JP2000238697A - ヘリコプタブレード用翼型およびヘリコプタブレード - Google Patents
ヘリコプタブレード用翼型およびヘリコプタブレードInfo
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Abstract
大揚力係数Clmaxが大きく、かつ騒音レベルの低減
化が図られ、さらにピッチングモーメントも低減化でき
るヘリコプタブレード用翼型およびヘリコプタブレード
を提供する。 【解決手段】 翼型の上面および下面が下記の座標系に
よって定義される。 【表1】
Description
ド用翼型およびヘリコプタブレードに関する。
(特開平10−226397号)において最大揚力係数
Clmaxおよび揚抗比が大きく、かつ騒音レベルの低
減化が図られたAK100D翼型を提案している。
先行技術として、特開昭50−102099号、特開昭
59−134096号、特開昭63−64894号、特
公昭62−34600号、特願平8−52121号など
がある。
揚力特性、抗力特性および揚抗特性、特に低速での揚力
特性に優れ、低騒音化を実現できる優れた翼型である
が、マッハ数M=0.5〜0.6の中速域での最大揚力
係数が小さくなる傾向がある。
Ωで回転するヘリコプタが飛行速度Vで前進する場合、
ロータ回転速度および飛行速度Vが加算された状態にな
る前進側ブレードと、ロータ回転速度に対して飛行速度
Vが減算された状態になる後退側ブレードとでは対気速
度が大きく相違する。このようにヘリコプタブレードの
作動領域は低速から高速域まで広範囲に変化するため、
ロータ全体の性能向上を図るには広い速度域において揚
力特性を向上させる必要がある。
い速度域において最大揚力係数Clmaxが大きく、か
つ騒音レベルの低減化が図られるヘリコプタブレード用
翼型およびヘリコプタブレードを提供することである。
る広い速度域において最大揚力係数Clmaxが大き
く、かつ騒音レベルの低減化が図られ、しかも翼型の空
力中心の周りに発生するピッチングモーメントを低減化
できるヘリコプタブレード用翼型およびヘリコプタブレ
ードを提供することである。
よび下面が下記の座標系によって実質的に定義され、翼
型の前縁形状が下記の前縁半径および円中心によって実
質的に定義された厚み比10%の翼型を基準(以下、A
K100Gと称する)として、該上面座標および下面座
標の各数値に関して±3%の誤差範囲内にあるヘリコプ
タブレード用翼型である。 X/C Yup/C Ylow/C 0.00000 0.00000 0.00000 0.00100 0.00511 -0.00584 0.00250 0.00843 -0.00813 0.00500 0.01218 -0.01014 0.00750 0.01505 -0.01136 0.01000 0.01747 -0.01218 0.01250 0.01959 -0.01277 0.01500 0.02150 -0.01328 0.01750 0.02325 -0.01375 0.02000 0.02487 -0.01415 0.02500 0.02780 -0.01483 0.05000 0.03891 -0.01714 0.07500 0.04682 -0.01862 0.10000 0.05291 -0.01979 0.15000 0.06152 -0.02206 0.20000 0.06666 -0.02470 0.25000 0.06892 -0.02729 0.30000 0.06895 -0.02949 0.35000 0.06841 -0.03109 0.40000 0.06744 -0.03211 0.45000 0.06568 -0.03270 0.50000 0.06301 -0.03272 0.55000 0.05943 -0.03211 0.60000 0.05498 -0.03084 0.65000 0.04968 -0.02883 0.70000 0.04349 -0.02600 0.75000 0.03649 -0.02237 0.80000 0.02886 -0.01794 0.85000 0.02087 -0.01315 0.90000 0.01279 -0.00777 0.95000 0.00538 -0.00304 1.00000 0.00236 -0.00095 前縁半径 r/C=0.0096 円中心 X/C=0.0097, Y/C=-0.0018 ここに、Xは翼型の翼弦線に沿って前縁から後縁に向う
距離、Cは翼型断面の翼弦方向の長さ、Yupは翼弦線
から上面までの距離、Ylowは翼弦線から下面までの
距離、rは前縁半径である。
称翼(たとえば、NACA0010)と比べて、前縁上
面コンター、前縁半径およびキャンバラインを最適化し
ているため、翼型の上面における圧力分布が平坦化さ
れ、従来と比べて、主ロータ回転音の騒音レベルを数d
B程度低減でき、しかも、最大揚力係数Clmaxが大
きく向上する。
AK100D翼型と比べて広い速度域において最大揚力
係数Clmaxの向上を実現できる。そのためヘリコプ
タブレードの作動領域を拡大でき、ヘリコプタの飛行性
能が向上する。特に、中速度域での最大揚力係数Clm
axが向上することによって、ヘリコプタのホバーリン
グ性能が大幅に向上する。
して、翼型の厚み比8〜15%の範囲で定義される翼型
であって、該上面座標および下面座標の各数値に関して
±3%の誤差範囲内にあるヘリコプタブレード用翼型で
ある。
0G翼型を基準として、Yup/CおよびYlow/C
の各数値に対して、全ての翼弦線X/Cにわたって8/
10を乗算することによって、厚み比8%のAK080
G翼型が得られ、一方、15/10を乗算することによ
って、厚み比15%のAK150G翼型が得られる。し
たがって、基準翼型(AK100G)に対して、一定の
比率で乗算して得られた厚み比8〜15%の範囲内にあ
る翼型は、同様な効果を達成できる。
して、翼型後縁において翼弦線に対して後縁上げ方向に
0°〜5°の範囲のタブ角で翼弦長の5%〜10%の後
縁タブが付加され(以下、この後縁タブ付翼型をAK1
00G−TABと称する)、該上面座標および下面座標
の各数値に関して±3%の誤差範囲内にあるヘリコプタ
ブレード用翼型である。
の縮小率を乗算し、任意の厚みの後縁タブを付加するこ
とによって、所定の後縁タブ長さの翼型が得られる。
ブ角かつ所定長さのタブを付加することによって、AK
100G翼型の優れた特性を保持しつつ、ピッチングモ
ーメントCmを低減化できる。また後縁タブを0°〜5
°(後縁上げ方向)の範囲で傾けることによって、その
タブ角に応じたピッチングモーメント低減効果を得るこ
とができる。また後縁タブ長が翼弦長の5〜10%の範
囲内にある翼型は、そのタブ長に応じたピッチングモー
メント低減効果を得ることができる。
を基準として、翼型の厚み比8〜15%の範囲で定義さ
れる翼型であって、該上面座標および下面座標の各数値
に関して±3%の誤差範囲内にあるヘリコプタブレード
用翼型である。
0G−TAB翼型を基準として、Yup/CおよびYl
ow/Cの各数値に対して、全ての翼弦線X/Cにわた
って8/10を乗算することによって、厚み比8%のA
K080G−TAB翼型が得られ、一方、15/10を
乗算することによって、厚み比15%のAK150G−
TAB翼型が得られる。したがって、基準翼型(AK1
00G−TAB)に対して、一定の比率で乗算して得ら
れた厚み比8〜15%の範囲内にある翼型は、同様な効
果を達成できる。
K100G−TAB翼型を基準として、翼型の厚み比8
〜15%の範囲で定義される翼型を用いて、厚み比がス
パン方向に変化するように形成されたことを特徴とする
ヘリコプタブレードである。
部にかけて、比較的厚み比の大きい翼型、たとえばAK
120G翼型を配置し、ブレード先端部には比較的厚み
比の小さい翼型、たとえばAK100G翼型を配置する
ことによって、低速域から高速域まで広い速度範囲でヘ
リコプタブレード全体としての最大揚力係数Clmax
を向上させることができる。そのため、ヘリコプタブレ
ードの作動領域を拡大でき、ヘリコプタの飛行性能が向
上する。
を示すグラフであり、図1はAK100G翼型、図2は
AK080G翼型、図3はAK150G翼型、図4はA
K100G−TAB翼型(後縁タブ角1°、後縁タブ長
5%翼弦長)を示す。
翼(たとえば、NACA0010)と比べて、前縁上面
コンター、前縁半径およびキャンバラインの最適化を図
ることによって、翼型の上面における圧力分布、特に前
縁付近で圧力ピークが抑制されて、全体の圧力分布が平
坦化される。そのため、従来と比べて、主ロータ回転音
の騒音レベルを数dB程度低減できる。
型と比べて広い速度域において最大揚力係数Clmax
の向上を実現できる。そのためヘリコプタブレードの作
動領域を拡大でき、ヘリコプタの飛行性能が向上する。
特に、中速度域での最大揚力係数Clmaxが向上する
ことによって、ヘリコプタのホバーリング性能が大幅に
向上する。
lmax特性を示すグラフであり、図5(a)は厚み比
10%の翼型、図5(b)は厚み比12%の翼型を示
す。横軸はマッハ数M(対気速度)、縦軸は最大揚力係
数Clmaxである。
合、飛行速度Vが加算される前進側ブレード先端ではマ
ッハ数Mは約0.85に達し、飛行速度Vが減算される
後退側ブレード先端ではマッハ数Mは約0.3程度にな
り、飛行方向と平行に位置するアジマス角Ψ=0°およ
び180°では飛行速度Vに依存しないホバーリング状
態となり、マッハ数Mは約0.6になる。また、ヘリコ
プタが空中で静止するホバーリング飛行では飛行速度V
=0となるため、任意のアジマス角Ψにおいてマッハ数
Mは約0.6になる。
示し、白四角マーク□は本発明のAK100G翼型であ
る、他は比較対象の翼型で、白丸マーク○はAK100
D翼型、白三角マーク△はV23010翼型(厚み比1
0%)である。
に比べて本出願人が既に提案したAK100D翼型は、
低マッハ数と高マッハ数の領域において最大揚力係数C
lmaxが向上している。しかし、マッハ数M0.5〜
0.7付近の中速域でのClmaxの向上があまり大き
くない。これに対して、本発明に係るAK100G翼型
は、マッハ数M0.4で僅かに凹みがあるものの、マッ
ハ数M0.5〜0.9の中高速域でのClmaxが大幅
に向上していることが判る。
示し、黒四角マーク■は本発明のAK120G翼型であ
る。他は比較対象の翼型で、白逆三角マーク▽はV23
012翼型(厚み比12%)、黒菱形マーク◆はNAC
A0012翼型(厚み比12%)である。
やNACA0012翼型に比べて、本発明に係るAK1
20G翼型は、全マッハ領域において最大揚力係数Cl
maxが向上している。特に、マッハ数M0.3〜0.
5の低速域でも優れている。
比べ、マッハ数0.5での最大揚力係数Clmaxは同
程度であるが、マッハ数0.6以上ではより優れた最大
揚力係数Clmaxを示す。
数があまり高くならないブレード根元部から中央部にか
けての翼型として好適となり、AK100G翼型は、中
高速性能に優れるため、ブレード先端部の翼型として好
適になる。
グラフである。横軸はマッハ数M(対気速度)、縦軸は
抗力係数Cd0 (揚力係数Cl=0のときの抗力係数C
d)である。ブレードの評価パラメータの1つである抗
力発散マッハ数Mddは、抗力係数Cdの増分ΔCdを
マッハ数の増分ΔMで除算した値ΔCd/ΔMが0.1
になるときのマッハ数で定義される。
100D翼型の抗力特性はほぼ一致しており、抗力発散
マッハ数Mdd=0.83と優れた数値が得られている
ことが判る。
メント特性を示すグラフである。横軸はマッハ数M(対
気速度)、縦軸はCm0 (揚力係数Cl=0のときのピ
ッチングモーメント係数Cm)である。各グラフは、A
K100Gと、後縁タブが翼弦長の5%でタブ角が翼弦
線と平行であるAK100G−TAB5%、後縁タブが
翼弦長の5%でタブ角度が翼弦線に対して後縁上げ方向
に1°であるAK100G−TAB5%−1DEGと、
後縁タブが翼弦長の5%でタブ角度が翼弦線に対して後
縁上げ方向に2°であるAK100G−TAB5%−2
DEGとにそれぞれ対応している。
中心の周りに前縁を上下させる方向に作用するモーメン
トである。ピッチングモーメントCmが大きくなると、
ブレードの捩り変形に影響し、操縦特性を悪化させ、操
縦系統(たとえば、アクチュエータ、スワッシュプレー
ト等)で支えるべき荷重も増加するため、システムの大
型化、重量化をもたらす。したがって、ピッチングモー
メントCmはゼロに近いほど優れたブレードとされる。
0G翼型のCmは−0.02前後の数値を示すが、後縁
タブを付加することによってピッチングモーメントCm
は減少し、さらに後縁上げ方向に所定のタブ角度を付与
することによってピッチングモーメントCmはより減少
し、タブ角度2°でほぼゼロにできることが判る。
係を示すグラフであり、図8(a)はホバーリング時、
図8(b)は水平飛行時を示す。横軸はマッハ数M(対
気速度)、縦軸は揚力係数Clである。
上の揚力分布と翼型性能の関係を示している。ホバーリ
ング時には飛行速度V=0となり、マッハ数Mはブレー
ド回転半径に比例するため、ブレード先端部のマッハ数
Mを約0.62として、ブレード根元からの回転半径r
をブレード全長Rで規格化した規格化回転半径r/Rを
横軸と併記している。
=0.3〜0.8)ではほぼ平坦な揚力係数Clを示
し、ブレード先端から少し根元側で揚力係数Clがピー
クとなる。また推力が増加するにつれて、ブレード上の
揚力は増加し、揚力係数Clのピークも増大する。この
ブレードの揚力係数Clのピークが翼型の最大揚力係数
Clmaxを超えると失速が始まるため、これを絶対に
防止する必要があるとともに、このClmax以下の領
域でしかヘリコプタは飛行することができない。AK1
00D翼型のClmax特性は、上述したように、低速
域および高速域でのClmaxは向上しているが、マッ
ハ数M0.5〜0.7の中速域でのClmaxが低い傾
向があるため、推力が増加するにつれて、マッハ数M
0.5〜0.6付近のブレード上の揚力が翼型のClm
axを超える可能性がある。これに対して、本発明に係
るAK100G翼型は、マッハ数M0.5〜0.9の中
高速域でのClmaxが優れているため、揚力係数Cl
のピーク値とClmaxとの間にかなり余裕が生まれ
る。この推力増加に対する翼型性能の余裕は、ホバーリ
ングの安定性を向上させ、機体の全備重量の増加も可能
とする。また、この余裕によって、機体の上昇性能、加
速性能、さらに旋回性能を大幅に向上させることが可能
になる。
レード作動領域と翼型性能の関係を示している。グラフ
を見ると、ブレードは低マッハ数から高マッハ数まで、
非常に広いマッハ数領域で作動していることが判る。前
述したように、ブレード作動領域が翼型の最大揚力係数
Clmaxを超えると失速が始まるため、ヘリコプタの
性能を向上させるためには、翼型の最大揚力係数Clm
axを広いマッハ数領域において向上させることが必要
である。本発明に係るAK100G翼型は、AK100
D翼型に比べて、広いマッハ数領域において高い最大揚
力係数Clmaxを有するため、ヘリコプタの性能を一
層向上させることができる。
M0.5〜0.9の中高速域において非常に優れた揚力
特性を有している。また、AK120G翼型は、マッハ
数M0.3〜0.5の低速域において非常に優れた揚力
特性を有している。したがって、マッハ数があまり高く
ならないブレードの根本側から中央部にかけての翼型と
して、低速域での揚力特性に優れたAK120G翼型を
配置し、マッハ数が高くなるブレード先端側の翼型とし
て、中高速域での揚力特性に優れたAK100G翼型を
配置することによって、ヘリコプタブレードの作動領域
は一層拡大でき、ヘリコプタの飛行性能をさらに向上さ
せることができる。たとえば、図8(b)において、ス
パン位置r/R=95%の作動領域で示されるように、
ブレード先端付近には、中高速域での揚力特性の優れた
AK100G翼型等を配置し、スパン位置r/R=85
%の作動領域で示されるように、低速域での高Clma
xが要求される領域には、低速域でのClmaxが高
い、比較的翼厚比の大きなAK120G翼型等を配置す
ることで、ヘリコプタブレードの作動領域を拡大するこ
とができる。このような各厚み比の優れた揚力特性を引
き出すようにブレード上に翼型を配置することによっ
て、ヘリコプタブレードが作動する全てのマッハ数領域
において、最大揚力係数Clmaxを増加させ、作動領
域を拡大させることができる。そのためにヘリコプタの
飛行性能が一層向上する。
音の比較結果を示すグラフであり、図9(a)は本発明
に係るAK120G翼型、図9(b)は従来のNACA
0012翼型を示す。横軸は経過時間、縦軸はロータ一
回転面から一定距離の位置での音圧値(単位パスカルP
a、リニア)であり、ロータ回転分の騒音波形を示して
いる。また図9(c)は測定条件を示し、ヘリコプタが
飛行速度V=80kt(ノット)で前進しているとき、
進行方向に対して下向き30度で16.5m(ブレード
半径Rの3倍に相当)の位置を観測点とした。
ードの回転によって音圧値が周期的に変動することが判
る。また従来のNACA0012翼型は周期的変動が鋭
いピーク状に表れており、騒音レベルは100.6dB
と推定された。これに対して、本発明のAK120G翼
型は大きな周期的変動が抑制されており、音圧ピークの
振幅が約半分に減少しており、騒音レベルは97.9d
Bと推定され、回転騒音が約3dB低減していることが
判る。
マッハ数0.6における翼面上圧力Cpの分布を示すグ
ラフであり、図10(a)は迎角α=2°、図10
(b)は迎角α=4°、図10(c)は迎角α=6°の
ときの圧力分布をそれぞれ示す。
6における翼面上圧力Cpの分布を示すグラフであり、
図11(a)は迎角α=2°、図11(b)は迎角α=
4°、図11(c)は迎角α=6°のときの圧力分布を
それぞれ示す。図10、11において、縦軸は翼面上圧
力Cpを負方向で示し、横軸は翼型の翼弦線に沿って前
縁から後縁に向う距離Xである。
G翼型においては、迎角αの増加に伴って増加する前縁
上面付近の負圧のピークが抑えられている。従来の翼型
では、前縁上面付近に大きな負圧のピークが生じ、迎角
αの増加に伴って負圧のピークはさらに大きくなり、剥
離を誘発し失速に至る。本発明の翼型では、前縁部分に
ドループを設け、さらに前縁上面のコンターを最適化す
ることによって、この負圧ピークの立上りを抑えてい
る。そのため迎角αの増加に伴う負圧ピークの形成を抑
制し、剥離を遅らせ、失速迎角および最大揚力係数Cl
maxを増大させることを実現している。その結果、図
5で示したように、従来の翼型に比べて、広いマッハ数
領域において最大揚力係数Clmaxの向上を達成し、
ヘリコプタブレードの作動領域を大幅に拡大し、ヘリコ
プタの性能向上を可能にすることができる。
100D翼型においても、従来の対称翼型に比べて、こ
の負圧のピークを抑制し、マッハ数M=0.3〜0.5
の低速域での揚力特性を向上させているが、本発明の翼
型では、さらにこの負圧のピークを抑制することによっ
て、図8に示すように、マッハ数0.5〜0.7の中速
域での揚力特性を大幅に向上させている。また、翼型の
上面における圧力分布を平坦化することによって、図9
で明らかなように、従来と比べて、主ロータ回転音の騒
音レベルを数dB程度低減している。
来の厚み比10%の対称翼(たとえば、NACA001
0)と比べて、前縁半径およびキャンバラインを最適化
しているため、翼型の上面における圧力分布が平坦化さ
れ、従来と比べて、主ロータ回転音の騒音レベルを数d
B程度低減でき、しかも、最大揚力係数Clmaxが大
きく向上する。
K100D翼型と比べて広い速度域において最大揚力係
数Clmaxの向上を実現できる。そのためヘリコプタ
ブレードの作動領域を拡大でき、ヘリコプタの飛行性能
が向上する。特に、中速度域での最大揚力係数Clma
xが向上することによって、ヘリコプタのホバーリング
性能が大幅に向上する。
型は、後縁に所定タブ角かつ所定長さのタブを付加する
ことによって、AK100G翼型の優れた特性を保持し
つつ、ピッチングモーメントCmを大きく低減化でき
る。
すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
翼型を示すグラフである。
性を示すグラフであり、図5(a)は厚み比10%の翼
型、図5(b)は厚み比12%の翼型を示す。
る。
を示すグラフである。
ラフであり、図8(a)はホバーリング時のブレード上
の揚力分布と翼型性能の関係、図8(b)は水平飛行時
のブレード作動領域と翼型性能の関係を示す。
果を示すグラフであり、図9(a)は本発明に係るAK
120G翼型、図9(b)は従来のNACA0012翼
型、図9(c)は測定条件を示す。
0.6における翼面上圧力Cpの分布を示すグラフであ
り、図10(a)は迎角α=2°、図10(b)は迎角
α=4°、図10(c)は迎角α=6°のときの圧力分
布を示す。
翼面上圧力Cpの分布を示すグラフであり、図11
(a)は迎角α=2°、図11(b)は迎角α=4°、
図11(c)は迎角α=6°のときの圧力分布をそれぞ
れ示す。
12)
Claims (5)
- 【請求項1】 翼型の上面および下面が下記の座標系に
よって実質的に定義され、翼型の前縁形状が下記の前縁
半径および円中心によって実質的に定義された厚み比1
0%の翼型を基準として、該上面座標および下面座標の
各数値に関して±3%の誤差範囲内にあるヘリコプタブ
レード用翼型。 X/C Yup/C Ylow/C 0.00000 0.00000 0.00000 0.00100 0.00511 -0.00584 0.00250 0.00843 -0.00813 0.00500 0.01218 -0.01014 0.00750 0.01505 -0.01136 0.01000 0.01747 -0.01218 0.01250 0.01959 -0.01277 0.01500 0.02150 -0.01328 0.01750 0.02325 -0.01375 0.02000 0.02487 -0.01415 0.02500 0.02780 -0.01483 0.05000 0.03891 -0.01714 0.07500 0.04682 -0.01862 0.10000 0.05291 -0.01979 0.15000 0.06152 -0.02206 0.20000 0.06666 -0.02470 0.25000 0.06892 -0.02729 0.30000 0.06895 -0.02949 0.35000 0.06841 -0.03109 0.40000 0.06744 -0.03211 0.45000 0.06568 -0.03270 0.50000 0.06301 -0.03272 0.55000 0.05943 -0.03211 0.60000 0.05498 -0.03084 0.65000 0.04968 -0.02883 0.70000 0.04349 -0.02600 0.75000 0.03649 -0.02237 0.80000 0.02886 -0.01794 0.85000 0.02087 -0.01315 0.90000 0.01279 -0.00777 0.95000 0.00538 -0.00304 1.00000 0.00236 -0.00095 前縁半径 r/C=0.0096 円中心 X/C=0.0097, Y/C=-0.0018 ここに、Xは翼型の翼弦線に沿って前縁から後縁に向う
距離、Cは翼型断面の翼弦方向の長さ、Yupは翼弦線
から上面までの距離、Ylowは翼弦線から下面までの
距離、rは前縁半径である。 - 【請求項2】 請求項1記載の厚み比10%の翼型を基
準として、翼型の厚み比8〜15%の範囲で定義される
翼型であって、該上面座標および下面座標の各数値に関
して±3%の誤差範囲内にあるヘリコプタブレード用翼
型。 - 【請求項3】 請求項1記載の厚み比10%の翼型を基
準として、翼型後縁において翼弦線に対して後縁上げ方
向に0°〜5°の範囲のタブ角で翼弦長の5%〜10%
の後縁タブが付加され、該上面座標および下面座標の各
数値に関して±3%の誤差範囲内にあるヘリコプタブレ
ード用翼型。 - 【請求項4】 請求項3記載の翼型を基準として、翼型
の厚み比8〜15%の範囲で定義される翼型であって、
該上面座標および下面座標の各数値に関して±3%の誤
差範囲内にあるヘリコプタブレード用翼型。 - 【請求項5】 請求項2または4記載の翼型を用いて、
厚み比がスパン方向に変化するように形成されたことを
特徴とするヘリコプタブレード。
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