JP2000236799A - 焼き物機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉汁を含む被加熱物の焼成調理にも安心して
利用できるうえ、肉汁が熱源に付着する恐れもなく、熱
源の適正動作を確保できる焼き物機を提供する。 【解決手段】 被加熱物Ｍを載置してトンネル状の焼成
室３を通過させるコンベア２と、焼成室３に対応して、
コンベア２の搬送辺部２Ａの下方に配設された複数の熱
源４と、コンベア２の搬送辺部２Ａ上において、熱源４
からの燃焼ガスＧを搬送状態の被加熱物Ｍの上方に導通
させ、燃焼ガスＧを利用して被加熱物Ｍを加熱させる燃
焼ガス通路５と、各熱源４の上方に配設された屋根形の
肉汁避けカバー６を備えている。被加熱物Ｍから染みだ
した肉汁が落下しても、熱源４の上方に滞留しないの
で、肉汁が異常燃焼するような不具合が防止され、さら
に、前記熱源４の上方に屋根形の肉汁避けカバー６によ
り、落下した肉汁が熱源４に付着するのを回避すること
ができ、熱源４の機能が良好に維持される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、魚、肉、卵等の
焼成調理に用いられる焼き物機、とくにトンネル形の連
続自動焼き物機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、魚等の被加熱物をコンベアで搬送
しながら、その搬送過程で加熱焼成する連続自動焼き物
機として、特公平８ー１５４５８号広報に開示されたも
のがある。

【０００３】この焼き物機は、図５に示すように、コン
ベア１０１に載置された被加熱物Ｍに対する搬送方向の
所定ゾーンに、該コンベア１０１における搬送辺部１０
１Ａを取り囲む焼成室１０２を形成し、この焼成室１０
２の下方に、複数のガスバーナ１０３を前記搬送方向へ
沿って配置し、焼成室１０２の外側を所定間隙を隔てて
断熱壁１０４で取り囲んでそれらの間に燃焼ガス通路１
０５を形成して、燃焼室１０２の天壁１０２ａに燃焼ガ
ス吹込孔１０６を形成したものであり、前記ガスバーナ
１０３からの燃焼ガスＧが、燃焼ガス通路１０５を上昇
対流して燃焼ガス吹込孔０５から前記焼成室１０２に導
入されて被加熱物Ｍを加熱するようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の焼き物機においては、焼成室１０２の底壁１０
２ｂが前記燃焼ガスＧの上方へのガイド壁として構成さ
れているので、肉汁を含む被加熱物Ｍを焼成した場合、
この被加熱物Ｍから染みだした肉汁が落下して前記底壁
１０２ｂの内面側にそのまま滞留する。このまま焼成動
作が続行されて底壁１０２ｂが加熱・高温になると、滞
留した肉汁が異常燃焼することがあり、したがって、肉
汁の比較的多い被加熱物Ｍの焼成には、使い難いといっ
た問題がある。

【０００５】肉汁が焼成室の底壁１０２ｂに滞留しない
ように、例えば前記底壁１０２ｂに開口を形成したとし
ても、肉汁が前記ガスバーナ１０３上に落下して付着す
ると、このガスバーナ１０３の燃焼動作に支障を来すお
それがある。

【０００６】この発明は、上記課題を解決するためにな
されたもので、肉汁を含む被加熱物の焼成調理にも安心
して利用できるうえ、肉汁が熱源に付着するおそれもな
く、熱源の適正動作を確保することができる焼き物機を
提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題は、被加熱物Ｍ
を載置してトンネル状の焼成室３を通過させるコンベア
２と、前記焼成室３に対応して、コンベア２の搬送辺部
２Ａの下方に配設された複数の熱源４と、前記コンベア
２の搬送辺部２Ａ上において、熱源４からの燃焼ガスＧ
を搬送状態の被加熱物Ｍの上方に導通させるとともに、
この燃焼ガスＧを利用して被加熱物Ｍを加熱させる燃焼
ガス通路５と、前記各熱源４の上方にそれぞれ配設され
た屋根形の肉汁避けカバー６とを備えたことを特徴とす
る焼き物機によって解決される。

【０００８】この発明の焼き物機では、熱源４からの燃
焼ガスＧが前記燃焼ガス通路５を介して被加熱物Ｍの上
方へ導かれる。燃焼ガス通路５から燃焼ガスＧが焼成室
３に吹き出すようにすれば、燃焼ガスＧで直接、被加熱
物Ｍが焼成される。また、燃焼ガス通路５の下側に、例
えば遠赤外線放射部７を設けておけば、この遠赤外線放
射部７が燃焼ガスＧにより加熱され、それから放射され
る輻射熱で被加熱物Ｍが焼成される。

【０００９】ここで、肉汁を含有する被加熱物Ｍの焼成
時に、この被加熱物Ｍから染みだした肉汁が落下して
も、熱源４の上方に滞留しないので、肉汁が異常燃焼す
るような不具合が防止される。さらに、前記熱源４の上
方に屋根形の肉汁避けカバー６を配備したので、落下し
た肉汁が熱源４に付着するのを回避することができ、熱
源４の機能が良好に維持される。

【００１０】熱源４の配置方向は、前記搬送方向ａおよ
び横断方向ｂのいずれであってもよいが、できれば前記
横断方向ｂへ沿って配設するのが好ましい。

【００１１】つまり、熱源４を前記搬送方向ａへ沿って
配設したものでは、肉汁避けカバー６を熱源４の全長に
対応させる必要があるうえ、熱源用配管９における前記
横断方向へ沿った配管引回し部分に対して、前記肉汁避
けカバー６を配置した場合には、ここに落下した肉汁は
乾燥せず、そのまま堆積・固着し、これの除去作業に手
こずることになる。

【００１２】これに対して、前記熱源４をコンベア２の
横断方向ｂへ沿って配置した場合には、被加熱物Ｍが、
大抵はコンベア２における横断方向ｂの中央寄りに載置
されるので、肉汁避けカバー６を熱源４の全長に対応さ
せる必要はなく、前記中央部位に対応する短寸のもの
で、肉汁の熱源４への付着を回避させることができる。

【００１３】また、熱源用配管９における前記横断方向
ｂへ沿った配管引回し部分までにも、肉汁避けカバー６
を設けた場合、この肉汁避けカバー６が伝熱されるの
で、ここの付着した肉汁が乾燥し、メンテナンス時の肉
汁除去作業が簡易になる。

【００１４】さらにまた、コンベア本体回動駆動部２３
を、前記燃焼ガス通路５の外側に配置した場合には、被
加熱物Ｍの焼成時に発生する油煙がコンベア本体回動駆
動部２３に飛散するのが抑制される。したがって、油煙
付着により該駆動部２３が汚れたり、故障を起こしたり
するのが極力防止されることになる。

【００１５】

【発明の実施の形態】つぎに、この発明の一実施形態を
図面に基づいて説明する。

【００１６】図１および図２は、この発明の一実施形態
に係るトンネル形連続自動焼き物機の全体構成を示すも
のである。

【００１７】同図において、トンネル形連続自動焼き物
機の主要部は、機体１に装備された被加熱物用のコンベ
ア２と、このコンベア２による搬送過程で被加熱物Ｍを
焼成するための焼成室３と、被加熱物Ｍに対する加熱・
焼成用の熱源４と、前記コンベア２（具体的には、コン
ベア本体２２）の搬送辺部２Ａ上において、被加熱物Ｍ
の上方を跨ぐ燃焼ガス通路５と、前記熱源４に対する肉
汁避けカバー６とを備えている。

【００１８】前記コンベア２は、機体１に回動可能に配
設された無端のコンベア本体２２と、コンベア本体２２
の横断方向（幅方向）ｂの両側にそれぞれ配置されたコ
ンベア本体回動駆動部としてのローラチェーン２３，２
３と、各ローラチェーン２３が掛設された原動および従
動スプロケット２４，２５と、前記原動スプロケット２
４を介してローラチェーン２３を駆動する減速モータの
ような回転駆動装置２６とを備えており、この回転駆動
装置２６の作動により、ローラチェーン２３を介してコ
ンベア本体２２が図２の時計方向へ回動し、前記搬送辺
部２Ａが被加熱物Ｍを矢印ａ方向へ搬送する。

【００１９】前記コンベア本体２２は、例えば横断方向
ｂの両端部にそれぞれ燃焼ガス吹出孔２２１，２２１が
形成された複数の横長金属板を無端に連結して、いわゆ
るキャタピラ形に構成したものであるが、耐熱性多孔板
や網状体を用いて構成してもよい。

【００２０】前記コンベア２の搬送辺部２Ａにおける前
記搬送方向ａの後端部が被加熱物Ｍの搬入ゾーン・、前
端部が同搬入ゾーン・、中間部がトンネル状の搬出ゾー
ン・として設定されている。

【００２１】なお、この実施形態では、焼成ゾーン・を
前記搬送方向ａで複数段に分割構成してあるが、焼成ゾ
ーン・の段数は任意に設定すればよく、以下において
は、説明の簡明化のために、１段の焼成ゾーン・を対象
にして説明する。

【００２２】焼成ゾーン・において、前記機体１の左右
両側板１１，１１、これら両側板１１，１１上に昇降可
能に配設された蓋体１２、さらには肉汁受け皿を兼務す
る底板体１３で取り囲まれた部位に、前記搬送動作を妨
げない状態のトンネル状の焼成室３が形成されており、
コンベア２における搬送辺部２Ａは、搬入された被加熱
物Ｍを載置して搬送過程で前記焼成室３を通過するよう
に構成されている。

【００２３】この焼成室３の前後に位置して前記機体１
には、左右一対の支柱１４，１４がそれぞれ立設されて
おり、これら支柱１４，１４上に横設された架台１５上
には、前記蓋体１２に対する昇降駆動部１６や図示しな
い給気配管部などが配備されている。

【００２４】昇降駆動部１６は、前記蓋体１２を上方か
ら吊持する複数のワイヤ１６１に対するワイヤ巻き上げ
機構１６２、モータなどの回転駆動装置１６３、さらに
は、回転駆動装置１６３の回転力を前記ワイヤ巻き上げ
機構１６２に伝達する伝動機構１６４などからなり、所
要時に回転駆動装置１６３の正転・逆転を選択すること
により、前記蓋体１２を昇降変移させることができる。

【００２５】前記焼成室３にける前記搬送方向ａの前後
両端もしくは一方の端部に位置して左右一対の１４，１
４がそれぞれ立設されており、その支柱１４，１４間に
は、吸煙口１７１が前記焼成室３に連通する排煙ダクト
１７が上方へ延設されている。この排煙ダクト１７の排
煙端側に装備された排気ファン１７２を駆動することに
より、焼成時に発生する煙が前記排煙ダクト１７を介し
て外部に排出される。したがって、前記焼成室３内に煙
が蔓延して被加熱物Ｍに煙臭が付いたりすることはな
い。

【００２６】前記焼成室３内において、コンベア２の搬
送辺部２Ａの下方には、例えばパイプ形のガスバーナか
らなる複数の熱源４が配備されている。この熱源４は、
前記コンベア２の横断方向ｂに沿った状態で前記搬送方
向ａへ所定間隔を存して並設されており、配管９を介し
て燃焼媒体が供給される。この熱源４は、ガスバーナに
限らず、電気的なものであってもよい。

【００２７】前記燃焼ガス通路５は、図３に示すよう
に、例えば金属製の内壁５１および内壁５１に所定の空
間を隔てて対向する外壁５２などにより横断面形状が門
形の中空構体５０における前記空間で構成されており、
その左右両側部の各下端面がそれぞれ燃焼ガス導入開口
５３，５３として開放されている。この中空構体５０
は、その左右両側部における燃焼ガス導入開口５３，５
３が前記コンベア２の燃焼ガス吹出孔２２１，２２１に
それぞれ対応する状態で、前記コンベア２の横断方向ｂ
において、前記駆動部であるローラチェーン２３よりも
内側（つまり、ローラチェーン２３がこの中空構体５０
よりも外側）に配設され、それにより囲まれた下側空間
が前記焼成室３として構成されている。

【００２８】この中空構体５０は、前記蓋体１２の内面
に固定されており、これにより蓋体１２と一体に昇降可
能に設定されており、昇降駆動部１６による両者１２，
５０の昇降変移により焼成室３が自動的に開閉される。

【００２９】なお、これら蓋体１２および中空構体５０
の開閉を手動操作で行うようにしてもよいが、昇降駆動
部１６による自動開閉構造を採用することにより、この
焼き物機の大形化などに伴って蓋体１２などの重量が増
大しても、難なく対応することができる。

【００３０】前記中空構体５０の上辺部５０１の下面に
は、図３に示すように、前記燃焼ガス通路５に導入され
た燃焼ガスＧにより加熱されて、遠赤外線の輻射熱を下
方へ放射する遠赤外線放射部、例えば前記搬送方向ａで
波形断面を有する遠赤外線放射パネル７が設けられてい
る。さらに、前記中空構体５０の上辺部５０１および遠
赤外線放射パネル７には、燃焼ガス導通路５に導入され
た燃焼ガスＧを燃焼室３内に吹き込む複数の燃焼ガス吹
込孔５４が形成されている。

【００３１】なお、この遠赤外線放射部７は、任意の形
状でよいが、この波形のものの採用により、放熱面積が
増大し、これに相まって被加熱物Ｍに対して上方から十
分な加熱量が付与される。

【００３２】前記熱源４の上方には、屋根形の肉汁避け
カバー６がそれぞれ各熱源４に沿って配設されている。
この肉汁避けカバー６は、例えば横断面逆Ｖ形の金属板
からなり、その上面には、熱源４からの燃焼ガスＧを受
けて上方へ遠赤外線の輻射熱を放射する遠赤外線放射膜
（図示を省略する）が塗布されており、これにより、前
記被加熱物Ｍ、とくにその下面に十分な加熱量が付与さ
れるようになっている。

【００３３】なお、前記機体１の左右両側板１１，１１
には、前記熱源４による燃焼状態を視認できるように、
図３に示す扉１８で開放可能に閉塞された窓孔１９が形
成されている。

【００３４】前記コンベア２における前記搬送方向ａの
後部、つまり被加熱物搬入側において、コンベア本体２
の非搬送辺部２Ｂの上方には、ガスバーナのような予熱
用熱源８が下向きに設けれており、この予熱用熱源８か
らの燃焼ガスでコンベア２の非搬送辺部２Ｂを加熱する
ことにより、この非搬送辺部２Ｂが前記搬入ゾーン・に
至って搬送辺部２Ａに変わる際に十分な加熱状態となる
ため、被加熱物Ｍに対する焼成効率が高められる。

【００３５】上記構成において、熱源４から発生した燃
焼ガスＧは、図３に示すように、上昇途中で前記肉汁避
けカバー６を加熱し、さらに上昇して、コンベア２の燃
焼ガス吹出孔２２１，２２１を通過して前記燃焼ガス通
路５に導入され、焼成室３を介して該燃焼ガス通路５を
循環する。燃焼ガス通路５に導入された燃焼ガスＧは、
前記燃焼ガス吹込孔５４から燃焼室３内に吹き込まれ
る。さらに、燃焼ガスＧが燃焼ガス通路５を導通するこ
とにより、前記遠赤外線放射パネル７が加熱され、これ
により前記遠赤外線放射パネル７から遠赤外線の輻射熱
が下方へ放射される。このため、前記コンベア２で搬送
される被加熱物Ｍは、上方から吹き込まれる燃焼ガスＧ
によって直接加熱される一方、上方からの遠赤外線の輻
射熱でも加熱される。

【００３６】さらに、前記肉汁避けカバー６の加熱によ
り、この肉汁避けカバー６の上面の遠赤外線放射膜から
遠赤外線の輻射熱が上方へ放射されるので、被加熱物Ｍ
は、この遠赤外線の輻射熱により、その下面側も十分に
加熱される。

【００３７】したがって、搬入ゾーン・から搬入されて
コンベア２で搬送される被加熱物Ｍは、焼成室３内を通
過する過程において、上方から吹き込まれる燃焼ガスＧ
の熱、前記遠赤外線放射パネル７および肉汁避けカバー
６の上面の遠赤外線放射膜からの各遠赤外線の輻射熱に
より、全体が均一的に加熱され、良好な焼き上がり状態
で搬出ゾーン・から取り出される。

【００３８】焼成時に被加熱物Ｍから染みだして落下し
た肉汁は、熱源４の下方の前記底板体１３に受けられ
る。このため、肉汁が熱源４の上方に滞留して加熱によ
って異常燃焼することはない。しかも、落下中の肉汁が
熱源４に当たろうとした場合でも、熱源４の上方に肉汁
避けカバー６を配設してあるので、肉汁が前記熱源４に
付着して汚れることもないうえ、熱源４の燃焼動作に支
障を来すおそれも解消される。したがって、肉汁を多く
含む被加熱物Ｍの焼成調理に積極的に利用することがで
きる。

【００３９】さらに、前記燃焼ガス通路５を、コンベア
２の駆動部であるローラチェーン２３よりも前記横断方
向ｂで内側に位置させているので、被加熱物Ｍの焼成時
に発生する煙などが前記ローラチェーン２３に付着する
のが抑制され、コンベア２の搬送動作が良好に維持され
る。このことは、コンベア２のメンテナンス作業を頻繁
に行う労力から解放されることにつながる。

【００４０】ところで、前記熱源４を搬送方向ａへ沿っ
て配設してもよいが、その場合、肉汁避けカバー６とし
ては、必ず熱源４の全長に対応した長寸のものを設置す
る必要がある。

【００４１】これに対して、上記実施形態のように、熱
源４をコンベア２の横断方向ｂへ沿って配設してある
と、普通、被加熱物Ｍがコンベア２の横断方向ｂの中央
寄りに載置されるので、前記肉汁避けカバー６を上記熱
源４の全長に亘る長さにする必要はなく、前記中央部分
に対応するだけの短寸の肉汁避けカバー６の使用によ
り、前記肉汁の落下に対処することができる。

【００４２】他方、熱源４を搬送方向ａへ沿って配設し
たものでも、熱源用配管の引回し部は、コンベア２の横
断方向ｂに沿った形態となっている。このため、前記熱
源４上に肉汁避けカバー６を配設する他に、前記配管引
回し部の上方にも、肉汁避けカバー６を配設したとして
も、この配管引回し部上の肉汁避けカバー６は伝熱され
ないので、肉汁が上記配管引回し部上に落下して肉汁避
けカバー６に付着した場合には、これが乾燥されずに固
着・残存することになり、その除去には、かなりの手間
がかかる。

【００４３】これに対して、上記実施形態のように、熱
源４をコンベア２の横断方向ｂへ沿って配設してある
と、この横断方向ｂへ沿った配管引回し部上にも、肉汁
避けカバー６を設ける場合、この肉汁避けカバー６も伝
熱されるので、肉汁避けカバー６に付着した肉汁が乾燥
し、除去しやすくなる。

【００４４】なお、前記コンベア２は、横断方向ｂの両
側部に駆動部であるローラチェーン２３を配置した両側
駆動方式のものであるが、横断方向ｂの一側部のみにロ
ーラチェーン２３を配備した片側駆動方式のものにも、
適用できるものである。

【００４５】また、コンベア２は、チェーン（駆動部）
２３とコンベア本体２２とが一体のものではなくても良
く、図４に示すように、コンベア本体２２を、駆動部２
３に対して着脱自在な網状、板状その他のトレー式のも
のに構成しても良い。

【００４６】また、この実施形態では、被加熱物Ｍに対
して前記燃焼ガス通路５に導入された燃焼ガスＧの熱と
遠赤外線放射パネル７による輻射熱とを上方から当てる
ようにしたが、燃焼ガスＧの熱と遠赤外線放射パネル７
による輻射熱とのいずれか一方の熱で加熱するように構
成してもよい。

【００４７】

【発明の効果】以上のように、この発明は、被加熱物用
のコンベアの下方に配設された熱源の上方に肉汁避けカ
バーを設け、熱源からの燃焼ガスを燃焼ガス通路を介し
て被加熱物の上方へ導通し、この導通された燃焼ガスを
利用して被加熱物を加熱するので、良好な焼き上がり状
態が得られることは勿論のこと、被加熱物からの肉汁が
熱源の上方に滞留して異常燃焼することがなくなる他、
とくに、肉汁避けカバーにより、肉汁が熱源に付着する
のが回避され、熱源の動作を良好に維持させることがで
きる。

【００４８】また、前記燃焼ガス通路を、コンベア駆動
部よりもコンベア横断方向で内側に位置させた場合に
は、焼成時に発生した油煙などがコンベアの駆動部に飛
散・付着すのを有効に防止することができ、順調な搬送
動作が長期に亘り確保される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態にかかるトンネル形連続
自動焼き機を、蓋体の開放状態で示す全体斜視図であ
る。

【図２】同じく焼き物機を示す側面断面図である。

【図３】図２のＡーＡ線に沿った断面図である。

【図４】コンベアの変形例を示す要部の断面図である。

【図５】従来の焼き物機を示す要部の横断面図である。

【符号の説明】

２・・・・・・・・・・・・コンベア ２Ａ・・・・・・・・・・・コンベアの搬送辺部 ３・・・・・・・・・・・・焼成室 ４・・・・・・・・・・・・熱源 ５・・・・・・・・・・・・燃焼ガス通路 ６・・・・・・・・・・・・肉汁避けカバー ２３・・・・・・・・・・・コンベアの回動駆動部 ５０・・・・・・・・・・・中空構体 ５３・・・・・・・・・・・燃焼ガス導入開口 ａ・・・・・・・・・・・・搬送方向 ｂ・・・・・・・・・・・・横断方向 Ｍ・・・・・・・・・・・・被加熱物

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被加熱物を載置してトンネル状の焼成室
   を通過させるコンベアと、 前記焼成室に対応して、コンベアの搬送辺部の下方に配
   設された複数の熱源と、 前記コンベアの搬送辺部上において、熱源からの燃焼ガ
   スを搬送状態の被加熱物の上方に導通させるとともに、
   この燃焼ガスを利用して被加熱物を加熱させる燃焼ガス
   通路と、 前記各熱源の上方にそれぞれ配設された屋根形の肉汁避
   けカバーとを備えたことを特徴とする焼き物機。
2. 【請求項２】 コンベアは、前記横断方向の少なくとも
   一側に無端のコンベア本体回動駆動部が配置され、 前記燃焼ガス通路は、前記横断方向の両側に燃焼ガス導
   入開口を有し、該横断方向で被加熱物の上方を通る跨橋
   形の中空構体の内部空間で構成され、 前記コンベア本体回動駆動部は、前記中空構体よりも外
   側に配置されている請求項１に記載の焼き物機。