JP2000252869A - 同期捕捉装置 - Google Patents

同期捕捉装置

Info

Publication number
JP2000252869A
JP2000252869A JP5303899A JP5303899A JP2000252869A JP 2000252869 A JP2000252869 A JP 2000252869A JP 5303899 A JP5303899 A JP 5303899A JP 5303899 A JP5303899 A JP 5303899A JP 2000252869 A JP2000252869 A JP 2000252869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delay profile
path
processing
received signal
correlators
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5303899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3369498B2 (ja
Inventor
Kazunori Igai
和則 猪飼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP05303899A priority Critical patent/JP3369498B2/ja
Publication of JP2000252869A publication Critical patent/JP2000252869A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3369498B2 publication Critical patent/JP3369498B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Landscapes

  • Radio Relay Systems (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理時間を短くし、回路規模を小さくし
て消費電力を低くすることができること。 【解決手段】 受信信号は、アンテナを介して所定の無
線受信処理が施された後に、2つの端子から各々同相
(I)成分、直交(Q)成分のベースバンド信号として
入力される。これらのベースバンド信号は、それぞれ4
次櫛形フィルタ201で前処理された後、コード発生器
203,204,206で発生したコードを用いて、2
56個の相関器202,207で並列に処理される。こ
れらの相関器の出力は、16.384MHzで逐次選択
されながら、電圧出力自乗検波フィルタ208,209
及び加算器210,211を介して1シンボル時間長分
のシフトレジスタ213,214に入力され、同期加算
される。これにより、遅延プロファイルを作成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CDMA方式の無
線通信システムにおいて使用される無線通信装置に備え
られる同期捕捉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】次世代移動通信方式に用いる多元接続方
式としてCDMA(Code Division Multiple Access)
が開発されている。このCDMAセルラシステムにおい
ては、移動局が電源をオンした時の初期同期確立作業や
移動に伴うセル切替え(ハンドオーバ)などにセルサー
チを行なう必要がある。
【0003】このセルサーチは、第1検出工程〜第3検
出工程を含んでおり、この第1検出工程には、第1段階
から第3段階までの処理が含まれている。これらの検出
工程での処理について説明する。
【0004】第1検出工程における第1段階の処理で
は、共通サーチコードを係数に持つ複素マッチトフィル
タにより制御チャネルである止まり木チヤネルを連続的
に受信し、ロングコードマスクシンボルを受信して第1
段階の遅延プロファイルを得る。ただし、安定した遅延
プロファイルを得るために、1スロット時間長のメモリ
を用いてフィルタ出力を同期加算する。
【0005】第1検出工程における第2段階処理では、
第1段階の処理で得られた遅延プロファイルの最大パス
のタイミングで、例えば4種類のグループショートコー
ドを同時に発生させ、このグループショートコードと制
御チャネル信号との間で相関処理を行なう。この処理は
専用の相関器を用いて約10msで実行し、その最大出
力から最大パスの属するグループショートコードを特定
する。これにより、下り回線に使用されるロングコード
を128種類から32種類に絞り込む。
【0006】第1検出工程における第3段階の処理で
は、まずスロットの第1シンボルの受信データをRAM
に蓄え、第1段階で用いた共通ショートコードと第2段
階で特定した最大パスに対するグループショートコード
に対応するロングコードとからなるコードを係数に持つ
複素マッチトフィルタにて、受信データに対して相関処
理を行なう。この相関処理は、ロングコード32種類全
てについて順次行なう。さらに、スロットタイミングを
ずらしながら上記処理を繰り返して第3段階の遅延プロ
ファイルを得る。この遅延プロファイルを用いて、ロン
グコードとそのフレームタイミングを決定する。
【0007】第2検出工程では、最大パスをコードリス
トに登録した後、第1段階の遅延プロファイルにおいて
次にレベルの大きいパスに注目する。このとき、第3段
階の遅延プロファイルに含まれているパスは除去する。
次にレベルの大きいパスについて、第1検出工程の第
2,第3段階の処理を行って、そのパスに関するロング
コードとタイミング及び遅延プロファイルを得る。以
下、同様にして最大20波の有効制御チャネルをコード
リストに登録する。
【0008】第3検出工程及びパスサーチでは、3シン
ボル時間の受信データをRAMに蓄え、周辺セクタやダ
イバーシチハンドオーバブランチのショートコード及び
ロングコードからなるコードを係数に持つ複素マッチト
フィルタにて、受信データに対して相関処理を行なう。
このとき、相関値を同期加算して遅延プロファイルを作
成する。なお、3ダイバーシチハンドオーバ通信時にセ
ルサーチとパスサーチを同時に行う場合には、2つの受
信信号を考慮し10種の遅延プロファイルを作成する。
なお、これらの遅延プロファイル作成には、RAMに蓄
積した受信データを繰り返し使用して複素マッチドフィ
ルタ演算を実行する。
【0009】上記のようにして、無線通信システムにお
いてセルサーチやパスサーチが行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記方式において、第
1検出工程の第1,第3段階及びパスサーチの処理に
は、基本的に同時に1種類のコードの処理しかできない
複素マッチトフィルタを用いている。しかしながら、こ
の複素マッチドフィルタは、多くの種類のロングコード
との相関を調べてロングコード同定する必要のある基地
局非同期システムの同期処理には必ずしも適当でない。
実際、以下のような問題点を有すると考えられる。
【0011】(1)処理時間の増大 複素マッチトフィルタは、比較的大規模な回路のため、
装置の小型化のためには多数備えることが困難である。
したがって、これらを用いた演算は必然的にシーケンシ
ャルに実行しなければならなくなる。このため、必然的
に演算時間が増大する。このことは、多数の制御チャネ
ルの遅延プロファイルを作成する同期保持処理などで著
しくなる。
【0012】(2)回路規模の増大 複素マッチトフィルタを用いた処理の多くは、シーケン
シャルに実行しなければならないため、ある時刻におけ
る複数の遅延プロファイルを比較することが求められる
第3検出工程や同期保持では、受信信号を蓄積するメモ
リが必要になる。
【0013】(3)消費電力の増大 処理時間及び回路規模の増大は、必然的に消費電力を増
加させる。特に、逐次コードを変えながら遅延プロファ
イルを作成する第3検出工程や同期保持では、コードを
変える度にメモリからマッチドフィルタに大量のフィル
タ係数(ショートコードとロングコードによる)と受信
データを転送するために、ピーク電流が著しく大きくな
る。
【0014】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、処理時間を短くし、回路規模を小さくして消費電
力を低くすることができる同期捕捉装置を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、基地局
間非同期システムにおける通信端末装置の同期部構成に
おいて、複数の相関器を並列処理させて、ロングコード
同定などの演算時間を短縮して低消費電力化を図ること
である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様に係る同期捕
捉装置は、受信信号から抽出したベースバンド信号に対
して並列処理可能な複数の相関器を用いてマッチトフィ
ルタ演算を行なう相関処理手段と、前記マッチトフィル
タ演算の相関結果を自乗検波して得られた包絡線検波結
果から同期情報を検出する同期情報検出手段と、を具備
する構成を採る。
【0017】この構成によれば、セルサーチやパスサー
チにおける種々の処理を並列して実行することができ
る。このため、処理時間を短くし、回路規模を小さくし
て消費電力を低くすることができる。
【0018】本発明の第2の態様に係る同期捕捉装置
は、第1の態様において、同期情報検出手段が、包絡線
検波結果から電圧値を求める電圧出力算出手段を具備す
る構成を採る。
【0019】この構成によれば、入力から出力まで電圧
値で演算を実行して、自乗検波の不要スペクトル抑圧を
行なうフィルタリング及び平方根演算を同時に行なうの
で、著しい演算語長の増加を伴わずに検波結果が得られ
る。
【0020】本発明の第3の態様に係る同期捕捉装置
は、受信信号に含まれるロングコードマスクシンボルを
用いてスロットタイミングを検出するスロットタイミン
グ検出手段と、検出されたスロットタイミングのみにお
いて、前記受信信号とこの受信信号に乗算されたサーチ
コードとの間の相関処理を複数の相関器を用いて行なっ
て遅延プロファイルを作成する遅延プロファイル作成手
段と、前記遅延プロファイルに基づいて前記ロングコー
ドを同定するロングコード同定手段と、を具備し、スロ
ットタイミング検出、遅延プロファイル作成、及びロン
グコード同定を行なう際に、前記複数の相関器を共用し
て用いる構成を採る。
【0021】この構成によれば、シーケンシャルな処理
であるマッチトフィルタではなく、並列処理が可能であ
る複数の相関器で相関処理部を構成し、この相関器を共
用して用いているので、セルサーチやパスサーチにおけ
る種々の処理を並列して実行することができる。このた
め、処理時間を短くし、回路規模を小さくして消費電力
を低くすることができる。
【0022】本発明の第4の態様に係る同期捕捉装置
は、第3の態様において、前記遅延プロファイル作成手
段が、受信信号を受信するブランチ毎の遅延プロファイ
ルを作成する構成を採る。
【0023】本発明の第5の態様に係る同期捕捉装置
は、第4の態様において、前記ロングコード同定手段
が、前記遅延プロファイルをい用いて、受信信号の複数
パスのレベルを測定するレベル測定手段を具備する構成
を採る。
【0024】これらの構成によれば、所望波として可能
性のあるパスのレベル測定に遅延プロファイルを使用す
ることができるので、所望波として可能性のあるパス毎
に遅延プロファイルを作成する必要がなくなり、セルサ
ーチにおける処理量を削減することができる。
【0025】本発明の第6の態様に係る同期捕捉装置
は、受信信号に含まれる所望波のパスについて遅延プロ
ファイルを作成する遅延プロファイル作成手段と、前記
遅延プロファイルの変動を追跡すると共に、所望波のパ
スの候補となるパスの遅延プロファイルの作成を、複数
の相関器を用いて並行して行なわせる制御手段と、を具
備する構成を採る。
【0026】この構成においては、相関処理部を複数の
相関器で構成した場合、遅延プロファイルの変動の追跡
と、所望波のパスの候補となるパスの遅延プロファイル
の作成を並行して行なうことができ、セルサーチにおけ
る処理時間を短縮させることができる。
【0027】本発明の第7の態様に係る通信端末装置
は、第1から第6のいずれかの態様の同期捕捉装置を備
えたことを特徴とする。本発明の第8の態様に係る基地
局装置は、第7の態様の通信端末装置と無線通信を行な
うことを特徴とする。これらの構成によれば、特に通信
端末装置においては、処理時間を短くし、回路規模を小
さくして消費電力を低くすることができる。
【0028】本発明の第9の態様に係る同期捕捉方法
は、受信信号に含まれるロングコードマスクシンボルを
用いてスロットタイミングを検出するスロットタイミン
グ検出工程と、検出されたスロットタイミングのみにお
いて、前記受信信号とこの受信信号に乗算されたサーチ
コードとの間の相関処理を複数の相関器を用いて行なっ
て遅延プロファイルを作成する遅延プロファイル作成工
程と、前記遅延プロファイルに基づいて前記ロングコー
ドを同定するロングコード同定工程と、を具備し、スロ
ットタイミング検出、遅延プロファイル作成、及びロン
グコード同定を行なう際に、前記複数の相関器を共用し
て用いる。
【0029】この方法によれば、相関器を共用して用い
て、セルサーチやパスサーチにおける種々の処理を並列
して実行することができる。このため、処理時間を短く
し、回路規模を小さくして消費電力を低くすることがで
きる。
【0030】本発明の第10の態様に係る同期捕捉方法
は、受信信号に含まれる所望波のパスについて遅延プロ
ファイルを作成する遅延プロファイル作成工程と、前記
遅延プロファイルの変動を追跡すると共に、所望波のパ
スの候補となるパスの遅延プロファイルの作成を、複数
の相関器を用いて並行して行なわせる制御工程と、を具
備する。
【0031】この方法においては、相関処理部を複数の
相関器で構成した場合、遅延プロファイルの変動の追跡
と、所望波のパスの候補となるパスの遅延プロファイル
の作成を並行して行なうことができ、セルサーチにおけ
る処理時間を短縮させることができる。
【0032】以下、本発明の実施の形態について、添付
図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施
の形態に係る同期捕捉装置を備えた無線通信システムの
概略構成を示すブロック図である。基地局側において、
制御部101は、送信データの誤り訂正符号化処理や誤
り訂正復号化処理を行なうように、誤り訂正符号・復号
部102に対して制御を行なう。誤り訂正符号化処理さ
れた信号は、送信部103で通常の無線送信処理がなさ
れて、アンテナ105から送信される。また、アンテナ
105を介して受信された信号は受信部104に送ら
れ、通常の無線受信処理がなされた後に、誤り訂正符号
・復号部102に送られて誤り訂正復号がなされる。
【0033】本発明に係る同期捕捉装置を備えた端末側
においては、アンテナ106から受信された信号は、変
復調処理部107及び同期処理部109に送られ、それ
ぞれ復調処理及び同期処理が行なわれる。すなわち、同
期処理部109で同期捕捉及び同期保持が行われつつ、
変復調処理部107及び誤り訂正・音声コーデック部1
08で信号が音声化され、マイク・スピーカ111から
出力される。また、音声を送信する場合には、マイク・
スピーカ111から入力された音声が誤り訂正・音声コ
ーデック部108で音声符号化され、変復調処理部10
7で変調された後にアンテナ106から送信される。な
お、変復調処理部107、誤り訂正・音声コーデック部
108、及び同期処理部109は、制御部110でそれ
ぞれの処理が制御される。
【0034】この同期処理部109は、図2に示す構成
を有する。図2は、本実施の形態に係る同期捕捉装置の
構成を示すブロック図である。ここでは、16ksps
シンボルを4.096Mcpsで256倍拡散した制御
チャネル信号を16.384MHzでオーバーサンプリ
ングして受信する場合について説明する。
【0035】同図において、受信信号は、アンテナを介
して所定の無線受信処理が施された後に、2つの端子か
ら各々同相(I)成分、直交(Q)成分のベースバンド
信号として入力される。これらのベースバンド信号は、
それぞれ4次櫛形フィルタ201で前処理された後、コ
ード発生器203,204,206で発生したコードを
用いて、256個の相関器202,207で並列に処理
される。
【0036】なお、相関処理手段としてマッチトフィル
タを用いる場合では、4倍オーバーサンプリングのマッ
チトフィルタ(0次ホールドタイプ)は、4次櫛形フィ
ルタ201で前処理することにより、加算器数を1/4
に削減することができる。これは、相関処理部に相関器
を用いた場合も同様である。したがって、本実施の形態
においても、4次櫛形フィルタ201で前処理すること
により、加算器数を1/4に削減することができる。
【0037】セルサーチの第1検出工程における第1段
階の処理は、各相関器群202,207で用いられるコ
ードをコード発生器で発生させ、このコードについて1
サンプルずつ遅らせて動作させることにより行なう。こ
の処理は、マッチドフィルタと等価な処理である。これ
らの相関器の出力は、16.384MHzで逐次選択さ
れながら、電圧出力自乗検波フィルタ208,209及
び加算器210,211を介して1シンボル時間長分の
シフトレジスタ213,214に入力され、同期加算さ
れる。これにより、遅延プロファイルを作成できる。な
お、この処理に関しては、受信信号I及びQの各々の入
力に対して順次行なう。なお、電圧出力自乗検波フィル
タ108,109は、検波方式に包絡線検波アルゴリズ
ムを導入した際に必要となり、高調波歪みを抑圧する。
【0038】シフトレジスタ213からの出力は、パス
検出フィルタ217に送られ、パス検出フィルタ217
では、相関器出力又はその平均結果であるシフトレジス
タ213の内容からパス候補としての極値を抽出し、パ
スの振幅と時刻のみをDSPソフトに送信する。カウン
タ218は、シフトレジスタ長さだけ計測するタイマー
であり、D−FF219は、パス検出フィルタ217で
パス検出された旨の検出信号とカウンタ出力とを用いる
フリップフロップである。
【0039】なお、セレクタ212は、加算器211か
らの出力とシフトレジスタ213からの出力との間の選
択(切り替え)を行ない、セレクタ216は、シフトレ
ジスタ213からの出力とシフトレジスタ214からの
出力との間の選択(切り替え)を行なう。
【0040】また、第1検出工程における第2段階の処
理においては、120個の相関器を有する相関器群20
7のうちの32個のみを用いて、4種類のグループショ
ートコードについて受信信号I及びQとの間の相関を同
時に調べる。同様に、第1検出工程における第3段階の
処理においては、120個の相関器を有する相関器群2
07に加えてコード発生器を伴う8個(2コード分)の
相関器を用いて32コードについて受信信号I及びQと
の間の相関を同時に調べる。
【0041】第3検出工程及びパスサーチにおいては、
120個の相関器を有する相関器群207の60個の相
関器を用いて最大で30パス(例えば、セルサーチ2
波、パスサーチ3DHOブランチで計5基地局×6パス
=30パス)についてDLLを構成して、レイリーフエ
ージングなどで生ずる各パスの微少な遅延変動に追随さ
せる。一方、他の相関器は、5基地局からの10種類の
遅延プロファイル(受信信号I,Qがあるため)を部分
分割しながら並行して同時に作成する。このように相関
手段としてマッチトフィルタではなく、相関器を用いて
いるので、パス追跡とパス検出とを並行して処理するこ
とができる。その結果、獲得したパスの追跡を行ないな
がらより良いパスの検出を行なうことができる。
【0042】上記構成を有する同期捕捉装置をより詳細
に説明する。本実施の形態に係る同期捕捉装置では、上
述したように、マッチドフィルタではなく、相関器を用
いて相関処理を行なう。例えば、1024タップのマッ
チトフィルタは、タイミングをずらして動作する102
4個の相関器と等価である。この構成は、相関器の出力
を順次切り替えていくセレクタを設けることにより実現
可能である。このとき、制御パルスをシフトさせながら
1出力のみを有効にすれば良い。回路の増加はないとす
ると、フィルタも相関器も加算器数とメモリ数も同じな
ので回路規模は同等であると考えられる。
【0043】実際のCDMA無線通信システムにおいて
使用されるデータ変調では、QPSKを使用することが
多いので、入力信号や逆拡散コード共に2系列となり、
複素相関器が必要になる。この複素相関器としては、包
絡線検波処理を行なう相関器を用いる。この場合に使用
される同期捕捉装置の構成の一部を図3に示す。なお、
包絡線検波については、本発明者の先願である特開平9
−307825号公報に開示してある。この内容もここ
に含めておく。
【0044】図3に示す同期捕捉装置は、基本的には図
2に示す同期捕捉装置と同じであり、図3に示す同期捕
捉装置では、図2に示す相関器出力用のバスの代わりに
セレクタを用いている。すなわち、この同期捕捉装置
は、相関器301と、相関器301に入力するコードを
発生するコード発生器302と、コード発生器302で
発生したコードを相関器301にタイミングをずらしな
がら入力するための遅延器303と、相関器301から
の出力を切り替えるセレクタ304と、セレクタ304
を介して出力された信号を自乗検波する自乗回路305
と、自乗検波した後の信号から不要な信号を除去するL
PF306と、自乗検波して得られた電力値を電圧値に
変換する平方根演算回路307と、平方根演算回路30
7で得られた複数サンプル分の電圧値を平均化する平均
化回路308とを有する。
【0045】相関器301は、上述したように複素相関
器であるので、Q成分とI成分でそれぞれ加減算器とレ
ジスタ(2系列)が必要になる。本実施の形態では、図
4に示すような相関器構成にすることにより、すなわ
ち、2つの加減算器401,402と、1つのEXOR
回路403と、4つの遅延器404とにより構成するこ
とにより、通常の複素相関器で必要なレジスタを1系列
とすることができ、回路構成を簡略化することができ
る。なお、図4に示す構成は、複素相関器として動作す
ることを確認するための構成であり、X,Y,Cx,C
yは論理演算を行なうために用いられる。図4に示す論
理表から分かるように、図4に示す構成の相関器は、複
素相関器として動作する。また、図中405は、1、−
1を交互に乗算する乗算器を示す。
【0046】また、平均化回路308では、例えば16
kHz周期で出力される自乗検波出力を平均化して変動
分を除去して遅延プロファイルを正しく測定する。例え
ば、図3に示す相関器301は、図4に示す相関回路を
256個有しており、これらは16.384MHzクロ
ックで遅延を受けながら16kHzに1回4サンプルを
出力する。これらの出力は逐次選択されながら、後述す
る自乗検波フィルタで不要スペクトルを抑圧した振幅値
となる。
【0047】例えば、平均化回路は、16.384MH
z動作で1シンボル時間長(1024段)のシフトレジ
スタからなり、16kHz間隔での同期加算による平均
化を行なう。なお、この場合、平均化の際は自乗検波フ
ィルタによる4サンプル遅延を考慮する必要がある。ま
た、遅延プロファイルの一部分のみを平均化するために
は、シフトレジスタ長を可変にしながら、適当なバース
トクロックで動作させることが好ましい。
【0048】次に、図2に示す電圧出力自乗検波フィル
タ208,209について説明する。図2に示す電圧出
力自乗検波フィルタ208,209は、図5に示す構成
を有する。図5に示す電圧出力自乗検波フィルタは、相
関器からの出力を自乗検波する自乗検波回路501と、
CORDIC回路への入力のタイミングをずらす遅延器502
と、自乗検波回路501からの出力にCORDIC演算を行な
う複数段のCORDIC回路503とから構成されている。
【0049】自乗検波に基づく同期回路では、出力が包
絡線振幅の2乗値になるため、この出力をそのまま平均
化回路に入力する場合において、振幅の平均時と同じダ
イナミックレンジを保つためには、所要メモリ語長が2
倍になってしまう。これは、電圧値が1ビット6dBで
あり、電圧値の2乗である電力値が1ビット3dBであ
ることに起因する。
【0050】このため、同期回路の出力を平均化回路に
入力する前に平方根演算を行ない、電圧値に戻す必要が
ある。しかしながら、演算誤差を抑えながら処理を行な
う場合、2乗演算で語長が2倍となる。そして、最後の
平方根回路で元の語長に戻すことになる。したがって、
2乗演算の後のLPF演算を長い語長状態で行なわなけ
ればならない。このような処理を行なうと、演算回路が
増大する。
【0051】図5に示す電圧出力自乗検波フィルタで
は、CORDIC回路を利用して、自乗検波の不要スペクトル
抑圧を行なう8次櫛形フィルタリング及び平方根演算を
同時に行なう構成としている。すなわち、CORDIC回路5
03は、自乗回路305、LPF306、及び平方根演
算回路307における処理を行なうので、8次櫛形フィ
ルタリング及び平方根演算を同時に行なうことができ
る。この回路は、CORDICアルゴリズムを利用して入力か
ら出力まで電圧値で演算を実行するので、上記のような
著しい演算語長の増加を伴わずに高精度の結果が得られ
る。
【0052】次に、図2に示すパス検出フィルタ217
について説明する。図2に示すパス検出フィルタ217
は、「チップレートの4倍のオーバサンプリング時に、
前後4サンプルを含めて観測される極大値」という規則
に基づいて遅延プロファイルからパスを抽出する。
【0053】この判定は、DSPソフト処理で行なって
いるが、全遅延プロファイルデータの転送と多くの演算
量が必要となり、低消費電力化に向けて不利な要因とな
る。そこで、本実施の形態においては、図6に示す構成
のパス検出フィルタを用いる。このパス検出フィルタ
は、上記規則を満たして極大値を検出する。
【0054】図6に示すパス検出フィルタは、シフトレ
ジスタからの出力の入力タイミングをずらす遅延器60
1と、前に入力されたシフトレジスタからの出力と現出
力との間で大きいものを選択して最大値を得るMAXセ
レクタ603と、最大値と有効しきい値との間で比較を
行なうCOMPセレクタ602とを有する。また、図6
中604はパスが検出されたパス時刻を計るタイマーで
あるカウンタである。
【0055】このパス検出フィルタは、前4サンプル及
び後4サンプルの最大値と、現サンプル値とを比較し、
現サンプル値が最大(かつある倍以上)の時に現サンプ
ル値を順次出力できる。
【0056】このパス検出フィルタにおいては、処理の
動作開始時にカウンタ604の動作を開始させ、サンプ
ル出力する時のカウンタ値を同時に出力することによ
り、遅延プロファイルの全データでなく、その極大値と
時刻のみをDSPへ送る。このたえめ、DSPに送るデ
ータ量は著しく少なくなる。そして、DSPソフト処理
としては、抽出されたパス(極大値)の中から最大のも
のを選ぶ、あるいは大きいものから順に並び替えるなど
のランダムアクセスの必要な処理のみ行なえば良い。こ
のように、メモリに対してランダムアクセスが必須な処
理のみソフトで行ない、シーケンシャルアクセス(シフ
トレジスタなど)で実行できる処理は極力ハードで実現
することにより、低消費電力化を図ることができる。
【0057】次に、図2に示すDLL制御部215につ
いて説明する。セルサーチで検出したパスは、フェージ
ングや送受信クロック周波数のズレなどによりそのタイ
ミングは微妙に変化する。DLL(Delay Lock Loop)
は、拡散コードの自己相関関数が図8に示すように対称
形であることに着目し、正規のタイミングの前後の相関
値が等しくなるように拡散コード発生タイミングを調整
するものである。本実施の形態においては、図7に示す
ように、相関器群207とDLL回路で共用化を図って
いる。図7は、図2に示す同期捕捉装置において、相関
器群207、シフトレジスタ214、及びDLL制御部
215との関係を示す図である。
【0058】DLLの時定数は、DLL制御部215の
平均化部での平均時間によって調整できる。なお、DL
L制御部215 1個に対して相関器4回路を割り当て
ているのは、自乗検波フィルタを用いていることを意識
して、図8に示すDLL制御に用いる2点を含む三角形
部分の相関値を正しく計算するためである。
【0059】各DLL制御部215は、1シンボル時間
中の適当な16チップ時間に相関値を出力する。DLL
制御部215の平均化部は、非出力時間に事前にシフト
レジスタのデータを並べ替えておき、出力とシフトレジ
スタを再スタートさせながら自乗検波フィルタ出力を同
期加算していく。
【0060】上記のようにDLL制御部215は、16
kHzサンプリングで動作するものと見なせるので、8
kHzまでの変動に対して制御可能である。遅延プロフ
ァイルのごく一部である各パスは、一種の狭帯域信号と
見なすことができ、その変動速度はレイリーフェージン
グの最大ドップラー周波数の数百Hz程度であるから、
これは十分な値である。
【0061】一方、このDLL制御部215は、図8か
ら分かるように、±1/2チップずれても丸印の相関値
が三角形の中にあるので、正しく制御量(タイミング調
整の方向)を判定することができる。このことは、逆に
DLL処理を開始する際、そのコード発生器の発生時刻
の初期値を±1/2チップ以内の精度で設定できなけれ
ばならないことになる。これは、第1検出工程における
第1段階の処理に求められるパス検出精度である。
【0062】さらに、このDLL構成では、相関器との
回路の共用化を図っているため、DLL回路を一度停止
して他の処理を実行させると、その時点までのDLL回
路の相関器の内容はクリアされる。このため、再びDL
Lを行うためには第1検出工程における第1段階の処理
による再引込みが基本的に必要になる。そのような時に
DLL回路を停止できる時間は、送受信のクロック周波
数ズレと移動によるドップラーシフトがパスのタイミン
グを1/2チップずらすのに要する時間であり、時速1
30km走行時で約1秒と考えられる。
【0063】上記構成を有する同期捕捉装置において、
実際にセルサーチやパスサーチを行なう場合について説
明する。なお、周辺セルサーチ及びパスサーチにおいて
は、作成しなければならない遅延プロファイルの種類
(最大値は5基地局×2アンテナ=10種類)及び補足
しているパスの数(最大値は5基地局×6=30パス)
の組合せが多いので、ここでは全てを検討せず各々が最
大の場合についてのみ述べる。
【0064】(1)セルサーチの第1検出工程における
第1段階の処理 従来方式での第1段階の処理では、スロットタイミング
を検出するために、1スロット、すなわち10シンボル
長のメモリ(=10Mword、実際はサンプリング周波数
を半減して5Mword)を用いて同期加算を行なう。この
加算結果に基づいてスロットタイミングを検出して、こ
のスロットタイミングでのロングコードマスクシンボル
部分の遅延プロファイルを作成していた。
【0065】本実施の形態に係る処理手順では、所要メ
モリを低減するために、まずDLL平均化部を動作させ
ずに、図2における相関器群202とパス検出フィルタ
217及び1スロット周期カウンタ218のみを動作さ
せる。
【0066】図9及び図10に示すように、パス検出フ
ィルタ217からは相関器出力の極大値とその時刻が出
力されるので、DSPでロングコードマスクシンボル時
間を検出する(この検出に必要な観測時間は、1,2ス
ロット程度と考られる)。次に、検出したロングコード
マスクシンボル時間においてのみ、相関器群202,2
07、シフトレジスタ213,214を動作させて相関
処理を行ない、その相関結果を所定の回数平均化するこ
とにより、遅延プロファイルを作成する。その平均化処
理の最後の1シンボルでパス検出フィルタ217も動作
させ、パス検出を行なう。なお、この処理は、2本の受
信アンテナについて順次行なう。このように、検出した
ロングコードマスクシンボル時間においてのみ相関処理
を行なってそれ以外の時間で処理を停止させているの
で、低消費電力化を図ることができる。
【0067】(2)セルサーチの第1検出工程における
第2段階,第3段階の処理 第2段階以降の処理は、第1段階において共通サーチコ
ードで作成した遅延プロファイルの内で、セクタの異な
るパスのみを区別して、各々のロングコードとフレーム
タイミングを同定し、さらにその最大パスの受信電力を
測定する。ここで、受信電力とはSIRを含み、スロッ
ト内の既知参照シンボル(例えばパイロットシンボル)
の情報を用いて測定する必要がある。この測定に16ス
ロット=1フレーム程度を要する。従来の処理では、第
1段階で検出したパスの大きいものから順に遅延プロフ
ァイルを作成して同一セクタ内のパスを除いていたが、
この方法では、遅延プロファイルの作成回数が増えて処
理時間及び消費電力が増大する問題がある。
【0068】本実施の形態に係る装置では、相関処理部
を並列処理が可能な相関器で構成しているので、コード
開始時刻が既知の場合には、複数コードの並列処理が可
能な特長を活かし、図11に示すように処理を行なう。
基本的には、第1段階で検出した遅延プロファイルが比
較的安定していることを期待して、その情報を繰り返し
利用する。これにより、従来構成の第3段階の処理でマ
ッチドフィルタによる反復処理で作成していた遅延プロ
ファイル作成が不要となり、9kバイトの蓄積メモリを
不要にすることができる。
【0069】最初に、第1段階の遅延プロファイルで最
大振幅であるパスa0(図10)のスロットタイミング
にて、第2段階の処理を相関器群207の一部とシフト
レジスタ214で4コード同時処理を行ない、ロングコ
ードグループを特定する。ここでは、ロングコードマス
クシンボルを1回だけ受信して第2段階の処理を終了と
している。
【0070】次に、そのロングコードグループに属する
32コードをパスa0のスロットタイミングによる第3
段階の処理を相関器群207の一部とシフトレジスタ2
14で実行する。第3段階では、1スロット周期で対象
ロングコードを繰り返し発生させながら、最低1フレー
ム受信して最大相関値を得るスロットタイミングをフレ
ームタイミングとして検出する。ここでは、第3段階に
1フレーム時間を要するものとする。
【0071】次に、第2番目に大きいパスa1に着目す
ることになるが、これはパスa0の遅延波である可能性
がある。そこで、パスa1のスロットタイミングでパス
a0のコードを発生して相関値を計算し、その相関値が
大きければ遅延波と判定し、その相関値が小さければパ
スa0とは別セクタの制御チャネルと判定する。なお、
パスが遅延波であれば1スロット以上の時間差はない、
すなわち1スロット以上の遅延があれば同一セルの別セ
クタであるので、このパス判定処理は、第3段階のよう
に1フレームも判定時間を要さない。また、このパス判
定処理は、相関器が1回路あれば実行できる。そこで、
このときパスa1についての第2段階の処理も同時に実
行できる。
【0072】図11の例では、パスa1はパスa0の遅
延波なので処理を中止し、次に大きいパスb0について
パスの判定及び第2段階の処理を行なっている。パスb
0は独立したパスなので、このまま第3段階の処理に進
んでおり、このときのパスa0のフレームタイミングを
用いて、パスb0の受信レベルを平行して測定する。第
3段階では、先頭の第1スロット分のロングコードを繰
り返し発生するので、全スロットのパイロットシンボル
を正しく受信できない。このため、受信レベルの測定
は、必ず第3段階の処理以降にフレーム周期のロングコ
ードを発生させて行わなければならないこと、測定時間
として1フレーム(16スロット)程度は必要と思われ
ることから、次パスの第3段階の処理と同時に行なうの
が好ましい。
【0073】ところで、第1段階の処理では、受信アン
テナ毎に順次処理を繰り返したが、第2,3段階の処理
では大きいパスに注目しながら順次処理している。すな
わち、第1段階の処理でアンテナ数分の遅延プロファイ
ルを作成し、この遅延プロファイルを用いて大きなパス
順にレベル測定処理していけばよい。このような処理
は、並列処理が可能である相関器の入力をどちらにする
か選択するだけで実行することができる。したがって、
レベル測定処理をパス毎に容易に行なうことができる。
【0074】(3)セルサーチの第3検出工程及びパス
サーチ 例えば、3ダイバーシチハンドオーバ時に同時にセルサ
ーチ処理を行なう場合、最大で30パスを用いてRAK
E合成を行なっているので、これらの細かなタイミング
変動はDLL回路でトラッキングし、同時に他の相関器
を用いて所望波のパスの候補となるパスの遅延プロファ
イルの測定を行なう。これは、相関処理部を複数の相関
器で構成したからであり、これによりセルサーチにおけ
る処理時間を短縮させることができる。なお、DLL回
路と遅延プロファイル用相関器は独立のタイミングで動
作するので、自乗検波フィルタも別々に用意する。
【0075】例えば、図2を用いて説明すると、DLL
では、相関器群207からの出力が電圧出力自乗検波フ
ィルタ209及び加算器211を介してシフトレジスタ
214に入力される。シフトレジスタ214からの出力
は加算器211に帰還して入力される。
【0076】一方、遅延プロファイル作成については、
相関器群202からの出力が電圧出力自乗検波フィルタ
208及び加算器210を介してシフトレジスタ213
に入力される。シフトレジスタ213からの出力はセレ
クタ212を介してシフトレジスタ214を経てセレク
タ216を介してシフトレジスタ214に帰還する。そ
して、このシフトレジスタ213からの出力が加算器2
10に入力される。
【0077】また、遅延プロファイル用相関器は、5種
類×2アンテナ=10種類の遅延プロファイルを作成す
るので、10分割してコード発生器5個で並列に動作さ
せる。このときに分割された各部分は、各々の遅延プロ
ファイルの一部分のみを測定するが、コード発生タイミ
ングを制御することによって任意の部分を測定できる。
【0078】ただし、これらの遅延プロファイル用相関
器の出力は、16.384MHzで連続して1つの自乗
検波フィルタに入力され、一斉にパス検出を行なえるよ
うにする必要がある。このようなタイミングの制限は、
測定する遅延プロファイルが多いほど厳しい制約にな
る。また、自乗検波フィルタの4サンプル遅延を考慮す
ると、各分割部分の境界には4サンプル分の0を挿入し
てフィルタリングで互いに重ならないようにする必要が
ある。
【0079】上述においては、各遅延プロファイルをほ
ぼ同時に少しずつ測定する場合について説明している
が、遅延プロファイルを順次1つずつ測定する場合も実
施することが可能である。この場合の方が制御ははるか
に簡単になり、回路の使用効率も向上する。
【0080】このように、本実施の形態に係る同期捕捉
装置は、相関処理部を相関器で構成して、相関器を共用
して用いているので、セルサーチやパスサーチにおける
種々の処理を並列して実行することができる。このた
め、処理時間を短くし、回路規模を小さくして消費電力
を低くすることができる。
【0081】本実施の形態に係る同期捕捉装置は、ディ
ジタル無線通信システムにおける移動局のような通信端
末装置に適用することができる。
【0082】なお、上記実施の形態は、本発明の一例に
すぎず、本発明の範囲を逸脱しない限り種々変更するこ
とができる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明の同期捕捉装
置は、受信信号から抽出したベースバンド信号に対して
並列処理可能な複数の相関器を用いてマッチトフィルタ
演算を行ない、マッチトフィルタ演算の相関結果から同
期情報を検出するので、処理時間を短くし、回路規模を
小さくして消費電力を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る同期捕捉装置を備え
た無線通信システムの構成を示すブロック図
【図2】上記実施の形態に係る同期捕捉装置の構成を示
すブロック図
【図3】図2に示す同期捕捉装置の詳細を示すブロック
【図4】上記実施の形態に係る同期捕捉装置における相
関器の内部構成を示すブロック図
【図5】上記実施の形態に係る同期捕捉装置における電
圧出力自乗検波フィルタの内部構成を示すブロック図
【図6】上記実施の形態に係る同期捕捉装置におけるパ
ス検出フィルタの内部構成を示すブロック図
【図7】上記実施の形態に係る同期捕捉装置におけるD
LL回路と相関器の構成を示すブロック図
【図8】DLL制御を説明するための図
【図9】セルサーチの第1検出工程における第1段階の
処理を説明するためのタイミング図
【図10】セルサーチ及びパスサーチにおける遅延プロ
ファイルを示す図
【図11】セルサーチの第1検出工程における第2段階
及び第3段階の処理を説明するためのタイミング図
【符号の説明】
201 4次櫛形フィルタ 202,207 相関器群 203,204,206 コード発生器 208,209 電圧出力自乗検波フィルタ 210,211 加算器 212,216 セレクタ 213,214 シフトレジスタ 215 DLL制御部 217 パス検出フィルタ 218 カウンタ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号から抽出したベースバンド信号
    に対して並列処理可能な複数の相関器を用いてマッチト
    フィルタ演算を行なう相関処理手段と、前記マッチトフ
    ィルタ演算の相関結果を自乗検波して得られた包絡線検
    波結果から同期情報を検出する同期情報検出手段と、を
    具備することを特徴とする同期捕捉装置。
  2. 【請求項2】 前記同期情報検出手段は、前記包絡線検
    波結果から直接電圧値を求める電圧出力算出手段を具備
    することを特徴とする請求項1記載の同期捕捉装置。
  3. 【請求項3】 受信信号に含まれるロングコードマスク
    シンボルを用いてスロットタイミングを検出するスロッ
    トタイミング検出手段と、検出されたスロットタイミン
    グのみにおいて、前記受信信号とこの受信信号に乗算さ
    れたサーチコードとの間の相関処理を複数の相関器を用
    いて行なって遅延プロファイルを作成する遅延プロファ
    イル作成手段と、前記遅延プロファイルに基づいて前記
    ロングコードを同定するロングコード同定手段と、を具
    備し、スロットタイミング検出、遅延プロファイル作
    成、及びロングコード同定を行なう際に、前記複数の相
    関器を共用して用いることを特徴とする同期捕捉装置。
  4. 【請求項4】 前記遅延プロファイル作成手段は、受信
    信号を受信するブランチ毎の遅延プロファイルを作成す
    ることを特徴とする請求項3記載の同期捕捉装置。
  5. 【請求項5】 前記ロングコード同定手段は、前記遅延
    プロファイルをい用いて、受信信号の複数パスのレベル
    を測定するレベル測定手段を具備することを特徴とする
    請求項4記載の同期捕捉装置。
  6. 【請求項6】 受信信号に含まれる所望波のパスについ
    て遅延プロファイルを作成する遅延プロファイル作成手
    段と、前記遅延プロファイルの変動を追跡すると共に、
    所望波のパスの候補となるパスの遅延プロファイルの作
    成を、複数の相関器を用いて並行して行なわせる制御手
    段と、を具備することを特徴とする同期捕捉装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の同期捕捉装置を備えたことを特徴とする通信端末装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の通信端末装置と無線通信
    を行なうことを特徴とする基地局装置。
  9. 【請求項9】 受信信号に含まれるロングコードマスク
    シンボルを用いてスロットタイミングを検出するスロッ
    トタイミング検出工程と、検出されたスロットタイミン
    グのみにおいて、前記受信信号とこの受信信号に乗算さ
    れたサーチコードとの間の相関処理を複数の相関器を用
    いて行なって遅延プロファイルを作成する遅延プロファ
    イル作成工程と、前記遅延プロファイルに基づいて前記
    ロングコードを同定するロングコード同定工程と、を具
    備し、スロットタイミング検出、遅延プロファイル作
    成、及びロングコード同定を行なう際に、前記複数の相
    関器を共用して用いることを特徴とする同期捕捉方法。
  10. 【請求項10】 受信信号に含まれる所望波のパスにつ
    いて遅延プロファイルを作成する遅延プロファイル作成
    工程と、前記遅延プロファイルの変動を追跡すると共
    に、所望波のパスの候補となるパスの遅延プロファイル
    の作成を、複数の相関器を用いて並行して行なわせる制
    御工程と、を具備することを特徴とする同期捕捉方法。
JP05303899A 1999-03-01 1999-03-01 Cdma同期装置 Expired - Fee Related JP3369498B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05303899A JP3369498B2 (ja) 1999-03-01 1999-03-01 Cdma同期装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05303899A JP3369498B2 (ja) 1999-03-01 1999-03-01 Cdma同期装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002291898A Division JP2003158472A (ja) 2002-10-04 2002-10-04 無線受信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000252869A true JP2000252869A (ja) 2000-09-14
JP3369498B2 JP3369498B2 (ja) 2003-01-20

Family

ID=12931730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05303899A Expired - Fee Related JP3369498B2 (ja) 1999-03-01 1999-03-01 Cdma同期装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3369498B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003028399A1 (fr) * 2001-09-26 2003-04-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Procede de recherche de cellules et terminal de communication
US6700925B1 (en) 1999-03-01 2004-03-02 Nec Electronics Corporation Apparatus for detecting correlation, spectrum despread apparatus and receiver having the same, and method for detecting correlation
US6891884B1 (en) 1999-03-01 2005-05-10 Nec Electronics Corporation Apparatus for detecting correlation, spectrum despread apparatus and receiver having the same, and method for detecting correlation
JP2011077941A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Fujitsu Ltd 無線受信機、無線通信システムおよび無線通信方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6700925B1 (en) 1999-03-01 2004-03-02 Nec Electronics Corporation Apparatus for detecting correlation, spectrum despread apparatus and receiver having the same, and method for detecting correlation
US6891884B1 (en) 1999-03-01 2005-05-10 Nec Electronics Corporation Apparatus for detecting correlation, spectrum despread apparatus and receiver having the same, and method for detecting correlation
WO2003028399A1 (fr) * 2001-09-26 2003-04-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Procede de recherche de cellules et terminal de communication
JP2011077941A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Fujitsu Ltd 無線受信機、無線通信システムおよび無線通信方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3369498B2 (ja) 2003-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU700122B2 (en) Method and apparatus for determining signal strength in a variable data rate system
US6363108B1 (en) Programmable matched filter searcher
KR100311968B1 (ko) 이동통신시스템에서의신호전송방법,송신기,수신기및확산코드동기방법
KR100513710B1 (ko) Cdma 통신시스템의 코드동기 취득방법 및 그 장치
JPH11220774A (ja) 移動速度に基づく通信制御装置および方法
US7756085B2 (en) Steps one and three W-CDMA and multi-mode searching
JPH11251962A (ja) セルラーシステムと移動携帯機、基地局装置、及び最適パス検出方法とその装置
US20030202564A1 (en) Method and apparatus for cell search for W-CDMA with effect of clock offset
US7042862B1 (en) Path searching method and device
WO2000014893A1 (en) User terminal parallel searcher
EP1540842B1 (en) Methods, systems, and computer program products for selecting delay positions for a rake receiver by adjusting the delay positions based on comparisons of signal to interference ratios and/or powers for multi-path signals over time
JP2004531135A (ja) Cdmaシステムにおけるチップレート処理のための方法および装置
JP2000252869A (ja) 同期捕捉装置
JP2001203608A (ja) スペクトル拡散受信装置、およびスペクトル拡散受信方法
KR100268361B1 (ko) 코드분할다중접속 고정수신 시스템의 초기동기 방법
JP2003158472A (ja) 無線受信装置
JP3719175B2 (ja) 同期追跡回路
EP1391999A1 (en) Synchronization and cell search method and apparatus for a WCDMA system
JP2001244849A (ja) 通信端末装置及びセルサーチ方法
JPH11317694A (ja) スペクトル拡散信号の符号同期捕捉回路
JP4142259B2 (ja) Rake受信装置およびその方法
JP4022732B2 (ja) 遅延プロファイル決定方法および装置
KR20010028099A (ko) 코드 분할 다중 접속방식을 이용한 수신기에서의 동기 추적장치 및 그 방법
JP2001274724A (ja) 遅延プロファイル測定方法および遅延プロファイル測定回路
JP3824482B2 (ja) Cdma受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071115

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081115

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091115

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091115

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101115

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111115

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121115

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees