JP2000253131A - 音声通信装置 - Google Patents

音声通信装置

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JP2000253131A
JP2000253131A JP11052670A JP5267099A JP2000253131A JP 2000253131 A JP2000253131 A JP 2000253131A JP 11052670 A JP11052670 A JP 11052670A JP 5267099 A JP5267099 A JP 5267099A JP 2000253131 A JP2000253131 A JP 2000253131A
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JP
Japan
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echo canceller
handset
echo
hands
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JP11052670A
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English (en)
Inventor
Kensuke Uehara
堅助 上原
Takashi Obara
隆 小原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Telephone Function (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ハンドセットまたはハンズフリーの状態で使用
可能な音声通信装置におけるエコーキャンセラでの消費
電力を節約する。 【解決手段】ハンドセット用のエコーキャンセラ125
およびハンズフリー用のエコーキャンセラ225を備
え、センサ123、124により装置の使用状態を検出
し、ハンドセット状態の場合にエコーキャンセラ125
を駆動し、ハンズフリー状態の場合にエコーキャンセラ
225を駆動する。エコーキャンセラ125を構成する
適応フィルタ128のタップ数はエコーキャンセラ22
5を構成する適応フィルタ228のタップ数よりも少な
く構成されている。よって、ユーザがハンドセットある
いはハンズフリーのどちらで使用しても、自動的に装置
使用状態に適したタップ数を有するエコーキャンセラを
用いて無駄な電力を消費させることなく、効率的にエコ
ーを消去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯型テレ
ビ電話のように、ハンドセットまたはハンズフリーの状
態で使用可能な音声通信機能を備えた携帯端末であっ
て、特にハンドセット状態で使用する場合とハンズフリ
ー状態で使用する場合でのエコーキャンセラに特徴を有
する音声通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、音声通信機能を備えた携帯端末で
は、通話時に実際に発した音声が多少遅れて反響波(エ
コー)が発生するという現象が起きる。このエコーが発
生する現象は、主に電気的遅延によるもので、マイクと
スピーカ間で形成されるエコーパスのインパルス応答が
原因の一つとなる。つまり、実際の音声とインパルス応
答との畳み込み、いわゆる音響結合によってエコーが発
生する。
【0003】特に、音声コーディックを内蔵した無線通
信時にフレーム処理を行うデジタル携帯電話では、フレ
ーム処理に多くの時間を要するため、その処理遅延によ
りエコーが発生する。
【0004】ところで、デジタル携帯電話は携帯性が重
視されることから小型化が図られていて、前述のマイク
とスピーカ間における音響結合のみならず、送受話器を
形成する筺体内で形成されるエコーパスにおける音響結
合も原因となってエコーが発生することになる。
【0005】近年において、マイクとスピーカ間におけ
る音響結合によるエコーは、物理的な工夫によりその音
響結合を問題のないくらい小さくすることができるが、
筺体内での音響結合は、物理的な工夫のみでは取りきれ
ないため、むしろマイクとスピーカ間における音響結合
より影響が大きくなる。従って、携帯電話機において筺
体内での音響結合を消去するためのエコーキャンセラが
必要となる。
【0006】図4は従来の音声通信装置におけるエコー
キャンセラ部分の構成を示したブロック図である。
【0007】図示されない受信回路からの符号化通話信
号100は音声復号化器101で復号化処理が施され、
さらにD/A変換器104でアナログ通話信号に戻され
た後、スピーカ106から話者に向けて音声出力され
る。
【0008】一方、話者の送話音声は、マイク108に
より集音されて送話音声に変換された後、A/D変換器
110に入力され、ここで先ず所定のサンプリング周期
でデジタル化される。そして、このデジタル送話信号
は、エコーキャンセラ125にてエコー成分を消去され
た後、音声符号化器113に入力され、ここで符号化さ
れて符号化通話信号114として図示していない送信回
路に供給される。
【0009】エコーキャンセラ125は、受話信号レジ
スタ126と、タップ係数レジスタ129と、トランス
バースフィルタからなる適応フィルタ128と、演算器
131と、タップ係数更新部130と、パワー値演算部
127とから構成される。
【0010】受信信号レジスタ126には、音声復号化
器101から出力されたデジタル受話信号102がその
サンプルタイムに従って順次取り込まれて蓄積される。
適応フィルタ128では、受話信号レジスタ126に蓄
積されたデジタル受話信号102と、タップ係数レジス
タ129に記憶されたタップ係数とを基に畳み込み演算
が行われ、これにより疑似エコー信号が生成される。こ
の疑似エコー信号は演算器131に供給される。演算器
131では、A/D変換器110より入力されたデジタ
ル送話信号から上記疑似エコー信号が差し引かれ、これ
によりデジタル送話信号に含まれるエコー107が消去
される。
【0011】また、タップ係数更新部130では、上記
演算部131で消去されずに通過する残差信号を最小に
するために、タップ係数レジスタ129に記憶されたタ
ップ係数を更新するための演算処理が行われる。したが
って、適応フィルタ128の伝達関数はエコーパスの伝
達関数に次第に近づき、両伝達関数が等しくなると残差
信号レベルは略零になる。
【0012】上記タップ係数更新部130におけるタッ
プ係数の更新アルゴリズムとしては、従来より例えば最
小二乗平均法(LMS)を正規化した学習同定法(NL
MS)が多く用いられている。この学習同定法によるア
ルゴリズムは、演算量が比較的少なくて済み、しかも良
好な特性を示すという利点を有する。
【0013】数1は、N次の適応フィルタのタップ係数
をhj(i=1〜N)とするときの学習同定法の更新式
を示したものである。
【0014】
【数1】
【0015】ただし、X(j−i)は遠端話者信号レベ
ル、つまり受話信号レジスタ126に入力される受話信
号レベル、e(j)は演算器131から出力されたデジ
タル送話信号に含まれる残差信号レベル、μはステップ
サイズをそれぞれ示している。この更新演算式のうち右
辺の分母に相当する受話信号パワー値の算出が、パワー
値算出部127において行われる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】音声通信装置として用
いられる端末として、例えば図5に示すような携帯型テ
レビ電話を想定する。この携帯型テレビ電話の装置本体
11には、各種ボタン操作により電話番号等のデータを
入力するための入力部12、通話相手の顔画像等を表示
するための表示部13、電波の送受信を行うためのアン
テナ14の他、通話時の音声の出力を行うためのスピー
カ106、通話時の音声の入力を行うためのマイク10
8等が備えられている。
【0017】このような携帯型テレビ電話では、ユーザ
が装置本体11を手で持って表示部13に表示された通
話相手の顔画像等を見ながら相手と会話を行う、いわゆ
るハンドセットタイプとしての使い方がある。一方、装
置本体11を机等に載置した状態で、一般のデジタル携
帯電話と同様にハンズフリータイプとしての使い方もあ
る。
【0018】ここで、携帯型テレビ電話をハンドセット
の状態で使用する場合には、スピーカ106に耳を当て
がい、マイク108に直接声を発することになるため、
スピーカ106とマイク108間のエコーパスは短くな
る。したがって、上述したように筺体内によるエコーパ
スによる遅延によるエコーを消去するエコーキャンセラ
を装備すればよい。この場合の伝送遅延は約8ms位と
見られている。
【0019】一方、携帯型テレビ電話をハンズフリーの
状態で使用する場合には、スピーカ106から発生した
受話音声が周囲の壁や天井あるいはユーザそのものの顔
から反射してマイク108に回り込むために、音響エコ
ーが発生する。ハンズフリー状態での伝送遅延は伝送路
の片道でも約100msにも達する。そして、この音響
エコーを消去するためのエコーキャンセラのタップ数
は、ハンドセットタイプで64タップ、ハンズフリータ
イプで800タップであり、ハンズフリーではハンドセ
ットに比べて非常に多くなる。このため、両タイプを併
用する使い方で効果的に音響エコーを消去するために
は、タップ数をハンズフリータイプに合わせて多くせざ
るを得なかった。
【0020】上記図4に示したエコーキャンセラ125
は一般的にDSP等による高速演算処理によって実現さ
れており、その中でも適応フィルタ128の演算量がエ
コーキャンセラ125の主要処理を占めている。したが
って、タップ数がエコーキャンセラ125の消費電力の
大きさに大きく影響を及ぼすことになる。
【0021】上述したように、従来、ハンドセットまた
はハンズフリーの状態で使用可能な端末装置では、ハン
ドセットの状態で使用する場合でも、タップ数の多いエ
コーキャンセラに合わせた構成にする必要があった。こ
のため、電力を無駄に消費してしまう等の問題があっ
た。
【0022】本発明は上記のような点に鑑みなされたも
ので、ハンドセットまたはハンズフリーの状態で使用可
能な場合に、電力を無駄に消費することなく、それぞれ
の状態に応じた効率的なエコーキャンセルを実現するこ
とのできる音声通信装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の音声通信装置
は、マイクおよびスピーカを有し、上記マイクロホンお
よびスピーカを話者の口および耳に近接させたハンドセ
ットの状態または上記マイクロホンおよびスピーカを話
者の口および耳から離隔したハンズフリーの状態で通話
を行うことが可能な音声通信装置において、ハンドセッ
ト用の適応フィルタを有し、この適応フィルタにより生
成される疑似エコー信号に基づいて送話信号に含まれる
エコー成分を消去する第1のエコーキャンセラと、ハン
ズフリー用の適応フィルタを有し、この適応フィルタに
より生成される疑似エコー信号に基づいて送話信号に含
まれるエコー成分を消去する第2のエコーキャンセラと
を備え、装置の使用状態に応じて、上記第1のエコーキ
ャンセラと上記第2のエコーキャンセラとを適宜切り替
えるようにしたものである。
【0024】上記第1のエコーキャンセラの適応フィル
タは、筺体内を回り込む音響エコーを消去するために少
ないタップ数を有する。上記第2のエコーキャンセラの
適応フィルタは、壁あるいは天井など空間の障害物によ
り反射した音響エコーを消去するために上記第1のエコ
ーキャンセラの適応フィルタよりもタップ数が多く設定
されている。
【0025】ここで、本装置がハンドセット状態にある
のかハンズフリー状態にあるのかをセンサ等により検出
することにより、ハンドセット状態の時に上記第1のエ
コーキャンセラを駆動し、ハンズフリー状態の時に上記
第2のエコーキャンセラを駆動する。
【0026】このような構成により、本装置の使用状態
に適したエコーキャンセラを用いて送話信号に含まれる
エコー成分を効率的に消去でき、また、ハンドセット状
態の時にはタップ数の少ないエコーキャンセラを用いる
ことで、消費電力を抑えることができる。
【0027】また、ハンドセットとハンズフリー両用の
適応フィルタを有し、この適応フィルタにより生成され
る疑似エコー信号に基づいて送話信号に含まれるエコー
成分を消去するエコーキャンセラを備え、装置の使用状
態に応じて、上記エコーキャンセラを構成する上記適応
フィルタのタップ数を切り替えるような構成でも良い。
この場合、ハンドセット状態では、筺体内を回り込む音
響エコーを消去するために、エコーキャンセラを少ない
タップ数になるように切り替える。一方、ハンズフリー
状態では、壁あるいは天井など空間の障害物により反射
した音響エコーを消去するために、エコーキャンセラの
タップ数を多くなるように切り替える。このようなタッ
プ数の切り替え制御により、1つのエコーキャンセラを
用いて送話信号に含まれるエコー成分を効率的に消去で
きると共に消費電力を抑えることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0029】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態に係る音声通信装置のエコーキャンセラ部分を
主体とした回路構成を示すブロック図である。
【0030】本装置は、例えば携帯型テレビ電話のよう
に、マイクロホンおよびスピーカを話者の口および耳に
近接させたハンドセットの状態またはマイクロホンおよ
びスピーカを話者の口および耳から離隔したハンズフリ
ーの状態で通話を行うことの可能な携帯端末である。
【0031】図1に示すように、本装置において、図示
されない受信回路からの符号化通話信号100は音声復
号化器101で復号化処理が施され、さらにD/A変換
器104でアナログ通話信号に戻された後、スピーカ1
06から話者に向けて音声出力される。
【0032】一方、話者の送話音声は、マイク108に
より集音されて送話音声に変換された後、A/D変換器
110に入力され、ここで先ず所定のサンプリング周期
でデジタル化される。このデジタル送話信号は、ハンド
セット用のエコーキャンセラ125またはハンズフリー
用のエコーキャンセラ225にてエコー成分を消去され
た後、音声符号化器113に入力され、ここで符号化さ
れて符号化通話信号114として図示していない送信回
路に供給される。
【0033】ここで、ハンドセット用のエコーキャンセ
ラ125は、筺体内を回り込んだエコー107を消去す
るためのエコーキャンセラであって、受話信号レジスタ
126と、タップ係数レジスタ129と、トランスバー
スフィルタからなる適応フィルタ128と、演算器13
1と、タップ係数更新部130と、パワー値演算部12
7とから構成される。この場合、適応フィルタ128お
よびタップ係数レジスタ129は筺体内の回り込みエコ
ーを消去するのに適した段数として構成されている。
【0034】一方、ハンズフリー用のエコーキャンセラ
225は、スピーカ106とマイク108間のエコー1
07を消去するためのエコーキャンセラである。このエ
コーキャンセラ225は上記ハンドセット用のエコーキ
ャンセラ125と同様の構成を有し、受話信号レジスタ
226と、タップ係数レジスタ229と、トランスバー
スフィルタからなる適応フィルタ228と、演算器23
1と、タップ係数更新部230と、パワー値演算部22
7とから構成される。この場合、ハンズフリー用のエコ
ーキャンセラ225は空間内でのエコーを消去するた
め、その構成要素である適応フィルタ228およびタッ
プ係数レジスタ229のタップ数は上記ハンドセット用
のエコーキャンセラ125よりも多く構成されている。
【0035】図2に本装置の外観構成を示す。
【0036】本装置は、例えば携帯型テレビ電話として
用いられるものであって、この携帯型テレビ電話の装置
本体11には、各種ボタン操作により電話番号等のデー
タを入力するための入力部12、通話相手の顔画像等を
表示するための表示部13、電波の送受信を行うための
アンテナ14の他、通話時の音声の出力を行うためのス
ピーカ106、通話時の音声の入力を行うためのマイク
108等が備えられている。
【0037】ここで、装置本体11には、センサ123
とセンサ124が設けられている。このセンサ123と
センサ124は、それぞれフォトダイオードからなる光
センサであり、光の入射量を検出するものである。この
うち、センサ123は、ユーザがスピーカ106に耳を
近接させて通話を行う際(すなわちハンドセット状態で
使用する際)に、ユーザによって外光が遮られるような
位置(例えばスピーカ106の近傍)に配置されてい
る。一方、センサ124は、ユーザがスピーカ126に
耳を近接させて通話を行った状態でも外光が遮らないよ
うな位置(例えばアンテナ14の近傍)に配置されてい
る。これらのセンサ123、124によって検出された
光の入射量はそのレベルに応じた電気信号に変えられ
て、図1に示す使用状態判定部121に与えられる。
【0038】使用状態判定部121は、センサ123の
出力レベルよりもセンサ124の出力レベルの方が大き
く、かつ、そのレベル差が所定値以上である場合に、ハ
ンドセット状態で使用しているものと判断し、その判断
結果に応じた使用状態信号120を制御部119に出力
する。
【0039】制御部119は、本装置の各回路の動作を
制御するものであり、ここでは使用状態判定部121か
らの使用状態信号120を受けて、切替スイッチ10
3,111,112に対して制御信号118を出力して
スイッチ切り替え制御を行うと共に、パワー増幅器10
5およびパワー増幅器109に対しても制御信号118
を出力してスピーカ106およびマイク108のパワー
制御を行ったり、電源制御部117に対して制御信号1
18を出力して各部に対する電源の供給制御を行う。
【0040】切替スイッチ103は、音声復号化器10
1によって得られた受話信号102をハンドセット用の
エコーキャンセラ125またはハンズフリー用のエコー
キャンセラ225に選択的に与えるためのスイッチであ
り、制御部119から出力される制御信号118に基づ
いてハンドセット状態の時にa側に切り替えられてエコ
ーキャンセラ125を選択し、ハンズフリー状態の時に
b側に切り替えられてエコーキャンセラ225を選択す
る。
【0041】切替スイッチ111は、A/D変換器11
0にてデジタル化された送話信号をハンドセット用のエ
コーキャンセラ125またはハンズフリー用のエコーキ
ャンセラ225を選択的に与えるためのスイッチであ
り、制御部119から出力される制御信号118によっ
て、ハンドセット状態の時にa側に切り替えられてエコ
ーキャンセラ125を選択し、ハンズフリー状態の時に
b側に切り替えられてエコーキャンセラ225を選択す
る。
【0042】切替スイッチ112は、ハンドセット用の
エコーキャンセラ125またはハンズフリー用のエコー
キャンセラ225にて得られた送話信号を音声符号化器
113に出力するためのスイッチであり、制御部119
から出力される制御信号118によって、ハンドセット
状態の時にa側に切り替えられてエコーキャンセラ12
5を選択し、ハンズフリー状態の時にb側に切り替えら
れてエコーキャンセラ225を選択する。
【0043】パワー増幅器105は、スピーカ106か
ら出力される受話音声のレベルを変更可能なアンプであ
る。このパワー増幅器105の利得(ゲイン)は、制御
部119から出力される制御信号118によって、ハン
ドセット状態の時に所定の第1の値に設定され、ハンズ
フリー状態の時に上記第1の値より高い第2の値に設定
される。パワー増幅器109は、マイク108から入力
された送話音声のレベルを変更可能なアンプである。こ
のパワー増幅器109の利得(ゲイン)は、制御部11
9から出力される制御信号118に基づいてハンドセッ
ト状態の時に所定の第1の値に設定され、ハンズフリー
状態の時に上記第1の値より高い第2の値に設定され
る。
【0044】電源制御部117は、各部に対する電源1
15をON/OFFする機能を有しており、制御部11
9から出力される制御信号118によって、ハンドセッ
ト状態の時にハンドセット用のエコーキャンセラ125
に対してブロック電源116を供給し、その際にハンズ
フリー用のエコーキャンセラ225に対する電源供給を
停止する。同様に、ハンズフリー状態の時にハンズフリ
ー用のエコーキャンセラ225に対してブロック電源1
16を供給し、その際にハンドセット用のエコーキャン
セラ125に対する電源供給を停止する。なお、電源1
15としては、例えば二次電池等が用いられる。
【0045】また、本装置には、入力部12の操作によ
りオン/オフされるスイッチ122が設けられている。
このスイッチ122は、センサ123およびセンサ12
4の出力状態に関わらず、手動により強制的に使用状態
判定部121に対して、ハンドセット状態またはハンズ
フリー状態を設定するためのものである。
【0046】次に、上記のようにして構成される音声通
信装置の処理動作について説明する。
【0047】相手から電話がかかってきた場合、あるい
は、相手に電話をかける場合、そのどちらの場合でも相
手との通信が開始されると、制御部119は図示しない
通信制御部から通信開始の制御信号を受けて、図1に示
す各構成要素をアクティブ状態とする。
【0048】ここで、本装置が図2に示すような携帯型
テレビ電話である場合において、ユーザが本装置をハン
ドセットの状態で使用しているか、または、ハンズフリ
ーの状態で使用しているのかを検出するために、センサ
123およびセンサ124を用いる。この2つのセンサ
123、124はフォトダイオードで構成され、光の入
射量に応じたレベルの電気信号を使用状態判定部121
に送る。上述したように、センサ123はユーザがスピ
ーカ106に耳を近接させて通話を行う際(すなわちハ
ンドセット状態で使用する際)に外光が遮られるような
位置に配置されており、センサ124はユーザがスピー
カ126に耳を近接させて通話を行っても外光が遮らな
いような位置に配置されている。
【0049】使用状態判定部121は、この2つのセン
サ123、124の出力レベルを監視しており、センサ
123の出力レベルよりもセンサ124の出力レベルの
方が大きく、かつ、レベル差が所定値以上であるか否か
を判断する。ユーザが耳をスピーカ126に近づけてい
る場合つまりハンドセットの状態では、センサ123の
みの外光の入射がユーザによって遮られるので、センサ
123の出力レベルが大幅に低下し、上記の条件(セン
サ123の出力レベルよりもセンサ124の出力レベル
の方が大きく、かつ、レベル差が所定値以上)が満たさ
れる。一方、ユーザが耳をスピーカ126から遠ざけて
いる場合つまりハンズフリーの状態では、センサ123
へは外光が十分に入射することになるので、センサ12
3の出力レベルは低下せず、上記の条件は満たされな
い。
【0050】制御部119は、上記の条件に従って使用
状態判定部121から出力される使用状態信号120を
受け、ユーザが本装置をハンドセットまたはハンズフリ
ーの状態で使用しているのかを判断することことができ
る。
【0051】また、スイッチ122は、このようなセン
サ123およびセンサ124の出力状態に関わらず、手
動により強制的に使用状態判定部121に対して、ハン
ドセット状態またはハンズフリー状態のどちらかの状態
に設定することを目的としている。
【0052】ここで、制御部119が使用状態判定部1
21からユーザが本装置をハンドセット状態で使用して
いることを示す使用状態信号120を受けた場合、制御
部119は制御信号118を出力して切替スイッチ11
1、切替スイッチ112および切替スイッチ103をa
側に切り替える。これにより、音声復号化器101から
の受話信号102は受話信号レジスタ126に入力さ
れ、ハンドセット用のエコーキャンセラ125のみが動
作して筺体内に回り込んだ音響エコーが消去される。
【0053】具体的には、受信信号レジスタ126に音
声復号化器101から出力されたデジタル受話信号10
2がそのサンプルタイムに従って順次取り込まれて蓄積
される。適応フィルタ128では、受話信号レジスタ1
26に蓄積されたデジタル受話信号102と、タップ係
数レジスタ129に記憶されたタップ係数とに基づいて
畳み込み演算が行われ、その畳み込み演算により疑似エ
コー信号が生成される。タップ係数とはフィルタ係数に
相当するものであり、エコーが長い場合には、それをキ
ャンセルするためにタップ数を多く必要とする(畳み込
みの演算量が増える)。ハンドセットでは、ハンズフリ
ーに比べてエコーの長さが短いため、タップ数は少なく
て済む。
【0054】この適応フィルタ128にて生成された疑
似エコー信号は演算器131に供給される。演算器13
1では、A/D変換器110より入力されたデジタル送
話信号から上記疑似エコー信号が差し引かれ、これによ
りデジタル送話信号に含まれるエコー107が消去され
る。
【0055】また、タップ係数更新部130では、上記
演算部131で消去されずに通過する残差信号を最小に
するために、パワー値算出部127にて正規化された受
信信号を用いて、タップ係数レジスタ129に記憶され
たタップ係数を更新するための演算処理が行われる。こ
のタップ係数更新部130におけるタップ係数の更新ア
ルゴリズムとしては、例えば最小二乗平均法(LMS)
を正規化した学習同定法(NLMS)が多く用いられて
いる。
【0056】また、ハンドセット状態の場合、D/A変
換器104にてアナログ化された受話信号がハンドセッ
トに適した音量にてスピーカ106から出力されるよう
に、制御信号118によりパワー増幅器105のゲイン
が設定される。同様に、マイク108から入力された音
声信号がA/D変換器110に対してハンドセットに適
した入力となるように、制御信号118によりパワー増
幅器109のゲインが設定される。
【0057】電源制御部117は、この制御信号118
により本装置の各構成要素(エコーキャンセラ125お
よびエコーキャンセラ225等)に対して電源115を
ON/OFFする機能を有している。ハンドセット状態
の場合、エコーキャンセラ125に対して電源制御部1
17からブロック電源116が供給され、エコーキャン
セラ225には電源の供給が停止される。これにより、
エコーキャンセラ225の動作は停止して、電力消費も
発生しない。
【0058】すなわち、本装置がハンドセット状態で使
用されている場合には、エコーキャンセラ125のみが
駆動され、パワー増幅器105およびパワー増幅器10
9もハンドセット状態に適したゲインに設定されること
になる。この場合、エコーキャンセラ125は筺体内を
回り込んだ音響エコーのみを消去するため、タップ数が
少なく構成されているため、そこにかかる消費電力も少
なくなる。
【0059】一方、使用状態判定部121にて本装置が
ハンズフリー状態で使用されていることが判断された場
合、制御部119は使用状態判定部121から使用状態
信号120を受け、制御信号118を出力して切替スイ
ッチ111、切替スイッチ112および切替スイッチ1
03をb側に切り替える。これにより、音声復号化器1
01からの受話信号102は受話信号レジスタ226に
入力され、ハンドフリー用のエコーキャンセラ225の
みが動作して空間での反射エコーが消去される。この場
合、ハンドフリーでは、ハンドセットに比べてエコーが
長くなるため、タップ数を多く必要とする。
【0060】なお、このハンズフリー用のエコーキャン
セラ225の動作については上記ハンドセット用のエコ
ーキャンセラ125の場合と同様であるので、その説明
は省略するものとする。
【0061】また、ハンズフリー状態の場合、D/A変
換器104にてアナログ化された受話信号がハンズフリ
ーに適した音量にてスピーカ106から出力されるよう
に、制御信号118によりパワー増幅器105のゲイン
が設定される。同様に、マイク108から入力された音
声信号がA/D変換器110に対してハンズフリーに適
した入力となるように、制御信号118によりパワー増
幅器109のゲインが設定される。この場合、パワー増
幅器105およびパワー増幅器109共に、ハンドセッ
ト状態のときに比べてゲインが高く設定される。
【0062】また、ハンズフリー状態の場合、エコーキ
ャンセラ225に対して電源制御部117からブロック
電源116が供給され、エコーキャンセラ125には電
源の供給が停止される。これにより、エコーキャンセラ
125の動作は停止して、電力消費も発生しない。
【0063】すなわち、本装置がハンズフリー状態で使
用されている場合には、エコーキャンセラ225のみが
駆動され、パワー増幅器105およびパワー増幅器10
9もハンズフリー状態に適したゲインに設定されること
になる。
【0064】このように、ハンドセット用のエコーキャ
ンセラ125とハンズフリー用のエコーキャンセラ22
5を用意しておき、本装置がハンドセット状態で使用さ
れている場合とハンズフリー状態で使用されている場合
とで、これらのエコーキャンセラ125、225を適宜
切り替え、一方のエコーキャンセラを駆動しているとき
には他方のエコーキャンセラを非駆動状態にしておくこ
とで、電力を無駄に消費することなく、それぞれの状態
に応じて効率的にエコーを消去することができる。
【0065】なお、上記第1の実施形態では、センサ1
23およびセンサ124として光センサを用い、光の入
射量によって本装置の使用状態を検出するようにした
が、例えば超音波センサを用いて、超音波の反射量から
本装置の使用状態を検出するような構成も可能である。
【0066】また、上記ハンドセット用のエコーキャン
セラ125およびハンズフリー用のエコーキャンセラ2
25の構成として、それぞれタップ係数更新部130、
230にて更新されるタップ係数をタップ係数レジスタ
129、229に一時的に保持してから適応フィルタ1
28、228に与えるようにしたが、タップ係数レジス
タ129、229については特に必要ではなく、タップ
係数更新部130、230にて更新されるタップ係数を
直接適応フィルタ128、228に与えるような構成で
も良い。
【0067】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態における音声通信装置を説明する。
【0068】上記第1の実施形態では、ハンドセット用
のエコーキャンセラ125とハンズフリー用のエコーキ
ャンセラ225とを独立した回路として構成し、装置の
使用状態に応じて一方のエコーキャンセラのみを駆動
し、他方のエコーキャンセラを非駆動状態とすること
で、余分な消費電力の発生を防止していた。これに対
し、第2の実施形態では、ハンドセット用エコーキャン
セラとハンズフリー用エコーキャンセラを1つの共通な
回路で構成し、装置の使用状態に応じて内部的に処理
(演算量)を切り替えるようにしている。
【0069】図3に第2の実施形態としての回路構成を
示す。
【0070】なお、図3において、上記図1(第1の実
施形態)と同一部分には同一符号を付し、ここでは異な
る点について説明する。
【0071】第2の実施形態では、ハンドセットとハン
ズフリーの両方の状態で共通に用いられるエコーキャン
セラ325が設けられている。このエコーキャンセラ3
25は、受話信号レジスタ326と、タップ係数レジス
タ329と、トランスバースフィルタからなる適応フィ
ルタ328と、演算器331と、タップ係数更新部33
0と、パワー値演算部327とから構成される。
【0072】受信信号レジスタ326には、音声復号化
器101から出力されたデジタル受話信号102がその
サンプルタイムに従って順次取り込まれて蓄積される。
適応フィルタ328では、受話信号レジスタ326に蓄
積されたデジタル受話信号102と、タップ係数レジス
タ329に記憶されたタップ係数とを基に畳み込み演算
が行われ、これにより疑似エコー信号が生成される。こ
の疑似エコー信号は演算器331に供給される。演算器
331では、A/D変換器110より入力されたデジタ
ル送話信号から上記疑似エコー信号が差し引かれ、これ
によりデジタル送話信号に含まれるエコー107が消去
される。
【0073】また、タップ係数更新部330では、上記
演算部331で消去されずに通過する残差信号を最小に
するために、パワー値算出部327にて正規化された受
信信号を用いて、タップ係数レジスタ329に記憶され
たタップ係数を更新するための演算処理が行われる。こ
のタップ係数更新部330におけるタップ係数の更新ア
ルゴリズムとしては、例えば最小二乗平均法(LMS)
を正規化した学習同定法(NLMS)が多く用いられて
いる。
【0074】ここで、ハンドセット状態では、ハンズフ
リー状態の時に比べて、エコーの長さが短く分、適応フ
ィルタ328のタップ数が少なくて済む。そこで、使用
状態判定部121にて本装置がハンドセット状態で使用
されていることが検出された際に、その使用状態信号1
20を受けた制御部119によって、適応フィルタ32
8のタップ数としてハンドセットに必要な第1のタップ
数分使用するように制御する。一方、ハンズフリー状態
では、その使用状態信号120を受けた制御部119に
より、適応フィルタ328のタップ数としてハンズフリ
ーに必要な第2のタップ数分使用するように制御する。
この場合、第2のタップ数は第1のタップ数より多く設
定される。ここでは適応フィルタ328の全タップ長を
L+Hとしたとき、ハンドセット状態で用いられる第1
のタップ数をL、ハンズフリー状態で用いられる第2の
タップ数をHとしている(L<H)。
【0075】また、このように適応フィルタ328のタ
ップ数をハンドセット用とハンズフリー用とで切り替え
るようにした場合には、エコーキャンセラ325の演算
量も変わるため、受話信号レジスタ326、パワー値演
算部327、タップ係数レジスタ329、タップ係数更
新部330についても同様に、制御部119によってハ
ンドセット用とハンズフリー用とで演算量(Lまたは
H)を切り替るようにしても良い。
【0076】このような構成において、上記第1の実施
形態と同様に、光センサからなるセンサ123およびセ
ンサ124により、本装置の使用状態に応じて変化する
光の入射量が検知され、そのレベルに応じた電気信号が
使用状態判定部121に送られる。使用状態判定部12
1は、この2つのセンサ123、124の出力レベルを
監視し、センサ123の出力レベルよりもセンサ124
の出力レベルの方が大きく、かつ、レベル差が所定値以
上である場合に、ハンドセット状態であると判断し、そ
のことを示す使用状態信号120を制御部119に出力
する。また、この条件を満たさない場合には、使用状態
判定部121はハンズフリー状態であると判断し、その
ことを示す使用状態信号120を制御部119に出力す
る。
【0077】また、このようなセンサ123およびセン
サ124の出力状態に関わらず、手動操作によりオン/
オフされるスイッチ122によって、強制的に使用状態
判定部121に対して、ハンドセット状態またはハンズ
フリー状態のどちらかの状態に設定することも可能であ
る。
【0078】ここで、制御部119が使用状態判定部1
21からユーザが本装置をハンドセット状態で使用して
いることを示す使用状態信号120を受けた場合、制御
部119はエコーキャンセラ325の構成要素である受
話信号レジスタ326、パワー値演算部327、適応フ
ィルタ328、タップ係数レジスタ329、タップ係数
更新部330に対して制御信号118を出力すること
で、エコーキャンセラ325をハンドセット用のエコー
キャンセラとして動作させる。
【0079】これにより、受信信号レジスタ126、パ
ワー値演算部327、適応フィルタ328、タップ係数
レジスタ329、タップ係数更新部330の各構成要素
において、ハンドセット用として設定された部分(L)
が用いられ、上記第1の実施形態で説明したような処理
により疑似エコーの生成が行われる。この場合、ハンド
セットでは、ハンズフリーに比べてエコーの長さが短い
ため、タップ数は少なくて済む。したがって、少ない演
算量で疑似エコーの生成処理を行うことができる。
【0080】このようにして、ハンドセット用として設
定された部分(L)のみを使用して疑似エコーが生成さ
れると、その疑似エコー信号は演算器331に供給され
る。演算器131では、A/D変換器110より入力さ
れたデジタル送話信号から上記疑似エコー信号が差し引
かれ、これによりデジタル送話信号に含まれるエコー1
07が消去される。
【0081】また、ハンドセット状態の場合、制御部1
19はパワー増幅器105およびパワー増幅器109に
対して制御信号118を出力し、D/A変換器104に
てアナログ化された受話信号がハンドセットに適した音
量にてスピーカ106から出力されるようにパワー増幅
器105のゲインを制御すると共に、マイク108から
入力された音声信号がA/D変換器110に対してハン
ドセットに適した入力となるようにパワー増幅器109
のゲインを制御する。
【0082】一方、使用状態判定部121にて本装置が
ハンズフリー状態で使用されていることが判断された場
合、制御部119は使用状態判定部121から使用状態
信号120を受けることにより、エコーキャンセラ32
5の構成要素である受話信号レジスタ326、パワー値
演算部327、適応フィルタ328、タップ係数レジス
タ329、タップ係数更新部330に対して制御信号1
18を出力することで、エコーキャンセラ325をハン
ズフリー用のエコーキャンセラとして動作させる。
【0083】これにより、受信信号レジスタ126、パ
ワー値演算部327、適応フィルタ328、タップ係数
レジスタ329、タップ係数更新部330の各構成要素
において、ハンズフリー用として設定された部分(H)
が用いられ、上記第1の実施形態で説明したような処理
により疑似エコーの生成が行われる。この場合、ハンド
フリーでは、ハンドセットに比べてエコーが長くなるた
め、タップ数を多く必要とする。したがって、ハンドセ
ットのときよりも演算量が多くなる。
【0084】このようにして、ハンズフリー用として設
定された部分(H)のみを使用して疑似エコーが生成さ
れると、その疑似エコー信号は演算器331に供給され
る。演算器131では、A/D変換器110より入力さ
れたデジタル送話信号から上記疑似エコー信号が差し引
かれ、これによりデジタル送話信号に含まれるエコー1
07が消去される。
【0085】また、ハンズフリー状態の場合、制御部1
19はパワー増幅器105およびパワー増幅器109に
対して制御信号118を出力し、D/A変換器104に
てアナログ化された受話信号がハンズフリーに適した音
量にてスピーカ106から出力されるようにパワー増幅
器105のゲインを制御すると共に、マイク108から
入力された音声信号がA/D変換器110に対してハン
ズフリーに適した入力となるようにパワー増幅器109
のゲインを制御する。
【0086】このように、ハンドセットとハンズフリー
とで共通のエコーキャンセラ325を設け、ハンドセッ
ト状態では、エコーキャンセラ325のハンドセット用
として設定された部分(L)で処理を行い、ハンズフリ
ー状態では、エコーキャンセラ325のハンズフリー用
として設定された部分(H)で処理を行うことでも、電
力を無駄に消費することなく、それぞれの状態に応じて
効率的にエコーを消去することができる。
【0087】また、本方式の場合には、上記第1の実施
形態のようにハンドセット用のエコーキャンセラ125
とハンズフリー用のエコーキャンセラ225とを独立し
て設ける方式に比べて、回路数を削減できるため、装置
の小型化に有利である。
【0088】なお、上記第1の実施形態と同様に、セン
サ123およびセンサ124は光センサに限るものでは
なく、例えば超音波センサを用いて、超音波の反射量か
ら本装置の使用状態を検出するような構成も可能であ
る。
【0089】また、上記エコーキャンセラ325の構成
として、それぞれタップ係数更新部330にて更新され
るタップ係数をタップ係数レジスタ329に一時的に保
持してから適応フィルタ328に与えるようにしたが、
タップ係数レジスタ329については特に必要ではな
く、タップ係数更新部330にて更新されるタップ係数
を直接適応フィルタ328に与えるような構成でも良
い。
【0090】また、上記第2の実施形態では、エコーキ
ャンセラ325の各構成要素の中でハンドセット用とし
てL、ハンズフリー用としてHの部分を用いたが、例え
ばハンドセット用としてL、ハンズフリー用としてL+
Hの部分を用いるような構成でも良い。
【0091】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ハンドセ
ットまたはハンズフリーの状態で使用可能な音声通信装
置において、ハンドセット用のエコーキャンセラおよび
ハンズフリー用のエコーキャンセラを備え、装置の使用
状態に応じて、これらのエコーキャンセラを適宜切り替
えるようにしたため、ユーザがハンドセットあるいはハ
ンズフリーのどちらで使用しても、自動的に装置使用状
態に適したタップ数を有するエコーキャンセラを用いて
無駄な電力を消費させることなく、効率的にエコーを消
去することができる。
【0092】また、ハンドセットとハンズフリー両用の
エコーキャンセラを備え、装置の使用状態に応じて内部
的に処理を切り替えることでも、上記同様に、ユーザが
ハンドセットあるいはハンズフリーのどちらで使用して
も、自動的に装置使用状態に適したタップ数を有するエ
コーキャンセラを用いて無駄な電力を消費させることな
く、効率的にエコーを消去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る音声通信装置の
エコーキャンセラ部分を主体とした回路構成を示すブロ
ック図。
【図2】上記音声通信装置の外観構成を示す斜視図。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る音声通信装置の
エコーキャンセラ部分を主体とした回路構成を示すブロ
ック図。
【図4】従来の音声通信装置のエコーキャンセラ部分を
主体とした回路構成を示すブロック図。
【図5】上記従来の音声通信装置の外観構成を示す斜視
図。
【符号の説明】
100…符号化通話信号、 101…音声復号化器、 102…受信信号、 103,112,111…切替スイッチ、 104…D/A変換器、 105,109…パワー増幅器、 106…スピーカ、 107…エコー、 108…マイク、 110…A/D変換器、 113…音声符号化器、 114…符号化通話信号、 115…電源、 116…ブロック電源、 117…電源制御部、 118…制御信号、 119…制御部、 120…使用状態信号、 121…使用状態判定部、 122…スイッチ、 123,124…センサ、 125,225,325…エコーキャンセラ、 126,226,326…受信信号レジスタ、 128,228,328…適応フィルタ、 127,227,327…パワー算出部、 129,229,329…タップ係数レジスタ、 130,230,330…タップ係数更新部、 131,231,331…演算器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクおよびスピーカを有し、上記マイ
    クロホンおよびスピーカを話者の口および耳に近接させ
    たハンドセットの状態または上記マイクロホンおよびス
    ピーカを話者の口および耳から離隔したハンズフリーの
    状態で通話を行うことが可能な音声通信装置において、 ハンドセット用の適応フィルタを有し、この適応フィル
    タにより生成される疑似エコー信号に基づいて送話信号
    に含まれるエコー成分を消去する第1のエコーキャンセ
    ラと、 ハンズフリー用の適応フィルタを有し、この適応フィル
    タにより生成される疑似エコー信号に基づいて送話信号
    に含まれるエコー成分を消去する第2のエコーキャンセ
    ラと、 本装置がハンドセット状態にあるのかハンズフリー状態
    にあるのかを検出する使用状態検出手段と、 この使用状態検出手段によってハンドセット状態である
    ことが検出された場合に上記第1のエコーキャンセラを
    駆動し、ハンズフリー状態であることが検出された場合
    に上記第2のエコーキャンセラを駆動する制御手段とを
    具備したことを特徴とする音声通信装置。
  2. 【請求項2】 上記第1のエコーキャンセラを構成する
    適応フィルタのタップ数は上記第2のエコーキャンセラ
    を構成する適応フィルタのタップ数よりも少なく構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の音声通信装
    置。
  3. 【請求項3】 上記使用状態検出手段によってハンドセ
    ット状態であることが検出された場合に上記第1のエコ
    ーキャンセラに電源を供給すると共に上記第2のエコー
    キャンセラへの電源供給を停止し、ハンズフリー状態で
    あることが検出された場合に上記第2のエコーキャンセ
    ラに電源を供給すると共に上記第1のエコーキャンセラ
    への電源供給を停止する電源制御手段を具備したことを
    特徴とする請求項1記載の音声通信装置。
  4. 【請求項4】 マイクおよびスピーカを有し、上記マイ
    クロホンおよびスピーカを話者の口および耳に近接させ
    たハンドセットの状態または上記マイクロホンおよびス
    ピーカを話者の口および耳から離隔したハンズフリーの
    状態で通話を行うことが可能な音声通信装置において、 ハンドセットとハンズフリー両用の適応フィルタを有
    し、この適応フィルタにより生成される疑似エコー信号
    に基づいて送話信号に含まれるエコー成分を消去するエ
    コーキャンセラと、 本装置がハンドセット状態にあるのかハンズフリー状態
    にあるのかを検出する使用状態検出手段と、 この使用状態検出手段によってハンドセット状態である
    ことが検出された場合とハンズフリー状態であることが
    検出された場合とで、上記エコーキャンセラを構成する
    上記適応フィルタのタップ数を切り替える制御手段とを
    具備したことを特徴とする音声通信装置。
  5. 【請求項5】 上記制御手段は、上記使用状態検出手段
    によってハンドセット状態であることが検出された場合
    に第1のタップ数に切り替え、ハンズフリー状態である
    ことが検出された場合に上記第1の値よりも多く設定さ
    れた第2のタップ数に切り替えることを特徴とする請求
    項4記載の音声通信装置。
  6. 【請求項6】 上記マイクロホンから出力された送話信
    号の信号レベルおよび上記スピーカから出力される受話
    音声のレベルをそれぞれ可変するためのレベル可変手段
    と、 上記使用状態検出手段によってハンドセット状態である
    ことが検出された場合に上記レベル可変手段の利得を第
    1の値に設定し、ハンズフリー状態であることが検出さ
    れた場合に上記レベル可変手段の利得を上記第1の値よ
    り高い第2の値に設定する利得制御手段とを具備したこ
    とを特徴とする請求項1または請求項4記載の音声通信
    装置。
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