JP2000237315A - 医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置 - Google Patents
医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置Info
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- JP2000237315A JP2000237315A JP11041481A JP4148199A JP2000237315A JP 2000237315 A JP2000237315 A JP 2000237315A JP 11041481 A JP11041481 A JP 11041481A JP 4148199 A JP4148199 A JP 4148199A JP 2000237315 A JP2000237315 A JP 2000237315A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 温度による吸着性能低下を解消し、安定した
濃度で酸素濃縮気体を得ることができる酸素濃縮装置を
提供する。 【解決手段】 吸着床の温度を検知する温度検知手段を
具備し、検知結果に基づいて吸脱着の流路切替手段の切
替時間を制御する手段を備えた医療用圧力変動吸着型酸
素濃縮装置。
濃度で酸素濃縮気体を得ることができる酸素濃縮装置を
提供する。 【解決手段】 吸着床の温度を検知する温度検知手段を
具備し、検知結果に基づいて吸脱着の流路切替手段の切
替時間を制御する手段を備えた医療用圧力変動吸着型酸
素濃縮装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気中から酸素富
化空気、酸素濃縮気体を分離して使用するための酸素濃
縮装置に関する。更に詳細には、圧力変動吸着型酸素濃
縮装置に関し、温度によって吸着剤の窒素吸着量低下に
伴う酸素回収率の低下、生成酸素濃縮気体の体積濃度の
低下を防ぎ、環境温度に影響されること無く安定的に使
用者に酸素濃縮気体を供給できるようにした、改善され
た医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置に関する。
化空気、酸素濃縮気体を分離して使用するための酸素濃
縮装置に関する。更に詳細には、圧力変動吸着型酸素濃
縮装置に関し、温度によって吸着剤の窒素吸着量低下に
伴う酸素回収率の低下、生成酸素濃縮気体の体積濃度の
低下を防ぎ、環境温度に影響されること無く安定的に使
用者に酸素濃縮気体を供給できるようにした、改善され
た医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、喘息、肺気腫症、慢性気管支炎な
どの呼吸器系疾患に苦しむ患者が増加する傾向がある
が、その最も効果的な治療法の一つとして酸素吸入療法
があり、空気中から酸素濃縮気体を直接分離する酸素濃
縮装置が開発され、使用時の利便性、保守管理の容易さ
から酸素吸入療法用の治療装置として、次第に普及する
ようになってきている。
どの呼吸器系疾患に苦しむ患者が増加する傾向がある
が、その最も効果的な治療法の一つとして酸素吸入療法
があり、空気中から酸素濃縮気体を直接分離する酸素濃
縮装置が開発され、使用時の利便性、保守管理の容易さ
から酸素吸入療法用の治療装置として、次第に普及する
ようになってきている。
【0003】かかる酸素濃縮装置として、窒素を選択的
に吸着し得る吸着剤を1個或いは、複数の吸着床に充填
した吸着型酸素濃縮装置が知られ、中でも空気供給手段
としてコンプレッサーを用いた圧力変動吸着型酸素濃縮
装置が多用されている。かかる装置は、通常、窒素を選
択的に吸着し得る吸着剤を充填した1個或いは複数の吸
着床にコンプレッサーから圧縮空気を供給して加圧状態
で窒素を吸着させることにより酸素濃縮気体を得る吸着
工程と、吸着床の内圧を減少させて窒素を脱着させ吸着
剤の再生を行う脱着工程を一定サイクルで繰り返し行
い、更に必要に応じて、脱着工程終了直前に、既に生成
した乾燥酸素濃縮気体を一部逆流させ再生効率の向上と
昇圧を目的とする均圧工程を加えて、順次一定サイクル
で行うことにより酸素濃縮気体を得る装置である。
に吸着し得る吸着剤を1個或いは、複数の吸着床に充填
した吸着型酸素濃縮装置が知られ、中でも空気供給手段
としてコンプレッサーを用いた圧力変動吸着型酸素濃縮
装置が多用されている。かかる装置は、通常、窒素を選
択的に吸着し得る吸着剤を充填した1個或いは複数の吸
着床にコンプレッサーから圧縮空気を供給して加圧状態
で窒素を吸着させることにより酸素濃縮気体を得る吸着
工程と、吸着床の内圧を減少させて窒素を脱着させ吸着
剤の再生を行う脱着工程を一定サイクルで繰り返し行
い、更に必要に応じて、脱着工程終了直前に、既に生成
した乾燥酸素濃縮気体を一部逆流させ再生効率の向上と
昇圧を目的とする均圧工程を加えて、順次一定サイクル
で行うことにより酸素濃縮気体を得る装置である。
【0004】かかる酸素濃縮気体を得る装置としては、
コンプレッサーと吸着床とを配管で接続し、間に弁手段
を設置することにより吸着床への加圧空気の供給経路を
切替えるフローが一般的である。但し、このような装置
では部品点数の増加やメンテナンスに不具合が生じる問
題点があった。
コンプレッサーと吸着床とを配管で接続し、間に弁手段
を設置することにより吸着床への加圧空気の供給経路を
切替えるフローが一般的である。但し、このような装置
では部品点数の増加やメンテナンスに不具合が生じる問
題点があった。
【0005】また、これらの不具合を改善する装置とし
て特表平7−508205に記載の流体分別装置を介し
て、吸着床に加圧空気を供給するモジュール化された酸
素濃縮装置もある。
て特表平7−508205に記載の流体分別装置を介し
て、吸着床に加圧空気を供給するモジュール化された酸
素濃縮装置もある。
【0006】しかし、これらの装置の吸着床として使用
される吸着剤としては、13X型ゼオライトや5A型ゼ
オライトなどが用いられるが、かかるゼオライト系吸着
剤は、窒素よりも水の吸着力が強い傾向にあり、一定の
使用条件下では吸着剤の温度や吸着床に供給される圧縮
空気中の水分量により窒素吸着量が変化し、酸素の回収
率が大きく左右される。
される吸着剤としては、13X型ゼオライトや5A型ゼ
オライトなどが用いられるが、かかるゼオライト系吸着
剤は、窒素よりも水の吸着力が強い傾向にあり、一定の
使用条件下では吸着剤の温度や吸着床に供給される圧縮
空気中の水分量により窒素吸着量が変化し、酸素の回収
率が大きく左右される。
【0007】特に日本の気象環境下では、1年を通じて
の寒暖の差や、相対湿度の変化が大きく、ゼオライト吸
着剤の酸素分離効率の低下や吸湿劣化、耐久性低下を招
きやすく、安定的な濃度で酸素濃縮気体を1年を通じて
得ることは困難であった。
の寒暖の差や、相対湿度の変化が大きく、ゼオライト吸
着剤の酸素分離効率の低下や吸湿劣化、耐久性低下を招
きやすく、安定的な濃度で酸素濃縮気体を1年を通じて
得ることは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の圧力
変動吸着型酸素濃縮装置で問題となる、ゼオライト吸着
剤の温度による窒素吸着量、酸素回収率の変動、該酸素
濃縮器の性能低下を解消し、日本の気象環境下でも、1
年を通じて安定的な濃度の酸素濃縮気体を得ることがで
きる酸素濃縮装置を提供することを目的とする。
変動吸着型酸素濃縮装置で問題となる、ゼオライト吸着
剤の温度による窒素吸着量、酸素回収率の変動、該酸素
濃縮器の性能低下を解消し、日本の気象環境下でも、1
年を通じて安定的な濃度の酸素濃縮気体を得ることがで
きる酸素濃縮装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本出願人はかかる課題に
対して、鋭意検討した結果、各種ゼオライト吸着剤によ
って生成酸素濃度変化に温度依存性があることを見出
し、吸着床温度を検知し、吸脱着サイクルタイムを制御
することで、酸素濃縮器の性能低下を解消し、安定的な
濃度の酸素濃縮気体を得ることができる酸素濃縮装置を
見出したものである。
対して、鋭意検討した結果、各種ゼオライト吸着剤によ
って生成酸素濃度変化に温度依存性があることを見出
し、吸着床温度を検知し、吸脱着サイクルタイムを制御
することで、酸素濃縮器の性能低下を解消し、安定的な
濃度の酸素濃縮気体を得ることができる酸素濃縮装置を
見出したものである。
【0010】即ち、本発明は、酸素よりも窒素を選択的
に吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個の吸着床
と、該吸着床へ空気を供給する空気供給手段と、該空気
供給手段からの空気を該吸着床へ供給し濃縮酸素を取出
す吸着工程、吸着床を減圧し吸着剤を再生する脱着工程
を一定タイミングで繰り返すための流路切替手段を具備
した圧力変動吸着型酸素濃縮装置において、該吸着床の
温度を検知する温度検知手段を具備し、該検知結果に基
づいて該流路切替手段の切替時間を制御する制御手段を
備えたことを特徴とする医療用圧力変動吸着型酸素濃縮
装置を提供するものである。
に吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個の吸着床
と、該吸着床へ空気を供給する空気供給手段と、該空気
供給手段からの空気を該吸着床へ供給し濃縮酸素を取出
す吸着工程、吸着床を減圧し吸着剤を再生する脱着工程
を一定タイミングで繰り返すための流路切替手段を具備
した圧力変動吸着型酸素濃縮装置において、該吸着床の
温度を検知する温度検知手段を具備し、該検知結果に基
づいて該流路切替手段の切替時間を制御する制御手段を
備えたことを特徴とする医療用圧力変動吸着型酸素濃縮
装置を提供するものである。
【0011】また、本発明は、かかる吸着剤が13X型
ゼオライトであり、1吸着工程中に該吸着床に供給され
る空気量が吸着剤重量当たり5.0〜8.5cm3/g
(20℃、1気圧)の装置であり、且つ該制御手段が、
該吸着床の温度が20℃以上のときに吸着工程時間を短
くする制御を行う手段、特に該吸着床の温度が20℃以
上の時の吸着工程時間を、20℃以下の時の吸着工程設
定時間の0.7〜0.9倍に変更する制御手段であるこ
とを特徴とする医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置を提
供するものである。
ゼオライトであり、1吸着工程中に該吸着床に供給され
る空気量が吸着剤重量当たり5.0〜8.5cm3/g
(20℃、1気圧)の装置であり、且つ該制御手段が、
該吸着床の温度が20℃以上のときに吸着工程時間を短
くする制御を行う手段、特に該吸着床の温度が20℃以
上の時の吸着工程時間を、20℃以下の時の吸着工程設
定時間の0.7〜0.9倍に変更する制御手段であるこ
とを特徴とする医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置を提
供するものである。
【0012】更に、本発明は、かかる吸着剤が5A型ゼ
オライトであり、1吸着工程中に該吸着床に供給される
空気量が吸着剤重量当たり8.0〜11.0cm3/g
(20℃、1気圧)の装置であり、且つ該制御手段が、
該吸着床の温度が20℃以下のときに吸着工程時間を長
くする制御を行う手段、特に、該吸着床の温度が20℃
以下の時の吸着工程時間を、20℃以上の時の吸着工程
設定時間の1.1〜1.4倍に変更する制御手段である
ことを特徴とする医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置を
提供するものである。
オライトであり、1吸着工程中に該吸着床に供給される
空気量が吸着剤重量当たり8.0〜11.0cm3/g
(20℃、1気圧)の装置であり、且つ該制御手段が、
該吸着床の温度が20℃以下のときに吸着工程時間を長
くする制御を行う手段、特に、該吸着床の温度が20℃
以下の時の吸着工程時間を、20℃以上の時の吸着工程
設定時間の1.1〜1.4倍に変更する制御手段である
ことを特徴とする医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置を
提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の医療用圧力変動吸着型酸
素濃縮器に用いられる吸着床としては、酸素よりも窒素
を選択的に吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個
の吸着床が用いられる。特に、2個以上の複数の吸着床
を有するものに有効であり、更には、特表平7−508
205に記載の電磁弁を使用せずに、吸着塔と1体型の
マニホールドを介して、流路を回転式バルブで切替える
ことにより吸着床に加圧空気を供給することが可能であ
るモジュール化された吸着床を備えた医療用圧力変動吸
着型酸素濃縮装置に有効である。
素濃縮器に用いられる吸着床としては、酸素よりも窒素
を選択的に吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個
の吸着床が用いられる。特に、2個以上の複数の吸着床
を有するものに有効であり、更には、特表平7−508
205に記載の電磁弁を使用せずに、吸着塔と1体型の
マニホールドを介して、流路を回転式バルブで切替える
ことにより吸着床に加圧空気を供給することが可能であ
るモジュール化された吸着床を備えた医療用圧力変動吸
着型酸素濃縮装置に有効である。
【0014】かかる吸着床に充填する吸着剤として、1
3X型ゼオライトを用いることが出来る。通常タイプの
他、リチウム置換13X型ゼオライト、カルシウム置換
13X型ゼオライトなどが有効であり、具体的には、ユ
ニオンカーバイド社製のOXYSIV−5やOXYSI
V−7などを用いることが出来る。但し、これらに限ら
れたものではない。
3X型ゼオライトを用いることが出来る。通常タイプの
他、リチウム置換13X型ゼオライト、カルシウム置換
13X型ゼオライトなどが有効であり、具体的には、ユ
ニオンカーバイド社製のOXYSIV−5やOXYSI
V−7などを用いることが出来る。但し、これらに限ら
れたものではない。
【0015】かかる吸着剤を用いた場合、1吸着工程中
に該吸着床に送り込まれる空気量が吸着剤重量当たり、
5.0〜8.5cm3/g(20℃、1気圧)の装置であ
り、該制御手段が、該吸着床の検知温度が20℃以上の
ときに、該切替えサイクルを速くするように制御する。
に該吸着床に送り込まれる空気量が吸着剤重量当たり、
5.0〜8.5cm3/g(20℃、1気圧)の装置であ
り、該制御手段が、該吸着床の検知温度が20℃以上の
ときに、該切替えサイクルを速くするように制御する。
【0016】特に流路切替え手段の吸脱着サイクルにお
ける1吸着工程を、該吸着床の検知温度が20℃以上の
ときに、通常の20℃以下の吸脱着サイクルにおける1
吸着工程の設定時間の0.7〜0.9倍の時間に制御す
るのが好ましい。
ける1吸着工程を、該吸着床の検知温度が20℃以上の
ときに、通常の20℃以下の吸脱着サイクルにおける1
吸着工程の設定時間の0.7〜0.9倍の時間に制御す
るのが好ましい。
【0017】図1に示すように、13X型ゼオライトを
用いた場合には、20℃以上の温度では生成酸素濃度が
明らかに低下する。本発明は吸着床温度を検知する手段
を備え、その検知結果に基づいて吸脱着の切替サイクル
を変更し、平衡分離から速度分離に変更し、酸素濃度を
安定的に提供するものである。
用いた場合には、20℃以上の温度では生成酸素濃度が
明らかに低下する。本発明は吸着床温度を検知する手段
を備え、その検知結果に基づいて吸脱着の切替サイクル
を変更し、平衡分離から速度分離に変更し、酸素濃度を
安定的に提供するものである。
【0018】かかる装置の1吸着工程中に該吸着床に送
り込まれる空気量は、吸着剤重量当たり5.0〜8.5
cm3/g(20℃、1気圧)であることが好ましく、か
かる条件下で効率よく吸着分離を実施することが出来
る。逆に、5.0cm3/g(20℃、1気圧)以下の空
気量では生成酸素量の不足を生じ、8.5cm3/g以
上の空気量では、送気量が吸着量を上回り、破瓜が始ま
る。
り込まれる空気量は、吸着剤重量当たり5.0〜8.5
cm3/g(20℃、1気圧)であることが好ましく、か
かる条件下で効率よく吸着分離を実施することが出来
る。逆に、5.0cm3/g(20℃、1気圧)以下の空
気量では生成酸素量の不足を生じ、8.5cm3/g以
上の空気量では、送気量が吸着量を上回り、破瓜が始ま
る。
【0019】吸着床検知温度が20℃以上のときに、通
常の20℃以下の吸脱着サイクルにおける1吸着工程の
設定時間の0.7〜0.9倍の時間に制御するのが好ま
しい。
常の20℃以下の吸脱着サイクルにおける1吸着工程の
設定時間の0.7〜0.9倍の時間に制御するのが好ま
しい。
【0020】0.7倍以下に1吸着時間を短くし、吸脱
着サイクルタイムを速くすると酸素生成効率が悪くな
る。
着サイクルタイムを速くすると酸素生成効率が悪くな
る。
【0021】医療用酸素濃縮装置において、例えば20
℃以下の通常設定値を5秒とした場合には、20℃以上
の吸脱着サイクルにおける1吸着工程の好ましい時間と
しては3.5〜4.5秒程度に変更するのが望ましい
が、20℃以下の吸脱着サイクルにおける1吸着工程の
好ましい時間にも依存するので、これらに限られるもの
ではない。
℃以下の通常設定値を5秒とした場合には、20℃以上
の吸脱着サイクルにおける1吸着工程の好ましい時間と
しては3.5〜4.5秒程度に変更するのが望ましい
が、20℃以下の吸脱着サイクルにおける1吸着工程の
好ましい時間にも依存するので、これらに限られるもの
ではない。
【0022】また、本発明の医療用圧力変動吸着型酸素
濃縮装置に用いられる好ましい吸着剤として、5A型ゼ
オライトを用いることが出来る。具体的には、ユニオン
カーバイド社製の5AMGなどが好ましく、但し、これ
に限られたものではない。
濃縮装置に用いられる好ましい吸着剤として、5A型ゼ
オライトを用いることが出来る。具体的には、ユニオン
カーバイド社製の5AMGなどが好ましく、但し、これ
に限られたものではない。
【0023】かかる吸着剤を採用した場合、1吸着工程
中に該吸着床に送り込まれる空気量が吸着剤重量当た
り、8.0〜11.0cm3/g(20℃、1気圧)の装
置とし、該制御手段が、該吸着床の検知温度が20℃以
下のときに該切替えサイクルを遅くする手段を備えるこ
とが好ましい。
中に該吸着床に送り込まれる空気量が吸着剤重量当た
り、8.0〜11.0cm3/g(20℃、1気圧)の装
置とし、該制御手段が、該吸着床の検知温度が20℃以
下のときに該切替えサイクルを遅くする手段を備えるこ
とが好ましい。
【0024】5A型ゼオライトを採用した場合には、図
1に示すように13X型とは逆に、20℃以上では温度
の影響は少ないが、20℃以下の温度では生成酸素濃度
が明らかに低下する。本発明は吸着床温度を検知する手
段を備えることによって、その検知結果に基づいて吸脱
着の切替サイクルを変更し、吸着工程時間を延長するこ
とで出来るだけ吸着平衡に近づけ、酸素濃度を安定的に
提供するものである。
1に示すように13X型とは逆に、20℃以上では温度
の影響は少ないが、20℃以下の温度では生成酸素濃度
が明らかに低下する。本発明は吸着床温度を検知する手
段を備えることによって、その検知結果に基づいて吸脱
着の切替サイクルを変更し、吸着工程時間を延長するこ
とで出来るだけ吸着平衡に近づけ、酸素濃度を安定的に
提供するものである。
【0025】流路切替え手段の吸脱着サイクルにおける
1吸着工程が、該吸着床の検知温度が20℃以下のとき
に、20℃以上の吸脱着サイクルにおける1吸着工程の
1.1〜1.4倍の時間であることが好ましい。
1吸着工程が、該吸着床の検知温度が20℃以下のとき
に、20℃以上の吸脱着サイクルにおける1吸着工程の
1.1〜1.4倍の時間であることが好ましい。
【0026】また、吸着剤が5A型ゼオライトを用いた
場合の、1吸着工程中に該吸着床に供給される空気量
は、吸着剤重量当たり8.0〜11.0cm3/g(2
0℃、1気圧)が好ましい。
場合の、1吸着工程中に該吸着床に供給される空気量
は、吸着剤重量当たり8.0〜11.0cm3/g(2
0℃、1気圧)が好ましい。
【0027】本発明の装置の流路切替え手段としては2
方向、3方向の電磁弁を組み合わせたものや、1体型に
したもの、更には4方向、5方向の電磁弁などを用いる
ことが出来る。更に、特表平7−508205に記載の
流体分別装置のごとく、電磁弁を使用せずに、1体型の
マニホールドを介して、回転式で吸着床に加圧空気を供
給するモジュール化された酸素濃縮装置に有効である。
方向、3方向の電磁弁を組み合わせたものや、1体型に
したもの、更には4方向、5方向の電磁弁などを用いる
ことが出来る。更に、特表平7−508205に記載の
流体分別装置のごとく、電磁弁を使用せずに、1体型の
マニホールドを介して、回転式で吸着床に加圧空気を供
給するモジュール化された酸素濃縮装置に有効である。
【0028】20℃以下の吸脱着サイクルにおける1吸
着工程の好ましい時間としては5.5〜7.0秒程度が
望ましいが、20℃以上の吸脱着サイクルにおける1吸
着工程の好ましい時間にも依存するので、これらに限ら
れるものではない。
着工程の好ましい時間としては5.5〜7.0秒程度が
望ましいが、20℃以上の吸脱着サイクルにおける1吸
着工程の好ましい時間にも依存するので、これらに限ら
れるものではない。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の酸素濃縮装置の好適な具体
的実施例について、必要に応じて図面を用いながら説明
する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
的実施例について、必要に応じて図面を用いながら説明
する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0030】本発明の酸素濃縮装置は特に限定されるも
のではないが、図2に概略フローで示すような、米国
Sequal社製ATFモジュールを吸着床として用い
た酸素濃縮器を採用することが出来る。かかるモジュー
ルは、吸着塔と1体型のマニホールドを介して、回転式
で吸着床に加圧空気を供給することが可能で、1吸着工
程中の時間を、回転速度を変えることにより容易に変更
することが可能である。
のではないが、図2に概略フローで示すような、米国
Sequal社製ATFモジュールを吸着床として用い
た酸素濃縮器を採用することが出来る。かかるモジュー
ルは、吸着塔と1体型のマニホールドを介して、回転式
で吸着床に加圧空気を供給することが可能で、1吸着工
程中の時間を、回転速度を変えることにより容易に変更
することが可能である。
【0031】吸着工程の時間の制御手段としては、かか
る装置の場合は、モジュールの回転速度の変更手段であ
る減速機付モーターの減速比を変更したものを使用する
か、電源周波数変換インバーターを用いて、モーターの
回転数を変更する方法を採用することが出来る。前者の
方が、コストや装置の小型化の面で有利である。
る装置の場合は、モジュールの回転速度の変更手段であ
る減速機付モーターの減速比を変更したものを使用する
か、電源周波数変換インバーターを用いて、モーターの
回転数を変更する方法を採用することが出来る。前者の
方が、コストや装置の小型化の面で有利である。
【0032】空気供給手段1より供給された空気を吸着
床2に送気し、生成された酸素富化空気が調圧弁5及び
流量設定手段6を介して適切な流量に制御され、加湿手
段7で加湿した酸素富化空気を患者に供給する。この場
合、吸着床2の温度検知手段9の検出結果に応じて1吸
着工程中の吸着サイクル変更手段10でサイクルを変更
する。
床2に送気し、生成された酸素富化空気が調圧弁5及び
流量設定手段6を介して適切な流量に制御され、加湿手
段7で加湿した酸素富化空気を患者に供給する。この場
合、吸着床2の温度検知手段9の検出結果に応じて1吸
着工程中の吸着サイクル変更手段10でサイクルを変更
する。
【0033】図3、図4は、図2の装置を用いて測定し
た、1吸着工程時間と生成酸素濃度(体積濃度)との関係
を表したものである。
た、1吸着工程時間と生成酸素濃度(体積濃度)との関係
を表したものである。
【0034】空気供給手段1からは115〜125L/
分の(20℃、1気圧換算)加圧空気を供給し、約7L
/分(20℃、1気圧換算、93体積%)の酸素富化空
気を得る酸素濃縮システムで構成されている。
分の(20℃、1気圧換算)加圧空気を供給し、約7L
/分(20℃、1気圧換算、93体積%)の酸素富化空
気を得る酸素濃縮システムで構成されている。
【0035】図3に示すように、13X型ゼオライトを
吸着剤として用いた場合、吸着床温度30℃の条件下、
1吸着工程当たりの吸着時間を短くすることにより生成
酸素濃度は有意に上昇することが認められる。5秒設定
で3.5〜4.5秒に吸着時間を短くすることにより生
成酸素濃度を90%以上の高濃度を維持することが出来
る。吸着時間を短くしすぎると、逆に生成酸素は低下す
る。
吸着剤として用いた場合、吸着床温度30℃の条件下、
1吸着工程当たりの吸着時間を短くすることにより生成
酸素濃度は有意に上昇することが認められる。5秒設定
で3.5〜4.5秒に吸着時間を短くすることにより生
成酸素濃度を90%以上の高濃度を維持することが出来
る。吸着時間を短くしすぎると、逆に生成酸素は低下す
る。
【0036】一方、吸着剤として5A型ゼオライトを用
いた場合、吸着床温度10℃の条件下、1吸着工程の時
間を長く変更することにより生成酸素濃度が有意に上昇
することが認められる。
いた場合、吸着床温度10℃の条件下、1吸着工程の時
間を長く変更することにより生成酸素濃度が有意に上昇
することが認められる。
【0037】
【発明の効果】本願発明の酸素濃縮器を使用することに
より、温度によって吸着量の低下による回収率の低下、
生成された酸素濃縮気体の体積濃度の低下を防ぎ、環境
温度に影響されることなく安定的な濃度の酸素濃縮気体
を使用者に供給できるようにした、改善された酸素濃縮
装置を提供することが可能になる。
より、温度によって吸着量の低下による回収率の低下、
生成された酸素濃縮気体の体積濃度の低下を防ぎ、環境
温度に影響されることなく安定的な濃度の酸素濃縮気体
を使用者に供給できるようにした、改善された酸素濃縮
装置を提供することが可能になる。
【図1】吸着床温度と生成酸素濃度との関係。
【図2】本発明の好適な実施例である医療用圧力変動吸
着型酸素濃縮装置。
着型酸素濃縮装置。
【図3】13X型ゼオライトを吸着剤とした時の本発明
の装置の吸着時間と生成酸素濃度との関係。
の装置の吸着時間と生成酸素濃度との関係。
【図4】5A型ゼオライトを吸着剤とした時の、本発明
の装置の吸着時間と生成酸素濃度との関係。
の装置の吸着時間と生成酸素濃度との関係。
1 空気供給手段 2 吸着床 3、4 流路切替え手段 5 調圧弁 6 流量設定器 7 加湿器 8 送風機 9 温度検出手段 10 吸着サイクル変更手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E185 BA02 BA09 CA03 CB07 CB11 CB18 DA03 DA12 4D012 CA05 CB12 CD07 CE01 CE02 CF01 CF04 CG01 CJ05 4G042 BA15 BA18 BA39 BA42
Claims (5)
- 【請求項1】 酸素よりも窒素を選択的に吸着し得る吸
着剤を充填した少なくとも1個の吸着床と、該吸着床へ
空気を供給する空気供給手段と、該空気供給手段からの
空気を該吸着床へ供給し濃縮酸素を取出す吸着工程、吸
着床を減圧し吸着剤を再生する脱着工程を一定タイミン
グで繰り返すための流路切替手段を具備した圧力変動吸
着型酸素濃縮装置において、該吸着床の温度を検知する
温度検知手段を具備し、該検知結果に基づいて該流路切
替手段の切替時間を制御する制御手段を備えたことを特
徴とする医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置。 - 【請求項2】 該吸着剤が13X型ゼオライトであり、
1吸着工程中に該吸着床に供給される空気量が吸着剤重
量当たり5.0〜8.5cm3/g(20℃、1気圧)
の装置であり、且つ該制御手段が、該吸着床の温度が2
0℃以上のときに吸着工程時間を短くする制御を行う手
段であることを特徴とする、請求項1に記載の医療用圧
力変動吸着型酸素濃縮装置。 - 【請求項3】 該制御手段が、該吸着床の温度が20℃
以上の時の吸着工程時間を、20℃以下の時の吸着工程
設定時間の0.7〜0.9倍に変更する制御手段である
ことを特徴とする、請求項2に記載の医療用圧力変動吸
着型酸素濃縮装置。 - 【請求項4】 該吸着剤が5A型ゼオライトであり、1
吸着工程中に該吸着床に供給される空気量が吸着剤重量
当たり8.0〜11.0cm3/g(20℃、1気圧)
の装置であり、且つ該制御手段が、該吸着床の温度が2
0℃以下のときに吸着工程時間を長くする制御を行う手
段であることを特徴とする、請求項1に記載の医療用圧
力変動吸着型酸素濃縮装置。 - 【請求項5】 該制御手段が、該吸着床の温度が20℃
以下の時の吸着工程時間を、20℃以上の時の吸着工程
設定時間の1.1〜1.4倍に変更する制御手段である
ことを特徴とする、請求項4に記載の医療用圧力変動吸
着型酸素濃縮装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11041481A JP2000237315A (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | 医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置 |
EP00301276A EP1029577B1 (en) | 1999-02-19 | 2000-02-18 | Apparatus for producing oxygen enhanced gas from air |
DE60027493T DE60027493T2 (de) | 1999-02-19 | 2000-02-18 | Vorrichtung zur Produktion von mit Sauerstoff angereichertem Gas aus Luft |
US09/510,154 US6372026B1 (en) | 1998-02-19 | 2000-02-22 | Apparatus for producing oxygen enhanced gas from air |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11041481A JP2000237315A (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | 医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000237315A true JP2000237315A (ja) | 2000-09-05 |
Family
ID=12609551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11041481A Pending JP2000237315A (ja) | 1998-02-19 | 1999-02-19 | 医療用圧力変動吸着型酸素濃縮装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000237315A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100731775B1 (ko) * | 2000-10-12 | 2007-06-22 | 엘지전자 주식회사 | 산소발생기의 제어방법 및 제어장치 |
JP2009242187A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 酸素濃縮器 |
JP2012245364A (ja) * | 2004-05-21 | 2012-12-13 | Air Products & Chemicals Inc | 酸素に富むガスの製造装置及び方法 |
JP5357264B2 (ja) * | 2009-11-02 | 2013-12-04 | 帝人ファーマ株式会社 | 酸素濃縮装置 |
-
1999
- 1999-02-19 JP JP11041481A patent/JP2000237315A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100731775B1 (ko) * | 2000-10-12 | 2007-06-22 | 엘지전자 주식회사 | 산소발생기의 제어방법 및 제어장치 |
JP2012245364A (ja) * | 2004-05-21 | 2012-12-13 | Air Products & Chemicals Inc | 酸素に富むガスの製造装置及び方法 |
JP2009242187A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 酸素濃縮器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050516 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080108 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080305 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080401 |