JP2000245096A - 回転電機の固定子コイル端部支持構造 - Google Patents

回転電機の固定子コイル端部支持構造

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JP2000245096A
JP2000245096A JP11046274A JP4627499A JP2000245096A JP 2000245096 A JP2000245096 A JP 2000245096A JP 11046274 A JP11046274 A JP 11046274A JP 4627499 A JP4627499 A JP 4627499A JP 2000245096 A JP2000245096 A JP 2000245096A
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coil end
coil
stator
stator core
support structure
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Yoshio Tomita
祥央 富田
Chiharu Kawase
千春 河瀬
Yoichi Tamiya
洋一 田宮
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイル端部の固有振動周波数を容易に調整変
更することができると共に、固定子鉄心の振動がコイル
端部に直接伝播することのない回転電機の固定子コイル
端部支持構造を得る。 【解決手段】 鋼板を積層して構成される固定子鉄心1
と、固定子鉄心1のスロット1aに挿着され、コイル端
部3が固定子鉄心1の両端面の外方に突出して設けられ
る固定子コイル2と、固定子コイル2のコイル端部3の
周囲に配設され、コイル端部3に固定される絶縁ブロッ
ク7と、絶縁ブロック7と固定子鉄心1との間に配設さ
れ、絶縁ブロック7を介してコイル端部3を支持固定す
るコイル端支持部材6と、コイル端支持部材6と固定子
鉄心1との間に交換可能なように装着され、一方の自由
端が固定子鉄心1側に、他方の自由端がコイル端支持部
材6側に固定される弾性部材9とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転電機の固定
子鉄心両端面より外方に突出して形成される固定子コイ
ルのコイル端部支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は、例えば特開昭64ー8993
6号公報に開示された従来の回転電機の固定子コイル端
部支持構造を示す断面図である。図において、1は鋼板
を積層して構成される固定子鉄心、2は固定子鉄心1の
スロット1aに挿着され、コイル端部3が固定子鉄心1
の両端面より外方に突出する固定子コイルで、固定子コ
イル2のコイル端部3は、上口コイル端部3aと下口コ
イル端部3bとにより構成される。4は上口コイル端部
3aと下口コイル端部3bとの間に装着される絶縁体、
5は固定子鉄心1の両端部を押さえる押さえ板、6は固
定子鉄心1に例えば押さえ板5と共にボルトなどにより
固定されるコイル端支持部材、7は下口コイル端部3b
とコイル端支持部材6との間に装着され、コイル端支持
部材6にはボルトなどにより固着されると共に、コイル
端部3がガラス紐などにより締結固定される絶縁ブロッ
ク、8は固定子鉄心1を固定する回転電機のフレームの
内壁を示すものである。
【0003】このように従来の回転電機の固定子コイル
2のコイル端部3は、絶縁ブロック7により電気的に保
護されると共に、コイル端支持部材6を介して固定子鉄
心1に固定され機械的に保持される構成となっている。
しかし、回転電機の運転中には、固定子コイル2のコイ
ル端部3を流れる電機子電流と固定子鉄心1からの交番
磁界との相互作用によりコイル端部3には大きな振動力
が加わり、特に、この振動周波数がコイル端部3の固有
振動周波数に接近または合致したときには、コイル端部
3には共振による振動が発生し、絶縁材の磨耗や導体の
疲労など、回転電機の寿命に大きく影響を与えるもので
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に示したような従
来構成の回転電機では、固定子コイル2のコイル端部3
が絶縁ブロック7およびコイル端支持部材6を介して固
定子鉄心1に剛構成で結合されているため、コイル端部
3の固有振動周波数は、固定子鉄心1の剛性と、コイル
端支持部材6の剛性と、絶縁ブロック7の剛性、およ
び、コイル端部3自体の剛性とにより決定されるが、鋼
板の積層体である固定子鉄心1の剛性や導体と絶縁物の
複合積層構造であるコイル端部3の剛性は設計段階で確
定するのが困難であり、さらに製造上のバラツキがある
ため、コイル端部3の固有振動周波数を設計段階にて計
算し推定することは極めて困難である。
【0005】このためにこの種の回転電機においては、
コイル端部3の固有振動周波数を製品完成後実機にて計
測し、これが交番磁界との相互作用による振動周波数に
接近または合致している場合にはコイル端部支持構造を
設計的に変更するという手数をかけざるを得なかった。
また、上記のような従来構造では、固定子鉄心1の磁歪
による振動や、図示しない回転子との相互作用による固
定子鉄心1の振動が剛構成のコイル端支持部材6や絶縁
ブロック7を介してコイル端部3に加わる結果、コイル
端部3には上記と同様の悪影響を及ぼすという問題点も
有していた。
【0006】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたもので、コイル端部の固有振動周波数を容
易に調整変更することができ、交番磁界との相互作用に
よる振動周波数に対してコイル端部の固有振動周波数を
簡単に安全範囲に変更することが可能であると共に、固
定子鉄心の振動がコイル端部に直接伝播することのない
回転電機の固定子コイル端部支持構造を得ることを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる回転電
機の固定子コイル端部支持構造は、鋼板を積層して構成
される固定子鉄心と、この固定子鉄心のスロットに挿着
され、コイル端部が固定子鉄心の両端面の外方に突出し
て設けられる固定子コイルと、固定子コイルのコイル端
部周囲に配設され、コイル端部に固定される絶縁ブロッ
クと、絶縁ブロックと固定子鉄心との間に配設され、絶
縁ブロックを介してコイル端部を支持固定するコイル端
支持部材と、このコイル端支持部材と固定子鉄心との間
に交換可能なように装着され、一方の自由端が固定子鉄
心側に、他方の自由端がコイル端支持部材側に固定され
る弾性部材とを備えるようにしたものである。
【0008】また、鋼板を積層して構成される固定子鉄
心と、この固定子鉄心のスロットに挿着され、コイル端
部が固定子鉄心の両端面の外方に突出して設けられる固
定子コイルと、固定子コイルのコイル端部周囲に配設さ
れ、コイル端部に固定される絶縁ブロックと、この絶縁
ブロックを介してコイル端部を支持固定するために固定
子鉄心に取り付けられるコイル端支持部材と、絶縁ブロ
ックとコイル端支持部材との間に交換可能なように装着
され、一方の自由端が絶縁ブロックに、他方の自由端が
コイル端支持部材に固定される弾性部材とを備えるよう
にしたものである。
【0009】さらに、鋼板を積層して構成される固定子
鉄心と、この固定子鉄心を保持固定するフレームと、固
定子鉄心のスロットに挿着され、コイル端部が固定子鉄
心の両端面の外方に突出して設けられる固定子コイル
と、固定子コイルのコイル端部周囲に配設され、コイル
端部に固定される絶縁ブロックと、この絶縁ブロックを
介してコイル端部を支持固定するためにフレームの内壁
に配設されるコイル端支持部材と、コイル端支持部材と
フレーム内壁との間に交換可能なように装着され、一方
の自由端がフレームの内壁に、他方の自由端がコイル端
支持部材に固定される弾性部材とを備えるようにしたも
のである。
【0010】さらにまた、鋼板を積層して構成される固
定子鉄心と、この固定子鉄心を保持固定するフレーム
と、固定子鉄心のスロットに挿着され、コイル端部が固
定子鉄心の両端面の外方に突出して設けられる固定子コ
イルと、固定子コイルのコイル端部周囲に配設され、コ
イル端部に固定される絶縁ブロックと、この絶縁ブロッ
クを介してコイル端部を支持固定するためにフレームの
内壁に取り付けられるコイル端支持部材と、絶縁ブロッ
クとコイル端支持部材との間に交換可能なように装着さ
れ、一方の自由端が絶縁ブロックに、他方の自由端がコ
イル端支持部材に固定される弾性部材とを備えるように
したものである。
【0011】また、弾性部材が板状の弾性体により構成
されるようにしたものである。さらに、弾性部材がコイ
ル状の弾性体により構成されるようにしたものである。
さらにまた、弾性部材が粘性の高い弾性体により構成さ
れるようにしたものである。また、弾性部材が高粘性の
合成ゴムにより構成されるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1の回転電機の固定子コイル端部支持構造を
示す断面図、図2および図3は振動系の動態を説明する
ための説明図であり、図1においては上記従来例と同一
部分には同一符号が付されている。図1において、1は
鋼板を積層して構成される固定子鉄心、2は固定子鉄心
1のスロット1aに挿着され、コイル端部3が固定子鉄
心1の両端面より外方に突出する固定子コイルで、コイ
ル端部3は上口コイル端部3aと下口コイル端部3bと
により構成される。4は上口コイル端部3aと下口コイ
ル端部3bとの間に装着される絶縁体、5は固定子鉄心
1の両端部を押さえる押さえ板で、押さえ板5と固定子
鉄心1とは通しボルトなどにより固定されている。6は
コイル端支持部材、7は下口コイル端部3bとコイル端
支持部材6との間に装着され、コイル端支持部材6には
ボルトなどにより固着されると共に、コイル端部3がガ
ラス紐などにより締結固定される絶縁ブロック、8は固
定子鉄心1を固定する回転電機のフレームの内壁、9は
例えば板バネなどにより構成される板状の弾性部材で、
弾性部材9はボルトなどにより交換が可能なように一端
が固定子鉄心1に、他端がコイル端支持部材6に取り付
けられ、コイル端部3は絶縁ブロック7とコイル端支持
部材6と弾性部材9とを介して固定子鉄心1に保持され
るように構成されている。
【0013】図2は以上のように構成されたこの発明の
実施の形態1の回転電機の固定子コイル端部支持構造を
モデル化したもので、図中、Mはコイル端部3の重量、
K1はコイル端部3の剛性、K2は絶縁ブロック7の剛
性、K3は弾性部材9の剛性、K4は固定子鉄心1の剛
性である。このようにモデル化されたコイル端部の全体
的な剛性Kは次式(1)にて表すことができる。 さらに、この(1)式の剛性の値Kからコイル端部の固
有振動周波数ωは として求めることができ、この両式から弾性部材9の剛
性を変化させたときのコイル端部3の固有振動周波数は
次のようになる。
【0014】まず、弾性部材9の剛性K3=0の場合、
すなわち、コイル端支持部材6が固定子鉄心1から分離
された状態においてはコイル端部3を支持するのはコイ
ル端部3自体の剛性K1のみであるため、固有振動周波
数ω0は となり固有振動周波数は最低値となる。また、弾性部材
9の剛性K3が無限大の場合にはコイル端部の固有振動
周波数ωmaxは となって最大値となる。この弾性部材9の剛性K3の変
化に対してコイル端部の固有振動周波数ωが変化する状
態を示したのが図3であり、弾性部材9の剛性の選定に
より固有振動周波数はω0からωmaxまでの任意の値
を選定できる。
【0015】以上のように、この発明の実施の形態1の
回転電機の固定子コイル端部支持構造によれば板状の弾
性部材9の剛性を変化させることによりコイル端部3の
固有振動周波数をω0からωmaxまで変化させること
ができるので、コイル端部支持構造自体に変更を加える
ことなく、板状の弾性部材9を板厚または形状などの異
なるものに取り替えることにより、交番磁界との相互作
用による振動周波数に対してコイル端部3の固有振動周
波数を容易に安全範囲に離脱させることができ、共振振
動を防止することができる。また、板状の弾性部材9が
緩衝材となって固定子鉄心1の振動がコイル端部3に印
加されるのを緩和することが可能となり、コイル端部3
の絶縁材の磨耗などを防止して回転電機の長寿命化がは
かれるものである。
【0016】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2の回転電機の固定子コイル端部支持構造を示す断面
図であり、この実施の形態は、実施の形態1の板状の弾
性部材9に代わり、固定子鉄心1とコイル端支持部材6
との間にコイル状の弾性部材10を設けるようにしたも
のである。このように構成された実施の形態2の回転電
機の固定子コイル端部支持構造においても、コイル状の
弾性部材10をバネ定数の異なるものに取り替えるとい
う簡単な作業により、実施の形態1と同様にコイル端部
3の固有振動周波数を容易に変更することができ、ま
た、コイル状の弾性部材10が緩衝材となって固定子鉄
心1の振動が直接コイル端部に印加されるのを緩和する
ことができるものである。
【0017】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3の回転電機の固定子コイル端部支持構造を示す断面
図であり、この実施の形態は、実施の形態1の板状の弾
性部材9、あるいは、実施の形態2のコイル状の弾性部
材10に代わり、固定子鉄心1とコイル端支持部材6と
の間にU字状の板バネ11を設けるようにしたものであ
る。このように構成された実施の形態3の回転電機の固
定子コイル端部支持構造においても、U字状の板バネ1
1をバネ定数の異なるものに取り替えることにより、実
施の形態1と同様にコイル端部3の固有振動周波数を容
易に変更でき、U字状の板バネ11が緩衝材となって振
動を緩和することができるものである。
【0018】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4の回転電機の固定子コイル端部支持構造を示す断面
図であり、この実施の形態は、実施の形態1ないし3の
バネ材に代わり、固定子鉄心1とコイル端支持部材6と
の間にゴム材など、粘性の高い弾性部材12を設けるよ
うにしたものである。このように構成することにより、
実施の形態1ないし3と同様に、弾性部材12を剛性の
異なるものに取り替えることにより固有振動周波数を容
易に変更でき、また、振動緩衝材としての効果が得られ
ると共に、高粘性の弾性部材12はコイル端部3の振動
を効果的に吸収して振幅を抑制することが可能であり、
効果的にコイル端部3の絶縁材の磨耗などを防止し、回
転電機の長寿命化がはかれるものである。
【0019】実施の形態5.図7はこの発明の実施の形
態5の回転電機の固定子コイル端部支持構造を示す断面
図である。この実施の形態は、コイル端支持部材6が押
さえ板5を介して固定子鉄心1に直接取り付けられ、コ
イル端支持部材6と絶縁ブロック7との間にコイル状の
弾性部材13が設けられるように構成したものであり、
コイル状の弾性部材13はコイル端支持部材6と絶縁ブ
ロック7とに取り外し交換が可能なように取り付けられ
ている。このように構成することにより、コイル端部3
の固有振動周波数の調整部材であるコイル状の弾性部材
13をコイル端部3の外端により近く配置することがで
き、振動周波数の変更作業、すなわち、弾性部材13の
取り替え作業がより容易となると共に、実施の形態1と
同様の効果を得ることができるものである。
【0020】実施の形態6.図8はこの発明の実施の形
態6の回転電機の固定子コイル端部支持構造を示す断面
図であり、この実施の形態は、実施の形態5のコイル状
の弾性部材13に代え、コイル端支持部材6と絶縁ブロ
ック7との間に板状の弾性部材14を介在せしめたもの
である。この構成においても実施の形態5と同様、コイ
ル端部3の固有振動周波数の変更がより容易となり、固
定子鉄心1からの振動の伝播を緩和することができるも
のである。また、板状の弾性部材14は、図9に示すよ
うな波板状の弾性部材15にすることができる。さら
に、実施の形態3で示したようなU字状の板バネ弾性部
材とすることも可能である。
【0021】実施の形態7.図10はこの発明の実施の
形態7の回転電機の固定子コイル端部支持構造を示す断
面図であり、この実施の形態は、固定子鉄心1に取り付
けられたコイル端支持部材6と絶縁ブロック7との間に
ゴム材などの粘性の高い弾性部材16を介在させたもの
である。この構成においても実施の形態5と同様に弾性
部材16の取り替えによるコイル端部3の固有振動周波
数の変更がより容易なものとなり、固定子鉄心1からの
振動伝播を緩和することができると共に、実施の形態4
と同様にコイル端部3の振幅を抑制することができるも
のである。
【0022】実施の形態8.図11はこの発明の実施の
形態8の回転電機の固定子コイル端部支持構造を示す断
面図、図12は振動系をモデル化した説明図である。こ
の実施の形態は、固定子鉄心1を保持固定するフレーム
の内壁8に取付座17を介して板状の弾性部材18の一
端が取り付けられ、板状の弾性部材18の他端に絶縁ブ
ロック7を固定するコイル端支持部材6が取り付けられ
るように構成したもので、板状の弾性部材18は取り外
し交換が可能なように構成されている。
【0023】図12はこのように構成されたこの発明の
実施の形態8の回転電機の固定子コイル端部支持構造を
モデル化したもので、実施の形態1の場合と同様に、M
をコイル端部3の重量、K1をコイル端部3の剛性、K
2を絶縁ブロック7の剛性、K3を弾性部材18の剛性
とすると、固定子鉄心1の剛性はこの実施の形態では関
与しないので、弾性部材18の剛性が0の場合のコイル
端部3の固有振動周波数ω0と、弾性部材18の剛性が
無限大の場合のコイル端部の固有振動周波数ωmaxと
はそれぞれ次のようになる。
【0024】ここで、この両式を実施の形態1の場合と
比較すると、最低周波数を示すω0は(3)式と(5)
式とでは同一であり最低周波数には変化がないが、ωm
axの場合、(4)式と(6)式とでは(6)式の方が
大きな値を示し、この実施の形態ではコイル端部3の固
有振動周波数の調整範囲の拡大が可能であることが判
る。このように、この実施の形態ではより安全な値にコ
イル端部3の固有振動周波数を変更することができ、ま
た、弾性部材18をコイル端部3の外端に近い位置に配
置することが可能となるので取り替えが容易化でき、さ
らに、固定子鉄心1の振動がコイル端部3には加わらな
い構成とすることができるものである。
【0025】なお、図11ではフレームの内壁8に取付
座17を介して板状の弾性部材18の一端が取り付けら
れ、板状の弾性部材18の他端にコイル端支持部材6が
取り付けられる構成を示したが、コイル端支持部材6を
フレームの内壁8に直接取り付け、コイル端支持部材6
と絶縁ブロック7との間に交換が可能なように板状の弾
性部材18を取り付けても同様の効果が得られるもので
ある。
【0026】実施の形態9.図13はこの発明の実施の
形態9の回転電機の固定子コイル端部支持構造を示す断
面図であり、この実施の形態は、実施の形態8の板状の
弾性部材18に代わり、フレームの内壁8とコイル端支
持部材6との間にコイル状の弾性部材19を設けるよう
にしたものである。このように構成された実施の形態9
の回転電機の固定子コイル端部支持構造においても、コ
イル状の弾性部材19をバネ定数の異なるものに取り替
えるという簡単な作業により、実施の形態8と同様の効
果を得ることができるものである。また、実施の形態3
にて示したようなU字状の板バネを弾性部材として使用
することも可能であり、さらに、実施の形態8で述べた
ようにコイル端支持部材6と絶縁ブロック7との間にコ
イル状の弾性部材19を設けることも可能である。
【0027】実施の形態10.図14はこの発明の実施
の形態10の回転電機の固定子コイル端部支持構造を示
す断面図であり、この実施の形態は、フレームの内壁8
とコイル端支持部材6との間にゴム材など粘性の高い弾
性部材20を介在させたものである。この構成において
も実施の形態8と同様に、コイル端部3の固有振動周波
数の変更が容易となり、また、固定子鉄心1の振動が直
接コイル端部3に伝播するのを防止できると共に、実施
の形態4と同様にコイル端部3の振幅を抑制する効果を
得ることができるものである。また、実施の形態8で述
べたようにコイル端支持部材6と絶縁ブロック7との間
に高粘性の弾性部材20を設けることも可能である。
【0028】
【発明の効果】以上に示したように、この発明の回転電
機の固定子コイル端部支持構造によれば、コイル端部を
弾性部材を介して保持するように構成し、弾性部材は取
り外し交換が可能なように構成したので、コイル端部の
固有振動周波数をバネ定数の異なる弾性部材に交換する
という簡単な作業により変更することができ、固定子鉄
心の交番磁界との相互作用による共振から容易に離脱さ
せることができると共に、弾性部材が、固定子鉄心の磁
歪などによる振動のコイル端部への伝播を緩和し、コイ
ル端部の振動を抑制して絶縁材の磨耗などによる悪影響
を防止することによる回転機の長寿命化を図ることがで
きるものである。
【0029】また、請求項2の構成によれば弾性部材の
装着位置がコイル端部の端面に近くなって交換作業が容
易となり、さらに、請求項3及び4の構成によれば弾性
部材を回転機のフレームとコイル端部との間に取り付
け、コイル端部を保持するようにしたので弾性部材の交
換がさらに容易となると共に、固定子鉄心の振動が直接
コイル端部に伝播するのを防止することができ、請求項
7によれば弾性部材に高粘性の弾性体を使用したのでコ
イル端部の振幅の抑制が可能になるなど、優れた回転電
機の固定子コイル端部支持構造を得ることができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の回転電機の固定子
コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の回転電機の固定子
コイル端部支持構造をモデル化した説明図である
【図3】 この発明の実施の形態1の回転電機の固定子
コイル端部支持構造の弾性部材の剛性に対する振動周波
数の特性図である。
【図4】 この発明の実施の形態2の回転電機の固定子
コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3の回転電機の固定子
コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態4の回転電機の固定子
コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態5の回転電機の固定子
コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態6の回転電機の固定子
コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態6の回転電機の固定子
コイル端部支持構造の変形図である。
【図10】この発明の実施の形態7の回転電機の固定子
コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図11】この発明の実施の形態8の回転電機の固定子
コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図12】この発明の実施の形態8の回転電機の固定子
コイル端部支持構造をモデル化した説明図である。
【図13】この発明の実施の形態9の回転電機の固定子
コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図14】この発明の実施の形態10の回転電機の固定
子コイル端部支持構造を示す断面図である。
【図15】従来の回転電機の固定子コイル端部支持構造
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定子鉄心、1a スロット、2 固定子コイル、
3 コイル端部、3a 上口コイル端部、3b 下口コ
イル端部、4 絶縁体、5 押さえ板、 6 コイル端
支持部材、7 絶縁ブロック、8 フレームの内壁、
9、10、11、12、13、14、15、16 弾性
部材、17 取付座、 18、19、20 弾性部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田宮 洋一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5H604 AA06 BB14 CC01 CC05 CC13 CC16 DB16 PB03 QA06 QB14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を積層して構成される固定子鉄心、
    この固定子鉄心のスロットに挿着され、コイル端部が固
    定子鉄心の両端面の外方に突出して設けられる固定子コ
    イル、固定子コイルのコイル端部周囲に配設され、コイ
    ル端部に固定される絶縁ブロック、絶縁ブロックと固定
    子鉄心との間に配設され、絶縁ブロックを介してコイル
    端部を支持固定するコイル端支持部材、このコイル端支
    持部材と前記固定子鉄心との間に交換可能なように装着
    され、一方の自由端が固定子鉄心側に、他方の自由端が
    コイル端支持部材側に固定される弾性部材を備えたこと
    を特徴とする回転電機の固定子コイル端部支持構造。
  2. 【請求項2】 鋼板を積層して構成される固定子鉄心、
    この固定子鉄心のスロットに挿着され、コイル端部が固
    定子鉄心の両端面の外方に突出して設けられる固定子コ
    イル、固定子コイルのコイル端部周囲に配設され、コイ
    ル端部に固定される絶縁ブロック、この絶縁ブロックを
    介してコイル端部を支持固定するために前記固定子鉄心
    に取り付けられるコイル端支持部材、前記絶縁ブロック
    とコイル端支持部材との間に交換可能なように装着さ
    れ、一方の自由端が絶縁ブロックに、他方の自由端がコ
    イル端支持部材に固定される弾性部材を備えたことを特
    徴とする回転電機の固定子コイル端部支持構造。
  3. 【請求項3】 鋼板を積層して構成される固定子鉄心、
    この固定子鉄心を保持固定するフレーム、前記固定子鉄
    心のスロットに挿着され、コイル端部が固定子鉄心の両
    端面の外方に突出して設けられる固定子コイル、固定子
    コイルのコイル端部周囲に配設され、コイル端部に固定
    される絶縁ブロック、この絶縁ブロックを介してコイル
    端部を支持固定するために前記フレームの内壁に配設さ
    れるコイル端支持部材、コイル端支持部材とフレーム内
    壁との間に交換可能なように装着され、一方の自由端が
    フレームの内壁に、他方の自由端がコイル端支持部材に
    固定される弾性部材を備えたことを特徴とする回転電機
    の固定子コイル端部支持構造。
  4. 【請求項4】 鋼板を積層して構成される固定子鉄心、
    この固定子鉄心を保持固定するフレーム、前記固定子鉄
    心のスロットに挿着され、コイル端部が固定子鉄心の両
    端面の外方に突出して設けられる固定子コイル、固定子
    コイルのコイル端部周囲に配設され、コイル端部に固定
    される絶縁ブロック、この絶縁ブロックを介してコイル
    端部を支持固定するために前記フレームの内壁に取り付
    けられるコイル端支持部材、前記絶縁ブロックとコイル
    端支持部材との間に交換可能なように装着され、一方の
    自由端が絶縁ブロックに、他方の自由端がコイル端支持
    部材に固定される弾性部材を備えたことを特徴とする回
    転電機の固定子コイル端部支持構造。
  5. 【請求項5】 弾性部材が板状の弾性体により構成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1
    項記載の回転電機の固定子コイル端部支持構造。
  6. 【請求項6】 弾性部材がコイル状の弾性体により構成
    されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    か1項に記載の回転電機の固定子コイル端部支持構造。
  7. 【請求項7】 弾性部材が粘性の高い弾性体により構成
    されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    か1項記載の回転電機の固定子コイル端部支持構造。
  8. 【請求項8】 弾性部材が高粘性の合成ゴムにより形成
    されていることを特徴とする請求項7記載の回転電機の
    固定子コイル端部支持構造。
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