したりすることが不可能であった。また、厚み方向
における繊維の自由度がないため、繊維の厚み方向への
繊維の動きがなく、厚みもないため、平面のダストは拭
き取れても、敷居のような凹凸や目地のような細かい溝
のダストには繊維が届かず、拭き残してしまうという欠
点があった。
記のような従来技術の問題点を解決し、繊維状または立
体的なあらゆるサイズのダストを掻き集め、絡め取り、
そのダストを取り込み、保持することができるような清
掃用シートを提供することを課題とする。
を重ねた結果、できるだけ繊維の絡みや接合を減らして
シートとしての形態をほとんど維持していないような長
繊維集合体(開繊トウ)をシート形態を保持、安定化す
るための基材シートに、繊維自由度を残して間欠的に接
合することにより、前記清掃用シートを得ることができ
ることを見出し、本発明を完成させた。
とも一方の表面上に、開繊され平行に配列された長繊維
集合体(開繊トウ)が間欠的に接合された清掃用シート
であって、前記繊維集合体が、繊維状または立体的なダ
ストをその構成繊維で絡み取り且つ絡み取った前記ダス
トを前記構成繊維の空隙間に保持し得る繊維自由度を有
するように、間欠的に基材シートに接合されていること
を特徴とする清掃用シート:長繊維集合体が、繊維方向
において平行に配列されていて、基材シートに一体化さ
れていない状態では、実質的にシート形状を保持できな
い横強度を有することを特徴とする請求項1記載の清掃
用シート;長繊維集合体の100g/25mmの荷重時
の伸度が、5%以上であることを特徴とする前記清掃用
シート;長繊維集合体の基材シートへの接合間隔が、繊
維の流れ方向において5mm以上であることを特徴とす
る前記清掃用シート;長繊維集合体が、繊維の流れ方向
に対して交差する線により基材シートに接合されている
ことを特徴とする前記清掃用シート;長繊維が、2〜3
0デニールであることを特徴とする前記清掃用シート;
長繊維集合体の秤量が、30〜200g/m2であるこ
とを特徴とする前記清掃用シート;繊維自由度が繊維の
捲縮によりもたらされ、捲縮数が5〜25山/インチ
(2.54cm)であることを特徴とする前記清掃用シ
ート;及び長繊維集合体のシート形状を保持できない横
強度が、シート破断強度において、50g/25mm以
下であることを特徴とする前記清掃用シートである。
適例を添付の図面を参照しながら説明する。図1〜図3
は、本発明の清掃用シートの平面図を示す。また、図4
は、図1の清掃用シートの線A〜A’に沿う部分断面図
である。これらの図に示されるように、本発明の清掃用
シート1は、長繊維集合体(開繊トウ)3が基材シート
2上に接合線4によって間欠的に接合されている。長繊
維集合体は、基材シートの一方の表面上のみに間欠的に
接合されていても、基材シートの両方の表面上に間欠的
に接合されていてもよい。
集合体が間欠的に基材シートに接合されているため、そ
の接合線間において、あらゆる大きさまたは形状のダス
トをその構成繊維で絡み取り、かつ絡み取った前記ダス
トを前記構成繊維の空隙間に保持することができる大き
な自由度を有する。本発明の清掃用シートにおける繊維
の動きは図5に示す通りであり、繊維が間欠的に接合さ
れているため、その接合線の間では、繊維は自由に動く
ことができる。本発明の清掃用シートにより捕捉、保持
することができるゴミの種類としては、綿ホコリ、髪の
毛のような繊維状ゴミや、パン屑のような立体的なダス
ト等種々挙げられる。このように長繊維集合体が間欠的
に接合されていない場合には、特許第2765690号
公報に記載の清掃用シートのように、大きなダストや立
体的なダストの捕捉性、保持性に劣ったものとなる。本
発明における長繊維集合体は、開繊された後、平行に配
列されている。これは繊維が幅方向へクロスされて重な
ると、互いに繊維同士が干渉し(抑え)合い、繊維の横
方向への自由度を奪ってしまうために、繊維自由度が確
保できないからである。
垂直方向においては、拘束するものが存在していないた
め、流れ方向において全ての繊維がいずれかの位置で接
合点を持たなければならない。接合点のない繊維は基材
シートから抜け落ちるおそれがあるからである。したが
って、接合は、接合点ではなく、線状の接合線によって
行なうことが好ましい。点により接合しようとすると、
接合点を大きくするか、または点の数を増やさなければ
ならず、繊維の自由度を奪うことになり、好ましくな
い。さらに、接合線は、繊維の流れ方向に交差する方向
に伸長する線であれば、長繊維集合体を効率よく接合す
ることができる。
ことが好ましい。5mm未満となると、繊維の自由度が
不足し、大きめのダストの捕捉性や凹凸部のダストの拭
き取り性において十分な効果が得られない。また、60
mmを超えると、繊維が寝てしまいダストの捕捉性、保
持性といった機能を十分に果たせなくなるため好ましく
ない。接合線5の間隔は、これらの図に示すように概ね
一定としてもよいし、長短を持たせてもよい。接合線4
の形状は、長繊維集合体の流れ方向と交差する方向に伸
長するものであれば、特に限定されず、図1〜3に示す
形状以外のものであってもよい。
時の伸度は5%以上であることが好ましい。長繊維集合
体は、可能な限り接合点や接合面積を少なくしているた
め、繊維の流れ方向においても、非常に弱い強力で伸び
があることが好ましい。荷重時の伸度が5%未満である
と、繊維は突っ張った状態になるため、繊維の流れ方向
に対して垂直方向への繊維の動きが少なく、ダストの捕
捉性において十分な結果が得られない。なお、この伸び
は繊維が捲縮を有する場合には、その捲縮が伸長するこ
とにより、全体の伸びが生じ、その伸長性により繊維の
自由度が飛躍的に向上する。また、捲縮を有することに
より、接合線の間において長繊維が繊維方向にも伸縮可
能となる。したがって、その分繊維方向と垂直方向にも
繊維は動きやすく、繊維上のある一点が移動可能な領域
は大きくなる。つまり、固定間隔内の見かけ長さが同じ
であっても、実質的な長さは捲縮繊維の方が長く、その
分移動距離が長くなる。捲縮数は、5〜25山/インチ
(2.54cm)であることが好ましい。捲縮数が5山
/インチ未満となると、捲縮の効果があまり得られず、
伸張度に劣ることになり、25山を超えると、繊維の製
造における加工特性が悪化し、実用性に乏しい。
ことが好ましい。デニール数が2未満となると、繊維強
度が弱く、曲げ強度も弱いため、清掃用シートとして好
ましくないものとなる。また、30デニールを超える
と、繊維の剛性が高く、絡めて取るといったような繊維
の曲げを利用した掃除効果が低くなり、相対的品質に劣
ったものとなる。
等の溶着手段を用いることが好ましく、中でも熱溶着シ
ールが好ましい。さらに、接着剤、縫製等により繊維を
固定することも可能である。
特に限定されないが、モップ等の道具を用いるフロア用
お掃除シートの場合は、長繊維集合体の流れ方向の長さ
が、概ね25〜80cm、横方向の長さが、概ね20〜
30cmであることが好ましい。
シート2は、特に限定されないが、不織布、樹脂フィル
ム、合成繊維を含んだ布等、使用に耐えうる強度を有す
るものであれば、どのようなものでも使用可能である。
中でも強度において、ポリエチレンとポリエステルの複
合繊維からなるスパンボンド不織布が好ましい。
いられる長繊維集合体3は、特に限定されないが、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、
レーヨン等から製造される、一般的にトウと呼ばれる長
繊維束が使用される。中でも、ポリエチレンとポリエス
テルの複合繊維からなるものを用いることが好ましい。
3を開繊し、おおむね100mm〜200mmの幅に広
げた後、基材シート2と接合する。接合は、長繊維集合
体3の繊維の流れ方向に対してクロスする方向に伸長す
る接合線4により、長繊維集合体3を基材シート2に溶
着その他の方法により接合することにより、製造するこ
とができる。
性や保持性及び拭き後の清掃面の仕上がり具合を向上さ
せるために、パラフィン等の鉱物油、ポリオレフィンの
合成油、シリコーン油等の油剤や界面活性剤等を含有す
ることが好ましい。このような油剤は、スプレー塗布、
転写塗布、含浸等の方法により含有させることができ
る。
体に設けられていてもよいが、図1〜3に示すように、
基材シート1の長手方向またはそれに垂直な方向の両端
部に、刷毛部のない領域9を設けることもできる。この
刷毛部を設けない領域9が存在する場合には、特開平9
-149873号公報の図1に示すように、この領域9
を折り返すことにより、本発明の清掃用シート1をモッ
プの柄等に容易に取り付けることができる。なお、この
領域9はその部分の強度を向上させるために、基材シー
ト9を折り返して2重にすることもできるし、別のシー
トを重ね、貼り合わせることも可能である。また、図示
していないが、モップの柄等への着脱をより容易にする
ために、領域9に切り込み等を設けることもできる。
説明する。 (実施例1)15山/インチの捲縮を有し、ポリエチレ
ンとポリエステルの芯鞘構造を有する長繊維集合体のト
ウ(1フィラメント当りのデニールが3デニール、全体
で75,000デニール)をほぐし、約130mmの幅
に広げた後、ポリエチレンとポリエステルからなるスパ
ンボンド不織布(秤量20g/m2、210mm幅)と
接合した。接合は、熱溶着によって行い、長繊維集合体
の繊維方向に対してクロスする方向に伸長する20mm
の一定間隔の溶着線によって接合した。なお、着塵補助
剤として、流動パラフィンを主成分とした着塵油剤を、
清掃用シートに対して、5重量%塗布した。
定間隔としたこと以外は、実施例1と同様にして、清掃
用シートを製造した。
のトウを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、清
掃用シートを製造した。
ルのトウを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
清掃用シートを製造した。
フィラメント当りのデニールが30デニール、全体で1
50,000デニールのトウを用いたこと以外は、実施
例1と同様にして、清掃用シートを製造した。
たこと以外は、実施例1と同様にして、清掃用シートを
製造した。
ンとポリエステルのステープルからなる目の粗いエアー
スルー不織布(秤量:25g/m2)を用いて、実施例
1と同様のポリエチレンとポリエステルのスパンボンド
不織布を積層し、実施例1と同様の溶着線により接合
し、実施例1と同様の着塵油剤を塗布した。
ルのステープルを水流交絡によりシート化したスパンレ
ース不織布(秤量:35g/m2)とポリプロピレンス
パンボンド不織布を積層し、実施例1と同様の溶着線に
より接合し、実施例1と同様の着塵油剤を塗布した。実
施例1〜6及び比較例1及び2の清掃用シートに用いた
長繊維集合体の物性値をまとめて表1に示す。
2において製造した各清掃用シートの伸度、シートの接
合加工適性、ダスト拭取性、ダスト保存性、シートのソ
フト性について、下記評価方法に基づき評価した。
サンプルをカットした後、このサンプルを引張試験機に
より100mmのチャック間隔で把持し、繊維配向と同
方向に100mm/分の速度で引張り、100gfの荷
重がかかる点での変位数を100gf荷重時の伸度とし
て記録した。
幅25mmのサンプルをカットした後、このサンプルを
引張試験機により100mmのチャック間隔で把持し、
繊維方向に対して垂直方向に100mm/分の速度で引
張り、シートが破断し始めたときの強度を記録した。
IS試験用ダスト7種1.5gを試験用フローリングの
上に散布した後、積層シートを掃除用ホルダーに取り付
けて拭き取り、下記の4段階の評価基準に基づいて評価
を行なった。 ◎:非常に優れた拭取性を示した ○:優れた拭取性を示した。 △:拭き取れる量は少ないが、使用可能である。 ×:ほとんど拭き取れず、実用性に欠ける
販のパン粉(粒径1〜2mm)0.5gを試験用フロー
リングの上に散布した後、積層シートを掃除用ホルダー
に取り付けて拭き取り、下記の4段階の評価基準に基づ
いて評価を行なった。 ◎:非常に優れた拭取性を示した ○:優れた拭取性を示した。 △:拭き取れる量は少ないが、使用可能である。 ×:ほとんど拭き取れず、実用性に欠ける
いて、拭取った後のシートを軽く振って、パン粉を振り
落とし、落ちたパン粉及びシートに残ったパン粉の状態
を観察し、下記の3段階の評価基準を用いて評価を行な
った。 ○:ほとんどシートに残っており、優れた保持性を示し
た。 △:多少落ちるパン粉はあるが、使用可能である。 ×:かなりの量が振り落とされ、実用性に欠ける。 これらの評価の結果を表2に示す。
実施例1〜4の清掃用シートでは、全ての項目において
優れた、または良好な結果が得られた。ただし、捲縮数
が少ない実施例3、4においては、やや劣った結果とな
った。また、長繊維集合体を用いていない比較例1、2
においては、ダスト、パン屑の拭取性や保持性の評価結
果が劣ったものとなった。
な、あらゆる大きさのダストの捕捉性、保持性に優れた
清掃用シートが提供される。
図である。
説明するための略図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 基材シートの少なくとも一方の表面上
に、開繊され平行に配列された長繊維集合体(開繊ト
ウ)が間欠的に接合された清掃用シートであって、前記
繊維集合体が、繊維状または立体的なダストをその構成
繊維で絡み取り且つ絡み取った前記ダストを前記構成繊
維の空隙間に保持し得る繊維自由度を有するように、間
欠的に基材シートに接合されていることを特徴とする清
掃用シート。 - 【請求項2】 長繊維集合体が、繊維方向において平行
に配列されていて、基材シートに一体化されていない状
態では、実質的にシート形状を保持できない横強度を有
することを特徴とする請求項1記載の清掃用シート。 - 【請求項3】 長繊維集合体の100g/25mmの荷
重時の伸度が、5%以上であることを特徴とする請求項
1記載の清掃用シート。 - 【請求項4】 長繊維集合体の基材シートへの接合間隔
が、繊維の流れ方向において5mm以上であることを特
徴とする請求項1記載の清掃用シート。 - 【請求項5】 長繊維集合体が、繊維の流れ方向に対し
て交差する線により基材シートに接合されていることを
特徴とする請求項1記載の清掃用シート。 - 【請求項6】 長繊維が、2〜30デニールであること
を特徴とする請求項1記載の清掃用シート。 - 【請求項7】 長繊維集合体の秤量が、30〜200g
/m2であることを特徴とする請求項1記載の清掃用シ
ート。 - 【請求項8】 繊維自由度が繊維の捲縮によりもたらさ
れ、捲縮数が5〜25山/インチ(2.54cm)であ
ることを特徴とする請求項1記載の清掃用シート。 - 【請求項9】 長繊維集合体のシート形状を保持できな
い横強度が、シート破断強度において、50g/25m
m以下であることを特徴とする請求項2記載の清掃用シ
ート。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014150965A (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-25 | Uni Charm Corp | 清掃具 |
JP5918696B2 (ja) * | 2010-09-27 | 2016-05-18 | ユニ・チャーム株式会社 | 清掃用具 |
US9394633B2 (en) | 2008-12-26 | 2016-07-19 | Es Fibervisions Co., Ltd. | Fiber bundle |
CN106048904A (zh) * | 2013-07-05 | 2016-10-26 | 北面服饰公司 | 散装填充材料和用于生产散装填充材料的方法 |
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1999
- 1999-03-11 JP JP6569799A patent/JP3754570B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP5918696B2 (ja) * | 2010-09-27 | 2016-05-18 | ユニ・チャーム株式会社 | 清掃用具 |
JP2014150965A (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-25 | Uni Charm Corp | 清掃具 |
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