JP2000234827A - アンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除外装置 - Google Patents

アンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除外装置

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JP2000234827A
JP2000234827A JP11038002A JP3800299A JP2000234827A JP 2000234827 A JP2000234827 A JP 2000234827A JP 11038002 A JP11038002 A JP 11038002A JP 3800299 A JP3800299 A JP 3800299A JP 2000234827 A JP2000234827 A JP 2000234827A
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B49/00Arrangement or mounting of control or safety devices
    • F25B49/005Arrangement or mounting of control or safety devices of safety devices

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】アンモニア漏洩事故を生じた場合、冷凍装置を
損傷することなく、又パイプ、弁等の腐食することのな
いアンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除害装置。 【解決手段】第一プレート式熱交換器2では、海水の熱
と清水の熱を熱交換し、第二プレート式熱交換器3で
は、海水で冷却さた清水の熱と高圧高温の冷媒の熱と熱
交換し、第三プレート式熱交換器4では、膨張弁12を
経過後、液化した冷媒の熱と空調用熱交換器5との間で
循環する清水の熱と熱交換し、居室64に冷気がが送風
される。アンモニアが漏洩した場合には、冷凍機室1の
上方に配置された空気管17に設けられた複数の散布口
19と、電磁弁18の開閉により、圧縮空気を通風し、
又は通風を閉鎖する。冷凍機室1の上部に設けられた吐
出口20及びダクト21から空気及び空気混合体を冷凍
機1外へ排気し、冷凍機室1の下方に設けられた吸込口
23から空気を取り込むようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶の居室に空調
(冷房)を行うアンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除
外装置に関する。
【0002】
【従来の技術】船舶内の居室には、居室を快適温度とす
るために空調設備が設けられており、従来から冷房用と
してアンモニアを冷媒としたアンモニア冷凍装置が使用
されている。この種のアンモニア冷凍装置は、冷媒であ
るアンモニアを圧縮・膨張して循環させ、これが膨張し
たときの気化熱を利用して冷却するものである。アンモ
ニアの性状は、比重が0.6167@15/4℃、沸点
が−33.35℃、引火点が0℃以下、凝固点が−7
7.7℃、蒸気圧が3psig@−30℃、50psi
ng@0℃、290psing@+50℃、蒸気比重が
約0.6、粘度が0.207cp@20℃、発火点が6
51℃、爆発限界が16%〜25%の無色の液化ガスで
ある。
【0003】図2は、このような性質の冷媒を用いた従
来のアンモニア冷凍装置の概略構成図であり、図2中、
50は、冷凍機室、51は、海水が流水する海水パイ
プ、52は、前記海水パイプ51に海水を汲み上げる海
水ポンプ、53は、螺旋状のチューブが内設されたチュ
ーブ式の第一熱交換器、54は、冷媒であるアンモニア
が循環する冷媒パイプ、55は、前記冷媒パイプ54内
を循環する冷媒を圧縮するためのコンプレッサ、56
は、前記コンプレッサ55により圧縮された冷媒を減圧
する膨張弁、57は、前記第一熱交換器と同様の第二熱
交換器、58は、清水が循環する清水パイプ、59は、
前記清水パイプ58内に清水を循環させるための清水ポ
ンプ、60は、空調用熱交換器、61は、前記空調用熱
交換器60により熱交換が行われた冷風を送風する送風
機である。また、62は、前記空調用熱交換器60、前
記送風機61が配置された空調機室、63は、前記冷風
が通風する通風路、64は、空調(冷房)を行う操舵
室、乗務室等を含む複数の居室である。
【0004】前記アンモニア冷凍装置による居室64等
への空調(冷房)は、海水ポンプ52により汲み上げら
れた海水が、海水パイプ51内を流水し、この海水の熱
により冷媒パイプ54を循環するアンモニアが第一熱交
換器53で冷却され、冷却されたアンモニアは、第二熱
交換器57により、清水パイプ58を循環する清水の熱
を奪って気化し、このとき気化熱により清水が冷却さ
れ、この冷却された清水は、空調用熱交換器60により
空気と熱交換を行い、冷却された空気は送風機61で送
風され、通風路63を通じて各居室64へ冷気が送風さ
れる。
【0005】上記した従来のアンモニア冷凍装置におい
て、例えば、冷媒であるアンモニアが循環するパイプ等
に亀裂または継手からの漏れが生じて、前記冷凍機室5
0にアンモニアが漏洩するといった事故を想定すると、
漏洩したアンモニアは、酸化剤を含む酸類と反応し、液
体が人体に接触すると重大な火傷を引き起こし、高濃度
のアンモニア蒸気は、皮膚に接触すると激しい刺激を生
じ、人体が吸入すると、呼吸器官への激しい刺激があ
り、呼吸困難や心臓への悪影響、また肺の永久的な障害
を引き起こすことが考えられるため、アンモニアの使用
にあたり、特に注意が必要である。このため、前記冷凍
機室50には、NKRule(日本海事協会(船級規
則))に基づいて、漏洩したアンモニアを速やかに除外
する漏洩アンモニア除外設備を設けなければならないと
されている。
【0006】このため、図2中で示すように、この種の
アンモニア冷凍装置を使用する場合には、散水装置6
5、水道管66、前記水道管66を開閉して送水・止水
するためのバルブ67、前記水道管66に設けられ、漏
洩したアンモニアを溶解してアンモニア水とするための
水を散水する複数のスプリンクラー68、前記冷凍機室
50の下方に設けられ、前記アンモニア水が流水する排
水パイプ69、前記排水パイプ69からアンモニア水を
船外に排水するための排水ポンプ70からなる漏洩アン
モニア除外設備を設けることとされている。また、前記
冷凍機室50の床部分には、前記アンモニア水を溜める
ためのトレイ50aが設けられ、このトレイ50aに溜
まったアンモニア水を前記排水パイプ69の一端から吸
い取って排水する構成とするようになっている。
【0007】すなわち、アンモニアは、水に溶解して安
定することから、前記水道管66のバルブ67を開いて
水道管66に送水し、スプリンクラー68から前記冷凍
機室50の室内に水を散水すると、アンモニアは水に溶
解してアンモニア水なり、このアンモニア水が冷凍機室
50のトレイ50a部分に溜り、前記排水ポンプ70で
吸い取り、前記排水パイプ69から船外に排水して除外
する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなアンモニア冷凍装置は、第一熱交換器、第二熱
交換器に、チューブを螺旋状に形成したチューブ式の熱
交換器を用いているため、冷媒であるアンモニアが多量
(約70kg)に必要であった。多量のアンモニアは、
万が一、事故等により漏洩した場合には、上述するよう
に乗務員や乗船客に多大なる被害をもたらすことが想定
される。また、上述したアンモニア冷凍装置は、事故等
により多量のアンモニアが漏洩することを想定した場合
には、水を散水してアンモニア水として稀釈するように
したため、散水と排水を行う大がかりな漏洩アンモニア
除外設備が必要となる。そのような場合には、希釈アン
モニア水とはいえ、銅またはその合金、アルミニウムま
たはその合金、亜鉛メッキ(電気メッキ)した表面、フ
ェノール樹脂またはポリエステル樹脂を腐食するため、
前記排水パイプや弁、排水ポンプ等を腐食してしまうと
いう問題が想定される。さらに、上述したような漏洩ア
ンモニア除外設備を措定した場合には、アンモニアを稀
釈するために水または海水が必要であり、水で稀釈する
場合は、起こらない方が望ましい事故に備えて多量の水
を、予め積載貯水して運航しなければならず、また、海
水で稀釈する場合は、海水を汲み上げる等の設備が必要
となり、海水が流水するパイプ、水道管、スプリンクラ
ー等が、海水に含まれる塩分や不純物により、腐食した
り詰ることがないように、これらの設備に常時メンテナ
ンス作業を行わなければならない等が必要である。ま
た、散水により、電気機器等を含む本体装置に水がかか
り、装置が損傷する問題も想定できる。
【0009】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たもので、居室内に従来と同様の冷房を行いつつ、冷媒
として使用するアンモニアを少量としたアンモニア冷凍
装置を配置して、アンモニア漏洩事故を想定した場合に
も、漏洩アンモニアを圧縮空気で希薄して船外に排気す
る漏洩アンモニア除外設備を設け、本体装置を損傷させ
ることなく、また、アンモニア水を排水するための排水
ポンプや排水パイプ、排水パイプに設けられた弁等を腐
食することのないアンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア
除外装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る発明
は、アンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除外装置にお
いて、海水パイプを流水する海水の熱と循環パイプを循
環する清水の熱とを熱交換する第一プレート式熱交換器
と、前記第一プレート式熱交換器により熱交換された前
記循環パイプを循環する低温の清水の熱と、冷媒パイプ
を少量の冷媒が循環してコンプレッサにより高温となっ
た冷媒の熱とを熱交換する第二プレート式熱交換器と、
前記第二プレート式熱交換器により熱交換され、少量の
冷媒が冷媒パイプを循環して膨張弁により低温となった
冷媒の熱と、空気を冷却する空調用熱交換器との間を循
環する清水の熱とを熱交換する第三プレート式熱交換器
と、からなり、漏洩したアンモニアを通風により除外す
ることを特徴とする。本願請求項2に係る発明は、前記
請求項1に係るアンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除
外装置において、前記第一プレート式熱交換器、前記第
二プレート式熱交換器、前記第三プレート式熱交換器が
配置された冷凍機室において、前記冷凍機室の上方へ配
管され、圧縮空気を吹き出す複数の散布口を有する空気
管と、前記空気管に設けられ、開状態で該空気管に圧縮
空気を通風し、または閉状態で該空気管への圧縮空気の
通風を閉鎖する電磁弁と、前記冷凍機室の上部所定位置
に設けられ、前記冷凍機室内の空気および空気混合気体
を所定の冷凍機室外に排出する吐出口およびダクトと、
前記冷凍機室に下方に設けられ、冷凍機室外から空気を
取り込む吸気口とからなることを特徴とする。本願請求
項3に係る発明は、前記請求項2に係るアンモニア冷凍
装置の漏洩アンモニア除外装置において、前記冷凍機室
内の空気または空気混合気体の換気を行う換気ファンを
前記ダクトおよび前記吸気口の何れかに設けたことを特
徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアンモニア冷
凍装置の漏洩アンモニア除外装置を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本願発明に係るアンモニア冷凍装
置の漏洩アンモニア除外装置の概略構成図であり、図
中、1は、船舶に設けられ、アンモニア冷凍装置が配置
された冷凍機室、2は、アンモニアと海水の混合を避け
る目的で設けた海水と清水の熱交換用の第一プレート式
熱交換器、3は、アンモニア使用量が少ない平板プレー
トからなる第二プレート式熱交換器、4は、同第三プレ
ート式熱交換器、5は、従来と同様に空調機室62に設
けられ各居室に冷風を送る空調用熱交換器、6は、海水
パイプ、7は、海水ポンプ、8は、循環パイプ、9は、
前記循環パイプ8に清水を循環させる循環ポンプ、10
は、冷媒であるアンモニアが循環する冷媒パイプ、11
は、コンプレッサ、12は、膨張弁、13は、冷水パイ
プ、14は、前記冷水パイプ13に清水を循環させる冷
水ポンプ、15は、前記空調用熱交換器5に設けられ、
冷気を送風する送風機である。この送風機15から送風
される冷気は、従来と同様に、空調機室62から前記冷
気が通風する通風路63を介して空調(冷房)を行う操
舵室、乗務室等を含む複数の居室64に送風されるよう
に構成されている。
【0012】冷凍機室1は、前記NKRule(日本海
事協会(船級規則))によれば、安全のため、漏洩した
アンモニアが他区画へ流出しないよう機密の隔壁及び甲
板で隔離された専用の区画としなければならず、かつ、
設置区画には、居室、操舵室、制御室に隣接しない船内
であって、機密の隔壁及び甲板で隔離された専用の区画
とし、少なくとも2つ以上の扉が、可能な限り離して設
置され、少なくとも1つは、直接暴露甲板に開口して設
けなければならない等が記してあり、本実施の形態にお
いても、アンモニア使用量が少ないため扉の数を1枚と
している他は、これに基づいて配置される。第一プレー
ト式熱交換器2は、前記海水パイプ6を流水する海水の
熱により、前記循環パイプ8を循環する清水を冷却する
ものである。これは、熱交換を行う際に、不純物が多く
腐食性の高い海水が、アンモニアが循環する熱交換器を
塩水汚染または直接腐食することを避けるために設けら
れる。
【0013】第二プレート式熱交換器3は、前記循環パ
イプ8を循環する清水の熱により、前記冷媒パイプ10
を循環する冷媒を冷却させる。 第三プレート式熱交換
器4は、前記冷媒パイプ10を循環する冷媒の熱によ
り、前記冷水パイプ13を循環する清水を冷却する。こ
れは、冷媒パイプ10からアンモニアが漏洩した場合
に、アンモニアが混合した冷風が居室64へ送風されな
いように、アンモニアにより冷却された清水の熱が、前
記空調用熱交換器5により冷気として、送風機15で居
室64へ送風される。
【0014】冷媒パイプ10は、前記第二プレート式熱
交換器3と前記第三プレート式熱交換器4間で、冷媒で
あるアンモニアが循環するパイプであり、本実施の形態
では、該冷媒パイプ10を循環するアンモニアの量は、
7kg程度である。この冷媒パイプ10は、前記コンプ
レッサ11から膨張弁12間の冷媒(アンモニア)の高
圧側が、下限値が70kg/cm、膨張弁12からコ
ンプレッサ11間の冷媒(アンモニア)の低圧側が、下
限値が15kg/cmに耐え得るものが使用されてい
る。
【0015】コンプレッサ11は、前記第三プレート式
熱交換器4から前記第二プレート式熱交換器3へ向けて
冷媒が循環する前記冷媒パイプ10に設けられ、前記冷
媒パイプ10を循環する低温低圧の冷媒を、圧縮して高
温高圧にする。膨張弁12は、前記第二プレート式熱交
換器3から前記第三プレート式熱交換器4へ向けて冷媒
が循環する前記冷媒パイプ10に設けられ、前記第二プ
レート式熱交換機3により高圧の液体となったアンモニ
ア(冷媒)を絞り膨張して低温低圧の気液混合状態にす
る。この冷媒を前記第三プレート式熱交換器4で気化さ
せ、気化熱により清水との間で熱交換(清水を冷却)す
る。
【0016】つぎに、上記構成のアンモニア冷凍装置に
よる居室の冷房について説明する。居室64の冷房を行
うには、アンモニア冷凍装置を駆動し、コンプレッサ1
1と膨張弁12を駆動して冷媒パイプ10の冷媒(アン
モニア)を循環させる。この冷媒(アンモニア)は、コ
ンプレッサ11により高圧高温となり、第二プレート式
熱交換器3で循環パイプ8を循環する清水の熱と熱交換
が行われて冷却される。循環パイプ8を循環する清水
は、第一プレート式熱交換器2で海水パイプ6を流水す
る海水の熱と熱交換が行われて冷却され、第二プレート
式熱交換器3に戻り前記冷媒(アンモニア)を冷却す
る。
【0017】そして、第二プレート式熱交換器3で冷却
された冷媒(アンモニア)は、膨張弁12で低圧低温と
なり、第三プレート式熱交換器4で冷水パイプ13を循
環する清水と熱交換が行われて清水を冷却する。この冷
却された清水で居室へ送風される空気を空調用熱交換器
5により冷却する。この冷却された空気は、送風機15
で通風路63を介して各居室64へ送風される。このよ
うに、第一プレート式熱交換器2、第二プレート式熱交
換器3、第三プレート式熱交換器4といったプレート式
の熱交換器を用いることにより、前記冷媒パイプ10を
循環する冷媒の使用量が少なくてすみ、効率よく熱交換
が行われる。
【0018】また、本実施の形態に係るアンモニア冷凍
装置は、冷媒の使用量が少量ですむプレート式の熱交換
器に加え、アンモニアが漏洩した場合に備えて、次のよ
うな漏洩アンモニア除外設備が設けられている。以下、
漏洩アンモニア除外設備について説明する。図1中、1
6は、散布装置、17は、空気管、18は、前記空気管
17に空気を送風するための電磁弁、19は、前記空気
管17に設けられた複数の散布口である。20は、前記
冷凍機室1の上部所定位置として天井部分に設けられた
吐出口、21は、前記吐出口20から外部所定排気位置
まで連通して設けられたダクト、22は、前記ダクト2
1に設けられた大容量の換気ファン、23は、前記冷凍
機室1の下方に設けられた吸気口である。
【0019】空気管17は、前記アンモニア冷凍装置の
上部から、冷凍機室1外に設けられた図示外の圧縮空気
を封入した空気タンク(図示外)との間に連通して設け
られ、該空気管17に設けられた電磁弁18が開かれる
ことにより、空気タンク(図示外)から、該空気管17
を空気が通風する。電磁弁18は、前記冷凍機室1内に
設けられたアンモニア漏洩センサ(図示外)に連動する
ものであり、前記冷凍機室1のアンモニア濃度が150
ppm以上になると、該電磁弁18が開くように構成さ
れている。散布口19は、前記空気管17に複数設けら
れ、前記アンモニア冷凍装置(特に冷媒パイプ10を中
心とする付近)の上方から、漏洩したアンモニアを、ア
ンモニア混合空気に希薄するために、圧縮空気を10m
/hで散布する。
【0020】吐出口20は、前記希薄されたアンモニア
混合空気を外部に排出するように設けられ、本実施の形
態では、アンモニアの蒸気比重が0.6と空気より軽い
ため、前記冷凍機室1の天井に配置して、希薄されたア
ンモニアを速やかに排出する。ダクト21は、前記吐出
口20に連通して設けられ、希薄になったアンモニアを
外部に排出するものである。このダクト21は、前記N
KRule(日本海事協会(船級規則))によれば、最
も近い空気取入口又は居住区域、業務区域、及び制御場
所等の開口から水平方向に10m以上、かつ暴露甲板か
ら垂直方向に4m以上離れた位置に、その出口を設けな
ければならず、本実施の形態において、これに基づいて
配置される。
【0021】換気ファン22は、前記ダクト21の通風
路に設けられ、常時(30回/時間程度)冷凍機室1の
希薄されたアンモニアを強制的に前記ダクト21から大
気中へ排出する。この換気ファン22は、該換気ファン
22が前記冷凍機室1に漏洩した150ppm以上のア
ンモニア濃度を1〜7分以内で25ppm以下にする能
力を有する。また、該換気ファン22と前記ダクト21
は、前記NKRuleによると、火花を発しない構造と
しなければならないことから、火花を生ずる可能性のあ
るアルミニウム又はマグネシウム合金と鉄系材料を組み
合わせて用いてはならず、本実施の形態では、これに基
づいた材質のものが使用される。吸気口23は、前記吐
出口20およびダクト21から離れた前記冷凍機室1の
下方に設けられ、冷凍機室1に新鮮な空気を取り込む。
【0022】つぎに、冷凍機室1において、不慮のアン
モニア漏洩事故を想定した場合に、上記構成の漏洩アン
モニア除外設備により、漏洩したアンモニアが除外され
る様子について説明する。冷凍機室1にアンモニアが漏
洩すると、アンモニア漏洩センサ(図示外)が感知し
て、これに連動する循環ポンプ9、コンプレッサ11、
膨張機12、冷水ポンプ14等が停止して、アンモニア
冷凍装置が停止する。つぎに、アンモニア漏洩センサ
(図示外)と連動する電磁弁18が開き、圧縮空気が、
図示外の圧縮空気タンクから空気管17を通風して、散
布口19から冷凍機室1に吹き出す。
【0023】冷凍機室1に漏洩したアンモニアが、液体
アンモニアの場合は、大気により希薄され、さらに、圧
縮空気により速やかに気化(沸点は、−33.35℃)
し、この気化したアンモニアが、圧縮空気により希薄さ
れ、また、漏洩したアンモニアが、アンモニア蒸気の場
合は、そのまま圧縮空気に希薄され、この希薄されたア
ンモニアは、吐出口20およびダクト21から大気中に
排出される。このとき、冷凍機室1内の希薄されたアン
モニアは、ダクト21に設けられた換気ファン22によ
り、急速かつ強制的に大気中に排出して除外されるとと
もに、冷凍機室1内には、吸気口23から新鮮な空気が
取り込まれる。
【0024】なお、上記実施の形態では、アンモニアを
希薄する空気を散布する散布装置16を、冷凍機室の上
部に設けて、下方に空気を散布して説明したが、この散
布装置16、冷凍機室の下方に設け、上方に空気を散布
してアンモニアを希薄するようにしてもよく、また、空
気を側部から散布してもよく、効率よくアンモニアを希
薄して排気できれば、散布装置16の配置位置は特に限
定しない。また、上記実施の形態では、ダクト21に設
けられた換気ファン22を稼動して、冷凍機室1を常時
排気して説明したが、冷凍機室1にアンモニアが漏洩し
た場合に、アンモニア漏洩センサ(図示外)に連動して
換気ファン22の排気能力を増加し、冷凍機室1の排気
量を増加するようにしてもよい。なお、上記実施の形態
では、ダクト21に換気ファン22を設けて、冷凍機室
1から希薄したアンモニアを大気中に排出して説明した
が、新鮮空気を取り込む吸気口23に換気ファン22を
設け、この換気ファンにより急速かつ強制的に新鮮空気
を取り込むようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本願のアンモニア
冷凍装置の漏洩アンモニア除外装置は、第一プレート式
熱交換器で、海水と清水の熱交換を行い、第二プレート
式熱交換器3と第三プレート式熱交換器4で清水と冷媒
の熱交換を行うようにしたため、冷凍装置自体におい
て、危険性の高いアンモニアの使用量が大幅に減少させ
ることができ、より安全性の高いものとすることができ
る。このように使用するアンモニアの量が少なければ、
いざアンモニアが漏洩した場合であっても、漏洩したア
ンモニアを空気で希薄し、低濃度となったアンモニアを
排気することで冷凍機室から速やかに船外へ除外するこ
とができるので、この面からも高い安全性を確保でき
る。本願発明に係るアンモニア冷凍装置の漏洩アンモニ
ア除外装置によれば、従来のようなアンモニアの漏洩に
際して、冷凍装置に散水することがなくなるため、散水
による電気機器等の誤動作や故障といった損傷を生ずる
ことがなくなる。また、漏洩の際に、アンモニアが大気
中に排気されても、アンモニアの地球温暖化係数とオゾ
ン層破壊係数が、ゼロであるため、少量であるので、従
来のように海に流す等により、環境を汚染することが少
なく、また、アンモニア水の排出時においても、船舶の
配水管や弁等を腐食することがないという利点がある。
さらに、冷凍機室に、排気用の吐出口、ダクト、換気フ
ァンと、新鮮空気を取り入れる吸気口を設けて、常に冷
凍機室の換気を行っているため、アンモニアが漏洩した
場合にも高濃度のアンモニア蒸気とならず、乗客・乗務
員等の居住性、安全性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るアンモニア冷凍装置の
概略構成図である。
【図2】従来のアンモニア冷凍装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1・・冷凍機室 2・・第一プレート式熱交換器 3・・第二プレート式熱交換器 4・・第三プレート式熱交換器 5・・空調用熱交換器 6・・海水パイプ 7・・海水ポンプ 8・・循環パイプ 9・・循環ポンプ 10・・冷媒パイプ 11・・コンプレッサ 12・・膨張弁 13・・冷水パイプ 14・・冷水ポンプ 15・・送風機 16・・散布装置 17・・空気管 18・・電磁弁 19・・散布口 20・・吐出口 21・・ダクト 22・・換気ファン 23・・吸気口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月27日(2000.1.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る発明
は、アンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除外装置にお
いて、海水パイプを流水する海水の熱と循環パイプを循
環する清水の熱とを熱交換する第一プレート式熱交換器
と、前記第一プレート式熱交換器により熱交換された前
記循環パイプを循環する低温の清水の熱と、冷媒パイプ
を少量の冷媒が循環してコンプレッサにより高温となっ
た冷媒の熱とを熱交換する第二プレート式熱交換器と、
前記第二プレート式熱交換器により熱交換され、少量の
冷媒が冷媒パイプを循環して膨張弁により低温となった
冷媒の熱と、空気を冷却する空調用熱交換器との間を循
環する清水の熱とを熱交換する第三プレート式熱交換器
が配置された冷凍機室において前記冷凍機室の上方
へ配管され、圧縮空気を吹き出す複数の散布口を有する
空気管と、前記空気管に設けられ、開状態で該空気管に
圧縮空気を通風し、または閉状態で該空気管への圧縮空
気の通風を閉鎖する電磁弁と、前記冷凍機室の上部所定
位置に設けられ、前記冷凍機室内の空気および空気混合
気体を所定の冷凍機室外に排出する吐出口およびダクト
と、前記冷凍機室に下方に設けられ、冷凍機室外から空
気を取り込む吸気口と、からなり、漏洩したアンモニア
を通風により除外することを特徴とする。本願請求項2
に係る発明は、前記請求項1に記載のアンモニア冷凍装
置の漏洩アンモニア除外装置において、前記冷凍機室内
の空気または空気混合気体の換気を行う換気ファンを、
前記ダクトおよび前記吸気口の何れかに設けたことを特
徴とする。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海水パイプを流水する海水の熱と循環パ
    イプを循環する清水の熱とを熱交換する第一プレート式
    熱交換器と、 前記第一プレート式熱交換器により熱交換された前記循
    環パイプを循環する低温の清水の熱と、冷媒パイプを少
    量の冷媒が循環してコンプレッサにより高温となった冷
    媒の熱とを熱交換する第二プレート式熱交換器と、 前記第二プレート式熱交換器により熱交換され、少量の
    冷媒が冷媒パイプを循環して膨張弁により低温となった
    冷媒の熱と、空気を冷却する空調用熱交換器との間を循
    環する清水の熱とを熱交換する第三プレート式熱交換器
    と、 からなり、漏洩したアンモニアを通風により除外するこ
    とを特徴とするアンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除
    外装置。
  2. 【請求項2】 前記第一プレート式熱交換器、前記第二
    プレート式熱交換器、前記第三プレート式熱交換器が配
    置された冷凍機室において、 前記冷凍機室の上方へ配管され、圧縮空気を吹き出す複
    数の散布口を有する空気管と、 前記空気管に設けられ、開状態で該空気管に圧縮空気を
    通風し、または閉状態で該空気管への圧縮空気の通風を
    閉鎖する電磁弁と、 前記冷凍機室の上部所定位置に設けられ、前記冷凍機室
    内の空気および空気混合気体を所定の冷凍機室外に排出
    する吐出口およびダクトと、 前記冷凍機室に下方に設けられ、冷凍機室外から空気を
    取り込む吸気口と、からなることを特徴とする前記請求
    項1に記載のアンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除外
    装置。
  3. 【請求項3】 前記冷凍機室内の空気または空気混合気
    体の換気を行う換気ファンを、前記ダクトおよび前記吸
    気口の何れかに設けたことを特徴とする前記請求項2に
    記載のアンモニア冷凍装置の漏洩アンモニア除外装置。
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