JP2000239711A - 粉末冶金刃材の生産方法 - Google Patents
粉末冶金刃材の生産方法Info
- Publication number
- JP2000239711A JP2000239711A JP11084444A JP8444499A JP2000239711A JP 2000239711 A JP2000239711 A JP 2000239711A JP 11084444 A JP11084444 A JP 11084444A JP 8444499 A JP8444499 A JP 8444499A JP 2000239711 A JP2000239711 A JP 2000239711A
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- Japan
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- blade
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- sintered
- sintered body
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】非常に鋭利であり、かつ形態寸度が精密な態様
のため高級感あふれる刃物を低コストにおいて量産する
手段を提供する。 【解決手段】所定の焼結温度下で高い硬度の焼結体を得
る第一の粉末素材を成型型の刃部に装填するとともに、
焼結したときその焼結体の低い硬度になるような第二の
粉末素材を成型型の柄部に装填し、これら二種の粉末素
材を同時に成型焼結し、型から取り出した焼結体の所要
箇所に刃付加工及び必要な切削加工を施す。 【効果】鋭利で精密な高級な使用感をもつ刃物が低コス
トにおいて量産される。
のため高級感あふれる刃物を低コストにおいて量産する
手段を提供する。 【解決手段】所定の焼結温度下で高い硬度の焼結体を得
る第一の粉末素材を成型型の刃部に装填するとともに、
焼結したときその焼結体の低い硬度になるような第二の
粉末素材を成型型の柄部に装填し、これら二種の粉末素
材を同時に成型焼結し、型から取り出した焼結体の所要
箇所に刃付加工及び必要な切削加工を施す。 【効果】鋭利で精密な高級な使用感をもつ刃物が低コス
トにおいて量産される。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は第一に、ナイフ、カッタ
ー、包丁、鋏、カミソリその他各種の刃物に関する技術
分野に属するものである。本発明は第二に、粉末冶金に
関する技術分野に属するものである。本発明はさらに、
非常に鋭利でしかも細部の寸度が正確であることにより
高級感を与えるような刃物を比較的低コストにおいて生
産する刃物の新しい生産技術の分野に属するものであ
る。
ー、包丁、鋏、カミソリその他各種の刃物に関する技術
分野に属するものである。本発明は第二に、粉末冶金に
関する技術分野に属するものである。本発明はさらに、
非常に鋭利でしかも細部の寸度が正確であることにより
高級感を与えるような刃物を比較的低コストにおいて生
産する刃物の新しい生産技術の分野に属するものであ
る。
【0002】
【発明が解決すべき課題】従来、前記したような各種の
刃物は炭素鋼を素材とするものが最も多いのであるが、
近年は低炭素鋼に多量のニッケル及びクロームを配合し
たステンレス鋼製のものが普及するようになった。
刃物は炭素鋼を素材とするものが最も多いのであるが、
近年は低炭素鋼に多量のニッケル及びクロームを配合し
たステンレス鋼製のものが普及するようになった。
【0003】一方、近年の粉末冶金技術の進歩に伴い、
チタン合金粉末やジルコニアセラミック粉末を素材とす
る刃材も試作され、刃材として充分な硬度のものが得ら
れるのはもちろん、素材の配合如何により抗折力の大き
いものも得られることも実証されている。
チタン合金粉末やジルコニアセラミック粉末を素材とす
る刃材も試作され、刃材として充分な硬度のものが得ら
れるのはもちろん、素材の配合如何により抗折力の大き
いものも得られることも実証されている。
【0004】ところで、日常使用される刃物の刃材は、
一般に主として付刃加工により刃縁が形成されている刃
部と、その刃材を硬質木材などの素材からなる柄に鋲留
め固定するための孔を穿ち、又はジャックナイフ等のよ
うに、柄の素材に刃材を弾支させる凹凸を縁部に加工形
成する必要がある場合がある。ただし、刃材全体に関
し、この明細書中「柄部」というのは前記した「刃部」
以外の部分をいうので、あらかじめその部分に何らの加
工が施されない場合も含まれる。
一般に主として付刃加工により刃縁が形成されている刃
部と、その刃材を硬質木材などの素材からなる柄に鋲留
め固定するための孔を穿ち、又はジャックナイフ等のよ
うに、柄の素材に刃材を弾支させる凹凸を縁部に加工形
成する必要がある場合がある。ただし、刃材全体に関
し、この明細書中「柄部」というのは前記した「刃部」
以外の部分をいうので、あらかじめその部分に何らの加
工が施されない場合も含まれる。
【0005】さて、粉末冶金法に従えば、所望の焼結温
度に耐える一定組成の金属粉末又はセラミック粉末を成
型型に装入し、一定の成型圧力、一定の焼結温度の下に
処理を行うのであるから、前記したような柄部をもつ鋭
利な刃物を得るには、素材粉末として硬度の高い焼結体
が生じるようなものを選定する必要がある。ところが、
この場合は刃部と同様に柄部の硬度も高くなるので、柄
部に穿孔したり、凹凸部を設けたりするには、刃付加工
と同様又はそれ以上の膨大な手間が消費される。粉末冶
金法は目的物の成型をも伴う技術であるから、これを利
用し、あらかじめ、成型型の柄部の所定の位置に軸孔や
縁部の凹凸を設けておけば量産の障害となる前記の手間
が省けるように一応考えられるが、焼結時の粉末素材の
収縮率を一定に保つことは到底不可能であり、そのため
孔径や孔間隔のバラツキや凹凸形状の不正確さを生じる
ため、製品としての不良品が続出するに至る。
度に耐える一定組成の金属粉末又はセラミック粉末を成
型型に装入し、一定の成型圧力、一定の焼結温度の下に
処理を行うのであるから、前記したような柄部をもつ鋭
利な刃物を得るには、素材粉末として硬度の高い焼結体
が生じるようなものを選定する必要がある。ところが、
この場合は刃部と同様に柄部の硬度も高くなるので、柄
部に穿孔したり、凹凸部を設けたりするには、刃付加工
と同様又はそれ以上の膨大な手間が消費される。粉末冶
金法は目的物の成型をも伴う技術であるから、これを利
用し、あらかじめ、成型型の柄部の所定の位置に軸孔や
縁部の凹凸を設けておけば量産の障害となる前記の手間
が省けるように一応考えられるが、焼結時の粉末素材の
収縮率を一定に保つことは到底不可能であり、そのため
孔径や孔間隔のバラツキや凹凸形状の不正確さを生じる
ため、製品としての不良品が続出するに至る。
【0006】従って、各種刃物の刃材を生産するのに粉
末冶金法を採用しようとする場合において、前記した各
種の障害を克服し、刃物として最高の鋭利性をもち、か
つ各部の寸度その他刃物の全体として高い精密度が直感
されるような高級な刃材を量産する手段を提供すること
が本発明の解決すべき課題である。
末冶金法を採用しようとする場合において、前記した各
種の障害を克服し、刃物として最高の鋭利性をもち、か
つ各部の寸度その他刃物の全体として高い精密度が直感
されるような高級な刃材を量産する手段を提供すること
が本発明の解決すべき課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、実施例を図解した
図面を参照しつつ本発明方法を説明する。図1は本発明
方法により生産された折畳ナイフの刃材の例を示してい
る。図中符号11及び12はそれぞれこの刃材1の刃部
及び柄部を示している。刃部及び柄部の定義については
図面を参照しつつ本発明方法を説明する。図1は本発明
方法により生産された折畳ナイフの刃材の例を示してい
る。図中符号11及び12はそれぞれこの刃材1の刃部
及び柄部を示している。刃部及び柄部の定義については
【0004】の欄に記載した通りである。この刃材は粉
末冶金法により生産されるので、成型及び焼結の作業に
は雌型及び雄型が使用されるのであるが、図中これらの
成型型は図示されていない。
末冶金法により生産されるので、成型及び焼結の作業に
は雌型及び雄型が使用されるのであるが、図中これらの
成型型は図示されていない。
【0008】本発明方法によれば、第一の粉末素材及び
第二の粉末素材と名づける二種類の粉末素材を使用す
る。第一の粉末素材は所定の焼結温度下において高い硬
度の焼結物を得るための粉末素材で、例えば適当なチタ
ン合金粉やセラミック粉を用いることができる。第一の
粉末素材は成型用雌型の刃部11に対応する部分に装填
する。
第二の粉末素材と名づける二種類の粉末素材を使用す
る。第一の粉末素材は所定の焼結温度下において高い硬
度の焼結物を得るための粉末素材で、例えば適当なチタ
ン合金粉やセラミック粉を用いることができる。第一の
粉末素材は成型用雌型の刃部11に対応する部分に装填
する。
【0009】第二の粉末素材は第一の粉末素材とは異な
り、前記した焼結温度下で焼結したとき、その焼結体が
通常の金属切削加工をするのに適した低い硬度のものが
得られる必要がある。そして、この第二の粉末素材は前
記した柄部12に対応する雌型の部分に装填する。
り、前記した焼結温度下で焼結したとき、その焼結体が
通常の金属切削加工をするのに適した低い硬度のものが
得られる必要がある。そして、この第二の粉末素材は前
記した柄部12に対応する雌型の部分に装填する。
【0010】前記した雌型は、刃部11に対応する部分
と柄部12に対応する部分とが一体になっており、それ
らの二部分の間には障壁がないので、雌型に装入された
二種類の粉末素材は刃部11と柄部12の中間の位置に
おいて互いに混じり合う。図1中に示した鎖線Sは前記
した二種類の素材粉末が混じり合う大体の区域を示した
もので、必ずしも図示した鎖線のように直線状であると
は限らない。
と柄部12に対応する部分とが一体になっており、それ
らの二部分の間には障壁がないので、雌型に装入された
二種類の粉末素材は刃部11と柄部12の中間の位置に
おいて互いに混じり合う。図1中に示した鎖線Sは前記
した二種類の素材粉末が混じり合う大体の区域を示した
もので、必ずしも図示した鎖線のように直線状であると
は限らない。
【0011】以上のようにして二種類の素材粉末の装填
が終われば、これらの素材粉末を一定温度で成型焼結す
る。かくして、焼結体を型から取り出し、刃部11の所
望の縁部13に刃付加工を施す。柄部12には、所定の
正確な箇所に回転軸孔10、ネジ孔101,102を穿
ち、また、柄部12の縁部にはラック103や留溝10
4、丸底105のような凹凸の切削加工を施す。柄部1
2の焼結体は刃部11と比べて軟らかいので、短時間内
に所定の位置に精密に仕上げることができる。
が終われば、これらの素材粉末を一定温度で成型焼結す
る。かくして、焼結体を型から取り出し、刃部11の所
望の縁部13に刃付加工を施す。柄部12には、所定の
正確な箇所に回転軸孔10、ネジ孔101,102を穿
ち、また、柄部12の縁部にはラック103や留溝10
4、丸底105のような凹凸の切削加工を施す。柄部1
2の焼結体は刃部11と比べて軟らかいので、短時間内
に所定の位置に精密に仕上げることができる。
【0012】
【実施例】図1に示すのは本発明方法の一実施例により
製造された刃材である。図示の刃材1は図2に示す形状
の焼結体の刃部11の縁部13に付刃加工するととも
に、柄部12に軸孔10、ネジ孔101,102を穿
ち、ラック103、留溝104、丸底105などの凹凸
を普通の金属切削加工により仕上げてある。刃部の付刃
加工についてはダイヤモンド砥石により研削、研磨を行
っている。図2に示した焼結体を製造するにはこの形状
の焼結体に対応する成型型を用い、その雌型の刃部11
に第一の素材粉末を80g、柄部12に第二の素材粉末
30gを装填する。これらの素材粉末の組成はつぎの通
りである。 第一の素材粉末 第二の素材粉末 組成 Ti(100%) 粒径 150μm以下
製造された刃材である。図示の刃材1は図2に示す形状
の焼結体の刃部11の縁部13に付刃加工するととも
に、柄部12に軸孔10、ネジ孔101,102を穿
ち、ラック103、留溝104、丸底105などの凹凸
を普通の金属切削加工により仕上げてある。刃部の付刃
加工についてはダイヤモンド砥石により研削、研磨を行
っている。図2に示した焼結体を製造するにはこの形状
の焼結体に対応する成型型を用い、その雌型の刃部11
に第一の素材粉末を80g、柄部12に第二の素材粉末
30gを装填する。これらの素材粉末の組成はつぎの通
りである。 第一の素材粉末 第二の素材粉末 組成 Ti(100%) 粒径 150μm以下
【0013】
【発明の作用効果】本発明方法により生産される刃材
は、硬度の高い刃部と、材質が刃部よりも軟らかく、そ
のため回転軸孔や鋲留用の孔、ラックその他凹凸の形状
寸度が精密に設定形成できるような柄部とからなってお
り、しかも、この刃材の生産時において、混合粉材が焼
結作用により接続されるため、この接続部が刃材の他の
部分から分離するおそれは全くない。そのうえ、柄部の
支持機構の寸度形状が正確に保たれるので、量産性が高
く低コストであるのにかかわらず、最高に鋭利で高級感
あふれる刃物を市場に供給できる。
は、硬度の高い刃部と、材質が刃部よりも軟らかく、そ
のため回転軸孔や鋲留用の孔、ラックその他凹凸の形状
寸度が精密に設定形成できるような柄部とからなってお
り、しかも、この刃材の生産時において、混合粉材が焼
結作用により接続されるため、この接続部が刃材の他の
部分から分離するおそれは全くない。そのうえ、柄部の
支持機構の寸度形状が正確に保たれるので、量産性が高
く低コストであるのにかかわらず、最高に鋭利で高級感
あふれる刃物を市場に供給できる。
【図1】本発明方法の一実施例で製作した折畳ナイフ用
刃材の斜視図。
刃材の斜視図。
【図2】図1の刃材の製作過程における焼結体の平面
図。
図。
【図3】図1の刃材と同様方法で製作した調理用包丁の
刃材の斜視図。
刃材の斜視図。
1…………………………………刃材 11…………………………………刃部 12…………………………………柄部 13…………………………………縁部 10…………………………………軸孔 101,102………………………ねじ孔 103…………………………………ラック 104…………………………………留溝 105…………………………………丸底 106…………………………………留鋲孔 S…………………………………鎖線
Claims (1)
- 【請求項1】刃部と柄部が一体である刃材を粉末冶金法
により生産するための成型用雌型の前記刃部に対応する
部分に、所定の焼結温度下で高い硬度の焼結体を得る第
一の粉末素材を装填し、かつ前記焼結温度下で焼結した
とき、その焼結体が通常の金属切削加工するのに適した
低い硬度になるような第二の粉末素材を前記雌型の柄部
に対応する部分に装填し、しかる後この雌型および対応
する雄型を用い、前記第一の粉末素材及び第二の粉末素
材を同時に成型焼結し、ついでこの焼結体を成型型から
取り出し、刃部の所望の縁部に刃付加工を施すととも
に、柄部の所望箇所に所定の切削加工を施すことを特徴
とする粉末冶金刃材の生産方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11084444A JP2000239711A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 粉末冶金刃材の生産方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11084444A JP2000239711A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 粉末冶金刃材の生産方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000239711A true JP2000239711A (ja) | 2000-09-05 |
Family
ID=13830783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11084444A Pending JP2000239711A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 粉末冶金刃材の生産方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000239711A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100462191C (zh) * | 2007-04-13 | 2009-02-18 | 辽宁新华阳刃具复合材料有限公司 | 一种刃具用三层复合钢板的制造方法 |
CN100462192C (zh) * | 2007-04-13 | 2009-02-18 | 辽宁新华阳刃具复合材料有限公司 | 双复合刀刃的刃具钢板的制造方法 |
KR101703289B1 (ko) * | 2015-08-26 | 2017-02-09 | 황정호 | 문서 세단기용 커터의 제조방법 |
-
1999
- 1999-02-22 JP JP11084444A patent/JP2000239711A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100462191C (zh) * | 2007-04-13 | 2009-02-18 | 辽宁新华阳刃具复合材料有限公司 | 一种刃具用三层复合钢板的制造方法 |
CN100462192C (zh) * | 2007-04-13 | 2009-02-18 | 辽宁新华阳刃具复合材料有限公司 | 双复合刀刃的刃具钢板的制造方法 |
KR101703289B1 (ko) * | 2015-08-26 | 2017-02-09 | 황정호 | 문서 세단기용 커터의 제조방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050825 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051004 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060214 |