JP2000239081A - 緻密質焼結膜の作製方法 - Google Patents

緻密質焼結膜の作製方法

Info

Publication number
JP2000239081A
JP2000239081A JP11039133A JP3913399A JP2000239081A JP 2000239081 A JP2000239081 A JP 2000239081A JP 11039133 A JP11039133 A JP 11039133A JP 3913399 A JP3913399 A JP 3913399A JP 2000239081 A JP2000239081 A JP 2000239081A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
film
slurry
dense
sinterability
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11039133A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Hiwatari
研一 樋渡
Akira Ueno
晃 上野
Masanobu Aizawa
正信 相沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP11039133A priority Critical patent/JP2000239081A/ja
Priority to PCT/JP1999/002048 priority patent/WO1999054946A1/ja
Priority to US09/673,934 priority patent/US6692855B1/en
Priority to EP99913694A priority patent/EP1081778A4/en
Priority to AU31713/99A priority patent/AU3171399A/en
Publication of JP2000239081A publication Critical patent/JP2000239081A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ある程度緻密なセラミックス基体上に、セ
ラミックスヒータの導電層や、SOFC用のインターコ
ネクターなど、緻密さが要求される焼結膜の作製方法を
提供する。 【解決手段】 ある程度緻密なセラミック基体上に緻
密質焼結膜を形成する方法であって、焼結性の低い粉末
を有するスラリーと焼結性の高い粉末を有するスラリー
より成膜し焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックスヒー
タの導電層や、固体電解質型燃料電池(以下SOFCと
示す)用のインターコネクターなど、緻密さが要求され
る焼結膜の作製方法に関する。特には、1回焼成でも緻
密な薄膜が得られる緻密質焼結膜の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平4−248272号では、
La1-XCaXCr1-Y3組成(0<X≦0.4、0<Y
≦0.05)の粉体をスラリー化し、空気極上に塗布し
て焼成することによってインターコネクターの緻密膜を
形成するとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来提案されて
いる方法には次のような問題点がある。 (1)空気極上に塗布すると記載されているが、多孔質
な空気極上にカルシウムドープランタンクロマイトを直
接成膜し焼成すると焼結助剤となるカルシウムクロメイ
トが焼成時において液相であるため空気極内に拡散し、
緻密なランタンクロマイト膜は得られにくい。
【0004】(2)上記組成の粉末をスラリーコートし
てインターコネクターの緻密膜を形成すると記載されて
いるが、仮にカルシウムクロメイトの拡散が起こらない
にしても空気極上にスラリーを塗布するだけでは、粉末
の充填性が低いため緻密な膜は得られにくい。
【0005】本発明は、セラミックスヒータの導電層
や、SOFC用のインターコネクター膜など、緻密さが
求められる焼結膜の製造に適した緻密膜の作製方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的を解決させるためになされた本発明は、ある程度
緻密な基体上に緻密質焼結膜を形成する方法であって、
焼結性の低い粉末を有するスラリーと焼結性の高い粉末
を有するスラリーより成膜し焼成することとした。
【0007】ある程度緻密な基体上に緻密質焼結膜を形
成する方法であって、焼結性の低い粉末を有するスラリ
ーと焼結性の高い粉末を有するスラリーより成膜し焼成
することを設けたので、膜の剥離や焼成切れすることな
く所定の箇所に緻密質焼結膜を形成させることができる
ようになった。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、ある程度緻密な
セラミック基体上に成膜するとあるが、これは、ランタ
ンクロマイトの焼結助剤となる成分(Caドープではカ
ルシウムクロメイト、Srドープではストロンチウムク
ロメイト)が焼成時において液相となっているため、多
孔質基体上に直接成膜すると多孔質基体内に拡散するた
め緻密な膜を得ることができないためである。
【0009】ここで示すある程度緻密なセラミック基体
とは、ガス透過流束をQ(m3/m2・hr・atm)と
すると、Q≦50(m3/m2・hr・atm)のものを
指す。
【0010】本発明において、焼結性の低い粉末を有す
るスラリーと焼結性の高い粉末を有するスラリーより成
膜し焼成することが好ましい。この理由は、焼結性の低
い粉末のみでの成膜では緻密性の高い膜を得ることが困
難であるためで、また焼結性の高い粉末のみでの成膜で
は焼成後において膜の剥離や焼成切れを引き起こす可能
性があるからである。
【0011】本発明において、焼結性の低い粉末と焼結
性の高い粉末の組成については特に限定されるものでは
ない。同一組成であっても異なる組成であってもさらに
異なる材料であっても良い。例えば、同一組成の場合、
SrドープランタンクロマイトやCaドープランタンマ
ンガナイトなどの場合が考えられ、異なる組成の場合
は、La0.8Ca0.2CrO3とLa0.7Ca0.3CrO3
組み合わせやLa0.8Ca0.2CrO3と(La0.8Ca
0.2)(Cr0.9Cu0.1)O3の組み合わせなどが考えら
れ、異なる材料の場合、Caドープランタンクロマイト
とチタン酸カルシウムの組み合わせやCaドープランタ
ンクロマイトとCaドープランタンマンガナイトの組み
合わせなどが考えられる。
【0012】本発明において、焼結性の低い粉末と焼結
性の高い粉末が同一組成の場合は仮焼温度の高い粉末を
焼結性の低い粉末とし、異なる組成あるいは異なる材料
である場合はプレス体を作製し同一温度で焼成した場合
の収縮率の小さい方を焼結性の低い粉末とした。
【0013】本発明において、焼結性の低い粉末の仮焼
温度が1000〜1400℃であることが好ましい。こ
の理由は1000℃未満の仮焼粉末では焼結性が高すぎ
るため膜の剥離や焼成切れを引き起こす可能性があるた
めで、また1400℃越えでは焼結性が低く、緻密性の
高い膜が得られにくいためである。
【0014】本発明において、焼結性の低い粉末の平均
粒子径が0.1〜2μmであることが好ましい。この理
由は、2μmより大きい粒子であると緻密な膜が得られ
にくいためで、逆に0.1μm未満であると焼結性が向
上することによる膜の剥離や焼成切れを引き起こす恐れ
があるためである。
【0015】本発明において、焼結性の高い粉末の仮焼
温度が800〜1100℃であることが好ましい。この
理由は800℃未満であると焼結性が向上しすぎるため
膜の剥離や焼成切れを引き起こすためで、一方1100
℃より高いと焼結性が低いため緻密な膜が得られにくい
ためである。
【0016】本発明において、焼結性の高い粉末の平均
粒子径が0.1〜1μmであることが好ましい。この理
由は、1μmより大きい粒子であると緻密な膜が得られ
にくいためで、逆に0.1μm未満であると焼結性が向
上することによる膜の剥離や焼成切れを引き起こす恐れ
があるためである。
【0017】本発明の典型的な応用形態においては、多
孔質セラミック基体がSOFCの空気電極であり、ある
程度緻密なセラミック基体が同空気電極とインターコネ
クターの中間層(プリコート層)であり、ランタンクロ
マイト緻密薄膜がインターコネクターである。SOFC
のインターコネクターには以下のような特性が要求され
るが、本発明のランタンクロマイト緻密薄膜の形成方法
は、そのようなインターコネクターの形成方法として好
適である。 電気伝導性が高いこと。インターコネクターの役割は
固体電解質型燃料電池の単位セル間の電気的導通をとる
ことであるので最も基本的な要求事項である。電気伝導
性が低いと、インターコネクター内で電力の自己消費が
大きくなり、セルの発電効率が低下する。電気伝導率
は、成膜状態で10S・cm 1以上(より好ましくは
40S・cm 1以上)が要求される。 通気性が低いこと。インターコネクターの表裏面には
燃料ガス(H2、CO等)と酸化剤(空気等)が流れる
が、これらがインターコネクターを通って混じり合った
のではセルの発電性能が低下する。通気性は、0.01
(m3/m2・hr・atm)以下(より好ましくは0.
0001(m3/m2・hr・atm)以下)が要求され
る。 酸化・還元いずれにも耐久性があること。 熱膨張係数がYSZ(イットリア安定化ジルコニア)
等の他のセルの構成材と近似していること。 LaSrMnO3、LaCaMnO3のような空気電極
材およびYSZとの反応性が低いこと。 薄膜に成膜できること。インターコネクターには、そ
の厚み方向に電流が流れるので、薄い方が抵抗が少なく
なる。膜厚200μm以下が要求される。
【0018】本発明において、ランタンクロマイト粉末
スラリーを得るための水溶液は、以下を含むこととして
よい。 バインダー:PVA、EC(エチルセルロース)等。
その含有量は、溶剤100重量部に対して0.1〜10
重量部が好ましい。 難揮発性溶剤:α―テルピネオール等。その含有量
は、溶剤100重量部に対して10〜80重量部が好ま
しい。 溶媒:エタノール、2−プロパノール、メタノール
等。その含有量は、溶剤100重量部に対して20〜9
0重量部が好ましい。 分散剤:ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステ
ル、CTAB等。その含有量は、溶剤100重量部に対
して0.1〜4重量部が好ましい。 消泡剤:ソルビタンセスキオレエート等。その含有量
は、溶剤100重量部に対して0.1〜4重量部が好ま
しい。
【0019】本発明において、ランタンクロマイトへド
ープする物質については特に限定されるものではない。
Ca、Sr、Mg、Co、Cu、Zn、Ti、Li等を
採用できる。この中ではCaドープが低温で焼結可能な
ことから好ましい。
【0020】本発明においては、ランタンクロマイト粉
体の合成方法は特に限定されるものではない。共沈法、
粉末混合法、噴霧熱分解法、ゾルゲル法、蒸発乾固法等
を採用できる。この中では噴霧熱分解法が、組成の均一
性が高いこと、シリカ、鉄等の不純物の混入が少ないこ
と、作業工程が短い(コストが安い)こと等の観点から
好ましい。
【0021】
【実施例】実施例1:焼結性の低い粉末の仮焼温度の検
討 (1)ランタンクロマイト粉:硝酸ランタン水溶液、硝
酸クロム・九水和物および硝酸カルシウム・四水和物を
La0.8Ca0.2CrO3組成になるように秤量し硝酸塩
水溶液を作製した。硝酸塩水溶液を噴霧熱分解し、La
0.8Ca0.2CrO3粉の前駆体を作製した。
【0022】(2)焼結性の低い粉末の作製方法 噴霧熱分解で得られた前駆体を900〜1400℃で仮
焼した。仮焼粉末をさらにボールミルにて解砕し、平均
粒径1μmとした。(以下、A粉と示す)
【0023】(3)焼結性の高い粉末の作製方法 噴霧熱分解で得られた前駆体を900℃で仮焼した。仮
焼粉末をさらにボールミルにて解砕し、平均粒径0.5
μmとした。(以下、B粉と示す)
【0024】(4)スラリー溶液の作製 α-テルピネオール33部とエタノール100部とを混
合した後、バインダーとしてのエチルセルロースを1.
2部、分散剤としてのポリオキシエチレンアルキルリン
酸エステルを1部、消泡剤としてのソルビタンセスキオ
レエートを1部を添加・混合してスラリー溶液を得た。
【0025】(5)A粉末スラリーの作製 上記スラリー溶液100重量部に仮焼温度T1℃(90
0〜1500℃)のA粉末60重量部を混合し、スラリ
ーを作製した。
【0026】(6)B粉末スラリーの作製 上記スラリー溶液100重量部に仮焼温度900℃のB
粉末60重量部を混合し、スラリーを作製した。
【0027】(7)成膜 La0.8Sr0.2MnO3多孔質管上にガス透過流束Q=
40m3/m2・hr・atmのLa0.8Ca0.2MnO3
膜を成膜し、このLa0.8Ca0.2MnO3膜上に、La
0.8Ca0.2CrO3膜を表1に示すディッピング方法に
て成膜を行った。また、比較のためA粉末スラリーのみ
での成膜を行い、実施例1と比較検討した。
【0028】
【表1】
【0029】(8)成膜装置の概要 La0.8Ca0.2CrO3膜の成膜は図1に示す成膜装置
を用いて行った。成膜の概要について図1を参照しつつ
説明する。図1のディッピング装置1は、ディップ槽
2、減圧装置3および加圧装置4から構成される。ディ
ップ槽2は、比較的深さの浅い横長の槽5を有する。槽
5上には、蓋が着脱可能に装着される。槽5と蓋6との
間には、ディップ槽2内の気密性を確保するための手段
(パッキン等)が施されている。ディップ槽2内には、
スラリー7があるレベルまで満たされている。
【0030】ディップ槽2の槽底8上には、左右2個の
台9を介して、基体10が横に寝かされて置かれてい
る。基体10は、有底筒状をしており、左端が底部11
となっており、右端が開口端12となっている。開口端
13は、栓14で蓋をされている。栓14の中央部に
は、排気チューブ15が差し込まれている。この排気チ
ューブ15は、排気管路16を介して排気ポンプ17
(真空ポンプ)に接続されている。排気ポンプ17を運
転すると、基体10内の空気が排気チューブ15、排気
管路16を通り、ポンプ17出側の排気口18から排気
され、基体10内が減圧される。
【0031】加圧装置19は、加圧チューブ20、バル
ブ21、ガスボンベ22よりなる。バルブ21を開く
と、ガスボンベ22から窒素ガスが加圧チューブ20を
通ってディップ槽2内に送り込まれ、ディップ槽内を加
圧する。なお、蓋6と加圧チューブ20および排気管路
16との間も適当な手段でシールされている。
【0032】このようなディッピング装置1を用いて、
基体10に様々な圧力条件下でスラリーコートを施すこ
とができる。なお、この図に示す基体10は、円筒型固
体電解質燃料電池のセルである。置き台9,9‘と接触
する部分はスラリーコートできないが、その位置を否成
膜部とすれば問題ない。また、差圧装置は縦型でもよ
く、基体管は本体に保持される。この場合基体管を容器
内に置く際に置き台9、9’は不要となり、全面に成膜
が可能となる。
【0033】(9)成膜工程 図1に示すように容器にスラリーを入れ、その中にサン
プルを30秒間浸した。サンプルを取り出した後、室温
下で30分保持させた後、さらに100℃で1時間乾燥
させた。このディッピングおよび乾燥の工程を5回繰り
返した。ディッピング5回とは、表1の工程1〜5であ
る。なお、表1に示す差圧無し成膜とはサンプルをその
ままスラリーに浸す成膜法であり、差圧成膜(5at
m)ではチューブ内を真空引きしながらサンプルをスラ
リーに浸し、さらにスラリーの外側から4atmの圧力
差を加え合計5atmの差圧をサンプルに加えながら成
膜する方法である。
【0034】(10)焼成:1400℃で10時間の焼
成を行った。
【0035】(11)ガス透過流束測定 N2ガス、圧力差1atmの条件下でLa0.8Ca0.2
rO3膜のガス透過流束を測定し、La0.8Ca0.2Cr
3膜の緻密性を評価した。
【0036】(12)ガス透過性の結果 図2および表2にA粉末の仮焼温度とガス透過流束の関
係を示す。
【0037】
【表2】
【0038】実施例1では仮焼温度が900℃および1
500℃においてガス透過流束値が0.01より大きく
なっており、インターコネクターとして用いる場合10
00〜1400℃が望ましいことがわかった。また、比
較例と比較すると仮焼温度の低い条件ではそれほど差は
認められないが仮焼温度が1100℃より高くなるとガ
ス透過の値に大差が認められ、A粉末のみの成膜では膜
の緻密性の確保は難しいことがわかった。
【0039】実施例2:焼結性の高い粉末の仮焼温度の
検討 (1)A粉末スラリーの作製 A粉末として仮焼温度1200℃の平均粒径1μm粉末
を用いて実施例1と同様の条件でスラリーを作製した。
【0040】(2)B粉末スラリーの作製 B粉末として仮焼温度T2(700〜1200℃)の平
均粒径0.5μm粉末を実施例1と同様の条件でスラリ
ーを作製した。
【0041】(3)成膜 La0.8Sr0.2MnO3多孔質管上にガス透過流束Q=
40m3/m2・hr・atmのLa0.8Ca0.2MnO3
膜を成膜し、このLa0.8Ca0.2MnO3膜上に、La
0.8Ca0.2CrO3膜を表1に示すディッピング方法に
て成膜を行った。また、比較のためB粉末スラリーのみ
での成膜を行い、実施例2と比較検討した。実施例1と
同様膜のガス透過性から評価した。
【0042】(4)ガス透過性の評価 図3および表3にB粉末の仮焼温度とガス透過流束の関
係を示す。
【0043】
【表3】
【0044】実施例2では仮焼温度が700℃および1
200℃においてガス透過流束値が0.01より大きく
なっており、インターコネクターとして用いる場合80
0〜1100℃が望ましいことがわかった。また、比較
例と比較すると仮焼温度が900〜1000℃程度では
それほど大きな差は認められないがこの範囲以外の仮焼
温度であるとガス透過の値に大差が認められ、B粉末の
みの成膜では膜の緻密性の確保は難しいことがわかっ
た。
【0045】実施例3:A粉末の粒径効果 (1)成膜 仮焼温度1200℃のA粉を粉砕・分級し、平均粒径
(0.05〜5μm)の粉末を作製した。B粉について
は、仮焼温度900℃で平均粒径0.5μmの粉末と
し、各々実施例1と同様のスラリー条件および成膜条件
にてLa0.8Ca0.2CrO3膜を作製した。La0.8Ca
0.2CrO3膜のガス透過性から粒径の効果を検討した。
【0046】(2)ガス透過流束の評価 図4および表4にA粉末の平均粒径とガス透過流束の関
係を示す。
【0047】
【表4】
【0048】平均粒径が0.1〜2μmの範囲であると
ガス透過流束値が0.01より小さくなっており、イン
ターコネクターとして要求される緻密性を確保できてい
るが平均粒径が0.1μm未満または2μmより大きい
とガス透過流束値が0.01を上回っており、インター
コネクターとして要求される緻密性の確保が難しいこと
がわかった。
【0049】実施例4:B粉末の粒径効果 (1)成膜 仮焼温度900℃のA粉を粉砕・分級し、平均粒径
(0.05〜3μm)の粉末を作製した。A粉について
は、仮焼温度1200℃で平均粒径1μmの粉末とし、
各々実施例1と同様のスラリー条件および成膜条件にて
La0.8Ca0.2CrO3膜を作製した。実施例1と同
様、La0.8Ca0.2CrO3膜のガス透過性から粒径の
効果を検討した。
【0050】(2)ガス透過性の評価 図5および表5にB粉末の平均粒径とガス透過流束の関
係を示す。
【0051】
【表5】
【0052】平均粒径が0.1〜1μmの範囲であると
ガス透過流束値が0.01より小さくなっており、イン
ターコネクターとして要求される緻密性を確保できてい
るが平均粒径が0.1μm未満または1μmより大きい
とガス透過流束値が0.01を上回っており、インター
コネクターとして要求される緻密性の確保が難しいこと
がわかった。
【0053】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明によれば、比
較的簡便で安価な成膜法である湿式法によってきわめて
緻密な焼結膜を作製することができる。特には、ランタ
ンクロマイトのような難焼結性の材料の緻密質焼結膜の
作製に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のディッピング装置を説明す
る図
【図2】本発明の実施例1と比較例1のガス透過流束の
関係を説明する図
【図3】本発明の実施例2と比較例2のガス透過流束の
関係を説明する図
【図4】本発明の実施例3におけるA粉末の平均粒径と
ガス透過流束の関係を説明する図
【図5】本発明の実施例4におけるB粉末の平均粒径と
ガス透過流束の関係を説明する図
【符号の説明】
1 ディッピング装置 2 ディップ槽 3 減圧装置 4 加圧装置 5 槽 6 蓋 7 スラリー 8 槽底 9 台 10 基体 11 底部 12 開口端 14 栓 15 排気チューブ 16 排気管路 17 排気ポンプ 18 排気口 20 加圧チューブ 21 バルブ 22 ガスボンベ
フロントページの続き Fターム(参考) 5H026 AA06 BB00 BB01 BB04 BB08 CX04 EE13 HH01 HH08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある程度緻密なセラミック基体上に緻密
    質焼結膜を形成する方法であって、焼結性の低い粉末を
    有するスラリーと焼結性の高い粉末を有するスラリーよ
    り成膜し焼成することを特徴とする緻密質焼結膜の作製
    方法。
  2. 【請求項2】 上記焼結性の低い粉末において、この粉
    末の仮焼温度が1000〜1400℃であることを特徴
    とする請求項1記載の緻密質焼結膜の作製方法。
  3. 【請求項3】 上記焼結性の低い粉末において、この粉
    末の平均粒子径が0.1〜2μmである請求項1、2い
    ずれかに記載の緻密質焼結膜の作製方法。
  4. 【請求項4】 上記焼結性の高い粉末において、この粉
    末の仮焼温度が800〜1100℃であることを特徴と
    する請求項1〜3いずれかに記載の緻密質焼結膜の作製
    方法。
  5. 【請求項5】 上記焼結性の高い粉末において、この粉
    末の平均粒子径が0.1〜1μmであることを特徴とす
    る請求項1〜4いずれかに記載の緻密質焼結膜の作製方
    法。
  6. 【請求項6】 上記ある程度緻密な基体がストロンチウ
    ムドープランタンマンガナイト(LSM)製またはカル
    シウムドープランタンマンガナイト(LCM)製の固体
    電解質型燃料電池の空気極とインターコネクターの中間
    層であり、上記膜物質がランタンクロマイトのインター
    コネクターである請求項1記載の緻密質焼結膜の作製方
    法。
JP11039133A 1998-04-21 1999-02-17 緻密質焼結膜の作製方法 Pending JP2000239081A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11039133A JP2000239081A (ja) 1999-02-17 1999-02-17 緻密質焼結膜の作製方法
PCT/JP1999/002048 WO1999054946A1 (fr) 1998-04-21 1999-04-19 Pile a electrolyte solide et son procede de production
US09/673,934 US6692855B1 (en) 1998-04-21 1999-04-19 Solid electrolyte type fuel cell and method of producing the same
EP99913694A EP1081778A4 (en) 1998-04-21 1999-04-19 SOLID FUEL CELL WITH SOLID ELECTROLYTES AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
AU31713/99A AU3171399A (en) 1998-04-21 1999-04-19 Solid electrolyte fuel cell and method of producing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11039133A JP2000239081A (ja) 1999-02-17 1999-02-17 緻密質焼結膜の作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000239081A true JP2000239081A (ja) 2000-09-05

Family

ID=12544618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11039133A Pending JP2000239081A (ja) 1998-04-21 1999-02-17 緻密質焼結膜の作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000239081A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003346820A (ja) * 2002-05-30 2003-12-05 Sulzer Hexis Ag インクの製造方法
JP5856348B1 (ja) * 2014-12-26 2016-02-09 日本碍子株式会社 インターコネクタ材料
JP5885877B1 (ja) * 2014-12-26 2016-03-16 日本碍子株式会社 インターコネクタ材料

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003346820A (ja) * 2002-05-30 2003-12-05 Sulzer Hexis Ag インクの製造方法
JP4603773B2 (ja) * 2002-05-30 2010-12-22 ヘクシス アクチェンゲゼルシャフト インクの製造方法
JP5856348B1 (ja) * 2014-12-26 2016-02-09 日本碍子株式会社 インターコネクタ材料
JP5885877B1 (ja) * 2014-12-26 2016-03-16 日本碍子株式会社 インターコネクタ材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Fabbri et al. High-performance composite cathodes with tailored mixed conductivity for intermediate temperature solid oxide fuel cells using proton conducting electrolytes
Moon et al. Development of IT-SOFC unit cells with anode-supported thin electrolytes via tape casting and co-firing
US5342703A (en) Solid electrolyte type fuel cell and method for producing the same
JP2572883B2 (ja) 固体電解質膜及びこれを有する固体電解質型燃料電池、並びにこれらの製造方法
Park et al. Fabrication and Characterization of High‐Conductivity Bilayer Electrolytes for Intermediate‐Temperature Solid Oxide Fuel Cells
CA2961710C (en) Electrochemical element, solid oxide fuel cell, and methods for producing the same
JP5552222B2 (ja) セラミック層の加工法及び加工物品
US20060280864A1 (en) Method for electrode deposition for solid oxide fuel cells
JP4383092B2 (ja) 電気化学素子
Itagaki et al. Anode-supported SOFC with thin film of proton-conducting BaCe0. 8Y0. 2O3− α by electrophoretic deposition
Hongyan et al. Preparation and characterization of La0. 8Sr0. 04Ca0. 16Co0. 6Fe0. 4O3-δ-La0. 9Sr0. 1 Ga0. 8Mg0. 2O3 composite cathode thin film for SOFC by slurry spin coating
JP3661676B2 (ja) 固体電解質型燃料電池
JPH1021935A (ja) 固体電解質型燃料電池
Huang et al. Performance of Ni/ScSZ cermet anode modified by coating with Gd0. 2Ce0. 8O2 for a SOFC
JP2000239081A (ja) 緻密質焼結膜の作製方法
JPH11343185A (ja) 緻密質焼結膜の作製方法
CN106558716B (zh) 一种新型固体氧化物燃料电池阻挡层及其制备方法
JP2000044245A (ja) Lscm/ysz複合粉末の製造方法、およびそれを用いた固体電解質型燃料電池の製造方法
JP3339299B2 (ja) ランタンクロマイト緻密薄膜の形成方法
JP2848551B2 (ja) 固体電解質型燃料電池の電解質膜製造方法
JP2001118590A (ja) 高導電性固体電解質膜及びその製造方法
JP2003092113A (ja) 固体電解質型燃料電池燃料極膜およびその製造方法
JP2000086342A (ja) 固体電解質材料の製造方法及びそれを用いた固体電解質膜の製造方法
JP2000290065A (ja) 緻密質焼結膜および作製方法およびそれを用いた固体電解質型燃料電池用インターコネクター。
JPH1064565A (ja) 固体電解質型燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060411

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060822