JP2000238143A - 繊維強化合成樹脂製線状物 - Google Patents
繊維強化合成樹脂製線状物Info
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Abstract
特性の改善。 【解決手段】 線状物は、補強繊維束1と、未硬化状の
熱硬化性樹脂2を補強繊維束1に含浸させた後、外周に
熱可塑性樹脂からなる被覆層3を形成し、この被覆層3
を冷却固化した後に、熱硬化性樹脂2を硬化させたもの
であって、熱硬化性樹脂2に脱泡剤を含有させている。
Description
ファイバーケーブルおよび光ファイバ心線ケーブル管の
抗張力体に適し、曲げおよび引張特性に優れた繊維強化
合成樹脂製線状物に関するものである。
ブルおよび光ファイバ心線を収納したケーブル管の抗張
力体としては、長繊維状のガラス繊維、アラミド繊維な
どの補強繊維束を熱硬化性樹脂で硬化し結着させた線状
物すなわちFRP線状物が使用されている。
ービスを提供するためにアクセス網の光化が行われよう
としており、このアクセス系光ファイバーケーブルには
細径、軽量化が求められている。この軽量化のために、
現在用いられている鋼線の抗張力体をFRP化する検討
が進められている。
ーブル用の抗張力体はたとえば、特開平8ー14626
3号公報などにより公知であるが、以下に説明する技術
的な課題があった。
ック光ファイバーケーブルのさらなる細径、軽量化のた
めには、抗張力体としてのFRP線状物は、引張弾性率
をさらに向上させかつ軽量化させる必要があり、このた
め補強繊維束としてガラス繊維(比重 2.54、引張
弾性率8000kgf/mm2)に替えて、高性能の有機
繊維としてたとえばアラミド繊維(比重1.45、引張
弾性率13400kgf/mm2)が奨用されようとして
いる。
性樹脂は、引抜成形性の点から不飽和ポリエステル樹脂
が用いられており、この樹脂とアラミド繊維などの有機
繊維との濡れ性が十分ではなく、FRPとした場合、曲
げおよび引張性能について有機繊維の性能を十分に引き
出しているとはいえない状態であり、これらの物性の向
上が求められていた。
てなされたものであって、その目的とするところは、前
述した問題が解決できる繊維強化合成樹脂製棒状物を提
供することにある。
に本発明は、補強繊維束と、未硬化状の熱硬化性樹脂を
前記補強繊維束に含浸させた後、外周に熱可塑性樹脂か
らなる被覆層を形成し、前記被覆層を冷却固化した後
に、前記熱硬化性樹脂を硬化させた繊維強化合成樹脂製
棒状物において、前記熱硬化性樹脂に脱泡剤を含有させ
るようにした。前記脱泡剤は、前記熱硬化性樹脂に対し
て、0.05〜2.0重量%含有させることができる。
前記熱可塑性樹脂は、フッ素系熱可塑性樹脂から選択す
ることができる。
態について、実施例とともに説明する。本発明は、補強
繊維束と、未硬化状の熱硬化性樹脂を前記補強繊維束に
含浸させた後、外周に熱可塑性樹脂からなる被覆層を形
成し、前記被覆層を冷却固化した後に、前記熱硬化性樹
脂を硬化させた繊維強化合成樹脂製棒状物において、前
記熱硬化性樹脂に脱泡剤を含有させることを基本的な構
成としている。
系のビニルポリマーが好ましく用いられ、たとえばポリ
ビニルイソブチルエーテル、ポリビニルブチレート、2
エチルヘキシルアクリレートとnーブチルアルデヒドの
共重合体などを例示できる。
性樹脂に対して、0.05から2.0重量%の範囲内が
好ましく、0.05重量%未満であると曲げおよび引張
特性向上の効果が認められなくなり、2.0重量%以上
では耐熱性低下とコストアップの点で問題となってく
る。
維(アラミド繊維)、ポリパラフェニレンベンゾビスオ
キサゾール(PBO)繊維、ポリエステル繊維、ビニロ
ン繊維などの有機繊維や、ガラス繊維、カーボン繊維、
セラミック繊維などの無機繊維あるいは金属繊維等が挙
げられるが、比強度の点でアラミド繊維、PBO繊維な
どの有機繊維が好ましく用いられる。
(以下FRPという)の引抜成形に一般的に用いられる
不飽和ポリエステル樹脂(不飽和アルキドまたはエポキ
シアルキレートとスチレンなどの架橋性物質とを組み合
わせてのもの)が用いられる。
して無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などの不
飽和二塩基酸および無水フタール酸、イソフタール酸、
アジピン酸などの飽和二塩基酸と多価アルコール成分と
してエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール等のグリコール類を重縮合させること
により得られるものを使用できる。
ノール型エポキシアクリレートあるいはノボラック型エ
ポキシアクリレートあるいはこれらの混合物、及び各種
変性体が使用できる。
能であればとくに限定されないが直鎖状低密度ポリエチ
レン、中低密度ポリエチレン、あるいはこれらのポリエ
チレン樹脂と高密度ポリエチレンとの混合物が被覆押出
成形安定性の点で好ましく用いられる。
しが可能なフっ化ビニリデン樹脂(PVDF)、4フっ
化エチレンーエチレン共重合体(ETFE)、1フっ化
ビニール樹脂(PVF)、4フッ化エチレンー6フッ化
プロピレン樹脂(FEP)、3フッ化エチレン塩化エチ
レンーエチレン樹脂(ECTFE)、4フッ化エチレン
ーパーフロロアルキシエチレン共重合体(PFA)、フ
ッ化エチレンープロピレンエーテル樹脂などが用いられ
る。
方法により行った。 (1)引張弾性率;インストロンタイプ万能試験機を用
いて、試料長150mm、引張速度5mm/分のときの
応力ー歪み曲線を計測し、FRP断面積から引張弾性率
(kg/mm2)を算出した。
ブラーK49)ロービングの引張弾性率を13400kg
f/mm2とした場合、繊維含有率56vol%のFRPの
理論引張弾性率は、13400×0.56=7500kg
f/mm2と計算され、この理論値に対する実測された引張
弾性率を比率を引張弾性発現率として表した。
ていき、折れ始めたときの直径(mm)を測定した。
径の60倍(60D)の直径で半円となるように両端末
部を固定して、この試料5本を80コCの乾熱炉内に48時
間放置して折れずに残っていた本数をカウントした。
の20倍とし、曲げ加重速度を5mm/分で3点曲げ試
験をおこない、このときの応力歪み曲線を計測してFR
P断面積から曲げ弾性率を算出した。
ついて説明する。実施例1 図1は、本発明にかかる繊維強化合成樹脂製線状物の一
実施例を示している。同図は、線状物の横断面であっ
て、線状物は、補強繊維束1と、未硬化状の熱硬化性樹
脂2を補強繊維束1に含浸させた後、外周に熱可塑性樹
脂からなる被覆層3を形成し、この被覆層3を冷却固化
した後に、熱硬化性樹脂2を硬化させたものであって、
熱硬化性樹脂2に脱泡剤を含有させている。
説明する。本実施例では、補強繊維である単糸径7オm
のアラミド繊維ロービング(東レ・デュポン製;ケブラ
ーK49 2840デニール/1333フィラメント)
に、不飽和ポリエステル樹脂(三井化学製;エスターH
6400)に対して過酸化物系触媒5部、脱泡剤(ビッ
クケミー製;BYK Aー515)を0.2部添加した
熱硬化性樹脂を含浸させ、絞りノズルにより外径3.6
mm、ケブラー繊維含有率56vol%に成形した未硬化
FRPをクロスヘッドダイに挿通して熱可塑性樹脂とし
て直鎖状低密度ポリエチレン(三井化学製;ネオゼック
ス2015M)を円環状の被覆ノズルから溶融押出して
厚さ0.75mmの環状に被覆し、その直後に被覆層を
水冷固化させた。
の加熱硬化槽に導入して未硬化FRPを硬化させて、外
径5.1mmの熱可塑性樹脂被覆層を有するFRP線状
物を得た。
示された方法、装置により外径を均一化するための整形
処理をおこなって、外径4.6mmの熱可塑性樹脂被覆
層を有するFRP線状物を得た。
示す。
0.05部としたこと以外は、実施例1と同様にして、
熱可塑性樹脂被覆を有するFRP線状物を得た。このも
のの物性測定結果を表ー1に示す。
0.5部としたこと以外は、実施例1と同様にして熱可
塑性被覆を有するFRP線状物を得た。このものの物性
測定結果を表1に示す。
RP線状物を得た。このものの物性測定結果を表1に示
す。
に、不飽和ポリエステル樹脂(三井化学製;エスターH
6400)に対して過酸化物系触媒5部そして実施例1
と同一の脱泡剤を0.2部添加した熱硬化性樹脂を含浸
させ、絞りノズルにより外径2.0mm、ガラス繊維含
有率60vol%に成形した未硬化FRPを溶融押出機のク
ロスヘッドダイに挿通して熱可塑性樹脂として直鎖状低
密度ポリエチレン(三井化学製;ネオゼックス2015
M)円環状のノズルから溶融押出して厚さ1mmの環状
に被覆し、その直後に熱可塑性樹脂を水冷固化させた。
0コCの加熱硬化槽に導入して未硬化FRPを硬化させ
て、外径4mmの熱可塑性樹脂被覆層を有するFRP線
状物を得た。
示された方法、装置により外径を均一化するための整形
処理を行って、外径3.2mmの熱可塑性樹脂被覆層を
有するFRP線状物を得た。このFRP線状物の物性測
定結果を表2に示す。
RP線状物を得た。このものの物性測定結果を表2に示
す。
線状物は、未硬化状の熱硬化性樹脂に脱泡剤を好適な範
囲で添加しているので、補強繊維間に含浸された未硬化
状熱硬化性樹脂中の気泡がクロスヘッドダイで熱可塑性
樹脂により被覆されるまでに脱泡されるので、気泡の存
在により減殺されていた従来の物性と比較して、補強繊
維が本来有している引張および曲げ特性を十分に発現さ
せることができる。よって、本発明によるFRP線状物
は高性能であることから、これを光ファイバケブルある
いは光ファイバ心線管の抗張力体に用いれば、細径・軽
量化を実現することができる。
実施例を示す断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 補強繊維束と、未硬化状の熱硬化性樹脂
を前記補強繊維束に含浸させた後、外周に熱可塑性樹脂
からなる被覆層を形成し、前記被覆層を冷却固化した後
に、前記熱硬化性樹脂を硬化させた繊維強化合成樹脂製
棒状物において、 前記熱硬化性樹脂に脱泡剤を含有させることを特徴とす
る繊維強化合成樹脂製線状物。 - 【請求項2】 前記脱泡剤は、前記熱硬化性樹脂に対し
て、0.05〜2.0重量%含有させることを特徴とす
る請求項1記載の繊維強化合成樹脂製棒状物。 - 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂は、フッ素系熱可塑性
樹脂から選択されることを特徴とする請求項1または2
記載の繊維強化合成樹脂製棒状物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11044187A JP2000238143A (ja) | 1999-02-23 | 1999-02-23 | 繊維強化合成樹脂製線状物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11044187A JP2000238143A (ja) | 1999-02-23 | 1999-02-23 | 繊維強化合成樹脂製線状物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000238143A true JP2000238143A (ja) | 2000-09-05 |
Family
ID=12684581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11044187A Pending JP2000238143A (ja) | 1999-02-23 | 1999-02-23 | 繊維強化合成樹脂製線状物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000238143A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002024245A1 (fr) * | 2000-09-22 | 2002-03-28 | Japan Lifeline Co., Ltd | Dispositif medical tubulaire et procede de fabrication correspondant |
WO2005047950A1 (ja) * | 2003-11-14 | 2005-05-26 | Ube-Nitto Kasei Co., Ltd. | ドロップ光ファイバケーブルおよび同ケーブルに使用するfrp製抗張力体 |
WO2005057263A1 (ja) * | 2003-12-08 | 2005-06-23 | Ube-Nitto Kasei Co., Ltd. | ドロップ光ファイバケーブル用frp製抗張力体 |
-
1999
- 1999-02-23 JP JP11044187A patent/JP2000238143A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002024245A1 (fr) * | 2000-09-22 | 2002-03-28 | Japan Lifeline Co., Ltd | Dispositif medical tubulaire et procede de fabrication correspondant |
WO2005047950A1 (ja) * | 2003-11-14 | 2005-05-26 | Ube-Nitto Kasei Co., Ltd. | ドロップ光ファイバケーブルおよび同ケーブルに使用するfrp製抗張力体 |
WO2005057263A1 (ja) * | 2003-12-08 | 2005-06-23 | Ube-Nitto Kasei Co., Ltd. | ドロップ光ファイバケーブル用frp製抗張力体 |
CN100454065C (zh) * | 2003-12-08 | 2009-01-21 | 宇部日东化成株式会社 | 引入线光缆用frp制抗张力体 |
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