JP2000241084A - 溶解炉工場建家の集塵方法 - Google Patents
溶解炉工場建家の集塵方法Info
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- JP2000241084A JP2000241084A JP11046302A JP4630299A JP2000241084A JP 2000241084 A JP2000241084 A JP 2000241084A JP 11046302 A JP11046302 A JP 11046302A JP 4630299 A JP4630299 A JP 4630299A JP 2000241084 A JP2000241084 A JP 2000241084A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶解炉建家工場において、吸引口からの総吸
引風量を新たに増強せず、かつ、既設の集塵設備を大幅
に変更しないで天井走行クレーン操業範囲の浮遊粉塵を
素早く集塵、排気すること。 【解決手段】 天井走行クレーン8の移動や操業パター
ンに応じて建家1の各部に設置した吸引口14a〜14
dと、集塵ダクト6,15a〜15dの各ダンパー16
a〜16eの開度を制御し、炉上集塵フード5と建家各
部の吸引口14a〜14dに連通する各排塵ダクト6,
15a〜15dの風量を選択して天井走行クレーン8の
操業範囲の浮遊粉塵を集塵することを特徴とする。
引風量を新たに増強せず、かつ、既設の集塵設備を大幅
に変更しないで天井走行クレーン操業範囲の浮遊粉塵を
素早く集塵、排気すること。 【解決手段】 天井走行クレーン8の移動や操業パター
ンに応じて建家1の各部に設置した吸引口14a〜14
dと、集塵ダクト6,15a〜15dの各ダンパー16
a〜16eの開度を制御し、炉上集塵フード5と建家各
部の吸引口14a〜14dに連通する各排塵ダクト6,
15a〜15dの風量を選択して天井走行クレーン8の
操業範囲の浮遊粉塵を集塵することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶解炉等工場建家
の集塵方法に係り、特に、発塵源として溶解炉や電気
炉,転炉等を有し、金属の溶融に供する工場建家におい
て、前記発塵源から建家内に漏れる粉塵を集塵する方法
に関するもので、主に原料や溶鋼などのハンドリングの
用に供する天井走行クレーンの操業範囲を集塵する方法
に特徴を有する。
の集塵方法に係り、特に、発塵源として溶解炉や電気
炉,転炉等を有し、金属の溶融に供する工場建家におい
て、前記発塵源から建家内に漏れる粉塵を集塵する方法
に関するもので、主に原料や溶鋼などのハンドリングの
用に供する天井走行クレーンの操業範囲を集塵する方法
に特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】(a)溶解炉工場建家の集塵方法に関す
る従来技術は、炉上の集塵フードの集塵効率向上に主眼
をおいて、以下の(イ)〜(ニ)のような方法が提案さ
れている。
る従来技術は、炉上の集塵フードの集塵効率向上に主眼
をおいて、以下の(イ)〜(ニ)のような方法が提案さ
れている。
【0003】(イ)昇降式フードと固定式フードとを組
み合わせて、操業パターンに応じて昇降フードを昇降さ
せたり、両フードの集塵風量を調整して、効率的かつ省
エネルギーで集塵する方法(特開昭58−21938
8)。 (ロ)建家内の粉塵濃度や室内温度などの環境条件の変
化に応じて、集塵フードから吸引する風量を制御した
り、含塵量が0か基準濃度以下の時に開閉シャッターを
開いて直接排気したりする方法(実開平3−12720
0)。 (ハ)上昇する粉塵の流速分布を測定し、発塵源近くま
で下降可能な伸縮のフードが、上昇気流の中心位置に水
平移動して集塵する。また、平均上昇風流風速<吸引風
量、となるように風量を可変させる装置も備える。炉の
傾動や外部風速などの影響で粉塵の上昇する位置が水平
移動したり、炉内から建家に漏洩するガス量が増減して
も適切にそれらの変動に合わせられる集塵方法(本出願
人の先願発明)。 (ニ)天井走行クレーンの桁に、スクラップ投入時の発
塵を上部固定フードに導くガイド板と排風ファンを設置
した集塵装置(特開平4−55688)。
み合わせて、操業パターンに応じて昇降フードを昇降さ
せたり、両フードの集塵風量を調整して、効率的かつ省
エネルギーで集塵する方法(特開昭58−21938
8)。 (ロ)建家内の粉塵濃度や室内温度などの環境条件の変
化に応じて、集塵フードから吸引する風量を制御した
り、含塵量が0か基準濃度以下の時に開閉シャッターを
開いて直接排気したりする方法(実開平3−12720
0)。 (ハ)上昇する粉塵の流速分布を測定し、発塵源近くま
で下降可能な伸縮のフードが、上昇気流の中心位置に水
平移動して集塵する。また、平均上昇風流風速<吸引風
量、となるように風量を可変させる装置も備える。炉の
傾動や外部風速などの影響で粉塵の上昇する位置が水平
移動したり、炉内から建家に漏洩するガス量が増減して
も適切にそれらの変動に合わせられる集塵方法(本出願
人の先願発明)。 (ニ)天井走行クレーンの桁に、スクラップ投入時の発
塵を上部固定フードに導くガイド板と排風ファンを設置
した集塵装置(特開平4−55688)。
【0004】(b)現状の問題点と前記(イ)〜(ニ)
の従来技術の限界 一般に電気炉や溶解炉の発塵パターンは、概ね原料の初
装→溶解→追装→溶解→出鋼の順番となり、この操業プ
ロセスを数時間毎に繰り返すことになる。その際、建家
内に漏洩する発塵量は、このサイクルに同調して増減を
繰り返し、特に原料投入時には、しばしば集塵能力を超
える大量の発塵によって建家全体に粉塵が拡散するとい
う問題が生じている。
の従来技術の限界 一般に電気炉や溶解炉の発塵パターンは、概ね原料の初
装→溶解→追装→溶解→出鋼の順番となり、この操業プ
ロセスを数時間毎に繰り返すことになる。その際、建家
内に漏洩する発塵量は、このサイクルに同調して増減を
繰り返し、特に原料投入時には、しばしば集塵能力を超
える大量の発塵によって建家全体に粉塵が拡散するとい
う問題が生じている。
【0005】前記従来技術は、炉上の集塵フードの能力
向上を発明対象としているため、粉塵が一旦集塵能力を
超えて建家内全体に拡散してしまった場合には、集塵装
置としてあまり効果が期待できなくなるという弱点を抱
えていた。
向上を発明対象としているため、粉塵が一旦集塵能力を
超えて建家内全体に拡散してしまった場合には、集塵装
置としてあまり効果が期待できなくなるという弱点を抱
えていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、原料投
入時は従来技術(ニ)における発明の課題として述べら
れているように、発塵源面積が大きくて粉塵が大量発生
するうえ、天井走行クレーンが邪魔して、(イ)〜
(ハ)の技術はその本来の効果を発揮できない。しか
し、それを改善しようとする発明(ニ)も、そもそも集
塵風量が発塵量を上回っていなければ集塵しきれないと
いう問題があり、いずれの方法も発塵量が急激に増大す
る原料投入時に対応するためには、より集塵能力を高め
るなどの必要がある。一方、吸引口からの総吸引風量を
増やすことで集塵能力を高めることは可能であるが、そ
れではコストがかかりすぎる。かといって、総吸引風量
を増やさないで集塵能力を高めることは従来技術では不
可能であった。また、既存設備を大幅に改良することな
く集塵能力を高めることも従来技術では困難であった。
入時は従来技術(ニ)における発明の課題として述べら
れているように、発塵源面積が大きくて粉塵が大量発生
するうえ、天井走行クレーンが邪魔して、(イ)〜
(ハ)の技術はその本来の効果を発揮できない。しか
し、それを改善しようとする発明(ニ)も、そもそも集
塵風量が発塵量を上回っていなければ集塵しきれないと
いう問題があり、いずれの方法も発塵量が急激に増大す
る原料投入時に対応するためには、より集塵能力を高め
るなどの必要がある。一方、吸引口からの総吸引風量を
増やすことで集塵能力を高めることは可能であるが、そ
れではコストがかかりすぎる。かといって、総吸引風量
を増やさないで集塵能力を高めることは従来技術では不
可能であった。また、既存設備を大幅に改良することな
く集塵能力を高めることも従来技術では困難であった。
【0007】本発明は、前記の諸問題を解決した溶解炉
等の工場建家の集塵方法を提供することを目的とする。
等の工場建家の集塵方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、本発明は次のように構成する。請求項1の発明は、
建家内の発塵源で発生する粉塵を、当該発塵源の上方に
配置した集塵フード内を吸引することにより集塵し、排
気する工場建家の集塵方法において、前記発塵源へ原料
を搬入する原料受渡場上方の天井走行クレーンの操業範
囲に浮遊する粉塵の吸引口を建家の各部に設け、天井走
行クレーンの移動や操業パターンに応じて前記建家の各
部に設置した吸引口のダンパー開度を制御し、前記集塵
フードと前記建家各部の吸引口に連通する各ダクトの風
量を選択して、天井走行クレーンの操業範囲の浮遊粉塵
を集塵することを特徴とする。請求項2の発明は、接触
式または非接触式のセンサーによって天井走行クレーン
の位置を検知することで、前記集塵フードと建家各部の
吸引口のダンパー開度を制御して、天井走行クレーンの
現在位置および発塵源への原料投入直後のクレーンの移
動方向に位置する建家上部の吸引口の吸引風量を増大さ
せることによって、天井走行クレーンの操業範囲の浮遊
粉塵を集塵することを特徴とする。 請求項3の発明
は、予め決まっている操業パターンによって運行される
天井クレーンの発進,停止や操業の状況をコントロール
するプロセス制御装置とタイマーとを連動させ、このタ
イマーによって天井走行クレーンの位置を検知すること
で、前記集塵フードと建家各部の吸引口のダンパー開度
を制御して、天井走行クレーンの現在位置および発塵源
への原料投入直後のクレーンの移動方向に位置する建家
上部の吸引口の吸引風量を増大させることによって、天
井走行クレーンの操業範囲の浮遊粉塵を集塵することを
特徴とする。請求項4の発明は、請求項2記載のセンサ
ーと、請求項3記載のタイマーを組み合わせて、これら
センサーとタイマーとによって天井走行クレーンの位置
を検知することで、前記集塵フードと建家各部の吸引口
のダンパー開度を制御して、天井走行クレーンの現在位
置および発塵源への原料投入直後のクレーンの移動方向
に位置する建家上部の吸引口の吸引風量を増大させるこ
とによって、天井走行クレーンの操業範囲の浮遊粉塵を
集塵することを特徴とする。
め、本発明は次のように構成する。請求項1の発明は、
建家内の発塵源で発生する粉塵を、当該発塵源の上方に
配置した集塵フード内を吸引することにより集塵し、排
気する工場建家の集塵方法において、前記発塵源へ原料
を搬入する原料受渡場上方の天井走行クレーンの操業範
囲に浮遊する粉塵の吸引口を建家の各部に設け、天井走
行クレーンの移動や操業パターンに応じて前記建家の各
部に設置した吸引口のダンパー開度を制御し、前記集塵
フードと前記建家各部の吸引口に連通する各ダクトの風
量を選択して、天井走行クレーンの操業範囲の浮遊粉塵
を集塵することを特徴とする。請求項2の発明は、接触
式または非接触式のセンサーによって天井走行クレーン
の位置を検知することで、前記集塵フードと建家各部の
吸引口のダンパー開度を制御して、天井走行クレーンの
現在位置および発塵源への原料投入直後のクレーンの移
動方向に位置する建家上部の吸引口の吸引風量を増大さ
せることによって、天井走行クレーンの操業範囲の浮遊
粉塵を集塵することを特徴とする。 請求項3の発明
は、予め決まっている操業パターンによって運行される
天井クレーンの発進,停止や操業の状況をコントロール
するプロセス制御装置とタイマーとを連動させ、このタ
イマーによって天井走行クレーンの位置を検知すること
で、前記集塵フードと建家各部の吸引口のダンパー開度
を制御して、天井走行クレーンの現在位置および発塵源
への原料投入直後のクレーンの移動方向に位置する建家
上部の吸引口の吸引風量を増大させることによって、天
井走行クレーンの操業範囲の浮遊粉塵を集塵することを
特徴とする。請求項4の発明は、請求項2記載のセンサ
ーと、請求項3記載のタイマーを組み合わせて、これら
センサーとタイマーとによって天井走行クレーンの位置
を検知することで、前記集塵フードと建家各部の吸引口
のダンパー開度を制御して、天井走行クレーンの現在位
置および発塵源への原料投入直後のクレーンの移動方向
に位置する建家上部の吸引口の吸引風量を増大させるこ
とによって、天井走行クレーンの操業範囲の浮遊粉塵を
集塵することを特徴とする。
【0009】本発明によると、集塵フードと連通するダ
クトのダンパーと、天井走行クレーンの操業範囲の浮遊
粉塵の吸引口と連通するダクトのダンパーの開度を、天
井走行クレーンの移動や操業パターンに対応して制御す
ることにより、総吸引風量を増やさないで天井走行クレ
ーンの操業範囲の集塵能力を高めることができ、この天
井走行クレーン操業範囲の浮遊粉塵を短時間で効率的に
集塵、排気でき、既存設備の大幅な改良も必要としな
い。
クトのダンパーと、天井走行クレーンの操業範囲の浮遊
粉塵の吸引口と連通するダクトのダンパーの開度を、天
井走行クレーンの移動や操業パターンに対応して制御す
ることにより、総吸引風量を増やさないで天井走行クレ
ーンの操業範囲の集塵能力を高めることができ、この天
井走行クレーン操業範囲の浮遊粉塵を短時間で効率的に
集塵、排気でき、既存設備の大幅な改良も必要としな
い。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図を参照して
説明する。図1は実施形態に係る溶解炉工場建家の平面
説明図、図2は図1の側面説明図、図3は図1,図2の
建家集塵設備に用いられる制御装置のブロック図、図4
は発塵量と操業パターンとの一般的な関係をタイミング
チャートとグラフで示す説明図、図5は天井走行クレー
ンの操業範囲での平均粉塵濃度の時間的推移を示す線図
である。
説明する。図1は実施形態に係る溶解炉工場建家の平面
説明図、図2は図1の側面説明図、図3は図1,図2の
建家集塵設備に用いられる制御装置のブロック図、図4
は発塵量と操業パターンとの一般的な関係をタイミング
チャートとグラフで示す説明図、図5は天井走行クレー
ンの操業範囲での平均粉塵濃度の時間的推移を示す線図
である。
【0011】図1,図2に示すように、建家1内におい
て、プラットホーム2上に製鋼用の溶解炉(つまり、発
塵源,発熱源)3が設置されている。溶解炉3の直上に
は、建家1の天井部4に設けられた架台(図示せず)を
介して逆漏斗形状の集塵フード5が設けられ、各集塵フ
ード5に接続された排塵ダクト6は、建家1の外に導か
れた後、集塵ダクト7に接続されている。
て、プラットホーム2上に製鋼用の溶解炉(つまり、発
塵源,発熱源)3が設置されている。溶解炉3の直上に
は、建家1の天井部4に設けられた架台(図示せず)を
介して逆漏斗形状の集塵フード5が設けられ、各集塵フ
ード5に接続された排塵ダクト6は、建家1の外に導か
れた後、集塵ダクト7に接続されている。
【0012】溶解炉3の上方で、かつ集塵フード5の下
方には原料搬送などのための天井走行クレーン8が設け
られる。天井走行クレーン8は、ホイスト9が横行自在
に支持された走行フレーム10の両端部に車輪(図示せ
ず)を設けて構成され、その走行フレーム10が建家1
の両側壁11a,11bの上部内側に沿って設けられた
走行レール12に沿って図の矢印(イ)の方向に走行す
る。
方には原料搬送などのための天井走行クレーン8が設け
られる。天井走行クレーン8は、ホイスト9が横行自在
に支持された走行フレーム10の両端部に車輪(図示せ
ず)を設けて構成され、その走行フレーム10が建家1
の両側壁11a,11bの上部内側に沿って設けられた
走行レール12に沿って図の矢印(イ)の方向に走行す
る。
【0013】図1において、点線枠で示す部分が原料の
受渡場13で、この原料受渡場13の上方空間が天井走
行クレーン8の操業範囲となる。つまり、オペレータが
天井走行クレーン8を操作して原料受渡場所13におい
て、図示矢印(ロ)の方向から建家内に搬入される原料
のハンドリングを行う。原料の装入時には、天井走行ク
レーン8は図1の実線位置から右行し、溶解炉3上で停
止し、溶解炉上部の蓋を開放して、バケット内の原料を
当該溶解炉3内に投入して、その後空のバケットを吊っ
て再び図示実線の位置へ退避する。
受渡場13で、この原料受渡場13の上方空間が天井走
行クレーン8の操業範囲となる。つまり、オペレータが
天井走行クレーン8を操作して原料受渡場所13におい
て、図示矢印(ロ)の方向から建家内に搬入される原料
のハンドリングを行う。原料の装入時には、天井走行ク
レーン8は図1の実線位置から右行し、溶解炉3上で停
止し、溶解炉上部の蓋を開放して、バケット内の原料を
当該溶解炉3内に投入して、その後空のバケットを吊っ
て再び図示実線の位置へ退避する。
【0014】溶解炉3上部の蓋を開放して、溶解炉3内
に原料を投入したとき、溶解炉3から粉塵が大量に漏煙
しはじめる。このとき、溶解炉3の直上を浮遊する粉塵
は、炉上の集塵フード5で吸引され、排塵ダクト6と集
塵ダクト7を通し、前記ダクトに設けられた排風機を経
てバグフィルター(図示せず)を通り排気される。
に原料を投入したとき、溶解炉3から粉塵が大量に漏煙
しはじめる。このとき、溶解炉3の直上を浮遊する粉塵
は、炉上の集塵フード5で吸引され、排塵ダクト6と集
塵ダクト7を通し、前記ダクトに設けられた排風機を経
てバグフィルター(図示せず)を通り排気される。
【0015】先に、発明が解決しようとする課題でも述
べたとおり、溶解炉3の原料装入時には、発塵源面積が
大きくて粉塵が大量に発生する。しかも、このとき急激
に増大する発塵量が通常、集塵フード5の集塵風量を上
回わり、集塵フード5で集塵しきれない粉塵が建家1内
を漂って建家内空間の視界を著るしく低下し、特に原料
受渡場所13における視界が低下することにより、建家
内高所に居るオペレータがバケットの吊込み、バケット
の吊卸を視認できず、作業に支障を来す。このため、従
来の集塵フード5のみによる排気では、自然に粉塵が落
下し、作業に支障を来さないまで待機するのにかなり時
間がかかり作業効率が著しく低下する。
べたとおり、溶解炉3の原料装入時には、発塵源面積が
大きくて粉塵が大量に発生する。しかも、このとき急激
に増大する発塵量が通常、集塵フード5の集塵風量を上
回わり、集塵フード5で集塵しきれない粉塵が建家1内
を漂って建家内空間の視界を著るしく低下し、特に原料
受渡場所13における視界が低下することにより、建家
内高所に居るオペレータがバケットの吊込み、バケット
の吊卸を視認できず、作業に支障を来す。このため、従
来の集塵フード5のみによる排気では、自然に粉塵が落
下し、作業に支障を来さないまで待機するのにかなり時
間がかかり作業効率が著しく低下する。
【0016】そこで、本発明の実施形態では、図1,図
2に示すように、集塵フード5からの排塵ダクト6に加
えて原料受渡場所13の部位をカバーする位置において
建家側壁11aの上部に各吸引口14a,14b,14
c,14dを位置させて、複数の排塵ダクト15a,1
5b,15c,15dを設け、この各排塵ダクト15
a,15b,15c,15dを集塵ダクト7に接続す
る。なお、必要に応じて、建家1内の奥部にも、前記各
排塵ダクト15a〜15dの吸引口14a〜14dと同
レベルの位置に、吸引口を位置させて排塵ダクトを設け
てもよいが図では省略している。
2に示すように、集塵フード5からの排塵ダクト6に加
えて原料受渡場所13の部位をカバーする位置において
建家側壁11aの上部に各吸引口14a,14b,14
c,14dを位置させて、複数の排塵ダクト15a,1
5b,15c,15dを設け、この各排塵ダクト15
a,15b,15c,15dを集塵ダクト7に接続す
る。なお、必要に応じて、建家1内の奥部にも、前記各
排塵ダクト15a〜15dの吸引口14a〜14dと同
レベルの位置に、吸引口を位置させて排塵ダクトを設け
てもよいが図では省略している。
【0017】前記各排塵ダクト6,15a,15b,1
5c,15dには、それぞれ独立に吸気口の開度を制御
できるダンパー16a,16b,16c,16d,16
eが設けられている。
5c,15dには、それぞれ独立に吸気口の開度を制御
できるダンパー16a,16b,16c,16d,16
eが設けられている。
【0018】各ダンパー16a,16b,16c,16
d,16eの開度制御は、天井走行クレーン8の移動
を検知して、又は操業パターンに応じて、或いは、
前記との組合せで行うことができる。による場合
は、図示のように建家1の一側壁11b上部に天井走行
クレーン8の走行レール12に沿って一定間隔で複数の
センサー17a,17b,17c,17d,17e,1
7f,17gを設け、このセンサー17a〜17gで天
井走行クレーン8の走行位置を検知して、溶解炉3上の
集塵フード5における排塵ダクト6のダンパー16a
と、建家各部の吸引口14a,14b,14c,,14
dが連通する各排塵ダクト15a〜15dのダンパー1
6b,16c,16d,16eの開度を制御して、天井
走行クレーン8の現在位置および、炉への原料の投入直
後の当該クレーンの移動方向に位置する建家上部壁面に
面する吸引口14a,14b,14c,,14dからの
吸引風量を順次増大するように各ダンパー16a,16
b,16c,16d,16eを開くもので、この吸引風
量を増大させることによって、天井走行クレーン8の操
業範囲にある浮遊粉塵を素早く集塵できる。前記センサ
ー17a〜17gは、リミッターによる接触式センサ
ー、または電波,光などによる非接触式のセンサーのい
ずれでもよい。
d,16eの開度制御は、天井走行クレーン8の移動
を検知して、又は操業パターンに応じて、或いは、
前記との組合せで行うことができる。による場合
は、図示のように建家1の一側壁11b上部に天井走行
クレーン8の走行レール12に沿って一定間隔で複数の
センサー17a,17b,17c,17d,17e,1
7f,17gを設け、このセンサー17a〜17gで天
井走行クレーン8の走行位置を検知して、溶解炉3上の
集塵フード5における排塵ダクト6のダンパー16a
と、建家各部の吸引口14a,14b,14c,,14
dが連通する各排塵ダクト15a〜15dのダンパー1
6b,16c,16d,16eの開度を制御して、天井
走行クレーン8の現在位置および、炉への原料の投入直
後の当該クレーンの移動方向に位置する建家上部壁面に
面する吸引口14a,14b,14c,,14dからの
吸引風量を順次増大するように各ダンパー16a,16
b,16c,16d,16eを開くもので、この吸引風
量を増大させることによって、天井走行クレーン8の操
業範囲にある浮遊粉塵を素早く集塵できる。前記センサ
ー17a〜17gは、リミッターによる接触式センサ
ー、または電波,光などによる非接触式のセンサーのい
ずれでもよい。
【0019】また、で述べたように、センサーの代わ
りにタイマーを用いて、各ダンパー16a,16b,1
6c,16d,16eの開度を制御できる。つまり、天
井走行クレーン8の運行は、操業パターン(その代表例
は、図4に示すように、原料の初装→溶解→追装→溶解
→出鋼)によって予め一定のパターンが決められている
ため、前述のセンサーの代わりに天井走行クレーン8の
発進,停止や、操業の状況をコントロールするプロセス
制御装置とタイマーとの連動によって、センサー17a
…によりコントロールする場合と同様にダンパー開度を
制御し集塵できる。
りにタイマーを用いて、各ダンパー16a,16b,1
6c,16d,16eの開度を制御できる。つまり、天
井走行クレーン8の運行は、操業パターン(その代表例
は、図4に示すように、原料の初装→溶解→追装→溶解
→出鋼)によって予め一定のパターンが決められている
ため、前述のセンサーの代わりに天井走行クレーン8の
発進,停止や、操業の状況をコントロールするプロセス
制御装置とタイマーとの連動によって、センサー17a
…によりコントロールする場合と同様にダンパー開度を
制御し集塵できる。
【0020】また、で述べたように、ととの組合
せでもよく、図3には、このとの組合せにより天井
走行クレーン8を発進,停止等させる制御装置がブロッ
ク図で示されている。図3において、天井走行クレーン
8の位置を検知する各センサー17a,17b,17
c,17d,17e,17f,17gからの信号が天井
走行クレーン位置検出信号処理装置18を経て演算制御
装置19に出力され、その演算結果に基づき、ダンパー
開度制御信号処理装置20に信号を出力し、この処理装
置からの信号に応じて各ダンパー16a,16b,16
c,16d,16eが所定の角度開閉制御されると共
に、演算制御装置19の演算処理信号はタイマー21
と、天井走行クレーン8の発進,停止や操業の状況をコ
ントロールするプロセス制御装置22とに出力され、当
該プロセス制御装置22とタイマー21とにより、木目
細かに天井走行クレーン8をコントロールできる。監視
盤23には、演算制御装置19からの出力信号と連動す
る手動コントロール装置25、故障監視装置26、運転
状況表示画面27等が設けられている。
せでもよく、図3には、このとの組合せにより天井
走行クレーン8を発進,停止等させる制御装置がブロッ
ク図で示されている。図3において、天井走行クレーン
8の位置を検知する各センサー17a,17b,17
c,17d,17e,17f,17gからの信号が天井
走行クレーン位置検出信号処理装置18を経て演算制御
装置19に出力され、その演算結果に基づき、ダンパー
開度制御信号処理装置20に信号を出力し、この処理装
置からの信号に応じて各ダンパー16a,16b,16
c,16d,16eが所定の角度開閉制御されると共
に、演算制御装置19の演算処理信号はタイマー21
と、天井走行クレーン8の発進,停止や操業の状況をコ
ントロールするプロセス制御装置22とに出力され、当
該プロセス制御装置22とタイマー21とにより、木目
細かに天井走行クレーン8をコントロールできる。監視
盤23には、演算制御装置19からの出力信号と連動す
る手動コントロール装置25、故障監視装置26、運転
状況表示画面27等が設けられている。
【0021】次に、本発明の実施形態の作用を、通常の
溶解炉で最も建家内に粉塵が漏洩する原料投入時を起点
に、図1,図2,図4とともに説明する。 (a)原料を積込んだバケット(図示せず)を抱持して
天井走行クレーン8が原料受渡場13から溶解炉3上に
移動する。 (b)原料の投入直前、溶解炉3直上の集塵フード5か
らの集塵風量を全風量(風量配分率100%)とする。
(これは、炉内集塵と集塵フードが連通している場合
と、連通せず独立している場合とも共通である) (c)原料投入のため、溶解炉3上部の蓋を開放する。
原料初装により粉塵が大量に漏煙しはじめる。 (d)原料投入中は、溶解炉3上に集塵フード5からの
集塵風量は、最大能力の風量(風量配分率100%)の
まま、発塵はピークに達し、瞬間的にでも、吸引風量<
発塵量、となると発塵は炉上集塵フード5から溢れ出
し、建家中に拡散を開始する。 (e)原料投入後、集塵フード5からの集塵風量を絞り
(配分率50〜70%)、吸引口14a,14b,14
c,14dからの集塵を開始する。この吸引口14a,
14b,14c,14dの位置は、粉塵が建家上部に滞
留するため、建家の屋根面または壁面上部がよい。 (f)空のバケットを抱えて天井走行クレーン8が原料
受渡場13へ退避する。 (g)原料投入直後、溶解に移るため炉蓋を閉鎖する。 (h)天井走行クレーン8は空のバケットを降ろし、次
の原料投入までその場で待機する。 (i)予め天井走行クレーン8の操業範囲周辺が清浄に
なる時間を設定して、前記(e)の状態で集塵した後、
吸引口14a,14b,14c,14dからの集塵を止
める。
溶解炉で最も建家内に粉塵が漏洩する原料投入時を起点
に、図1,図2,図4とともに説明する。 (a)原料を積込んだバケット(図示せず)を抱持して
天井走行クレーン8が原料受渡場13から溶解炉3上に
移動する。 (b)原料の投入直前、溶解炉3直上の集塵フード5か
らの集塵風量を全風量(風量配分率100%)とする。
(これは、炉内集塵と集塵フードが連通している場合
と、連通せず独立している場合とも共通である) (c)原料投入のため、溶解炉3上部の蓋を開放する。
原料初装により粉塵が大量に漏煙しはじめる。 (d)原料投入中は、溶解炉3上に集塵フード5からの
集塵風量は、最大能力の風量(風量配分率100%)の
まま、発塵はピークに達し、瞬間的にでも、吸引風量<
発塵量、となると発塵は炉上集塵フード5から溢れ出
し、建家中に拡散を開始する。 (e)原料投入後、集塵フード5からの集塵風量を絞り
(配分率50〜70%)、吸引口14a,14b,14
c,14dからの集塵を開始する。この吸引口14a,
14b,14c,14dの位置は、粉塵が建家上部に滞
留するため、建家の屋根面または壁面上部がよい。 (f)空のバケットを抱えて天井走行クレーン8が原料
受渡場13へ退避する。 (g)原料投入直後、溶解に移るため炉蓋を閉鎖する。 (h)天井走行クレーン8は空のバケットを降ろし、次
の原料投入までその場で待機する。 (i)予め天井走行クレーン8の操業範囲周辺が清浄に
なる時間を設定して、前記(e)の状態で集塵した後、
吸引口14a,14b,14c,14dからの集塵を止
める。
【0022】前記(a)〜(i)の作業は、概ね一定の
サイクルで行われるので、図3に示す制御装置を用いて
天井走行クレーン8の発進,停止とダンパー16a,1
6b,16c,16d,16eの開閉をコントロールで
きる。つまり天井走行クレーン8の位置をセンサー17
a〜17gで検出しながら、タイマー21とプロセス制
御装置22を組合わせて、開度調整機能付きの各ダンパ
ー16a,16b,16c,16d,16eの開閉を予
めプログラムされたパターンに沿って制御する。
サイクルで行われるので、図3に示す制御装置を用いて
天井走行クレーン8の発進,停止とダンパー16a,1
6b,16c,16d,16eの開閉をコントロールで
きる。つまり天井走行クレーン8の位置をセンサー17
a〜17gで検出しながら、タイマー21とプロセス制
御装置22を組合わせて、開度調整機能付きの各ダンパ
ー16a,16b,16c,16d,16eの開閉を予
めプログラムされたパターンに沿って制御する。
【0023】建家1に溶解炉3が設置されている場合に
おける、前記(a)〜(i)の操業パターンと発塵量と
の一般的な関係が、図4にタイミングチャートとグラフ
で示されている。同図から分かるように、各溶解炉3に
原料投入直後に発塵量はピークに達し、若干の時間経過
の後、図示曲線を描いて発塵量が低下する。
おける、前記(a)〜(i)の操業パターンと発塵量と
の一般的な関係が、図4にタイミングチャートとグラフ
で示されている。同図から分かるように、各溶解炉3に
原料投入直後に発塵量はピークに達し、若干の時間経過
の後、図示曲線を描いて発塵量が低下する。
【0024】一方、図5は本発明の実施形態の効果を定
量化するために発明者が行った解析結果を示すもので、
同図には、炉上集塵フードのみの場合と、炉上集塵フー
ド+天井走行クレーンの操業範囲に吸引口のある場合、
の当該天井走行クレーンの操業範囲での平均粉塵濃度の
時間的推移を線図で示している。同図から分かるよう
に、炉上集塵フードのみの場合は平均粉塵濃度は直線
(ハ)的に低下するのに対し、炉上集塵フードと吸引口
のある場合は曲線(ニ)を描いて低下する。
量化するために発明者が行った解析結果を示すもので、
同図には、炉上集塵フードのみの場合と、炉上集塵フー
ド+天井走行クレーンの操業範囲に吸引口のある場合、
の当該天井走行クレーンの操業範囲での平均粉塵濃度の
時間的推移を線図で示している。同図から分かるよう
に、炉上集塵フードのみの場合は平均粉塵濃度は直線
(ハ)的に低下するのに対し、炉上集塵フードと吸引口
のある場合は曲線(ニ)を描いて低下する。
【0025】前記の各場合における平均粉塵濃度の低下
を経過時間T1 ,T2 ,T3 で比較した場合、粉塵濃度
と操業との関係は次のようになる。
を経過時間T1 ,T2 ,T3 で比較した場合、粉塵濃度
と操業との関係は次のようになる。
【0026】 図示のとおり、炉上集塵フードだけで
も天井走行クレーンの操業範囲は、濃度Aから濃度Bに
徐々に時間を掛けて減少していくが、これでは空になっ
たバケットを原料受渡場13まで持ち帰って床の上に降
ろす作業を行う際、炉蓋閉からT1 時間経過後には、粉
塵濃度が5%しか下っていない。しかし、本発明ではT
1 時間経過後に粉塵濃度が急速に減少しており、同じ経
過時間で20%も濃度を低減できる。
も天井走行クレーンの操業範囲は、濃度Aから濃度Bに
徐々に時間を掛けて減少していくが、これでは空になっ
たバケットを原料受渡場13まで持ち帰って床の上に降
ろす作業を行う際、炉蓋閉からT1 時間経過後には、粉
塵濃度が5%しか下っていない。しかし、本発明ではT
1 時間経過後に粉塵濃度が急速に減少しており、同じ経
過時間で20%も濃度を低減できる。
【0027】 なお、解析をさらに進めたところ、炉
蓋内からT2 時間経過後、本発明では濃度低減の効き目
が急に下がり、従来集塵方法よりも集塵効果が劣る傾向
が見られた。
蓋内からT2 時間経過後、本発明では濃度低減の効き目
が急に下がり、従来集塵方法よりも集塵効果が劣る傾向
が見られた。
【0028】これは、炉上集塵フードのみで集塵する場
合には、直線(ハ)のように時間が掛かっても少しずつ
炉上集塵フードの上方へ浮遊粉塵が引き寄せられ、天井
走行クレーンの操業範囲から遠ざけられるため、図示の
とおり、一定の減少割合で集塵効果が維持されるが、本
発明の実施形態で曲線(ニ)のようになるのは、天井走
行クレーン8の操業範囲に到達した浮遊粉塵を素早く排
出した後も、吸引口14a〜14dからの排気によって
余計な浮遊粉塵を吸引口に引き寄せてしまうため、本来
の対策が裏目になって出るためである。
合には、直線(ハ)のように時間が掛かっても少しずつ
炉上集塵フードの上方へ浮遊粉塵が引き寄せられ、天井
走行クレーンの操業範囲から遠ざけられるため、図示の
とおり、一定の減少割合で集塵効果が維持されるが、本
発明の実施形態で曲線(ニ)のようになるのは、天井走
行クレーン8の操業範囲に到達した浮遊粉塵を素早く排
出した後も、吸引口14a〜14dからの排気によって
余計な浮遊粉塵を吸引口に引き寄せてしまうため、本来
の対策が裏目になって出るためである。
【0029】前記の問題については、経過時間T2 ,T
3 の間は風量分配率を徐々に吸引口14a〜14dから
炉上集塵フード5に移していくことで容易に解消でき
る。
3 の間は風量分配率を徐々に吸引口14a〜14dから
炉上集塵フード5に移していくことで容易に解消でき
る。
【0030】 炉蓋閉からT3 時間経過後は、従来方
法と本発明の実施形態の集塵効果はほぼ互角となり、こ
れ以降の効果は同一となる。但し、総集塵風量を増大さ
せることによってT3 に到達する時間を短くすることは
できる。
法と本発明の実施形態の集塵効果はほぼ互角となり、こ
れ以降の効果は同一となる。但し、総集塵風量を増大さ
せることによってT3 に到達する時間を短くすることは
できる。
【0031】 さらに、本発明では、前述の実施形態
と従来技術とを併用することで、T3に到達する時間を
さらに短くしたり、集塵風量を削減することも可能であ
る。
と従来技術とを併用することで、T3に到達する時間を
さらに短くしたり、集塵風量を削減することも可能であ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明によると次の効果がある。 溶解炉,電気炉等の発塵源上の集塵フードのみで集
塵する場合よりも、天井走行クレーンの操業範囲内を素
早く集塵でき、作業効率アップとなる。 吸引口からの総吸引風量を新たに増やすことで素早
く集塵できることは明らかであるが、本発明の方法によ
ると、既存工場の総吸引風量を増強しない場合でも、天
井走行クレーンの操業範囲に拡散する浮遊粉塵を効率的
に集塵し、速やかに排気できる。 したがって、吸引能力アップのためなど既存工場の
集塵設備の大幅な変更が必要なく、コスト面での効果も
大きい。
塵する場合よりも、天井走行クレーンの操業範囲内を素
早く集塵でき、作業効率アップとなる。 吸引口からの総吸引風量を新たに増やすことで素早
く集塵できることは明らかであるが、本発明の方法によ
ると、既存工場の総吸引風量を増強しない場合でも、天
井走行クレーンの操業範囲に拡散する浮遊粉塵を効率的
に集塵し、速やかに排気できる。 したがって、吸引能力アップのためなど既存工場の
集塵設備の大幅な変更が必要なく、コスト面での効果も
大きい。
【図1】本発明の実施形態に係る溶解炉工場建家の平面
説明図である。
説明図である。
【図2】図1の側面説明図である。
【図3】前図の建家集塵設備に用いられる制御装置のブ
ロック図である。
ロック図である。
【図4】発塵量と操業パターンとの一般的な関係をタイ
ミングチャートとグラフで示す説明図である。
ミングチャートとグラフで示す説明図である。
【図5】天井走行クレーンの操業範囲での平均粉塵濃度
の時間的推移を示す線図である。
の時間的推移を示す線図である。
1 建家 2 プラットホーム 3 溶解炉 4 天井部 5 集塵フード 6 排塵ダクト 7 集塵ダクト 8 天井走行クレーン 9 ホイスト 10 走行フレーム 11a,11b 両壁 12 走行レール 13 原料受渡場 14a〜14d 吸引口 15a〜15d 排塵ダクト 16a〜16e ダンパー 17a〜17g センサー 18 天井走行クレーン位置検出信号処理装置 19 演算制御装置 20 ダンパー開度制御信号処理装置 21 タイマー 22 プロセス制御装置 23 監視盤 24 演算制御 25 手動コントロール装置 26 故障監視装置 27 運転状況表示画面
Claims (4)
- 【請求項1】 建家内の発塵源で発生する粉塵を、当該
発塵源の上方に配置した集塵フード内を吸引することに
より集塵し、排気する工場建家の集塵方法において、 前記発塵源へ原料を搬入する原料受渡場上方の天井走行
クレーンの操業範囲に浮遊する粉塵の吸引口を建家の各
部に設け、天井走行クレーンの移動や操業パターンに応
じて前記建家の各部に設置した吸引口のダンパー開度を
制御し、前記集塵フードと前記建家各部の吸引口に連通
する各ダクトの風量を選択して、天井走行クレーンの操
業範囲の浮遊粉塵を集塵することを特徴とする溶解炉工
場建家の集塵方法。 - 【請求項2】 接触式または非接触式のセンサーによっ
て天井走行クレーンの位置を検知することで、前記集塵
フードと建家各部の吸引口のダンパー開度を制御して、
天井走行クレーンの現在位置および発塵源への原料投入
直後のクレーンの移動方向に位置する建家上部の吸引口
の吸引風量を増大させることによって、天井走行クレー
ンの操業範囲の浮遊粉塵を集塵することを特徴とする請
求項1記載の溶解炉工場建家の集塵方法。 - 【請求項3】 予め決まっている操業パターンによって
運行される天井クレーンの発進,停止や操業の状況をコ
ントロールするプロセス制御装置とタイマーとを連動さ
せ、このタイマーによって天井走行クレーンの位置を検
知することで、前記集塵フードと建家各部の吸引口のダ
ンパー開度を制御して、天井走行クレーンの現在位置お
よび発塵源への原料投入直後のクレーンの移動方向に位
置する建家上部の吸引口の吸引風量を増大させることに
よって、天井走行クレーンの操業範囲の浮遊粉塵を集塵
することを特徴とする請求項1記載の溶解炉工場建家の
集塵方法。 - 【請求項4】 請求項2記載のセンサーと、請求項3記
載のタイマーを組み合わせて、これらセンサーとタイマ
ーとによって天井走行クレーンの位置を検知すること
で、前記集塵フードと建家各部の吸引口のダンパー開度
を制御して、天井走行クレーンの現在位置および発塵源
への原料投入直後のクレーンの移動方向に位置する建家
上部の吸引口の吸引風量を増大させることによって、天
井走行クレーンの操業範囲の浮遊粉塵を集塵することを
特徴とする請求項1記載の溶解炉工場建家の集塵方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11046302A JP2000241084A (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | 溶解炉工場建家の集塵方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11046302A JP2000241084A (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | 溶解炉工場建家の集塵方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000241084A true JP2000241084A (ja) | 2000-09-08 |
Family
ID=12743414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11046302A Withdrawn JP2000241084A (ja) | 1999-02-24 | 1999-02-24 | 溶解炉工場建家の集塵方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000241084A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150070465A (ko) * | 2013-12-16 | 2015-06-25 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 분진 제거 장치 및 방법 |
CN110595222A (zh) * | 2019-10-11 | 2019-12-20 | 北京中航天业科技有限公司 | 一种精炼炉烟气集气装置 |
-
1999
- 1999-02-24 JP JP11046302A patent/JP2000241084A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150070465A (ko) * | 2013-12-16 | 2015-06-25 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 분진 제거 장치 및 방법 |
KR102073831B1 (ko) | 2013-12-16 | 2020-02-05 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 분진 제거 장치 및 방법 |
CN110595222A (zh) * | 2019-10-11 | 2019-12-20 | 北京中航天业科技有限公司 | 一种精炼炉烟气集气装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060509 |