JP2000241141A - 3次元形状識別手段およびリサイクル処理装置 - Google Patents

3次元形状識別手段およびリサイクル処理装置

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JP2000241141A
JP2000241141A JP11045816A JP4581699A JP2000241141A JP 2000241141 A JP2000241141 A JP 2000241141A JP 11045816 A JP11045816 A JP 11045816A JP 4581699 A JP4581699 A JP 4581699A JP 2000241141 A JP2000241141 A JP 2000241141A
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dimensional shape
dimensional
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JP11045816A
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Tomoyuki Hamada
朋之 浜田
Toshiyuki Aoki
利幸 青木
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の3次元形状の物体が予め準備された複
数の3次元形状のどれに相当するかを正しく識別する。 【解決手段】 計算機に仮想された空間に配置された二
つの3次元形状の間に働く仮想的な引力による力とモー
メントを計算する形状間引力計算手段、前記形状間引力
計算手段により計算した力とモーメントの方向、すなわ
ち前記二つの形状の位置、姿勢が近づく方向に前記二つ
の3次元形状のうちの一方あるいは両方の位置、姿勢を
修正する位置・姿勢修正手段及び前記形状間引力計算手
段と前記位置・姿勢修正手段による計算を繰り返し実施
した時に前記位置・姿勢修正手段による3次元形状の位
置・姿勢の修正量が収束状態であることを判定する収束
判定手段と、を含んでなる形状マッチング手段130
と、前記収束状態で前記二つの形状が同一の形状である
か否かを判定する3次元形状一致度判定手段140と
で、3次元形状識別手段を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の3次元形状
を識別する3次元形状識別手段及びこの3次元形状識別
手段を用いたリサイクル処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】物体の形状を識別する手段としては、2
次元の画像を用いて識別する方法がある。この方法で
は、物体をある方向から眺めた時に得られる画像を処理
することにより、その方向から眺めた物体の見かけの2
次元の形状が識別される。ここで用いられる2次元形状
の識別手段としては、テンプレートマッチング法、一般
化ハフ変換を用いた方法などが提案されている。また、
簡便な方法としては、画像において物体に対応する2次
元領域の面積、周囲長、縦横長さの比などを求め、これ
らを組み合わせた特徴量パラメータを比較することによ
って識別する方法が提案されている。
【0003】物体の3次元形状そのものを識別する手段
としては、まず、光切断法やステレオ画像処理などによ
り物体の表面形状を表わす3次元の点群を計測し、その
点群から面を再構成し、面や面の縁の形状・相互関係が
予め与えられたルールに適合するかどうかで判定する方
法が提案されている(例えば特開平8−304042号
公報など)。ここで、予め与えられるルールとは、例え
ば「面が互いに直交しているなら直方体である」とか、
「上端と下端の面の縁の形状が円であるなら円柱であ
る」といったものである。
【0004】次に、リサイクル処理装置については、従
来以下のような装置が提案されている。
【0005】まず、パソコンなどの廃OA機器製品を処
理する方法としては回収業者などによって集められた廃
製品を分解し、筐体などのブラスチック材料と電子基板
とその他の材料を含む残材などに分別し、プラスチック
材はリサイクルプラスチック材として再生業者に販売
し、電子基板は有価金属を取り出す電子基板処理業者に
販売し、残材は粉砕して鉄と非鉄金属およびその他の材
料に選別し、鉄や非鉄金属はそれぞれ再生業者に販売す
る方法が実施されている。
【0006】このようなリサイクル処理を効率よく促進
するための手段として、製品を構成する部品や材料に関
する情報(製品情報)を用いて製品を分解する手順を作
業者に提示する装置や、製品毎に最適なリサイクル処理
を実施するよう処理設備を制御する装置が提案されてい
る。
【0007】このような製品情報を活用したリサイクル
処理を実現するためには、処理対象となる製品とその製
品に関連する情報を結び付けるために製品を識別する必
要があるが、その方法として、例えば特開平7−334
583号公報、特開平5−221352号公報、特開平
10−277529号公報、特開平10−255046
号公報に記載の方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の物体形状識
別方法において、2次元の画像を用いた方法では、平面
的な物体や、どの方向から見てもその物体の形状的特徴
があまり変わらない物体については適しているが、そう
でない場合には物体を撮影する角度によって見かけの2
次元画像が異なってしまうため、うまく識別できなくな
るという問題がある。
【0009】また、2次元形状の識別手段としてテンプ
レートマッチングなどを用いている場合には、照明を当
てる方向の変化などにより影の現われ方が変化するとう
まく識別できなくなるという問題がある。
【0010】さらに、2次元形状の識別手段として一般
化ハフ変換などを用いている場合には、物体表面に傷や
汚れが付いていたり、ラベルやシールなどが添付されて
いる場合には、誤った輪郭線を抽出してしまうなど形状
認識がうまく行かなくなるという問題がある。
【0011】さらに、画像における物体領域の特徴量パ
ラメータを用いた方法では、物体形状の微妙な相違をう
まく識別できないという問題がある。
【0012】一方、上記従来の3次元形状そのものを識
別する方法では、再構成した面や面の縁の形状・相互関
係から形状を特定するためのルールを一般的に用意する
ことが難しいという問題がある。即ち、直方体や円柱の
ような単純な物体形状のみを対象としたルールなら容易
に考えることができても、曲面や複雑な凹凸を備えた形
状を含む広く一般的な形状に適用可能なルールを考案す
るのは非常に困難であるという問題がある。
【0013】次に、上記特開平7−334583号公報
記載の製品識別方法では、製品の機種やメーカー毎にバ
ーコードやラベルの添付されている場所が異なるため、
種々の機種やメーカーの製品が含まれる廃製品からバー
コードやラベルを機械的に読み取る装置を作ることは困
難である。また、人間が読み取る場合には手間がかかり
処理コストの増加につながる。更に、バーコードやラベ
ルが付されていない製品には対応できないといった問題
があった。
【0014】上記特開平5−221352号公報記載の
製品識別方法では、製品にメモリー素子を埋め込むこと
で製品の製造コストの増加につながる、あるいは既に市
場に出回っている製品には適用できないといった問題が
あった。
【0015】上記特開平10−277529号公報記載
の製品識別方法では、人間が寸法や外観上の特徴を判断
して入力するので手間がかかり処理コストの増加につな
がる。また、製品をうまく識別できる適切な外観上の特
徴をあらかじめ決めておくことが難しいといった問題が
あった。
【0016】上記特開平10−255046号公報記載
の製品識別方法では、特にパソコンの場合に寸法や重量
がほとんど同じであるにもかかわらず機種やメーカーが
異なる場合がかなりあるため、適切に製品を識別できな
いという問題があった。
【0017】そこで、本発明の目的は、任意の3次元形
状の物体が予め準備された複数の3次元形状のどれに相
当するかを、正しく識別することにある。
【0018】また、本発明の目的は、市場に出回ってい
る製品に対してできる限り例外なく機械的に製品を識別
し、適切な処理を実施することが容易なリサイクル処理
装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、表面を規定するデータで計算機内に構成され
る第1の形状と、同じく表面を規定するデータで計算機
内に構成される第2の形状の一致の度合を検出する形状
マッチング方法において、前記第1の形状の表面位置で
値が極小値となるポテンシャル場を構成し、前記第2の
形状を前記場に配置したときに得られる前記第2の形状
の表面における前記場の値を該第2の形状の表面につい
て積算し、該積算によって得られた積算値が小さくなる
方向に前記第2の形状を移動あるいは回転させて前記積
算値が収束する前記第2の形状の位置、姿勢を求め、そ
の状態における前記第1の形状表面と前記第2の形状表
面の重なりの程度に基づいて両形状の一致の度合を検出
することを特徴とする。
【0020】本発明はまた、上記目的を達成するため、
表面を規定するデータで計算機内に構成される第1の形
状に、同じく表面を規定するデータで計算機内に構成さ
れる第2の形状の位置、姿勢を近づける形状マッチング
手段において、第1の形状に対して形状の周囲の空間に
その形状表面において値が極小値となるような場を構成
し、第2の形状を前記場に配置したときの前記第2の形
状の形状表面における前記場の値を積算する第1の演算
手段と、該第1の演算手段が出力する積算値に基づいて
前記積算値が小さくなる方向に前記第2の形状を前記場
のなかで移動あるいは回転させて第2の形状の位置或い
は姿勢を修正する第2の演算手段と、繰り返し行われる
前記移動あるいは回転の都度前記第1の演算手段から出
力される前記積算値に基づいて前記移動或いは回転によ
る前記修正が収束状態であることを判定する第3の演算
手段と、を含んでなることを特徴とする。
【0021】本発明はまた、上記目的を達成するため、
計算機に仮想された空間に配置された二つの3次元形状
の間に働く仮想的な引力による力とモーメントを計算す
る形状間引力計算手段と、前記形状間引力計算手段によ
り計算した力とモーメントの方向に前記二つの3次元形
状のうちの一方あるいは両方の位置あるいは姿勢を修正
する位置・姿勢修正手段と、前記形状間引力計算手段と
前記位置・姿勢修正手段による計算を繰り返し実施した
時に前記位置・姿勢修正手段による3次元形状の位置・姿
勢の修正量が収束状態であることを判定する収束判定手
段と、を含んで形状マッチング手段を構成した。
【0022】本発明はまた、上記目的を達成するため、
表面を規定するデータで計算機内に構成されて識別対象
となる第1の3次元形状と、同じく表面を規定するデー
タで計算機内に構成されて識別の基準となる第2の3次
元形状とを、計算機内に設定された3次元空間に配置
し、両者の相対的な位置及び姿勢を変化させて該両者が
重なり合う部分が最大となる状態とする形状マッチング
手段と、前記第1、第2の3次元形状が同一であるか否
かを判定する3次元形状一致度判定手段とを有してなる
3次元形状識別手段において、前記3次元形状マッチン
グ手段は前記形状マッチング手段のいずれかであり、前
記3次元形状一致度判定手段は、前記二つの形状が重な
り合う部分が最大の状態で前記二つの形状が同一の形状
であるか否かを判定するものであることを特徴とする。
【0023】本発明はまた、上記目的を達成するため、
識別の基準となる3次元形状データを記憶する3次元形
状データベースと、識別対象となる3次元形状データを
取り込むデータ取り込み手段と、識別対象の3次元形状
が前記3次元形状データベースに記憶された識別の基準
となる3次元形状に一致するかどうかを識別する3次元
形状識別手段と、識別結果を表示する出力手段と、識別
結果に対する対処の指示を入力する入力手段と、とを備
えてなる3次元形状識別装置において、前記3次元形状
識別手段が上記前項記載の3次元形状識別手段であり、
該3次元形状識別手段が識別対象となる3次元形状デー
タが前記3次元形状データベースに記憶されているいず
れの形状データとも一致しないと判定した場合、識別対
象の3次元形状データが前記3次元形状データベース上
に無い旨を出力手段により表示し、これに対して入力手
段により形状データを登録する旨が入力されると前記識
別対象の3次元形状データを前記3次元形状データベー
スに記憶するように構成されているデータベース更新手
段を有してなることを特徴とする。
【0024】本発明はまた、上記目的を達成するため、
投入されるリサイクル処理対象物の識別基準となる複数
のリサイクル処理対象製品の3次元形状データを記憶す
る3次元形状データベースと、投入されたリサイクル処
理対象物の3次元形状が前記3次元形状データベース中
のいずれの形状と一致するものであるかを識別する3次
元形状識別手段と、前記リサイクル処理対象製品のリサ
イクルに関連する情報を記憶する製品リサイクル情報記
憶手段と、前記3次元形状識別手段による識別結果に基
づき前記製品リサイクル情報記憶手段に記憶された製品
に関連する情報を参照して前記投入されたリサイクル処
理対象物のリサイクル処理の手順を選定する処理手順選
定手段と、前記処理手順選定手段により選定された処理
手順を表示する表示手段と、を含んでリサイクル処理装
置を構成した。
【0025】上記リサイクル処理装置において、投入さ
れたリサイクル処理対象物に対してそれぞれ異なる処理
を行う複数の装置と、それら複数の装置の間を結んで前
記リサイクル処理対象物を移送する搬送手段と、前記処
理手順選定手段により選定された処理手順に応じて前記
搬送手段による移送方向を制御する処理手順制御手段を
備えたものとしてもよい。
【0026】上記リサイクル処理装置の3次元形状識別
手段は、上記3次元形状一致度判定手段を備えた3次元
形状識別手段であることが望ましい。
【0027】上記リサイクル装置は、投入されたリサイ
クル処理対象物の幅、奥行き、高さの寸法を計測する寸
法計測手段と、前記寸法計測手段により計測した寸法値
を用いて3次元形状識別手段により前記投入されたリサ
イクル処理対象物の形状と比較すべき3次元形状データ
ベース中の形状を限定する形状限定手段とを備えたもの
としてもよいし、投入されたリサイクル処理対象物の重
量を計測する重量計測手段と、前記重量計測手段により
計測した重量値を用いて3次元形状識別手段により前記
対象物の形状と比較すべき3次元形状データベース中の
形状を限定する形状限定手段とを備えたものとしてもよ
い。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明による3次元形状識別手段
を用いた3次元形状識別システムの実施例を図面を参照
して説明する。
【0029】図1に、3次元形状識別装置の構成を示
す。図示の3次元形状識別装置は、データ取り込み手段
である3次元形状計測装置110と、この3次元形状計
測装置110に接続された3次元形状識別手段120
と、3次元形状識別手段120に接続されたデータベー
ス更新手段150と、入力側をデータベース更新手段1
50に、出力側を前記3次元形状識別手段120にそれ
ぞれ接続して配置された3次元形状データベース170
と、前記3次元形状識別手段120と前記データベース
更新手段150に接続して配置された出力手段161
と、前記データベース更新手段150に接続して配置さ
れた入力手段162と、を含んで構成されている。な
お、3次元形状識別手段120は、3次元形状マッチン
グ手段130と3次元形状一致度判定手段140を含ん
で構成されている。
【0030】3次元形状識別手段120とデータベース
更新手段150は、例えばパソコンなどの上でそれぞれ
の処理を実行するプログラムであり、3次元形状データ
ベース170は、前記パソコンに接続された記憶装置上
に構成されたデータベースであり、出力手段161は前
記パソコンの表示画面であり、入力手段162は前記パ
ソコンの入力装置である。3次元形状データベースは、
形状マッチングの基準となる形状の表面を規定する3次
元形状データを格納し、このデータにより、パソコンな
どの計算機内に3次元形状が構成される。
【0031】以下、各部の詳細について説明する。
【0032】まず、3次元形状計測装置110は、識別
対象物の3次元の表面形状を計測する装置である。物体
の3次元形状を計測する方法としては、パターン光投影
法、光波干渉を用いた方法、光の伝播時間を用いた方法
など種々の方法が知られているが、本発明においてはい
ずれの方法を用いてもよい。ここでは一例としてパター
ン光投影法を用いた場合について説明する。
【0033】図2にパターン光投影法を用いた場合の3
次元形状計測装置110の構成例を示す。図示の3次元
形状計測装置110は、図において1101はセンサヘ
ッドであり、計測装置のベース部1102と、ベース部
1102上に配置され計測対象物111を搭載する台1
104と、、支柱1103に支持され計測対象物111
にレーザ光を照射するセンサヘッド1101と、所要の
演算処理を行う演算器(図示せず)を含んで構成されて
いる。センサヘッド1101とベース部1102および
台1104の相対的な位置関係は既知であリ、予め前記
演算器にデータとして格納されている。
【0034】図3にセンサヘッド1101の内部構造と
形状計測の原理を示す。図示のセンサヘッド1101
は、レーザー発振器1101aと、レーザー発振器11
01aから送出されるレーザ光1101gの光軸上に配
置された可動式ミラー1101bと、前記レーザ光11
01gの光軸延長上に配置され計測対象物体111表面
で反射した反射光1101dを受光するレンズ1101
eと、レンズ1101eを通過した光が入射する受光素
子1101fと、を含んで構成されている。可動式ミラ
ー1101bは、ミラー1101bに前記レーザ光11
01gの光軸が交差する点を中心に回転可能に構成され
ている。
【0035】レーザ発振器1101aで発生したレーザ
ー光1101gは可動式ミラー1101bにより反射さ
れ、レーザ光1101cとなって計測対象物体111の
表面上の計測点Pに照射される。その反射光1101d
はレンズ1101eを介して受光素子1101f上の一
点に結像する。この時、可動式ミラー1101bの角度
によって決まる照射光の角度α(レーザ光1101gの
光軸とミラー1101bで反射されたレーザ光1101
cの光軸がなす角度)と、受光素子1101f上の結像
位置によって決まる反射光の角度β(前記レーザ光11
01gの光軸と反射光1101dの光軸がなす角度)
と、ミラー1101bに前記レーザ光1101gの光軸
が交差する点とレンズ1101eの中心の間隔Dとから
三角測量の原理により計測点Pの3次元位置を求めるこ
とができる。可動式ミラー1101bを回転して照射光
の向きを変えることにより、物体表面の任意のポイント
の3次元位置を計測することができる。
【0036】この様な3次元形状計測装置110を用い
て例えば図4(a)に示すような対象物体111の形状
を計測すると、図4(b)に示すような点群のデータが
得られる。ここで、図4(b)に示す点群は図4(a)
中に示す線分ABにおける断面を示すものであり、図4
(a)の画面上の全ての部分においてこの様な点群が得
られるものである。
【0037】3次元形状計測装置110によって得られ
る点群には、図4(b)に示すように計測対象物体の表
面に対応する点群112だけではなく、ベース部110
2に対応する点群113も含まれる。ここで、計測対象
対象物体111とベース部1102の間には台1104
が設けてあるので計測対象物体の底面とベース部の上面
との間には隙間が生じる。そこで、ベース部の上面に相
当する位置より少し上方に位置する平面114を計算し
てこれより下にある点群を削除することにより、計測対
象物体の表面に対応する点群112のみを得ることがで
きる。なお、平面114はセンサヘッド1101とベー
ス部1102の相対位置関係より求めることができる。
また、台1104はセンサヘッド1101に対して計測
対象物体の影となるような配置・形状となっているので
得られた点群に台に対応する点が混じることはない。
【0038】次に、3次元形状データベース170に含
まれる形状データの構成例を図5、図6に示す。3次元
形状データベース170は、形状判定の基準となる既知
の物体(以下、モデルという)の形状データを格納して
いる。格納される形状データは、物体の表面の形状を表
現するものであればよく、必ずしもここに示す例のよう
な構成である必要はないし、また、物体の全表面形状を
示すものでなくてもよい。 図5(a)に示す例では、
モデルの形状は図5(b)に示すようにポリゴン(多角
形平面)の集合により表現され、形状番号iのモデルの
形状データ171はその形状を構成するポリゴンの数と
ポリゴンデータ172の集合から構成される。ポリゴン
データ172は、ポリゴンの頂点の数と頂点の座標から
構成される。また、図6(a)に示す例では、モデルの
形状は図6(b)に示すように形状表面を覆う点群で表
現され、形状番号iのモデルの形状データ173はその
形状の表面を覆う点群の数と各点の座標から構成され
る。
【0039】次に、3次元形状識別手段120の動作に
ついて図7を用いて説明する。3次元形状識別手段12
0は、3次元形状識別システムの全体の動作を指示管理
する演算制御部を有しており、システムが起動される
と、まず前記演算制御部が、3次元形状計測装置110
に識別対象物体の形状を計測する指令を出す。指令を受
けた3次元形状計測装置110は識別対象物体の形状を
計測し、図4(b)に示したような点群のデータを出力
する(1201)。3次元形状識別手段120は、得ら
れた点群のデータから既に説明した方法により、識別対
象物体に対応する点群112を切り出す(1202)。
3次元形状識別手段120は次に、この点群を3次元形
状データベース170に含まれる全てのモデルの形状デ
ータと比較する(1203〜1207)。
【0040】この比較処理においては、3次元形状マッ
チング手段130により、点群112とi番目の形状デ
ータの示す形状モデルが互いに最も多くの点が重なるよ
うな位置・姿勢となるように点群112の位置・姿勢を
修正し(1204)、3次元形状一致度判定手段140
により点群112と形状モデルの一致度を計算する(1
205)。
【0041】これらの処理を3次元形状データベース1
70に含まれる全てのモデルの形状の番号について実施
し、一致度が最大のものを選択する(1208)。そし
て、その一致度が予め設定したしきい値より大きいかど
うかを判別し(1209)、一致度がしきい値より大き
い場合には選択された形状の番号を識別結果として出力
する(1210)。また、一致度がしきい値より小さい
場合にはデータ登録処理へ移る。上記1205から12
09までの処理は、3次元形状一致度判定手段140に
より実行される。
【0042】次に、3次元形状マッチング手段130の
動作(上記1204の処理動作)の詳細について図8〜
11を用いて説明する。
【0043】形状マッチングの目的は二つの形状が与え
られた時に、それらが最も良く重なり合う位置・姿勢の
相対関係を求めることである。図8を用いて本発明によ
る3次元形状マッチングの原理を説明する。
【0044】今、3次元の形状131に3次元の形状1
32を重ね合わせる場合を考え、形状131に対して以
下の式で与えられる仮想的なポテンシャル場uを想定す
る。
【0045】
【数1】
【0046】ここで、関数a(x, y, z)は形状131の表
面位置において1であり他の位置では0となるような関
数である。
【0047】すると、このポテンシャル場により形状1
32に作用する仮想的な引力とモーメントを以下の式に
より計算することができる。
【0048】
【数2】
【0049】
【数3】
【0050】
【数4】
【0051】
【数5】
【0052】
【数6】
【0053】
【数7】
【0054】ここで、Fx, Fy, FzはそれぞれX軸, Y
軸, Z軸方向の力、Nx, Ny, NzはそれぞれX軸, Y軸,
Z軸まわりの回転モーメントであり、関数b(x, y, z)
は、形状132の表面位置において1であり他の位置で
は0となるような関数である。また、x0, y0, z0は形
状132の幾何学的重心(形状の表面位置に均質に質量
が分布しているとした場合の質量重心の位置と同じ)の
座標であり、Vは物体の存在する空間全体である。
【0055】これらの力とモーメントは、ちょうど形状
131と132の表面位置にそれぞれプラスとマイナス
の電荷が分布している場合に相互に働く引力とモーメン
トに相当する。そこで、これらの引力とモーメントの働
く方向に形状132を移動・回転させることにより、形
状132は形状131と最もよく重なり合った状態で安
定することになる。
【0056】図9に、3次元形状マッチング手段130
による図7の手順1204の計算手順を示す。3次元形
状マッチング手段130は、大別して三つに分けられ
る。図9における手順1301〜1303の処理を行う
第1の演算手段である形状間引力計算手段と、手順13
04の処理を行う第2の演算手段である位置姿勢修正手
段と、手順1305の処理を行う第3の演算手段である
収束手段である。
【0057】まず、(数2)〜(数7)に示す力とモー
メントを数値的に計算するために、モデルの3次元の形
状を図10に示すような空間メモリ121上のデータに
展開する(1301)。ここで、空間メモリとは3次元
の空間を微小な立方体領域に分割し、個々の微小領域の
状態を記憶しておくものである。実際に情報を記憶する
メモリ装置は立体的配置構成をしている必要はなく、一
般的にコンピュータなどで用いられているメモリ装置に
おいて、対応する微小領域の情報を決められたアドレス
の記憶域に記憶するものであればよい。
【0058】モデルの形状を空間メモリ上に展開するこ
とにより、形状の表面位置が含まれる微小領域には「モ
デル形状有り」の情報が記憶され、その他の微小領域に
は「モデル形状無し」の情報が記憶される。図11はこ
の様な形でモデル形状が展開された空間メモリの状態を
ある断面で眺めた状況を示すものであり、図中黒く塗り
つぶしたマス目174が「モデル形状有り」の情報が記
憶されている部分である。
【0059】次に、モデル形状に対するポテンシャル場
を計算する(1302)。これは、(数1)を偏微分方
程式として有限要素法により求めることができる。ある
いは、(数1)を(数8)に示すような拡散方程式に変
換し、これを離散化して(数9)に示す漸化式に変換し
た上で、その収束状態として求めることもできる。
【0060】
【数8】
【0061】
【数9】
【0062】ここで、Uijkは空間メモリの座標(i, j,
k)におけるポテンシャル場の値であり、A(i, j, k)は座
標(i, j, k)における微小領域が「モデル形状有り」と
なっていたら1、そうでなければ0を返す関数である。
また、gとhは漸化式計算のためのパラメータである。
【0063】これらの方法で求めたポテンシャル場は、
空間メモリの各微小領域にその場所におけるポテンシャ
ル場の値を書き込むことにより記憶しておく。
【0064】次に、上記で計算したポテンシャル場によ
り対象物体の形状に作用する力とモーメントを計算する
(1303)。対象物体の3次元形状を計測して得られ
た点群の座標を(xi, yi, zi), (i=1…n)とすると、モデ
ルのポテンシャル場により対象物体に作用する力とモー
メントは以下の式で計算される。
【0065】
【数10】
【0066】
【数11】
【0067】
【数12】
【0068】
【数13】
【0069】
【数14】
【0070】
【数15】
【0071】ここで、ポテンシャル場のx、y、及びz
方向の偏微分については、座標(x,y, z)の位置が含まれ
る空間メモリ上での微小領域の座標を(i, j, k)とする
と、下記(数16)、(数17)、(数18)により計
算される。
【0072】
【数16】
【0073】
【数17】
【0074】
【数18】
【0075】これは、図11に示すように対象物体の点
群112を空間メモリ121上に配置したときに、各点
が含まれる微小領域とその近傍の微小領域に記憶されて
いるポテンシャル場の値を用いて計算するものである。
従って、(数16)〜(数18)では(Ui,j,k−Ui-1,
j,k)/hなどとした部分は、(Ui+1,j,k−Ui,j,k)/hあ
るいは(Ui+1,j,k−Ui-1,j,k)/2hなどとしてもよい。
【0076】以上の計算により力とモーメントが求まっ
たなら、対象物体の点群の座標を力の方向に微小量移動
し、モーメントの方向に各軸まわりに微小量回転させる
(1304)。即ち、X軸, Y軸, Z軸方向の移動修正
量をΔx, Δy, Δz、X軸, Y軸, Z軸まわりの回転
修正量をΔp, Δq, Δrとすると、それらは、下記の
各式で求められる。
【0077】
【数19】
【0078】
【数20】
【0079】
【数21】
【0080】
【数22】
【0081】
【数23】
【0082】
【数24】
【0083】但し、sign(x)はxが正なら+1、負なら
−1、ゼロなら0を与える関数であり、d, rは正の定
数である。
【0084】力とモーメントを計算し、対象物体の点群
の位置・姿勢を修正するという処理を繰り返すことによ
り、点群の位置・姿勢がある値に収束した状態となった
なら、対象物体の形状がモデル形状に最も良く重なり合
った状態になったと判断して計算を終了する(130
5)。この収束状態の判定は、例えば過去数回の繰り返
し計算におけるΔx, Δy, Δz, Δp, Δq, Δrの
それぞれの平均を取った時にそれらの平均値が予め決め
たしきい値より小さくなった場合に収束したと判断する
などの方法を用いればよい。
【0085】次に、3次元形状一致度判定手段140の
動作の一例の詳細について図12を用いて説明する。3
次元形状マッチング手段により、対象物体の点群はモデ
ル形状に最も良く重なり合う位置・姿勢に合わせられ
る。この状態における空間メモリの状況をある断面で眺
めた様子を図12に示す。ここで、点群112は対象物
体の点群の位置を表わし、微小領域174は「モデル形
状有り」の情報が記憶されている微小領域を表わす。な
お、この図で他の微小領域は省略してある。
【0086】今、対象物体の点群の数をn、そのうち
「モデル形状有り」の情報が記憶されている微小領域に
含まれている点群の数をmとすると、二つの形状の一致
度Mは
【0087】
【数25】
【0088】によって計算する。
【0089】図12に示す例では、対象物体の左側面形
状は平坦であるのに対して、モデル形状の左側面は曲線
的になっている。従って、対象物体の点群のうち左側面
の上端付近および下端付近の点群はモデル形状に重なっ
ていない。しかし、左側面形状が平坦なモデル形状につ
いては、これらの点群もモデル形状に重なると考えられ
るので(数25)の値は大きくなり、より形状の一致す
るモデルが選ばれることになる。
【0090】最後にデータベース更新手段150の動作
の詳細について図13を用いて説明する。
【0091】3次元形状識別手段120による識別の結
果、図7の手順1209において、対象物体の形状が3
次元形状データベース170に登録されているいずれの
形状データとも一致しないという判定結果となった場
合、データベース更新手段150は出力手段161によ
り、計測した対象物体の形状データを3次元形状データ
ベース170に登録するかどうかを確認する旨を表示す
る(1501)。
【0092】これに対して、操作者が登録する旨を入力
手段162により入力すると、データベース更新手段1
50は新たな形状番号を設け、それに対応付けて対象物
体の3次元形状データを新たなモデルの形状データとし
て3次元形状データベース170に登録する(150
2、1503)。この時登録されるデータの構成は図6
(a)に示すような形となる。また、操作者が形状デー
タを登録しない旨を入力すると、対象物体の形状データ
は3次元形状データベースに登録されない。
【0093】図6(a)に示す構成の形状データは図5
(a)に示す形状データと同様な手順により空間メモリ
上に展開して3次元形状のマッチング処理に供すること
ができる。従って、形状データベース170に登録され
ていない新たな形状に遭遇した場合は、データベース更
新手段を用いてその形状データを登録することにより、
以後は識別対象とすることができる。
【0094】以上に示した実施例においては、対象物体
の3次元形状を一つの方向からしか測定していないた
め、対象物体の影の部分の形状データは得られていな
い。従って、この部分の形状についてはモデル形状との
一致度をカウントしない結果となっている。対象物体の
3次元形状を複数の方向から測定して、それらのデータ
を合わせたものを用いれば、影の部分の形状の一致度も
カウントすることになり、より正確に形状の識別を行な
うことができる。
【0095】また、本実施例においては、3次元形状の
マッチングを一つの初期状態から計算する例が示されて
いるが、重ね合わせるべき対象物体の点群をx,y,z
各軸まわりに90度あるいは180度回転した状態を初
期状態としてマッチング処理と一致度判定処理を行な
い、これらの結果のうち最も一致度の大きな結果を選択
することにより、マッチング処理において局所的に最適
な位置・姿勢で重ね合わされてしまう問題を防ぐことが
できる。
【0096】また、本実施例においては、モデル形状に
対してポテンシャル場を計算し、対象物体形状の位置・
姿勢を修正して重ね合わせる例を示したが、逆に対象物
体形状に対してポテンシャル場を計算し、モデル形状の
位置・姿勢を修正して重ね合わせてもよい。
【0097】また、本実施例においては、(数1)の式
で規定されるポテンシャル場とそのポテンシャル場より
(数2)〜(数7)の式で計算される力とモーメントの
方向に対象物体形状を移動・回転することにより形状を
重ね合わせる例を示したが、本発明はこれに限定される
ものではない。すなわち、一般にモデル形状の表面位置
において値が極小値となるような場を仮想計算し、その
場に対象物体形状を配置して対象物体形状の表面位置に
おける前記場の値を集計して、集計値が小さくなる方向
に対象物体形状を移動・回転して重ね合わせる(位置、
姿勢を近づける)ものであればよい。
【0098】上記に示した実施例では、対象物体形状の
表面位置における場の勾配を集計することにより前記集
計値が小さくなる方向を求めたが、これは例えば対象物
体形状を複数の方向に微小量だけ移動・回転してみて前
記集計値を求め、その値が小さくなる方向を選択するも
のであってもよい。
【0099】上記実施例の3次元形状識別手段によれ
ば、3次元形状を3次元的に比較するので、平面的な物
体やどの方向から見てもその物体の形状的特徴があまり
変わらない物体だけでなく見る角度によって見かけの2
次元画像が異なってしまうような物体形状に対してもう
まく識別することができるし、3次元形状データを識別
処理の対象とするので、照明による影の変化や物体表面
の傷、汚れ、ラベル、シールなどに影響されることなく
識別することができる。
【0100】また、上記実施例の3次元形状識別手段に
よれば、空間メモリにおける微小領域の大きさを細かく
することにより、曲面の曲率の相違や凹凸の違いなど3
次元形状の相違も識別することができるし、3次元形状
を構成する面や面の縁の形状・相互関係に関するルール
を用いる必要が無いので、曲面や複雑な凹凸を備えた形
状を含む広く一般的な形状を識別することができる。
【0101】さらにまた、上記実施例の3次元形状識別
装置によれば、識別対象物について計測した3次元形状
データもモデル形状として用いることができるので、デ
ータベース更新手段によってデータを登録することによ
り、識別可能な形状の数を容易に増やすことができる。
【0102】次に、上記に示した3次元形状識別装置を
リサイクル処理装置に応用したリサイクル処理装置の第
1の実施例を図面を参照して説明する。本実施例におい
ては、以下廃製品としてパソコンをリサイクル処理する
例について示すが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0103】図14に、本発明の実施例であるリサイク
ル処理装置の構成を示す。図示のリサイクル処理装置
は、上記の実施例に示した3次元形状識別システムを用
いた製品識別装置1と、製品識別装置1に接続して設け
られた処理手順選定手段としての処理手順選択装置2
と、前記製品識別装置1と処理手順選択装置2に接続し
て設けられた製品リサイクル情報記憶手段25と、前記
処理手順選択装置2に接続して設けられた表示手段とし
ての表示装置6と、廃製品をリサイクル処理に投入する
投入口8と、廃製品の解体作業を行うための作業台9
と、廃製品の解体によってリサイクル対象部品や有害物
を取り除いた残材を投入する第1の投入口10と、リサ
イクル対象部品は取り除いたが、有害物が含まれている
残材を投入する第2の投入口11と、廃製品の解体によ
って取り外した電子基板を回収する電子基板回収容器1
2と、廃製品の解体によって取り外したプラスチック材
料を投入する投入口13,14と、残材を破砕して鉄や
銅、アルミなどの有価金属とそれ以外のダストに選別す
る破砕選別装置15,16と、ダスト中に含まれる鉛な
どの有害物を除去するなどしてダストを無害化する無害
化装置17と、破砕選別装置により選別された鉄材等を
回収する鉄材等回収容器18と、排出されたダストを回
収するダスト回収容器19と、プラスチック材料を破砕
してチップ状にするプラスチックチップ化装置20,2
1と、チップ化されたプラスチックを回収するプラスチ
ック回収容器22,23と、これら各装置、機器を連結
して対象部材を搬送するベルトコンベアなどの搬送手段
24と、を含んで構成されている。
【0104】本実施例では、プラスチックを第1、第2の
二つの種類に分けて処理するように構成したので、プラ
スチック材料を投入する投入口、プラスチックチップ化
装置及びプラスチック回収容器は、それぞれ二つづつ配
置されている。なお、本実施例ではプラスチックの種類
を2種類としたがこれに限定されるものではなく、分類
の必要な数だけ投入口とプラスチックチップ化装置、プ
ラスチック回収容器を用意すればよい。
【0105】前記製品リサイクル情報記憶手段25は、
例えば図に示すように製品情報データベース3と、処理
コスト情報データベース4と、市場情報データベース5
とから構成される。
【0106】製品識別装置1は、既に示した3次元形状
識別システムにより処理対象製品の3次元形状が3次元
形状データベース170に格納されたモデル形状のどれ
に一致するかを識別し、一致するモデル形状に付された
形状番号から製品を識別するものである。
【0107】本実施例における処理対象であるパソコン
は多数のメーカがそれぞれいくつもの機種を製作してい
て、その大きさや重量が互いに類似しているため、従来
のような縦横高さ寸法と重量による識別方法では、対象
のパソコンがどのメーカのどの機種なのか識別できな
い。これに対して、本実施例に示す3次元形状識別装置
を用いた製品識別装置では、例えばパソコンの前面パネ
ルの曲面デザインの相違や記憶媒体を挿入する穴の位置
の相違や、スイッチの位置の相違を見分けることができ
るので、パソコンをメーカーや機種毎に細かく識別する
ことができる。
【0108】処理手順選択装置2は、例えば処理手順を
選択するプログラムを実行するパソコンなどであり、製
品情報データベース3と処理コスト情報データベース4
と市場情報データベース5は、前記パソコンに接続され
た記憶装置上に構成されたデータベースであり、表示装
置6は前記パソコンの表示画面である。
【0109】図15に本実施例における製品情報データ
ベース3に記憶される情報の内容の例を示す。製品情報
データベースは、製品識別コード304に対応付けられ
た製品ごとの製品情報301の集合体であり、製品情報
301は、ある製品(製品A)の構成材料に関する情報
302と該製品Aの構成部品に関する情報303を合わ
せたものである。構成材料に関する情報は、図15に示
すように、材料(素材)名称(例えば、鉄、プラスチッ
ク)と、その製品に含まれるその材料の重量である。ま
た、構成部品に関する情報は、部品名称とその材質(前
記構成材料に関する情報302に記載された材料名称も
しくは、もっと細分化された材料名称)、重量、その部
品を取り外す場合にかかる取り外し時間などからなる。
【0110】図16に本実施例における処理コスト情報
データベース4に記憶される情報の内容の例を示す。処
理コスト情報データベースは、リサイクル装置で実施さ
れる個々の処理に関する情報401と人件費などのその
他のコストに関する情報402からなる。処理に関する
情報は、処理の名称(例えば破砕選別、プラスチックチ
ップ化など)と対象物単位重量当たりを処理するのにか
かるコストと対象物単位重量当たりを処理するのにかか
る処理時間などからなる。その他のコストに関する情報
は、人件費として単位時間当たりの労働コストやダスト
処分費としてダスト単位重量当たりの処分費などからな
る。
【0111】図17に本実施例における市場情報データ
ベース5に記憶される情報の内容の例を示す。市場情報
データベースは、リサイクル品名称とその売買単価から
なる。
【0112】次に、本実施例におけるパソコンのリサイ
クル処理について説明する。本実施例におけるパソコン
は、図18に示すように筐体ケース100、電子基板1
01、金属フレーム102、ハードディスク装置103
などからなっているものとする。
【0113】まず、筐体ケース100は、プラスチック
あるいは鉄の薄板でできている場合が考えられる。ここ
で、プラスチックのリサイクルにおいては、一般に再び
プラスチック材として使用できるマテリアルリサイクル
を行った場合に最も高価に売却できる。マテリアルリサ
イクルを行うためには、プラスチックをできるだけ不純
物を含まない形で取り出すことが必要である。また、異
なる種類のプラスチックについても分別して回収するこ
とが必要である。これに対して、プラスチックを他の材
料と混ざった状態で破砕選別した場合は、不純物が多く
含まれるため、マテリアルリサイクルが難しく、ダスト
として処分することになる。従って、プラスチックでで
きている筐体ケース100をリサイクルする場合は、破
砕する前に取り外して処理をすることが必要となる。
【0114】次に、電子基板については、高価な金が含
まれるため専門の業者に売却することができる。従っ
て、電子基板をリサイクルする場合も、破砕する前に取
り外しておく必要がある。
【0115】その他の部分については、破砕して鉄や
銅、アルミなどを選別することによってリサイクルする
方法が考えられる。
【0116】以上のことから、パソコンをリサイクルす
る場合の処理としては、 (1)筐体ケースを取り外してリサイクルする。
【0117】(2)電子基板を取り外してリサイクルす
る。
【0118】(3)破砕して鉄材等を回収する。
【0119】の3つがあると考えられる。そして、リサ
イクルの処理手順としては、 a.(1)、(2)を実施して残材に(3)を施す、 b.(1)のみを実施して残材に(3)を施す、 c.(2)のみを実施して残材に(3)を施す、 d.何もせずに(3)を実施する、 という4通りの手順が考えられる。筐体ケースや電子基
板を取り外してリサイクルに回せば、それだけ多くの利
益が見込めるが、逆に取り外してリサイクルするための
手間とコストが発生する。従って、本実施例では、処理
手順選択装置により各製品ごとにこれら4通りの処理手
順の中から、コスト的に最適な処理手順を選択し、解体
作業者に提示する。
【0120】次に、本実施例でパソコンを処理する場合
の処理の流れを図14を用いて説明する。
【0121】まず、処理対象物であるパソコンを投入口
8から投入するとどのメーカのどの機種であるかが製品
識別装置1により識別され、製品識別装置1を通過した
パソコンは作業台9に搬送される。そして、処理手順選
択装置2によりコスト的に最適な処理手順が選択され、
選択された手順が表示装置6に表示される。作業員7
は、表示された処理手順に従って、パソコンの解体作業
を行う。
【0122】まず、選択された手順が筐体ケースと電子
基板を取り外してリサイクルする手順(前記a)である
場合は、作業員7は筐体ケースを取り外し、その材質に
応じて投入口10、13、または14に投入する。即
ち、筐体ケースの材質が金属である場合は投入口10
へ、第1の種類のプラスチックである場合は投入口13
へ、第2の種類のプラスチックである場合は投入口14
へ投入する。続いて、作業員7は電子基板を取り外して
電子基板回収容器12に投入する。そして、残材は、こ
の場合有害な鉛を多く含む電子基板が取り除かれている
ので投入口10に投入する。投入口13または14に投
入された筐体ケースはプラスチックチップ化装置20ま
たは21によりチップ化され、回収容器22または23
に回収される。投入口10へ投入された筐体ケースと残
材は、破砕選別装置15により破砕され、鉄材などの有
価金属を選別した後、ダスト回収容器19に回収され
る。また、選別した有価金属は鉄材等回収容器18に回
収される。
【0123】また、選択された手順が筐体ケースのみを
取り外してリサイクルする手順(前記b)である場合
は、前記の手順において電子基板を取り外す作業は行わ
ず、残材は有害物を含むので投入口11に投入する。投
入口11に投入された残材は破砕選別装置16で有価金
属の選別を行った後、無害化装置17により有害物を除
去するなどした後、ダスト回収容器19に回収される。
【0124】また、選択された手順が電子基板のみを取
り外してリサイクルする手順(前記c)である場合は、
電子基板を取り外すために筐体ケースを取り外すが、そ
れらは投入口13や14には入れず、10に投入する。
【0125】また、選択された手順が何も取り外さない
手順(前記d)である場合は、パソコンをそのまま投入
口11に投入し、破砕選別、無害化の各処理を施す。
【0126】次に、図19を用いて本実施例における処
理手順選択装置2の動作について説明する。
【0127】廃製品であるパソコンが投入口8より投入
されると、まず製品識別装置1が製品を識別し、製品識
別コードを出力する。処理手順選択装置2は製品識別装
置1が出力する製品識別コードを読み込み(201)、
製品情報データベース3から読み込んだ製品識別コード
に対応する製品の構成材料に関する情報302と構成部
品に関する情報303を読み出す(202)。続いて、
これら構成材料と構成部品の情報を用いて市場情報デー
タベース5より関係する材料、部品の売買単価を読み出
す(203)。そして、処理コスト情報データベース4
からは、各処理の重量当りのコスト、重量当りの処理時
間、時間当りの人件費等を読み出す(204)。
【0128】次に、処理手順選択装置2では以下の計算
式により、処理手順の全ての場合について処理にかかる
コストと発生するダスト量を計算する(205)。な
お、以下の計算式においてa1〜a11,c1〜c1
1,d1〜d5,f1〜f3,g1〜g3,h1,h2
は図15、16、17中に示した対応する箇所の数値で
あるとする。また、P1,P2は論理変数とし、P1は
筐体ケースを取り外してリサイクルする処理をする場合
は1、しない場合は0の値をとり、P2は電子基板を取
り外してリサイクルする処理をする場合は1、しない場
合は0の値をとるものとする。また、これらの変数の上
にバーが記されている場合は論理否定を意味し、元の値
が0ならば1、1ならば0の値をとるものとする。
【0129】まず、今処理対象となっているパソコンに
リサイクル処理を施すことにより得られる売り上げA
は、下記(数26)の式で与えられる。
【0130】
【数26】
【0131】(数26)で、第1項は鉄材の売却による
もの、第2項はプラスチック材の売却によるもの、第3
項は電子基板の売却によるものである。なお、簡単のた
め、銅材やアルミ材に関する部分については省略してあ
る。
【0132】また、今処理対象となっているパソコンに
リサイクル処理を施すことによりかかるコストBは、下
記(数27)の式で与えられる。
【0133】
【数27】
【0134】(数27)で、第1項は筐体ケースや電子
基板を人手で取り外すことにより発生する人件費、第2
項は発生するダストを処分するための費用、第3項は破
砕選別処理にかかる費用、第4項はプラスチックチップ
化にかかる費用、第5項はダストの無害化処理にかかる
費用である。
【0135】また、今処理対象となっているパソコンを
処理するのにかかる時間Tは下記(数28)の式で与え
られる。
【0136】
【数28】
【0137】(数28)で、max(x1, x2, ..., xn)はx1
からxnの中の最大値を与える関数である。本実施例では
複数の対象物を流れ作業で連続的に処理するものとして
おり、その場合一つの対象物を処理するのにかかる時間
は、処理を構成する工程の中で最も時間のかかる工程の
時間となるので、処理にかかる時間Tは上式のような形
となる。なお、(数28)において、x1は(P1+P1
2)c10+P211を、x2は、(a4-P110-P211
1を、, x3は、P2(a4-P110)g3を、それぞれ
示す。
【0138】以上を用いて、今処理対象となっているパ
ソコンを処理することで発生する単位時間当たりの利益
Cは下記(数29)の式で与えられる。また、その時に
発生する単位時間当たりのダスト重量Dは、下記(数3
0)の式で与えられる。
【0139】
【数29】
【0140】
【数30】
【0141】処理手順選択装置2の動作ステップ205
では、以上の計算式によってP1、P2が0と1の場
合、即ち筐体ケースをリサイクルするかどうか、電子基
板をリサイクルするかどうかの全ての組み合わせについ
て利益Cとダスト量Dを計算する。
【0142】ここで、単位時間当たりの利益としている
のは、たとえ大きな利益があったとしても処理に時間が
かかる場合は、同じ時間内に少ない利益の手順で多くの
対象物を処理した方が利益が上がることが考えられるた
めで、その影響を考慮するためである。
【0143】動作ステップ206では、計算された手順
の中で最も大きな利益を与える手順を選択する。但し、
ダストの総量規制などが条件として科せられている場合
は、ダスト量も考慮して、最適な手順を選択する。そし
て、選択した処理手順を表示装置6に表示する。この
時、取り外した筐体ケースを投入すべき投入口や残材を
投入すべき投入口の指示もあわせて表示する。
【0144】図20は、本実施例における表示装置6の
表示例である。処理手順選択装置2により処理手順が選
択されると対応する手順の表記に付したランプ602〜
605の内の一つが点灯する。また、その時筐体ケース
の取り外しがある場合は、取り外したケースを投入すべ
き投入口が表示枠607に表示される。また、所定の部
品を取り外した残材等を投入すべき投入口が表示枠60
6に表示される。この表示を見ることで作業員7は迷う
ことなくパソコンの解体や解体した部品の処理などの作
業を遂行することができる。
【0145】次に、本発明による3次元形状識別システ
ムを応用したリサイクル処理装置の第2の実施例を図面
を参照して説明する。本実施例においては、以下廃製品
として電子基板を処理する例について示すが、本発明は
これに限定されるものではない。
【0146】図21に、本発明の第2の実施例における
リサイクル処理装置の構成を示す。図示のリサイクル処
理装置は、上記の実施例に示した3次元形状識別システ
ムを用いた製品識別装置1と、製品識別装置1に接続し
て設けられた処理手順選定手段としての処理手順選択装
置2と、前記製品識別装置1と処理手順選択装置2に接
続して設けられた製品リサイクル情報記憶手段25と、
前記処理手順選択装置2に接続して設けられた表示手段
としての表示装置6と、廃製品をリサイクル処理に投入
する投入口8と、製品識別装置1の下流側に搬送経路5
7を介して配置され、識別された廃製品の移送方向を主
流方向と支流方向のいずれかに切りかえる分岐装置50
と、分岐装置50の主流方向下流側に搬送経路57を介し
て配置され、移送されてくる廃製品の移送方向を主流方
向とバイパス方向のいずれかに切りかえる分岐装置51
と、前記分岐装置50の支流方向下流側に搬送経路57
を介して配置された解体作業を行う作業台9と、該作業
台9に近接して配置され、電子基板の解体によって取り
外したCPU素子を回収するCPU回収容器52と、同
じく作業台9に近接して配置され、電子基板の解体によ
って取り外したRAM素子を回収するRAM回収容器5
3と、前記分岐装置51の主流方向下流側に搬送経路5
7を介して配置された切断装置54と、切断装置54に付
属して設けられたコネクタ部分回収容器55と、切断装
置54の下流側に配置された基板回収容器56と、を含
んで構成されている。
【0147】図中、製品識別装置1、処理手順選択装置
2、製品リサイクル情報記憶手段25、表示装置6、及
び投入口8は、リサイクル処理装置の第1の実施例と同
様であるので、説明を省略する。作業台9は、搬送され
てきた電子基板をためておくプールスペースも兼ねてい
る。分岐装置50,51は処理手順制御手段であり、処
理手順選択装置2の指令により搬送物の搬送方向を選択
する。切断装置54は基板のコネクタ部分を切断する。
コネクタ回収容器55は切断されたコネクタ部分を回収
し、基板回収容器56はコネクタ以外の残りの基板部分
を回収する。また、分岐装置51のバイパス方向下流側
は、搬送経路57により前記基板回収容器56に接続さ
れている。
【0148】図22に本実施例における製品情報データ
ベース3に記憶される情報の内容の例を示す。製品情報
データベースは、製品識別コード314に対応付けられ
た各製品ごとの製品情報311の集合体となっており、
製品情報311は、第1の実施例と同様の製品の構成材
料に関する情報312と構成部品に関する情報313
に、基板の形状に関する情報316が追加されたもので
ある。
【0149】図23に本実施例における処理コスト情報
データベース4に記憶される情報の内容の例を示す。処
理コスト情報データベースは、第1の実施例と同様にリ
サイクル装置で実施される個々の処理に関する情報41
1と人件費などのその他のコストに関する情報412か
らなる。
【0150】図24に本実施例における市場情報データ
ベースに記憶される情報の内容の例を示す。市場情報デ
ータベースは、第1の実施例と同様にリサイクル品名称
とその売買単価からなる。
【0151】次に、本実施例における電子基板のリサイ
クル処理について説明する。電子基板は、一般に樹脂で
できた基板上に様々な電子素子が半田付けされており、
基板上には電子素子間を結ぶ配線が銅箔で形成されてい
る。基板にはまた、他の基板との接続のためにコネクタ
エッジが設けられている。
【0152】電子素子については、パソコン用の電子基
板ではCPU素子やRAM(随時読み書き可能なメモ
リ)素子など高価な素子が実装されている。短期間のモ
デルチェンジのため、これら素子の中には他の用途にま
だ十分再利用可能のものも含まれる。従って、これらの
電子素子を再利用するためには基板から取り外す必要が
ある。
【0153】コネクタエッジの部分には接点端子が設け
られており、これらは電気的接続状態をよくするために
金でメッキされていることが多い。そこで、このような
金を多く含む部分については分離して金の再生業者に売
ることで利益を得ることができる。従って、コネクタエ
ッジの部分を分離する必要がある。
【0154】以上のことから、電子基板をリサイクルす
る場合の処理としては、例えば下記(1)〜(3)の3
つがある。
【0155】(1)CPU素子を取り外してリサイクル
する。
【0156】(2)RAM素子を取り外してリサイクル
する。
【0157】(3)コネクタエッジ部を分離して回収す
る。
【0158】そして、リサイクルの処理手順としては、
これらの処理をそれぞれ実施するか否かの組み合わせと
して合計8通りの手順が考えられる。CPU素子や、R
AM素子を取り外してリサイクルすればそれだけ多くの
利益が見込めるが、逆に取り外してリサイクルするため
の手間とコストが発生する。従って、本実施例では、処
理手順選択装置により各製品ごとにこれら8通りの処理
手順の中から、コスト的に最適な処理手順が選択され、
選択された処理手順が解体作業者に提示されると同時に
リサイクル装置の処理の流れが制御される。
【0159】なお、本実施例では、上記のリサイクル処
理を実施した後に残る残材は銅を回収する業者に売却す
るものとするのでダストは発生しない。
【0160】次に、本実施例で電子基板を処理する場合
の処理の流れを図21を用いて説明する。
【0161】まず、処理対象物である電子基板を投入口
8から投入すると製品識別装置1によりメーカや形式
(型番)が識別される。そして、処理手順選択装置2に
よりコスト的に最適な処理手順が選択され、その手順に
応じて分岐装置50、51が制御される。そして、CP
U素子やRAM素子をリサイクルする場合は電子基板を
作業台9の方へ搬送し、そうでない場合は主流方向の搬
送経路57の方へ搬送する。電子基板が作業台9へ搬送
されてきた場合は、表示装置6にCPU素子やRAM素
子を取り出すか否かの手順が表示される。作業員7は、
表示された処理手順に従って、CPU素子やRAM素子
を取り外す作業を行い、残材(基板)を主流方向の搬送
経路57の方へ戻す。
【0162】次に、分岐装置51においては、選択され
た手順に応じて、コネクタ部分を分離する場合は切断装
置54の方へ、そうでない場合は直接基板回収容器56
の方へ基板を搬送する。切断装置54へ搬送された基板
は、同装置によりコネクタ部分が切断分離され、コネク
タ部分はコネクタ部分回収容器55に回収され、残りの
基板部分は基板回収容器56に搬送される。
【0163】次に、図25を用いて本実施例における処
理手順選択装置2の動作について説明する。
【0164】電子基板が投入口8より投入されると、ま
ず製品識別装置1が製品を識別し、製品識別コードを出
力する。処理手順選択装置2は製品識別装置1の識別結
果(製品識別コード)を読み込み(221)、読み込ん
だ製品識別コードに基づいて、製品情報データベース3
から識別した基板に対応する構成材料に関する情報31
2と構成部品に関する情報313を読み出す(22
2)。処理手順選択装置2は続いて、読み出したこれら
構成材料と構成部品の情報を用いて市場情報データベー
ス5より関係する材料、部品の売買単価を読み出す(2
23)。そして、処理コスト情報データベース4から
は、関係する処理のコスト、処理時間、人件費等を読み
出す(224)。
【0165】次に、処理手順選択装置2では下記(数3
1)〜(数34)の計算式により、処理手順の全ての場
合について処理にかかるコストと利益を計算する(22
5)。なお、以下の計算式においてa1〜a11,c1
0,c11,d1〜d11,e10,e11,f1,g
1,h1,h2は図22、図23、図24中に示した対
応する箇所の数値である。また、P1,P2,P3は論
理変数とし、P1はCPU素子を取り外してリサイクル
する処理をする場合は1、しない場合は0の値をとり、
P2はRAM素子を取り外してリサイクルする処理をす
る場合は1、しない場合は0の値をとり、P3はコネク
タ部分を分離する処理をする場合は1、しない場合は0
の値をとるものとする。
【0166】まず、今処理対象となっている電子基板に
リサイクル処理を施すことにより得られる売り上げAは
下記(数31)の式で与えられる。(数31)の、第1
項はCPU素子の売却によるもの、第2項はRAM素子
の売却によるもの、第3項はコネクタ部分の売却による
もの、第4項は残材の売却によるものである。
【0167】
【数31】
【0168】また、今処理対象となっている電子基板に
リサイクル処理を施すことによりかかるコストBは下記
(数32)の式で与えられる。(数32)の、第1項は
CPU素子やRAM素子を人手で取り外すことにより発
生する人件費、第2項はコネクタ部分の切断分離処理に
かかる費用である。
【0169】
【数32】
【0170】また、今処理対象となっている電子基板を
処理するのにかかる時間Tは下記(数33)の式で与え
られる。
【0171】
【数33】
【0172】上記で算出されたA,B,Tを用いて、今
処理対象となっている電子基板を処理することで発生す
る単位時間当たりの利益Cは下記(数34)の式で与え
られる。
【0173】
【数34】
【0174】処理手順選択装置2の動作ステップ225
では、以上の計算式によってP1、P2、P3が0と1
の場合、即ちCPU素子をリサイクルするかどうか、R
AM素子をリサイクルするかどうか、コネクタ部分をリ
サイクルするかどうかの全ての組み合わせについて利益
Cを計算する。
【0175】動作ステップ226では、計算された手順
の中で最も大きな利益を与える手順が選択される。そし
て、処理手順選択装置2は、選択された処理手順に従っ
て分岐装置50、51を制御すると同時に必要に応じて
表示装置6に作業員7が取り外すべき部品を表示する。
【0176】図26は、本実施例における表示装置6の
表示例である。処理手順選択装置2により処理手順が選
択されると、表示装置画面上に電子基板全体の外形61
2が表示され、選択された手順に対応して取り外すべき
部品とその位置が、前記外形612に重ねて図形61
3、614のような形で示される。したがって、作業員
は、どの部分の部品を取り外せばよいか一目で分かるよ
うになる。これらの表示を行うために、処理手順選択装
置2は、製品情報データベース3の中の部品位置情報3
15や外形情報316を用いる。
【0177】なお、作業員7が基板上の部品の取り外し
作業をしている間に、次の電子基板が投入され、それが
部品の取り外しが必要でないものと判断された場合は、
前の基板の処理終了を待たずに先に切断装置54に送っ
て処理を進めることができる。このような順序の入れ替
えを含む処理を行うためには、図27に示すように電子
基板70を識別マーク72が付されたトレイ71に載せ
て搬送すればよい。これにより、分岐装置50、51で
搬送方向を分岐する場合はこの位置に設置された読取装
置で識別マーク72を読み取り、処理手順選択装置2で
判断した後に搬送方向を切り換えることができる。
【0178】上記に示したリサイクル処理装置の実施例
において、3次元形状識別に用いる3次元形状データベ
ースに登録しておく形状データとしては、例えば、製品
を製造したメーカーから設計情報が公開されている場合
は、そこから形状データを抽出して活用することができ
る。また、データベース更新手段を用いて、処理対象物
の形状を登録することにより、一度登録した機種につい
ては以後識別できるようになるので、リサイクル処理を
行ないながら形状データを蓄積することもできる。
【0179】上記に示したリサイクル処理装置の実施例
において、製品情報データベースに記憶すべき情報の中
で、製品の構成材料や材質については、一度ある製品に
ついて調べてデータベースに入力すれば、以後その製品
を処理する際には活用することができる。また、構成部
品を取り外す時間については、実際に取り外し作業を行
ってみて時間を測ることにより求めれば、以後活用する
ことができる。
【0180】上記に示したリサイクル処理装置の実施例
において、処理コスト情報データベースに記憶すべき情
報の中で、個々の処理にかかるコストについては、個々
の処理を行う装置の償却費や維持費等を用いて求めるこ
とができる。また、処理時間については、実際に処理を
実施する際にその時間を計ることで求めることができ
る。これらの情報は、一度データベースに入力すれば、
以後活用することができる。
【0181】上記に示したリサイクル処理装置の実施例
において、市場情報データベースに記憶すべき情報は、
実際に処理により得られたリサイクル材を売却したとき
の価格を入力することにより得られる。但し、この情報
は市場の変化を反映するため随時更新する必要がある
が、その頻度は月単位、期単位などであってもよい。
【0182】以上のように、本発明においては、コスト
的に最適な処理手順を選択するために必要となる情報
は、リサイクル処理を実施する過程で蓄積され、活用す
ることができる。従って、リサイクル処理を行えば行う
ほど豊富なデータが蓄積され、高精度で最適な処理手順
を選定することができるようになる。
【0183】なお、製品情報データベースの情報につい
ては、製品を製造したメーカーから情報が公開されてい
る場合は、それを活用することもできる。また、市場情
報データベースの情報については、そのようなデータが
株式市況のような形で公開されている場合は、そのよう
な情報を活用することもできる。
【0184】上記に示したリサイクル処理装置の実施例
において、3次元形状識別装置はリサイクル処理対象物
を3次元形状データベースに含まれる全ての形状データ
と比較するのではなく、他の情報を用いて比較すべき形
状を限定し、それらの形状に対して比較をするものであ
ってもよい。例えば、3次元形状データベースに記憶さ
れた各形状の幅、奥行き、高さの寸法を併せて記憶させ
ておき、3次元形状計測装置により計測した3次元の形
状データから特開平10−255046号公報にあるよ
うな方法を用いてリサイクル処理対象物の幅、奥行き、
高さの寸法を特定する寸法計測手段と、特定された寸法
と前記3次元形状データベースに含まれる寸法の情報と
から、形状マッチングの対象とするリサイクル処理対象
製品を限定する形状限定手段とを設け、その製品に対応
するモデル形状のみを形状マッチング対象としてもよ
い。
【0185】また、対象物体の重量を計測する重量計測
手段と、この重量計測手段により計測した重量と製品情
報データベース3に含まれる重量の情報とから形状マッ
チングの対象とするリサイクル処理対象製品を限定する
形状限定手段とを設け、その製品に対応するモデル形状
のみを形状マッチング対象としてもよい。
【0186】上記実施例のリサイクル処理装置によれ
ば、製品の3次元形状そのものを用いて製品を識別する
ので製品の機種やメーカーに関わらず、あるいはバーコ
ードの有無に関わらず全ての製品について人間の介入無
しに識別処理をすることができる。
【0187】上記実施例のリサイクル処理装置によれ
ば、製品に特殊な素子を埋め込むことなく製品を識別す
ることができるので製品の製造コストの増加を招くこと
なく、製品識別するシステムを提供することができる。
また、既に市場に出回っている製品にも適用可能なシス
テムを提供することができるし、製品の3次元形状その
ものを外観特徴として製品を識別するので、製品を識別
するための特別な外観上の特徴をあらかじめ決めておく
必要が無く、人間の介入無しに機械的に製品を識別でき
る。
【0188】また、上記実施例のリサイクル処理装置に
よれば、パソコンのような寸法や重量がほとんど同じよ
うな製品についても、その形状の微妙な相違により機種
やメーカーが異なる製品を異なるものとして識別するこ
とができるし、個々の廃製品に対してコスト的に最適な
リサイクル処理手順を選択することで、個々の廃製品に
対してコスト的に最適なリサイクル処理を施し、これに
よりリサイクルにかかるコストを抑えつつ、かつ廃棄ダ
ストの少ない高品位なリサイクルを促進することができ
る。
【0189】さらにまた、上記実施例のリサイクル処理
装置によれば、選択された処理手順において作業員が実
施すべき解体作業が分かり易く表示されるので、効率的
にリサイクル処理を行うことができるし、廃製品の処理
によって発生するダスト量に規制が設けられている場合
に、その規制を守りつつ最小限のコストでリサイクル処
理を行うことができる。
【0190】また、上記実施例のリサイクル処理装置に
よれば、処理の途中で処理対象物の順番を入れ替えるこ
とにより、無駄時間の発生を抑えた効率のよいリサイク
ル処理を行うことができるし、将来設計段階から分解が
容易となるように設計された製品が出回るようになって
きたとき、それらの製品が従来の製品と混在した状態で
も、そのような分解容易製品に対しては適切な分解処理
を施すようなリサイクル処理を容易に行うことができ
る。
【0191】また、上記実施例のリサイクル処理装置に
よれば、3次元形状によるリサイクル処理対象物の識別
において、対象物の寸法値や重量により比較すべき形状
を限定することにより、3次元形状識別装置による製品
識別の処理時間を短縮することができる。
【0192】
【発明の効果】本発明によれば、任意の3次元形状の物
体が予め準備された複数の3次元形状のどれに相当する
かを、正しく識別することが可能になり、また、リサイ
クル処理装置において、市場に出回っている製品に対し
てできる限り例外なく機械的に製品を識別し、適切な処
理を実施することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る3次元形状識別システム
の構成を示す系統図である。
【図2】図1に示す3次元形状識別システムの一部をな
す3次元形状計測装置の構成例を示す概念図である。
【図3】図2に示す3次元形状計測装置のセンサヘッド
の構成例と計測原理を示す概念図である。
【図4】3次元形状計測装置により計測されるデータを
説明する図である。
【図5】ポリゴンを用いた3次元形状データの構成例を
示す図である。
【図6】点群を用いた3次元形状データの構成例を示す
図である。
【図7】本発明に係る3次元形状識別手段の動作手順の
例を説明する手順図である。
【図8】本発明に係る3次元形状マッチング手段の原理
を説明する斜視図である。
【図9】本発明に係る3次元形状マッチング手段のマッ
チング処理動作手順を説明する手順図である。
【図10】図9に示す手順におけるマッチング処理に用
いる空間メモリの概念を示す斜視図である。
【図11】図9に示すマッチング処理中の空間メモリの
ある断面における状態の例を示す図である。
【図12】マッチング処理終了後の空間メモリのある断
面における状態を示す図である。
【図13】図1に示す3次元形状識別システムの一部を
なすデータベース更新手段の動作を説明する図である。
【図14】本発明による3次元形状識別システムを応用
したリサイクル処理装置の第1の実施例の構成を示す概
念図である。
【図15】リサイクル処理装置の第1の実施例における
製品情報データベースの記憶内容を示す図である。
【図16】リサイクル処理装置の第1の実施例における
処理コスト情報データベースの記憶内容を示す図であ
る。
【図17】リサイクル処理装置の第1の実施例における
市場情報データベースの記憶内容を示す図である。
【図18】リサイクル処理装置の第1の実施例において
リサイクル処理の対象となるパソコンの構造の例を示す
図である。
【図19】リサイクル処理装置の第1の実施例における
処理手順選択装置の動作を説明する図である。
【図20】リサイクル処理装置の第1の実施例における
表示装置の表示例を示す図である。
【図21】本発明による3次元形状識別システムを応用
したリサイクル処理装置の第2の実施例の構成を示す図
である。
【図22】リサイクル処理装置の第2の実施例における
製品情報データベースの記憶内容を示す図である。
【図23】リサイクル処理装置の第2の実施例における
処理コスト情報データベースの記憶内容を示す図であ
る。
【図24】リサイクル処理装置の第2の実施例における
市場情報データベースの記憶内容を示す図である。
【図25】リサイクル処理装置の第2の実施例における
処理手順選択装置の動作を説明する図である。
【図26】リサイクル処理装置の第2の実施例における
表示装置の表示例を示す図である。
【図27】リサイクル処理装置の第2の実施例において
電子基板を搬送中に識別するための手段について説明す
る図である。
【符号の説明】
6 表示装置 7 作業員 8 投入口 9 作業台 10,11 投入口 12 電子基板回収容器 13,14 投入口 15,16 破砕選別装置 17 無害化装置 18 鉄材等回収容器 19 ダスト回収容器 20,21 プラスチックチップ化装置 22,23 プラスチック回収容器 24 搬送手段 25 製品リサイクル情報記憶手段 50,51 分岐装置 52 CPU回収容器 53 RAM回収容器 54 切断装置 55 コネクタ部分回収容器 56 基板回収容器 110 3次元形状計測装置 111 対象物体 112、113 点群 114 平面 120 3次元形状識別手段 130 3次元形状マッチング手段 140 3次元形状一致度判定手段 150 データベース更新手段 161 出力手段 162 入力手段 170 3次元形状データベース 1101 センサヘッド 1101a レーザ発振器 1101b 可動式ミラー 1101c 物体に照射されるレーザ光 1101d 物体で反射したレーザ光 1101e レンズ 1101f 受光素子 1101g 光軸 1102 計測装置のベース部 1103 支柱 1104 台
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA04 AA53 BB05 CC25 DD13 EE00 FF09 FF61 GG04 HH12 HH14 JJ01 JJ08 LL04 LL13 LL62 MM16 PP11 PP22 QQ00 QQ03 QQ13 QQ14 QQ21 QQ23 QQ25 QQ27 QQ38 QQ41 QQ42 QQ51 SS01 SS11 TT08 UU05 2F069 AA04 AA66 BB13 DD13 EE20 GG04 GG07 GG75 HH09 JJ01 MM23 NN05 NN06 NN08 NN10 NN25 NN26 QQ01 QQ07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面を規定するデータで計算機内に構成
    される第1の形状と、同じく表面を規定するデータで計
    算機内に構成される第2の形状の一致の度合を検出する
    形状マッチング方法において、前記第1の形状の表面位
    置で値が極小値となるポテンシャル場を構成し、前記第
    2の形状を前記場に配置したときに得られる前記第2の
    形状の表面における前記場の値を該第2の形状の表面に
    ついて積算し、該積算によって得られた積算値が小さく
    なる方向に前記第2の形状を移動あるいは回転させて前
    記積算値が収束する前記第2の形状の位置、姿勢を求
    め、その状態における前記第1の形状表面と前記第2の
    形状表面の重なりの程度に基づいて両形状の一致の度合
    を検出することを特徴とする形状マッチング方法。
  2. 【請求項2】 表面を規定するデータで計算機内に構成
    される第1の形状に、同じく表面を規定するデータで計
    算機内に構成される第2の形状の位置、姿勢を近づける
    形状マッチング手段において、第1の形状に対して形状
    の周囲の空間にその形状表面において値が極小値となる
    ような場を構成し、第2の形状を前記場に配置したとき
    の前記第2の形状の形状表面における前記場の値を積算
    する第1の演算手段と、該第1の演算手段が出力する積
    算値に基づいて前記積算値が小さくなる方向に前記第2
    の形状を前記場のなかで移動あるいは回転させて第2の
    形状の位置或いは姿勢を修正する第2の演算手段と、繰
    り返し行われる前記移動あるいは回転の都度前記第1の
    演算手段から出力される前記積算値に基づいて前記移動
    或いは回転による前記修正が収束状態であることを判定
    する第3の演算手段と、を含んでなることを特徴とする
    形状マッチング手段。
  3. 【請求項3】 計算機に仮想された空間に配置された二
    つの3次元形状の間に働く仮想的な引力による力とモー
    メントを計算する形状間引力計算手段と、前記形状間引
    力計算手段により計算した力とモーメントの方向に前記
    二つの3次元形状のうちの一方あるいは両方の位置ある
    いは姿勢を修正する位置・姿勢修正手段と、前記形状間
    引力計算手段と前記位置・姿勢修正手段による計算を繰
    り返し実施した時に前記位置・姿勢修正手段による3次
    元形状の位置・姿勢の修正量が収束状態であることを判
    定する収束判定手段と、を含んでなる形状マッチング手
    段。
  4. 【請求項4】 表面を規定するデータで計算機内に構成
    されて識別対象となる第1の3次元形状と、同じく表面
    を規定するデータで計算機内に構成されて識別の基準と
    なる第2の3次元形状とを、計算機内に設定された3次
    元空間に配置し、両者の相対的な位置及び姿勢を変化さ
    せて該両者が重なり合う部分が最大となる状態とする形
    状マッチング手段と、前記第1、第2の3次元形状が同
    一であるか否かを判定する3次元形状一致度判定手段と
    を有してなる3次元形状識別手段において、前記3次元
    形状マッチング手段は請求項2又は3記載の形状マッチ
    ング手段であり、前記3次元形状一致度判定手段は、前
    記二つの形状が重なり合う部分が最大の状態で前記二つ
    の形状が同一の形状であるか否かを判定するものである
    ことを特徴とする3次元形状識別手段
  5. 【請求項5】 識別の基準となる3次元形状データを記
    憶する3次元形状データベースと、識別対象となる3次
    元形状データを取り込むデータ取り込み手段と、識別対
    象の3次元形状が前記3次元形状データベースに記憶さ
    れた識別の基準となる3次元形状に一致するかどうかを
    識別する3次元形状識別手段と、識別結果を表示する出
    力手段と、識別結果に対する対処の指示を入力する入力
    手段と、とを備えてなる3次元形状識別装置において、
    前記3次元形状識別手段が請求項4記載の3次元形状識
    別手段であり、該3次元形状識別手段が識別対象となる
    3次元形状データが前記3次元形状データベースに記憶
    されているいずれの形状データとも一致しないと判定し
    た場合、識別対象の3次元形状データが前記3次元形状
    データベース上に無い旨を出力手段により表示し、これ
    に対して入力手段により形状データを登録する旨が入力
    されると前記識別対象の3次元形状データを前記3次元
    形状データベースに記憶するように構成されているデー
    タベース更新手段を有してなることを特徴とする3次元
    形状識別装置。
  6. 【請求項6】 投入されるリサイクル処理対象物の識別
    基準となる複数のリサイクル処理対象製品の3次元形状
    データを記憶する3次元形状データベースと、投入され
    たリサイクル処理対象物の3次元形状が前記3次元形状
    データベース中のいずれの形状と一致するものであるか
    を識別する3次元形状識別手段と、前記リサイクル処理
    対象製品のリサイクルに関連する情報を記憶する製品リ
    サイクル情報記憶手段と、前記3次元形状識別手段によ
    る識別結果に基づき前記製品リサイクル情報記憶手段に
    記憶された製品に関連する情報を参照して前記投入され
    たリサイクル処理対象物のリサイクル処理の手順を選定
    する処理手順選定手段と、前記処理手順選定手段により
    選定された処理手順を表示する表示手段と、を有してな
    るリサイクル処理装置。
  7. 【請求項7】 投入されたリサイクル処理対象物に対し
    てそれぞれ異なる処理を行う複数の装置と、それら複数
    の装置の間を結んで前記リサイクル処理対象物を移送す
    る搬送手段と、前記処理手順選定手段により選定された
    処理手順に応じて前記搬送手段による移送方向を制御す
    る処理手順制御手段を備えたことを特徴とする請求項6
    記載のリサイクル処理装置。
  8. 【請求項8】 3次元形状識別手段は請求項4記載の3
    次元形状識別手段であることを特徴とする請求項6また
    は7記載のリサイクル処理装置。
  9. 【請求項9】 投入されたリサイクル処理対象物の幅、
    奥行き、高さの寸法を計測する寸法計測手段と、前記寸
    法計測手段により計測した寸法値を用いて3次元形状識
    別手段により前記投入されたリサイクル処理対象物の形
    状と比較すべき3次元形状データベース中の形状を限定
    する形状限定手段とを備えたことを特徴とする請求項6
    〜8のいずれかに記載のリサイクル処理装置。
  10. 【請求項10】 投入されたリサイクル処理対象物の重
    量を計測する重量計測手段と、前記重量計測手段により
    計測した重量値を用いて3次元形状識別手段により前記
    対象物の形状と比較すべき3次元形状データベース中の
    形状を限定する形状限定手段とを備えてなることを特徴
    とする請求項6〜8のいずれかに記載のリサイクル処理
    装置。
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