JP2000237623A - 車載型剪定枝葉処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 公園や道路の側の植木や街路樹等を剪定する
作業を効率よく、また、騒音公害の心配がなく、剪定屑
の処理が装置内で迅速に行え、自力走行のできる車両に
搭載できる車載型剪定枝葉処理装置を開発することにあ
る。 【解決手段】 樹木や植木を動力により剪定する剪定装
置１と、該剪定装置により剪定された剪定枝葉Ｘを吸引
する連通管２の一端を、該剪定装置に着脱自在に取り付
け、該連通管の他端は、貯留槽３内に向けて開口して設
け、連通管の途中には、剪定枝葉と異物とを分離するた
めの分離機４、剪定枝葉を破砕する破砕機５、剪定枝葉
・破砕された剪定枝葉を吸引する吸引装置６を設け、こ
れらを車両７に搭載したことを特徴とする車載型剪定枝
葉処理装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、車載型剪定枝葉
処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、街路樹や植木の剪定作業は、手鋏
やハンドトリマーと呼ばれる動力で作動する剪定具を持
ちながら剪定作業をしており、作業員は、樹木・植木等
の植物を剪定するだけのものであり、その剪定された剪
定枝葉（剪定屑）は地面に落下したままである。

【０００３】その路上等に落下した剪定枝葉は、取り除
き清掃しなければならず、これらを集めて作業車まで運
び、運搬して廃棄する作業は極めて煩雑な作業となり、
そのために、別の作業員に頼るとコスト高になるという
欠点もある。

【０００４】しかし、この車両を用いて剪定機を移動さ
せながら作業を行う大型の剪定装置は、特公昭６０−１
０号公報に開示されているが、この装置は、剪定枝葉を
吸引してコンテナに送り込まれる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
上記の欠点を除去し、公園や道路の側の植木や街路樹等
を剪定する作業は、公園のように閑静な場所である場合
や、交通の便の悪い場所、道路の路側帯の剪定等時間が
限定されていて仕事の効率を必要とする場合が多く、ま
た、騒音公害の心配がなく、剪定屑の処理が装置内で迅
速に行え、自力走行のできる車両に搭載できる車載型剪
定枝葉処理装置を開発することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこでこの発明は、一台
の車両内に、剪定装置、吸引装置、清掃装置、破砕装
置、貯留装置そして運搬装置を取り付けた車載型剪定枝
葉処理装置を開発することにある。

【０００７】

【発明の実施の形態】そこで本発明の一実施例を図面に
従って説明すると、樹木や植木を動力により剪定する剪
定装置（１）と、該剪定装置により剪定された剪定枝葉
（Ｘ）を吸引する連通管（２）の一端を、該剪定装置
（１）に着脱自在に取り付け、該連通管（２）の他端
は、貯留槽（３）内に臨ませて設け、連通管（２）の途
中には、剪定枝葉と異物とを分離するための分離機
（４）、剪定枝葉を破砕する破砕機（５）、剪定枝葉・
破砕された剪定枝葉を吸引する吸引装置（６）を設け、
これらを車両（７）に搭載したことを特徴とする車載型
剪定枝葉処理装置からなるものである。

【０００８】そして、剪定装置（１）は、具体的にはハ
ンドトリマーと呼ばれるものであり、該トリマーの連通
管（２）の吸い込み口に、フード（２ａ）を介して吸引
するものであり、該トリマーは歯車を応用した６歯車式
切断機構を設けたものであり、該トリマーで剪定された
剪定枝葉の切断長を短く切断することにより、連通管
（２）の途中の詰まりを防止したり、能力の大きなブロ
アーを用いなくても、剪定枝葉の吸引を可能にするもの
である。

【０００９】そして、該剪定装置（１）は、車両（７）
に装着された折り畳み可能なアーム（Ａ）〔あるいは伸
縮可能なアーム〕の先端部に吊り下げられ、重量バラン
サー（Ｂ）により、バランスよく設けられており、即
ち、ハンドトリマーを持ち上げると、バランサーが反応
して上方に移動し、設定重量になると停止するため、作
業員がトリマーの重量分をそのまま持ち上げて操作する
必要がなく、労力を軽減できるものである。

【００１０】また、分離機（４）の具体例としては、剪
定枝葉（Ｘ）と、空きカン・小石・ガラス片・クギ等の
異物とを仕分けするものであり、連通管（２）の入口と
出口の相対位置を異なった位置に設けた拡張容器からな
る異物分別容器で、連通管（２）内を剪定枝葉（Ｘ）を
運んでいた空気の流速は、該容器に入った段階で急速に
落ちるため、剪定枝葉に比べて嵩比重の大きな石やカン
のような異物は空気の流れから外れて該容器の底に溜ま
り、嵩比重の小さな剪定枝葉がけが、破砕機（５）に送
られる。

【００１１】さらに、前記剪定装置（１）に装着した連
通管（２）を取り外して、路上に落下した剪定枝葉やゴ
ミを吸引して掃除をする事ができるものである。

【００１２】そして、破砕機（５）は、スイングハンマ
ー式のものであったり、刃物で切断するようなものであ
ったり、また、スイングハンマーと刃物との両方を備え
たものであってもよく、車両（７）の外面に設けた投入
口（８）と、挿入ダクト（９）を介して連通しているも
のであり、剪定装置に設けた連通管（２）からこぼれた
剪定枝葉（Ｘ）を、車両の外部より、直接、投げ入れて
破砕してチップにできるよう構成されたものであり、図
１に表示した，投入口（８）は２ケ所設け、特に、長
く、多少太い枝等は車両（７）の後部に設けた投入口
（８ａ）より投げ入れ、スイングハンマー式の破砕機で
破砕するものであり、該破砕機（５）内にはシャワー状
の水ミスト（５ａ）を設けると共に、これら衝撃音を発
生するものは密閉容器（図示せず）に収容し、騒音の発
生を防止している。

【００１３】そして、貯留槽（３）内に臨ませて開口し
た連通管（２）を、図３に示すように、マルチング用に
切り換えて、車両（７）外部に向けて開口し、貯留槽
（３）内に貯留したチップを車両外部に吐出するよう設
けることにより、必要箇所に破砕した剪定枝葉のチップ
を撒くこともできる。

【００１４】さらに、吸引装置（６）が、車両の動力源
（図示しない）を利用して回転するプレートファンであ
り、これにより、剪定装置（１）により剪定された剪定
枝葉（Ｘ）を連通管（２）内に吸引したり、破砕機
（５）により破砕された剪定枝葉のチップを貯留槽
（３）内に貯溜したり、さらに、貯留槽（３）内に入る
べき前記チップをマルチングとして地面に撒くことが可
能であり、該吸引装置（６）は、複数個設けてもよいも
のであり、これらも密閉容器（図示せず）に収容し、騒
音の発生を防止している。

【００１５】

【発明の効果】この発明によると、公園や道路の側の植
木や街路樹を剪定する作業において、剪定、破砕、貯留
の一連の装置を車両に搭載していることにより、交通の
便の悪いところでも剪定枝葉のチップ化が可能となり、
このことにより剪定枝葉の現地での処分化、剪定枝葉の
減容化、収集運搬作業の軽減、剪定作業の効率化が期待
でき、また、騒音の発生も減少できる等極めて有益なる
効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す斜視図である。

【図２】この発明の一実施例を示す説明図である。

【図３】この発明の一実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 剪定装置 ２ 連通管 ２ａ フード ３ 貯留槽 ４ 分離機 ５ 破砕機 ５ａ 水ミスト ６ 吸引装置 ７ 車両 ８ 投入口 ８ａ投入口 ９ 挿入ダクト Ａ アーム Ｂ 重量バランサー Ｘ 剪定枝葉

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 樹木や植木を動力により剪定する剪定装
   置と、該剪定装置により剪定された剪定枝葉を吸引する
   連通管の一端を、該剪定装置に着脱自在に取り付け、該
   連通管の他端は、貯留槽内に向けて開口して設け、連通
   管の途中には、剪定枝葉と異物とを分離するための分離
   機、剪定枝葉を破砕する破砕機、剪定枝葉・破砕された
   剪定枝葉を吸引する吸引装置を設け、これらを車両に搭
   載したことを特徴とする車載型剪定枝葉処理装置。
2. 【請求項２】 剪定装置は、車両に装着された折り畳み
   可能なアーム、あるいは伸縮可能なアームの先端部に、
   重量バランサーを介して吊り下げられることを特徴とす
   る請求項１記載の車載型剪定枝葉処理装置。
3. 【請求項３】 分離機は、剪定枝葉と、空きカン・小石
   ・ガラス片・クギ等の異物とを仕分けする遠心分離機で
   あることを特徴とする請求項１記載の車載型剪定枝葉処
   理装置。
4. 【請求項４】 破砕機は、車両の外面に設けた投入口
   と、挿入ダクトを介して連通していることを特徴とする
   請求項１記載の車載型剪定枝葉処理装置。
5. 【請求項５】 貯留槽内に向けて開口した連通管を、マ
   ルチング用に、車両外部に開口するよう構成することを
   特徴とする請求項１記載の車載型剪定枝葉処理装置。
6. 【請求項６】 吸引装置が、破砕機の前又は後、あるい
   は前後に設け、かつ、動力で回転するプレートファンで
   あることを特徴とする請求項１記載の車載型剪定枝葉処
   理装置。