JP2000239983A - 衝撃緩和品 - Google Patents

衝撃緩和品

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JP2000239983A JP11045898A JP4589899A JP2000239983A JP 2000239983 A JP2000239983 A JP 2000239983A JP 11045898 A JP11045898 A JP 11045898A JP 4589899 A JP4589899 A JP 4589899A JP 2000239983 A JP2000239983 A JP 2000239983A
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Keiko Takami
恵子 鷹見
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    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
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  • Emergency Lowering Means (AREA)
  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品が瞬間的に大きな衝撃を受けた時、その
衝撃を多段階的に緩和し、機能発揮後も充分な残存強度
を有する衝撃緩和品を提供する。 【解決手段】 製品と接続される相手とを接続する接続
部の一部又は全部が、あらかじめ任意に設定された荷重
が加わった時に破壊、伸長等の不可逆変形を行なう性質
を有し、かつ設定荷重を段階的に変えた複数種類の構成
材2,3,4で構成され、引張荷重が夫々の設定荷重を
超えた衝撃やそれに近い荷重(以下、衝撃)となった
時、複数の構成材2,3,4が多段階にわたって不可逆
変形を行なうことで衝撃を段階的に緩和し、機能発揮後
も充分な残存強度を有する衝撃緩和品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、航空機等
人員を乗せて移動する全ての移動体用のシートベルト
(以下シートベルト)、道路の路側等に設置されるガー
ドレール若しくはガードロープ、電柱、ビル建設現場、
斜面等高所のような墜落の危険のある場所で作業する人
達の為の命綱等の安全帯(以下命綱)、ペット等の引き
紐若しくはつなぎどめ紐、又は落下傘等に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来シートベルトは、通常時においては
人の動きに追随してウエビングが出入りしており、衝突
等によってシートベルトにあらかじめ設定された速度以
上の大きな引き出し速度が瞬間的に掛かった時、ウエビ
ングがシートベルトを着用している人を瞬時に拘束する
事によって、人がハンドル等のどこかへ衝突したり、シ
ートから放り出されたりする事によって生じる災害を極
めて高い確率で防止していたし、一部のシートベルトに
おいては、あらかじめ人の腰部等を移動出来ないように
固定して衝撃に備えていた。
【0003】道路の路側等に設置されるガードレールや
ガードロープにおいては、例えば道路上を走行する自動
車等が運転を誤って道路から飛び出してしまう事のない
ように、充分な強度を有する成形された鉄板又はワイヤ
等を適当な間隔で路側等の支柱に固定等しながら連結し
て用いていた。
【0004】電柱、ビル建設現場等高所のような墜落の
危険のある場所で用いられる命綱においては、作業中の
墜落等による衝撃を緩和する為、例えば細巾ベルトを幾
層かに折り畳み、それを熱収縮フィルム等で被覆してシ
ュリンクし、命綱と人体との間に装備しておいて、衝撃
が加わった時被覆したフィルムが裂け、折り畳まれた細
巾ベルトが引きずり出される事によって衝撃を緩和しよ
うとする商品が一部普及している。
【0005】ペット等の引き紐やつなぎどめ紐において
は、紐の一方端をペット側の首輪等に接続し、他方端を
飼い主が持つか、又は柱等に固定することにより、ペッ
トが自由に動き回る範囲を制限して、ペットや周囲への
安全を図っている。
【0006】落下傘においては、空中で傘が開いた際
に、傘部分と人体とを強固に繋ぐことにより、空気抵抗
を受けて落下速度が低減する傘により人を安全な速度で
地表まで落下させるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来のシート
ベルトは、人体の拘束度を高めるあまり、衝突等による
衝撃は緩和される事なくそのまま人体に伝えられ、シー
トベルトを構成するウエビングの幅が50mm以下と狭
い為にシートベルトを着用する人の身長や着用姿勢等に
よっては、ウエビングによる圧迫が原因とされる鎖骨骨
折、内臓破裂等の二次的な事故を引き起す事が多々あっ
た。
【0008】ガードレールやガードロープは、自動車等
が激突した際、ガードレールやガードロープが破壊又は
大きく変形して自動車等を支えきれない事のないよう
に、充分な強度を有する鉄等の金属材料で作成されてい
るのがほとんどである為、衝突の衝撃はほとんど緩和さ
れる事なく自動車等に伝えられ、自動車等の大破はもと
より、時として衝突の反動で自動車等が跳ね飛ばされる
等して道路の中央等思わぬ所へ移動してしまい、対向車
等を巻き込んだ大きな事故につながる場合があった。
【0009】命綱に備えられた従来型の衝撃緩和装置
は、衝撃荷重をフィルムが裂ける時点と折り畳まれた細
巾ベルトが出尽した時点の二回に分散する事によって衝
撃を緩和する事を目指しているが、この方法によると衝
撃荷重は最大二回に分散するに留まり、決して充分なも
のとはいいがたく、さらにフィルムの裂けを初回の衝撃
緩和に求めようとしているが、フィルムは耐候等の劣化
速度が速く、その破壊強度を始めとする諸性能は時を追
って変化しており、さらに軟質材料である為に、小さな
亀裂等の損傷の発生が避けがたく、信頼性に大きな問題
を残すものであった。
【0010】ペット等の引き紐やつなぎどめ紐において
は、衝撃緩和はほとんど考慮されておらず、ペット等が
何かに驚いて衝動的に駆け出そうとする際、首輪と紐と
の間に大きな衝撃荷重が発生し、ペット等に与える苦痛
はとても大きく、時として窒息、頸椎損傷等の悲劇を招
く事すらあり、昨近の動物愛護の風潮からしても、何等
かの対応は当然求められるものであった。
【0011】落下傘においては、傘を背負ったまま例え
ば航空機から機外に飛び出し、許される限り地表に近づ
いた地点で傘を開く事が、より正確に目標地点に到達す
る為に必要であるが、傘を閉じたまま滞空する距離が長
ければそれだけ落下速度は増し、傘が開いた時の衝撃は
大きくなり、人体への苦痛は多大のものがあるが、年々
スポーツとして競技人口のすそ野が広がり、女性や年長
者等比較的衝撃に対する抵抗力が弱い人達もどんどん参
加して来ている現況に鑑み、衝撃を緩和する事の必要性
は極めて高いものがあった。
【0012】そこでこの発明の課題は、製品が瞬間的に
大きな衝撃を受けた時、その衝撃をあらかじめ任意に設
定された回数と衝撃緩和率に基づき、多段階的に緩和す
る事を可能にし、機能発揮後も充分な残存強度を有し、
一部着脱を自在にした衝撃緩和品を提供する事にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1の発明は、シートベルト、ガードロープ、
命綱等の、用途又は用法上引張荷重が加えられる製品に
おいて、製品と接続、連結等(以下、接続)される相手
となる車両、人体、支柱等(以下、相手)とを接続する
接続部の一部又は全部が、あらかじめ任意に設定された
荷重が加わった時に破壊、伸長等の不可逆変形を行なう
性質を有し、かつ設定荷重を段階的に変えた複数種類の
構成材で構成され、引張荷重が夫々の設定荷重を超えた
衝撃やそれに近い荷重(以下、衝撃)となった時、複数
の構成材が多段階にわたって不可逆変形を行なうことで
衝撃を段階的に緩和し、機能発揮後も充分な残存強度を
有する衝撃緩和品である。
【0014】上記本発明においては、製品に加えられた
衝撃を、設定荷重を段階的に変えた複数種類の構成材に
より、多段階の不可逆変形による長期の引張荷重に分散
し、接続される相手への負担や損傷を軽減することが出
来、更に、機能発揮後も充分な残存強度を有することに
より、そのまま製品としての機能を損なわないものであ
る。
【0015】又、請求項2の発明は、上記構成材等衝撃
緩和品の一部又は全部が、衝撃緩和後も容易に取り替え
ができるように製品本体に対して着脱自在となっている
衝撃緩和品である。
【0016】上記発明においては、一旦衝撃を緩和した
製品であっても、構成材等衝撃緩和品の一部又は全部を
取り替えることにより元来の衝撃緩和機能を有する製品
を復活でき、製品をリサイクルしたり、又は製品を長期
に亘って使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参考にして説明する。
【0018】図1から図3は本発明の衝撃緩和品の一例
として、輪のように作成された衝撃緩和材を用いた場合
の作成手順の一例を示している。
【0019】図1は、あらかじめ任意に設定される破壊
の段階を一例として三段階に設定した衝撃緩和材を表わ
しているが、後述する図5及び図6で示す構成材2、
3、4を保護材5で被覆して衝撃緩和材の一例1として
おり、この例において各構成材2、3、4はあらかじめ
任意に設定されたそれぞれの荷重に負荷が達した時点で
次ぎ次ぎに破壊していき、その破壊の都度衝撃を段階的
に緩和する。
【0020】さらに詳細に説明すると、衝撃緩和品に加
わった衝撃はそのまま衝撃緩和材に伝達し、衝撃緩和材
は加えられた衝撃の荷重の大きさによって伸長する。こ
の時構成材2、3、4は同時に伸び始めるのであるが、
三種類の構成材はそれぞれあらかじめ設定されている破
壊強伸度が異なる為、伸度の小さい構成材すなわちこの
一例における構成材2が最初に衝撃の荷重を主として受
ける事になり、構成材2は抗張力を供なって伸長する事
によって衝撃を緩和しながら、あらかじめ任意に設定さ
れている荷重に達した時点で破壊する事によってさらに
衝撃を緩和する。構成材2が破壊した時点で衝撃の荷重
は次ぎに伸度の小さい構成材すなわちこの一例における
構成材3が主として受けるようになり、このような繰り
返しを衝撃緩和材の構成材の種類の数だけ繰り返す事に
よって衝撃は多段階に緩和される。
【0021】保護材5は、構成材2、3、4の保護及び
衝撃緩和材の整形等の役割を有するが、それ以外例えば
保護材5を構成材と同様な目的すなわちいずれかの段階
において保護材5が破壊して衝撃を緩和するように用い
る事は可能であり、又構成材が全て破壊された後の衝撃
緩和品の残存強度を確保する目的に用いる事も可能であ
る。
【0022】保護材5に残存強度を確保する目的を達成
させる為には、保護材5が順次伸びながら破壊していく
各構成材全ての伸びに構成材の性能に影響を与える事な
く柔かく追随して伸長し、しかも充分な残存強度を有す
る事が必要であるが、これは例えば保護材5を構成す
る、任意に設定された残存強度に対し充分な強度を有す
る材料構成の一部に、必要な伸びを有するゴム糸等のス
トレッチ素材を用いる事によって可能となる。
【0023】この場合三段階で破壊するように、三種類
の構成材を用いて輪のように作成され、保護材で被覆し
た衝撃緩和材を例にあげて説明しているが、破壊の段階
は三段階以外例えば十段階というように任意に設定する
事は可能であり、保護材を用いずに衝撃緩和材を作成す
る事は可能であるが、この場合衝撃緩和品に求められる
残存強度の確保は、例えば構成材の一部に残存強度確保
の目的で充分な強度を付与し、衝撃に対して破壊されな
いように作成する事等によって可能であり、この作成方
法は保護材に残存強度の確保を求めない衝撃緩和材の他
の作成例においても有効であるし、又、本発明の目的が
達せられるなら、輪以外の形状例えば直線状に複数の構
成材を配列して衝撃緩和材を作成する等いかなる形状に
よる事も可能である。
【0024】図1において輪のように作成された衝撃緩
和材の一例1は、図2において製品及び相手に接続する
為の接続部分となるアイ部6を両端に確保してつぶし折
りにされ、図3においてアイ部6以外の部分を衝撃緩和
品の保護、保形及び成形等の目的で、シュリンクチュー
ブ等7で被覆して衝撃緩和品8を作成しているが、本発
明の目的が達せられるなら例えば直線状に作成された衝
撃緩和材の両端に縫着又は接着等によってアイ部を作成
する事は可能であり、アイ部を設ける以外例えばフック
等の接続部品を取り付ける等、他のいかなる手段によっ
て製品及び相手との接続部分をなす事も可能であり、シ
ュリンクチューブ等7で被覆する以外例えば各構成材の
段階的な不可逆変形に影響を与えないように成形された
プラスチック又は金属等で衝撃緩和材を被う等、他のい
かなる材料や方法による事は可能であり、又図4で示す
ように、衝撃緩和材1又は衝撃緩和品8を各構成材の段
階的な不可逆変形に影響を与えないよう、破壊に到る迄
の荷伸曲線が構成材全ての破壊が完了する迄の荷伸曲線
の下に位置するように、例えば部分的に薄くする等によ
って強度的に弱い部分を作った材料、又は柔軟な材料等
を用いて成形された、プラスチック又は金属等9で被覆
する事は可能であり、シュリンクチューブ等7を用いず
に衝撃緩和品を作成する事も可能である。
【0025】この様にして作成された衝撃緩和品8の両
端の接続部分として、例えばシートベルトの着脱に用い
られるような充分な強度を有する差し込みバックル等既
知の手段を用いる事によって、衝撃緩和品8は製品と相
手との接続部として機能しながら例えば衝撃緩和の機能
発揮後等において自在に着脱する事が可能になる。
【0026】図5ないし図7は、輪のように作成された
衝撃緩和材の一例の内部構造を、あらかじめ任意に設定
される破壊の段階を一例として三段階に設定した衝撃緩
和材を用いて説明しているが、図5及び図6においては
同一の材料で出来た構成材を周長を変えて三層に分けて
用い衝撃緩和材の一例1を作成した例を、図5において
は幅方向の断面図で、図6において長さ方向の断面図で
それぞれ説明しており、図7においてはそれぞれ異なる
材料で出来た構成材の他の例として、伸度の異なる三種
類の構成材を同一の周長で用いて衝撃緩和材の他の例
1′を作成した例を、幅方向の断面図で説明している。
【0027】図5及び図6は、任意に設定されたそれぞ
れの段階毎の破壊強伸度とそれに到る迄の荷伸曲線に基
づく、例えば加熱セット等によって伸度を調節されたポ
リエステル長繊維等の繊維の、構成材に求められる各段
階毎の必要本数を、第一次破壊層を2に、第二次破壊層
を3に、第三次破壊層を4に、それぞれ周長を変えて保
護材5の中に巻き並べ、周長の短い順に三段階で破壊す
る衝撃緩和材の一例1としている。
【0028】図7は、任意に設定されたそれぞれの段階
毎の破壊強伸度とそれに到る迄の荷伸曲線に基づく、例
えば加熱セット等によって三種類の異なる伸度に調節さ
れたポリエステル長繊維等の繊維の、構成材に求められ
る各段階毎の必要本数を、第一次破壊層を10に、第二
次破壊層を11に、第三次破壊層を12に、それぞれ同
一の周長で保護材5の中に巻き並べ、伸度の小さい順に
三段階で破壊する衝撃緩和材の他の例1′としている。
【0029】この場合繊維を連続してそれぞれ保護材5
の中に巻き並べて衝撃緩和材を形成するように説明して
いるが、本発明の目的が達せられるなら例えば破壊層毎
別々に巻き並べられた繊維を、それぞれ破壊層別にフィ
ルム等で包むように被覆し、それを集合して、さらに保
護材5で被覆する等他のいかなる形状や方法による事は
可能であり、構成材として繊維以外、例えば繊維を用い
て作成された織物、ロープ等の紐状物、プラスチック
材、又は金属材等他のいかなる材料を用いたり、それら
を混用する事は可能であり、保護材5の形状も円筒状若
しくはそれ以外の形状の筒状に作成された織物又はプラ
スチック等、あるいは平状に作成された織物若しくはプ
ラスチック等を縫製若しくは接着等によって円筒状若し
くはそれ以外の形状の筒状に形成する等いかなる形状や
材料、又は方法による事も可能である。
【0030】図5ないし図7において図示するように、
破壊が段階的に進行する為には、各構成材の有する破壊
強度を、(構成材2)<(構成材3)<(構成材4)、
及び(構成材10)<(構成材11)<(構成材12)
のごとく序々に高く設定する事が一般的に必要である
が、衝撃荷重の値が小さく見込まれる場合等、時によっ
ては各構成材の有する破壊強度を、(構成材2)=(構
成材3)=(構成材4)、及び(構成材10)=(構成
材11)=(構成材12)とし、各構成材の伸度を変え
る事によって段階的な破壊を実現することは可能であ
る。
【0031】図8は、輪のように作成された衝撃緩和材
の構成材を作成する為の装置の一例を示しており、回転
軸14及び15を動力等で個別に又は連動して駆動させ
る事によって、それぞれ矢印Bの方向に速度を同調させ
て回転する構成材が重なり合う事によって周長に差異が
生じないようにガイドを目的とした例えば細かいスリッ
ト13が刻まれた、円柱状のローラ16及び17から構
成され、それぞれのローラの直径R及びローラ間の距離
Lは、各構成材に求められる周長に応じて任意に設定さ
れるが、距離Lは回転軸14ないし15を水平に移動さ
せる事によって変更する事が可能になっている。
【0032】衝撃緩和材の一例1を作成する手順の一例
を説明すると、最も周長の長い、この場合構成材4を定
められた周長で定められた回数図示するように巻き取
る。その後ローラ間の距離Lを次に周長の長い、この場
合構成材3の定められた周長に合うように設定し直し
て、構成材3を定められた回数図示するように巻き取
る。その後再びローラ間の距離Lを最も周長の短かい、
この場合構成材2の定められた周長に合うように設定し
直して、構成材2を定められた回数図示するように巻き
取るというように、構成材の周長の長い方から順に短か
い方を巻き取って行く事によって、希望する破壊条件を
各層別に実現した衝撃緩和材の一例1の構成材を完成す
るが、ローラ間の距離Lが大きくなり、2回のローラ1
6及び17間に生じる隙間が大きくなると、巻き取られ
る構成材が自重によって隙間に垂れてしまい、それによ
って構成材の周長に差異が生ずる危険が発生する場合が
あり、それを防止する為に2個のローラ16及び17間
の隙間に、距離Lの変化に応じて適切な長さを有する既
知のガイド板(図示せず)を設置する事は可能である。
【0033】この場合衝撃緩和材の一例1の構成材を例
にとって説明したが、例えば衝撃緩和材の他の例1′の
構成材のように、周長を変更せずに全ての構成材を巻き
取るような場合には、2個のローラ間の距離Lを変更す
る必要はないし、それぞれの構成材の巻き取り方にして
も、ここで説明した全ての構成材を周長の変更にかかわ
らず連続して巻き取って行く方法以外、例えば構成材の
種類が異なる毎に別々巻き取り、それらを集合して衝撃
緩和材を作成する等、各構成材が定められた周長で誤差
なく定められた回数巻き取られ、設計通りの衝撃緩和品
の構成材を成す事が出来れば、他のいかなる方法による
事も可能であり、直線状に作成された衝撃緩和材又は構
成材に織物を使用する等、構成材を巻き取る必要がない
場合には不用である。
【0034】図9ないし図11は、それぞれ本発明の衝
撃緩和品を用いた各製品の一例を示しているが、それぞ
れの製品において衝撃緩和品が有効にその機能を発揮す
る事が出来れば、各図において例として説明する以外他
のいかなる接続位置や接続方法及び形状による事は可能
である。
【0035】図9は命綱のベルト18とロープ又は細巾
ベルト等19の接続部に本発明の衝撃緩和品8を用いた
一例を示しており、ベルト18はバックル等20を介し
て作業者の腰部に巻かれて固定され、ロープ又は細巾ベ
ルト等19は先端にフック等を取り付けて梁又は親綱等
に接続される事によって作業者の墜落等の事故を防止す
る命綱となるが、衝撃緩和品8は作業者が墜落等によっ
て受けた衝撃を作業者の腰部間近にあって瞬時に多段階
的に緩和する事を可能にしている。
【0036】図10は主として自動車に用いられる3点
式シートベルトの車体内に格納された巻き取り装置23
から引き出されたウエビング21が車体22に接続され
る接続部に本発明の衝撃緩和品8を用いた一例を示して
おり、衝撃緩和品8は自動車等が衝突等によってシート
ベルトに掛かる大きな衝撃を乗員の間近にあって瞬時に
多段階的に緩和する事を可能にしている。
【0037】図11はガードロープのワイヤーロープ2
4が支柱25に保持等されて連結している、支柱25の
保持等部26に本発明の衝撃緩和品8を保持等させて、
その両端をワイヤーロープ24に接続する事によってワ
イヤーロープ24が連結されたガードロープが形成され
る一例を示しており、衝撃緩和品8は自動車等がガード
ロープに衝突した時にワイヤーロープ24に掛かる大き
な衝撃をワイヤーロープ24の連結部にあって瞬時に多
段階的に緩和する事を可能にしている。
【0038】
【実施例】以下本発明の実施例を命綱に用いられる衝撃
緩和品で説明する。
【0039】第一次破壊層として、加熱セットによって
伸度を調整されたポリエステル長繊維糸250Dを周長
220mmで8周巻き回して巻き取り、破断強度およそ
30kg破断伸度およそ15%の構成材を作成した。
【0040】第二次破壊層以降は、加熱セットによって
伸度を調整されたポリプロピレン長繊維糸340Dを周
長300mmで20回巻き回して巻き取り、破断強度お
よそ110kg破断伸度およそ25%の構成材を作成
し、そのまま周長が220mmに達する迄、周長を10
mmづつ短かくしながら一種類につきおよそ10kgづ
つ破断強度が減少するように巻き回し回数を比例的に減
少させて巻き取って七種類の破壊層を有する構成材を作
成した。
【0041】それぞれの構成材を、保護材として作成さ
れたポリエステルウーリー加工糸500D2本撚り糸4
30本とスパンデックス840Dにポリエステルウーリ
ー加工糸100Dをダブルカバーリングした糸を30本
経糸に用い、緯糸にはポリエステルウーリー加工糸50
0Dを単糸で用いた、幅50mm破断強度およそ1ト
ン、強度30kgでおよそ30%伸長し、破断伸度がお
よそ60%のテープで被覆して、テープの長さ方向すな
わち負荷を受ける部分のテープの接合部はおよそ800
kgの荷重に耐えるように縫合し、テープの幅方向の接
合部はストレッチミシン糸で縫合する事によって衝撃緩
和材を作成した。
【0042】衝撃緩和材を図2のごとくにつぶし折りに
し、両端に内径およそ10mmのアイ部が形成されるよ
うに70mmの長さに裁断されたシュリンクチューブに
挿通してシュリンクし、両端に接続部分としてのアイ部
を有し、直径およそ15mm長さおよそ100mmの、
衝撃を30kgから110kgの間で8段階に緩和し、
残存強度がおよそ800kgの衝撃緩和品を完成した。
【0043】
【発明の効果】本発明の衝撃緩和品は、衝撃の大きさや
速度等の多様な要求のほとんど全てに個別に対応して作
成する事が可能な為、ペット等小動物の暴走による衝撃
から大型トラックの激突による衝撃等巾広い衝撃緩和の
要求に充分な精度をもって適切にこたえる事が可能にな
る。
【0044】本発明の衝撃緩和品によって、従来シート
ベルトに時として発生していた衝突時のウエビングの締
めつけによる乗員の内蔵破裂等の二次的な事故はほとん
ど防止する事が可能であり、さらに本発明の衝撃緩和品
は構成材の選定によって破壊に到る迄の荷伸曲線を自由
に設定出来る為、例えば自動車等の大きさや衝撃緩和品
の設置場所等に応じて、衝撃緩和品が伸びた事によって
乗員が例えばハンドル等にぶつかる事等がないような個
別な設計が可能になる。
【0045】本発明の衝撃緩和品は衝撃を緩和する回数
を理論的にはほぼ無限に近く設定出来る為、例えば命綱
やシートベルトに用いた場合、衝撃は実にスムーズに緩
和されて行き、作業員や乗員等の身体的な損傷はもとよ
り、事故発生の際の心理的な動揺を抑える面でも有効な
役割りを果す事が可能になる。
【0046】ガードレールやガードロープに本発明の衝
撃緩和品を用いた場合、自動車等の衝突のエネルギーは
本発明の衝撃緩和品によってかなりの割合で吸収され、
自動車等が反動で跳ね飛ばされる様な事態はほとんど回
避する事が可能であり、さらには衝突事故そのものをも
軽微に抑える事が可能になる。
【0047】本発明の衝撃緩和品は構造的に作成費用が
安価に抑えられる特徴を有し、さらに本発明を製品と相
手との接続部に用いた場合、両端の接続部分に既知の着
脱可能な接続部品を取り付ける事によって、軽微な事故
等製品が未だ使用可能な状態下で衝撃緩和品が機能を果
してしまった様な時、製品全てを取り替える事なく衝撃
緩和品のみを取り替える事によって、再度使用を可能に
し、経済的な負担の軽減を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衝撃緩和材を示す図である。
【図2】衝撃緩和材にアイ部を確保した状態を示す図で
ある。
【図3】本発明の衝撃緩和品を示す図である。
【図4】本発明の衝撃緩和品の他の例を示す図である。
【図5】衝撃緩和材の一例の内部構造を示す幅方向断面
図である。
【図6】衝撃緩和材の一例の内部構造を示す長さ方向断
面図である。
【図7】衝撃緩和材の他の例の内部構造を示す幅方向断
面図である。
【図8】構成材作製装置の正面図及び平面図である。
【図9】本発明の衝撃緩和品を用いた命綱を示す図であ
る。
【図10】本発明の衝撃緩和品を用いた自動車のシート
ベルトを示す図である。
【図11】本発明の衝撃緩和品を用いたガードロープを
示す図である。
【符号の説明】
1 衝撃緩和材の一例 1′ 衝撃緩和材の他の例 2,3,4,10,11,12 構成材 5 保護材 6 アイ部 7 シュリンクチューブ 8 衝撃緩和品 9 金属 13 スリット 14,15 回転軸 16,17 ローラ 18 ベルト 19 細巾ベルト等 20 バックル等 21 ウエビング 22 車体 23 巻き取り装置 24 ワイヤーロープ 25 支柱 26 保持等部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートベルト、ガードロープ、命綱等
    の、用途又は用法上引張荷重が加えられる製品におい
    て、製品と接続、連結等(以下、接続)される相手とな
    る車両、人体、支柱等(以下、相手)とを接続する接続
    部の一部又は全部が、あらかじめ任意に設定された荷重
    が加わった時に破壊、伸長等の不可逆変形を行なう性質
    を有し、かつ設定荷重を段階的に変えた複数種類の構成
    材で構成され、引張荷重が夫々の設定荷重を超えた衝撃
    やそれに近い荷重(以下、衝撃)となった時、複数の構
    成材が多段階にわたって不可逆変形を行なうことで衝撃
    を段階的に緩和し、機能発揮後も充分な残存強度を有す
    ることを特徴とする衝撃緩和品。
  2. 【請求項2】 上記構成材等衝撃緩和品の一部又は全部
    が、衝撃緩和後も容易に取り替えができるように製品本
    体に対して着脱自在となっていることを特徴とする請求
    項1記載の衝撃緩和品。
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