JP2000230931A - 家畜インフルエンザウイルスに対する抗体の検出方法およびこれに用いるキット - Google Patents

家畜インフルエンザウイルスに対する抗体の検出方法およびこれに用いるキット

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Seiji Ishiyama
誠司 石山
Toshimichi Kanetani
利道 金谷
Hiroshi Imagawa
浩 今川
Takeo Sugiura
健夫 杉浦
Shigeo Sugita
繁夫 杉田
Akira Kuwano
昭 桑野
Yoshiyuki Saeki
欣之 佐伯
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Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Katakura Industries Co Ltd
JAPAN RACING ASSOCIATION
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JAPAN RACING ASS
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Katakura Industries Co Ltd
JAPAN RACING ASSOCIATION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便で精度の高い家畜インフルエンザウイル
スに対する抗体を検出するための検出方法および感染防
御が可能な家畜インフルエンザウイルス用ワクチンを提
供すること。 【解決手段】 家畜の生体内に産生される家畜インフル
エンザウイルスに対する抗体を検出する方法において、
抗原としてシアル酸アフィニティークロマトグラフィー
を用いて精製した組換え家畜インフルエンザウイルスヘ
マグルチニンを使用することを特徴とする方法並びに
(1)蛋白が実質的に変性されない状態で精製された組
換え家畜インフルエンザウイルスヘマグルチニンを固定
化した固相、および(2)測定対象となる家畜の抗体に
結合する標識処理を施した蛋白質を含有する家畜インフ
ルエンザウイルスに対する抗体検出用キット。また、抗
原としてシアル酸アフィニティークロマトグラフィーを
用いて精製した組換え家畜インフルエンザウイルスヘマ
グルチニンを使用した家畜のインフルエンザウイルスオ
イルワクチン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、馬、豚、家禽等の
家畜のインフルエンザウイルスに対する抗体を検出する
ための方法およびこれに用いるキットに関する。より詳
細には、抗原として、精製した家畜インフルエンザウイ
ルスの外殻表面の糖蛋白質であるヘマグルチニン(以
下、「HA」という)またはその一部、好ましくはバキ
ュロウイルスとその宿主昆虫細胞あるいは宿主昆虫虫体
の系で発現させた組換えHAを用い、インフルエンザウ
イルス感染の診断や、ワクチン接種後の抗体価測定等に
有用な家畜のインフルエンザウイルスに対する抗体の検
出方法およびこれに用いるキット、更には蛋白質が実質
的に変性されない精製法で製造された家畜インフルエン
ザウイルス用ワクチンに関する。
【0002】
【従来の技術】家畜のインフルエンザウイルスのうち、
馬インフルエンザウイルスは、オルトミクソウイルス科
(Orthomyxoviridae)のインフルエンザウイルス(Infl
uenzavirus)属に分類され、A亜型ウイルスに属するA
/equine/Praque/1/56(H7N7;
プラハ型)、A/equine/Miami/1/63
(H3N8:マイアミ型)などが知られている。 これ
らのインフルエンザウイルスは馬に感染し、発熱、発
咳、鼻漏などを呈する呼吸器病の原因となるウイルス
で、主に冬期に流行し、伝染性が強い。
【0003】馬のインフルエンザウイルスによる発症
は、1956年チェコスロバキアでの発生以後、世界各
地で発生しており、日本においても1971年にマイア
ミ型ウイルスによるインフルエンザが発生した。 そし
て、馬インフルエンザウイルスが発生すると、この病気
の発症が無くなるまで長期間に渡り、競馬開催が中止さ
れるので、同病の流行は競馬界に甚大な被害をもたら
す。
【0004】従って、馬がインフルエンザウイルスに感
染しているかを早期に判断し、その感染の広がりを防ぐ
ことが重要であり、そのためには、ウイルスの感染をこ
れに対する抗原の存在から正確にかつ簡単に診断する技
術が必要とされている。また一方、インフルエンザウイ
ルス感染の予防のためのワクチン接種は必要不可欠で、
このワクチンによる免疫効果を、ウイルスに対する抗体
の存在から調べることもまた重要である。
【0005】日本においては、ワクチン接種等の防疫体
制により、島国であることが幸いしてか、かなりの長い
期間において、同病の流行は見られていない。しかし、
国際交流が盛んに行われている今、馬インフルエンザウ
イルス感染が何時発生しても不思議ではない状況にあ
る。
【0006】馬等の家畜についてのインフルエンザウイ
ルスの感染は、発病初期の鼻咽頭粘液などからのウイル
ス分離、または蛍光抗体法、赤血球凝集阻止反応(HI
抗体価)などの血清反応で診断することができる。 し
かし、従来の診断方法は、繁雑から測定に時間がかかる
うえ、測定感度が十分でない等の問題があった。
【0007】従来のインフルエンザウイルス感染の診断
方法としては、発育鶏卵を用いたウイルスを分離する方
法が確立されているが、この方法は分離・同定に1〜2
週間の時間がかかる上、鶏卵に馴化していないウイルス
株の場合は分離が困難であることが多いという問題があ
った。
【0008】また、従来のエライザ(ELISA)法に
よる方法は、抗原としてウイルス自体を用いているの
で、このウイルスの不活化のためにホルマリン処理が必
要であり、この処理により抗原性が低下し、検出感度が
低下する点に大きな問題がある。 例えば、ウイルス自
体を不活化したエライザ診断方法は、HI抗体価(血清
の希釈系列に対し一定量の抗原(HI)を加えて、反応
の生じる終末点の希釈倍数で示す;以下、同じ)32倍
以下の測定領域において正確に応答しない難点があっ
た。 このHI抗体価32倍以下の測定領域は、免疫の
獲得を判断する上で重要な測定領域であるためその測定
は正確でなければならず、精度の高い測定感度が要求さ
れる。 これに対し、HI抗体価64倍以上の領域にお
いてはワクチンの効果が明白であるため、精度の高い測
定応答は必ずしも必要ではないが、被検血清を希釈する
ことにより、HI抗体価64倍以上でも本発明の抗体検
出用キットは正確な測定値が得られる。
【0009】また、従来法の一つであるHI抗体価測定
法は、HAアミノ酸配列の小さな変異があると抗体価の
変動が見られ、その変異を検出できる利点はあるが、逆
に、変異ウイルスに対し感度が低くなるという問題があ
り、また作業自体も繁雑である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、厳密な防疫体
制を維持して馬インフルエンザウイルス感染を早期に検
出し、これをワクチンを用いて有効に防除するために
は、上記の従来法の問題点を解消した、簡便で精度の高
い馬インフルエンザウイルスに対する抗体を検出するた
めの検出方法が要求されている。また、これは日本のみ
に限らず、世界の馬生産国においても共通に要求される
重要な課題である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ウイルス
に代わる抗原として、ウイルスの外殻表面の糖蛋白質で
あるHAに着目し、その使用を検討していたが、家畜イ
ンフルエンザウイルスHAを純度高く得る方法がなく、
家畜インフルエンザウイルスに対する抗体を検出する方
法を開発する上での隘路となっていた。
【0012】そこで、本発明者らは家畜インフルエンザ
ウイルスHAを効率的に高純度で得る方法について検討
していたところ、組換え家畜インフルエンザウイルスH
A(以下、「組換えHA」という)またはその一部をコ
ードする塩基配列を組込んだバキュロウイルスとその宿
主昆虫細胞あるいはその宿主昆虫虫体を用いて発現させ
た組換えHAあるいはその一部について実質的に蛋白変
性させることなく精製することにより、インフルエンザ
ウイルス感染の診断方法に用いられ、かつワクチンにも
用いられる抗原として十分に適した優れたものが得られ
ることを見出し、本発明を完成した。
【0013】すなわち本発明は、家畜の生体内に産生さ
れる家畜インフルエンザウイルスに対する抗体を検出す
る方法において、抗原としてシアル酸アフィニティーク
ロマトグラフィーを用いて精製した組換えHAを使用す
ることを特徴とする方法を提供するものである。
【0014】また、本発明は次の成分(1)および
(2)、(1)抗原として、蛋白質が実質的に変性され
ない状態の精製された組換えHAを固定化した固相、お
よび(2)測定対象となる家畜の抗体に結合する標識処
理を施した蛋白質を含有する家畜インフルエンザウイル
スに対する抗体検出用キットを提供するものである。
【0015】更に、本発明は上記抗原を有効成分とする
家畜インフルエンザウイルス用ワクチンを提供するもの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明において、家畜とは、馬、
豚等の動物の他、鶏、家鴨等の家禽を指称し、家畜イン
フルエンザウイルス中には、家禽インフルエンザウイル
スを含む。また、本発明で用いる組換えHAは、家畜イ
ンフルエンザウイルスの有するHA遺伝子あるいはその
一部を公知のベクターに組み込んだ後、適当な宿主中で
複製発現することにより得られたものである。
【0017】ここでいう、HA遺伝子の一部とは、HA
遺伝子のうち、家畜インフルエンザウイルスの抗原とし
て認識される部分(エピトープ)を意味し、具体的に
は、シアル酸ポッケト付近、HA1・HA2切断部位、
HA2膜融合活性必須部位などを例示することができ
る。
【0018】また、特に好ましい組換えHAとしては、
家畜インフルエンザウイルスのHA遺伝子またはその一
部をバキュロウイルスに組み込み、このバキュロウイル
スをカイコ科(カイコ)、ヤガ科(ハスモンヨトウガ、
イラクサキンウワバなど)等の昆虫の培養細胞あるいは
昆虫虫体中に感染させ、複製発現して得たものが挙げら
れる。
【0019】この組換えHAの発現について、家畜イン
フルエンザウイルスとして、馬インフルエンザウイルス
・ラプラタ株(A/equine/La Plata)
を用い、ベクターとしてバキュロウイルスおよび宿主と
してカイコ虫体を用いた場合について簡単に説明すれば
次の通りである。
【0020】すなわち、まず、馬インフルエンザウイル
ス・ラプラタ株から常法によりHAのゲノムRNAを採
取し、これを精製する。 次いで、PCR法により目的
のHA遺伝子を増幅した後、常法によりトランスファー
ベクターにクローニングする。 更に、これをバキュロ
ウイルスDNAと共に昆虫細胞にコ・トランスフェクシ
ョンした後、この昆虫細胞を培養し、組換えバキュロウ
イルスを選抜する(O'Reilly,D.et.al.,"Baculovirus e
xpression vectors",A laboratory mannual,(1992),W.
H.Freeman and Company)。
【0021】得られた組換えバキュウロウイルスをカイ
コ幼虫に接種し、組換えバキュウロウイルスが増殖後カ
イコから体液を回収し、体液中の成分としてHA蛋白質
を得ることができる。 なお、カイコ体液中には各種プ
ロテアーゼが存在し、組換えHAを分解する働きがある
ので、カイコ体液の回収に当たってはこれらに対する適
当なインヒビターを加えた緩衝液中でカイコ虫体を磨砕
し、界面活性剤で可溶化することが好ましい。
【0022】この様にして得られた組換えHAは、次い
でシアル酸アフィニティークロマトグラフィーを用いて
実質的に蛋白質変性させることなしに精製され、高純度
で組換えHA液として得られる。 ここでいう実質的に
蛋白質変性させることなしにとは、抗原としての性質を
有し、それ単独でワクチンなどに使用できる十分な抗体
産生能を有するものである。このシアル酸アフィニティ
ークロマトグラフィーに用いられるカラムとしては、シ
アリルラクトース、α−フェトプロテイン、Leuis
X等を結合した臭化シアン活性化多糖類ゲルおよびポリ
マー、エポキシ活性化多糖類ゲルおよびポリマー等を利
用することができる。 精製は、前記のようにして得ら
れた組換えHAまたはその一部の含有液を、上記シアル
酸アフィニティークロマトグラフィィーに通し、組換え
HAまたはその一部を選択的に吸着させた後、適当な溶
離液で溶離させ回収する方法を用いることができる。
【0023】カイコ体液中に含まれる組換えHAの精製
について、簡単に説明すれば次の通りである。 すなわ
ち、まずシアル酸アフィニティークロマトグラフィーカ
ラムをトリス−塩酸等適当な緩衝液(pH6〜10)で
平衡化した後、同じくトリス−塩酸等適当な緩衝液(p
H6〜10)で希釈した組換えHAを含むカイコ体液を
10cm/h程度の速度で通液する。 このカラムを、
グリシン−NaOH等の適当な洗浄液(pH8〜11)
で洗浄した後、ホウ酸−NaOH等の溶離液(pH8〜
11)を用いて溶出し、組換えHAを含む画分を得る。
次いで、ポリエチレングリコール(PEG)やエタノ
ール(EtOH)を加えることにより、界面活性剤を除
去し、最後にリン酸緩衝液(PBS(−))を加え、高
純度の組換えHA液を得る。
【0024】かくして得られた組換えHAは、抗原とし
て家畜の生体内に産生される家畜インフルエンザウイル
スに対する抗体を検出する方法に使用される。ここでい
う家畜インフルエンザウイルスに対する抗体を検出する
方法の例としては、家畜のインフルエンザウイルス感染
の診断方法や、ワクチン接種(ワクチネーション)後の
免疫獲得の確認するための方法が挙げられる。
【0025】上記組換えHAは、種々の免疫学的測定法
において、抗原として使用できるが、好ましくは、プラ
スチックプレートあるいはビーズ等の免疫学的測定法に
用いられる固相に公知の手段により固定化されて使用さ
れる。 この固相化された組換えHA(抗原)は、免疫
学的測定法で家畜の血清等の被検体が加えられたとき
に、この中に含まれる抗体(家畜インフルエンザウイル
ス抗体)と結合する。
【0026】そして、更に標識したこの抗体と結合する
蛋白質(以下、「標識結合蛋白質」という)を加えるこ
とにより、家畜被検体中の家畜インフルエンザウイルス
抗体の存在およびその量を知ることができるのである。
利用される抗原量は、特に限定されず実験的に定める
ことができるが、1ウエル当たり5〜10ng程度用い
ればよい。
【0027】また、本発明の家畜インフルエンザウイル
スに対する抗体検出用キットは、次の成分(1)および
(2)、(1)抗原として、蛋白質が実質的に変性され
ない状態の精製された組換えHAを固定化した固相、お
よび(2)測定対象となる家畜の抗体に結合する標識処
理を施した蛋白質を含有するものである。
【0028】このキットにおいて、(1)の抗原を、蛋
白質が実質的に変性されない状態で精製するためには、
シアル酸アフィニティークロマトグラフィーを用いるこ
とが好ましく、また、固相としては、ポリスチレン、ア
ガロース、セルロース、ポリアクリルアミド、ポリフッ
化ビニリデン等を利用することができ、また、その形状
としては、プレート状、ビーズ状、メンブレン状(薄膜
状)等のものを利用することができる。
【0029】また、(2)の標識結合蛋白質としては、
酵素、ラジオアイソトープ、化学発光物質、蛍光物質、
金属コロイド、ビオチン、ラテックスビーズ等で標識処
理された、検出対象となる家畜の抗体に対する抗体や、
プロテインA、プロテインG等が利用される。
【0030】更に、本発明の家畜インフルエンザウイル
ス用ワクチンは、蛋白質が実質的に変性されない状態で
精製された組換えHA(以下、「実質無変性組換えH
A」という)を有効成分とするものである。このワクチ
ンは、実質無変性組換えHAを適当な医薬用担体に溶解
ないし懸濁させることにより調製されるが、好ましく
は、実質無変性組換えHAを例えばごま油等の適当な植
物油、特に2から60W/V%のごま油−水エマルショ
ンに添加することにより得られる。このワクチンは、家
畜1頭当たり実質無変性組換えHAとして5から100
μg(蛋白量として)程度投与すれば良い。
【0031】
【発明の効果】本発明の方法では、抗原として用いるH
A蛋白質の不活化処理を必要とせず、また、精製度の高
い組換えHAを用いるため、感度の高い測定が可能であ
る。たとえば、馬インフルエンザウイルスの感染診断に
用いた場合は、HI抗体価32倍以下の測定領域におい
て、精度の高い測定値が得られる優れたものである。
【0032】また、本発明の方法は、交差性が高いた
め、実際に必要なウイルス中和抗体価に近い測定値が得
られる。 具体的には、馬インフルエンザウイルス・ラ
プラタ株を用いた後記実施例の記載の方法では、ラプラ
タ株と同じH3セロタイプのケンタッキー/92株(A/
equine/Kentucky/92)やローマ/91株(A/equine/Rom
e/91)との交差性を確認している。
【0033】なお本発明者らは、馬インフルエンザウイ
ルス・ラプラタ株のHA部分について、これをコードす
る塩基配列をシークエンシングを行った結果、馬インフ
ルエンザウイルス・アルゼンチナ株(A/equine
/Argentina/93)のHA部分をコードする
塩基配列( J. General Virology, 77: 661-671, 1996
)と同一の配列を有することを見出した。
【0034】更に、後記試験例1で述べる方法により、
40%オイルワクチンとして実施例で、ワクチンとして
の使用およびワクチネーションの成立を確認した。
【0035】
【実施例】次に実施例および試験例を挙げ、本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等によりな
んら制約されるものではない。
【0036】実 施 例 1 馬インフルエンザウイルスHAcDNAのクローニング
と組換えウイルスの作製:馬インフルエンザウイルスH
A・cDNAの合成は、タカラ LA RNA PCRキ
ット(Ver.1.1);宝酒造社製)を用いて行った。
鋳型となるRNAは、馬インフルエンザウイルス・ラ
プラタ株(A/equine/La Plata/9
3)から抽出したものを用いた。1本鎖cDNAの合成
のためのプライマーは、公知の馬インフルエンザウイル
ス、ラプラタ株HA蛋白遺伝子配列から開始コドンを含
むコーディング領域配列14塩基とノンコーティング領
域配列7塩基に制限酵素BamHl認識配列を付加した
27塩基のものを用い、RNA量は1μgを使用した。
1本鎖cDNAの伸長反応は48℃で3時間行った。
【0037】合成した1本鎖cDNAを鋳型とし、PC
R(ポリメラーゼチェーンリアクション)法によってc
DNAの増幅を行った。 プライマーは、公知の馬イン
フルエンザウイルス、ラプラタ株HA蛋白遺伝子配列か
ら終止コドンより下流の28塩基配列に制限酵素Nco
l認識配列を導入したものと1本鎖cDNAの伸長反応
に用いたものを使用した。 PCR反応に必要な各種構
成成分を混合して、反応液100μlを調製した。反応
は、94℃/1分、55℃/30秒および72℃/90
秒のサイクルを50回くり返すことにより行った。な
お、使用したプライマーの塩基配列は次の通りである。
【0038】 フォワードプライマー: 5'−ATTTCTGGGATCCATGAAGACAACCAT−3' リバースプライマー: 5'−AGTAGAAACCATGGTGTTTTTAACTATC−3'
【0039】増幅された遺伝子はQIAクイック・スピ
ン・カラム(QIA quick spin column;キアゲン社製)
により精製した。 精製されたDNA断片は制限酵素B
amHI、Ncolにより末端を修飾した。 クローニ
ングベクターとして、組換えウイルス作製に用いるトラ
ンスファープラスミドpBMO50(Maeda,S."InsectC
ell Biochemistry",p.1-31)を用い、これを制限酵素B
glII 、NcoIで消化した。 末端を修飾した上記
DNA断片100ngおよびBglII 、Ncolで
消化した前記pBMO50 100ngを混合し、タカ
ラライゲーションキット(宝酒造社製)により16℃で
1時間ライゲーション反応を行った。 得られた混合物
を用いて、大腸菌JM109株のコンピテントセルを形
質転換し、形質転換体を得た。
【0040】これらの形質転換体から8個を選抜し、常
法に従いプラスミドDNAの抽出を行った。 得られた
組換え体プラスミドをゲル電気泳動で分離し、移動度の
違いにより馬インフルエンザウイルス・ラプラタ株HA
蛋白cDNAを含む組換え体プラスミドを選抜した。
この組換え体プラスミドの塩基配列の決定はダイターミ
ネーターシーケンシングキット(アプライドバイオシス
テム社製)を用いて行った。 得られたサンプルを調整
し、自動シーケンサー310ジェネティック・アナライ
ザー(310 genetic analyzer;アプライドバイオシステ
ム社製)により行った。 その結果、馬インフルエンザ
ウイルス・ラプラタ株HA蛋白cDNAをクローニング
した組換えウイルス作製用のトランスファープラスミド
を得ることが出来た。
【0041】組換えウイルスの作製はカチオン性脂質試
薬を用いて行った。 すなわち、カイコ核多核体ウイル
ス・DNA(BmNPV・DNA) 100ng、上で
得たトランスファープラスミド(馬インフルエンザウイ
ルス・ラプラタ株HA蛋白cDNAを含む) 500n
gおよびリポフェクチン(ギブコ社製)10μlを、牛
胎児血清を含まないTC−100培地 200μlに懸
濁し、室温で15分間放置した。 次いで800μlの
TC−100を加え、カイコ由来培養細胞BmNに滴下
した。 25℃で4時間静置した後に培地を牛胎児血清
を10%含むTC−100に交換して5日間培養した。
【0042】培養上清からの組換え体ウイルスの選抜は
限界希釈法により行った。 すなわち、96ウェルプレ
ートに播種したウイルスから多角体を形成しないクロー
ンを選抜し、これを組換え体ウイルス(A/Eq/La
Plata/93株HA蛋白質組換えバキュロウイル
ス)とした。
【0043】実 施 例 2 HA組換えバキュロウイルス感染蚕からのHA精製;実
施例1で得られたHA組換えバキュロウイルスを注射に
より5齢のカイコに接種した。 ウイルス感染5日後に
カイコを回収し、これにプロテアーゼインヒビター(1
0mMベンズアミジン塩酸塩)を含むトリス塩酸緩衝液
(pH8.0)を加えてホモジェナイズし、更に2% T
riton X−100(ポリオキシエチレン(10)
オクチルフェニルエーテルおよびポリオキシエチレン
(9)オクチルフェニルエーテルの混合物)を加え、室
温で30分間攪拌した。 攪拌後、0.1%硫酸プロタミ
ンを加え、10,000×gで15分間の遠心処理を行
い、上清を回収した。
【0044】得られた上清を、常法に従いシアロ糖蛋白
質をカップリングさせた臭化シアン活性化セファロース
4B(ファルマシア社製)にアプライした。 10mM
硫酸バッファー(pH10)で洗浄した後、100mM
硼酸バッファー(pH10)でHA蛋白質を溶出した。
【0045】この溶出液に15% ポリエチレングリコ
ール6000(和光純薬)を加え、HA蛋白質を沈澱さ
せた後、リン酸緩衝生理食塩水に溶解し、0.22μm
メンブレンフィルターで濾過した。 この濾液に45%
濃度となるまでエタノールを加え、沈澱させ、得られた
沈殿をリン酸緩衝生理食塩水に溶解し、精製HA抗原液
とした。
【0046】試 験 例 1 馬インフルエンザウイルス感染診断:2頭の馬につい
て、馬インフルエンザワクチンを接種し、その免疫の変
化が正確に判定できるかについて、日本中央競馬会(J
RA)の術式(HI抗体価測定法)でもとめたHI抗体
価と、本発明方法により求めた吸光度および従来のエラ
イザ法による吸光度の関係を比較した。 試験に用いた
馬の種類は中半種で、いずれもワクチン未接種の抗体陰
性の1歳馬であった。 この結果を表1に示す。
【0047】(1)馬インフルエンザワクチン接種:試
験に用いた馬インフルエンザワクチンとしては、インフ
ルエンザウイルスラプラタ株(A/equine/La
Plata/93)HA蛋白cDNAをコードした組
換えバキュロウイルスをカイコで発現させ、これを実施
例2の方法により精製して得た精製HA蛋白質を用い
た。 実際の投与は、下に示す組成および製法の40%
オイルワクチンを使用した。 ワクチンの接種は、馬の
頸部筋肉に2回行い、2回目の接種は1回目の接種から
28日目に行なった。1回のワクチン接種量は1頭当た
り1mlを投与した。 また、被検血清の採取は、1回
目のワクチン接種直前、接種後14日目およびその後1
週間目毎に行なった。
【0048】 <40%オイルワクチン> ( 組 成 ) 1.精製HA蛋白質溶液(1mg/ml) 1ml 2.ゴマ油 40g 3.セスキオレイン酸ソルビタン 6.5g 4.ポリソルベート80 1g 5.生理食塩水 49ml
【0049】( 製 法 ) A.4および5を30℃の水浴にて加温、混合したもの
に1を分散させた。 B.2および3を30℃の水浴にて加温、混合させた。 C.スターラーによりAを撹拌しながら、Bを添加す
る。 D.乳化機(ミニミクサー;特殊機化工業(株)製)を
用いてCを乳化混合し(5,000rpm、10分)、
O/W型エマルションタイプのワクチンを得る。
【0050】(2)本発明方法による免疫の測定:本発
明方法によるエライザは以下のように実施した。すなわ
ち、精製HA抗原液を0.005M炭酸緩衝液で希釈
し、エライザプレート(Nunc社)の各ウェルに50
μlずつ分注し、4℃で一晩静置することにより抗原を
各ウェルに吸着させたプレート(抗原吸着ウェル)を得
た。
【0051】このプレートを0.05%のTween2
0を含むリン酸緩衝生理食塩水(プレート洗浄液)で2
回洗浄した後、ウェル当り200μlの1/4ブロック
エース(大日本製薬)を分注し、37℃で1時間震盪す
ることによりブロッキング操作を行った。 このプレー
トをプレート洗浄液で3回洗浄した後、1/10ブロッ
キングエースで1:800に希釈した被検血清50μl
を抗原吸着ウェルに分注し、37℃で1時間震盪した。
このプレートをプレート洗浄液で3回洗浄した後、1
/10ブロックエースで1:5000に希釈したペルオ
キシダーゼ標識抗ウマIgGヤギIgGを各ウェルに5
0μlずつ分注し、37℃で1時間震盪した。 このプ
レートをプレート洗浄液で3回洗浄した後、100μl
のテトラメチルベンジジン(TMB)を各ウェルに分注
し、室温で20分間静置した。1N硫酸溶液を100μ
l添加して酵素反応を停止させた後、マイクロプレート
リーダーにより吸光度OD450−OD585を測定し
た。
【0052】(3)HI(血球凝集抑制)試験による免
疫の測定:HI(血球凝集抑制)試験は、日本中央競馬
会の既報(Jpn. J. Equine Sci. 4;3
1−38,1993)に準じて下記のとおり実施した。
【0053】 馬の血清中の非特異的血球凝集抑制物
質除去のための前処理 まず、被検血清0.2mlと0.8%トリプシン生理食塩
液0.1mlを混合し10分間放置後、56℃で30分
間非働化する。 0.23%過ヨウ素酸カリウム生理食塩
液0.6mlを加えて60分間室温に放置後、1%グリ
セリン生理食塩液0.6mlを加えて、過ヨウ素酸カリ
ウムを中和する。
【0054】次に、アルサーバー液(グルコース・クエ
ン酸ナトリウム・食塩液pH7.0)を用いてニワトリ
血液を採取し、生理食塩水を用いて2000rpmの遠
心洗浄等により調製したパックドセル0.1mlを加え
て、室温に1時間(その間2回の攪拌を加え)放置後、
2500rpm、10分間遠心して上清を試験に用い
た。
【0055】 使用するウイルス抗原の希釈倍率の調
製 ウイルス抗原として精製HA抗原液を用いた。 2ml
の生理食塩水の中に200倍希釈の精製HA抗原の所定
液量を混ぜて、1:300から1:2000までの抗原
希釈列を小試験管で作り、各希釈列について、4穴づつ
0.025mlを滴下し、それぞれに生理食塩水を0.0
25ml加えた後、0.5%のニワトリ血球0.05ml
を滴下し、1時間後に血球の凝集像を調べた。4穴のす
べての血球を完全に凝集した最高抗原希釈の数値を抗原
力価とし、その数値を8で割った数値を、8単位の使用
抗原とした。
【0056】次に、8単位に調製した抗原について、生
理食塩水を用いて調製した2〜15倍希釈抗原液を作
り、前試験と同様の手順でニワトリ血球による凝集反応
を調べ、調製抗原液が8単位であることを確認した。
【0057】 HI価の測定 96穴の丸底マイクロトレイを用い、A列に被検血清を
0.05ml、またH列に被検処理血清を0.025ml
滴下した。B〜Gの穴には生理食塩水を0.025ml
づつ滴下しておき、A列からG列までマイクロピペット
等を用いて、順次、倍数希釈を行なった。
【0058】次に、8単位に調製した抗原を0.025
mlづつA〜Gに滴下した。H列には、生理食塩水を
0.025ml滴下して対照区とした。攪拌後、30分
室温に放置した後、0.5%ニワトリ血球を0.05ml
滴下して、1時間放置後判定し、完全に血球凝集を抑制
した最高血清希釈倍数をHI抗体価とした。
【0059】(4)ウイルスを抗原とした酵素抗体法
(従来法) 馬インフルエンザウイルス・ラプラタ株を発育鶏卵に接
種し増殖させ、漿尿膜腔液を回収して、密度勾配遠心に
よりウイルスを精製した、この精製ウイルスを0.1%
ホルマリンで不活化し、従来法である酵素抗体法の抗原
に用いた。以下、試験例1(2)の組換え精製HAを抗
原とした方法(本発明方法)と同様に測定した。
【0060】(5)結果
【表1】
【0061】上記表1より明らかなように、HI抗体価
と本発明方法による吸光度値は高い相関を示し、本発明
方法により馬インフルエンザウイルスによる感染が正確
に診断できることが明らかになった。
【0062】また、上記試験例1の精製HA蛋白質を用
いた40%オイルワクチンを2回接種することにより、
感染防御が可能な64倍もしくはそれ以上のHI抗体価
が得られ、ワクチンとしての有効性が明らかとなった。
【0063】試 験 例 2 馬インフルエンザウイルスワクチネーション後抗体価の
測定:日本中央競馬会(JRA)の美浦・栗東トレーニ
ングセンターにおいて、市販の馬インフルエンザウイル
スワクチンが接種されている250頭の馬について、こ
れらの馬の血清を採取し、本発明方法およびHI抗体価
測定法を実施した。
【0064】本発明方法は、プレートの固相化抗原とし
て、40ng/mlの精製HA抗原を用い、標識蛋白と
してペルオキシダーゼ標識抗ウマIgGヤギIgGに代
えて2μg/mlのホースラデッシュ標識プロテインG
を用いる以外は、試験例1と同様にして行った。また、
HI抗体価測定法も実施例1と同様に行った。
【0065】この結果、本発明方法の測定値(OD45
0nm)とHI抗体価測定法による抗体価の間の関係を
調べた。この結果を図1に示す。
【0066】上記試験結果から求めた、本発明方法(O
D450nm)とHI抗体価の相関係数は、0.831
であったが、HI抗体価測定法自体がその方法の性質
上、抗体価は必ず2の倍数となり、その間の数値は取り
得ないことを勘案すれば、0.8以上の相関を得ること
のできる本発明方法は精度が高いものであるということ
ができる。
【0067】 製 剤 例 1 4%オイルワクチン: ( 組 成 ) 1.精製HA蛋白質溶液(1mg/ml) 1ml 2.ゴマ油 4g 3.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5g 4.ポリソルベート80 2g 5.生理食塩水 92.5ml
【0068】( 製 法 ) A.4および5を30℃の水浴にて加温、混合したもの
に1を分散させた。 B.2および3を30℃の水浴にて加温、混合させた。 C.スターラーによりAを撹拌しながら、Bを添加す
る。 D.乳化機(ミニミクサー;特殊機化工業(株)製)を
用いてCを乳化混合し(8,000rpm、20分)、
O/W型エマルションタイプのワクチンを得る。
【0069】 製 剤 例 2 0.4%オイルワクチン: ( 組 成 ) 1.精製HA蛋白質溶液(1mg/ml) 1ml 2.ゴマ油 0.4g 3.セスキオレイン酸ソルビタン 0.25g 4.ポリソルベート80 1g 5.生理食塩水 97.5ml
【0070】( 製 法 ) A.4および5を30℃の水浴にて加温、混合したもの
に1を分散させた。 B.2および3を30℃の水浴にて加温、混合させた。 C.スターラーによりAを撹拌しながら、Bを添加す
る。 D.乳化機(ミニミクサー;特殊機化工業(株)製)を
用いてCを乳化混合し(8,000rpm、30分)、
O/W型エマルションタイプのワクチンを得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験例2における本発明方法の測定値とHI
抗体価測定法による抗体価の間の関係を示す図面であ
る。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/08 C07K 16/08 C12N 5/10 C12Q 1/68 A 15/09 G01N 33/531 A C12Q 1/68 C12N 7/00 G01N 33/531 5/00 B // C12N 7/00 15/00 A (72)発明者 石山 誠司 埼玉県狭山市大字下奥富字宮後1548番地 片倉工業株式会社中央蚕研事業所内 (72)発明者 金谷 利道 埼玉県狭山市大字下奥富字宮後1548番地 片倉工業株式会社中央蚕研事業所内 (72)発明者 今川 浩 栃木県下都賀郡国分寺町駅東6−10−21 (72)発明者 杉浦 健夫 栃木県河内郡南河内町祇園2−6−9 (72)発明者 杉田 繁夫 茨城県古河市古河141−6 フレッシュコ ーポ301号 (72)発明者 桑野 昭 東京都江戸川区北葛西1−16−13 第一製 薬株式会社東京研究開発センター内 (72)発明者 佐伯 欣之 東京都江戸川区北葛西1−16−13 第一製 薬株式会社東京研究開発センター内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 家畜の生体内に産生される家畜インフル
    エンザウイルスに対する抗体を検出する方法において、
    抗原としてシアル酸アフィニティークロマトグラフィー
    を用いて精製した組換え家畜インフルエンザウイルスヘ
    マグルチニンを使用することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 抗原が、家畜インフルエンザウイルスの
    ヘマグルチニン遺伝子あるいはその一部を組み込んだ組
    換えバキュロウイルスの発現した組換えヘマグルチニン
    である請求項第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】 組換えヘマグルチニンが、宿主としてカ
    イコ科またはヤガ科の昆虫の細胞あるいは昆虫虫体を利
    用して得られたものである請求項第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】 家畜が馬であり、抗原を得るために使用
    される家畜インフルエンザウイルスが馬2型インフルエ
    ンザウイルスである請求項第1項ないし第3項の何れか
    の項記載の方法。
  5. 【請求項5】 家畜が馬であり、抗原を得るために使用
    される家畜インフルエンザウイルスが馬インフルエンザ
    ウイルス・ラプラタ株(A/equine/La Pl
    ata)または馬インフルエンザウイルス・アルゼンチ
    ナ株(A/equine/Argentina)である
    請求項第1項ないし第4項の何れかの項記載の方法。
  6. 【請求項6】 家畜のインフルエンザウイルス感染を診
    断するものである請求項第1項ないし第5項の何れかの
    項記載の方法。
  7. 【請求項7】 ワクチネーション後のワクチン抗体価を
    測定するものである請求項第1項ないし第5項の何れか
    の項記載の方法。
  8. 【請求項8】 次の成分(1)および(2)、(1)抗
    原として、蛋白質が実質的に変性されない状態の精製さ
    れた組換え家畜インフルエンザウイルスヘマグルチニン
    を固定化した固相、および(2)測定対象となる家畜の
    抗体に結合する標識処理を施した蛋白質を含有する家畜
    インフルエンザウイルスに対する抗体検出用キット。
  9. 【請求項9】 蛋白質が実質的に変性されない状態での
    抗原の精製を、シアル酸アフィニティークロマトグラフ
    ィーを用いて行う請求項第8項記載の家畜インフルエン
    ザウイルスに対する抗体検出用キット。
  10. 【請求項10】 測定対象となる家畜の抗体に結合する
    標識処理を施された蛋白質が、標識抗体、標識プロテイ
    ンAまたは標識プロテインGである請求項第8項または
    第9項記載の家畜インフルエンザウイルスに対する抗体
    検出用キット。
  11. 【請求項11】 組換え家畜インフルエンザウイルスヘ
    マグルチニンが、家畜インフルエンザウイルスのヘマグ
    ルチニン遺伝子あるいはその一部を組み込んだバキュロ
    ウイルスの発現したものである請求項第8項ないし第1
    0項の何れかの項記載の家畜インフルエンザウイルスに
    対する抗体検出用キット。
  12. 【請求項12】 固相がプラスチックプレート、ビー
    ズ、メンブレン、寒天粒子またはゲル状高分子である請
    求項第8項ないし第11項の何れかの項記載の家畜イン
    フルエンザウイルスに対する抗体検出用キット。
  13. 【請求項13】 標識処理が酵素、ラジオアイソトー
    プ、化学発光物質、蛍光物質、金属コロイド、ビオチン
    またはラテックスを用いる標識処理である請求項第8項
    ないし第12項のいずれかの項記載の家畜インフルエン
    ザウイルスに対する抗体検出用キット。
  14. 【請求項14】 家畜が馬であり、家畜インフルエンザ
    ウイルスが馬2型インフルエンザウイルスである請求項
    第8項ないし第13項の何れかの項記載の家畜インフル
    エンザウイルスに対する抗体検出用キット。
  15. 【請求項15】 家畜が馬であり、家畜インフルエンザ
    ウイルスが馬インフルエンザウイルス・ラプラタ株(A
    /equine/La Plata)または馬インフル
    エンザウイルス・アルゼンチナ株(A/equine/
    Argentina)である請求項第8項ないし第14
    項の何れかの項記載の家畜インフルエンザウイルスに対
    する抗体検出用キット。
  16. 【請求項16】 家畜のインフルエンザウイルス感染を
    診断するものである請求項第8項ないし第15項の何れ
    かの項記載の家畜インフルエンザウイルスに対する抗体
    検出用キット。
  17. 【請求項17】 ワクチネーション後のワクチン抗体価
    を測定するものである請求項第8項ないし第15項の何
    れかの項記載の家畜インフルエンザウイルスに対する抗
    体検出用キット。
  18. 【請求項18】 請求項第8項ないし第17項の何れか
    の項記載の家畜インフルエンザウイルスに対する抗体検
    出用キットを用いる家畜のインフルエンザウイルス感染
    の診断方法。
  19. 【請求項19】 請求項第8項ないし第17項の何れか
    の項記載の家畜インフルエンザウイルスに対する抗体検
    出用キットを用いるワクチネーション後のワクチン抗体
    価の測定方法。
  20. 【請求項20】 蛋白質が実質的に変性されない状態の
    精製された組換え家畜インフルエンザウイルスヘマグル
    チニンを有効成分とする家畜インフルエンザウイルス用
    ワクチン。
  21. 【請求項21】 蛋白質が実質的に変性されない状態の
    精製を、シアル酸アフィニティークロマトグラフィーを
    用いて行なう請求項第20項記載の家畜インフルエンザ
    ウイルス用ワクチン。
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