JP2000242104A - 画像形成装置の制御方法 - Google Patents

画像形成装置の制御方法

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JP2000242104A
JP2000242104A JP4572999A JP4572999A JP2000242104A JP 2000242104 A JP2000242104 A JP 2000242104A JP 4572999 A JP4572999 A JP 4572999A JP 4572999 A JP4572999 A JP 4572999A JP 2000242104 A JP2000242104 A JP 2000242104A
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Hiroshi Yoshinaga
洋 吉永
Takeo Suda
武男 須田
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Ricoh Co Ltd
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  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 案内経路で転写材搬送手段により何らかの電
荷が付与される転写材に対しても良好な転写性を維持で
きる画像形成装置の制御方法を提供する。 【解決手段】 トナー像のトナー帯電量が6μC/g以
下で、案内経路23を搬送させる転写材搬送手段により
転写材に何らかの電荷が付与される条件下に、接触転写
装置4から感光体1へ流れる転写電流の値を、例えば、
通常の転写電流値と異常画像発生時の転写電流値とで適
宜切換えるようにすることで、良好な転写性を維持でき
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の電子写真プロセスを利用した画像形
成装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の画像形成装置では、電
子写真プロセスに従い感光体上に形成されたトナー像を
転写装置により転写紙等の転写材上に転写し、定着工程
等を経て結果物を得るようにしている。
【0003】ここに、転写材の抵抗変動や吸湿等により
転写電流を補正するようにしたものとして、以下のよう
な公知例がある。例えば、特開平7−333926号公
報によれば、簡単な転写材含水率検出装置を備え、その
検出結果から転写、剥離、除電定着条件を補正するよう
にしている。特開平5−289463号公報によれば、
トナーが感光体上へ現像されたときに流れる現像電流
と、トナー像の濃度測定値により帯電、露光、現像等の
画像形成条件を変更するようにしている。特開平6−8
3211号公報によれば、デフレクタロールにより転写
紙の含水率を検出し、その検出情報を基に複写機の制御
を行うようにしている。特開平5−181335号公報
によれば、感光体の転写後電位と記録紙の湿度とを測定
し、その測定結果に応じて転写条件を補正するようにし
ている。特開平7−239629号公報によれば、再生
紙使用モードを設定し、転写紙の状態を検知する検知手
段の検知結果に基づき各部の動作を制御するようにして
いる。
【0004】また、特開平6−266247号公報によ
れば、湿度検出手段と転写紙の放置時間測定記録装置と
を備え、その記録値情報と転写紙の通紙枚数や通紙順位
情報等から帯電器のコロナ放電出力が最適となるように
制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−33392
6号公報等では、転写紙の含水率を測定し、その測定結
果に基づいて転写条件を含んだ画像形成条件を制御する
ものであるが、転写紙の含水率を測定するための機構を
具備する必要があり、装置の大型化、複雑化、コストア
ップ等を招いている。
【0006】また、特開平6−266247号公報によ
る場合、転写紙がその案内経路において転写紙搬送手段
より付与される電荷(帯電)については何ら言及されて
おらず、特に低帯電トナー像に対して良好な転写を行う
には不十分である。
【0007】特に、6μC/g以下の低帯電トナーにお
いては、転写紙が案内経路中の接触で付与される何らか
の電荷(帯電)により、最適な転写条件が紙の小領域毎
に異なり、特に低湿放置後の高抵抗状態の紙に対しては
転写後の剥離時に紙の内部で電荷の移動が発生し、この
電荷の移動に伴って転写されたトナーが移動することに
より、印字部の周辺に広範囲なトナーチリが発生するこ
とがある。
【0008】また、転写紙が案内経路中の接触で付与さ
れる電荷(帯電)により、ベタ画像のトナーが転写紙と
反発し、部分的な転写ムラが発生することもある。
【0009】そこで、本発明は、案内経路で転写材搬送
手段により何らかの電荷が付与される転写材に対しても
良好な転写性を維持することができる画像形成装置の制
御方法を提供することを目的とする。
【0010】加えて、本発明は、ユーザが簡易に切換え
可能とすることにより、どのような転写材に対しても良
好な転写性を維持することができる画像形成装置の制御
方法を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、複数の給紙段を有する画
像形成装置において、給紙段毎に異なる種類の転写材を
セットした場合にも、全ての給紙段に対して最適な転写
性を維持することができる画像形成装置の制御方法を提
供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、機内での転写紙の放置時
間に基づき転写電流値を補正することにより良好な転写
性を維持することができる画像形成装置の制御方法を提
供することを目的とする。
【0013】また、本発明は、機内での湿度に基づき転
写電流値を補正することにより良好な転写性を維持する
ことができる画像形成装置の制御方法を提供することを
目的とする。
【0014】さらに、本発明は、高抵抗化した転写材に
対して転写電流値を多くすることにより、転写材の帯電
極性を一様にして、転写材内部での電荷の移動を少なく
し、広範囲なトナーチリを防止できる画像形成装置の制
御方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
感光体を帯電する帯電装置と前記感光体を露光して静電
潜像を形成する露光装置と前記感光体上の静電潜像に所
定極性に帯電されたトナーを付着させてトナー帯電量が
6μC/g以下のトナー像を形成する現像装置と前記感
光体との間にニップ部を形成しこのニップ部に転写材を
通過させてトナー像をこの転写材上に転写させる接触転
写装置とを有する電子写真方式の画像形成部と、前記転
写材を前記ニップ部を含む所定の案内経路に沿って搬送
し前記転写材に何らかの電荷を付与する転写材搬送手段
とを備えた画像形成装置において、前記接触転写装置か
ら前記感光体へ所定の転写電流が流れるようこの転写電
流値を切換えるようにした。
【0016】従って、例えば、通常の転写電流値と異常
画像発生時の転写電流値とを切換えることで、転写材搬
送手段により何らかの電荷が付与される転写材に対して
も良好な転写性を維持することができる。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置の制御方法において、ユーザ操作に基づき前
記転写電流値を切換えるようにした。従って、ユーザが
簡易に切換え可能とすることにより、どのような転写材
に対しても良好な転写性を維持することができる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の画像形成装置の制御方法において、前記転写材搬送
手段に対して複数の給紙段を有し、各給紙段からの前記
転写材の給紙に応じて前記転写電流値を切換え自在とし
た。従って、複数の給紙段を有する画像形成装置におい
て、給紙段毎に異なる種類の転写材をセットした場合に
も、全ての給紙段に対して最適な転写性を維持すること
ができる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の画像形成装置の制御方法において、機内におけ
る前記転写材の放置時間を計数し、計数されたその放置
時間に応じて前記転写電流値を切換えるようにした。従
って、計数された機内での転写材の放置時間に応じて転
写電流値を補正することにより良好な転写性を維持する
ことができる。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1,2,3
又は4記載の画像形成装置の制御方法において、機内の
湿度を検出し、検出された湿度に応じて前記転写電流値
を切換えるようにした。従って、検出された機内での湿
度に応じて転写電流値を補正することにより良好な転写
性を維持することができる。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項1,4又は
5記載の画像形成装置の制御方法において、前記転写材
が高抵抗化する条件下では前記転写電流値を前記トナー
の帯電極性と逆極性に増加するよう切換えるようにし
た。従って、高抵抗化した転写材に対してトナーの帯電
極性と逆極性の転写電流値を多くすることにより、転写
材の帯電極性を一様にして、転写材内部での電荷の移動
を少なくし、広範囲なトナーチリを防止することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図4を参照して説明する。
【0023】A.トナーチリが発生する原因の検討 まず、上述したように転写後の剥離時に転写紙の内部で
電荷の移動が発生し、この電荷の移動に伴って転写済み
のトナーが移動することにより、印字画像部の周辺に広
範囲なトナーチリが発生するメカニズムを図1を参照し
て説明する。
【0024】感光体1との間にニップ部を形成しこのニ
ップ部を通過する転写紙(転写材)2にトナー像3を転
写させる接触転写装置として転写ローラ4を用いた例で
説明すると、図1(a)に示すように、転写部入口で放
電により転写紙2の両面に電荷が移動する。ここに、転
写紙2の抵抗が高い場合にはこの電荷が保持されたまま
ニップ部を通過し、出口方向に向かう。この時、転写紙
2上に電位的に不安定な電荷が存在し強電界が発生する
と、図1(b)に示すように、トナー5に力が働き、ト
ナーチリが発生する。
【0025】また、特に転写紙2が再生紙の場合にはバ
ージン紙に比べて転写紙内部の小領域毎の抵抗のばらつ
きが大きく、案内経路で樹脂製部材等に摺擦することに
より付与された電荷を保持したまま転写部に進入する
と、転写部出口で強電界が発生しやすく、トナーチリの
発生する確率も高くなる。
【0026】B.部分的な転写ムラが発生する原因の検
討 次に、上述した転写紙2が案内経路中の接触で付与され
る電荷(帯電)により、ベタ画像のトナーが転写紙2と
反発することにより発生する部分的な転写ムラについ
て、本実施の形態で用いる図2に示すような画像形成装
置を参照して説明する。
【0027】この画像形成装置においては、まず、像担
持体であるOPC感光体1の表面に帯電装置としての帯
電ローラ6により均一なマイナスの電荷が付与される。
帯電ローラ6にはAC電圧とDC電圧とを重畳した電圧
が印加されている。
【0028】次に、図示しない露光装置の光学系により
感光体1上にドット状の光書込みがなされる。即ち、レ
ーザドライバ(図示せず)からの信号により半導体レー
ザ(図示せず)からレーザ光7を発生させ、このレーザ
光7をポリゴンミラー(図示せず)で偏向させ、f/θ
レンズ、走査ミラー(ともに図示せず)を介して感光体
1の表面に書き込んでその表面を露光することで静電潜
像を形成する。
【0029】このようにして形成された静電潜像は、現
像装置8により可視像化(顕像化)され、トナー像3と
なる。現像装置8は、例えば、現像ローラ9、現像ブレ
ード10、攪拌軸11、トナーエンドセンサ12、アジ
テータ13等からなり、トナー5には1成分磁性トナー
を用いている。現像装置8内のトナー5がアジテータ1
3及び攪拌軸11により現像ブレード10近傍に送ら
れ、現像ローラ9の回転により、現像ローラ9と現像ブ
レード10の間でマイナス極性に摩擦帯電される。現像
バイアスとしてAC電圧とDC電圧を重畳した電圧が印
加され、トナー5が選択的に感光体1の露光部に飛翔現
像され、トナー像3が形成される。
【0030】これらの感光体1、帯電ローラ6、露光装
置、現像装置8、転写ローラ4等により電子写真方式の
画像形成部14が構成されている。
【0031】一方、転写紙2は給紙段の給紙ローラ(図
示せず)により駆動側ローラ15と従動側ローラ16と
によるレジストローラ対、転写ローラ4による転写用ニ
ップ部へと送られ、転写ローラ4の作用により感光体1
上に形成されたトナー像3の転写を受ける。転写済みの
転写紙2は感光体1から分離され、除電ブラシ17によ
り転写後除電された後に定着ローラ18と加圧ローラ1
9とを備えた定着装置20に搬送され、加熱定着され、
排紙ローラ21、排紙コロ22による排紙部を経て排紙
される。
【0032】ここに、給紙段からレジストローラ対、転
写用ニップ部、定着装置、排紙部を通る所定の案内経路
23が形成されており、給紙ローラ、給紙パッド、駆動
側ローラ15、従動側ローラ16、感光体1、転写ロー
ラ4、除電ブラシ17、定着ローラ18、加圧ローラ1
9、排紙ローラ21、排紙コロ22等が転写材搬送手段
として機能する。
【0033】転写ローラ4で転写紙2に転写されず、感
光体1上に残留したトナー5は、クリーニングブレード
24で回収され、廃トナー回収部に収容される。
【0034】その後、感光体1は次の画像形成に備え、
帯電ローラ6に印加されたAC電圧で除電され、同時に
一様な電界が付与される。
【0035】上述のように、転写紙2は給紙ローラ、給
紙パッド、駆動側ローラ15、従動側ローラ16、感光
体1、転写ローラ4、除電ブラシ17、定着ローラ1
8、加圧ローラ19、排紙ローラ21、排紙コロ22等
の様々な部材に接触しながら搬送され、作像に供され
る。
【0036】このような画像形成装置で画像を形成した
ところ、使用する転写紙2の紙種や紙の保存環境によ
り、転写紙2の通紙方向に平行に前述したような広範囲
なトナーチリやベタ部の転写ムラが発生することがわか
った。
【0037】このような異常画像の発生エリアを調べた
ところ、図3を参照すれば、最も発生頻度が高い(レベ
ルの悪い)部分は給紙パッド、給紙ローラ、レジストロ
ーラ対(駆動側ローラ15、従動側ローラ16)の3部
材に全て接触する範囲Aであり、次に発生頻度の高い部
分はレジストローラ対(駆動側ローラ15、従動側ロー
ラ16)のみに接触する範囲Bであり、これらの給紙パ
ッド、給紙ローラ、レジストローラ対の3部材の何れに
も接触しない範囲Cでは特に異常画像は発生していない
ことがわかった。
【0038】
【表1】
【0039】表1にバージン紙2種(A,B)、再生紙
2種(A,B)、コート紙(表面加工紙)1種の計5種
類の転写紙2(サイズはA3縦通紙とする、以下同様と
する)に対して、10℃10%Rhにて72時間放置し
た後での、上述したような広範囲のトナーチリの発生状
況を示した。再生紙はバージン紙に比べて発生レベルが
悪いことがわかる。
【0040】そこで、転写直前での転写紙2の帯電量を
測定した。測定方法は図4に示すように幅L=40mm
の除電ブラシ26(導電性の繊維26aの束をp=5m
m間隔で配置し、金属板26bで挟んだもの)の先端を
上述の領域A,B,Cに当接させ、流れる電流を直流電
流計27で測定することにより実施した。なお、給紙パ
ッド、給紙ローラ、レジストローラ対の3部材の何れに
も接触しない範囲Cに関してはマシンの構成上、幅L=
40mm幅を確保できなかったため、レジストローラ対
の3ケ所のうちの右端を取り除き、この範囲にて測定を
行うようにした。測定結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】表1の結果と対比すると、転写紙2がトナ
ー5と同じ極性のマイナス極性に帯電されている範囲で
異常画像(広範囲なトナーチリ)が発生しており、その
絶対値が大きいほどレベルが悪いことがわかった。この
マイナス極性の帯電は、ゴムコルク製の給紙パッド、合
成ゴム製の給紙ローラ、合成ゴム製の駆動側ローラ1
5、非導電樹脂(POM)製の従動側ローラ16と転写
紙2との接触摩擦により発生していることもわかる。こ
のマイナス極性の帯電を除去するために転写前に、転写
後除電のための除電ブラシ17と同様のブラシを具備
し、接触除電することにより転写紙の除電を試みたが、
保存条件及び放置時間により完全に除電ができない転写
紙2の紙種が存在し、異常画像の発生を完全に防止する
ことは不可能であった。
【0043】C.トナー帯電量との関連についての検討 しかしながら、実験的にトナーとキャリアを現像器内で
攪拌し、両者の摩擦帯電によりトナーをマイナス極性に
帯電させる2成分現像装置を図2に示したような本画像
形成装置に装着して、画像を形成したところ、上述の広
範囲なトナーチリは発生しなかったものである。
【0044】本画像形成装置で用いた1成分現像装置に
おいて、現像ローラ9と現像ブレード10の間でマイナ
ス極性に摩擦帯電されるトナー5の帯電量はブローイン
法で測定したところ、−2.8〜−5.0μC/g(平
均−4.0μC/g)であり、連続して作像した場合の
高帯電時でも−6.0μC/gであった。これに対し、
実験的に装着した2成分現像装置でのトナー帯電量はブ
ローオフ法で測定したところ、−14.0〜−20.0
μC/g(平均−18.0μC/g)であり、連続して
作像した場合の高帯電時には−24.0μC/gまでな
ったものである。これは、トナーの帯電量が高いと転写
紙が微弱にマイナス極性に帯電していても絶対値に大き
な差が生じるため、マイナス極性同士の反発力が吸収さ
れ、広範囲なトナーチリ等の異常画像は発生しないこと
を意味している。別の1成分現像装置を実験的に装着し
て現象を調べたところ、やはり6.0μC/g以下の低
帯電時では同様の異常現象が確認されたものである。
【0045】このような実験より、上記の異常現象は
6.0μC/g以下の低帯電トナー5と転写紙2にトナ
ー5と同極性の何らかの電荷を付与する転写材搬送手段
との組合せにより生じる異常画像であることが明らかに
なった。
【0046】D.解決策の検討 上記の問題を解決するため、転写ローラ4から感光体1
へ流れる転写電流の転写電流値を変更する実験を行っ
た。バージン紙2種(A,B)、再生紙2種(A,
B)、コート紙(表面加工紙)1種の計5種類の転写紙
2に対して、パック開封直後の最適な転写電流値は+1
0.0μAであった。実験では10℃10%Rhにて7
2時間放置した再生紙Aに対し、+1〜+25μAま
で、3μA毎の転写電流値に対しての広範囲なトナーチ
リの発生を調べたものである。結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】表3より、転写電流値が+19μA以上で
あれば、広範囲なトナーチリは発生しないことがわかっ
た。同様の実験によりベタ部の転写ムラも発生が防止で
きることがわかった。これは、転写電流としてトナー5
の帯電極性と逆極性の転写電流を多く与えることによ
り、トナー5がより転写紙方向に引き付けられ、かつ、
転写紙2のマイナス極性の帯電が打ち消されてプラス極
性の帯電に均一化され、トナー5と反発する力がなくな
り、転写部出口での強電界が発生しにくくなるためと考
えられる。同様の結果は、再生紙B及びコート紙に対し
ても再現されたものである。
【0049】このように転写電流値をトナー5の帯電極
性と逆極性としてより多く流すことにより、上述したよ
うな異常画像は防止することが可能となったが、パック
開封直後の転写紙やバージン紙に対しては副作用が発生
することがある。具体的には転写電流が過多となるため
に、トナー自体に転写電流によるプラス電荷が注入さ
れ、本来マイナス極性の帯電であったトナーがプラス極
性となるため、転写電流と反発して転写の効率が下が
り、転写不良を引き起こすという現象である。また、A
3幅の感光体1に対してハガキ等の小サイズ紙用の作像
をした場合、紙のない部分には感光体1に直接、転写ロ
ーラ4から強い逆極性の電流が流れるため、感光体1の
ダメージが大きく、寿命が短くなるという問題も発生す
る。
【0050】E.本実施の形態による制御方法 そこで、本実施の形態では、これらの点を総合的に勘案
して、転写ローラ4から感光体1へ流れる転写電流の転
写電流値に関して、通常の転写電流値と、異常画像発生
時の転写電流値とを切換え自在としたものである。これ
により、通常の状態での転写紙2に対して最適な転写条
件を提供できるとともに、異常画像発生時にも対応が可
能な画像形成装置を提供できる。
【0051】F.本実施の形態による制御方法の具現方
法 本実施の形態においては、上述したような転写ローラ4
の転写電流値の切換え(通常値/異常画像発生時の値)
をユーザ操作により切換え設定できるようにしている。
具体的には、画像形成装置における操作パネルのハード
キー、或いは、ユーザ初期設定等のカスタマーズファン
クションの設定操作等により切換え設定できるように構
成されている。これにより、ユーザは異常画像発生時に
は迅速に転写電流値の切換えを行うことができ、常に最
適な転写条件での画像形成が可能となる。
【0052】また、最近では環境問題に対する消費者意
識の向上から転写紙2として再生紙の使われる割合が高
くなりつつある。しかしながら、白色度の不足から、特
定の使用目的には依然としてバージン紙を用いるユーザ
も存在する。このような状況下では、画像形成装置が通
常備える複数の給紙段に関して、異なる給紙段において
は異なる紙種の転写紙2がセットされることから、給紙
段が異なれば、最適な転写条件(転写電流値)も異なる
という現象が発生する。そこで、本実施の形態では、給
紙段毎に上記の転写ローラ4の転写電流値の切換え(通
常値/異常画像発生時の値)をユーザ操作により切換え
設定できるようにしている。具体的には、上記のように
画像形成装置における操作パネルのハードキー、或い
は、ユーザ初期設定等のカスタマーズファンクションの
設定操作等により切換え設定可能であればよい。これに
より、給紙段毎に転写紙2の紙種が異なる場合でも、常
に最適な転写条件での画像形成が可能となる。
【0053】本発明の第二の実施の形態を図5を参照し
て説明する。本実施の形態では、前述したような転写電
流値の制御に加えて、画像形成装置機内において時間を
計数する手段、即ち、カウンタ構成のタイマを備え、機
内における転写紙2の放置時間を計数し、タイマにより
計数されたその放置時間に応じて転写ローラ4の転写電
流値の切換えを行うようにしたものである。
【0054】図5はこの処理制御例を示す概略フローチ
ャートである。上述のタイマは、転写紙2が給紙段の給
紙カセットにセットされた時間を計数しその時間を累計
する。このような状況下に、前述したトナーチリ等の異
常画像は使用する転写紙2の放置環境と放置時間とに応
じて発生するため、給紙カセットにセットされた転写紙
2の紙種が補正の必要な紙種であるか否かを判断する
(ステップS1)。補正の必要な紙種と判断された場合
(そのようにユーザにより設定された場合)であって、
セット後の時間(画像形成されない経過時間)が所定時
間を超えたときには(S2のY)、補正した転写電流値
に切換えて作像させる(S3)。これにより、ユーザが
異常画像を認識する以前に最適な条件で画像形成させる
ように補正することが可能となる。補正を要しない紙種
の場合や、所定時間を経過していない場合には、転写電
流値を補正せずに作像させる(S4)。給紙カセット内
の転写紙2に関して、ペーパエンドが検知された時点で
(S5のY)、タイマはクリアされる(S6)。
【0055】本発明の第三の実施の形態を図6を参照し
て説明する。本実施の形態は、第二の実施の形態に加
え、機内の湿度を検出する湿度検出手段(図示せず)を
備え、この湿度検出手段により検出された湿度も考慮し
て転写ローラ4の転写電流値の切換えを行うようにした
ものである。このような切換え制御のための条件とし
て、表4に示すように放置時間tと湿度条件hとの組合
せがテーブル(図示せず)等に設定されている。
【0056】
【表4】
【0057】即ち、本実施の形態では、湿度hが40%
Rh以上の場合は放置時間tに関わらず転写電流値を補
正せず(条件1を満たさず=S7のN,S4)、湿度h
が40>h≧20%Rhの条件で60時間以上連続して
放置される場合には(条件1を満たす=S7のY)、転
写電流値の補正を行い(条件1を満たす=S7のY,S
3)、或いは、湿度hが20%Rh>hの場合には、3
0時間以上の連続放置で転写電流値の補正を行う(条件
1を満たす=S7のY,S3)ように設定されている。
ペーパエンドとなった場合、及び、湿度hが40%Rh
以上になった場合にはタイマはクリアされる(S5の
Y,S6)。
【0058】なお、本実施の形態で用いた湿度条件hと
放置時間tとは、トナーの狙いの帯電量と相関があり、
装置固有の値である。実使用にあたっては装置に最適な
値を用いてもよく、或いは、経験的に求められる値を入
力する方法であってもよい。
【0059】なお、これらの第二、三の実施の形態に関
して、転写紙2の放置時間をカウントする手段や湿度検
出手段としては、当該画像形成装置において他の制御を
補正する目的で既に具備している場合には、その出力値
を利用することにより上述のような補正が可能であり、
新たにカウント手段や湿度検出手段を付加する必要はな
い。
【0060】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、接触転写
装置から感光体へ所定の転写電流が流れるようこの転写
電流値を切換えるようにしたので、例えば、通常の転写
電流値と異常画像発生時の転写電流値とを切換えること
で、転写材搬送手段により何らかの電荷が付与される転
写材に対しても良好な転写性を維持することができる。
【0061】請求項2記載の発明によれば、ユーザ操作
により簡易に切換え可能としたので、どのような転写材
に対しても良好な転写性を維持することができる。
【0062】請求項3記載の発明によれば、給紙段毎に
異なる種類の転写材をセットした場合にも、全ての給紙
段に対して最適な転写性を維持することができる。
【0063】請求項4記載の発明によれば、計数された
機内での転写材の放置時間に応じて転写電流値を補正す
ることにより良好な転写性を維持することができる。
【0064】請求項5記載の発明によれば、検出された
機内での湿度に応じて転写電流値を補正することにより
良好な転写性を維持することができる。
【0065】請求項6記載の発明によれば、転写材が高
抵抗化する条件下では転写電流値をトナーの帯電極性と
逆極性に増加するよう切換えるようにしたので、高抵抗
化した転写材に対してトナーの帯電極性と逆極性の転写
電流値を多くすることにより、転写材の帯電極性を一様
にして、転写材内部での電荷の移動を少なくし、広範囲
なトナーチリを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーチリが発生するメカニズムを説明するた
めの転写部を示す模式図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態が適用される画像形
成装置の構成例を示す概略側面図である。
【図3】異常画像の発生エリアを説明するための模式図
である。
【図4】帯電量の測定方法を説明するための斜視図であ
る。
【図5】本発明の第二の実施の形態による制御方法を示
すフローチャートである。
【図6】本発明の第三の実施の形態による制御方法を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 感光体 2 転写材 3 トナー像 4 接触転写装置 5 トナー 6 帯電装置 8 現像装置 14 画像形成部 23 案内経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 DA01 EA01 FC03 2H027 DA14 DA38 DC19 EA18 EC02 EC06 EC20 ED24 EE02 EE07 EF06 EF09 JA14 JB30 JC03 JC12 2H032 AA05 BA05 BA13 CA02 CA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体を帯電する帯電装置と前記感光体
    を露光して静電潜像を形成する露光装置と前記感光体上
    の静電潜像に所定極性に帯電されたトナーを付着させて
    トナー帯電量が6μC/g以下のトナー像を形成する現
    像装置と前記感光体との間にニップ部を形成しこのニッ
    プ部に転写材を通過させてトナー像をこの転写材上に転
    写させる接触転写装置とを有する電子写真方式の画像形
    成部と、前記転写材を前記ニップ部を含む所定の案内経
    路に沿って搬送し前記転写材に何らかの電荷を付与する
    転写材搬送手段とを備えた画像形成装置において、 前記接触転写装置から前記感光体へ所定の転写電流が流
    れるようこの転写電流値を切換えるようにしたことを特
    徴とする画像形成装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 ユーザ操作に基づき前記転写電流値を切
    換えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の画像
    形成装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記転写材搬送手段に対して複数の給紙
    段を有し、各給紙段からの前記転写材の給紙に応じて前
    記転写電流値を切換え自在としたことを特徴とする請求
    項1又は2記載の画像形成装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 機内における前記転写材の放置時間を計
    数し、計数されたその放置時間に応じて前記転写電流値
    を切換えるようにしたことを特徴とする請求項1,2又
    は3記載の画像形成装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 機内の湿度を検出し、検出された湿度に
    応じて前記転写電流値を切換えるようにしたことを特徴
    とする請求項1,2,3又は4記載の画像形成装置の制
    御方法。
  6. 【請求項6】 前記転写材が高抵抗化する条件下では前
    記転写電流値を前記トナーの帯電極性と逆極性に増加す
    るよう切換えるようにしたことを特徴とする請求項1,
    4又は5記載の画像形成装置の制御方法。
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