JP2000240220A - 金属製瓦及び金属製瓦を使用した屋根構造 - Google Patents

金属製瓦及び金属製瓦を使用した屋根構造

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JP2000240220A
JP2000240220A JP11045913A JP4591399A JP2000240220A JP 2000240220 A JP2000240220 A JP 2000240220A JP 11045913 A JP11045913 A JP 11045913A JP 4591399 A JP4591399 A JP 4591399A JP 2000240220 A JP2000240220 A JP 2000240220A
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JP
Japan
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tile
roof tile
metal
roof
metal roof
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JP11045913A
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Shinji Sugimoto
伸二 杉本
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MINO KOGYO KK
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MINO KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、和風家屋の屋根瓦、特に、斜面を葺く
桟瓦には、燻瓦または施釉瓦などの陶器瓦が用いられて
いるが、陶器瓦は重量が大きいため、地震の際に、家屋
倒壊の原因となることがある。また、ふりそそぐ日光の
持つ熱エネルギを有効に利用することができないという
課題がある。 【解決手段】 金属製であり、かつ、主体2の裏面に野
地板5との間に空間を構成するための脚片3を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製瓦及び金属
製瓦を使用した屋根構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、和風家屋の屋根瓦、特に、斜面を
葺く桟瓦には、燻瓦または施釉瓦などの陶器瓦が用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、陶器瓦
は重量が大きいため、地震の際に、家屋倒壊の原因とな
ることがある。
【0004】また、ふりそそぐ日射の持つ熱エネルギを
有効に利用することができないという課題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】このよう
な課題を解決するための手段として、請求項1の発明の
瓦は、金属製であり、かつ、主体の裏面に野地板との間
に空間を構成するための脚片を設けたものであって、強
度が高いことにより厚さを薄くして軽量にすることがで
きるから、地震の際の家屋倒壊の原因となることがな
く、また、陶器に比べて高い寸法精度で製造することが
できるから、軽量であることとあいまって施工が容易で
あり、さらに、陶器瓦では不可能な鈎部などを精密に形
成することができるから、隣り合う瓦同士を強固に連結
することにより軽量であっても風により容易に吹き飛ば
されないようにすることができ、かつ、雨漏りの原因と
なる隙間が生じないように精密に施工することができる
とともに、野地板との間に空間が構成されるから、断熱
効果が大きい。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明の金属
製瓦において、主体の裏面に放熱用のフィンが設けられ
ているから、主体の表面において吸収された日射の熱エ
ネルギをその裏面と野地板との間に構成された空間の空
気に効率よく伝達してこれを暖めることにより、暖房等
に利用することができる。
【0007】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の金属製瓦において、脚片または突片が、野地板の傾
斜方向の空気の流れをできるだけ妨げないように設けら
れているから、主体の裏面と野地板との間の加熱された
空気が屋根の棟の方向に流れやすく、この空気を集めて
暖房等に利用しやすい。
【0008】請求項4の発明は、請求項1、2または3
の発明の金属製瓦において、主体の表面が熱を吸収しや
すい色になっているから、裏面と野地板との間の空気が
より高く加熱されて暖房等に利用することができる。
【0009】請求項5の発明は、請求項1、2、3また
は4の発明の金属製瓦において、野地板の傾斜方向に長
尺になっているから、施工が容易で雨漏りのおそれが少
なく、また、押し出し成形により能率よく製造すること
ができる。
【0010】請求項6の発明は、請求項1、2、3、4
または5の発明の金属製瓦において、材質がアルミニュ
ームを主成分とするものであるから、極めて軽量にする
ことができるとともに、ダイカストまたは押し出し成形
により、能率良く、かつ、高精度に製造することができ
る。
【0011】請求項7の発明は、請求項1、2、3、
4、5または6の発明の金属製瓦を用いて、野地板の屋
内に対応する部分の傾斜方向の下部と上部に天井裏の空
間に連通する開口を形成したから、日射エネルギ受けて
高温度となった金属製瓦により加熱された空気が、その
金属製瓦と野地板とのすきまをその野地板に沿って上昇
し、野地の上部に形成された開口から天井裏の空間に放
出され、その天井裏の空間の空気は野地板の下部に形成
された開口から金属製瓦と野地板との間の空間に流入す
る循環流が生じることにより天井裏の空気の温度が上昇
するため、これを集めて、暖房や冷房などのエネルギと
して使用することができる。
【0012】請求項8の発明は、請求項1、2、3、
4、5または6の発明の金属製瓦を用いて、棟瓦の付近
に斜め下向きの開口を構成したから、金属製桟瓦と野地
板との間の空間に溜まった空気が、加熱されて棟瓦の付
近の開口から屋外に排出されるため、天井裏の温度の上
昇が防止されて夏季における室温の上昇を抑制すること
ができ、さらに、金属製瓦は比熱が小さいため、放熱が
速く、夜間の室温を速やかに低下させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。図1において、1は本発明
にかかる金属製瓦であって、アルミニュームのダイカス
ト成型品であり、従来の陶器製の桟瓦と同一形状の主体
2の裏面に、施工の際に傾斜方向となる方向に長く延
び、下端が同一面をなす数本の脚片3が一体に形成され
ている。
【0014】また、瓦主体2の上流側の表面に形成され
た2箇所の凹部22に釘孔23が形成されているととも
に、一端側の脚片3の外面に2個の突起24、24が、
他端側の脚片3の外面に1個の突起25が、それぞれ、
形成されている。
【0015】図2はこの金属製瓦1を屋根に葺いた(施
工した)状態を示し、主体2は従来の陶器製桟瓦と同様
に上下及び左右に隣合うもの同士を一部重ね合わせるこ
とにより、雨漏りが生じないようになっているととも
に、2個の突起24、24の間に隣の金属製瓦1の1個
の突起25が嵌入して一体化し、かつ、釘孔23に通し
た図示しない釘を野地板5に打ち込むことにより、総て
の金属製瓦1が野地板5に強固に固定され、さらに、裏
面の脚片3は上下同士の瓦において突き合わされて屋根
の傾斜方向に一直線をなす多数の溝4が屋根のほぼ全面
に構成されている。
【0016】図3はこの金属製瓦1を施工した屋根の断
面図、図4はその部分拡大斜視図であって、野地板5の
上に上記した溝4が構成され、野地板5の屋内に対応す
る部分の傾斜方向の下部に水平方向に小間隔をあけて多
数の開口9が形成されているとともに、上部の棟瓦6に
近い部分に同じく水平方向に小間隔をあけて多数の開口
10が形成されていて、上記した溝4はその上下におい
て天井板7と屋根との間の天井裏8と連通している。
【0017】図5はこの金属製瓦1で屋根を葺いた和風
家屋の断面図であって、天井裏8に下向きに設置された
送風器11に接続された垂直なパイプ12が2階の床1
3と1階の床14を貫いて床下に達しており、2階と1
階の床13、14の隅には格子状の通気孔15が形成さ
れている。
【0018】次に、本実施の形態の作用を説明すると、
金属製瓦1の主体2の表面に当たった日射は熱エネルギ
となってこの金属製瓦1を加熱する。
【0019】金属製瓦1は熱伝導率が高いから、主体2
の裏面も高温度となり、脚片3が放熱用のフィンとなっ
て野地板5との間の空気を加熱する。
【0020】したがって、野地板5に当たるのは両端の
脚片3だけでよく、その間の脚片3は放熱用のフィンの
役割だけを果たすようにしてもよい。
【0021】加熱された空気は膨張して軽量になるた
め、溝4を通り、野地板5に沿って上昇する。
【0022】すると、溝4の下部は低圧となるため、天
井裏8の低温の空気が下部の開口9から溝4内に流入
し、低圧となった天井裏8内には上部の開口10から加
熱により高温となった空気が流入する。
【0023】このような、空気の循環により天井裏8内
の空気の温度が上昇する。
【0024】温度の上昇した天井裏8の空気は、送風器
11によりパイプ12内を通って床下に圧送され、浮力
により通気孔15を通って上昇し、各階を暖房する。
【0025】なお、床下に小石や砂などを敷き詰めて、
温風によりこれらを暖めて蓄熱し、夜間の暖房に利用す
るようにしてもよい。
【0026】金属製瓦1より集められた日射の熱エネル
ギは、上記のように、冬季の室内暖房に用いる外に、熱
交換による水の温水化や吸収式冷房にも利用することが
できる。
【0027】なお、野地板5の上下の開口9、10をふ
さいで、図3に示すように、棟瓦6の付近の壁に開閉式
ルーバー20を備えた開口21を設けると、金属製瓦1
と野地板5の間の空気が加熱されて膨張し、浮力により
上へ流れて開口から放出され、低圧となった金属製瓦1
と野地板5との間には隣り合う金属製瓦1同士の重ね合
わせ部の隙間から外気が流入することにより、天井裏8
の温度上昇が抑制されて、夏季の冷房費が節減される。
【0028】また、金属製瓦1の表面に黒に近い着色を
施し、または、耐食性皮膜を形成することにより、太陽
熱の吸収率を向上し、または、耐久性を向上させること
ができる。
【0029】本発明の瓦はアルミニューム、銅、鉄など
の金属製であるから、家屋を解体しても破損することが
少なくそのまま再使用することができるとともに、破損
などにより再使用不能になったものは熔融することによ
り金属資源として何回でも利用することができるのであ
って、従来の陶器瓦のように廃棄処分する必要がなく、
省資源、自然破壊の防止に役立つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属製瓦の一実施の形態の一部切欠斜
視図である。
【図2】その施工状態の一部切欠平面図である。
【図3】本発明の屋根構造の一実施の形態の断面図であ
る。
【図4】その一部の拡大斜視図である。
【図5】本発明の屋根構造を適用した家屋の断面図であ
る。
【符号の説明】
1:金属製瓦 2;主体 3:脚片(放熱用フィン) 4:溝 5:野地板 6:棟瓦 7:天井板 8:天井裏 9、10:開口 11:送風器 12:パイプ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主体の裏面に野地板との間に空間を構成
    するための脚片を設けた金属製瓦。
  2. 【請求項2】 前記裏面に放熱用のフィンが設けられて
    いることを特徴とする請求項1記載の金属製瓦。
  3. 【請求項3】 前記脚片または前記フィンが、野地板の
    傾斜方向の空気の流れをできるだけ妨げないように設け
    られていることを特徴とする請求項1または2記載の金
    属製瓦。
  4. 【請求項4】 主体の表面が熱を吸収しやすい色になっ
    ていることを特徴とする請求項1、2または3記載の金
    属製瓦。
  5. 【請求項5】 前記野地板の傾斜方向に長尺になってい
    ることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の金
    属製瓦。
  6. 【請求項6】 材質がアルミニュームを主成分とするこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の金
    属製瓦。
  7. 【請求項7】 前記野地板の屋内に対応する部分の傾斜
    方向の下部と上部に天井裏の空間に連通する開口を形成
    したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または
    6記載の金属製瓦を使用した屋根構造。
  8. 【請求項8】 棟瓦の付近に斜め下向きの開口を構成し
    たことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6
    記載の金属製瓦を使用した屋根構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107327195A (zh) * 2017-07-07 2017-11-07 广东怡发门窗科技有限公司 一种阳光房
CN107327083A (zh) * 2017-07-07 2017-11-07 广东怡发门窗科技有限公司 一种散热、遮阳的金属瓦片及采用其的阳光房
JP2020193801A (ja) * 2014-03-07 2020-12-03 ジニアテック リミテッド 太陽熱ルーフィングシステム

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