JP2000252852A - 高周波回路 - Google Patents

高周波回路

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JP2000252852A
JP2000252852A JP11050253A JP5025399A JP2000252852A JP 2000252852 A JP2000252852 A JP 2000252852A JP 11050253 A JP11050253 A JP 11050253A JP 5025399 A JP5025399 A JP 5025399A JP 2000252852 A JP2000252852 A JP 2000252852A
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diode
transmission
strip line
frequency band
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Yasuhiro Maeda
泰宏 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高調波成分の発生レベルの高い送
信周波数に対して2次高調波歪みを有効に抑えることが
できる高周波回路を提供する。 【解決手段】 本発明は、前記アンテナと前記受信回路
との間に接続される第1の送信周波数の波長の1/4相
当の線路長となる第1のストリップライン8と、第2の
送信周波数の2倍の周波数の波長の1/4相当の線路長
となる第2のストリップライン10とを配置し、第1の
ストリップライン8と第2のストリップライン10との
間から第3のダイオード14、第2のストリップライン
10の先端に第2のダイオード15を接続し、第3のダ
イオード14に、第2の送信周波数帯域F2 が反共振点
となるL−C並列共振回路Rを配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異なる2つの周波
数帯の送受信を行う受信回路、送信回路、アンテナを含
み、アンテナと送信回路又は受信回路との切り換えを行
うデュアルバンド対応の高周波回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高周波回路は、デジタル携帯電話などに
おいて、送信回路TXとアンテナANTとの接続および
受信回路RXとアンテナANTとの接続を切り換える高
周波スイッチを具備して構成されている。しかしも、通
信システムの複雑化に伴い、2つの通信システムに対応
したデュアルバンド対応が希求されている。
【0003】図4は、従来の送信回路TXとアンテナA
NTとの接続および受信回路RXとアンテナANTとの
接続を切り換える高周波スイッチ部分の回路図である。
【0004】図において、1は送信回路と接続される送
信端子であり、2はアンテナが接続されるアンテナ端子
であり、3、4は、受信回路と接続される受信端子であ
る。
【0005】尚、受信端子3は、通信システムの受信周
波数に応じた、例えばハイパスフィルタを介して受信回
路に接続されている。受信端子4は、通信システムの受
信周波数に応じた、例えばローパスフィルタを介して受
信回路に接続される。
【0006】送信端子1は、コンデンサ5を介して第1
のダイオード6のアノードが接続されるとともに、コン
デンサ16を介してグランドに接続されている。また、
第1のダイオード6のアノード側はバイアス抵抗13を
介してコントロール端子12に接続されている。尚、こ
のコントロール端子12によって、第1ダイオード6等
にかかるバイアス電圧によるON−OFF制御を行う。
【0007】また、第1のダイオード6のカソードは、
コンデンサ7を介してアンテナ端子2に接続されるとと
もに、第1のストリップライン8を介して第3のダイオ
ード14のアノード側に接続されている。第3のダイオ
ード14のアノード側は、さらに、コンデンサ9を介し
て受信端子3に接続されるとともに、第2のストリップ
ライン10を介して第2のダイオード15のアノード側
に接続されている。第2のダイオード15のアノード側
は、さらに、コンデンサ11を介して受信端子4に接続
される。
【0008】第3のダイオード14のカソード側はコン
デンサ17を介してグランドに接続されるとともに、コ
ントロール端子18に接続されている。また、第2のダ
イオード15のカソード側はグランドに接続されてい
る。
【0009】尚、図において、第1のストリップライン
8の長さは、デュアルバンドの第1の送信周波数帯域F
1 (周波数が高い側)の波長λ1 の1/4に概略相当
し、また、第1のストリップライン8と第2のストリッ
プライン10との合計の長さは、第2の送信周波数帯域
2 (周波数が低い側)の波長のλ2 の1/4に概略相
当している。
【0010】この高周波回路において、第1の送信周波
数帯域F1 で送信する場合には、コントロール端子1
2、18に第1〜第3のダイオード6、14、15がO
Nとなるように所定電圧信号を与える。例えば、コント
ロール端子12をHレベル(正の電圧)に、コントロー
ル端子12をLレベル(グランドレベル)にする。
【0011】また、第2の送信周波数帯域F2 で送信す
る場合には、コントロール端子12、18に、第1〜第
2のダイオード6、15がON、第2のダイオード14
がOFFとなるように所定電圧信号を与える。例えば、
コントロール端子12、18をともにHレベル(正の電
圧)とする。
【0012】第1の送信周波数帯域F1 の送信において
は、送信回路TXからアンテナANTに送信信号が送信
される。ここで、コンデンサ17の容量が第3のダイオ
ード14の内部インダクタンスと周波数F1 で直列共振
を起すように調整すれば、第3のダイオード14は短絡
状態のとなる。そして、第1のストリップライン8の線
路長が第1の送信周波数帯域F1 のλ1 /4に設定され
ており、その受信回路側の一端がグランド電位となるた
め、図2に示すように、第1のストリップライン8はシ
ョートスタブとして動作して、第1のストリップライン
8から送信回路側をみた時、第1の送信周波数帯域F1
に対してインピーダンス無限大となる。
【0013】このため、第1の送信信号は、受信回路に
は伝達されない。
【0014】また、第2の送信周波数帯域F2 の送信に
おいては、送信回路TXからアンテナANTに送信信号
が送信される。この時、第3のダイオード14がOFF
となり、第1及び第2のストリップライン8、10が1
つのストリップラインとして動作する。このとき、第1
及び第2のストリップライン8、10の長さが合わせて
第2の送信周波数帯域F2 のλ2 /4に設定されてお
り、第2のダイオード15がON状であるため、ストリ
ップラインの一端がグランド電位となり、ショートスタ
ブが形成される。そして、ショートスタブのインピーダ
ンスは第2の送信周波数帯域F2 に対してインピーダン
ス無限大となる。このため、送信回路側からみて受信側
が高インピーダンスとなるので第2の送信周波数帯域F
2 は受信回路には伝達されない。
【0015】これにより、2種類の送信周波数帯域
1 、F2 の送信信号は、コンデンサ7を介してアンテ
ナ端子2より送信される。
【0016】さらに、受信時においては、コントロール
端子12、18に第1〜第3のダイオード6、14、1
5をOFFとなるような所定電圧が与えられる。例えば
コントロール端子12、18をともにLレベル(グラン
ド電位)とする。
【0017】これにより、第1のダイオード6がOFF
状態であるため、受信信号がアンテナ端子2から送信端
子2に伝達されることはない。同時に、第2のダイオー
ド15及び第3のダイオード15がOFF状態であるた
め、第1のストリップライン8及びストリップライン1
0は単なる伝送路として動作することになる。従って、
受信信号は、受信端子3、4に導出される。ここで、周
波数帯の選別は、受信端子3、4と受信回路との間のフ
ィルタ(図示せず)によって達成される。
【0018】例えば第1の受信周波数帯域F1 (第2の
受信周波数帯域F2 に比較して周波数が高い)を受信す
る場合には、受信端子3にハイパスフィルタのフィルタ
を、第2の受信周波数帯域F2 を受信する場合には、受
信端子4にローパスフィルタのフィルタを用いる。尚、
両フィルタにおいて、カットオフ周波数は、F2 とF1
との間の周波数にすればよい。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述の回路構成におい
て、第2の送信周波数帯域F2 を送信する場合、高調波
成分が発生してしまう。例えは、第2の送信周波数帯域
2 の2倍である2次の高調波成分は、第1の送信周波
数F1 の近傍または同一帯域に発生してしまうことにな
り、高周波回路の安定的な動作を妨げることになる。こ
の高調波成分は、主に第3のダイオード14によるもの
である。第2の送信周波数帯域F2 において、上述のよ
うに第3のダイオード14はOFF状態となっており、
また、ストリップライン8及び10によって1つのショ
ートスタブとなっている。
【0020】しかし、終端を短絡した場合、ショートス
タブと動作して1/4λ(x=0からX=1までの距
離)のところで全反射して線路上では定常波が形成され
る。しかし、図3に示す伝送路上の電圧分布(絶対値V
(x))でもわかるように、ショートスタブと動作すべ
きストリップラインの途中、例えば、第3のダイオード
14のアノードが接続された接続部分で、電圧が零にな
らない。
【0021】そして、第2の送信周波数帯域F2 の送信
信号の出力は3W程度の大きな信号レベルで送信する必
要があり、OFF状態の第3のダイオード14に非常に
大きな電圧がかかることになる。この電圧によって、第
3のダイオード14のカソード側からコントロール端子
18をHレベルにしても、このコントロール電圧を大き
くしないかぎり第3のダイオードは完全にOFF状態と
することが困難であり、ダイオードの整流作用を起こ
し、高調波歪みが発生する。
【0022】第3のダイオード14で発生した高調波歪
みは、第1のストリップライン8を、コンデンサ7を介
してアンテナ端子2に導出されてしまう。また、コント
ロール端子18の電圧は規格で決められており、大きく
することはできない。
【0023】以上のように、コントロール端子の電圧は
規格で決められている以上、高調波成分の発生が避けら
れず、高い品質の送信が困難であった。
【0024】本発明は上述の問題点に鑑みて案出したも
のであり、その目的は、高調波成分の発生レベルの高
い、送信周波数に対して2次高調波歪みを有効に抑えら
れ、且つ送信の切り換えの制御が簡単な高周波回路を提
供するものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、2つの送信周
波数帯域の送信信号を形成する送信回路及び受信回路と
アンテナ間に接続され、前記送信回路と前記アンテナと
の接続および前記受信回路と前記アンテナとの接続を切
り換える高周波回路であって、前記送信回路と前記アン
テナとの間に、送信、受信の動作を制御する第1のダイ
オードを配置し、前記アンテナと前記受信回路との間
に、高い送信周波数帯域F1 の1/4波長λ1 に相当す
る線路長の第1のストリップラインと、第1のストリッ
プラインと合わせて低い送信周波数帯域F2 の1/4波
長λ2 相当となる線路長に調整された第2のストリップ
ラインを夫々配置し、前記第2のストリップラインの受
信回路側端部とグランド電位との間に、第1及び第2の
ストリップラインのショートスタブ動作を制御する第2
のダイオードを配置し、前記第1のストリップラインと
第2のストリップラインとの接続点とグランド電位との
間に、送信時ONとなる第3のダイオード及び反共振点
が前記送信周波数帯域F2 となるように設定したL−C
並列共振回路を配置した高周波回路である。
【0026】
【作用】本発明では、送信時、第1のストリップライン
と第2のストリップラインとの接続部分の第3のダイオ
ード及び第2のストリップラインの終端部分の第2のダ
イオードを各々ON状態としている。
【0027】そして、第1の送信周波数帯域F1 と第2
の送信周波数帯域F2 との切り換えにおいて、第1の送
信周波数帯域F1 に対しては第1のストリップラインの
終端側の第3のダイオードがONであるため、第1のス
トリップラインがショートスタブとして動作して、第1
の送信周波数帯域F1 の送信信号を受信回路側に伝送さ
せない。
【0028】また、第2の送信周波数帯域F2 に対して
は第2のストリップラインの終端側の第2のダイオード
がONであるため、第1のストリップライン及び第2の
ストリップラインを合わせてがショートスタブとして動
作させる。この時、第3のダイオードがONであって
も、第3のダイオードとグランド電位との間に、反共振
点が第2の送信周波数帯域F2 に相当するL−C並列共
振回路が具備されており、第2の送信周波数帯域F2
対してインピーダンス無限大となる。従って、第1のス
トリップラインと第2のストリップラインとの接続点が
グランド電位に接続されることがない。
【0029】尚、従来の第3のダイオードがOFF状態
で、高い電力の第2の送信周波数帯域F2 の送信信号で
は、高調波成分の歪みが発生していたのに対して、本発
明では、第3のダイオードが送信時常にON状態である
ため、ダイオード動作(整流作用及びスイッチの切換え
動作)が安定し、高調波成分の歪みを抑えられる。
【0030】受信時においては、第1のストリップライ
ン及び第2のストリップラインを伝送路として動作させ
るべく、第2及び第3のダイオードをOFF状態とす
る。
【0031】尚、この第2及び第3のダイオードをON
−OFFの制御は、第1のダイオードを介して供給され
るバイアス電圧で制御できる。
【0032】従って、従来、送信時に第1の送信周波数
帯域F1 、第2の送信周波数帯域F2 を切り換え、ま
た、高調波歪みを抑えるために用いていた第3のダイオ
ードのカソード側のコントロール端子が不要となり、高
周波回路の動作を切り換える制御が簡単なる。
【0033】以上のように、本発明によれば、第2の送
信周波数帯域F2 の大電力の送信信号時においても、高
調波歪みを抑えることができ、安定した送信動作が達成
でき、同時に、コントロール端子の減少により、高周波
回路自身が簡略化するとともに、その制御回路が簡略化
することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の高周波回路を図面
に基づいて説明する。
【0035】なお従来例と同一の部分については、同一
符号を付してその説明を省略する。
【0036】図1に本発明の高周波回路のアンテナ切り
換え回路部分に実施例を示す。高周波回路は、図では省
略しているがアンテナ、送信回路、受信回路、送信時に
送信信号をアンテナに、受信時アンテナで受信した信号
を受信回路に与える高周波アンテナ切り換え回路から構
成されている。
【0037】図において、送信回路から供給される送信
信号は、送信端子1を介して、コンデンサ5、第1のダ
イオード6、コンデンサ7を介してアンテナ端子2に導
出されることになる。
【0038】また、アンテナから受信された受信信号
は、その周波数によって、コンデンサ7、第1のストリ
ップライン8、コンデンサ9を介して受信端子3に導出
され、所定特性のフィルタを通じて受信回路に与えられ
る。また、受信信号は、その周波数によって、コンデン
サ7、第1のストリップライン8、第2のストリップラ
イン10、コンデンサ11を介して受信端子4に導出さ
れ、所定特性のフィルタを通じて受信回路に与えられ
る。
【0039】また、第1のダイオード6のアノードとグ
ランド電位との間には、コンデンサ16が配置されてお
り、第1のダイオード6のアノードとコンデンサ13と
の間には、バイアス抵抗13を介してコントロール端子
12に接続している。
【0040】また、アンテナ端子2のカップリングのコ
ンデンサ7と受信端子3、4との間において、第1のス
トリップライン8と第2のストリップライン10との接
続点とグランド電位との間には、第3のダイオード14
及びL−C並列共振回路Rが配置されている。即ち、2
つのストリップライン8、10との接続点は、第3のダ
イオード14のアノードに接続され、第3のダイオード
14のカソードに、コンデンサ19とコイル20とから
成るL−C並列共振回路Rが接続されている。
【0041】また、第2のストリップライン10の受信
回路端側(コンデンサ11との接続点)と、グランド電
位との間には、カソード側がグランド電位となる第2の
ダイオード15が接続されている。
【0042】次に、第1のストリップライン8、第2の
ストリップライン10の線路長、L−C並列共振回路R
の回路定数について説明する。
【0043】説明にあたり、特に、デュアルバンドの送
信周波数で、高い側の周波数帯域の周波数を第1の送信
周波数帯域F1 (波長λ1 )、低い周波数帯域側の周波
数を第2の送信周波数帯域F2 (波長λ1 )とする。実
際のデュアルバンドの送信周波数としては、第1の送信
周波数帯域F1 は1800MHz帯、第2の送信周波数
帯域F2 は900MHz帯である。
【0044】第1のストリップライン8の線路長は、第
1の送信周波数帯域F1 の波長λ1に対して、λ1 /4
相当の長さとなっている。第1のストリップライン8と
第2のストリップライン10との合計した時のストリッ
プライン全体の線路長は、第2の送信周波数帯域F2
波長λ2 に対して、λ2 /4相当の長さとなっている。
【0045】また、L−C並列共振回路Rは、コンデン
サ19とコイル(ストリップライン)20の回路定数を
設定し、その反共振周波数を第2の送信周波数帯域F2
となるように設定しいる。尚、L−C並列共振回路Rの
コンデンサ19において、第3のダイオード14とコン
デンサ17とで直列共振回路が構成されることになる。
そして、第3のダイオード14のON状態の内部インダ
クタンス成分とコンデンサ19とから成る直列共振回路
の反共振点は、第1の送信周波数帯域F1 となるように
設定されている。これにより、第3のダイオード14の
ON状態の内部インダクタンス成分とコンデンサ17と
から成る直列共振回路により、第1の送信周波数帯域F
1 において直列共振回路のインピーダンスが零となり、
その結果、第1のストリップライン8は、グランド電位
に安定的に接地したショートスタブとして動作する。
【0046】第1のストリップライン8、第2のストリ
ップライン10、第1及び第2のストリップラインにお
いて、その一端がグランドに接地されている場合に、図
2に示すように、ストリップラインはショートスタブと
して動作して、ストリップラインの線路長がλ/4に相
当する長さの時に、インピーダンスが無限大となる。
【0047】その一端が開放状態の場合に、ストリップ
ラインはオープンスタブとして動作して、ストリップラ
インの線路長がλ/4に相当する長さの時に、インピー
ダンスが零となる。
【0048】次に、第1のダイオード6、第2のダイオ
ード15、第3のダイオード14及び第1のコントロー
ル端子12について説明する。第1のダイオード6、第
2のダイオード15、第3のダイオード14は、例えば
PIN型ダイオードなどが例示できスイッチ機能を有す
る素子である。
【0049】第1のコントロール端子12は、送受信の
切り換えを制御する端子であり、実際には、第1のダイ
オード6、第2のダイオード15、第2のダイオード1
4のON−OFF動作の制御をしている。例えば、送信
時(第1の送信周波数帯域F1 、第2の送信周波数帯域
2 に係わらず)、第1のコントロール端子12に所定
バイアス電圧を与えて、第1のダイオード6をON状態
とする。これにより、バイアス電流は、第3のダイオー
ド14、第2のダイオード15に流れ、その結果、第2
のダイオード15、第3のダイオード14が共にON状
態となる。
【0050】例えば、第1の送信周波数帯域F1 で送信
している時には、第3のダイオード14がON状態であ
り、第3のダイオード14の内部インダクタンス成分と
コンデンサ19とから成る直列共振回路により、直列共
振回路のインピーダンスが零となる。即ち、第1のスト
リップライン8は図2に示すように第1の送信周波数帯
域F1 に対してショートスタブ(インピーダンスが無限
大)として動作する。
【0051】その結果、第1の送信周波数帯域F1 が受
信側端子3、4に流れることがなく、送信信号はアンテ
ナ端子2に供給されることになる。
【0052】また、第2の送信周波数帯域F2 で送信し
ている時には、第2のダイオード15がON状態である
ため、第1のストリップライン8及び第2のストリップ
ライン10とが合計されたストリップラインが、第2送
信周波数帯域F2 に対してショートスタブ(インピーダ
ンスが無限大)として動作する。その結果、第2の送信
周波数帯域F2 が受信側端子3、4に流れることがな
く、送信信号はアンテナ端子2に供給されることにな
る。
【0053】ここで、第3のダイオード14は、第3の
ダイオード15同様ON状態となっている。しかし、第
3のダイオード14のカソードには、反共振点が第2の
送信周波数帯域F2 であるL−C並列共振回路Rを備え
ているため、L−C並列共振回路Rが、第2の送信周波
数帯域F2 に対して、インピーダンス無限大に動作す
る。従って、第1のストリップライン8と第2のストリ
ップライン10の接続点をグランド電位に接続すること
が一切ない。これにより、上述のように第2のダイオー
ド14の動作による2つのストリップライン8、10を
合わせたストリップラインが第2の送信周波数帯域F2
に対して安定したショートスタブとして動作することに
なる。
【0054】また、受信時においては、第1乃至第3の
ダイオード6、15、14がOFF状態である。即ち、
コントロール端子12に第1のダイオード6がOFF状
態とする例えばグランド電位の電圧を供給する。
【0055】上述のように、第1のダイオード6がOF
F状態であるため、アンテナ端子2からの受信信号は、
送信端子1には供給されない。そして、第2のダイオー
ド15、第3のダイオード14がOFF状態であるた
め、第1のストリップライン8及び第2のストリップラ
イン10が、伝送路として動作する。従って、受信信号
は、受信端子3及び4に導出されることになる。
【0056】デュアルバンド型の受信として、受信周波
数の切り換えは、受信端子3、4に接続しているフィル
タ回路によって選別される。
【0057】例えば、受信端子3で、第1の受信周波数
(第2の受信周波数に比較して周波数が高い)を受信す
る場合には、受信端子3にハイパスフィルタのフィルタ
回路を、第2の受信周波数を受信する場合には、受信端
子4にローパスフィルタのフィルタ回路をそれぞれ接続
しておけばよい。尚、両フィルタにおいて、カットオフ
周波数は、両受信周波数の間に設定しておけば、第1の
受信周波数、第2の受信周波数を容易に受信して、受信
回路に供給することができる。
【0058】本発明の構成において、第1のストリップ
ライン8、第2のストリップライン10との接続点に接
続された第3のダイオード14が、第1のダイオード6
と共動して、送信時ON状態、受信時OFF状態で動作
している。
【0059】そして、第3のダイオード14には、反共
振点が第2の送信周波数帯域F2 に設定されたL−C並
列共振回路Rが接続されている。
【0060】これより、第2の送信周波数帯域F2 を送
信する場合、たとえ第3のダイオード14がON状態で
あっても、L−C並列共振回路Rでインピーダンスを無
限大として、第1のストリップライン8と第2のストリ
ップライン10とをショートスタブとして動作させてい
る。
【0061】ここで重要なことは、第3のダイオード1
4のON−OFF制御は、第1のダイオード6と同様に
コントロール端子12に供給されるバイアス電圧によっ
て行なわれ、従来のように、第3のダイオード14を単
独にON−OFF制御するコントロール端子を具備して
いないことである。
【0062】また、第3のダイオード14は、第1の送
信周波数帯域F1 及び第2の送信周波数帯域F2 にかか
わらず、送信時において常にON状態で動作することで
ある。
【0063】上述したように、従来、第2の送信周波数
帯域F1 の送信時にOFF状態とし、送信信号の出力が
3W程度以上の大きな電力の場合、第1のストリップラ
イン8と第2のストリップライン10の接続点に、所定
電位が発生し、OFF状態であるべき第3のダイオード
14を完全にOFF状態で維持できず、その結果、整流
作用の不安定化、高周波信号の極性の変動によるスイッ
チ動作の不安定化に起因して、高調波成分の歪みを発生
させていた。
【0064】これに対して、本発明では、第3のダイオ
ードが送信時常にON状態であるため、第1のストリッ
プライン8と第2のストリップライン10の接続点の電
位の変化に係わらず第3のダイオード14の動作が安定
することになり、高調波歪みを発生させないようにする
ことができる。
【0065】即ち、第3のダイオード14を単独でON
−OFF動作を制御するコントロール端子が不要とな
り、高周波回路自身が簡略化し、また、この高周波回路
を制御する制御回路が簡略化する。しかも、送信時の動
作中、高調波歪みが発生せず、安定した動作が達成でき
る。
【0066】本発明者は、本発明の高周波回路による高
調波(2倍の第2の送信周波数帯域F2 =2×900M
Hz)歪みと、図4に示す従来の高周波回路による高調
波歪みのレベルを測定した。
【0067】その結果、入力レベル+37dBm(約3
W相当)に対して、本発明の高周波回路(第3のダイオ
ード14をON状態では、80.06dBcであり、従
来の高周波回路(第3のダイオード14をOFF状態で
は、26.43dBcであった。尚、ここでdBcは基
本波出力信号レベルから高調波成分のレベルを差し引い
たことを示す単位であり、値が大きいほど歪みがよい
(高調波成分が小さい)。即ち、従来の高周波回路のよ
うに、第3のダイオードをOFFにした状態で大信号を
印加した場合は大きな高調波歪みが発生するが、本発明
の高周波回路のように第3のダイオード14をON状態
で大信号を印加した場合は、高調波歪みはほとんど発生
しない。従って本発明の高周波回路では、大信号を送信
しても高調波歪みが第3のダイオード14で発生するこ
とがなく高い品質の送信が可能となる。
【0068】尚、図1において、第2のダイオード15
のカソードを単にグランド電位に短絡している。しか
し、第2のダイオード15のカソードとグランド電位と
の間にL−C並列回路を配置しても構わない。この時、
コンデンサは第2のダイオード15の内部インダンタン
ス成分と第2の送信周波数帯域F2 で直列共振になるよ
うに選ぶ。また、コイルは第3のダイオード15の駆動
電流をグランドに逃がすためのものであり、共振周波数
が影響を与えない程度の低い周波数になるようにインダ
クタンス値を例えば39nF前後の値にする。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明では、デュアルバ
ンドのアンテナ切り換え回路を含む高周波回路であっ
て、ハイパワーの出力を行なっても、アンテナから発生
するスプリアス(高調波成分)を小さく抑えることがで
きる高周波回路となる。これにより、スプリアスレベル
を抑制するローパスフィルタやトラップ回路などをアン
テナ端子に取り付ける必要がなく、非常に取り扱い易
く、小型化の面で有利となる。
【0070】また、第3のダイオードを第1のダイオー
ドに追随させて動作されることにより、第3のダイオー
ドを単独に制御する必要がなく、高周波回路自身の構成
が簡略化し、また、周辺制御回路が簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波回路の主要部分の回路図であ
る。
【図2】(a)はストリップラインがショートスタブと
して動作する時のインピーダンス特性図であり、(b)
はその基本回路図である。
【図3】ショートスタブとして動作するストリップライ
ンの電圧分布を示し、(a)は等価的な線路を示す概略
図であり、(b)は電圧分布を示す図である。
【図4】従来の高周波回路の主要部分の回路図である。
【符号の説明】
8・・・・第1のストリップライン 10・・・第2のストリップライン 15・・・第2のダイオード 14・・・第3のダイオード R・・・L−C並列共振回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの送信周波数帯域の送信信号を形成
    する送信回路及び受信回路とアンテナ間に接続され、前
    記送信回路と前記アンテナとの接続および前記受信回路
    と前記アンテナとの接続を切り換える高周波回路であっ
    て、 前記送信回路と前記アンテナとの間に、送信、受信の動
    作を制御する第1のダイオードを配置し、 前記アンテナと前記受信回路との間に、高い送信周波数
    帯域F1 の1/4波長に相当する線路長の第1のストリ
    ップラインと、第1のストリップラインと合わせて低い
    送信周波数帯域F2 の1/4波長に相当となる線路長に
    調整された第2のストリップラインを夫々配置し、 前記第2のストリップラインの受信回路側端部とグラン
    ド電位との間に、第1及び第2のストリップラインのシ
    ョートスタブ動作を制御する第2のダイオードを配置
    し、 前記第1のストリップラインと第2のストリップライン
    との接続点とグランド電位との間に、送信時ONとなる
    第3のダイオード及び反共振点が前記送信周波数帯域F
    2 となるように設定したL−C並列共振回路を配置した
    ことを特徴とする高周波回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008109189A (ja) * 2006-10-23 2008-05-08 Toyota Motor Corp アンテナ回路

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008109189A (ja) * 2006-10-23 2008-05-08 Toyota Motor Corp アンテナ回路

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