JP2000237252A - 介助装置およびそれを用いた歩行訓練装置 - Google Patents

介助装置およびそれを用いた歩行訓練装置

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JP2000237252A
JP2000237252A JP11046428A JP4642899A JP2000237252A JP 2000237252 A JP2000237252 A JP 2000237252A JP 11046428 A JP11046428 A JP 11046428A JP 4642899 A JP4642899 A JP 4642899A JP 2000237252 A JP2000237252 A JP 2000237252A
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Akihiko Sakai
昭彦 酒井
Yasuhiro Nemoto
泰弘 根本
Atsushi Koseki
篤志 小関
Shizuko Hattori
静子 服部
Masakatsu Fujie
正克 藤江
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モーメント荷重の影響を除いて被訓練者によ
り確実な体重負荷の軽減が可能な介助装置とそれを利用
した歩行訓練装置を提供する。 【解決手段】 歩行訓練装置1に利用する介助装置3
は、被訓練者Uの身体を保持し鉛直方向に可動な把持部
10と、把持部の位置を鉛直上下方向に駆動する駆動部
11と、力検出センサ12と、少なくとも力検出センサ
からの力検出情報を基にして把持部10を移動する駆動
部11を制御するための介助制御装置8とを備えてお
り、前記力検出センサ12は、駆動部11を構成するリ
ニアガイド20A、20Bの軸とほぼ一致したところに
設置され、モーメント方向の成分による影響を打ち消し
てより正確な鉛直方向の力荷重だけを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、高齢者、
あるいは、病気や事故などによって歩行機能に障害を生
じた人等に、歩行訓練を行う際に使用する歩行訓練装置
に関し、特に、かかる歩行訓練装置において被訓練者の
介助を行うための介助装置と、かかる介助装置を利用し
た歩行訓練装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特に、国民の高齢化現象に伴い、
かかる高齢化によって脚力が著しく衰えた人が増えてい
る。また、上記の他にも、病気や事故等によっても、そ
の歩行機能に障害を生じる人も多い。このような人達に
対して歩行機能の回復訓練を行う場合、被訓練者を支持
しながら歩行訓練を行う歩行訓練装置が利用される。
【0003】従来の歩行訓練には、例えば、平行に渡し
た2本の手すり(平行棒と呼ばれる)の間を「つかまり
歩き」で往復する方法や、被訓練者の体重負荷を軽減す
るため、介助者の付き添いにより、水中での浮力を利用
してプール内で訓練を行う、所謂、水中歩行訓練などが
知られている。
【0004】特に、被訓練者自身では自身の体重負荷を
支えられない場合や、転倒の危険性の高い人に対して
は、被訓練者を介助するための装置である介助装置が必
要となる。なお、かかる介助装置の一例としては、例え
ば特開平10-99390号公報に記載されているよう
に、被訓練者を支持するサポートアームと、このサポー
トアームの位置や姿勢を変化させるための並列駆動の2
軸リンク機構と、上記サポートアームとリンク機構との
間に配置した力検出センサと、上記力検出センサからの
力検出情報を基にして上記サポートアームを、力の目標
値に追従させるように制御する制御装置とを備えたもの
が知られており、さらに、かかる装置によれば被訓練者
の回復状態に応じた訓練を行うことが可能であることな
どが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、特に、平行棒による訓練では、訓練の際
に被訓練者自身で体重を支える必要があり、また、時と
して、被訓練者の下肢の特定の部分に大きな荷重負担が
掛かかる。また、被訓練者の転倒の危険性が高いなど、
被訓練者に多くの苦痛を伴わせることになる。また、上
記した水中歩行訓練では、被訓練者が直接水中に入るこ
とになるので、訓練中のみならず、訓練前後における被
訓練者や介助者の負担が極めて大きいなどの問題があ
る。
【0006】これに対して、上記の特開平10-993
90号公報に記載された介助装置によれば、上記の平行
棒や水中歩行訓練での上述した課題は解決できる。しか
しながら、この介助装置では、並列駆動の2軸リンク機
構を用い、このリンク機構の先端に力検出センサを取り
付けて被訓練者から加えられる力を検出して力制御を行
うものである。なお、このリンク機構は、被訓練者から
見て矢状面内の範囲で可動することになり、そのため、
上記サポートアームを介して被訓練者に矢状面内で力を
与える。このため、上記力検出センサにより検出される
力情報は、被訓練者の荷重(体重)によるモーメントの
影響を受ける構造となっており、そのため、例えば、そ
の制御用ソフトによりかかるモーメントの影響を打ち消
す等の工夫が必要であった。
【0007】また、特に、人工関節を付けた患者や骨折
患者などのいわゆる整形患者など、自身の体重負荷を支
えきれない被訓練者の歩行訓練では、特に、理学療法分
野において、体重免荷もしくは免荷と呼ばれる、すなわ
ち、被訓練者に対して鉛直方向の力を上方に作用させ、
もって被訓練者が自らの脚力で支持すべき体重を軽減す
ることが行われ、そのためにも介助装置が重要となる。
ところで、上述した介助装置では、上記の被訓練者の荷
重(体重)によるモーメントの影響を考慮しておらず、
矢状面内における力の射影分力(すなわち、被訓練者か
ら見て上下方向と前後方向)を用いることにより被訓練
者に対して鉛直方向の力を上方に作用させることは可能
ではあるが、しかしながら、特に、歩行訓練機のよう
に、被訓練者を前後方向に強固に固定しており、上下方
向のみ力を作用させる場合には、その力の検出精度が落
ちる場合があり、被訓練者に加えられる介助力を常に最
適に制御することが不可能であり、そのため、被訓練者
の回復状態に応じた効果的な歩行訓練を行うことが出来
ないなどの問題点があった。
【0008】そこで、本発明の目的は、上述した従来技
術における問題点に基づいてなされたもので、モーメン
ト荷重の影響が少ない力検出を可能とすることにより、
被訓練者に対してより確実な体重負荷の軽減が可能であ
り、これにより、被訓練者の回復状態に応じて効果的な
歩行訓練を行うことを可能とする介助装置と、そして、
かかる介助装置を利用した歩行訓練装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、まず、被訓練者の身体を保持し鉛
直方向に可動な把持手段と、前記把持手段の位置を鉛直
上下方向に駆動する駆動手段と、被訓練者から前記把持
手段に作用する力を検出する介助力検出手段と、前記介
助力検出手段からの検出情報を基に前記駆動手段による
前記把持手段の駆動を制御する介助制御手段とを備えた
介助装置において、前記介助力検出手段は、前記把持手
段に加わるモーメント荷重を低減する構造を備えた介助
装置が提供される。
【0010】また、本発明では、前記に記載した介助装
置において、特に前記把持手段は、鉛直方向に固定され
た少なくとも1本の軸部材に摺動可能に取り付けられお
り、かつ、前記介助力検出手段は、当該軸部材に近接し
て配置されている。
【0011】また、本発明では、前記に記載した介助装
置において、特に前記把持手段は、鉛直方向に固定され
た2本の軸部材に摺動可能に取り付けられおり、かつ、
前記介助力検出手段は、当該2本の軸部材の間に配置さ
れている。
【0012】あるいは、本発明では、前記に記載した介
助装置において、前記把持手段は、鉛直方向に固定され
た3本の軸部材に摺動可能に取り付けられおり、かつ、
前記介助力検出手段は、当該3本の軸部材の間に形成さ
れる空間の内部に配置されている。
【0013】さらに、本発明によれば、前記の介助装置
を利用した歩行訓練装置として、前記の介助装置に加
え、さらに、前記把持手段の下方に水平方向に移動可能
に配置された歩行面装置を備えた歩行訓練装置が提供さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面に基づいて、詳細に説明する。
【0015】まず、図4は、本発明の実施の形態になる
歩行訓練機1の全体的構成を示す斜視図であり、図から
も明らかなように、歩行訓練機1は、歩行面装置2、介
助装置3、及び、これらの装置を制御するための制御装
置4を備えて構成されている。
【0016】歩行面装置2は、回転可能な無限動からな
る歩行面を成し、例えば、環状ベルト5を備えており、
また、被訓練者Uの装置への乗り降り時の転倒を防止す
るための補助手段である、手すり36などを備えてい
る。すなわち、この上で被訓練者U(図示せず)は場所
を移動することなく(実際に歩行することなく)、歩行
を含む訓練を行うことができる。なお、この環状ベルト
5は、本例では、左右に1本ずつ(左足用5A、右足用
5B)備えて左右の足の動きに合わせて動作するように
しているが、しかしながら、これのみに限定されること
なく、例えば1本の環状ベルト5により構成してもよ
い。
【0017】また、この環状ベルト5の下面は、図示し
ないが、上記環状ベルト5の長手方向を横切る方向に回
転軸を持つように多数配列された受動的に回転可能なロ
ーラによって支持しており、これによって、被訓練者U
と環状ベルト5との間の抵抗力(主に摩擦力)が少なく
なるよう構成してもよく、あるいは、このようなローラ
の代わりに、低摩擦部材を貼り付けた平板によって支持
する構造とすることも可能である。
【0018】さらに、上記歩行面装置2は、例えば、被
訓練者Uが後ろに蹴って歩こうとする力を受けて(検出
して)環状ベルト5を移動する「負荷歩行」動作と、設
定された一定速度で環状ベルト5を移動する「定速歩
行」動作と、環状ベルト5を固定する「固定」動作との
3通りの制御動作を有しており、例えば、介助者Sが被
訓練者Uの状態に応じてその動作を選択・調整できるよ
うになっている。なお、かかる制御方式および装置構成
については、本発明には直接的に関係しないことからこ
こでは詳述しないが、例えば、特開平10―24397
9号公報などにその詳細が開示されている。
【0019】また、このとき、歩行面装置は、被訓練者
の脚力に応じた速度で動作する、もしくは設定された速
度で動作するなど、被訓練者の脚機能に応じて動作を設
定でき、介助装置は被訓練者の回復状態に応じた体重負
荷の軽減を行うなど、歩行訓練の効果を著しく向上させ
ることができる。
【0020】また、介助装置3は、被訓練者Uを支持
し、被訓練者自身の体重負荷の軽減などの介助動作を行
う。ここで、体重負荷の軽減は、理学療法の分野では体
重免荷もしくは免荷と呼ばれるものであり、重力方向と
は逆方向である鉛直上方への力を作用させ、もって、被
訓練者Uが自身の脚で支持すべき体重を軽減するもので
ある。なお、この体重免荷は、従来は、例えばワイヤー
などで被訓練者Uを上方から吊り上げる装置を用い、あ
るいは、水の浮力を使用して水中で実現し、もって、必
要な歩行訓練を実施しあるいは実現していた。
【0021】制御装置4は、上記介助装置3のパネル6
側面の内部に収納されており、本例では、上記歩行面装
置2を制御するための歩行面制御装置7と、以下に詳細
を説明する介助装置3を制御するための介助制御装置8
とから構成されている。なお、これらの歩行面制御装置
7と介助制御装置8は、それぞれ、上記歩行面装置2や
介助装置3と電気的に接続されており、装置の操作表示
部9から設定された指令に従い、上記歩行面装置2や介
助装置3の制御を統括的に行う。
【0022】なお、本実施の形態では、上述のように、
介助者Sが操作表示部9を利用して操作設定を行うもの
とし、そのため、上記操作表示部9は、装置のパネル6
側面に取り付けてあるが、しかしながらこれに限定する
ことなく、操作表示部9をパネル6の前面に取り付け、
もって、被訓練者自身が操作できるようにしてもよい。
あるいは、この操作表示部9を90度回転可能な構造と
し、これにより、被訓練者と介助者の双方がこの操作表
示部9を操作できるようにしてもよい。
【0023】続いて、上記本発明の歩行訓練機1におけ
る介助装置3の詳細な構成について説明する。なお、添
付の図1及び図2は、介助装置3の全体的構成を示す側
面図及び上面図である。
【0024】この介助装置3は、これらの図にも明らか
なように、被訓練者Uの身体を支える外形略「U」又は
「コ」の字形状に形成されたサポートアーム部26を含
む把持部10と、この把持部10の位置を鉛直方向に上
下に変化(移動)させる駆動部11と、被訓練者Uが把
持部10に印加している力を検出するための力検出セン
サ12と、そして、上記駆動部11や力検出センサ12
からの情報を基に駆動手段11の制御を行う、介助制御
装置8とから構成されている。すなわち、本発明の歩行
訓練機1においては、上記把持部10のサポートアーム
部26により被訓練者Uを把持しながら介助力を上方に
作用させ、これにより、歩行訓練における被訓練者Uの
体重負荷を軽減する介助動作を行うものである。
【0025】上記把持部10の鉛直方向の移動を行うた
めの駆動部11は、上下機構部、回転機構部、及び基部
から構成されている。すなわち、図にも明らかなよう
に、基部15は、介助装置3の固定支持部として機能し
ており、例えば、上記歩行面装置2に固定されている。
また、この基部15には、上下機構部を動かすための機
構である回転機構部が設けられている。この回転機構部
は、例えば、上記基部15に取り付けられたモータ16
によって回転駆動するものであり、その回転軸をカップ
リング17を介して連結されているボールねじ18を含
んでいる。また、上下機構部は、上記ボールねじ18の
回転をその軸(鉛直)方向に変換するナット19、鉛直
方向に固定された軸部材であるリニアガイド20(20
A、20B、20C)、これらリニアガイドに沿って鉛
直方の上下に摺動可能に取り付けられた上部支持プレー
ト21及び下部支持プレート22などから構成されてい
る。そして、これら上部支持プレート21及び下部支持
プレート22の間には、上記把持部10のサポートアー
ム部26から伸びたアングル部25が固定されている。
【0026】すなわち、上記の機構によれば、上記モー
タ16によるボールねじ18の回転動作がナット19を
介して上部及び下部の支持プレート21、22の上下動
作に変換される。これによって、これら支持プレート2
1、22に固定されたアングル部25を介し、上記サポ
ートアーム部26を含む把持部10が、上記リニアガイ
ド20A、20Bに沿って鉛直上下方向に移動すること
となる。なお、上記モータ16には、上記上下機構部の
位置と速度を測定するエンコーダなどの角度センサ23
と、上下機構部の移動を制動するブレーキなどの制動手
段24が設けられている。
【0027】更に詳細に説明すると、回動可能なボール
ねじ18は、上記ナット19に機構的に連結されてい
る。一方、このナット19は2本のリニアガイド20
A、20Bにより摺動可能に支持されていると共に、さ
らに、上下の支持プレート21、22を介して他の1本
のリニアガイド20Cによっても摺動可能に支持されて
いる。すなわち、本例では上下機構部は、3本のリニア
ガイド20A、20B、20Cによって摺動可能に支持
されている。このような機構とすることで、ボールねじ
18の回転に追従して、ナット19および支持プレート
21、22などが上下方向に動作し、前後左右方向など
は機構的に拘束することができる。
【0028】そして、本発明によれば、上記把持部10
のサポートアーム部26を介して被訓練者Uから与えら
れる鉛直方向の荷重(例えば、被訓練者Uの体重)を検
出するため、例えば、ロードセルなどの力検出センサ1
2が、上記の上下機構部の内部に、特に、上記3本のリ
ニアガイド20A、20B、20Cの間に形成される断
面三角形状の空間内に位置するように設けられている。
具体的には、上記ナット19と上部支持プレート21と
に挟まれ、かつ、特に本例の場合には、図中のリニアガ
イド20A、20Bの上下方向の軸と一致するように
(すなわち、リニアガイド20A、20Bとの間に)、
このロードセルなどの力検出センサ12が、一体に組み
込まれている。
【0029】なお、この時、図1における上記リニアガ
イド20A、20Bの軸と上記ボールねじ18の軸との
間の軸間距離Lはできるだけ小さくし、換言すれば、駆
動力源に近づけることが望ましい。また、本例では、上
記のリニアガイドは3本のリニアガイド20A、20
B、20Cによって構成されており、そのため、上記把
持手段10に加わる力は主に前方の2本のリニアガイド
20A、20Bで受けることになり、他方、後方のリニ
アガイド20Cは、その力のモーメント成分を受けるの
に有効な配置構成となっている。
【0030】かかる構成によれば、ナット19と上部支
持プレート21間に組み込んだ上記力検出センサ12
は、上下方向の力を測定する機能を有するものであり、
特に、上記把持部10を介して被訓練者Uと介助装置3
の間に作用する力を測定する。この時、上記力検出セン
サ12は、上記2本のリニアガイド20A、20Bの上
下方向の軸とほぼ一致したところに設置されているた
め、上記把持手段10に印加している力を、そのモーメ
ント方向の成分による影響を打ち消して、より正確な鉛
直方向の力荷重だけを検出することが可能になる。ま
た、このように、検出力情報からモーメントの影響を打
ち消すことを可能とし、これにより、介助装置による、
すなわち、把持部10のサポートアーム部26による被
訓練者への介助力の制御を、被訓練者の体重に比例し
て、より正確に実現することができる。
【0031】なお、上記の実施の形態では、被介助者で
ある被訓練者Uは、上記2つの支持プレート21、22
に取り付けられた把持手段10の略「コ」の字状のサポ
ートアーム部26を把持し、あるいは、これによって被
訓練者Uの腰部など上半身を支持するすることにより、
上記介助装置からの介助力を受けるものとして説明し
た。しかしながら、本発明ではこれのみに限定されるこ
となく、この把持手段10は、図5に示すように、被訓
練者Uを確実に保持するため、被訓練者Uの腰部などに
装着する装着具27を備えることも可能である。
【0032】さらに、上記図5に示した装着具27に
は、バックル31が取り付けられており、これらバック
ル31を図4に示されるサポートアーム26に取り付け
たバックル固定部31’に接続可能になっている。な
お、この装着具27としては、上記図5に示したものを
一例として、被訓練者Uの歩行機能回復状態に応じて様
々な形状に変更して用いことも可能である。また、特
に、本介助装置により体重負荷の軽減を行う場合や、転
倒する危険性が高い被訓練者の場合には、この装着具2
7を必ず用いることが好ましい。この図5の構成におけ
る装具27は、ベルトで腰部と股部を保持することによ
り、被訓練者を確実に支えるように機能する。また、ベ
ルトを用いることで歩行動作の妨げを防ぐことができ
る。
【0033】また、上記把持部10の基本構成要素であ
るサポートアーム26は、上述のように、アングル25
に取り付けられており、その外形形状が略「コ」の字型
の形状であり、被訓練者Uの前方及び側面を支持する構
造となっており、これにより、被訓練者は後方及び鉛直
方向を除いた転倒防止が実現される。なお、この時、図
2に示すように、上記サポートアーム26の左右の把持
腕28、29の間隔幅を被訓練者Uの体型に合わせて変
化することができるよう、例えば、調整機構部30によ
りスライド可能に形成することも可能である。なお、こ
れらの把持腕28、29や調整機構部30の外表は、例
えばクッション材などの弾性部材で覆い、被訓練者に苦
痛を与えないように構成することが望ましい。
【0034】次に、上記介助装置11の動作を制御する
介助制御装置8の構成について、添付の図3により説明
する。すなわち、この介助制御装置8は、操作表示部9
で入力した設定にしたがって、歩行訓練中の介助装置3
を制御する介助制御と、サポートアーム26を被訓練者
Uの所望の高さに位置合せする位置制御とを統括する。
【0035】上昇及び下降スイッチからなる位置設定ス
イッチ(図示せず)は、上記の操作表示部9に組み込ま
れており、このスイッチは、上記サポートアーム26を
被訓練者Uの介助位置、例えば、腰位置などの上半身に
合わせる設定操作時において用いられる。すなわち、こ
の位置設定スイッチ32が押されている間は、介助制御
装置8は、位置合わせの状態に移り、位置制御を行う。
このため、位置設定スイッチ32の上昇または下降スイ
ッチが押されている間は、サポートアーム26は上昇ま
たは下降動作することになり、サポートアーム26を被
訓練者Uの腰位置など所望の高さに設定することが容易
にできる。
【0036】次に、介助制御は、前記把持部10を介し
て被訓練者Uに及ぼす力を制御するものである。この制
御方式および制御装置構成例については、例えば特開平
8―141025号などにも開示されているが、図3に
も示すように、操作表示部9の設定部34、演算部3
3、サポートアーム26などの可動部の重量を記憶して
おくデータベース35等により構成されている。そし
て、かかる構成によれば、上記演算部が上記の力検出セ
ンサ12から得られる把持部10に作用している力と、
上記設定部34により設定した力の目標値と、上記角度
センサ23からの情報とから、上記駆動部11が出力す
べき力を演算して実現する。そして、この結果、上記把
持部10には力の目標値とバランスするような反力が与
えられ、もって、被訓練者Uを鉛直上方に持ち上げるよ
う力を作用させ、体重負荷の軽減などの介助を実現す
る。
【0037】この時、上記介助装置3の可動範囲は鉛直
方向のみであり、他の方向は機構的に拘束されており、
これにより、違和感のない重力方向とは逆の介助力を作
用させることができる。また、介助力と被訓練者体重の
比(介助力/被訓練者体重)は、被訓練者の回復度合い
に応じて、例えば1以内の値で任意に設定することがで
きることとなる。
【0038】続いて、上記にその一例を説明した介助装
置3について、その他の構成になる変形例を、添付の図
6乃至図8を用いて説明する。
【0039】まず、図6は、図からも明らかなように、
上記図1に示した3本のリニアガイドを使用した構成に
代えて、2本のリニアガイド20A、20Bにより、上
記把持部10が取り付けられる上下機構部を鉛直方向に
上下に摺動可能に保持するように構成したものであり、
換言すれば、リニアガイド20Cを取り除いた構造にな
るものである。なお、この変形例では、この把持部10
に加わる力は、これら2本のリニアガイド20A、20
Bで受けることになるので、ほぼ同等のモーメント荷重
を支持することが可能である。
【0040】そして、本発明によれば、被訓練者Uから
与えられる鉛直方向の荷重(例えば、被訓練者Uの体
重)を検出するため、例えば、ロードセルなどの力検出
センサ12が、この上下機構部の内部に設けられるが、
本変形例では、特に、上記2本のリニアガイド20A、
20Bの間に位置するように設けられ、一体に組み込ま
れている。かかる配置構成によれば、やはり、上記把持
部10を介して被訓練者Uと介助装置3の間に作用する
力を測定する際、上記力検出センサ12は、上記2本の
リニアガイド20A、20Bの上下方向の軸と一致した
ところに設置されているため、モーメント方向の成分に
よる影響を打ち消し、より正確な鉛直方向の力荷重を検
出することが可能になる。また、このように、検出力情
報からモーメントの影響を打ち消すことを可能とし、こ
れにより、介助装置による、すなわち、把持部10のサ
ポートアーム部26による被訓練者への介助力の制御
を、被訓練者の体重に比例して、より正確に実現するこ
とが可能になる。また、2本のリニアガイド20A、2
0Bで構成することにより、装置の小型化を図ることが
でき、より省スペースでの訓練が可能となる。
【0041】さらに、図7は、上記図1に示した駆動手
段11の機構部を、図8に示すようなLMガイドとボー
ルねじを一体化した、所謂LMガイドアクチュエータ3
9で構成した他の変形例を示すものである。このLMガ
イドアクチュエータ39は、図8に明らかなように、モ
ータ16により回転駆動されるボールねじ18の回転に
伴い、その両側面をボール列等で滑動可能に案内された
インナブロック38が、箱状ケース100の両側内壁面
に形成されたアウタレール110に沿って上下動(図に
矢印で示す)するものである。そして、本他の変形例で
は、さらに、図7に示すように、このインナブロック3
8の間に力検出センサ12を組み込んだ構造である。こ
のような構造とすることで、上下機構のガイドに近い位
置に(この場合は、LMガイドアクチュエータ39の内
部)に力検出センサ12を設けることができる。
【0042】かかる配置構成によれば、やはり、上記把
持部10を介して被訓練者Uと介助装置3の間に作用す
る力を測定する際、上記力検出センサ12は、ガイドの
軸と一致したところに設置されているため、モーメント
方向の成分による影響を打ち消し、より正確な鉛直方向
の力荷重を検出することが可能になる。そして、検出力
情報からモーメントの影響を打ち消すことにより、介助
装置の把持部10による被訓練者への介助力の制御を、
より正確に実現することが可能になる。また、このガイ
ドを上記LMガイドアクチュエータ39で構成すること
により、装置の小型化を図ることができ、より省スペー
スでの訓練が可能となる。
【0043】
【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明の介助装置およびそれを用いた歩行訓練装置
によれば、特に、被介助者の荷重を検出する際、モーメ
ント荷重の影響が少ない力検出を可能とすることによ
り、被訓練者に対してより確実な体重負荷の軽減が可能
であり、もって、被訓練者の歩行機能回復状態に応じて
最適な介助を行うことが出来る介助装置と、そして、か
かる介助装置を利用した歩行訓練装置を提供することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態になる介助装置とそれ
を利用した歩行訓練装置の構成例を示す側面図である。
【図2】上記本発明の介助装置の上面図である。
【図3】上記本発明の介助制御装置の構成の一例を示す
回路ブロック図である。
【図4】上記本発明の介助装置を利用した歩行訓練機の
全体構造示す全体斜視図である。
【図5】上記本発明の介助装置で使用する装着具を示す
図である。
【図6】本発明の介助装置の変形例を示す側面図であ
る。
【図7】本発明の介助装置の他の変形例を示す側面図で
ある。
【図8】上記他の変形例におけるLMガイドアクチュエ
ータの構造の一例を示す一部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1…歩行訓練機、2…歩行面装置、3…介助装置、4…
制御装置、5…環状ベルト、6…パネル、7…歩行面制
御装置、8…介助制御装置、9操作表示部、10…把持
部、11…駆動部、12…力検出センサ、15…基部、
16…モータ、17…カップリング、18…ボールね
じ、19…ナット、20…リニアガイド、21…上部支
持プレート、22…下部支持プレート、25…アング
ル、26…サポートアーム、28、29…把持腕、37
…アウタレール、38…インナブロック、39…LMガ
イドアクチュエータ、U…被訓練者
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小関 篤志 茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立 製作所機械研究所内 (72)発明者 服部 静子 茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立 製作所機械研究所内 (72)発明者 藤江 正克 茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立 製作所機械研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被訓練者の身体を保持し鉛直方向に可動
    な把持手段と、前記把持手段の位置を鉛直上下方向に駆
    動する駆動手段と、被訓練者から前記把持手段に作用す
    る力を検出する介助力検出手段と、前記介助力検出手段
    からの検出情報を基に前記駆動手段による前記把持手段
    の駆動を制御する介助制御手段とを備えた介助装置にお
    いて、前記介助力検出手段は、前記把持手段に加わるモ
    ーメント荷重を低減する構造を備えていることを特徴と
    する介助装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載した介助装置におい
    て、前記把持手段は、鉛直方向に固定された少なくとも
    1本の軸部材に摺動可能に取り付けられおり、かつ、前
    記介助力検出手段は、当該軸部材に近接して配置されて
    いることを特徴とする介助装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載した介助装置におい
    て、前記把持手段は、鉛直方向に固定された2本の軸部
    材に摺動可能に取り付けられおり、かつ、前記介助力検
    出手段は、当該2本の軸部材の間に配置されていること
    を特徴とする介助装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項2に記載した介助装置におい
    て、前記把持手段は、鉛直方向に固定された3本の軸部
    材に摺動可能に取り付けられおり、かつ、前記介助力検
    出手段は、当該3本の軸部材の間に形成される空間の内
    部に配置されていることを特徴とする介助装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1乃至4に記載の介助装置を
    利用した歩行訓練装置であって、前記の介助装置に加
    え、さらに、前記把持手段の下方に水平方向に移動可能
    に配置された歩行面装置を備えたことを特徴とする歩行
    訓練装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011067227A (ja) * 2009-09-22 2011-04-07 Waseda Univ 歩行補助装置
KR20160024110A (ko) * 2014-08-25 2016-03-04 주식회사 바로텍시너지 고정훈련과 이동훈련이 가능한 분리형 하지 재활로봇

Cited By (3)

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JP2011067227A (ja) * 2009-09-22 2011-04-07 Waseda Univ 歩行補助装置
KR20160024110A (ko) * 2014-08-25 2016-03-04 주식회사 바로텍시너지 고정훈련과 이동훈련이 가능한 분리형 하지 재활로봇
KR101602728B1 (ko) 2014-08-25 2016-03-11 주식회사 바로텍시너지 고정훈련과 이동훈련이 가능한 분리형 하지 재활로봇

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