JP2000237987A - 湾曲機構とロボット - Google Patents

湾曲機構とロボット

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JP2000237987A
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建 山岸
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    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63HTOYS, e.g. TOPS, DOLLS, HOOPS OR BUILDING BLOCKS
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペットロボットの多関節の尻尾を簡単な構造
で自在に、かつ、自律的に湾曲駆動させること。 【解決手段】 1本のワイヤー24をほぼヘアピン形状
に折り曲げた2本のワイヤー部24a、24bの外周に
多関節の筒状部材25を挿入し、その2本のワイヤー部
24a、24bの互いに接続されている先端24cとは
反対側の2つの被駆動端24d、24eを差動歯車機構
38によってX軸及びY軸の周りに回転駆動し、X軸の
周りの揺動限界位置で、2つの被駆動端26d、26e
を軸方向に可逆的に移動制御して、ワイヤー24の先端
側を自律的に湾曲させるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、犬や猫等
の動物の形に似せた小型のペットロボットの尻尾等に適
用するのに最適な湾曲機構と、その湾曲機構を用いたロ
ボットの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、特開平6−3204
73号公報や特開平7−259725号公報によって内
視鏡の挿入部等に適用される湾曲機構が公開されてい
る。そして、これらの公開された湾曲機構は、何れも、
多関節の湾曲管を複数の形状記憶合金の温度制御方法に
よって自在に湾曲させるように構成したものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、多関節の湾曲
管を複数の形状記憶合金の温度制御方法によって自在に
湾曲させるものは、湾曲管そのものの構造が著しく複雑
で高価につく上に、大型で、高価なコントロールユニッ
ト等が必要であることから、例えば、犬や猫等の動物の
形に似せた小型のペットロボットの尻尾等の湾曲機構に
は不適当なものであった。
【0004】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、極く簡単な構造でありながら、例
えば、小型のペットロボットの尻尾の自律的な湾曲動作
等をより自然に近いように表現させることを可能にした
湾曲機構とそれを用いたロボットを提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の湾曲機構は、先端が接続された弾性を有す
る複数本のワイヤーの外周に湾曲可能な筒状部材を挿入
し、その複数本のワイヤーの先端とは反対側の被駆動端
をこれらの軸方向に選択的に移動制御するアクチュエー
タを備えたものである。
【0006】上記のように構成された本発明の湾曲機構
は、先端が接続された弾性を有する複数本のワイヤーの
外周に湾曲可能な筒状部材を挿入して、これらのワイヤ
ーの軸方向に対して直交する方向の可動範囲をその筒状
部材で規制し、アクチュエータによってこれらのワイヤ
ーの先端とは反対側の複数の被駆動端を軸方向に選択的
に移動制御することにより、筒状部材の内部でこれらの
ワイヤーが軸方向に相対的に移動(引っ張り動作と押し
出し動作が同時に行われること)して、これらのワイヤ
ーの先端で筒状部材の先端が自律的に湾曲される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を小型のペットロボ
ットに適用した湾曲機構の実施の形態を図を参照して説
明する。
【0008】「ペットロボットの説明」まず、図23
は、例えば犬や猫等の4つ脚動物に似せた小型のペット
ロボット1を示したものであって、胴体部2の前端に頭
部3が首関節4を介して上下、左右の2方向に回転自在
に搭載され、胴体部2の後部に尻尾5が尻尾関節6を介
して上下、左右の2方向に回転自在に取り付けられ、胴
体部2の左右両側の前後2箇所に2本の前脚7と2本の
後脚8がそれぞれ肩関節9及び膝関節10を介して上
下、左右の2方向に回転自在に取り付けられている。そ
して、胴体部2の内部にはメインコントロール部(マイ
クロコンピュータ)12が内蔵されていて、胴体部2の
上面には必要な各種の情報をマニアル操作で入力するこ
とができるキー入力部13が取り付けられている。ま
た、頭部3にはタッチセンサー14、画像表示部15、
画像認識部16、スピーカー17、赤外線コントロール
部18等が取り付けられていて、胴体部2や頭部3には
電話ユニット19やマイク(図示せず)等が内蔵されて
いる。
【0009】そして、メインコントロール部12が合計
4本の前脚7及び後脚8を駆動して、これら前脚7及び
後脚8を折り畳んだり、伸展させることによって、この
歩行用ロボット1は自力で、寝そべったり、立ち上がる
ことができる。そして、これら前脚7及び後脚8を歩行
運動させることにより、この歩行用ロボット1は自力で
歩行することができる。更に、メインコントロール部1
2が頭部3及び尻尾5を駆動することにより、頭部3、
尻尾5、前脚7及び後脚8を上下、左右等に自由に振る
ことができて、犬や猫等の4つ脚動物に似た動きやおど
けたしぐさ等のパフォーマンスを表現することができる
ように構成されている。なお、同様に、使用者が頭部3
のタッチセンサー14に手を触れると、頭部3や尻尾5
を振って喜びの動作を表現したり、前脚7の1本を持ち
上げてお手を表現したりすることができる。そして、画
像表示部15は例えば電話通信時に電話相手の顔を表示
することができ、画像認識部16は歩行中の障害物を認
識して、障害物を避けるようにして目的の場所まで安全
な歩行を行ったり、電話ユニット19を使用する電話通
信時に使用者の顔を取り込んで電話相手に伝送すること
ができる。スピーカー17は「ワンワン」や「ニャンニ
ャン」等の犬や猫等の動物の鳴き声を発生することがで
き、赤外線コントロール部18はテレビジョンやビデオ
テープレコーダ等の各種赤外線コントロール機器を制御
することができる。
【0010】そして、次に述べる湾曲機構21は、この
ペットロボット1の尻尾5部分に適用されていて、この
湾曲機構21によって尻尾5を上下方向である矢印a
1、a2方向に揺動及び自律的に湾曲させることができ
ると共に、左右方向である矢印b1、b2方向にも揺動
させることができるようにして、犬や猫等の4つ脚動物
の擬似感情や情緒等をより自然に近い動作で表現できる
ようにしたものである。
【0011】「湾曲機構の説明」次に、図1〜図21に
よって、ペットロボット1の尻尾5に適用された湾曲機
構21の第1の実施形態について説明する。即ち、ま
ず、図1〜図6は多関節の湾曲機構21の基本的構造を
説明するものであって、ペットロボット1の胴体部2の
シャーシ2a上に取り付けられたベースユニット22の
内部に球型のギアボックス23が配置されている。そし
て、このギアボックス23の外周の一部に多関節の湾曲
機構21が取り付けられていて、この湾曲機構21によ
ってペットロボット1の尻尾5が構成され、そのギアボ
ックス23部分が尻尾関節6に構成されている。
【0012】そして、この湾曲機構21には、弾性を有
するワイヤー、例えば超弾性合金製の1本のワイヤー2
4が使用されている。そして、このワイヤー24をその
長さ方向の中央部でほぼU字状(又はほぼV字状)に折
り曲げることによって、ほぼ平行な2本のワイヤー部2
4a、24bを作成し、これら2本のワイヤー部24
a、24bの先端24cがほぼU字状(又はほぼV字
状)に一体に接続されたほぼヘアピン形状のワイヤー2
4が構成されている。そしてこれら2本のワイヤー部2
4a、24bの先端24cとは反対側である基端がほぼ
L型で上下対称状に折り曲げられた2つの被駆動端24
d、24eに構成されている。
【0013】そして、このほぼヘアピン形状のワイヤー
24の外周には湾曲可能な筒状部材25が挿入されてい
て、この筒状部材25は合成樹脂や軽金属等によって成
形された複数、例えば4つの筒26a〜26dと、これ
らの筒26a〜26dの隣接間をそれぞれ屈曲可能に接
続した複数、例えば3つの関節27によって多関節構造
に構成されている。そして、この筒状部材25は最先端
の筒26aからそれとは反対側である最基端の筒26d
にかけて直径が次第に拡大された細長い円錐形状に構成
されていて、この筒状部材25によってペットロボット
1の尻尾5の外径がデザインされている。そして、最先
端の筒26aの先端寄りの位置に軸方向に対して直角状
に打ち込まれた仮止めピン28によってワイヤー24に
対する筒状部材25の抜け止めがなされていて、2本の
ワイヤー部24a、24bの被駆動端24d、24eは
最基端側の筒26dの外方に突出されている。そして、
筒状部材25の3つの関節27はそれぞれ球面27aと
球面座27bを有し、4つの筒26a〜26dを直交す
る2方向である矢印a1、a2方向及び矢印b1、b2
方向に相互に回転自在に接続(接触)させたいわゆる球
面軸受(一種のユニバーサルジョイント)に構成されて
いる。なお、最基端の筒26dの遊端部にはギアボック
ス23の外周の球面に対応された球面座27bが形成さ
れている。
【0014】しかし、図5及び図6に点線の矢印dで示
すように、4つの筒26a〜26dがこれらの軸方向の
周りに相互に回転することがあると、内部の2本のワイ
ヤー部24a、24bに捩れが発生するので、3つの関
節27にはこれらの筒26a〜26dが矢印c方向に相
互に回転を防止するための軸周り回転防止手段29が設
けられている。この軸周り回転防止手段29の一例とし
て、ここでは球面27a側に軸方向に対して直角状に形
成したストッパー30を球面座27bに沿って軸方向に
対して直交する状態に形成した溝31内に回転自在に係
合差せた構造を採用しているが、その他にも、例えば球
面27aと球面座27bにこれらの周方向に沿った凹凸
面等を形成してもよい。
【0015】この湾曲機構21の基本的構造は以上のよ
うに構成されていて、図1及び図2に示すように、この
湾曲機構21を直交する2方向である矢印a1、a2方
向及び矢印b1、b2方向に揺動及び湾曲駆動するため
の球型のギアボックス23にこの湾曲機構21の直交す
る2方向である第1の回転中心に相当する垂直方向のY
軸と、第2の回転中心に相当する水平方向のX軸が設定
されていて、これらX軸及びY軸はギアボックス23の
中心で直交されている。そして、図11及び図12に示
すように、Y軸は垂直面内で所定の角度、例えば15°
の後傾角度に傾斜されている。そして、湾曲機構21の
先端21aとは反対側の基体21bがY軸に対して直交
する状態でギアボックス23に接続されている。但し、
ワイヤー24の2本のワイヤー部24a、24bがY軸
を含む垂直面内で上下に配置された垂直状に構成されて
いて、これらの2つの被駆動部24d、24eがギアボ
ックス23内の後述する差動歯車機構38に取り付けら
れ、筒状部材25の最基端の筒26dの遊端部が球面座
27bによってギアボックス23の外周の球面にスライ
ド自在に当接されている。
【0016】そして、この湾曲機構21のX軸を中心と
した上下方向である矢印a1、a2方向の揺動範囲(根
元角)が、例えば水平基準P1に対して例えば15°の
仰角に設定された上下方向の揺動中心位置P2を中心と
して上下に±20°に設定(但し、水平基準P1に対し
ては−5°〜+35°に設定)されていて、Y軸を中心
とした左右方向である矢印b1、b2方向の揺動範囲
(根元角)が、例えば左右方向の揺動中心位置P11を
中心として左右に±30°に設定されている。
【0017】そして、後述するように、ギアボックス2
3をY軸の周りに矢印b1、b2方向に回転駆動するこ
とによって、ワイヤー24の2本のワイヤー部24a、
24bの垂直状態を維持したままで、ワイヤー24及び
筒状部材25と一体に湾曲機構21が矢印b1、b2方
向に揺動駆動されるように構成されている。また、ギア
ボックス23を停止した状態で、後述する差動歯車機構
38により、ギアボックス23の内部で、ワイヤー24
の2本のワイヤー部24a、24bの被駆動端24d、
24eをX軸の周りに矢印a1、b1方向に同時に回転
駆動することによって、2本のワイヤー部24a、24
bの平行度が保たれた状態で、ワイヤー24及び筒状部
材25と一体に湾曲機構21が矢印a1、a2方向に揺
動駆動されるように構成されている。
【0018】そして、図1に示すように、後述する差動
歯車機構38は、湾曲機構21を矢印a1方向又は矢印
a2方向に揺動駆動している途中で、その湾曲機構21
が上側揺動限界位置P3 又は下側揺動限界位置P4に
到達した後に、ワイヤー24の2つの被駆動端24d、
24eをこれらの軸方向に可逆的に移動制御することに
よって、この湾曲機構21を上側揺動限界位置P3又は
下側揺動限界位置P4から更に上側又は下側に向けて図
1に1点鎖線又は2点鎖線で示すように、矢印a1′方
向又は矢印a2′方向に湾曲駆動することができるよう
に構成されている。
【0019】即ち、矢印a1方向に揺動駆動される途中
で湾曲機構21が図1に点線で示す上側揺動限界位置P
3に到達した時には、図3及び後述する図14に示すよ
うに、後述する差動歯車機構38によってワイヤー24
の2本のワイヤー部24a、24bの2つの被駆動端2
4d、24eのうち、上側の被駆動端24dが軸方向で
ある矢印e方向に引っ張られると同時に、下側の被駆動
端24eが軸方向である矢印f方向に押し出される。す
ると、筒状部材25の内部で、2本のワイヤー部24
a、24bの先端24cに対する矢印e方向の引張り力
F1と矢印f方向の押出し力F2が同時に働き、これら
の合力による上向きのモーメントM1が2本のワイヤー
部24a、24bの先端24cに働いて、ワイヤー24
全体がその弾性に抗して垂直面内で矢印a1′方向に自
動的に湾曲して、筒状部材25が4つの筒26a〜26
d間の3つの関節27間で順次折れ曲がるようにして、
湾曲機構21全体が図1に1点鎖線で示すように、矢印
a1′方向に円弧状に湾曲する。
【0020】なお、矢印a2方向に揺動駆動される途中
で湾曲機構21が図1に点線で示す下側揺動限界位置P
4に到達した時には、図3に点線の矢印で示すように、
後述する差動歯車機構38によってワイヤー24の2本
のワイヤー部24a、24bの2つの被駆動端24d、
24eのうち、上側の被駆動端24dが軸方向である矢
印f方向に押し出されると同時に、下側の被駆動端24
eが軸方向である矢印e方向に引っ張られる。すると、
筒状部材25の内部で、2つのワイヤー部24a、24
bの先端24cに対する矢印f方向の押出し力F2と矢
印e方向の引張り力F1が同時に働き、これらの合力に
よる下向きのモーメントM2が2本のワイヤー部24
a、24bの先端24cに働いて、ワイヤー24全体が
その弾性に抗して垂直面内で矢印a2′方向に自律的に
湾曲して、筒状部材25が4つの筒26a〜26d間の
3つの関節27間で順次折れ曲がるようにして、湾曲機
構21全体が図1に2点鎖線で示すように、矢印a2′
方向に円弧状に自律的に湾曲する。
【0021】なお、図2に示すように、湾曲機構21が
矢印b1、b2方向に揺動駆動される際には、この湾曲
機構21が左側揺動限界位置P12及び右側揺動限界位
置P13に到達した時の慣性力によってワイヤー24の
2本のワイヤー部24a、24bの先端24c側が弾性
に抗して矢印b1、b2方向に平行状に湾曲し、これと
一緒に筒状部材25も矢印b1、b2方向に湾曲するこ
とになる。
【0022】次に、図7〜図21は、ベースユニット2
2の内部構造を説明するものであって、側面形状がほぼ
コ字状に形成されたシャーシ33の上下一対のギアボッ
クス取付部33aのほぼ三角形状の先端部間に球型のギ
アボックス23が上下一対の垂直状の支軸34、35に
よってY軸の周りに矢印b1、b2方向に回転自在に取
り付けられていて、図11に示すように、上下一対の支
軸34、35の中心に相当するY軸が垂直面内で垂直基
準P0に対して例えば15°に後傾角度に傾斜されてい
る。なお、ギアボックス23は球体を上下2分割した形
状である上下一対の半球状部材23a、23bを複数の
ネジ36によって一体に締結した2分割構造に構成され
ている。
【0023】そして、このギアボックス23の内部にX
軸に対して直角で、かつ扁平状に形成された中空部37
が形成されていて、その中空部37内に差動歯車機構3
8が組み込まれている。即ち、ギアボックス23の中心
でY軸と直交する水平なX軸上に配置された水平な支軸
39が中空部37内の中央を水平方向に貫通する状態に
配置されていて、この支軸39の左右方向の両端が上下
一対の半球状部材23a、23bの上下分割面に形成さ
れた左右一対の支持穴40内に支持されている。そし
て、相対向する傘歯車で構成された左右一対の大径の歯
車である第1、第2の歯車41、42が支軸39の両端
に回転自在に取り付けられて、中空部37内の左右両側
位置に配置されていて、相対向する傘歯車で構成された
上下一対の小径の歯車である第3、第4の歯車43、4
4が上下一対の支軸34、35の外周に回転自在に取り
付けられて中空部37の上下に配置され、かつ、これら
第3、第4の歯車43、44が第1、第2の歯車41、
42の両方の上下に噛合されている。そして、これら第
1、第2、第3及び第4の4つの歯車41、42、4
3、44によって差動歯車機構38が構成されている。
なお、第3、第4の歯車43、44のボス部43a、4
4aの外周に上下一対の歯車45、46が一体に結合さ
れていて、ギアボックス23の上下一対の半球状部材3
3a、33bの上下両端部が上下一対の歯車45、46
の内側で上下一対のボス部43a、44aの外周に回転
自在に支持されている。
【0024】そして、この差動歯車機構38を駆動する
アクチュエータ51は、シャーシ33にX軸と平行状
で、かつ、垂直状に形成されたモータ取付部33bの背
面に水平状に取り付けられた左右一対のギアードモータ
52、53と、これらのギアードモータ52、53によ
って差動歯車機構38の第3、第4の歯車43、44を
これらと一体の上下一対の歯車45、46を介して回転
駆動する1組の歯車伝動機構54、55とによって構成
されている。なお、これらの歯車伝動機構54、55は
はすば歯車56a、56b、及び歯車56c、56dと
はすば歯車57a、57b及び歯車57c、57dによ
って構成されていて、はすば歯車56a、57aがギア
ードモータ52、53の出力軸52a、53aに固着さ
れ、他の歯車56b、56c、56d及び57b、57
c、57dはシャーシ33の上下一対のギアボックス取
付部33a間にY軸と平行状に取り付けられた3つの支
軸58、59、60の外周に回転自在に取り付けられて
いる。なお、中央の支軸60の上下に2つの歯車56
d、57dが共通に取り付けられている。
【0025】そして、ギアボックス23の中央部37内
で、第1、第2の歯車41、42の間に合成樹脂等にて
成形された半球状のスライドガイド62と角柱状の上下
一対のスライダー63、64が平行状に組み込まれてい
る。即ち、X軸に対して直角状に構成されたスライドガ
イド62が支軸39の外周に回転自在に取り付けられて
第2の歯車42側に偏位されて配置され、上下一対のス
ライダー63、64が支軸39の上下両側位置に対称状
に配置された状態で、スライドガイド62と第1の歯車
41との間に相互に平行状に組み込まれている。そし
て、スライドガイド62のスライダー63、64側の側
面に上下一対のガイドレール62a、62bがX軸に対
して直角な方向で、かつ、平行状に一体成形されてい
て、これら上下一対のガイドレール62a、62bに上
下一対のスライダー63、64のガイドレール62側の
側面に平行状に成形された上下一対のガイド溝63a、
63bがスライド自在に係合されている。従って、上下
一対のスライダー63、64が上下一対のガイドレール
62a、62bで案内されてスライドガイド62に対し
てX軸に対する直方向である矢印e、f方向に平行状に
スライドできるように構成されている。そして、第1の
歯車41のスライダー63、64側の側面に一体成形さ
れた上下一対のピン形状のワイヤー駆動部65、66が
上下一対のスライダー63、64の第1の歯車41側の
側面の最奥端にこれらの長さ方向に対して直角状に形成
された上下一対の被駆動溝67、68内にスライド自在
に係合されている。なお、これら上下一対のワイヤー駆
動部65、66はX軸に対する同一半径位置で180°
対向状態に配置されている。
【0026】そして、ギアボックス23の前面側にY軸
と平行な長穴形状の開口である長穴開口70が形成され
ていて、スライドガイド62及び上下一対のスライダー
63、64がこの長穴開口70を貫通してギアボックス
23の前方に突出されている。そして、ワイヤー24の
2本のワイヤー部24a、24bのほぼL形の被駆動端
24d、24eが上下一対のスライダー63、64に上
下一対のガイド溝63a、64aの底面に沿って平行状
で、かつ、終端部がL形で対称状に屈曲された形状に形
成された上下一対のワイヤー取付溝63b、64b内に
嵌合されて固定されている。そして、ギアボックス23
の長穴開口70の上下両端縁が湾曲機構21を上側、下
側揺動限界位置P3、P4で停止させるための上下一対
のストッパー71、72に構成されている。そして、湾
曲機構21の基端21bを構成している筒状部材25の
最基端の筒26dの端部が球面座27bによってギアボ
ックス23の外周面である球面に矢印a1、a2方向に
回動自在に当接されている。
【0027】ベースユニット22は以上のように構成さ
れていて、図7〜図11に示したアクチュエータ51の
2つのギアードモータ52、53によって歯車伝動機構
54、55を介してギアボックス23の上下に配置され
た一対の歯車45、46を駆動すると、これらの歯車4
5、46と一体にギアボックス23内の差動歯車機構3
8の第3、第4の歯車43、44が駆動される。そし
て、この差動歯車機構38は、第3、第4の歯車43、
44を矢印b2、b1方向又は矢印b1、b2方向で互
いに反対方向に同時に回転駆動された時に、第1、第2
の歯車41、42がギアボックス23内で矢印a1方向
又は矢印a2方向の互いに反対方向に同時に回転駆動さ
れ、第1の歯車41の矢印a1方向又は矢印a2方向の
回転によって湾曲機構21が矢印a1方向又は矢印a2
方向に揺動駆動されるように構成されている。また、こ
の差動歯車機構38は、第3、第4の歯車43、44を
矢印b1方向又は矢印b2方向の同一方向に同時に回転
駆動された時に、第1、第2の歯車41、42及び支軸
39を介してギアボックス23全体が上下一対の支軸3
4、35の周りにY軸を中心として左右方向である矢印
b1方向又は矢印b2方向に揺動駆動されて、そのギア
ボックス23と一体に湾曲機構21が矢印b1方向又は
矢印b2方向に揺動駆動されるように構成されている。
【0028】即ち、図12に示すように、湾曲機構21
が上下方向の揺動中心位置P2に位置している時に、図
15、図18及び図19に示すように、第1の歯車41
の上下一対のワイヤー駆動部65、66がY軸上で、か
つ、X軸に対する上下対称位置にあり、ガイドレール6
2及び上下一対のスライダー63、64がその揺動中心
位置P2上に位置出しされている。そこで、第1の歯車
41が支軸39の周りに矢印a1方向又は矢印a2方向
に回転駆動されると、その第1の歯車41の上下一対の
ワイヤー駆動部65、66がその支軸39の周りに矢印
a1方向又は矢印a2方向に同時に回動されて、これら
上下一対のワイヤー駆動部65、66が上下一対のスラ
イダー63、64の被駆動部67、68を矢印a1方向
又は矢印a2方向に同時に回転駆動する。
【0029】この時、図15及び図19に実線の矢印又
は点線の矢印で示すように、上下一対のワイヤー駆動部
65、66によって上下一対のスライダー63、64に
互いに反対方向である矢印e、f方向へのスラスト力が
加えられて、これらのスライダー63、64がスライド
ガイド62の上下一対のガイドレール62a、62bに
沿って矢印e、f方向にスライドされようとする。しか
し、この時の矢印e、f方向のスライト力は小さく、そ
のスラスト力が上下一対のスライダー63、64からワ
イヤー24の2つの被駆動端24d、24eを介してほ
ぼ平行状の2本のワイヤー部24a、24bの軸方向に
伝達されるものの、そのスラスト力がこれらのワイヤー
部24a、24bの先端24cの弾性反発力によってキ
ャンセルされてしまう。この結果、この時には、スライ
ドガイド62に対する上下一対のスライダー63、64
の矢印e、f方向のスライドが防止されて、これら上下
一対のスライダー63、64が上下一対のガイド溝63
a、64a及びガイドレール62a、62bを介してス
ライドガイド62と一体に、ギアボックス23の長穴開
口70の内部で、支軸39の周りに矢印a1方向又は矢
印a2方向にスムーズに回転駆動されることになる。
【0030】そして、図12に示すように、上下一対の
スライダー63、64に固定されている上下一対の被駆
動端24d、24eによって2本のワイヤー部24a、
24bがそのほぼ平行状態を保ったままX軸の周りの垂
直面内で矢印a1方向又は矢印a2方向に回転駆動され
て、これらのワイヤー部24a、24b及び筒状部材2
5と一体に湾曲機構21が図1に示すように、上下方向
の揺動中心位置P2から上側揺動限界位置P3又は下側
揺動限界位置P4まで矢印a1方向又は矢印a2方向で
ある上下方向に揺動駆動されることになる。
【0031】そして、湾曲機構21が上側揺動限界位置
P3又は下側揺動限界位置P4まで矢印a1方向又は矢
印a2方向に回転された時に、図18に1点鎖線又は2
点鎖線で示すように、スライドガイド62がギアボック
ス23の長穴開口70の上側ストッパー71又は下側ス
トッパー72に矢印a1方向又は矢印a2方向から当接
されて停止されるように構成されている。
【0032】ここで、湾曲機構21を上下方向の揺動中
心位置P2から上側揺動限界位置P3まで矢印a1方向
に回動した後に、その湾曲機構21の先端21a側を矢
印a1′方向に湾曲させる動作について説明する。即
ち、図15、図18及び図19に示すように、第1の歯
車41の上下一対のワイヤー駆動部65、66によって
上下一対のスライダー63、64がスライドガイド62
と一体にギアボックス23の長穴開口70内で矢印a1
方向に回転して、湾曲機構21が図12に示す上下方向
の揺動中心位置P1から図13に示す上側揺動限界位置
P3まで矢印a1方向に回動すると、図18に1点鎖線
で示すように、スライドガイド62がギアボックス23
の長穴開口70の上側ストッパー71に矢印a1方向か
ら当接されて停止され、図16及び図20に示すよう
に、そのスライドガイド62と一緒に上下一対のスライ
ダー63、64も上側揺動限界位置P3で停止される。
しかし、第1の歯車41はこの後も引き続き矢印a1方
向に回転駆動され、上下一対のワイヤー駆動部65、6
6が引き続き支軸39の周りに矢印a1方向に回転駆動
される。
【0033】すると、この時には、図17及び図21に
示すように、スライドガイド62が上側ストッパー71
に矢印a1方向から当接して停止されている状態で、上
下一対のワイヤー駆動部65、66が上下一対のスライ
ダー63、64の上下一対の被駆動溝67、68を矢印
a1方向に回転駆動するため、その上下一対のワイヤー
駆動部65、66によって上下一対のスライダー63、
64がスライドガイド62の上下一対のガイドレール6
2a、62bに沿って互いに反対方向である矢印e、f
方向に強制的にスライド駆動することになる。そして、
その上下一対のスライダー63、64と一体にワイヤー
24の上下一対の被駆動端24d、24eが矢印e、f
方向に可逆的に、かつ、強制的にスライド駆動(移動制
御すること)されて、ほぼ平行状の2つのワイヤー部2
4a、24bの軸方向に矢印e方向の引張り力F1と矢
印f方向の押出し力F2が同時に加えられる。この結
果、図1、図3及び図14で説明したように、ワイヤー
24の2本のワイヤー部24a、24bの先端24cが
モーメントM1によって矢印a1′方向に自律的に湾曲
して、湾曲機構21の先端21a側がワイヤー24及び
筒状部材25と一体に上側揺動限界位置P3から矢印a
1′方向に自律的に湾曲されることになる。
【0034】なお、湾曲機構21を上下方向の揺動中心
位置P2から下側揺動限界位置P4まで矢印a2方向に
回転した後に、その湾曲機構21の先端21a側を矢印
a2′方向に湾曲させる際には、上述した矢印a1′方
向の湾曲動作とは逆に、図18に2点鎖線で示すよう
に、スライドガイド62がギアボックス23の長穴開口
70の下側ストッパー72に矢印a2方向から当接され
て停止された後に、第1の歯車41が矢印a2方向に引
き続き回転駆動されることによって、上下一対のワイヤ
ー駆動部65、66が上下一対のスライダー63、64
と一体にワイヤー24の上下一対の被駆動端24d、2
4eをスライドガイド62の上下一対のガイドレール6
2a、62bに沿って矢印f、e方向に強制的にスライ
ド駆動(移動制御すること)される。すると、図1及び
図3で説明したように、ほぼ平行状の2つのワイヤー部
24a、24bの軸方向に矢印f方向の押出し力F2と
矢印e方向の引張り力F1が同時に加えられて、ワイヤ
ー24の先端24cがモーメントM2によって矢印a
2′方向に自律的に湾曲して、湾曲機構21の先端21
a側がワイヤー24及び筒状部材25と一体に下側揺動
限界位置P4から矢印a2′方向に自律的に湾曲される
ことになる。
【0035】次に、図22によって、湾曲機構21の第
2の実施形態について説明すると、この場合は、複数本
のワイヤーである3本のワイヤー241、242、24
3の先端244を相互に3方向から結合し、これら3本
のワイヤー241、242、243の外周に筒状部材2
5を挿入し、これら3本のワイヤー241、242、2
43の先端とは反対側の基端である3つの被駆動端24
1a、242a、243aをこれらのワイヤー241、
242、243の軸方向である矢印e、f方向に選択的
に移動制御することによって、これらのワイヤー24
1、242、243の先端244を矢印a1方向と矢印
a2方向の直交する2方向に360°の範囲で湾曲させ
ることができるように構成したものである。
【0036】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記した実施の形態に限定されることな
く、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能で
ある。例えば、アクチュエータ51に用いた2つのギア
ードモータ52、53を油圧や空気圧等により駆動され
るピストン機構に置換することが可能であり、湾曲機構
21をX軸及びY軸の周りの直交する2方向に回転駆動
する差動歯車機構38をシリーズに配置された2つのア
クチュエータに置換することが可能である。また、ワイ
ヤー24の本数は2〜3本以上であってもよいし、湾曲
可能な筒状部材25はゴムやプラスチック等の弾性(可
撓性)を有する部材であってもよく、この筒状部材25
を非弾性部材からなる複数の筒26a〜26d等で構成
する場合の複数の関節27は、球面27a及び球面座2
7b以外の各種のユニバーサルジョイント等に置換する
ことが可能である。また、この湾曲機構21はペットロ
ボット1の尻尾5以外にも各種の小型ロボット等の脚部
その他の各種の多関節部分等に適用可能である。
【0037】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の湾曲機
構とロボットは、次のような効果を奏する。
【0038】請求項1は、先端が接続された弾性を有す
る複数本のワイヤーの外周に湾曲可能な筒状部材を挿入
して、これらのワイヤーの軸方向に対して直交する方向
の可動範囲をその筒状部材で規制し、アクチュエータに
よってこれらのワイヤーの先端とは反対側の複数の被駆
動端を軸方向に選択的に移動制御することにより、筒状
部材の内部でこれらのワイヤーが軸方向に相対的に移動
して、これらのワイヤーの先端で筒状部材の先端が自律
的に湾曲されるようにしたので、アクチュエータの数を
大幅に削減することができて、構造が簡単で、小型、か
つ、安価な湾曲機構を実現することができ、小型のペッ
トロボットの尻尾等に適用するのに最適なものが得られ
る。
【0039】請求項2は、先端が接続された弾性を有す
る複数本のワイヤーの外周に湾曲可能で、多関節の筒状
部材を挿入して、これらのワイヤーの複数の被駆動端を
アクチュエータによって軸方向に選択的に移動制御する
ようにしたので、構造が簡単で、小型、かつ、安価な多
関節の湾曲機構を実現することができる。
【0040】請求項3は、1本のワイヤーによってほぼ
ヘアピン形状に折り曲げられた2本のワイヤー部の外周
に湾曲可能な筒状部材を挿入して、これら2本のワイヤ
ー部の2つの被駆動端をアクチュエータによってこれら
の軸方向に対して直交する2方向に同時に回転制御する
と共に、これら2つの被駆動端をこれらの軸方向に可逆
的に移動制御するようにしたので、1本のワイヤーで2
本のワイヤー部を構成することができると共に、1つの
アクチュエータでワイヤーの直交する方向の揺動駆動と
自律的な湾曲駆動を行え、より一層の構造の簡素化及び
低コスト化を実現できる。
【0041】請求項4は、1本のワイヤーによってほぼ
ヘアピン形状に折り曲げられた2本のワイヤー部の外周
に湾曲可能な多関節の筒状部材を挿入して、これら2本
のワイヤー部の2つの被駆動端をアクチュエータによっ
てこれらの軸方向に対して直交する2方向に同時に回転
制御すると共に、これら2つの被駆動端をこれらの軸方
向に可逆的に移動制御するようにしたので、1本のワイ
ヤーで2本のワイヤー部を構成することができると共
に、1つのアクチュエータでワイヤーの直交する方向の
揺動駆動と自律的な湾曲駆動を行え、多関節の湾曲機構
のより一層の構造の簡素化及び低コスト化を実現でき
る。
【0042】請求項5は、1本のワイヤーによってほぼ
ヘアピン形状に折り曲げられた2本のワイヤー部の外周
に直交する2方向に湾曲可能な多関節の筒状部材を挿入
して、これら2本のワイヤー部の2つの被駆動端をアク
チュエータによってこれらの軸方向に対して直交する2
方向に同時に回転制御すると共に、これら2つの被駆動
端をこれらの軸方向に可逆的に移動制御するようにした
ので、1本のワイヤーで2本のワイヤー部を構成するこ
とができると共に、1つのアクチュエータでワイヤーの
直交する2方向の揺動駆動と自律的な湾曲駆動を行え、
より一層の構造の簡素化及び低コスト化を実現できる。
【0043】請求項6は、1本のワイヤーによってほぼ
ヘアピン形状に折り曲げられた2本のワイヤー部の外周
に直交する方向に湾曲可能な筒状部材を挿入し、第1の
回転中心の周りに回転自在に構成されたギアボックス内
に差動歯車機構を組み込み、その差動歯車機構の第1の
回転中心に対して直交する第2の回転中心の周りに回転
される第1、第2の歯車間にその第1の回転中心の周り
に回転可能なスライドガイドと、そのスライドガイドに
沿って第2の回転中心に対して直交する方向にスライド
自在に構成された2つのスライダーを配置し、2本のワ
イヤー部の先端とは反対側の2つの被駆動端を2つのス
ライダーに固定し、差動歯車機構の第1の歯車に設けた
2つのワイヤー駆動部によって2つのスライダーをスラ
イドガイドと一緒に第2の回転中心の周りでギアボック
スの2つのストッパー間で回転駆動できるように、1つ
のアクチュエータによって差動歯車機構の第1の歯車を
ギアボックス内で第2の回転中心の周りに回転駆動する
と共に、その第1の歯車をギアボックスと一体に第1の
回転中心の周りにも回転駆動することができるように構
成したので、1つのアクチュエータによる差動歯車機構
の回転制御によって、ワイヤーと一体に筒状部材を第
1、第2の回転中心の周りの回転制御と、ワイヤーの先
端を第2の回転中心の周りに自律的に湾曲させる制御を
簡単に行え、湾曲機構全体の小型、軽量及び低コスト化
を実現できる。
【0044】請求項7は、上述した湾曲機構をロボット
の尻尾等の多関節部分に組み込んだので、そのロボット
の尻尾を上下方向及び左右方向の2方向に揺動及び自律
的に湾曲させることができて、犬や猫等の擬似感情や情
緒等をより自然に近い動作で表現することができて、表
情が豊かなペットロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を小型のペットロボットの尻尾に適用し
た湾曲機構の第1の実施形態の外観形状を示した側面図
である。
【図2】同上の湾曲機構の第1の実施形態の外観形状を
示した平面図である。
【図3】同上の湾曲機構の第1の実施形態の自律的な湾
曲動作を説明する概略断面側面図である。
【図4】同上の湾曲機構の第1の実施形態の断面を概略
的に示した側面図及び平面図である。
【図5】同上の湾曲機構の第1の実施形態の関節部分を
説明する上側から見た状態の分解斜視図である。
【図6】同上の湾曲機構の第1の実施形態の関節部分を
説明する下側から見た状態の斜視図である。
【図7】同上の湾曲機構の第1の実施形態のギアボック
スとアクチュエータを説明する斜視図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図8のA−A矢視図である。
【図10】同上の湾曲機構の第1の実施形態のギアボッ
クス内の差動歯車機構を説明する図8のB−B矢視での
拡大断面図である。
【図11】同上の湾曲機構及びアクチュエータ全体の斜
視図である。
【図12】同上の湾曲機構及び差動歯車機構部分全体が
上下方向の揺動中心位置にある時を示した図10のC−
C矢視での断面側面図である。
【図13】図12の湾曲機構が上下方向の揺動中心位置
から上側揺動限界位置まで回転駆動された時の図12と
同様の断面側面図である。
【図14】図13の湾曲機構が上側揺動限界位置から上
方に自律的に湾曲駆動された時の図13と同様の断面側
面図である。
【図15】図12の差動歯車機構部分及び上下一対のス
ライダーを拡大して示した図10のC−C矢視での断面
側面図である。
【図16】図13の差動歯車機構部分が上下一対のスラ
イダーを拡大して示した図15と同様の断面側面図であ
る。
【図17】図14の差動歯車機構部分及び上下一対のス
ライダーを拡大して示した図16と同様の断面側面図で
ある。
【図18】同上の差動歯車機構部分及び上下一対のスラ
イダーと一体に上下方向に回転駆動されるスライドガイ
ドを拡大して示した図10のD−D矢視での断面側面図
である。
【図19】図12の差動歯車機構部分及び上下一対のス
ライダーを図15とは反対側から見て拡大して示した図
10のE−E矢視での断面側面図である。
【図20】図13の差動歯車機構部分及び上下一対のス
ライダーを図16とは反対側から見て拡大して示した図
19と同様の断面側面図である。
【図21】図14の差動歯車機構部分及び上下一対のス
ライダーを図17とは反対側から見て拡大して示した図
20と同様のに断面側面図である。
【図22】本発明の湾曲機構の第2の実施形態を説明す
る概略斜視図である。
【図23】本発明の湾曲機構を尻尾に組み込んだペット
ロボットの斜視図である。
【符号の説明】
1はロボットであるペットロボット、5は尻尾、6は尻
尾関節、21は湾曲機構、22はベースユニット、23
はギアボックス、24は1本のワイヤー、24a、24
bは2本のワイヤー部、24cはほぼU字状に折り曲げ
られた先端、24d、24eは2つの被駆動端、25は
多関節の筒状部材、26a〜26dは筒、27は関節、
38は差動歯車機構、39は支軸、41は第1の歯車、
42は第2の歯車、43は第3の歯車、44は第4の歯
車、51はアクチュエータ、52、53はギアードモー
タ、62はスライドガイド、63、64はスライダー、
65、66はワイヤー駆動部、67、68は被駆動溝、
70は長穴開口、71、72はストッパーであり、第1
の回転中心であるY軸、第2の回転中心であるX軸を備
えたもの。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端が接続された弾性を有する複数本のワ
    イヤーと、 上記複数本のワイヤーの外周に挿入された湾曲可能な筒
    状部材と、 上記複数本のワイヤーの先端とは反対側の被駆動端をこ
    れらの軸方向に選択的に移動制御するアクチュエータを
    備えたことを特徴とする湾曲機構。
  2. 【請求項2】先端が接続された弾性を有する複数本のワ
    イヤーと、 上記複数本のワイヤーの外周に挿入された湾曲可能で、
    多関節の筒状部材と、 上記複数本のワイヤーの先端とは反対側の被駆動端をこ
    れらの軸方向に選択的に移動制御するアクチュエータを
    備えたことを特徴とする湾曲機構。
  3. 【請求項3】弾性を有する1本のワイヤーによってほぼ
    ヘアピン形状に折り曲げられた2本のワイヤー部と、 上記2本のワイヤー部の外周に挿入された湾曲可能な筒
    状部材と、 上記2本のワイヤー部の先端とは反対側の2つの被駆動
    端をこれらの軸方向に対して直交する方向に同時に回転
    制御すると共に、これら2つの被駆動端をこれらの軸方
    向に可逆的に移動制御するアクチュエータを備えたこと
    を特徴とする湾曲機構。
  4. 【請求項4】弾性を有する1本のワイヤーによってほぼ
    ヘアピン形状に折り曲げられた2本のワイヤー部と、 上記2本のワイヤーの外周に挿入された湾曲可能で、多
    関節の筒状部材と、 上記2本のワイヤー部の先端とは反対側の2つの被駆動
    端をこれらの軸方向に対して直交する方向に同時に回転
    制御すると共に、これら2つの被駆動端をこれらの軸方
    向に可逆的に移動制御するアクチュエータを備えたこと
    を特徴とする湾曲機構。
  5. 【請求項5】弾性を有する1本のワイヤーによってほぼ
    ヘアピン形状に折り曲げられた2本のワイヤー部と、 上記2本のワイヤー部の外周に挿入され、これら2本の
    ワイヤー部の軸方向に対して直交する2方向に湾曲可能
    に構成された多関節の筒状部材と、 上記2本のワイヤー部の先端とは反対側の2つの被駆動
    端をこれらの軸方向に対して直交する2方向に同期して
    回転制御すると共に、これら2つの被駆動端をこれらの
    軸方向に可逆的に移動制御するアクチュエータを備えた
    ことを特徴とする湾曲機構。
  6. 【請求項6】弾性を有する1本のワイヤーによってほぼ
    ヘアピン形状に折り曲げられて形成された2本のワイヤ
    ー部と、 上記2本のワイヤー部の外周に挿入され、これらのワイ
    ヤー部の軸方向に対して直交する2方向に湾曲可能に構
    成された筒状部材と、 第1の回転中心の周りに回転自在に支持されたギアボッ
    クスと、 上記ギアボックス内に組み込まれ、上記第1の回転中心
    に対して直交する第2の回転中心上に間隔を隔てて配置
    された第1、第2の歯車及び上記第1の回転中心上に間
    隔を隔てて配置されて上記第1、第2の歯車の両方に噛
    合された第3、第4の歯車によって構成された差動歯車
    機構と、 上記第1、第2の歯車間に配置されて、上記第1の回転
    中心の周りに回転自在に構成されたスライドガイドと、 上記第1、第2の歯車間に配置されて、上記スライドガ
    イドに沿って上記第2の回転中心に対して直交する方向
    にスライド自在に構成され、上記2本のワイヤー部の先
    端とは反対側の2つの被駆動端が固定された2つのスラ
    イダーと、 上記第1、第2の歯車の何れか一方の対向面に形成され
    て上記2つのスライダーに係合された2つのワイヤー駆
    動部と、 上記ギアボックスに設けられて、上記スライドガイドの
    上記第1の回転中心の周りの回転量を規制する2つのス
    トッパーと、 上記差動歯車機構の第3、第4の歯車を介して上記第
    1、第2の歯車を上記ギアボックス内で上記第2の回転
    中心の周りに回転駆動すると共に、これら第1、第2の
    歯車を上記ギアボックスと一体に上記第1の回転中心の
    周りに回転駆動するアクチュエータを備えたことを特徴
    とする湾曲機構。
  7. 【請求項7】請求項1又は請求項2又は請求項3又は請
    求項4又は請求項5又は請求項6に記載の湾曲機構を尻
    尾等の多関節部分に組み込んだことを特徴とするロボッ
    ト。
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