JP2000243203A - 熱動形過負荷継電器の接点開閉機構 - Google Patents

熱動形過負荷継電器の接点開閉機構

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JP2000243203A
JP2000243203A JP11045578A JP4557899A JP2000243203A JP 2000243203 A JP2000243203 A JP 2000243203A JP 11045578 A JP11045578 A JP 11045578A JP 4557899 A JP4557899 A JP 4557899A JP 2000243203 A JP2000243203 A JP 2000243203A
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Tamio Hayashida
民生 林田
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Togami Electric Mfg Co Ltd
Kasuga Denki Inc
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Togami Electric Mfg Co Ltd
Kasuga Denki Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱動形過負荷継電器において、接点の切替動作
時の作動杆の反転を安定して行うことができると共に、
各接触の接点間の接触荷重も十分に確保できる熱動形過
負荷継電器の接点開閉機構を提供する。 【解決手段】熱動形過負荷継電器Rのケース1内には出
力接点機構部2と過電流検出部3が並設されている。出
力接点機構部2には、補助b接触4と補助a接触5及び
当該接触の可動接触板47、57を動かして開閉を行う
作動杆6と、作動杆6の反転揺動を助ける反転補助機構
部7を備えている。作動杆6の上部側の押圧部材64は
補助b接触4の可動接触板47の可動接点48背面側に
位置し、離隔部材63は正面側下部に位置している。作
動杆6の下部側の離隔部材65は補助a接触5の可動接
触板57の可動接点58正面側上部に位置し、押圧部材
64は背面側下部に位置している。各接触の接点荷重は
反転補助機構部7による作動杆6の回転力により得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁接触器と組み
合わせて、または単独で使用され、主に誘導電動機の焼
損保護を目的に使用される熱動形過負荷継電器の接点開
閉機構に関するものである。更に詳しくは、動作時の作
動杆の反転による接点の切替えを安定して行うことがで
きると共に、各接触の接点間の接触荷重も十分に確保で
きるようにしたものに関する。
【0002】
【従来技術】図9は従来の熱動形過負荷継電器の構造を
示し、裏蓋を取り外した状態の説明図、図10は接点部
の組み込み状態を示す説明図、図11は接点部と作動杆
との動作関係を示し動作前の状態の説明図、図12は接
点部と作動杆との動作関係を示し動作状態の説明図であ
る。
【0003】熱動形過負荷継電器rには、絶縁材からな
るケース1aの接点開閉機構部2aの略中央の上下に固
定接触40a、50aと可動接触44a、54aからな
る上下2組の接触4a、5aが配置されている。可動接
触44a、54aは、可動接点48a、58aを設けた
可動接触板47a、57aを有し、可動接触板47a、
57aは端子部の一端に取り付けられている。上下の接
触4a、5aは、固定接触40a、50a側の固定接点
43a、53aと可動接触44a、54a側の可動接点
48a、58aが相対向して十分な接触荷重で接触する
ように、撓み(w1)分の反発力をもって固定接点43
a、53aに押し付けられており、これが接点間の接触
荷重となっている。
【0004】また、上下の接触4a、5aの間には、作
動杆6aが揺動自在に取り付けられている。作動杆6a
には、上下の可動接触板47a、57aの接点取着部よ
り下側の可動接触板47a、57a左側に位置させて、
接点の開閉をする押圧部63a、65aが設けてある。
動作前の状態では、反転補助機構部7aにより、図9、
図11に示すように左回転方向に傾いており、上部の接
触4aは閉じ、下部の接触5aは可動接触板57aを
(w2)だけ更に撓ませて開いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の熱動形過負荷継電器の接点開閉機構には、次の
ような課題があった。従来のものでは、主回路に接続さ
れたバイメタルが過熱して湾曲することにより、反転板
が反転し作動杆が右回転方向へ動いて上部の可動接触板
を押圧部が押そうとした時、可動接触板の荷重が負荷と
して作動杆にかかる。
【0006】すなわち、従来のものは、接触方式が可動
接触板のばね荷重による、いわば自力接触であるため、
接点間の十分な接触荷重を得るためには、可動接触板の
ばね荷重をある程度強くする必要がある。しかし、ばね
荷重が強くなると、当然に接点の切替動作時に作動杆に
かかる反発荷重が強くなるので、切替りの途中で作動杆
が停止したり緩動動作をするなど不安定な動作を起こし
やすかった。なお、不安定動作の対策としては、ばね荷
重を小さくすればよいが、これでは接点間の適正な接触
荷重が得らない。
【0007】このように、従来の構造では、接点間の接
触荷重確保と作動杆の安定動作とは相反する関係にある
ため、双方が同時に満足するように可動接触板のばね荷
重を設定することは、構造上難しかった。
【0008】(目的)本発明は上記課題を解消するもの
であり、熱動形過負荷継電器において、接点の切替動作
時の作動杆の反転を安定して行うことができると共に、
各接触の接点間の接触荷重も十分に確保できる熱動形過
負荷継電器の接点開閉機構を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、ケース内に出力接点機構部と主回路接続部
である過電流検出部が設けられており、上記出力接点機
構部は、固定接触と可動接触を有する上部接触及び下部
接触と、反転揺動することにより上記上部接触及び下部
接触の可動接触を動かして接触の開閉を行うための作動
杆と、当該作動杆の反転揺動を助けるための反転補助手
段と、を備えており、上記過電流検出部は、主回路に過
電流が流れたときに加熱され湾曲するバイメタルと、当
該バイメタルの変位を上記反転補助手段に伝えて上記作
動杆を反転揺動させるための連動手段と、を備えてお
り、上記作動杆は、揺動中心を挟んで上下両側に、上記
上部接触及び下部接触の可動接触に係合する押圧部をそ
れぞれ二箇所に備えており、作動杆上部側の押圧部のう
ち、一方は上記上部接触の可動接触の可動接点背面側に
位置し、他方は可動接点正面側に位置しており、作動杆
下部側の押圧部のうち、一方は上記下部接触の可動接触
の可動接点正面側に位置し、他方は可動接点背面側に位
置しており、上記上部接触及び下部接触の可動接触を上
記反転補助手段による上記作動杆の回転力をもって固定
接触側へ押し付けることにより、可動接点と固定接点の
接触荷重を得るようにしたことを特徴とする、熱動形過
負荷継電器の接点開閉機構である。
【0010】第2の発明にあっては、上部接触及び下部
接触の可動接触は、組み込み時において当該可動接触に
作動杆による外力が作用しない状態では、上記可動接触
の可動接点が固定接触の固定接点に接触しないか、或い
は接触しても実質的に撓み力による接触をしないように
形成されていることを特徴とする、第1の発明に係る熱
動形過負荷継電器の接点開閉機構である。
【0011】(作用)本発明に係る熱動形過負荷継電器
の接点開閉機構では、固定接触と可動接触の各接点間の
圧接を、従来のような可動接触の自力接触によらず、反
転補助手段による作動杆の回転力を作用させて行うよう
にしている。この構造によれば、作動杆の動作の安定を
図るため可動接触のばね荷重を小さくし、接点の切替動
作時に作動杆にかかる可動接触の反発荷重を小さく設定
しても、接点間の接触荷重を十分大きくかつ安定して確
保することができる。また、上記構造では、可動接触の
ばね荷重は接点間の接触荷重にそれ程影響を及ぼさない
ので、可動接触のばね荷重の設定は、小さくかつ大まか
な設定でよく、設計も容易である。また、可動接触の寸
法誤差等によるバネ荷重のばらつきの影響もほとんどな
く、安定した接触荷重が得られるので、熱動形過負荷継
電器の動作品質を均一に安定させることも可能となる。
【0012】可動接触が、組み込み時において当該可動
接触に作動杆による外力が作用しない状態で、可動接触
の接点が固定接触の接点に接触しないか、或いは接触し
ても実質的に撓み力による接触をしないようにしてある
ものでは、少なくとも接点間の接触荷重となる撓み力が
作用しない分だけ、切替動作時の作動杆に対する可動接
触による反発荷重が小さくなり、より安定した切替動作
を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係る熱動形過負
荷継電器の一実施の形態を示し、裏蓋を取り外した状態
の説明図、図2は図1におけるA−A概略断面図、図3
は図1におけるB−B概略断面図、図4は接点部の組み
込み状態を示す要部説明図、図5は接点部と作動杆との
動作関係を示し、作動杆を想像線で示した動作前の状態
の説明図、図6は接点部と作動杆との動作関係を示し、
作動杆を想像線で示した動作状態の説明図、図7は図5
におけるC部分の拡大説明図、図8は図5におけるD部
分の拡大説明図である。
【0014】符号Rは熱動形過負荷継電器であり、絶縁
プラスチックで形成されたケース1を備えている。ケー
ス1内部には、出力接点機構部2と主回路接続部である
過電流検出部3が並設されている。過電流検出部3は、
ケース1の一方側上部に設けられ、図示していない主回
路に接続するための接続端子30、31、32を備えて
いる。ケース1内部には、接続端子30、31、32の
それぞれに連設されたバイメタル33、34、35が設
けられている。バイメタル33、34、35には、主回
路に設定値以上の過電流が流れたときに、バイメタル3
3、34、35を加熱する電熱線36がそれぞれ巻着さ
れている。
【0015】ケース1内下部には、絶縁体で形成された
スライド板37が収容してあり、バイメタル33、3
4、35の先端部は、スライド板37の三箇所に係合す
る構造となっている。なお、スライド板37の先端部
は、後述する連動板8の下端部に接しており、バイメタ
ル33、34、35が加熱されることによる湾曲変形に
より、連動板8を動かすことができる。
【0016】出力接点機構部2は、ケース1内の二箇所
に配置してある上部接触である補助b接触4及び下部接
触である補助a接触5と、反転揺動することにより補助
b接触4及び補助a接触5の可動接触を動かして接触の
開閉を行うための作動杆6と、作動杆6の反転揺動を助
けるための反転補助機構部7と、スライド板37の動き
を反転補助機構部7に伝える連動板8と、動作後に作動
杆8と補助b接触4及び補助a接触5を手動により動作
前の状態に復帰させるためのリセット釦9を備えてい
る。
【0017】補助b接触4は、ケース1内上部側に設け
られている。補助b接触4は、固定接触40と可動接触
44を備えている。固定接触40は、ケース1外部の端
子金具41に連設された短絡金具42を備え、短絡金具
42の先端部には固定接点43が設けられている。可動
接触44は、ケース1外部の端子金具45に連設された
短絡金具46を備えている。短絡金具46の山形部分の
傾斜部には、所要のばね力を備えた可動接触板47が上
端部を固着して取り付けられている。
【0018】可動接触板47は、ほぼ中間部で鈍角に折
曲されて「く」の字型に形成されており、ほぼ垂直にな
っている先部側の折曲基部寄りには、可動接点48が設
けられている。なお、上記組み込み状態では、固定接触
40の固定接点43と可動接触44の可動接点48は接
触はしているが、可動接触板47はほとんど撓ませてお
らず、撓みによる荷重は数g程度しかかからないように
してある。
【0019】補助a接触5は、ケース1内下部側に設け
られており、上記補助b接触4と同一構造を備えてい
る。すなわち、補助a接触5は固定接触50と可動接触
54を備えている。固定接触50は、ケース1外部の端
子金具51に連設された短絡金具52を備え、短絡金具
52の先端部には固定接点53が設けられている。可動
接触54は、ケース1外部の端子金具55に連設された
短絡金具56を備えている。短絡金具56の山形部分の
傾斜部には、所要のばね力を備えた可動接触板57が上
端部を固着して取り付けられている。
【0020】可動接触板57は、ほぼ中間部で鈍角に折
曲されて「く」の字型に形成されており、ほぼ垂直にな
っている先部側の折曲基部寄りには、可動接点58が設
けられている。固定接触50の固定接点53と可動接触
54の可動接点58は接触はしているが、可動接触板5
7はほとんど撓ませておらず、撓みによる荷重は数g程
度しかかからないようにしてある。
【0021】作動杆6は、上記補助b接触4及び補助a
接触5よりもケース1の背面開口部側に配置されてい
る。作動杆6は絶縁プラスチック製で、所要長さの杆体
60を備えている。杆体60のほぼ中間部には、ケース
1正面方向へ突出させて揺動中心軸61が設けてあり、
作動杆6は揺動中心軸61をケース1の軸受部11に差
し込むことにより回動できる。
【0022】杆体60の上端部には、動作時に作動杆6
を所定位置で停止させるためのストッパー62が上記揺
動中心軸61と同方向に突出して設けられている。ま
た、杆体60のうち、ストッパー62と揺動中心軸61
の中間部には、同方向に突出して押圧部を構成する離隔
部材63と押圧部材64が設けられている。
【0023】離隔部材63は、図5、図6において、補
助b接触4の可動接触板47の左側かつ可動接点48下
側に位置させてあり、動作時には可動接触板47を固定
接触40と離隔する方向へ撓ませる。また、押圧部材6
4は、同じく図5、図6において可動接触板47の右側
かつ可動接点48の背面側に位置させてあり、動作前の
状態において、後述する反転補助機構部7の引っ張りバ
ネ74のばね力により可動接点48を固定接点43側に
押し付ける。
【0024】杆体60の下端部には、上下に所要間隔を
おいて同方向に突出して押圧部を構成する離隔部材65
と押圧部材66が設けられている。離隔部材65は、図
5、図6において、補助a接触5の可動接触板57の左
側かつ可動接点58下側に位置させてあり、動作前の状
態において、可動接触板57を固定接触50と離隔する
方向へ撓ませる。また、押圧部材66は、同じく図5、
図6において可動接触板57の右側かつ先端部に位置さ
せてあり、動作時には、後述する反転補助機構部7の引
っ張りバネ74のばね力により、可動接触板57の先端
側を撓ませ、可動接点58を固定接点53側に押し付け
る。
【0025】なお、杆体60のうち、離隔部材63、押
圧部材64近傍には、左側へ「L」字状に突出したリセ
ットアーム67が設けられている。リセットアーム67
は、動作時において、後述するリセット釦9の下方に位
置し、リセット釦9の押し込み操作により作動杆6を動
作前の状態に復帰させるための掛かり部となる。
【0026】反転補助機構部7は、トグル機構を利用し
たもので、上記作動杆6に取着される反転板73の反
転、すなわち作動杆6の反転を中間部の死点を境に瞬時
に行うことができる。反転補助機構部7は、ケース1に
固定された受具70を備えている。受具70の上部には
「V」字状の凹部71が設けられており、下部には掛部
材72が突出して設けられている。
【0027】上記作動杆6には、揺動中心軸61の上部
側に反転板73の反転移動部が挿入固定されている。反
転板73はほぼ「コ」字状で、両端下部を上記受具70
の凹部71に載置しており、受具70上で両端下部を中
心に揺動可能である。反転板73の上部には、引っ張り
バネ74の上端部が掛けてある。受具70の掛部材72
には、リンク板75の下端部が回動可能に掛けてある。
そして、引っ張りバネ74の下端部はリンク板75の上
端部に掛けてある。この構造により、引っ張りバネ74
とリンク板75は、引っ張りバネ74のばね力により、
通常は直線状になり、反転板73を左右何れかに傾いた
状態で維持する。
【0028】連動板8は、反転補助機構部7の左側近傍
に配置されている。連動板8は、ほぼ「く」字状に形成
されており、折曲部近傍を回動可能に係合して調整レバ
ー80に取り付けられている。連動板8の下端部は上記
スライド板37の先端部に当接させてあり、上端部は上
記リンク板75の上部側に当接させてある。
【0029】調整レバー80は、中間部に設けてある孔
部81をケース1に設けられている軸部12に嵌め入れ
て揺動可能に取り付けられている。調整レバー80の上
端部には、ケース1上面のスライド溝(図示省略)を貫
通するスイッチツマミ82が設けてある。また、スイッ
チツマミ82の奥側には、左右方向に調整ネジ83が貫
通して螺合されている。調整ネジ83はケース1の側部
に設けた操作孔13を通して回転させることにより出入
り調整ができる。なお、スイッチツマミ82は、テスト
を行う時などに手動で動作状態にするためのものであ
る。また、調整ネジ83は、調整レバー80上部と後述
する調整カム140との設定間隔を調整して動作の感度
を調整するためのものである。
【0030】ケース1上部には、上記調整ネジ83の位
置に対応させて電流調整ダイヤル14が回転可能に装着
されている。電流調整ダイヤル14のケース1内部側に
は、調整カム140が設けられている。調整カム140
は、回転中心から周面までの距離が連続的に変化するよ
うに形成してある。なお、電流調整ダイヤル14は、調
整ネジ83先端部を調整カム140周面に当接させて回
転調整することにより、調整レバー80を回動させて振
れ幅を変化させることができる。これにより、上記連動
板8を上記スライド板37から離隔または接近させてバ
イメタル33、34、35の撓みによる変位伝達量を調
整し、主回路に通電される電流に対する動作感度を調整
するようにしたものである。
【0031】リセット釦9は、上記したように作動杆6
の上方にケース1上部を貫通して設けてあり、ケース1
内部の下部側には押下片90が設けられている。リセッ
ト釦9を下方へ押し込むことにより、押下片90がリセ
ットアーム67を復帰方向へ押し出し、反転板73が死
点を超えることにより、動作後の作動杆6を動作前の状
態に復帰させることができる。なお、リセット釦9は、
バネで付勢されており、常に上方へ押し戻されるように
なっているが、押し込み状態で回転させることによりロ
ックすることもできる。
【0032】(作用)図1ないし図8を参照して、本発
明に係る熱動形過負荷継電器Rの作用を説明する。 (動作前)動作前の状態(図1、図5、図7、図8参
照)では、反転補助機構部7の反転板73は図において
左側に倒れており、作動杆6も左回転方向に回動した状
態となっている。また、連動板8の上端部はリンク板7
5の上部に当接しており、下端部はスライド板37の左
側先端部に当接している。これにより、上部側の補助b
接触4の可動接点48は、反転補助機構部7の引っ張り
バネ74のばね力の作用により、押圧部材64によって
固定接点43側に押し付けられ、固定接点43と可動接
点48の接点間の十分な接触荷重が確保されている。ま
た、下部側の補助a接触5の可動接触板57は、離隔部
材65によって固定接触50と離隔する方向へ撓んでお
り、固定接点53と可動接点58は開いている。
【0033】(動作時)主回路に所定値以上の過電流が
流れると、バイメタル33、34、35が加熱され、図
1において左曲がり方向へ湾曲する。これにより、スラ
イド板37が左方向へ押され、スライド板37は連動板
8を右回り方向へ回動させる。連動板8の回動により、
リンク板75が右方向へ押され、それに伴って反転板7
3が右回転方向へ回動し、死点を超えたところで引っ張
りバネ74の作用により瞬時に右に倒れる。そして、反
転板73と一体となっている作動杆6も、この時同時に
右回転方向へ回動する。作動杆6が右回転方向へ回動す
ることにより、離隔部材63が補助b接触4の可動接触
板47を押して湾曲させ、固定接点43と可動接点48
を離隔し、接点を開く。
【0034】また、補助a接触5においては、可動接触
板57は、作動杆6の押圧部材66によって図6におい
て左側へ撓んでおり、可動接点58は反転補助機構部7
の引っ張りバネ74のばね力の作用により、固定接点5
3側に押し付けられ、固定接点53と可動接点58の接
点間の十分な接触荷重が確保されている。この時、可動
接点58は接圧となる力の二箇所の作用点(可動接触板
57の折曲部分と押圧部材66の当接部分)の中間部に
あり、荷重的には、いわば両持ちばりによる荷重とな
り、少ない撓み量であっても大きな荷重を得ることがで
きる。
【0035】なお、離隔部材63が可動接触板47を押
す時の可動接触板47による反発荷重は、従来のような
可動接触の自力接触によるものと比較して、少なくとも
接点間の接触荷重となる撓み力が作用しない分だけ小さ
くなるので、動作時の作動杆6の動作が安定する。
【0036】(動作後)熱動形過負荷継電器Rの動作
後、バイメタル33、34、35の湾曲が戻った後でリ
セットするときは、上記したようにリセット釦9を押し
込み、作動杆6を上記動作時の動きと逆の動きをさせる
ことにより、作動杆6、補助b接触4、補助a接触5、
連動板8及びスライド板37を動作前の状態に復帰させ
ることができる。
【0037】なお、本明細書で使用している用語と表現
は、あくまで説明上のものであって限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示されている実施の形態に
限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種
々の変形が可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明に係る熱動形過負荷継電器の接点開閉機構
では、固定接触と可動接触の各接点間の圧接を、従来の
ような可動接触の自力接触によらず、反転補助手段によ
る作動杆の回転力を作用させて行うようにしている。こ
の構造によれば、作動杆の動作の安定を図るため可動接
触のばね荷重を小さくし、接点の切替動作時に作動杆に
かかる可動接触の反発荷重を小さく設定しても、接点間
の接触荷重を十分大きくかつ安定して確保することがで
きる。
【0039】(b)可動接触のばね荷重は接点間の接触
荷重にそれ程影響を及ぼさないので、可動接触のばね荷
重の設定は、小さくかつ大まかな設定でよく、設計も容
易である。また、可動接触の寸法誤差等によるバネ荷重
のばらつきの影響もほとんどなく、安定した接触荷重が
得られるので、熱動形過負荷継電器の動作品質を均一に
安定させることも可能となる。
【0040】(c)可動接触が、組み込み時において当
該可動接触に作動杆による外力が作用しない状態で、可
動接触の接点が固定接触の接点に接触しないか、或いは
接触しても実質的に撓み力による接触をしないようにし
てあるものでは、少なくとも接点間の接触荷重となる撓
み力が作用しない分だけ、切替動作時の作動杆に対する
可動接触による反発荷重が小さくなり、より安定した切
替動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱動形過負荷継電器の一実施の形
態を示し、裏蓋を取り外した状態の説明図。
【図2】図1におけるA−A概略断面図。
【図3】図1におけるB−B概略断面図。
【図4】接点部の組み込み状態を示す要部説明図。
【図5】接点部と作動杆との動作関係を示し、作動杆を
想像線で示した復帰状態の説明図。
【図6】接点部と作動杆との動作関係を示し、作動杆を
想像線で示した動作状態の説明図。
【図7】図5におけるC部分の拡大説明図。
【図8】図5におけるD部分の拡大説明図。
【図9】従来の熱動形過負荷継電器の構造を示し、裏蓋
を取り外した状態の説明図。
【図10】接点部の組み込み状態を示す要部説明図。
【図11】接点部と作動杆との動作関係を示し復帰状態
の説明図。
【図12】接点部と作動杆との動作関係を示し動作状態
の説明図。
【符号の説明】
R 熱動形過負荷継電器 1 ケース 11 軸受部 12 軸部 13 操作孔 14 電流調整ダイヤル 140 調整カム 2 出力接点機構部 3 過電流検出部 30、31、32 接続端子 33、34、35 バイメタル 36 電熱線 37 スライド板 4 補助b接触 40 固定接触 41 端子金具 42 短絡金具 43 固定接点 44 可動接触 45 端子金具 46 短絡金具 47 可動接触板 48 可動接点 5 補助a接触 50 固定接触 51 端子金具 52 短絡金具 53 固定接点 54 可動接触 55 端子金具 56 短絡金具 57 可動接触板 58 可動接点 6 作動杆 60 杆体 61 揺動中心軸 62 ストッパー 63 離隔部材 64 押圧部材 65 離隔部材 66 押圧部材 67 リセットアーム 7 反転補助機構部 70 受具 71 凹部 72 掛部材 73 反転板 74 引っ張りバネ 75 リンク板 8 連動板 80 調整レバー 81 孔部 82 スイッチツマミ 83 調整ネジ 9 リセット釦 90 押下片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース(1)内に出力接点機構部(2)と主回
    路接続部である過電流検出部(3)が設けられており、 上記出力接点機構部(2)は、 固定接触(40,50)と可動接触(44,54)を有する上部接触及
    び下部接触と、 反転揺動することにより上記上部接触及び下部接触の可
    動接触(44,54)を動かして接触の開閉を行うための作動
    杆(6)と、 当該作動杆(6)の反転揺動を助けるための反転補助手段
    と、を備えており、 上記過電流検出部(3)は、 主回路に過電流が流れたときに加熱され湾曲するバイメ
    タル(33,34,35)と、 当該バイメタル(33,34,35)の変位を上記反転補助手段に
    伝えて上記作動杆(6)を反転揺動させるための連動手段
    と、を備えており、 上記作動杆(6)は、 揺動中心を挟んで上下両側に、上記上部接触及び下部接
    触の可動接触(44,54)に係合する押圧部をそれぞれ二箇
    所に備えており、 作動杆(6)上部側の押圧部のうち、一方は上記上部接触
    の可動接触(44)の可動接点(48)背面側に位置し、他方は
    可動接点(48)正面側に位置しており、 作動杆(6)下部側の押圧部のうち、一方は上記下部接触
    の可動接触(54)の可動接点(58)正面側に位置し、他方は
    可動接点(58)背面側に位置しており、 上記上部接触及び下部接触の可動接触(44,54)を上記反
    転補助手段による上記作動杆(6)の回転力をもって固定
    接触(40,50)側へ押し付けることにより、可動接点(48,5
    8)と固定接点(43,53)の接触荷重を得るようにしたこと
    を特徴とする、 熱動形過負荷継電器の接点開閉機構。
  2. 【請求項2】 上部接触及び下部接触の可動接触(44,5
    4)は、組み込み時において当該可動接触(44,54)に作動
    杆(6)による外力が作用しない状態では、上記可動接触
    (44,54)の可動接点(48,58)が固定接触(40,50)の固定接
    点(43,53)に接触しないか、或いは接触しても実質的に
    撓み力による接触をしないように形成されていることを
    特徴とする、 請求項1記載の熱動形過負荷継電器の接点開閉機構。
JP11045578A 1999-02-23 1999-02-23 熱動形過負荷継電器の接点開閉機構 Pending JP2000243203A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8138879B2 (en) 2009-03-27 2012-03-20 Fuji Electric Fa Components & Systems Co., Ltd. Thermal overload relay
WO2023149129A1 (ja) * 2022-02-04 2023-08-10 富士電機機器制御株式会社 サーマルリレー

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US8138879B2 (en) 2009-03-27 2012-03-20 Fuji Electric Fa Components & Systems Co., Ltd. Thermal overload relay
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