JP2000230855A - ダクト用騒音測定装置およびその方法 - Google Patents

ダクト用騒音測定装置およびその方法

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JP2000230855A
JP2000230855A JP11033366A JP3336699A JP2000230855A JP 2000230855 A JP2000230855 A JP 2000230855A JP 11033366 A JP11033366 A JP 11033366A JP 3336699 A JP3336699 A JP 3336699A JP 2000230855 A JP2000230855 A JP 2000230855A
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duct
pipe
noise
microphone
tube
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JP11033366A
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Yujiro Fujisaki
悠二郎 藤崎
Kunihiko Ishihara
国彦 石原
Haruhisa Sakai
晴久 坂井
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガスのような高温流体が流通するダクト
内の騒音を検出するために、ダクトから分岐する導波管
の中間部に断熱材を詰め先端部にマイクロホンを取り付
けるものがあったが、断熱材のために正確な測定ができ
ない。 【解決手段】 ダクト用騒音測定装置Aは、ダクト1か
ら分岐するように設けられた管10と、管10の中間部に取
り付けられたマイクロホンMとを備えている。管10の長
さLは、管10の内壁面の吸音作用によって測定対象周波
数において定在波が生じなくなる程度にされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、ダク
ト内の騒音を測定するためのダクト用騒音測定装置およ
びその方法であって、特に、ダクトに高温の流体が流通
する場合にも正確な測定をすることができるようなダク
ト用騒音測定装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】例え
ば、ガスタービンの排気ガス用ダクトの周辺の作業環境
において、ダクトからの騒音が問題となるような場合が
ある。かかる場合にはダクトの外部において騒音を測定
すればよいので、特に、ダクト内を流通する排気ガスの
温度が問題となることはない。
【0003】一方、ダクトからの騒音を低減するため
に、消音装置を設けるような場合がある。例えば、ガス
タービン、脱硝装置、排熱ボイラにサイレンサ、消音ダ
クト、その他の消音装置を設けるような場合である。こ
のような場合に消音装置の消音効果を確認するためには
ダクト内における騒音を測定する必要がある。しかし、
例えばガスタービンの運転中には、その排気ガス用ダク
トの内部には高温の排気ガスが流通している。高温の排
気ガスの雰囲気中にマイクロホンを直接曝すことはでき
ないので、便法として、ダクトの外側にマイクロホンを
取り付け、ダクト壁部を透過してマイクロホンに伝わる
騒音を測定し、この測定値とダクト壁部の透過損失から
ダクト内部の騒音レベルを推定する方法もある。しかし
この方法はダクト内の騒音を直接的に測定するものでは
ないため、正確な測定ができない。
【0004】また、ガスタービン等の運転を停止させた
状態で、スピーカによってダクト内部に擬似的な騒音を
発生させ、ダクト内の測定点に直接マイクロホンを取り
付けて測定するという方法、すなわちスピーカテストに
よる測定方法が採用されることもある。この方法は、ダ
クト内にマイクロホンを取り付けて騒音測定できるとい
う利点があるが、ガスタービン等の運転中に生ずるダク
ト内の風切り音などを測定することはできない。
【0005】また、ガスタービンの運転中に高温の排気
ガスの影響を受けないようにして騒音を検出する試みと
して、例えば、特公平7−6376号公報に記載された
ような装置・方法もある。これは、図11に示すよう
に、排気ダクト101から分岐するようにして導波管110を
設け、この導波管110の先端部にマイクロホンM101を取
り付けて排気ダクト101内の騒音を検出しようとするも
のである。導波管110の中間部には断熱材115が詰め込ま
れており、この断熱材115によって排気ダクト101からの
排気ガスや熱を遮断してマイクロホンM101を保護してい
るのである。この方法では、断熱材115が排気ガスや熱
だけでなく騒音の伝播をも遮るため、排気ダクト101内
の騒音の正確な測定ができない。なお、この装置から断
熱材115を取り除くと、騒音の伝播が断熱材115に遮られ
ることがなくなるが、マイクロホンM101が導波管110内
に発生する定在波の影響を受けることになる。導波管11
0内において定在波の発生を防止しようとすれば、導波
管110内壁面で音波を吸収(吸音)する必要がある。吸
音作用を十分に生ぜしめるには導波管110を長くする必
要がある。しかしそうすると、吸音によって音圧がかな
り減衰した点で騒音を測定することになってしまうの
で、排気ダクト101内の騒音を正確に測定できなくな
る。
【0006】また、ダクトから分岐した管の先端にマイ
クロホンを取り付けた装置として、特開平10−115
561号公報に記載されたような装置もある。これは図
12に示すように、ダクトの側壁201から分岐する長さ1
000mmの管210の先端部にマイクロホンM201を取り付ける
とともに長さ32mmの円錐型吸音器215を設け、この円錐
型吸音器215によって騒音の共鳴を防止している。この
装置は、ダクト内の騒音を測定するための装置ではな
く、ダクト内において管210と対向するように取り付け
られたスピーカからの音波をマイクロホンM201で検出す
ることによって、ダクト内の温度を測定しようとするも
のである。管210の先端に設けた円錐型吸音器215は共鳴
を防止するためのものであり、上記公報(特開平10−
115561号公報)では円錐型吸音器215の効果が図
で示されている。しかし、700Hz以下の周波数領域で
は共鳴音がダクト内騒音にマスクされているため、かか
る円錐型吸音器215で共鳴が十分に防止されるか否かに
ついては疑問がある。
【0007】また、外気圧よりダクト内の圧力が低くな
るような場合には、ダクト内において通気性の遮熱膜に
よって熱を遮った状態でマイクロホンを取り付け、外気
がマイクロホンを冷却した後に遮熱膜を通過してダクト
内に流れ込むように構成された装置もある。しかしこの
装置は、外気圧よりもダクト内の圧力が高くなる場合に
は使用することができない。
【0008】本願の発明は、上述の課題を解消する目的
でなされたものである。すなわち、高温の流体が流通す
るダクト内の騒音を正確に測定することができるような
ダクト用騒音測定装置およびその方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この出願に係るダクト用騒音測定装置は、ダクト内
の騒音を測定するためのダクト用騒音測定装置であっ
て、該ダクトから分岐するように設けられた管と、該管
の中間部に取り付けられたマイクロホンとを備え、該管
の長さが、該管の内壁面の吸音作用によって測定対象周
波数において定在波が生じなくなる程度の長さとなるよ
うに構成されている(請求項1)。また、この出願に係
るダクト用騒音測定方法では、内壁面の吸音作用によっ
て測定対象周波数において定在波が生じなくなる程度の
長さを有する管を該ダクトから分岐するように設け、マ
イクロホンを該管の中間部に取り付け、該マイクロホン
により騒音を検出する(請求項6)。
【0010】かかる装置・方法によれば、管内に定在波
が生じることがなく、ダクト内の騒音がマイクロホンに
正確に伝わる。また、ダクトの内部空間と連通する空間
にマイクロホンを取り付けることができ、正確に騒音測
定を行うことができる。また、マイクロホンは管の中間
部に取り付けられるので、ダクトからある程度の距離を
保ち、熱により損傷することもない。また、マイクロホ
ンは管の中間部に取り付けられるので、管内壁面が吸音
作用を奏したとしてもマイクロホン取り付け位置で音圧
が大きく減衰することもない。しかも、外気圧よりもダ
クト内の圧力が高くなる場合にも適用できる。
【0011】また、定在波の発生をより確実に防止する
観点からは、上記ダクト用騒音測定装置において、該管
の内径を50mm以下とし、かつ、長さを4m以上とす
ることが望ましい(請求項2)。
【0012】また、ダクト内の騒音をより正確に測定す
るという観点からは、上記ダクト用騒音測定装置におい
て、該マイクロホンを、該管の長さ方向における中心位
置よりも該ダクト側に取り付けることが望ましい(請求
項3)。
【0013】また、装置全体の大きさやその設置スペー
スを小さくするためには、上記ダクト用騒音測定装置に
おいて、該管が曲線状の部分を有するように(請求項
4)、さらには該管がリング状の部分を有するように
(請求項5)構成するのが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】この出願発明の実施形態を図面を
参照しながら説明する。
【0015】図1は、本願発明に係るダクト用騒音測定
装置の一実施形態を模式的に示す図である。このダクト
用騒音測定装置Aは、ガスタービンの排気ガス用のダク
ト1の内部騒音を測定するためのものである。ダクト1
内には外気よりも高温のガス(排気ガス)が流通してい
る。図中の矢印はこの高温のガスの流れ方向を示してい
る。ダクト用騒音測定装置Aは、主に管10とマイクロホ
ンMから構成されている。
【0016】管10はダクト1から分岐するように設けら
れている。この管10の材質は鋼などの金属でもよいし、
温度が十分低い部分についてはビニール等の合成樹脂で
もよい。管10の長さLは、管10の内壁面の吸音作用によ
って測定対象周波数において定在波が生じなくなる程度
の長さに設計されている。
【0017】マイクロホンMは、管10の中間部に取り付
けられている。ここで「中間部」というのは、管10の根
元部11とその近傍および管10の先端部12とその近傍を除
いた部分を意味する。管10の根元部11とその近傍をマイ
クロホンMの取付位置から除外したのは、ここにマイク
ロホンMを取り付けると、マイクロホンMがダクト1内
を流通する高温のガスに曝されて、熱のために損傷する
からである。つまり、熱による損傷を受けない程度に根
元部11から離す趣旨である。また、管10の先端部12とそ
の近傍をマイクロホンMの取付位置から除外したのは、
ここにマイクロホンMを取り付けると、管10の内壁面の
吸音作用によって音圧レベルが減衰した点での騒音を検
出することになってしまい、正確な測定ができなくなる
からである。上記定義による管10の「中間部」に該当す
る点であれば、マイクロホンMをいずれの箇所に取り付
けてもよいが、高温のガスによる損傷を受けない範囲で
なるべくダクト1に近い位置に取り付けるのが、正確な
騒音測定を行うに当たって有利となる。よって、マイク
ロホンMは、管10の長さ方向における中心位置よりもダ
クト1に近い位置、すなわちダクト1からの距離が(L
/2)以下となるような位置に取り付けるのが好まし
い。
【0018】管10を伝播する音波は管10の内壁面に吸音
されながら管10の内部を伝播するので、伝播するにつれ
て減衰して行くのであるが、その減衰量は次に示すセー
ビンの式によって求めることができる。
【0019】
【数1】
【0020】ここで、ATT(dB)は減衰量であり、αは管
内壁面の吸音率であり、p(m)は管の内周の周長であ
り、L(m)は管の長さであり、s(m2)は管内断面積であ
る。例えば、図1のダクト用騒音測定装置Aにおいて、
管10をその内径dが50mmである鉄製の円管とし、管
長Lを10mとした場合に、α=0.04として、上記セー
ビンの式から減衰量を算出すると、減衰量ATTは約10d
Bとなる。すなわち、管10の根元部11から先端部12へと
伝播する音波(進行波)は、管内で10mの経路を伝播
することによって約10dB減衰する。そのようにして減
衰した音波は管10の先端部12で反射して、今度は根元部
11へ向かって伝播する。根元部11へ向かって伝播する音
波(後退波)は、さらに上記セービンの式に従って約1
0dB減衰する。この合計約20dBの減衰によって進行波
と後退波が合成されても定在波は発生しない。
【0021】図1のダクト用騒音測定装置Aにおいて、
さらに、ダクト1からマイクロホンMまでの距離Kを
0.3mとして、上記セービンの式からマイクロホンM
の取り付け位置における減衰量を算出すると、減衰量AT
Tは約1dBとなる。すなわち、管10の根元部11からマイ
クロホンMへと伝播する音波は、この0.3mの経路を
伝播することによって約1dB減衰するだけである。よっ
て、ほぼダクト1内の騒音レベルに近い値を、マイクロ
ホンMによって検出することができる。
【0022】図2は、図1のような装置の効果を確認す
るための、実験装置Bの構成図である。この実験装置B
はノイズジェネレータ21からのノイズ信号をパワーアン
プ22で増幅してスピーカ23に供給している。スピーカ23
には直線状に伸延する管30が取り付けられている。管30
の先端部32は閉塞されている。管30には2台のマイクロ
ホンM1,M2が取り付けられている。マイクロホンM1はス
ピーカ23のごく近傍の位置、すなわち、スピーカ23から
約50mmの位置に取り付けられている。そして、マイク
ロホンM2はマイクロホンM1から500mm隔たった位置に
取り付けられている。マイクロホンM1の検知する騒音を
図1のダクト1の内部の騒音と見なすと、マイクロホン
M2の検知する騒音を擬似的に図1のマイクロホンMが検
知する騒音と見なすことができる。この実験装置Bを用
い、管の長さ等の条件を種々変えながら、マイクロホン
からの出力信号を周波数分析した結果を以下に説明す
る。
【0023】図3は、図2の実験装置におけるマイクロ
ホンM1とマイクロホンM2が検出した信号の周波数分析結
果を示す図であり、(a)はマイクロホンM1についての
ものであり、(b)はマイクロホンM2についてのもので
ある。このときの管30の長さLは11mである。図にお
いて、縦軸の一目盛りは10dBに相当する。ダクト騒音
の測定に際しては、その対象周波数はダクトが設置され
る環境によって種々であり、例えば可聴周波数範囲の内
の4kHz以下の周波数範囲を対象とすることも多いが、
ここでは可聴周波数範囲の内の2kHz以下の周波数範囲
を分析の対象としている。(a)と(b)とを比較する
と、両者はほぼ同様の周波数分布特性を示しているのが
わかる。すなわち、図1のダクト用騒音測定装置Aにお
いて、ダクト1から管10に沿って500mm隔たった位置
にマイクロホンMを設けたとしても、ダクト1内の騒音
にほぼ等しい騒音をマイクロホンMで検出できるという
ことがわかる。また、管10内に定在波は発生しないとい
うことも推測できる。
【0024】図4は、図2の実験装置におけるマイクロ
ホンM2が検出した信号の周波数分析結果を示す図であ
り、(a)は管30の長さLを1mとしたときのものであ
り、(b)は管30の長さLを2mとしたときのものであ
り、(c)は管30の長さLを4mとしたときのものであ
り、(d)は管30の長さLを8mとしたときのものであ
る。いずれの場合も、管30は直線状に伸延しており、管
30の先端部32は閉塞されていた。図において、縦軸の一
目盛りは10dBに相当する。(a)と(b)において
は、周波数軸上に大きなディップが認められるが、これ
は管30内に発生した定在波の影響によるものである。
(c)では周波数軸上のディップが小さく、定在波の影
響が小さいことがわかる。(c)には小さなディップが
認められるものの図3(a)の特徴をよく表している。
(d)では周波数軸上にディップは全く認められない。
従って、図1のダクト用騒音測定装置の管10の長さL
は、4m以上であることが好ましい。また、管10の長さ
Lは、6m以上であることがより好ましく、8m以上で
あればさらに好ましい。
【0025】図5は、図2の実験装置Bとほぼ同様の構
成の実験装置Cを示す図である。この実験装置Cは、管
40の先端部42が開放されている点が、図2の実験装置B
と異なるが、他の点は図2の実験装置Bと同じである。
以下に、図2の実験装置Bとこの実験装置Cによるマイ
クロホンM2の検出結果を比較しながら、管の先端部の条
件による影響について説明する。
【0026】図6は、管の先端部の条件によってマイク
ロホンM2の検出する信号に差があるか否かを比較するた
めの図であり、(a)は図2の実験装置Bのマイクロホ
ンM2が検出した信号の周波数分析結果であり、(b)は
図5の実験装置CのマイクロホンM2が検出した信号の周
波数分析結果である。両実験装置B,Cともに、管の長
さLは11mである。(a)と(b)とを比較すると、
両者はほぼ同様の周波数分布特性を示しているのがわか
る。すなわち、管の先端部が閉塞されていても開放され
ていてもマイクロホンM2の検出する信号に差はない。よ
って、図1のダクト用騒音測定装置Aにおいて、管10の
先端部12を閉塞しても開放しても、騒音測定には影響の
ないことがわかる。ただし、ダクト1からの排気ガスが
周辺環境に漏れないようにするため、また、高温のガス
がマイクロホンMの周囲を流れないようにするために
は、管10の先端部12を閉塞しておく方がよい。
【0027】図7は、図2の実験装置Bとほぼ同様の構
成の実験装置Dを示す図である。この実験装置Dは、管
50の形状が曲線状に、さらに具体的に言えばリング状に
形成されている点が、直線状の管30を有する図2の実験
装置Bと異なるが、他の点は図2の実験装置Bと同じで
ある。以下に、図2の実験装置Bとこの実験装置Dによ
るマイクロホンM2の検出値を比較しながら、管の形状に
よる影響について説明する。
【0028】図8は、管の形状によってマイクロホンM2
の検出する信号に差があるか否かを比較するための図で
あり、(a)は図2の実験装置BのマイクロホンM2が検
出した信号の周波数分析結果であり、(b)は図7の実
験装置DのマイクロホンM2が検出した信号の周波数分析
結果である。このとき図2の実験装置Bの管30はその長
さが4mであり、図7の実験装置Dの管50もその長さは
4mであった。図8では周波数軸上での比較をより詳細
に行うために、横軸では0〜200Hzまでの範囲のみを
示している。(a)と(b)とを比較すると、両者はほ
ぼ同様の周波数分布特性を示しているのがわかる。すな
わち、管の形状が直線状であっても曲線状であっても、
マイクロホンM2の検出する信号に差がないことがわか
る。よって、図1のダクト用騒音測定装置Aにおいて、
管10の形状は直線状であっても曲線状であってもよい。
また、管の一部を直線状に、他の部分を曲線状、リング
状に形成してもよい。ダクト用騒音測定装置Aの全体の
大きさやその設置スペースを小さくするためには、管10
の少なくとも一部を曲線状に、望ましくはリング状に形
成するのがよい。
【0029】図9は、本願発明に係るダクト用騒音測定
装置の他の実施形態を示す構成図である。図10は図9
のダクト用騒音測定装置Eの長管の形状を示す図であ
り、(a)は長管が直線状に延ばされた状態を、(b)
は長管が曲線状に、より具体的にはリング状に曲げられ
た状態を、それぞれ示している。図9のダクト用騒音測
定装置Eは、図1に示したダクト用騒音測定装置Aと基
本構造を同じくし、その作用も同様であるが、構成部材
の接続関係等をより詳細に示している。このダクト用騒
音測定装置Eでは、高温のガスが流通するダクト60の側
面から突出部61が形成されており、突出部61の先端には
フランジ部62が設けられている。そして、このフランジ
部62にボール弁接続用管63が取り付けられている。ボー
ル弁接続用管63の左端はダクト60の内壁面近傍にまで伸
延している。65は、ボール弁接続用管63の左側先端部の
乱流による騒音発生を防止するためのシール部材であ
る。ボール弁接続用管63にはボール弁66が接続されてお
り、ボール弁66にはさらに短管67が接続されている。短
管67の側面からは騒音計取付部68が分岐しており、この
騒音計取付部68に騒音計69が取り付けられている。短管
67の先端にはさらに長管71が取付フランジ70を介して接
続されている。長管71の先端には閉塞部材72が取り付け
られており、この閉塞部材72によって長管71の先端部が
閉塞されている。このダクト用騒音測定装置Eはボール
弁66を有するので、騒音測定を行わない時にはこれを閉
じて、ボール弁66と短管67との接続を解除し、騒音計69
や長管71を含む、短管67より先の構成部分を取り外すこ
とができる。これにより、短管67より先の構成部分を一
組用意するだけで、ダクト60の複数箇所での騒音測定を
行うことができることになる。すなわち、測定すべき箇
所が複数あっても、それぞれの箇所には突出部61からボ
ール弁66までの構成のみを設け、短管67より先の構成部
分一組を複数のボール弁66に対して付け外ししながら測
定を行うのである。
【0030】このダクト用騒音測定装置Eにおいては、
ボール弁接続用管63、ボール弁66、短管67および長管71
によって、図1のダクト用騒音測定装置Aの管10に相当
する部分が構成されている。また、ダクト用騒音測定装
置Eにおける騒音計69が、図1のダクト用騒音測定装置
AのマイクロホンMに相当する。ダクト用騒音測定装置
Eにおいて、長管71は金属製の管であってよいし、可撓
性を有する合成樹脂製の管であってもよい。例えば長管
71としてゴムホースを用いることもでき、その形状を図
10(a)のように直線状に延ばすこともできるし、図
10(b)のように曲線状に曲げることもできる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。 (1)定在波の影響を受けることなく正確な騒音測定がで
きる。 (2)ダクト内部空間と連通する空間にマイクロホンを取
り付けて正確に騒音測定を行うことができ、しかも、ダ
クト内に高温の流体が流通してもマイクロホンが熱で損
傷することもない。 (3)外気圧よりもダクト内の圧力が高くなる場合にも適
用可能である。 (4)管の長さを4m以上とすると、定在波の発生をより
確実に防止できる。 (5)マイクロホンを、管の長さ方向における中心位置よ
りもダクト側に取り付けると、ダクト内の騒音をより正
確に測定できる。 (6)管が曲線状の部分を有するように構成したり、リン
グ状の部分を有するように構成することによって、ダク
ト用騒音測定装置全体の大きさやその設置スペースを小
さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダクト用騒音測定装置の一実施形態を模式的に
示す図である。
【図2】実験装置の構成図である。
【図3】図2の実験装置における2つのマイクロホンが
検出した信号の周波数分析結果を示す図であり、(a)
は一方のマイクロホンについてのものであり、(b)は
他方のマイクロホンについてのものである。
【図4】図2の実験装置におけるマイクロホンが検出し
た信号の周波数分析結果を示す図であり、(a)は管の
長さを1mとしたときのものであり、(b)は管の長さ
を2mとしたときのものであり、(c)は管の長さを4
mとしたときのものであり、(d)は管の長さを8mと
したときのものである。
【図5】実験装置の構成図である。
【図6】管の先端部の条件によってマイクロホンの検出
する信号に差があるか否かを比較するための図であり、
(a)は図2の実験装置のマイクロホンが検出した信号
の周波数分析結果であり、(b)は図5の実験装置のマ
イクロホンが検出した信号の周波数分析結果である。
【図7】実験装置の構成図である。
【図8】管の形状によってマイクロホンの検出する信号
に差があるか否かを比較するための図であり、(a)は
図2の実験装置のマイクロホンが検出した信号の周波数
分析結果であり、(b)は図7の実験装置のマイクロホ
ンが検出した信号の周波数分析結果である。
【図9】ダクト用騒音測定装置の他の実施形態を示す構
成図である。
【図10】図9のダクト用騒音測定装置の長管の形状を
示す図であり、(a)は長管が直線状に延ばされた状態
を、(b)は長管が曲線状に、より具体的にはリング状
に曲げられた状態を、それぞれ示している。
【図11】排気ダクト内の騒音を検出する従来の装置を
示す図である。
【図12】騒音の共鳴を防止する従来の装置を示す図で
ある。
【符号の説明】 A,E ダクト用騒音測定装置 B,C,D 実験装置 M,M1,M2 マイクロホン L 管10の長さ K ダクト1からマイクロホンまでの距離 1 ダクト 10,30,40,50 管 11 根元部 12,32,42 先端部 21 ノイズジェネレータ 22 パワーアンプ 23 スピーカ 60 ダクト 61 突出部 62 フランジ部 63 ボール弁接続用管 66 ボール弁 67 短管 68 騒音計取付部 69 騒音計 70 取付フランジ 71 長管 72 閉塞部材 M101,M201 マイクロホン 101 排気ダクト 110 導波管 115 断熱材 201 ダクトの側壁 210 管 215 円錐型吸音器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 晴久 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 Fターム(参考) 2G064 AA12 AB01 AB02 AB15 AB27 BA02 BA28 BD02 CC42 DD32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダクト内の騒音を測定するためのダクト
    用騒音測定装置であって、 該ダクトから分岐するように設けられた管と、該管の中
    間部に取り付けられたマイクロホンとを備え、 該管の長さが、該管の内壁面の吸音作用によって測定対
    象周波数において定在波が生じなくなる程度の長さであ
    る、ダクト用騒音測定装置。
  2. 【請求項2】 該管の内径が50mm以下であり、か
    つ、長さが4m以上である、請求項1記載のダクト用騒
    音測定装置。
  3. 【請求項3】 該マイクロホンが、該管の長さ方向にお
    ける中心位置よりも該ダクト側に取り付けられた、請求
    項1又は2記載のダクト用騒音測定装置。
  4. 【請求項4】 該管が曲線状の部分を有する、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載のダクト用騒音測定装置。
  5. 【請求項5】 該管がリング状の部分を有する、請求項
    4記載のダクト用騒音測定装置。
  6. 【請求項6】 ダクト内の騒音を測定するためのダクト
    用騒音測定方法であって、 内壁面の吸音作用によって測定対象周波数において定在
    波が生じなくなる程度の長さを有する管を該ダクトから
    分岐するように設け、マイクロホンを該管の中間部に取
    り付け、該マイクロホンにより騒音を検出する、ダクト
    用騒音測定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007225495A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Isuzu Motors Ltd プローブマイク取付構造
FR2923599A3 (fr) * 2007-11-13 2009-05-15 Renault Sas Support de capteur de pression

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