JP2000234945A - 適正流量の表示燈を備えた溶接ガス流量計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 工場配管出口と、炭酸ガス及びマグガス溶接
装置の溶接トーチのノズル出口との間の溶接用ガスの洩
れ流量計測と、洩れ箇所の範囲の限定とを、簡単な操作
で実施可能な溶接ガス流量計を提供して適正なガス流量
の確保を容易にし、且つ溶接ガス流量不足による溶接品
質不良を防止してコストを削減する。 【解決手段】 炭酸ガス及びマグガス溶接用の送給装置
１のガスホース取り付け口２に取り付けナット３により
溶接ガス流量計４を締着し、溶接ガス流量計４の外筒７
の検出装置取り付け部８に電磁近接スイッチ６を装着し
て、該電磁近接スイッチにより溶接ガス流量計４の磁性
体のフロート１２の位置を検出可能にし、上記電磁近接
スイッチにより溶接ガスが適正な流量範囲にあることを
検出して、検出結果を表示できる表示燈１５を備えたリ
レー１９をワイヤ送給装置１の見易い位置に取り付けら
れる構成の溶接ガス流量計４を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本考案は、炭酸ガス及びマグ
ガス溶接装置の溶接ガス流量計に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の溶接装置においては、工場配管出
口から溶接トーチ先端の間の溶接ガスの洩れ流量の簡単
な検出装置がなく、工場配管出口の溶接ガス流量計で設
定したガス流量を溶接トーチ先端部の溶接ガス流量とし
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の溶接装置では、
工場配管出口と溶接トーチ先端部との中間でガス洩れが
ある場合には、工場配管出口のガス流量を適正な流量に
設定しても、溶接が行われる溶接トーチ先端部でのガス
流量は減少するため、適正な溶接ガスの流量を確保でき
なくなり、溶接用ガスの流量不足による溶接品質不良が
発生することがある。また、炭酸ガス及びマグガス溶接
の自動溶接装置においては、溶接用ガスの少量の洩れが
ある場合においても、溶接トーチ部の溶接用ガスの流量
不足が発生しないように工場配管出口のガス流量を過大
に設定することがあるため、溶接トーチに近いワイヤ送
給装置ガスホース取り付け口での溶接ガスの流量が適正
流量であることを表示可能にすることにより、溶接ガス
の流量不足による溶接品質不良の防止と、溶接ガスの過
大使用の防止を可能にしてコストを削減する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の溶接ガス流量計をワイヤ送給装置のガスホ
ース取り付け口にアダプタを介して装着し、該溶接ガス
流量計の電磁近接スイッチで溶接ガスの洩れと過大流量
とを検出し表示できる構成にして、溶接ガスの適正流量
維持を可能にすることにより、溶接ガスが過剰に空気中
に飛散することを防止できる。加えて上記電磁近接スイ
ッチと表示燈とを備えた溶接ガス流量計と溶接ガス流量
計に測定用金具を連結した溶接トーチ部ガス流量計とを
組み合わせて使用することにより、工場配管出口と溶接
トーチ出口の間の溶接ガスの洩れ箇所を、工場配管出口
とワイヤ送給装置との間或いは、ワイヤ送給装置と溶接
トーチ出口との間であるかを限定することを可能にし
て、洩れ箇所から溶接ガスが空気中に飛散することを防
止する復旧工事を容易にすることができ手間とコストの
削減が可能となり、且つ炭酸ガス及びマグガスの使用量
減少によりコストを削減できる。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明の適正流量の表示燈を備え
た溶接ガス流量計の実施の形態を図面に基ずいて説明す
ると、図１において、炭酸ガス及びマグガス溶接用のワ
イヤ送給装置１のガスホース取り付け口２に取り付けナ
ット３により溶接ガス流量計４を締着し、電磁近接スイ
ッチ６を図１に示す通り上記ガス流量計の外筒７の検出
装置取り付け部８の雌ネジ部に装着する。尚、溶接機に
よりガスホース取り付け口２の寸法が異なるため、上記
溶接ガス流量計の入口側取り付け金具５とフッソ樹脂の
ホースからなるアダプタ１０を介して溶接ガス流量計４
を締着する。

【０００６】上記溶接ガス流量計の外筒の内側にある内
筒１１は、上拡がりの円筒状の形状をしており、溶接ガ
スの流量が大きくなると磁性体のフロート１２が上記内
筒の内部を上昇し、溶接ガスの流量が小さくなると下降
することにより溶接ガスの流量を表示するが、本発明の
溶接ガス流量計４では上記電磁近接スイッチ６により、
磁性体のフロート１２を検出できる構成とし、該溶接ガ
ス流量計の出口側ネジ部１３に溶接トーチ側のガスホー
ス金具１４でガスホース２２を締着する。

【０００７】次に、上記電磁近接スイッチ６のケーブル
１７と入力ケーブル１８とを、箱型形状の支持金具１６
に締着された表示燈１５を備えるリレー１９に接続す
る。上記リレーの出力側端子に緑色燈２５と赤色燈２６
のケーブルを接続すると、電磁近接スイッチ６が入ると
緑色燈２５が点燈し、電磁近接スイッチ６が切れると赤
色燈２６を点燈することもできるが、図３の電気回路図
例では、電磁近接スイッチ６が入ると表示燈１５を点燈
する構成とする。尚、リレー１９を締着する支持金具１
６は、取り付け金具２０によりワイヤ送給装置１に装着
される。

【０００８】前述した構成の表示燈１５を備えた溶接ガ
ス流量計４は、図２に示す通り、設定したガス流量の位
置に電磁近接スイッチ６を位置決めし、電磁近接スイッ
チ雄ネジ部２３を検出装置取り付け部８の雌ネジ部９に
シールを介して装着することにより外筒７の気密が維持
され、フロート１２と上記電磁近接スイッチの端面との
距離を変更すると、適正流量の範囲即ち検出範囲を拡大
及び縮小できる。

【０００９】したがって、本発明の溶接ガス流量計４の
電源を入れた状態で、工場配管出口の溶接ガス流量計２
４でガス流量を設定した後溶接すると、配管出口からワ
イヤ送給装置１のガスホース取り付け口２迄の間に溶接
ガスの洩れが大きい場合には、溶接ガス流量計４の磁性
体のフロート１２が上記電磁近接スイッチの検出位置ま
で上昇せずに表示燈１５が点燈しない。又、工場配管出
口の溶接ガス流量計２４のガス流量を過大に設定して溶
接ガス流量計４の電源を入れて溶接すると、磁性体のフ
ロート１２が上昇し過ぎて上記電磁近接スイッチの検出
位置を上方に外れ表示燈１５が点燈しない。他方、溶接
ガス流量計２４の設定が適正で、溶接ガス流量計４の設
定したガス流量が流れる場合のみ表示燈１５が点燈す
る。

【００１０】前述の構成にすることにより、溶接ガス流
量計２４とワイヤ送給装置１のガスホース取り付け口２
に取り付けた溶接ガス流量計４の表示する流量の差によ
り、工場配管出口とワイヤ送給装置１のガスホース取り
付け口２との間の溶接ガスの洩れ流量を計測できる。し
かし、ガスホース取り付け口２と溶接トーチのノズル２
７との間の溶接ガスの洩れが有る場合には、洩れ流量を
計測できない問題が残ることになる。

【００１１】そこで、溶接トーチのノズル２７出口の溶
接ガスの流量を計測できる図４に示す溶接トーチ部ガス
流量計２８により、ガスホース取り付け口２と溶接トー
チのノズル２７との間に溶接ガスの洩れが有る場合に、
洩れ流量を計測することを可能とする。

【００１２】該溶接トーチ部ガス流量計２８は、溶接ガ
ス流量計本体２９の入口側ネジ部３０に入口側金具５で
締着される連結ホース部３１を介して、溶接用トーチの
ノズル３２のガス流出側に金具３３をろう付け溶接して
製作した溶接トーチ用アダプタ３４を備える構成とす
る。尚、連結ホース部３１はガスホース３５の両端に止
め金具３６を備え、一端は入口側金具５にガスホース３
５を気密に上記止め金具で連結し、他端はトーチ用アダ
プタ３４の金具３３にガスホース３２を気密に上記止め
金具で連結することができ、且つガスホース３５は柔軟
性の優れた材料のホースで構成することにより、溶接ト
ーチ部に容易に脱着可能である。

【００１３】次に、該溶接トーチ部ガス流量計２８によ
り上記溶接トーチのノズル２７出口のガス流量を計測す
る方法を図５により説明すると、溶接装置を溶接ガスの
み流れる状態にして溶接トーチのノズル２７を取り外
し、上記溶接トーチ用アダプタのノズル３２の雌ネジ部
で溶接トーチ部の雄ネジ部に締着して、該溶接トーチ部
ガス流量計２８を気密に溶接トーチ部に装着可能とな
り、溶接ガス流量計本体２９を垂直にしてノズル２７出
口の溶接ガス流量を計測できることになる。従って、上
記計測値を溶接ガス流量計４の計測値と比較し、上記ガ
スホース取り付け口２と溶接トーチのノズル２７との間
の溶接ガスの洩れ流量を計測できる。

【００１４】

【発明の効果】その結果、工場配管出口と炭酸ガス及び
マグガス溶接装置の溶接トーチのノズル出口との間の溶
接ガスの洩れ流量の検出と過大流量の検出とを、簡単な
操作で実施できることになり、溶接ガス洩れ防止と過大
流量防止が可能になることに加えて、溶接中継続して適
正流量が確保されていることが表示されるので、溶接ガ
ス流量不足による品質不良防止とガス使用量減少による
コスト削減ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の溶接ガス流量計とワイヤ送給装置を示
す説明図である。

【図２】本発明の溶接ガス流量計の電磁近接スイッチ取
付け部の断面図である。

【図３】本発明に関連する電磁近接スイッチの電気回路
図例と動作の説明図である。

【図４】本発明の溶接ガス流量計に関連する溶接トーチ
部ガス流量計の斜視図である。

【図５】本発明の溶接トーチ部ガス流量計の使用方法の
説明図である。

【符号の説明】

１ ワイヤ送給装置 ２ ガスホース取り付け口 ３ 取り付けナット ４ 溶接ガス流量計 ５ 入口側取り付け金具 ６ 電磁近接スイッチ ７ 外筒 ８ 検出装置取り付け部 ９ 雌ネジ部 １０ アダプタ １１ 内筒 １２ フロート １３ 出口側ネジ部 １４ ガスホース金具 １５ 表示燈 １６ 支持金具 １７ ケーブル １８ 入力ケーブル １９ リレー ２０ 取り付け金具 ２１ 電磁弁 ２２ ガスホース ２３ 電磁近接スイッチ雄ネジ部 ２４ 溶接ガス流量計 ２５ 緑色燈 ２６ 赤色燈 ２７ ノズル ２８ 溶接トーチ部ガス流量計 ２９ 溶接ガス流量計本体 ３０ 入口側ネジ部 ３１ 連結ホース部 ３２ ノズル ３３ 金具 ３４ トーチ用アダプタ ３５ ガスホース ３６ 止め金具

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 炭酸ガス及びマグガス溶接用の溶接ガス
   流量計において、溶接ガス流量により内筒内を上下する
   磁性体のフロートを、外筒に接着した検出装置取り付け
   部に装着した電磁近接スイッチにより検出し、上記電磁
   近接スイッチを結線したリレーの備える表示燈により、
   溶接中の溶接ガス流量が適正な範囲にあることを表示で
   きることを特徴とする溶接ガス流量計。
2. 【請求項２】 請求項１において、上記電磁近接スイッ
   チを装着するため、外周の切り欠き部に検出装置取り付
   け部を接着し、接着部を気密にした外筒。