JP2000253313A - X線撮像パネルおよびその製造方法 - Google Patents

X線撮像パネルおよびその製造方法

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JP2000253313A
JP2000253313A JP11051962A JP5196299A JP2000253313A JP 2000253313 A JP2000253313 A JP 2000253313A JP 11051962 A JP11051962 A JP 11051962A JP 5196299 A JP5196299 A JP 5196299A JP 2000253313 A JP2000253313 A JP 2000253313A
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ray imaging
photoconductive layer
ray
glass substrate
imaging panel
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Koji Amitani
幸二 網谷
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】X線画像信号のS/Nを改善する。 【解決手段】人体等の被写体を透過したX線が投影され
るX線撮像パネル12であって、この撮像パネルはそれ
ぞれ光導電層62,62′を有する第1および第2のX
線撮像部13,13′を有する。それぞれの光導電層に
X線を照射することによって生成された電荷が第1およ
び第2のX線撮像部によってX線画像信号に変換され、
変換された電気信号を合成することによってS/Nの改
善された電気信号を得る。光導電層を2層構造とするこ
とによって、電荷生成層を厚くできる。その結果、X線
画像信号のS/Nを改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、X線撮像装置に
適用して好適なX線撮像パネルに関する。詳しくは、X
線撮像パネルを構成するX線撮像部を2層構造とし、2
層分の光導電層による電荷生成を行うことによって、得
られる電気信号のS/Nを改善したものである。
【0002】
【従来の技術】人体などの組織をX線撮像するX線撮像
装置として、近年X線用の感光フィルムを使用する代わ
りに、X線像を2次元のX線撮像パネルに導き、X線像
(潜像)を電気信号(画像信号)として得るようにした
X線撮像装置が開発されている。このX線撮像装置に
は、X線像を一旦光信号に変換し、変換した光信号を電
気信号に変換するいわゆる間接方式の他に、X線像を直
接電気信号に変換できるいわゆる直接方式のX線撮像装
置が知られている。
【0003】X線像を電気信号に変換するにあたって
は、直接方式は間接方式と違ってX線像を一旦光信号に
変換する必要がないので、鮮鋭性に優れた画像を得るこ
とができる。
【0004】この直接方式によるX線撮像装置に使用さ
れるX線撮像パネルとしては図8に示すような構成が知
られている。図8において、撮像パネル12には複数の
ゲート線14と信号線16とがそれぞれ所定のピッチを
もってマトリックス状に配列され、それらが交差する内
部が画素として機能する変換セル20となる。
【0005】変換セル20は照射されたX線の強さに基
づいた電荷を生成する電荷生成部22と、生成された電
荷を蓄積する蓄積用コンデンサ24と、このコンデンサ
24に蓄積された電荷を電気信号(画像信号)として信
号線16に導くスイッチング素子26とで構成されてい
る。スイッチング素子26としては図示するように、薄
膜トランジスタ(TFT)などが使用される。
【0006】図示する例では電荷生成部22が変換セル
20の半分程度の領域を占めるように描かれているが、
実際には図9に示すように変換セル20の上部(X線照
射面)が電荷生成部22となり、その下部にコンデンサ
24およびスイッチング素子26が設けられている。
【0007】X線撮像パネル12には電源部28より所
定の高電圧(5000ボルト程度)が印加され、これに
よって電荷生成部22において生成された電荷(電子と
正孔)が分離されて、この電子または正孔がコンデンサ
24に蓄積される。
【0008】そして、垂直走査部30から供給される垂
直操作用のゲート信号が対応するゲート線14に加えら
れることによって、そのゲート線14に接続されたスイ
ッチング素子26がオンして、オンしたスイッチング素
子26に接続されたコンデンサ24に蓄積された電荷が
対応する信号線16を介して水平走査部32に導かれ
る。
【0009】水平走査部32では各信号線16から導か
れた画像信号が変換セル20ごとに順次水平方向に走査
されて1ライン分のX線用画像信号が得られ、これが後
段の信号処理回路34に導かれる。水平方向の走査は、
信号線をいくつかのブロックに分けてブロック毎で並列
処理的に行ってもよく、この場合はX線画像信号の読み
取り時間を短縮できる。
【0010】信号処理回路34においては、このX線画
像信号がディジタル信号に変換されたり、ノイズ除去処
理、感度ムラや画素欠陥の補正、階調処理や周波数処理
などの各種信号処理や画像処理が施される。X線画像信
号はモニタに表示したり、メモリ手段に保存したり、感
光フィルム等の記録材料に現像したり、遠隔地に伝送し
たりすることができる。
【0011】図9はX線撮像パネル12の一部断面構成
を示すもので、変換セル20を中心に図示されている。
ガラスなどの基板40上には蓄積用コンデンサ24とな
る一方の電極42が被着形成されると共に、絶縁層44
を介して対極となる電極46が被着形成されて所定容量
のコンデンサ24が形成される。
【0012】コンデンサ24に隣接してスイッチング素
子として機能するTFT26が形成される。このTFT
26の構成も周知であって、ゲートGとなるゲート電極
50がガラス基板40上に形成され、このゲート電極5
0を覆うように絶縁層52が被着形成され、その上の所
定位置にドレインDとなるドレイン電極54とソースS
となるソース電極56がそれぞれ被着形成される。ソー
ス電極56とコンデンサ24用の電極46とは一体形成
される。ドレイン電極54は信号線16としても使用さ
れる。
【0013】基板40上に形成されたこれらコンデンサ
24およびTFT26のさらに上面には電荷生成部22
として機能する光導電層62が所定の厚みとなるように
形成される。光導電層62はアモルファスセレン(a−
Se)などが使用されると共に、この光導電層62は通
常蒸着によって形成される。光導電層62の上面には共
通電極60が被着形成されて、変換セル20が得られ
る。
【0014】電極42と60との間には上述したような
高電圧が電源部28より印加され、この高電界の印加状
態にあるとき、例えばパネル正面12a側から人体等の
被写体を透過したX線が照射される。光導電層62内に
入射したX線によって光導電層62の内部にはX線エネ
ルギーの強さに応じた電荷が生成される。この電荷は電
極42、60間に印加された高電圧(高電界)によって
分離されて、マイナス電荷の電子とプラス電荷の正孔は
電極60側または電極46、56側に引き寄せられる。
電極46、56側に引き寄せられた電荷はコンデンサ2
4によって捕集されて、X線エネルギーに対応した電荷
がコンデンサ24の両極42、46内に蓄積されること
になる。コンデンサ24に蓄積された電荷はTFT26
がオンすることによってドレイン電極54に接続された
信号線16を介して水平走査部32に導かれる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに電荷生成部22として機能する光導電層62でのX
線吸収率を高くするためには、この光導電層62を厚
く、例えば500μm以上に形成すればよい。しかし、
従来周知の光導電層形成法である蒸着法によってこのよ
うな厚みとなるまで光導電層62を成長させるには相当
な時間もかかり、またその管理も大変である。このこと
は結局のところ製造コストの上昇となり、X線撮像パネ
ル12のコストアップを招来することになっている。
【0016】したがって生成電荷を多くして、電気信号
のS/Nを改善するには蒸着法に代わる層形成方法を採
用する必要がある上、できるだけ光導電層62を厚くで
きるように工夫する必要がある。光導電層62を単層で
厚くすることは、層形成方法を変更したとしても限界が
ある。
【0017】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、X線撮像部を2層構造にして
光導電層の厚みを従来よりも大幅に高めることによっ
て、製造コストを高めることなく、電気信号のS/Nを
改善できるようにしたものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載したこの発明に係るX線撮像パネル
は、人体等の被写体を透過したX線が投影されるX線撮
像パネルであって、この撮像パネルはそれぞれ光導電層
を有する第1および第2のX線撮像部を有し、これら光
導電層にX線を照射することによって生成された電荷が
上記第1および第2のX線撮像部によって電気信号に変
換され、変換された電気信号を合成することによってS
/Nの改善された電気信号を得るようにしたことを特徴
とする。
【0019】請求項10に記載したこの発明に係るX線
撮像パネル製造方法では、それぞれ光導電層を有する第
1および第2のX線撮像部を有し、これら光導電層にX
線を照射することによって生成された電荷が上記第1お
よび第2のX線撮像部によって電気信号に変換され、変
換された電気信号を合成することによってS/Nの改善
された電気信号を得るようにしたX線撮像パネルを生成
するにあたって、ガラス基板の第1主面上に第1のX線
撮像部を構成する蓄積用のコンデンサとスイッチング素
子が形成されると共に、これらコンデンサおよびスイッ
チング素子の上面に塗布によって光導電層が形成され、
その後、上記ガラス基板の第2主面上に第2のX線撮像
部を構成する蓄積用のコンデンサとスイッチング素子が
形成されると共に、これらコンデンサおよびスイッチン
グ素子の上面に塗布によって光導電層が形成されことを
特徴とする。
【0020】請求項11に記載したこの発明に係るX線
撮像パネルの製造方法では、それぞれ光導電層を有する
第1および第2のX線撮像部を有し、これら光導電層に
X線を照射することによって生成された電荷が上記第1
および第2のX線撮像部によって電気信号に変換され、
変換された電気信号を合成することによってS/Nの改
善された電気信号を得るようにしたX線撮像パネルを生
成するにあたって、第1および第2のガラス基板上にそ
れぞれX線撮像部を構成する蓄積用のコンデンサとスイ
ッチング素子が形成されると共に、これらコンデンサお
よびスイッチング素子の上面に塗布によって光導電層が
形成され、その後、上記ガラス基板同士を貼着するよう
にしたことを特徴とする。
【0021】この発明では、X線撮像部を2層構造にし
て、光導電層の厚みを従来よりも厚くする。原理的には
従来と同一の手法を用いた場合でも2倍の厚みとするこ
とができる。
【0022】光導電層としてはX線吸収率の高い光導電
性を有する化合物を使用する。この化合物はバインダー
によって混成された状態で、ガラス基板上に塗布され
る。所定の厚みとなるまで光吸収材料が塗布される。
【0023】このようにX線吸収率が高く、光導電性を
有する化合物を使用することによって、X線撮像部に入
射したX線をさらに効率よく電荷に変換できるので、2
層構造と相まってX線画像信号のSN比が向上する。ま
た、光導電層を蒸着ではなく塗布工程で形成すれば、所
定の厚みとなるまでの形成時間を蒸着工程によって生成
する場合よりも短縮できる。これによってX線撮像パネ
ルの製造コストを低減できる。
【0024】ガラス基板を共通化しないときには、ガラ
ス基板同士を貼り合わせたり、光導電層を貼り合わせた
りすることによって、2層構造のX線撮像パネルを形成
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係るX線撮像
パネルおよびその製造方法の一実施形態を図面を参照し
て詳細に説明する。
【0026】この発明においても、人体などの被写体を
透過したX線はこの発明に係るX線撮像パネル(FP
D;Flat Panel Detector)に投影され、この撮像パネ
ル内ではX線像が直接電気信号(X線画像信号)に変換
されて出力される。
【0027】X線撮像パネル12自身の基本的な構成も
従来と同様であって、X線撮像部の基本単位である変換
セルは、電荷生成部の他に、生成電荷を蓄積するコンデ
ンサおよび蓄積電荷を取り出すTFT構成のスイッチン
グトランジスタを有する。
【0028】この発明ではX線撮像パネル12を2層構
造とする。その一実施形態を図1に示す。この発明では
X線撮像パネル12が第1と第2のX線撮像部13,1
3′で構成される。
【0029】図1の実施形態は基板例えばガラス基板4
0を共通に使用して、その第1主面(図では上面)40
aに第1のX線撮像部13が形成され、ガラス基板40
の第2主面(下面)40bであって、第1のX線撮像部
13と対称となる位置に、第2のX線撮像部13′が形
成される。第1と第2のX線撮像部13,13′は全く
同じ構成である。
【0030】第1の電荷生成部13の断面構成の基本構
成は従来と同様であって、ガラス基板40の第1主面4
0a上にマトリックス状に複数の変換セル20が形成さ
れる。そのため、ガラス基板40上には電極42、46
および絶縁層{(SiO2)などの誘電体層}44がそ
れぞれ被着形成されてコンデンサ24が構成される。
【0031】またコンデンサ24に隣接してTFT26
が設けられるのも従来と同じである。このTFT26は
図示するようにゲート電極50、ドレイン電極54およ
びソース電極56がそれぞれ被着形成されて構成される
ものであり、ソース電極56はコンデンサ用電極56と
連結される。
【0032】コンデンサ24およびTFT26の上面に
は所定の厚みLを有する電荷生成部22が設けられる。
この電荷生成部22を構成する光導電層62としてこの
実施形態では、X線吸収率が高く、光導電性を有する無
機化合物が用いられる。
【0033】従来ではこの光導電層62としてアモルフ
ァスセレンなどが使用されているが、この実施形態では
このようなX線吸収材料ではなく、特にX線吸収率や光
導電性を考慮した化合物が使用される。このような化合
物を使用するのは、X線の電荷変換効率を改善すること
と、光導電層の製造を容易にするためである。
【0034】このような性質を満足する無機化合物とし
ては、ZnO,CdS,CdSe,PbO,HgI2
CdTe,CdZnTe,PbI2,TlI2,Bi12
eO2 0,Bi12SiO20 などがある。これらは何れも
X線吸収率が高く、光導電性が良好な物質であるからで
ある。光導電層62としてはこれらの無機化合物を図2
に示すバインダー64中に混成したものが使用され、粒
状をなすこの無機化合物66を混成したバインダー64
が基板40a上に所定の厚みL(図1)となるまで塗布
される。つまり、分散型の光導電層62として形成す
る。
【0035】厚みLは従来と同じ厚み(500μm程
度)とすることもできれば、これよりも薄く例えば30
0μm程度にしたり、あるいは従来よりも厚く例えば7
00μm以上1000μm程度とすることもできる。従
来よりも薄くしたのは、単体では薄くても2層構造とす
ることによって厚みを増すことができるためである。ま
た従来よりも厚くできるのは、分散塗布工程によって光
導電層62を形成できるためである。バインダー64と
しては高電界に耐えられるような高誘電体物質が使用さ
れる。
【0036】光導電層62の上面にはさらに従来と同じ
く共通電極60が被着形成されて第1のX線撮像部13
が完成する。
【0037】ガラス基板40の第2主面40b側にも第
1のX線撮像部13と同じ構造である第2のX線撮像部
13′が、第1のX線撮像部13と対称となる位置に形
成される。対応する部分には「′」を付す。その説明は
省略する。こうして図1に示すような2層構造のX線撮
像パネル12が得られる。
【0038】第1のX線撮像部13の上面側よりX線が
照射された場合、このX線はガラス基板40を透過し
て、第2のX線撮像部13′側まで到達する。その結
果、第1の光導電層62内をX線が透過することによっ
てそのX線エネルギーに対応する電荷が生成され、また
第2のX線撮像部13′まで到達したX線は、第2の光
導電層62′内でそのX線エネルギーに対応した電荷が
生成される。
【0039】それぞれの光導電層62,62′内で生成
された電荷は図3のようにそれぞれのX線画像信号S
a、Sa′として出力され、後段の画像信号合成回路6
4において、同じ変換セル同士の画像信号が合成されて
最終的なX線画像信号Sxが得られる。
【0040】このように光導電層単一の厚みが従来と同
じであったとしても光導電層62,62′全体の厚みは
2倍となり、それだけ照射されたX線エネルギーを効率
よくそれぞれの光導電層62,62′での電荷生成を可
能にするから、X線画像信号のS/Nを従来よりも大幅
に改善することができる。
【0041】続いて、図1に示すこの発明に係るX線撮
像パネル12の製造方法の一実施形態を図4および図5
に示す。
【0042】まず第1のX線撮像部13を形成するた
め、図4Aのように所定の大きさと厚みを有するガラス
基板40が用意され、その上面に蓄積用コンデンサ24
とスイッチング素子として機能する薄膜電界効果トラン
ジスタ(TFT)26が所定のピッチをもって従来と同
様な手法で形成される。これらコンデンサ24およびT
FT26を形成することによって、ゲート線14(=5
0)および信号線16が同時にガラス基板40上に形成
されたことになる。
【0043】続いて、図4Bのようにコンデンサ24お
よびトランジスタ26の上面を覆うように光導電層62
が所定の厚みLとなるように塗布される。光導電層62
は上述したようにバインダー64に、X線吸収率が高
く、光導電性のよい無機化合物が所定量混成されたもの
である。
【0044】光導電層62が所定の厚みLとなるまで塗
布されると、図4Cに示すようにその上面に共通電極6
0が従来手法によって被着形成されて、第1のX線撮像
部13が完成する。
【0045】続いて、ガラス基板40の第2主面40b
側に第2のX線撮像部13′が形成される。まず図5D
のように第2主面40b側にTFT26′と蓄積コンデ
ンサ24′がそれぞれ形成され、その後図5Eのように
光導電物質が分散塗布されて所定厚みLの第2の光導電
層62′が生成される。第2の光導電層62′の表面に
は電極60′が被着形成されて第2のX線撮像部13′
が完成し、これによって2層構造のX線撮像パネル12
が完成する。
【0046】図6はこの発明に係るX線撮像パネル12
の他の実施形態を示す要部の断面図であって、同図の場
合はガラス基板40を共通化するのではなく、それぞれ
2枚のガラス基板40,40′の第1主面40a、40
a′側にX線撮像部13,13′を形成した後、ガラス
基板40,40′の第2主面40b、40b′同士を貼
り合わせて、X線撮像パネル12を構成した場合であ
る。
【0047】また、図7はこの発明に係るX線撮像パネ
ル12のさらに他の実施形態を示す要部の断面図であっ
て、同図の場合も図6と同様にガラス基板40を共通化
するのではなく、それぞれ2枚のガラス基板40,4
0′の第1主面40a、40a′側にX線撮像部13,
13′を形成した後、この例では電極60,60′側同
士を貼り合わせて、X線撮像パネル12を構成した場合
である。図6および図7の何れの場合でも所期の目的を
達成できる。
【0048】上述した何れの実施形態の場合でも、光導
電層を2層構造とすると共に、この例ではX線吸収率が
高く、光導電性を有する化合物を光導電物質として使用
することによって、電荷生成部22および22′に入射
したX線を効率よく電荷に変換できるので、X線画像信
号のS/N比が向上する。また、光導電層62、62′
を蒸着ではなく塗布工程で形成したので、所定の厚みと
なるまでの形成時間を蒸着工程によって生成する場合よ
りも短縮できる。これによってX線撮像パネルの製造コ
ストを安くできる。
【0049】上述した実施形態では、X線撮像部の蓄積
部である上下のコンデンサ24,24′が上下でほぼ完
全に重なるように配置したが、同一ピッチで形成された
これら上下のコンデンサ24,24′が重ならないよう
に形成することもできる。例えば、上下何れかを左右方
向に1/2だけシフトし、上側のコンデンサ24と24
の間に下側のコンデンサ24′,24′が位置するよう
に構成することもできる。
【0050】こうすることによって、X線情報を利用で
きないデッドスペースが低減されるので、X線利用効率
や画像の粒状性が向上する。さらに上下のTFT同士を
1/2ピッチだけシフトして形成した場合には、デッド
スペース分を画像補間できるのでその分解像度を高める
ことができる。X線撮像部を上下方向の他に左右方向に
対しても1/2ピッチずらせば、最も効率よくX線を利
用でき、解像度も向上させることができることは容易に
理解できる。
【0051】コンデンサのピッチをPTとしたとき、下
側のTFTは上側のTFTに対し、0.2PT〜0.8
Tの重なりとすることもできる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明ではX線撮
像部を構成する光導電層を2層構造としたものである。
【0053】これによれば、それぞれの光導電層におい
て入射したX線から電荷を生成できるため、照射された
X線エネルギーを効率よく電荷に変換できるようになる
から、従来よりもS/NのよいX線画像信号を得ること
ができる。またX線吸収率が高く、光導電性を有する化
合物を光導電物質として使用する場合には、入射したX
線を一層効率よく電荷に変換できる。
【0054】また塗布によって所定厚みの光導電層を形
成する場合には、所定厚みの光導電層の製造が容易にな
り、その時間も短縮できるから、それに伴ってX線撮像
パネルの製造コストを低減できる特徴を有する。したが
ってこの発明はX線撮像装置などに適用して極めて好適
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るX線撮像パネルの一実施形態を
示す一部の断面構成図である。
【図2】光導電層の組成内容を示す図である。
【図3】電荷合成回路例を示す系統図である。
【図4】この発明に係るX線撮像パネルの製造方法の一
実施形態を示す製造工程図(その1)である。
【図5】この発明に係るX線撮像パネルの製造方法の一
実施形態を示す製造工程図(その2)である。
【図6】この発明に係るX線撮像パネルの他の実施形態
を示す一部の断面構成図である。
【図7】この発明に係るX線撮像パネルの他の実施形態
を示す一部の断面構成図である。
【図8】X線撮像装置の一部の構成を示す図である。
【図9】X線撮像パネルの一部断面図である。
【符号の説明】
12 X線撮像パネル 13,13′ X線撮像部 14 ゲート線 16 信号線 20 変換セル 22 電荷生成部 24 蓄積用コンデンサ 26 スイッチング素子(TFT) 28 電源部 40,40′ ガラス基板 40a,40a′ 第1主面 40b,40b′ 第2主面 62,62′ 光導電層 64 バインダー 66 無機化合物

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体等の被写体を透過したX線が投影さ
    れるX線撮像パネルであって、 この撮像パネルはそれぞれ光導電層を有する第1および
    第2のX線撮像部を有し、 これら光導電層にX線を照射することによって生成され
    た電荷が上記第1および第2のX線撮像部によって電気
    信号に変換され、 変換された電気信号を合成することによってS/Nの改
    善された電気信号を得るようにしたことを特徴とするX
    線撮像パネル。
  2. 【請求項2】 上記第1と第2のX線撮像部は、入射し
    たX線に対して上下対称となる位置に形成されたことを
    特徴とする請求項1記載のX線撮像パネル。
  3. 【請求項3】 上記第1と第2のX線撮像部の形成ピッ
    チが同じであると共に、 それぞれのX線撮像部が互いに一致しないように配置さ
    れたことを特徴とする請求項1記載のX線撮像パネル。
  4. 【請求項4】 ガラス基板を共通にしてその第1主面上
    に光導電層を有する第1のX線撮像部が形成され、 上記ガラス基板の第2主面上に光導電層を有する第2の
    X線撮像部が形成されたことを特徴とする請求項1記載
    のX線撮像パネル。
  5. 【請求項5】 上記第1のX線撮像部は第1のガラス基
    板上に形成され、 上記第2のX線撮像部は第2のガラス基板上に形成さ
    れ、 上記第1と第2のガラス基板同士が貼り合わされて構成
    されたことを特徴とする請求項1記載のX線撮像パネ
    ル。
  6. 【請求項6】 上記第1のX線撮像部は第1のガラス基
    板上に形成され、 上記第2のX線撮像部は第2のガラス基板上に形成さ
    れ、 上記第1と第2のX線撮像部に形成された光導電層同士
    が貼り合わされて構成されたことを特徴とする請求項1
    記載のX線撮像パネル。
  7. 【請求項7】 上記第1および第2のX線撮像部は、 基板上に形成されたX線吸収率が高く、光導電性を有す
    る光導電層と、 この光導電層と上記基板との間であって、2次元的に配
    列された蓄積用コンデンサとスイッチング素子とで構成
    され、 この蓄積用コンデンサ、スイッチング素子およびこれら
    の上面に位置する上記光導電層とによって、X線像を電
    気信号に変換する変換セルが構成され、 上記光導電層は上記基板上に塗布しながら所定の厚みと
    なされた塗布層であることを特徴とする請求項1記載の
    X線撮像パネル。
  8. 【請求項8】 上記光導電層は、ZnO,CdS,Cd
    Se,PbO,HgI2,CdTe,CdZnTe,P
    bI2,TlI2,Bi12GeO20,Bi12SiO20
    どのようにX線吸収率の高い光導電性無機化合物で構成
    されていることを特徴とする請求項7記載のX線撮像パ
    ネル。
  9. 【請求項9】 上記光導電層は、X線吸収率を高めるた
    め、その厚みが300〜1000μmに選定されたこと
    を特徴とする請求項1記載のX線撮像パネル。
  10. 【請求項10】 それぞれ光導電層を有する第1および
    第2のX線撮像部を有し、 これら光導電層にX線を照射することによって生成され
    た電荷が上記第1および第2のX線撮像部によって電気
    信号に変換され、 変換された電気信号を合成することによってS/Nの改
    善された電気信号を得るようにしたX線撮像パネルを生
    成するにあたって、 ガラス基板の第1主面上に第1のX線撮像部を構成する
    蓄積用のコンデンサとスイッチング素子が形成されると
    共に、 これらコンデンサおよびスイッチング素子の上面に塗布
    によって光導電層が形成され、 その後、上記ガラス基板の第2主面上に第2のX線撮像
    部を構成する蓄積用のコンデンサとスイッチング素子が
    形成されると共に、 これらコンデンサおよびスイッチング素子の上面に塗布
    によって光導電層が形成されたことを特徴とするX線撮
    像パネルの製造方法。
  11. 【請求項11】 それぞれ光導電層を有する第1および
    第2のX線撮像部を有し、 これら光導電層にX線を照射することによって生成され
    た電荷が上記第1および第2のX線撮像部によって電気
    信号に変換され、 変換された電気信号を合成することによってS/Nの改
    善された電気信号を得るようにしたX線撮像パネルを生
    成するにあたって、 第1および第2のガラス基板上にそれぞれX線撮像部を
    構成する蓄積用のコンデンサとスイッチング素子が形成
    されると共に、 これらコンデンサおよびスイッチング素子の上面に塗布
    によって光導電層が形成され、 その後、上記ガラス基板同士を貼着するようにしたこと
    を特徴とするX線撮像パネルの製造方法。
  12. 【請求項12】 上記光導電層は、バインダーとX線吸
    収率の高い光導電性無機化合物とで組成され、上記無機
    化合物としてZnO,CdS,CdSe,PbO,Hg
    2,CdTe,CdZnTe,PbI2,TlI2,B
    12GeO20,Bi12SiO20 などが用いられること
    を特徴とする請求項10〜11記載のX線撮像パネルの
    製造方法。
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